JP4789452B2 - 面実装型コイル - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器の回路基板に面実装する面実装型コイルに関するものであり、特にドラム型コアと、このドラム型コアの軸周りに外装コアを備える面実装型コイルに関するものである。
近年、携帯電話、ノート型コンピュータ、携帯型ゲーム機等の電子機器には小型の面実装型コイルが要求されている。面実装型コイルを小型化すると、部品の精度が低下し、インダクタンスや定格電流等のコイル特性を一定に維持することが困難となる。これらのコイル特性は、ドラム型コアと外装コアとの間の隙間に依存しており、この隙間から磁束の一部を外部空間に漏らすことにより最適なコイル特性を得ている。すなわちドラム型コアと外装コアとの間の隙間が大きすぎると漏れ磁束が多くなりすぎるため初期のインダクタンス絶対値が低下し、また、隙間が小さすぎると面実装型コイルが容易に磁気飽和を起こすため定格電流値が低下する。そこで、かかる隙間をドラム型コア及び外装コア双方の対向面の一方に設けられた突起部で管理し、さらに、その突起部を他方に確実に当接させるために、外装コアを分割する手法が提案されている(特許文献1参照)。
図7(a)は、下記特許文献1に示される面実装型コイル120の平面図であり、図7(b)は同図(a)のK0−K1方向における断面図である。
この面実装型コイル120は、導線12が巻回された断面形状が円形である巻芯部11aと、この巻芯部11aの軸方向両端に設けられた円板状の一対の鍔部11b,11cとから構成されているドラム型コア11と、このドラム型コア11をその軸周りに包囲し、かつ、ドラム型コアするように設けられた外装コア121とを主として備えた構造となっている。外装コア121は、同一形状の2つの部分外装コア122,123に分割され構成されている。そして、ドラム型コア11と外装コア121との間の隙間124を規制するために、部分外装コア122,123に複数の突起部(122a,122b,123a,123b)を有しており、さらに、部分外装コア122,123の突起部(122a,122b,123a,123b)はドラム型コア11に独立して当接されている。部分外装コア122,123は、ドラム型コア11の鍔部11b,11cの側面部と、隙間部124に接着剤125を介在して接着されている。
特開2004−207396号公報
このように外装コア121を分割し、部分外装コア122,123の突起部(122a,122b,123a,123b)をドラム型コア11に当接させた場合には、ドラム型コア11と外装コア121との間の隙間124が一定に管理され、面実装型コイル120毎のコイル特性のバラツキは抑制されるものと思われる。
しかしながら、外装コア121がドラム型コア11に接着されるのは、ドラム型コア11の鍔部11b,11cの側面のみであり、接着面積が少ないため面実装型コイル120自体の強度が弱くなる。特に、携帯機器用の小型の面実装型コイル120では低背化が要求されており、それに伴いドラム型コア11の低背化、すなわちドラム型コア11の鍔部11b,11cの厚みは薄くなる傾向にあり、面実装型コイル120が電子機器の携帯に耐えうる強度を持たないという問題が生じる。
これに対して、ドラム型コア11の鍔部11b、11c内部まで接着剤125を充填させ外装コア121を接着すると、ドラム型コア11と外装コア121の接着面積が増えるため面実装型コイル120の強度は強くできる。
しかしながら、低背化されたドラム型コア11の鍔部11b,11c内部に接着剤125を充填するためには、接着剤125に強く圧力をかける必要があり、その圧力によりドラム型コア11の巻芯部11aに巻回された導線12が断線されるという問題が生じる。
また、面実装型コイル120を製造する際に、外装コア121がドラム型コア11に接着される位置は、ドラム型コア11の軸方向に規制されていないため所定の位置からズレが生じ易く、外装コア121の下端部がドラム型コア11の下端部よりも高くなり、電子機器の回路基板に面実装できないなどという問題が生じる。
