JP4789781B2 - 冷凍ハンバーグの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、表面のパリッとした食感及び冷めた後も内部のジューシー感等に優れたハンバーグの冷凍品を歩留り良く製造でき、且つ大量生産にも好適である、冷凍ハンバーグの製造方法に関する。
従来、冷凍ハンバーグは、冷凍保存時の安全性を確保するために、通常、芯温が70℃以上となるように加熱した後、冷凍されている。該加熱は、芯温を該温度以上にするために、蒸煮やオーブン加熱が採用されることが多い。蒸煮を採用する方法としては、例えば、ハンバーグの上下表面に軽く焦げ目が付く程度に表面を焼成した後、露点100℃、温度100℃の水蒸気で芯温が70℃以上となるように蒸煮し、冷凍されるのが一般的である。
このような蒸煮の初期段階では、蒸煮による水分吸収によりハンバーグの重量が一時的に増加するが、芯温を70℃以上にするまでに、ハンバーグ中の食肉の油脂等が溶け出し、最終的には重量が減少する。そして、得られたハンバーグを冷凍した後、オーブン等で解凍及び加熱して冷ました後に食すると、表面のパリッとした食感が十分でなく、中身のソフト感は味わえるものの、蒸煮による水分量の増加と脂分の減少により、冷凍していない生ハンバーグをフライパン等で焼成したものに比べてどうしても水っぽさが強調され、ジューシー感については必ずしも満足できるものではなかった。
そこで、特許文献1〜6等において、ハンバーグへの配合材料や、成形方法、構造等を改良してジューシー感や歩留りを向上させる試みがなされている。
ところで、ハンバーグのジューシー感は、適量の水分と油分が肉汁としてほど良く内部全体に広がり、表面のパリッとした食感と相まって得られる食感であって、水分や油分が多すぎても、また、水分と油分が内部の特定範囲にかたよっていても満足できるとは言い難い。従って、内部の水分量や油量が同程度のハンバーグであっても、その加熱方法によって食感が大きく変化する。
近年、食品の蒸煮方法として、例えば、特許文献7〜10等において、100℃の飽和水蒸気ではなく、過熱水蒸気や露点を下げた過熱水蒸気を用いた加熱調理方法や装置が提案されている。なお、過熱水蒸気とは、常圧下において100℃以上に過熱されている蒸気であり、通常露点100℃のものをいう。
該過熱水蒸気による蒸煮は、食品表面を速やかに加熱し、食品内部の水分や油分の減少を抑制し、歩留り良く食品を加熱調理できるという利点がある。
しかし、冷凍ハンバーグの製造において150℃以上の過熱水蒸気により蒸煮する場合は、上述の芯温が70℃以上になるまで蒸煮する必要があり、表面が加熱され過ぎるため、表面を含むある程度の深度の外層のタンパク質変性が進みすぎ、該外層部における食感が固くなり、パサパサ感が生じると共に、その内側から中心部における脂分の抜けや広がりが十分でなく、該中心部付近が油っぽい食感となるなどの問題が生じる。このような問題は、例えば、特許文献8に記載されるような蒸煮中に高い温度と低い温度を交互に繰返すという条件のみの場合も同様に発生する。また、過熱水蒸気温度を150℃以上のほぼ一定状態に保持して冷凍ハンバーグを製造するための蒸煮を行うと、他の食品とは異なり、冷凍ハンバーグの製造においては、従来の100℃における飽和水蒸気を用いた蒸煮に比較して、ジューシー感が低下する傾向にある。
特開平11−103826号公報 特開平11−243917号公報 特開2000−112737号公報 特開2000−217551号公報 特開2002−174号公報 特開2005−113号公報 特開2005−245210号公報 特開2000−152754号公報 特開平11−89722号公報 特開2000−236798号公報
本発明の課題は、表面のパリッとした食感及び冷めた後も内部のジューシー感等に優れたハンバーグの冷凍品を、歩留り良く製造でき、また大量生産にも好適な、冷凍ハンバーグの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、冷凍ハンバーグの製造には不向きと考えられ、従来実施されていなかった過熱水蒸気を用いた蒸煮方法であっても、冷凍ハンバーグの材料や大きさ等に合わせて、特定のタイミングに従って段階的に露点と温度を制御した水蒸気を採用して蒸煮工程を実施することにより、従来の冷凍ハンバーグでは得られていない、表面のパリッとした食感及び内部のジューシー感に特に優れたハンバーグの冷凍品が得られることを見出し、本発明を完成した。
