JP4789253B2 - 成形性に優れたアルミニウム合金接合材およびその製造方法 - Google Patents

成形性に優れたアルミニウム合金接合材およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、成形性に優れたプレス成形用アルミニウムブランク材に係り、特に、複数枚の板状アルミニウム母材が突き合わせ接合されることにより一体化されてなるプレス成形用アルミニウムブランク材のプレス成形性の向上技術に関するものである。
環境負荷軽減を目的として、自動車の燃費向上が検討されており、その一手段として車体の軽量化が進められている。アルミニウム合金は比重が小さく、自動車の車体に用いられている鋼板に比べて比強度が高いことから、車体のアルミ化が急激に進んでいる。さらに、近年ではさらなる軽量化および部品点数の削減を目的として、高強度あるいは高剛性の必要な部位の板厚を厚くし、そうでない部位の板厚を薄くするため、異なる板厚の複数枚の板材を接合したテーラードブランク材の適用が検討されている。
自動車車体のアルミ化においては、ストレッチャストレインマークの発生がないことや、塗装焼付け硬化性の付与が可能なことから、6000系アルミニウム合金の適用が進んでいる。しかしながら、6000系アルミニウム合金は溶接性に劣るといった欠点を有しているため、T4調質した6000系アルミニウム合金からなるアルミニウム合金同士を溶融溶接すると、接合強度が低くなり、成形性が母材よりも低下してしまうことが避けられなかった。
そこで、近年では材料を溶融させずに固相状態のままで接合できる、摩擦攪拌接合法が注目され、各種アルミニウム合金の接合に適用されてきている。特開2005−125341号公報には、板厚が互いに異なる二枚の板状アルミニウム母材の接合材からなるプレス成形用アルミニウムブランク材であって、一方の板状母材の板厚と引張強さの積と他方の板状母材の板厚と引張強さの積の比が一定の範囲にある接合材がプレス成形性に優れることが記載され、その二枚の板状母材の好ましい接合方法として、摩擦攪拌接合法が開示されている。
特開2005−125341号公報(請求項1)
しかしながら、本従来技術に従ってアルミニウム6000系のT4調質材を摩擦攪拌接合法により接合して接合材を作製し、プレス試験を行ったところ、異なる板厚の母材はともにある程度変形したものの、接合部の強度が母材強度を下回ったため、接合部で優先的に破断が生じるという問題があった。従って、板厚が互いに異なる二枚の板状アルミニウム母材の接合材からなるプレス成形用アルミニウムブランク材において、複雑形状のプレス加工を可能にする、成形性が一層優れた接合材の開発が望まれている。
従って、本発明の目的は、板厚が互いに異なる複数枚の6000系アルミニウム合金板材が、それぞれの端部で互いに突き合わされた状態で摩擦攪拌接合法にて接合され一体化されてなる、プレス成形に用いられるアルミニウム合金接合材であって、プレス成形時に接合部およびその近傍で破断することなく、さらにプレス成形時における薄肉部の厚肉部に対する優先的かつ大きな変形が解消または抑制されることにより、プレス成形性が格段に向上し、複雑形状のプレス加工を可能にする接合材を提供することにある。
かかる実情において、本発明者らは、板厚が互いに異なる複数枚の6000系アルミニウム母材が突き合わせ接合されることにより一体化されてなるプレス成形用アルミニウムブランク材の材料特性について、様々な観点から種々検討を行った結果、板厚が互いに異なる複数枚の6000系アルミニウム合金同士の間における各母材の板厚と硬さのバランスを最適化するとともに、さらに接合後の熱処理によって接合部の硬さを上昇させ、板厚と硬さのバランスを最適化することにより、プレス加工時の接合部での破断を防止し、高い成形性を有する接合材が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、板厚が互いに異なる複数枚の6000系アルミニウム合金板材が、それぞれの端部で互いに突き合わされた状態で摩擦攪拌接合法にて接合され、一体化されてなるプレス成形に用いられるアルミニウム合金接合材であって、次式(1);