さらに、部分コア121の突起部(122a,122b,123a,123b)が磁性体の場合には、ドラム型コアの巻芯部11aに巻回された導線により発生した磁束が、突起部(122a,122b,123a,123b)に集中するために突起部(122a,122b,123a,123b)が発熱し、外装コア121の急激な温度上昇を引き起こすためコイル特性が劣化するという問題が生じる。
また、部分外装コア122、123の突起部(122a,122b,123a,123b)だけが非磁性体の場合には、突起部(122a,122b,123a,123b)自体の作製が困難であり、面実装型コイル120を容易に製造することができないといった問題が生じる。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、製品毎のコイル特性のバラツキを抑制可能であると共に、強度が高く小型で、かつ、製造が容易な面実装型コイルを提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、本発明に係る面実装型コイルは、導線が巻回される柱状の巻芯部と、該巻芯部の軸方向の両端に設けた一対の鍔部とからなるドラム型コアの外周を覆うように一対の外装コアを設け、上記巻芯部に導線を巻回するとともにその両端を外装コアに設けた一対の電極に接続してなる面実装型コイルであって、上記一対の鍔部は上鍔部と下鍔部からなり、該下鍔部は該上鍔部よりも幅狭にされており、上記外装コアは、前記ドラム型コアの外周を覆う内周部と、少なくとも2辺で構成される外周部と、を有し、
前記上鍔部側に位置する上部と、前記下鍔部側に位置し、前記上部よりも幅広に形成された下部と、前記上部および前記下部に対して接続される側部と、上記上鍔部と上記下鍔部の間に介在される凸部とを備え、前記凸部は、前記内周部の一方端から他方端まで連続的に形成されており、前記一対の電極は、上記外装コアの前記側部表面から前記下部表面にかけて連続的に形成されている、ことを特徴とするものである。
また、上記外装コアが、上記巻芯部の軸方向に当接面を有する複数の部分外装コア同士が互いに当接されていることを特徴とするものである。
さらに、上記外装コアが、上記ドラム型コアの外周を環装する環状であることを特徴とするものである。
またさらに、上記外装コアが、透磁率6〜60の磁性体からなることを特徴とするものである。
さらにまた、上記ドラム型コアまたは外装コアの少なくとも一方が、鉄にエポキシ樹脂をコーティングした磁性体からなることを特徴とするものである。
このように本発明によれば、外装コアの内面に上記鍔部間に突出する凸部を有することから、面実装型コイルのドラム型コアの鍔部と外装コアの対向面との間に隙間がなく、外装コアの透磁率によりコイル特性が管理されるため、コイル特性のバラツキを容易に抑制することができ、面実装型コイルの製造も容易である。また、外装コアの凸部を鍔部に接着剤を介して接合する際、ドラム型コアの鍔部の間に嵌合挿入されるため、ドラム型コアと外装コアとの接着面積が増え、面実装型コイルの強度を高くすることが可能である。さらに、ドラム型コアの鍔部の間に嵌合挿入される外装コアの凸部は、ドラム型コアに巻回された導線との間に周方向に一定の隙間を有するため、巻回された導線には圧力がかからず、導線の断線を防ぐことが可能であり、凸部によりインダクタンス値を高くすることが可能である。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る面実装型コイルの好適な実施形態について詳細に説明する。尚、同一要素には同一符号を用いるものとし、重複する説明は省略する。
図1(a)は本発明の面実装型コイル10の斜視図、(b)は同図(a)の面実装型コイルのA0−A1線における断面図である。