本発明によれば、食肉を含むハンバーグ原材料を用いて生ハンバーグ成形物を調製する工程(A)と、該成形物の表裏面の一部を焼成して焦げ目を付ける工程(B)と、工程(B)で焼成した成形物を蒸煮する工程(C)と、蒸煮した成形物を凍結する工程(D)とを含む冷凍ハンバーグの製造方法であって、前記工程(C)が、露点95〜100℃、且つ温度95〜100℃の常圧の水蒸気で満たされた蒸煮空間において工程(B)で焼成した成形物を蒸煮する工程(C−1)と、工程(C−1)で蒸煮した成形物を、露点95〜100℃、且つ温度150〜300℃の常圧の水蒸気で満たされた蒸煮空間において蒸煮する工程(C−2)と、工程(C−2)で蒸煮した成形物を、露点90〜100℃、且つ温度90〜100℃の常圧の水蒸気で満たされた蒸煮空間において蒸煮する工程(C−3)とからなり、且つ工程(C−1)において蒸煮した成形物を工程(C−2)へ移行する時点が、工程(C−1)における蒸煮において成形物の重量が上昇した後、下降しはじめてから工程(C−1)に供した重量のマイナス1重量%まで下降する間のいずれかの時点であり、工程(C−2)において蒸煮した成形物を工程(C−3)に移行する時点が、成形物の芯温が、工程(C−1)から工程(C−2)に移行した際よりも2〜15℃上昇した時点で、且つ芯温60℃以下の時点であり、工程(C−3)の蒸煮を、成形物の芯温が70〜80℃に達した時点で終了することを特徴とする冷凍ハンバーグの製造方法(以下、第1の方法と略す)が提供される。
また本発明によれば、前記工程(A)〜工程(D)を含む冷凍ハンバーグの製造方法であって、前記ハンバーグ原材料が、牛肉20〜60重量%、タマネギ5〜30重量%及びパン粉2〜10重量%を含み、前記工程(C)が、前記工程(C−1)〜工程(C−3)からなり、工程(C−1)において蒸煮した成形物を工程(C−2)へ移行する時点が、工程(C−1)における蒸煮において成形物の芯温が47〜58℃に達した時点であり、工程(C−2)において蒸煮した成形物を工程(C−3)に移行する時点が、成形物の芯温が、工程(C−1)から工程(C−2)に移行した際よりも2〜10℃上昇した時点で、且つ芯温60℃以下の時点であり、工程(C−3)の蒸煮を、成形物の芯温が70〜80℃に達した時点で終了することを特徴とする冷凍ハンバーグの製造方法(以下、第2の方法と略し、また、第1及び第2の方法を、まとめて本発明の方法と略すことがある)が提供される。
本発明の方法は、特に、工程(B)及び工程(C)を組み合わせ、工程(C)の蒸煮工程が、上記特定の露点と温度に制御した水蒸気で満たされた蒸煮空間において実施する、工程(C−1)〜工程(C−3)からなり、且つハンバーグ成形物をこれらの工程間を特定の時点で移行させて蒸煮するので、表面のパリッとした食感及び冷めた後も内部のジューシー感等に優れたハンバーグの冷凍品を、歩留り良く製造することができる。また、工程(C−1)〜工程(C−3)を連続工程等にすることにより、大量生産にも好適に採用することができる。
本発明の方法において、上記優れた食感が得られる理由は、例えば、工程(C−1)でハンバーグ成形物に適度に水分を吸収させ、工程(C−2)において該成形物の表面のタンパク質を速やかに、且つ適度に変性させ、更には、該工程(C−2)及び工程(C−3)において、ハンバーグ成形物中の水分及び油分が適量に調整され、混ざり合うと共に、内部全体に適当に配分されるためと考えられる。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明の方法では、まず、食肉を含むハンバーグ原材料を用いて生ハンバーグ成形物を調製する工程(A)を行う。
第2の方法では、工程(A)におけるハンバーグ原材料が特定割合の牛肉、タマネギ及びパン粉を必須に含む。一方、第1の方法では、食肉を含み、通常、ハンバーグと称することができ、成形性が保持できるものであればその材料は特に限定されない。例えば、牛肉100%のハンバーグであっても良く、また、以下に第2の方法に用いることができる材料として説明する材料等を適宜選択して用いることができ、それらの配合割合も以下の割合に限定されず、適宜決定することができる。
第2の方法において、ハンバーグ原材料における食肉は、牛肉を必須に含み、必要に応じて、例えば、豚肉及び/又は鶏肉等の他の食肉を配合することもできる。
牛肉の含有割合は、通常20〜60重量%、好ましくは30〜50重量%であり、豚肉等の他の食肉を含む場合には、20〜45重量%が好ましい。牛肉量が20重量%未満又は60重量%を超える場合には、後述する工程(C)における規定した蒸煮条件において、目的の食感のハンバーグが得られない恐れがある。
また、第2の方法において、ハンバーグ原材料中の食肉全体量は、30〜60重量%であることが好ましい。従って、上記他の食肉を含有する場合には、食肉全体量が上記範囲となるように、牛肉量を勘案して他の食肉量を適宜決定することができる。しかし、鶏肉は、含まれる鶏脂の融点が低いために、多く配合すると後述する工程(C)における規定した蒸煮条件では、目的の食感のハンバーグが得られない恐れがある。よって、第2の方法において鶏肉を含有させる場合には、通常10重量%以下、特に5重量%以下にすることが好ましい。
食肉全量が60重量%を超える場合には、後述する工程(C)における規定した蒸煮条件において、目的の食感のハンバーグが得られない恐れがある。また、食肉全体量が30重量%未満では、ハンバーグの味及び風味全体が低下する恐れがある。