((t×Hの最大値Pmax)/(t×Hの最小値Pmin))≦1.25 (1)
(式中、tは複数枚のアルミニウム合金の母材n(nは整数)の板厚(mm)を示し、Hは母材nのビッカース硬さを示し、t×Hのnは互いに同じ数字である。)及び次式(2);Pjmin≧t×Hの最小値Pmin (2)
(式中、Pjminは熱影響部と接合部j(nは整数)における板厚(mm)とビッカース硬さの積の最小値を示し、t、H及びPminは前記に同じ。)
を満たすことを特徴とするアルミニウム合金接合材を提供するものである。
また、本発明は、板厚が互いに異なる複数枚の6000系アルミニウム合金板材を、それぞれの端部で互いに突き合わされた状態で摩擦攪拌接合法にて接合を行い、接合後24時間以内に人工時効処理を行い、前記アルミニウム合金接合材を得ることを特徴とするアルミニウム合金接合材の製造方法を提供するものである。
本発明は、板厚が互いに異なる複数枚の6000系アルミニウム合金同士の間における各母材の板厚と硬さのバランスを最適化し、さらに接合後の熱処理によって接合部を強度上昇させ、板厚と硬さのバランスを最適化したため、アルミニウム合金接合材のプレス成形時に接合部およびその近傍で破断することなく、さらにプレス成形時における薄肉部の厚肉部に対する優先的かつ大きな変形が解消または抑制されることにより、プレス成形性が格段に向上し、複雑形状のプレス加工を可能にする。
本発明のアルミニウム合金接合材(以下、単に「接合材」とも言う。)において、6000系アルミニウム合金板材としては、特に制限されず、Al、MgおよびSiを主要添加元素とするものであり、JIS A 6061合金、JIS A 6063合金などSi含有量が少ないもの、AA6016合金、AA6111合金などSi含有量が多い過剰Si型のものが挙げられる。また、必要に応じてCu、Mn、Cr、Zrも含有するアルミニウム合金に広く適用できる。不純物として含有されるFe、ZnおよびTiは母材の必要特性を低下させない範囲で許容される。また、6000系アルミニウム合金板材は、通常厚さ0.5mm以上、2.0mm以下の厚みのものである。
本発明において、板厚の異なる6000系アルミニウム合金板材の接合に用いる摩擦攪拌接合法としては、特に制限されず、公知の方法が適用できる。従来の他の接合方法であるMIGやTIG、あるいはレーザ溶接などの溶融溶接では、入熱が大きいために熱影響部は過時効により強度低下し、本願の効果を得ることができない。これに対し、摩擦攪拌接合法は固相拡散接合の一種であることから、入熱が小さく、熱影響部においても過時効することなく、復元のみが起こるため、後述の接合後の人工時効処理によって熱影響部を含む接合部の硬さを上昇させることができ、本願の効果が得られるようになる。
本発明の接合材は、前記(1)式及び(2)式を満たすものである。これにより、板厚が互いに異なる複数枚の6000系アルミニウム合金同士の間における各母材の板厚と硬さのバランスが最適化されるともに、さらに接合後の熱処理によって接合部を強度上昇させ、板厚と硬さのバランスを最適化できる。すなわち、各板厚の母材n(n=1,2,3・・・)に対して、母材nの板厚(mm)をt、母材nのビッカース硬さをHとし、さらにそれぞれの積、t×H(但し、nは同じ)の最小値をPmin、最大値をPmaxとしたとき、Pmax/Pminが1.25以下である。上限値が1.25を超えると、Pminを示した母材nがプレス加工で優先的に変形し、破断してしまうため、成形性が低下する。Pmax/Pminのさらに好ましい範囲は1.20以下、最も好ましい範囲は1.00以上、1.10以下である。
また、熱影響部と接合部j(n=1,2,3・・・)における板厚(mm)とビッカース硬さの積の最小値をPjminとしたとき、上述のPminとの関係において、Pjmin≧Pminである。PjminがPmin未満の場合には、プレス加工において熱影響部または接合部で破断が生じるため、成形性の低下が起こる。