図1に示すように、本発明の面実装型コイル10は、導線が巻回される柱状の巻芯部11aと、該巻芯部11aの軸方向の両端に設けた一対の鍔部11b、11cとからなるドラム型コア11と、その外周を覆うように設けた外装コア14と、上記巻芯部11bに導線12を巻回するとともにその両端を外装コア13に設けた一対の電極19、20に接続してなるものである。

この面実装型コイル10は、プリント配線板等にリフローハンダ付け等で面実装された上で、携帯電話、ノート型コンピュータ、携帯型ゲーム機等の電子機器の電源回路に適用され、例えば250kHz〜1MHzのスイッチング周波数で好適に使用されるものである。
上記ドラム型コア11は、例えばNi−Zn系フェライト等の磁性体で形成され、導線12が巻回された断面形状が円形である巻芯部11aと、この巻芯部11aの軸方向の両端に設けられた円板状の一対の鍔部11b,11cと、一方の鍔部11cに形成された導線引出し部11d,11eから構成されており、巻芯部11aの軸中心と板状鍔部11b,11cの軸中心とは一致している。
また、ドラム型コア11が形成される磁性体は、Ni−Zn系フェライト焼結体及びフェライトやパーマロイなどの磁性体の粉末を樹脂に混合したものなど、どのような磁性体を用いてもよいが、透磁率が高く、飽和磁束密度が高く、かつ、成形性に優れており、廉価な磁性体であることが望まれる。
ここで鉄にエポキシ樹脂をコーティングした磁性体を用いることは、飽和磁束密度が高く、粒子が軟らかいため成形性に優れており、かつ、廉価であるため好ましい。
なお、巻芯部11aの断面形状は、円形および多角形でも段差や直線部を有していてもよい。ここで巻芯部11aの断面形状が円形であることは、導線12の巻回時に巻芯部11aの角部で導線12が断線されることを防止するとともに、巻芯部11aに密着させて導線12が巻回されることができるため、導線12の長さを短くでき、導線12の直流抵抗を減少させることができるため好ましい。
また、導線引出し部11d,11eは、巻芯部11aに巻回された導線12を、外装コア13の外部に引き出すためのものであり、導線12が通過できれば溝や孔などどのような形状でも良く、また、外装コア13に設けてもよいが、面実装型コイル10のコイル特性を劣化させないためにはドラム型コア11と外装コア13の体積を可能な限り減らさない形状であることが望まれる。ここで、導線引出し部11d,11eとして、ドラム型コア11の一方の鍔部11cに設けた溝を用いることは、導線を引き出すことが容易であり、ドラム型コア11の体積を減らす量も少ないため好ましい。
上記ドラム型コア11の外周を覆うように配置する外装コア13は、ドラム型コア11と同様にNi−Zn系フェライト等の磁性体で形成される。
ここで、本発明の面実装コイル10は、外装コア13の内面に上記鍔部11b、11c間に突出する凸部14c、15cを有することに特定される。
これにより、外装コア13の対向面14a,14b,15a,15bがドラム型コア11の鍔部11b,11cに密接されているため、漏れ磁束を外装コア13の透磁率のみで管理ができるので、面実装型コイル10のコイル特性のバラツキを容易に抑制することができる。また、凸部14c、15cが、鍔部11b、11cとの間に接着剤を介して接合される際、ドラム型コア11と外装コア14との接着面積が増えて面実装型コイルの強度を高くすることができる。また、面実装型コイルを製造する際に外装コア13がドラム型コア11の軸方向にズレが生じにくく、面実装型コイルを電子機器の回路基板に確実に面実装することが可能である。
また、上記凸部14c、15cの上下面は、ドラム型コア11の鍔部11b、11cの密接するように形成することが好ましく、磁束の集中による外装コア13の急激な温度上昇が起こらず、コイル特性の劣化が起こらない。
さらに、凸部14c、15cは、巻芯部11aに巻回された導線12との間に周方向に一定の隙間を有するように形成されるため、導線12には圧力がかからず導線の断線を防ぐことが可能である。