第2の方法において、牛肉を含む食肉の部位は特に限定されないが、本発明の所望の食感をより改善するために、ハンバーグ原材料中の脂肪分が好ましくは5〜30重量%、特に好ましくは5〜25重量%、更に好ましくは5〜20重量%となるように食肉の部位を選択することができる。また、該脂肪分の調整には、ハンバーグ原材料中に、牛脂及び/又は豚脂を、含有する食肉部位に応じて、脂肪分が上記範囲となるように適量配合することもできる。
原材料の食肉は、生食肉でも冷凍食肉の解凍物でもいずれも使用可能である。
第2の方法において、ハンバーグ原材料におけるタマネギの含有割合は、通常5〜30重量%、好ましくは10〜25重量%である。タマネギの含有割合が5重量%未満では、ハンバーグ原材料中の水分量が低下し、後述する工程(C)における規定した蒸煮条件において、目的の食感のハンバーグが得られない恐れがある。一方、30重量%を超える場合は、生ハンバーグ成形物の成形性保持が困難になる恐れがある。
ハンバーグ原材料において、タマネギ以外の、例えば、ネギ、キャベツ、ジャガイモ、ニンジン等の他の野菜類を、本発明の所望の効果を損なわない範囲で少量含有させることも可能である。
第2の方法において、ハンバーグ原材料におけるパン粉の含有割合は、通常2〜10重量%、好ましくは3〜8重量%である。パン粉の含有割合が、2重量%未満の場合には、得られるハンバーグのジューシーな食感が低下する恐れがあり、一方、10重量%を超える場合には、逆に、ソフト感が強調されて目的の食感のハンバーグが得られない恐れがある。
第2の方法において、ハンバーグ原材料には、上記材料以外に、本発明の所望の効果を損なわない範囲で、若しくは他の効果等を発揮させるために、例えば、一般に「つなぎ」と称される、各材料の結着性を補強し保形性を向上させる材料、各種調味料、添加剤を適宜選択して配合することができる。具体的には例えば、水、動植物油、全卵、卵白、卵黄、牛乳等の液状物;小麦粉、澱粉、粉末状植物性蛋白、乾燥卵白等の粉体類;リン酸塩、ホエイソルト;塩、砂糖、化学調味料、ソース、ケチャップ、醤油、各種エキス類、スパイス等の調味料;キサンタンガム、カードラン、ゼラチン等の増粘剤、各種野菜ペースト、粒状植物性蛋白の少なくとも1種を、その目的応じて適量配合することができる。
工程(A)において、生ハンバーグ成形物の調製は、上記ハンバーグ原材料を公知の方法等に準じて行うことができ、特に限定されない。例えば、上記ハンバーグ原材料を、ハンバーグ用の大きさにカットし、所望順序で混合した後、所望形状及び大きさの型等に導入して成形する方法が挙げられる。この際、成形は、原材料の品質を低下させないように、4〜20℃程度の環境下において行うことが好ましい。また、食肉は、挽肉状であっても、ある程度の粒度にカットしたものでも、これらの混合物であっても良く、練り肉を含んでいても良い。
成形物の大きさは、特に限定されないが、第2の方法の場合には、工程(C)における蒸煮条件において、所望の食感を得るために、長径50〜200mm、最大厚さ10〜30mm程度の、例えば、円形、楕円形等の表面形状を有する形態とすることが好ましい。
本発明の方法では、次に、工程(A)で調製した成形物の表裏面の一部を焼成して焦げ目を付ける工程(B)を行う。
工程(B)の焼成は、成形物の表裏面の一部に焦げ目が薄く付く程度の焼成であれば特に限定されず、例えば、成形物の表裏面を、フッ素樹脂製等の加熱ベルトを上下に備えた焦げ目付け装置を用いて上下方向から焼成する方法、フライパン等の鉄板により成形物の表裏面を片側ずつ焼成する方法を挙げることができる。
焼成条件は、ハンバーグ原材料の組成や、成形物の大きさ、厚さ、形状、更には焼成方法に応じて適宜選択することができる。通常、成形物の表裏面の一部に焦げ目が薄く付く程度の条件を設定することができ、好ましくは成形物の芯温が、45℃を超えないように、特に40℃を超えないように条件を設定することが望ましい。芯温が45℃を超える場合には、工程(C)における蒸煮工程の制御によっても所望の食感のハンバーグが得られない恐れがある。
尚、本発明において芯温とは、特定の時点の成形物の内部において最も低い温度の個所の温度であって、棒状乃至針状の温度センサを使用し、ハンバーグの場合、成形物の長端側の側面から、成形物の中心に向かって棒状の温度センサを挿入し、その先端が成形物の中心付近に到達するようにし、直ちにセンサーの先端を小刻みに移動して、最も低い温度の個所を探すことにより、測定することができる。
本発明の方法では、工程(B)で焼成した成形物を蒸煮する工程(C)を行う。
工程(C)は、露点95〜100℃、好ましくは98〜100℃、且つ温度95〜100℃の常圧の水蒸気で満たされた蒸煮空間において工程(B)で焼成した成形物を蒸煮する工程(C−1)と、工程(C−1)で蒸煮した成形物を、露点95〜100℃、好ましくは99〜100℃、且つ温度150〜300℃、好ましくは150〜250℃の常圧の水蒸気で満たされた蒸煮空間において蒸煮する工程(C−2)と、工程(C−2)で蒸煮した成形物を、露点90〜100℃、好ましくは93〜100℃、且つ温度90〜100℃の常圧の水蒸気で満たされた蒸煮空間において蒸煮する工程(C−3)とからなる