本発明の接合材の熱影響部と接合部を図1を参照して説明する。図1は本発明の接合材の一例の接合部近傍の縦断面図である。図1中、接合材10は厚さtの厚肉の母材11と厚さtの薄肉の母材12とが接合部13を介して接合されている。接合部13は摩擦攪拌接合により結晶粒が細かく砕かれ高温となり塑性流動した部分である。また、熱影響部14は摩擦攪拌による塑性流動以外の部分において、当該塑性流動による熱により温度が100℃以上に上昇した領域を言う。このため、Pjminを求める際、ビッカース硬さが測定される、接合表面における接合部13と熱影響部14の合計幅Lとしては、通常50mmである。ビッカース硬さが測定される範囲を上記範囲とすれば、熱影響部14と接合部14の領域を十分カバーできる。
本発明において、ビッカース硬さの測定位置は、接合方向に対しての垂直面であり、図1に表れている断面部分であって且つ当該断面10aにおける各部位の厚さの中央部(1/2厚さ部)である。すなわち、ビッカース硬さの具体的な測定位置は、例えば、図1中、母材11の硬さは符号aの位置、接合部13と熱影響部14の硬さは符号b〜gの位置、母材12の硬さは符号hの位置である。母材11および母材12の硬さ測定位置は、熱影響部14以外の母材部分である。また、接合部13における符号dの位置の板厚は、当該位置における厚さtであり、接合部13における符号eの位置の板厚は、当該位置における厚さtである。そして、Pjminはt×H、t×H、t×H、t×H、t×H、t×Hの中の最小値を言う。接合部13と熱影響部14における測定間隔としては、特に制限されず、例えば0.2〜1.0mm間隔で行えばよい。
次に、本発明の接合材の製造方法について説明する。本発明の接合材は、板厚が互いに異なる複数枚の6000系アルミニウム合金板材を、それぞれの端部で互いに突き合わされた状態で摩擦攪拌接合法にて接合を行い、接合後24時間以内に人工時効処理を行う方法で得られる。本発明の接合材の製造方法で用いる6000系アルミニウム合金板材は、合金組成が同一又は異なっていてもよい。また、摩擦攪拌接合前の板厚の異なる母材において、前記(1)式の要件を満たすように、必要に応じてt×Hの最適化を行う。最適化については、以下の3通りの方法が好適に用いられる。
第一の最適化方法は、6000系アルミニウム母材を溶体化処理および焼入れし、3時間以上自然時効し、さらに板厚毎に異なる条件で人工時効処理を行う方法である。焼入れ後、人工時効処理を行うまでの自然時効の時間が3時間未満の場合には、接合後24時間以内に行う人工時効処理において母材硬さが著しく上昇し、PjminがPmin未満になるため、プレス加工の際に接合部で破断が生じてしまい、プレス成形性が低下する。また、自然時効の温度は50℃以下が現実的であることから推奨される。さらに好ましい自然時効時間は6時間以上、最も好ましい自然時効時間は12時間以上である。自然時効後の人工時効処理は、板厚毎に条件を変えることが好ましいが、温度は150℃以上、200℃以下、時間は10時間以下が推奨される。人工時効処理における温度と時間の組み合わせは、母材の化学成分および板厚により適宜最適条件が決定されるが、例えば同一組成の場合には、板厚が小さくなるにつれて、高温または長時間の人工時効処理条件が推奨される。また、最も板厚の大きい母材については、人工時効処理を行わなくてもよい。第一の最適化方法においては、要するに、各板厚の母材について、板厚×硬さの数値(t×H)が概ね同等になり、Pmax/Pminが1.25以下になるように条件を設定すればよい。
第二の最適化方法は、6000系アルミニウム合金板材を、それぞれ溶体化処理、焼入れ及び自然時効を順次行い、その後、摩擦攪拌接合を行う方法において、前記板材の焼入れから接合までの自然時効日数が板厚毎に異なる方法である。自然時効の温度条件は、板厚の組み合わせにより適宜最適条件が設定され、一概に条件範囲を規定することは困難であるが、例えば同一組成の場合には、焼入れ後の自然時効温度が高いほど、時効硬化速度が大きく、母材の硬さは高くなるため、板厚の小さい母材は高温、板厚の大きい母材は低温で自然時効を行うことが推奨される。また、自然時効の時間は12時間以上が推奨される。第二の最適化方法においても、第一の最適化方法と同様に、各板厚の母材について、板厚×硬さの数値(t×H)が概ね同等になり、Pmax/Pminが1.25以下になるように条件を設定すればよい。