また、凸部14c、15cを鍔部11b、11cに接着する際の接着剤として、外装コア13と同じ透磁率の磁性体混合樹脂を用いることで、接着剤が介在する空間が外装コア13と同じ特性になるため、外装コア13の接着時のズレによる不必要な漏れ磁束の発生を防止することができ、面実装型コイルのコイル特性のバラツキを確実に抑制することができる。
さらに、凸部14c,15cの体積は、大きいほど面実装型コイル10のインダクタンス値は高くなるため、巻芯部11aに巻回された導線12に当接しない範囲で、凸部14c,15cの体積が大きいことが望まれる。
さらに、上記外装コア14が、図1に示すように上記巻芯部11aの軸方向に当接面17、18を有する複数の部分外装コア14、15同士が互いに当接されていることが好ましい。
図2は、部分外装コア14を示す斜視図である。部分外装コア14、15は例えば同一形状の2つから構成されており、各部分外装コア14,15は横断面が略V字状であり、ドラム型コア11と対向する部分外装コア14,15の内壁面は、ドラム型コア11の鍔部11b,11cの外周側面に密接される凹曲面状の対向面14a,14b,15a,15bと、ドラム型コア11の鍔部11b,11c間の幅と同じ幅か若干狭い幅で、かつ、巻芯部11aに巻回された導線12との間の隙間を周方向に一定にするため、ドラム型コア11の巻芯部11aに巻回された導線12の外周面に対応させた曲面を有する凸部14c,15cで形成される。そして、各部分外装コア14,15は凸部14c,15cとドラム型コア11の鍔部11b,11cとの間に接着剤16を介在してドラム型コア11の鍔部11b,11c間に嵌合挿入され、かつ、対向面14a,14b,15a,15bをドラム型コア11の鍔部11b,11cの外周側面に密接させて、ドラム型コア11の外周を覆うように設けられる。すなわち、部分外装コア14,15の当接面17,18を結んだ直線上にドラム型コア11の軸中心が位置する配置関係になっている。
また、部分外装コア14,15の凸部14c,15cは、部分外装コア14,15の対向面14a,14b,15a,15bがドラム型コア11の鍔部11b,11cに密接するまで、ドラム型コアの鍔部11b,11c間に嵌合挿入されるため、凸部14c,15cの鍔部11b,11c間への嵌合体積を常に一定にできるとともに、凸部14c,15cが不必要に大きく挿入にされることによって生じる、巻芯部11aに巻回された導線12の断線を防ぐことができる。
また、各部分外装コア14,15は平面視において外形が矩形状の外装コア13を対角線に沿って区分けした形状に形成され、部分外装コア14,15は当接面17,18において接着剤16を介在し隙間なく当接しているが、他方の部分外装コア14,15に対向するそれぞれの当接面17,18に切り欠きあるいは面取り等を施し、各部分外装コア14,15の当接面17,18間に隙間を設けることも可能である。ここで部分外装コア14,15が当接面17,18において接着剤16を介在し隙間なく当接されることは、各部分外装コア14,15の脱落やズレを生じないため面実装型コイル10の強度を向上させるとともに各部分外装コア14,15間からの漏れ磁束を防ぐためコイル特性の劣化を防ぐ点で好ましい。
さらに、各部分外装コア14,15には一対の電極19,20が取付けられており、導線12の両端末はドラム型コア11の一端の鍔部11cに設けられた導線引出部11d,11eから外装コア13の外部に引き出され、アーク溶接やレーザービーム溶接、あるいはハンダ付けや熱圧着により、それぞれの電極19,20に接続され端末処理される。
なお、電極19、20は、例えばりん青銅の板片や銀ペースト等で形成されており、ここで銀ペーストの電極を用いることは、りん青銅の板片の電極と比べて電極の高さが低くできるため、面実装型コイルの低背化に好まし
また、上記外装コア13は、ドラム型コア11の外周を覆うように環装した環状であることが好ましい。
これにより、外装コア13の脱落やズレを生じないため面実装型コイル10の強度を向上させるとともに外装コア13間からの漏れ磁束を防ぐためコイル特性の劣化を防ぐ点で好ましい。