工程(C−1)〜(C−3)において、蒸煮空間における所望の露点及び温度制御は、蒸煮空間内に露点及び温度を計測しうる計測器を設置し、モニタリングしながら、水蒸気の温度及び該空間への導入速度と該空間からの排出速度を制御すると共に、該空間内への空気導入量及び該空気の温度等を制御することにより行うことができる。
工程(C)における水蒸気は、その制御及び所望の効果を容易に得るために、常圧である。
工程(C−1)において用いる水蒸気は、従来から冷凍ハンバーグの製造における蒸煮工程に採用される100℃程度の飽和水蒸気を含み、工程(C−2)における過熱水蒸気よりも低い温度の過熱水蒸気を含む。工程(C−1)の水蒸気条件が上記範囲外であると、ハンバーグ成形物に適度に水分を吸収させ、且つ成形物表面のタンパク質変性を適度に抑制することが困難であり、成形物を工程(C−2)へ移行する時点の制御が困難になる。
工程(C−2)において用いる水蒸気は、工程(C−1)に用いることができる過熱水蒸気よりも高い温度の過熱水蒸気である。また、工程(C−3)において用いる水蒸気は、従来から冷凍ハンバーグの製造における蒸煮工程に採用される100℃程度の飽和水蒸気を含み、工程(C−2)における過熱水蒸気よりも低い温度の過熱水蒸気を含む。
工程(C−2)及び工程(C−3)の水蒸気条件が上記範囲外であると、工程(C−1)からの成形物の表面のタンパク質を速やかに、且つ適度に変性させる制御が困難となり、更には、該工程(C−2)及び工程(C−3)において、ハンバーグ成形物中の水分及び油分が適量に調整され、混ざり合うと共に、内部全体に適当に配分されて、所望の食感を得るための制御がし難い。
本発明の方法を、工業的に実施する場合には、工程(C−1)〜(C−3)の各蒸煮空間内を、成形物がほぼ連続的に移行しうるように、各蒸煮空間内をベルトコンベヤー等により移行しうるように装置を設計することができる。
工程(C−1)〜(C−3)の各蒸煮空間内に上記水蒸気を導入するにあたっては、該水蒸気が蒸煮空間内の成形物に直接噴射されると、工程(B)の焼成工程で付けた焦げ目が均一に変性されて外観が悪くなる恐れがあり、特に、水蒸気の温度が高い工程(C−2)では、成形物表面に好ましくない硬い皮膜が形成され、所望の食感が得られない恐れがある。
従って、蒸煮空間に導入される水蒸気は、成形物に直接噴射されないように制御しうるように、蒸煮空間における水蒸気の導入口の設置場所等を決定することが好ましい。
本発明者らは、冷凍ハンバーグの製造にあたって、ハンバーグ原材料における組成の違いや、生ハンバーグ成形物の大きさ、厚さ等の相違によらず、工程(C−1)〜(C−3)の特定条件の水蒸気雰囲気内において、各工程における蒸煮空間の移行時期を以下の第1の方法における条件に設定することにより、所望の食感のハンバーグの冷凍品が得られることを見出した。そして、該移行時期は、ハンバーグ原材料における組成の中でも特に食肉の種類及び量、タマネギの量により変化し易く、このようなハンバーグ原料の組成を規定して、その移行時期をより具体的に規定したのが以下の第2の方法における条件である。
従って、第2の方法における移行時期は、第1の方法の移行時期に含まれるものである。
第1の方法において、工程(C−1)で蒸煮した成形物を工程(C−2)へ移行する時点は、工程(C−1)における蒸煮において成形物の重量が上昇した後、下降しはじめてから工程(C−1)に供した成形物の重量のマイナス1重量%まで下降する間のいずれかの時点とする。
このように蒸煮の開始からある時間範囲において食品の重量が上昇することは、例えば、特許文献6(特開2005−113号公報)等により知られている。そして、上記移行時期の範囲外において移行すると、得られるハンバーグの歩留りが低下する。
第1の方法において、工程(C−2)で蒸煮した成形物を工程(C−3)に移行する時点は、成形物の芯温が、工程(C−1)から工程(C−2)に移行した際よりも2〜15℃、好ましくは4〜10℃上昇した時点で、且つ60℃以下の時点である。
工程(C−3)への移行前に、成形物の芯温が60℃を超えると、タンパク質変性が進みすぎて、所望の食感が得られ難くなる。
このような各蒸煮条件及び移行時点の制御は、ハンバーグ原材料の組成と生ハンバーグ成形物の大きさや形が決定した時点で、生産前に上記条件になるように、装置に応じて蒸煮の温度と時間を決定し、該蒸煮温度と時間となるように制御すればよい。
第2の方法において、工程(C−1)で蒸煮した成形物を工程(C−2)へ移行する時点は、工程(C−1)における蒸煮において成形物の芯温が47〜58℃、好ましくは50〜57℃に達した時点である。