第三の最適化方法は、6000系アルミニウム母材を溶体化処理および焼入れし、板厚毎に異なる時間の自然時効を行う方法である。自然時効の時間条件は、板厚の組み合わせにより適宜最適条件が設定され、一概に条件範囲を規定することは困難であるが、例えば同一組成の場合には、焼入れ後の自然時効時間が長いほど、母材の硬さは高くなるため、板厚の小さい母材は長時間、板厚の大きい母材は短時間で自然時効を行うことが推奨される。第三の最適化方法においても、第一の最適化方法と同様に、各板厚の母材について、板厚×硬さの数値(t×H)が概ね同等になり、Pmax/Pminが1.25以下になるように条件を設定すればよい。
なお、上述の3通りの最適化方法を用いなくても、前記(1)式の要件を満足している場合には、板厚毎の異なる条件による処理を行うことなく、そのまま、すなわち、6000系アルミニウム母材のT4調質材(溶体化処理、焼入れ、自然時効)をそのまま摩擦攪拌接合に供すればよい。このような例としては、6000系アルミニウム母材の合金組成が板厚毎に異なる場合が挙げられる。
本発明の接合材の製造方法において、摩擦攪拌接合後、24時間以内に接合材の人工時効処理を行うことで、熱影響部と接合部の硬さを向上でき、Pjmin≧Pminの特性を得ることができる。摩擦攪拌接合後、人工時効処理を行うまでの時間が24時間を越えると、熱影響部と接合部の時効硬化速度が低下するため、人工時効処理において十分に硬さ上昇が起こらず、PjminがPmin未満となり、プレス成形の際に接合部で破断が生じてしまい、プレス成形性が低下する。
また、摩擦攪拌接合後、人工時効処理を行うまでのさらに好ましい時間条件は12時間以内、最も好ましい時間条件は6時間以内である。また、人工時効処理の好適な温度条件は150℃以上、200℃以下であり、時間条件は4時間以下である。温度が下限未満の場合には熱影響部を含む接合部の硬さ上昇が不十分になるため、プレス成形性が低下し、温度が上限を超えた場合には、接合材全体が軟化してしまう場合がある。また、人工時効処理時間が4時間を越えると、接合材全体の強度上昇とともに延性が低下するため、接合材全体としてのプレス成形性の低下を招く。人工時効処理の温度が160℃以上、かつ180℃以下、時間が2時間以下の場合には、本願の効果が最も発揮される。
実施例
次ぎに、本発明を更に具体的に説明するが、これは単なる例示であって、本発明を制限するものではない。
表1に示す合金A〜Eの化学成分を有するアルミニウム合金板材を、常法に従って鋳造、均質化処理、熱間圧延および冷間圧延を行うことにより、それぞれ板厚0.9mm、1.0mm、1.2mmの板材とし、長さ1000mm、板幅200mmに切断し、それぞれ塩浴炉で550℃で60秒の溶体化処理後、ファンによる、550℃から100℃までの平均冷却速度が20〜25℃/sの強制空冷によって常温まで焼入れを行い、ただちに20℃(室温)で3日間の自然時効を行った後、表2に示す条件で人工時効処理を行い、母材1、母材2をそれぞれ作製するとともに、人工時効処理を行わずに母材3を作製した。すなわち、この母材作製方法は、本発明の第一の最適化方法に従ったものである。
そして、母材1および母材3は板幅200mm、母材2は板幅100mmに切断し、それぞれ幅端面同士を突き合わせるように、母材1と母材2を摩擦攪拌接合法にて接合し、さらに5分以内に母材2と母材1の反対側の端面を用いて、母材2と母材3を摩擦攪拌接合法にて接合した(図2参照)。図2中、符号Jは母材1と母材2を接合する接合部、符号Jは母材2と母材3を接合する接合部である。なお、ここでの摩擦攪拌接合は、攪拌部の直径が10mmの鋼製の回転工具を、回転数1000rpm、接合速度400mm/分で水平移動(図2中、紙面の奥行き方向)させる条件下において実施した。また、ここで用いられる回転工具の端部には、より十分な攪拌作用を惹起させることを目的として、深さ1mmの溝を8ヶ所設けた。
摩擦攪拌接合後、5分以内に空気炉を用いて、接合材に170℃で30分間の人工時効処理を行い、幅500mmの試験材1〜5を得た。