また、上記外装コア13は、透磁率が6〜60の磁性体で形成されることが好ましい。
これにより、巻芯部11aに巻回された導線12に流れる電流によって発生する磁束の大部分が外装コア13内を通過し、面実装型コイル10の初期のインダクタンス絶対値が低下することなく、安定したインダクタンスを得ることができ、コイル特性のバラツキも容易に抑制することができる。
上記透磁率が6未満となると、巻芯部11aに巻回された導線12に流れる電流によって発生する磁束の大部分が外装コア13内を通過せず、初期のインダクタンス絶対値が低下する。一方、透磁率が60を超えると、ドラム型コア11が容易に磁気飽和するため、面実装型コイル10の定格電流値が低下する。すなわち、面実装型コイル10のコイル特性は、外装コア13を形成する磁性体の透磁率を高くすると、面実装型コイル10のインダクタンス値が高くなり、また、外装コア13を形成する磁性体の透磁率を低くすると、面実装型コイル10の定格電流値が高くなる。
また、外装コア13を形成する磁性体には、Ni−Zn系フェライト焼結体やフェライト粉末や鉄あるいはパーマロイ等の磁性体の粉末を、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹脂、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂あるいはガラス−シリカ複合樹脂等に混合させた磁性体複合樹脂が用いることが可能であるが、Ni−Zn系フェライト複合樹脂を用いることは、フェライトの混合比率により透磁率6〜60の範囲で調整が容易であるとともに、磁性体が廉価である点で好ましい。さらに、外装コア13を形成する磁性体に、鉄にエポキシ樹脂をコーティングした磁性体を用いることは、磁性体の飽和磁束密度が高く、成形性に優れており、かつ、廉価であるため好ましい。
上記巻芯部11aに巻回する導線12は、銅線に例えばウレタン被膜で絶縁を施したものであり、両先端部においては電極19,20との導通を図るために前記被膜が除去されている。
ドラム型コア11の鍔部11b,11cと外装コア13の凸部14c,15c、及び、部分コア14と部分コア15を接着する接着剤16としては、適当な熱硬化性樹脂や一液性エポキシ系樹脂等、または、磁性体の粉末を適当な熱硬化性樹脂や一液性エポキシ系樹脂に混合した磁性体複合樹脂等を用いることができる。ここで、外装コア13と同じ透磁率の磁性体からなる接着剤16を用いることは、接着剤16が介在する空間を外装コア13と同じ特性にすることができるため、外装コア13の接着時のズレによる不必要な漏れ磁束の発生を防止することができるので、面実装型コイル10のコイル特性のバラツキを確実に抑制することができる。
次いで、外装コアを種々に形状とした他の実施形態について、図3〜5を用いて説明する。
図3(a)は本実施形態の面実装型コイル30の斜視図であり、図3(b)は面実装型コイル30のB0−B1線における断面である。この面実装型コイル30は巻芯部11aに導線12が巻回され、鍔部11b,11cが円板状のドラム型コア11と、このドラム型コア11の外周を覆うように設けられた外装コア31とを主として備えている。
また、この面実装型コイル30において、外装コア31は同一形状の2つの部分外装コア32,33から構成されているが、2つの部分外装コアが異形状でも、2つ以上の部分外装コアから構成されていてもよい。さらに、ドラム型コア31の鍔部31b,31cは断面形状が円板状であるが、鍔部41b,41cの断面形状は正方形でも長方形でも、段差や直線部を有していてもよい。
次いで、図4に示す面実装型コイル100について説明する。
図4(a)は、面実装型コイル100の平面図であり、図4(b)は面実装型コイル100のI0−I1線における断面図である。
この面実装型コイル100は巻芯部41aに導線12が巻回され、鍔部41b,41cが角板状のドラム型コア41と、このドラム型コア41の外周を覆うように設けられた外装コア101とを主として備えている。