工程(B)により、通常、成形物の芯温が45℃以下程度に焼成され、工程(C−1)の蒸煮工程に成形物を供する際の成形物の芯温は、通常30〜40℃、好ましくは30〜38℃程度であり、上記工程(C−1)から工程(C−2)への移行時点の芯温が47℃未満では、成形物の水分の増加が十分でなく、一方、58℃を超える場合には、次の工程(C−2)における芯温が60℃を超えない制御が困難であり、所望の食感が得られ難くなる。
第2の方法において、工程(C−2)で蒸煮した成形物を工程(C−3)に移行する時点は、成形物の芯温が、工程(C−1)から工程(C−2)に移行した際よりも2〜10℃上昇した時点で、且つ芯温60℃以下の時点である。
工程(C−3)への移行前に、成形物の芯温が60℃を超えると、タンパク質変性が進みすぎて、所望の食感が得られ難くなる。
工程(C)は、工程(C−3)の蒸煮により終了する。最終的に工程(C)は、成形物の芯温が通常70〜80℃、好ましくは71〜76℃に達した時点で終了することができる。この際、芯温が70℃未満では、冷凍ハンバーグとしての保存時の安全性の問題が生じる恐れがあり、一方、80℃を超えると、歩留りが低下し、所望の食感が低下する傾向にある。
本発明の方法では、蒸煮した成形物を凍結する工程(D)を行うことにより、所望の冷凍ハンバーグを得ることができる。
工程(D)における凍結は、通常の冷凍ハンバーグ製造時の条件と同様に行うことができ、通常、−18℃以下、好ましくは−25℃〜−35℃で急速凍結することができる。
本発明の方法により得られる冷凍ハンバーグは、通常、冷凍状態のまま、例えば、コンベクションオーブン等のオーブンにより加熱して食することができる。加熱条件は、ハンバーグの厚さ等により異なるが、通常、30mm程度の厚さであれば、170〜190℃で10〜15分間程度である。
以下本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されはない。尚、以下の例で示す水蒸気は全て常圧である。
製造例
(生ハンバーグ成形物の製造)
ミートチョッパーにて3mm孔のプレートで挽いた、牛肉37重量部及び豚肉9重量部からなる食肉46重量部と、タマネギ23重量部と、パン粉7.2重量部、鶏卵2.3重量部、粉末卵白0.6重量部及び澱粉0.2重量部からなるつなぎ10.3重量部と、豚脂4.5重量部と、調味料3.8重量部と、水12.4重量部とを混合し、脱気し、成形して生ハンバーグ成形物を調製した。尚、混合から成形までの作業は全て10℃以下の環境下で行った。
得られた生ハンバーグ成形物の平均重量は138g、平均長径は110mm、最大厚さは20.5mmであった。
(生ハンバーグ成形物の焼成)
上記生ハンバーグ成形物を7〜12℃に調温した後、加熱ベルトによる焦げ目付け装置(CFS社製、型番TWG1200/420)を用い、上面ヒーター温度240℃、下面ヒーター温度230℃に設定して1分15秒間焼成することにより、上下面に薄い焦げ目が付いた焼成成形物を得た。焼成直後の成形物の平均芯温は30℃であった。
実施例1及び比較例1
過熱水蒸気スチーマーとして、過熱蒸気調理装置SO−0935S(清本鐵工株式会社製)を用い、成形物を蒸煮する際には該成形物に水蒸気が直接噴射されないように2基備えられた加熱機構の1基のみを作動させて庫内を以下に示す露点及び温度の水蒸気雰囲気として蒸煮を行った。また、水蒸気スチーマーとして、巾600mm、長さ1000mmで、ネットコンベヤーを有する空気導入可能な小型連続蒸し機を用いて以下の蒸煮を行った。
製造例で調製した焼成成形物を、90〜120秒間放置し、芯温が32〜36℃になった時点で、水蒸気スチーマーに導入し、水蒸気により露点100℃、温度100℃に制御した蒸煮空間において235秒間蒸煮した。この際、成形物の重量は、蒸煮空間に入れる際の重量と略同じであり、芯温は50℃であった。この時点で、成形物を過熱水蒸気スチーマーに移行し、水蒸気により露点100℃、温度170℃に制御した蒸煮空間において、60秒間蒸煮した。この際の芯温は56.8℃であった。この時点で、成形物を水蒸気スチーマーに移行し、水蒸気により露点100℃、温度100℃に制御した蒸煮空間において、芯温が71℃になるまで240秒間蒸煮した後、蒸煮空間から取り出した。放冷した後、蒸煮前の焼成成形物を基準に蒸煮歩留りを測定した。加えて、生ハンバーグ成形物を基準に加熱歩留りを測定した。これらの結果を表1に示す。
次いで、得られた蒸煮成形物を−25℃〜−35℃で急速冷凍し、実施例1の冷凍ハンバーグを調製した。得られた冷凍ハンバーグを、ビニール袋に封印し、−18℃で24時間保存した。
一方、比較例1として、水蒸気スチーマーを用いて蒸煮工程を行う実験を行った。即ち、製造例で調製した焼成成形物を、90〜120秒間放置し、芯温が32〜36℃になった時点で、水蒸気により露点100℃、温度100℃に制御した蒸煮空間において、成形物の芯温が71℃に達するまで、510秒間蒸煮した。この時点で蒸煮空間から取り出し、実施例1と同様に蒸煮歩留り及び加熱歩留りを測定した。結果を表1に示す。また、実施例1と同様に冷凍ハンバーグを調製し、保存した。
実施例1及び比較例1で保存した各冷凍ハンバーグを、冷凍状態のまま、コンベクションオーブンにより、180℃、13分間加熱調理した。
次いで、加熱調理後、室温で30分間放置して冷ましたハンバーグについて、専門のパネルにより品質評価を行った。結果を表1に示す。
評価は、比較例1の従来の方法で製造したハンバーグを基準にし、ジューシー感、表面の好ましいパリッと感及び好ましい内部の歯応えについて、10点満点で比較例1をそれぞれ5点として評価した。尚、点数が高いほど評価結果が良好であることを示す。また、表面の好ましいパリッと感は、表面が硬いというものではないので、表面を含むハンバーグの外層がゴツゴツした食感のものも評価は低いものになっている。
実施例2、比較例2及び3
製造例で調製した焼成成形物を、90〜120秒間放置し、芯温が32〜36℃になった時点で、水蒸気スチーマーに導入して、水蒸気により露点100℃、温度100℃に制御した蒸煮空間において、実施例2では300秒間、比較例2では175秒間、比較例3では360秒間それぞれ蒸煮した。この際、実施例2の成形物の重量は、蒸煮空間に入れる際の重量と略同じであり、芯温は55℃であったが、比較例2では芯温が45℃(本発明の条件より低い)、比較例3では芯温が60℃(本発明の条件より高い)であった。
この時点で、過熱水蒸気スチーマーに移行して、水蒸気により露点100℃、温度170℃に制御した蒸煮空間で、60秒間蒸煮した。この際の実施例2の芯温は59.9℃、比較例2では50.1℃、比較例3では68.6℃(本発明の条件より高い)であった。
この時点で、水蒸気スチーマーに移行して、水蒸気により露点100℃、温度100℃に制御した蒸煮空間で、芯温が71℃になるまで、実施例2では156秒間、比較例2では235秒間、比較例3では15秒間蒸煮した後、蒸煮空間から取り出した。放冷した後、実施例1と同様に蒸煮歩留りを測定した。また、実施例1と同様に冷凍ハンバーグを製造し、保存後、加熱料理して品質評価を行った。結果を表1に示す。
尚、比較例2及び3では、実施例1及び2と同じ温度条件の蒸煮空間を用いて蒸煮工程を行ったが、各蒸煮空間への移行の時点が本発明の範囲外であったため、所望の効果が得られなかった。
実施例3及び4
最終の蒸煮空間の条件の露点を100℃から実施例3では96℃に、実施例4では93℃に変更し、71℃に到達する時間を実施例3では213秒間、実施例4では241秒間に変更した以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
Figure 0004789781
実施例5〜7及び比較例4
製造例で調製した焼成成形物を、90〜120秒間放置し、芯温が32〜36℃になった時点で、水蒸気スチーマーに導入して、水蒸気により露点100℃、温度100℃に制御した蒸煮空間において240秒間それぞれ蒸煮した。この際、成形物の重量は、蒸煮空間に入れる際の重量と略同じであり、芯温は50℃であった。
この時点で、過熱水蒸気スチーマーに移行して、実施例5では、水蒸気により露点100℃、温度170℃に制御した蒸煮空間で、実施例6では、水蒸気により露点100℃、温度250℃に制御した蒸煮空間で、実施例7では、水蒸気により露点100℃、温度300℃に制御した蒸煮空間で、比較例4では、水蒸気により露点100℃、温度350℃(本発明の条件より高い)に制御した蒸煮空間で、それぞれ30秒間蒸煮した。この際の実施例5の芯温は52.4℃、実施例6では52.5℃、実施例7では53.7℃、比較例4では54.5℃であった。
この時点で、水蒸気スチーマーに移行して、水蒸気により露点100℃、温度100℃に制御した蒸煮空間で、芯温が71℃になるまで、実施例5では225秒間、実施例6では216秒間、実施例7では221秒間、比較例4では170秒間それぞれ蒸煮した後、蒸煮空間から取り出した。放冷した後、実施例1と同様に蒸煮歩留りを測定した。また、実施例1と同様に冷凍ハンバーグを製造し、保存後、加熱料理して品質評価を行った。結果を表2に示す。
尚、基準として、比較例1の結果も表2に併記する。
Figure 0004789781
実施例8〜9及び比較例5〜7
製造例で調製した焼成成形物を、90〜120秒間放置し、芯温が32〜36℃になった時点で、水蒸気スチーマーに導入して、水蒸気により露点100℃、温度100℃に制御した蒸煮空間において240秒間それぞれ蒸煮した。この際、成形物の重量は、蒸煮空間に入れる際の重量と略同じであり、芯温は50℃であった。