ここで、外装コア101は横断面がコの字状であり、外装コア101が分割されていないため、部品点数が少なく、面実装型コイル100の製造が容易であるという利点がある。
次に、図5に示す面実装型コイル80について説明する。
図5(a)は、面実装型コイル80の平面図であり、図5(b)は面実装型コイル80のG0−G1線における断面図である。
この面実装型コイル80は巻芯部81aに導線12が巻回され、鍔部81b,81cが円板状のドラム型コア81と、このドラム型コア81を覆うように設けられた外装コア82とを主として備えている。
また、ドラム型コア81は、導線12が巻回された巻芯部81aと、この巻芯部81aの軸方向両端に設けられた円板状の上鍔部81bと下鍔部81cから構成されており、上鍔部81bは下鍔部81cよりも大径に形成されている。そして、巻芯部81aの軸中心と板状鍔部81b,81cの軸中心とは一致している。
さらに、ドラム型コア81は、断面形状が円板状であるが、鍔部41b,41cの断面形状は正方形でも長方形でも、段差や直線部を有していてもよい。
また、外装コア82は、同一形状の2つの部分外装コア83,84から構成されているが、2つの部分外装コアが異形状でも、2つ以上の部分外装コアから構成されていてもよい。
以上、本発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、以上の開示に基づいて多様に改変することが可能である。例えば、各図面に示した外装コアとドラム型コアとを組み合わせて適用することもできる。また、外装コアの外形を、円形や多角形にすることもでき、外装コアを3つ以上の部分外装コアで形成することもできる。
次に、本発明の実施例を示す。ここで、以下に示す方法で実験を行った。
まず、本発明の実施例1として、ドラム型コアの材質が初透磁率650のNi−Zn系フェライト焼結体であり、外装コアの材質が初透磁率3,6,20,60,100,650の磁性体である6種類の面実装型コイルを作製した。
また、本発明の実施例2として、ドラム型コアと外装コアの材質が、純鉄にエポキシ樹脂をコーティングした磁性体である面実装型コイルを作製した。ここで、エポキシ樹脂は純鉄に対して5wt%混合しコーティングしている。
ここで、実施例1と実施例2のドラム型コアの寸法は、鍔部の直径が3.5mm、高さ鍔部の厚み0.5mm、巻芯部の直径が1.7mm、全体の高さが1.8mmであり、そして、外装コアの寸法は、外形4.7mm角、高さ1.8mm、凸部の幅0.7mm、凸部の内側の直径2.0mmである。
さらに、従来例として、ドラム型コアが実施例1と同じ材質、同じ寸法であり、外装コアは、材質が初透磁率650のNi−Zn系フェライト焼結体であり、図7に示すように対向面に等間隔に設けられた4つの突起部の高さがそれぞれ0.05mmの面実装型コイルと、突起部がない面実装型コイルの2種類の面実装型コイルを作製した。従来例の面実装型コイルの外装コアには凸部はない。
ここで、従来例の外装コアの寸法は、外形4.7mm角、高さ1.8mm、対向面の内側の直径3.6mmであり、実施例1、実施例2、従来例共に、巻芯部に直径0.08mmの導線を10回巻回した。
そして、それぞれの面実装型コイルについて、インダクタンス値(μH)と定格電流値(A)を測定し、外装コアの違いによるコイル特性を調べた。
その測定結果を表1に示す。また、図6に本実施形態における外装コアを形成する磁性体の透磁率と、面実装型コイルのインダクタンスと定格電流値の関係を示した。ここで、定格電流値は、面実装型コイルに直流バイアス電流を印加したときのインダクタンスが、直流バイアス電流を印加しないときの初期インダクタンスより10%低下する時の直流バイアス電流値(A)で表す。
Figure 0004789452