この時点で、過熱水蒸気スチーマーに移行して、実施例8では、水蒸気により露点100℃、温度150℃に制御した蒸煮空間で、実施例9では、水蒸気により露点100℃、温度200℃に制御した蒸煮空間で、比較例5では、水蒸気により露点100℃、温度120℃(本発明の条件より低い)に制御した蒸煮空間で、比較例6では、水蒸気により露点100℃、温度300℃に制御した蒸煮空間で、比較例7では、水蒸気により露点100℃、温度350℃(本発明の条件より高い)に制御した蒸煮空間で、それぞれ60秒間蒸煮した。この際の実施例8の芯温は55.8℃、実施例9では57.1℃、比較例5では56.7℃、比較例6では62.5℃(本発明の条件より高い)、比較例7では62.7℃(本発明の条件より高い)であった。
この時点で、水蒸気スチーマーに移行して、水蒸気により露点100℃、温度100℃に制御した蒸煮空間で、芯温が71℃になるまで、実施例8では220秒間、実施例9では205秒間、比較例5では195秒間、比較例6では239秒間、比較例7では150秒間それぞれ蒸煮した後、蒸煮空間から取り出した。放冷した後、実施例1と同様に蒸煮歩留りを測定した。また、実施例1と同様に冷凍ハンバーグを製造し、保存後、加熱料理して品質評価を行った。結果を表3に示す。
尚、2回目の蒸煮空間条件が温度170℃で行った実施例1の結果と、基準として、比較例1の結果も表3に併記する。
Figure 0004789781
比較例8及び9
製造例で調製した焼成成形物を、90〜120秒間放置し、芯温が32〜36℃になった時点で、水蒸気スチーマーに導入して、水蒸気により露点100℃、温度100℃に制御した蒸煮空間において240秒間それぞれ蒸煮した。この際、成形物の重量は、蒸煮空間に入れる際の重量と略同じであり、芯温は50℃であった。
この時点で、過熱水蒸気スチーマーに移行して、比較例8では、水蒸気により露点100℃、温度120℃(本発明の条件より低い)に制御した蒸煮空間で、比較例9では、水蒸気により露点100℃、温度140℃(本発明の条件より低い)に制御した蒸煮空間で、それぞれ120秒間蒸煮した。この際の比較例8の芯温は55.2℃、比較例9では55.8℃であった。
この時点で、水蒸気スチーマーに導入して、水蒸気により露点100℃、温度100℃に制御した蒸煮空間で、芯温が71℃になるまで、比較例8では160秒間、比較例9では131秒間それぞれ蒸煮した後、蒸煮空間から取り出した。放冷した後、実施例1と同様に蒸煮歩留りを測定した。また、実施例1と同様に冷凍ハンバーグを製造し、保存後、加熱料理して品質評価を行った。結果を表4に示す。
尚、基準として、比較例1の結果も表4に併記する。
Figure 0004789781
比較例10〜12
製造例で調製した焼成成形物を、90〜120秒間放置し、芯温が32〜36℃になった時点で、水蒸気スチーマーに導入して、水蒸気により露点100℃、温度100℃に制御した蒸煮空間において240秒間それぞれ蒸煮した。この際、成形物の重量は、蒸煮空間に入れる際の重量と略同じであり、芯温は50℃であった。
この時点で、過熱水蒸気スチーマーに移行して、比較例10では、水蒸気により露点100℃、温度120℃(本発明の条件より低い)に制御した蒸煮空間で、比較例11では、水蒸気により露点100℃、温度170℃に制御した蒸煮空間で、比較例12では、水蒸気により露点100℃、温度200℃に制御した蒸煮空間で、それぞれ180秒間蒸煮した。この際の比較例10の芯温は66.0℃(本発明の条件より高い)、比較例11では65.0℃(本発明の条件より高い)、比較例12では68.8℃(本発明の条件より高い)であった。
この時点で、水蒸気スチーマーに移行して、水蒸気により露点100℃、温度100℃に制御した蒸煮空間で、芯温が71℃になるまで、比較例10では119秒間、比較例11では91秒間、比較例12では118秒間それぞれ蒸煮した後、蒸煮空間から取り出した。放冷した後、実施例1と同様に蒸煮歩留りを測定した。また、実施例1と同様に冷凍ハンバーグを製造し、保存後、加熱料理して品質評価を行った。結果を表5に示す。
尚、基準として、比較例1の結果も表5に併記する。
Figure 0004789781
比較例13〜16
製造例で調製した焼成成形物を、90〜120秒間放置し、芯温が32〜36℃になった時点で、過熱水蒸気スチーマーに導入して、比較例13では、水蒸気により露点100℃、温度120℃に制御した蒸煮空間において546秒間、比較例14では、水蒸気により露点100℃、温度160℃に制御した蒸煮空間において337秒間、比較例15では、水蒸気により露点100℃、温度180℃に制御した蒸煮空間において622秒間、比較例16では、水蒸気により露点100℃、温度200℃に制御した蒸煮空間において540秒間、それぞれ蒸煮した。この際、各成形物の芯温は71℃に達したので、蒸煮空間から取り出した。
放冷した後、実施例1と同様に蒸煮歩留りを測定した。また、実施例1と同様に冷凍ハンバーグを製造し、保存後、加熱料理して品質評価を行った。結果を表6に示す。
尚、基準として、比較例1の結果も表6に併記する。
Figure 0004789781
比較例17〜20
製造例で調製した焼成成形物を、90〜120秒間放置し、芯温が32〜36℃になった時点で、水蒸気スチーマーに導入して、比較例17では、水蒸気により露点96℃、温度100℃に制御した蒸煮空間において550秒間、比較例18では、水蒸気により露点93℃、温度100℃に制御した蒸煮空間において596秒間、比較例19では、水蒸気により露点96℃、温度120℃に制御した蒸煮空間において602秒間、比較例20では、水蒸気により露点93℃、温度120℃に制御した蒸煮空間において643秒間、それぞれ蒸煮した。この際、各成形物の芯温は71℃に達したので、蒸煮空間から取り出した。
放冷した後、実施例1と同様に蒸煮歩留りを測定した。また、実施例1と同様に冷凍ハンバーグを製造し、保存後、加熱料理して品質評価を行った。結果を表7に示す。
尚、基準として、比較例1の結果も表7に併記する。
Figure 0004789781

Claims (6)

  1. 食肉を含むハンバーグ原材料を用いて生ハンバーグ成形物を調製する工程(A)と、該成形物の表裏面の一部を焼成して焦げ目を付ける工程(B)と、工程(B)で焼成した成形物を蒸煮する工程(C)と、蒸煮した成形物を凍結する工程(D)とを含む冷凍ハンバーグの製造方法であって、
    前記工程(C)が、露点95〜100℃、且つ温度95〜100℃の常圧の水蒸気で満たされた蒸煮空間において工程(B)で焼成した成形物を蒸煮する工程(C−1)と、
    工程(C−1)で蒸煮した成形物を、露点95〜100℃、且つ温度150〜300℃の常圧の水蒸気で満たされた蒸煮空間において蒸煮する工程(C−2)と、
    工程(C−2)で蒸煮した成形物を、露点90〜100℃、且つ温度90〜100℃の常圧の水蒸気で満たされた蒸煮空間において蒸煮する工程(C−3)とからなり、且つ
    工程(C−1)において蒸煮した成形物を工程(C−2)へ移行する時点が、工程(C−1)における蒸煮において成形物の重量が上昇した後、下降しはじめてから工程(C−1)に供した重量のマイナス1重量%まで下降する間のいずれかの時点であり、工程(C−2)において蒸煮した成形物を工程(C−3)に移行する時点が、成形物の芯温が、工程(C−1)から工程(C−2)に移行した際よりも2〜15℃上昇した時点で、且つ芯温60℃以下の時点であり、工程(C−3)の蒸煮を、成形物の芯温が70〜80℃に達した時点で終了することを特徴とする冷凍ハンバーグの製造方法。
  2. 食肉を含むハンバーグ原材料を用いて生ハンバーグ成形物を調製する工程(A)と、該成形物の表裏面の一部を焼成して焦げ目を付ける工程(B)と、工程(B)で焼成した成形物を蒸煮する工程(C)と、蒸煮した成形物を凍結する工程(D)とを含む冷凍ハンバーグの製造方法であって、
    前記ハンバーグ原材料が、牛肉20〜60重量%、タマネギ5〜30重量%及びパン粉2〜10重量%を含み、
    前記工程(C)が、露点95〜100℃、且つ温度95〜100℃の常圧の水蒸気で満たされた蒸煮空間において工程(B)で焼成した成形物を蒸煮する工程(C−1)と、
    工程(C−1)で蒸煮した成形物を、露点95〜100℃、且つ温度150〜300℃の常圧の水蒸気で満たされた蒸煮空間において蒸煮する工程(C−2)と、
    工程(C−2)で蒸煮した成形物を、露点90〜100℃、且つ温度90〜100℃の常圧の水蒸気で満たした蒸煮空間において蒸煮する工程(C−3)とからなり
    工程(C−1)において蒸煮した成形物を工程(C−2)へ移行する時点が、工程(C−1)における蒸煮において成形物の芯温が47〜58℃に達した時点であり、工程(C−2)において蒸煮した成形物を工程(C−3)に移行する時点が、成形物の芯温が、工程(C−1)から工程(C−2)に移行した際よりも2〜10℃上昇した時点で、且つ芯温60℃以下の時点であり、工程(C−3)の蒸煮を、成形物の芯温が70〜80℃に達した時点で終了することを特徴とする冷凍ハンバーグの製造方法。
  3. 生ハンバーグ成形物が、長径50〜200mm、最大厚さ10〜30mmである請求項1又は2記載の製造方法。
  4. ハンバーグ原材料が、豚肉、鶏肉、牛脂、豚脂、卵白、全卵、卵黄、水、動植物油、牛乳、小麦粉、澱粉、粉末状植物性蛋白、粒状植物性蛋白、乾燥卵白、リン酸塩、ホエイソルト、塩、砂糖、化学調味料、ソース、ケチャップ、醤油、各種エキス類、スパイス、キサンタンガム、カードラン、ゼラチン及び野菜ペーストからなる群より選択される少なくとも1種を更に含む請求項1〜のいずれか1項記載の製造方法。
  5. ハンバーグ原材料中の脂肪分が、5〜30重量%である請求項1〜のいずれか1項記載の製造方法。
  6. 工程(C−1)〜工程(C−3)の各工程における蒸煮空間に水蒸気を導入するにあたり、該水蒸気が成形物に直接噴射されないように制御することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載の製造方法。
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