図6より、本発明に係る面実装型コイルにおいて、初透磁率が6未満の磁性体で外装コアを形成すると、インダクタンスが従来例の凸部と突起部が無い面実装型コイルより低下するが、初透磁率が6以上の磁性体で外装コアを形成すれば、インダクタンスは従来例の凸部と突起部が無い面実装型コイルより上昇する。また、初透磁率が60より大きい磁性体で外装コアを形成すると、定格電流値が従来例の凸部と突起部が無い面実装型コイルより低下するが、初透磁率が60以下の磁性体で外装コアを形成すれば、定格電流値は従来例の凸部と突起部が無い面実装型コイルより上昇する。
したがって、外装コアを透磁率6以上、かつ、60以下の磁性体で形成すれば、従来例の凸部と突起部が無い面実装型コイルよりインダクタンス値も定格電流値も高い面実装型コイルを得ることができる。
また、従来例の凸部が無く突起部が有る面実装型コイルは突起部に磁束が集中し、外装コアが発熱するため定格電流値が低下する。
さらに、表1の実施例2より、ドラム型コアと外装コアを、純鉄にエポキシ樹脂をコーティングした磁性体で形成すると、面実装型コイルの定格電流値を大幅に高くすることができる。
本発明に係る面実装型コイルの一実施形態を示し、(a)は斜視図、(b)は同図(a)のA0−A1線における断面図である。 図1に示す面実装型コイルにおける部分外装コアを示す斜視図である。 本発明に係る面実装型コイルの他の実施形態を示し、(a)は斜視図、(b)は同図(a)のB0−B1線における断面図である。 本発明に係る面実装型コイルの他の実施形態を示し、(a)は平面図、(b)は同図(a)のI0−I1線における断面図である。 本発明に係る面実装型コイルの他の実施形態を示し、(a)は平面図、(b)は同図(a)のJ0−J1線における断面図である。 本発明の面実装型コイルのコイル特性を示すグラフである。 従来の面実装型コイルを示し、(a)は平面図、(b)は同図(a)のK0−K1線における断面図である。
符号の説明
10:面実装型コイル
11:ドラム型コア
11a:巻芯部
11b,11c:鍔部
12:導線
13:外装コア
14,15:部分コア
14a,14b,15a,15b:対向面
14c,15c:凸部
16:接着剤
17,18:接合部
19,20:電極

Claims (5)

  1. 導線が巻回される柱状の巻芯部と、該巻芯部の軸方向の両端に設けた一対の鍔部とからなるドラム型コアの外周を覆うように一対の外装コアを設け、上記巻芯部に導線を巻回するとともにその両端を外装コアに設けた一対の電極に接続してなる面実装型コイルであって、
    上記一対の鍔部は上鍔部と下鍔部からなり、該下鍔部は該上鍔部よりも幅狭にされており、
    上記外装コアは、前記ドラム型コアの外周を覆う内周部と、少なくとも2辺で構成される外周部と、を有し、
    前記上鍔部側に位置する上部と、前記下鍔部側に位置し、前記上部よりも幅広に形成された下部と、前記上部および前記下部に対して接続される側部と、上記上鍔部と上記下鍔部の間に介在される凸部とを備え、
    前記凸部は、前記内周部の一方端から他方端まで連続的に形成されており、
    前記一対の電極は、上記外装コアの前記側部表面から前記下部表面にかけて連続的に形成されていることを特徴とする面実装型コイル。
  2. 上記外装コアが、上記巻芯部の軸方向に当接面を有する複数の部分外装コア同士が互いに当接されていることを特徴とする請求項1に記載の面実装型コイル。
  3. 上記外装コアが、上記ドラム型コアの外周を環装する環状であることを特徴とする請求項1に記載の面実装型コイル。
  4. 上記外装コアが、透磁率6〜60の磁性体からなることを特徴とする請求項1または2に記載の面実装型コイル。
  5. 上記ドラム型コアまたは外装コアの少なくとも一方が、鉄にエポキシ樹脂をコーティングした磁性体からなることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の面実装型コイル。
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