各試験材1〜5について、それぞれの母材および接合部と熱影響部の硬さ分布を測定するため、接合方向に対して垂直な面(図2に示した断面)が硬さ測定面になるよう、接合部を中心にして幅50mmの硬さ測定用サンプルを各接合部から切り出し、樹脂埋めと研磨で上記断面を現出させた後、ビッカース硬さ試験機を用い、荷重1kgfで各試験片における接合部と母材部の各部位の厚さ中央部における硬さ測定を行った。接合部と熱影響部については、接合部の中心を中心として幅(L)方向に30mmの範囲を0.5mm間隔でビッカース硬さ測定し、板厚と硬さの積の最小値をPjminとした。
また、各試験材1〜5について、長さ700mmに切断することで幅500mm、長さ700mmのプレス評価用試験片を作製し、幅250mm、長さ450mm、r=20mmのパンチを用い、しわ押さえを30kNにし、パンチストロークを変化させることで、割れの発生しない限界成形高さを測定し、成形高さ70mm以上を合格とした。なお、試験材には低粘度潤滑材を塗布した。その結果を表3に示す。表3から明かなように、試験材1〜5は、いずれもPmax/Pminが1.25以下であり、Pjmin≧Pminであり、成形高さが70mm以上の優れた成形性を示した。
Figure 0004789253
Figure 0004789253
Figure 0004789253
焼入れ後、ただちに板厚0.9mmの板材は50℃で、1.0mmの板材は35℃で、1.2mmの板材は5℃で、それぞれ10日間の自然時効を行い、母材1、2、3をそれぞれ作製した以外は、実施例1と同様の方法で摩擦攪拌接合用の母材を作製した。すなわち、この母材作製方法は、本発明の第二の最適化方法に従ったものである。
そして、母材1、2、3について、実施例1と同一条件で切断、摩擦攪拌接合、人工時効処理を行い、幅500mmの試験材6〜10を得た。各試験材について、実施例1と同一条件でビッカース硬さ分布を測定するとともに、成形性の評価を行った。その結果を表4に示す。表4から明かなように、試験材6〜10は、いずれもPmax/Pminが1.25以下であり、Pjmin≧Pminであり、成形高さが70mm以上の優れた成形性を示した。
Figure 0004789253
焼入れ後、ただちに気温25℃〜35℃の大気中で板厚0.9mmの板材は90日、1.0mmの板材は40日、1.2mmの板材は1日間の自然時効を行い、母材1、2、3をそれぞれ作製した以外は、実施例1と同様の方法で摩擦攪拌接合用の母材を作製した。なお、実施例3では自然時効の日数を変化させるため、板厚毎に溶体化処理の実施日を変化させた。すなわち、この母材作製方法は、本発明の第三の最適化方法に従ったものである。
そして、母材1、2、3について、実施例1と同一条件で切断、摩擦攪拌接合、人工時効処理を行い、幅500mmの試験材11〜15を得た。各試験材について、実施例1と同一条件でビッカース硬さ分布を測定するとともに、成形性の評価を行った。その結果を表5に示す。表5から明かなように、試験材11〜15は、いずれもPmax/Pminが1.25以下であり、Pjmin≧Pminであり、成形高さが70mm以上の優れた成形性を示した。
Figure 0004789253
表1に示す合金B、D、Eの化学成分を有するアルミニウム合金板材を、実施例1と同一条件で鋳造、均質化処理、熱間圧延および冷間圧延を行うことにより、合金Eは板厚0.9mm、合金Dは板厚1.0mm、合金Bは板厚1.2mmの板材とし、長さ1000mm、板幅200mmに切断し、それぞれ塩浴炉で550℃で60sの溶体化処理後、ファンによる550℃から100℃までの平均冷却速度は20〜25℃/sの強制空冷によって常温まで焼入れを行い、20℃で7日間の自然時効を行うことにより、合金Eからなる母材1、合金Dからなる母材2、合金Bからなる母材3をそれぞれ作製した。この母材作製方法は、本発明の第一から第三の最適化方法以外の調製方法である。
そして、母材1、2、3について、実施例1と同一条件で切断、摩擦攪拌接合、人工時効処理を行い、幅500mmの試験材16を得た。試験材16について、実施例1と同一条件でビッカース硬さ分布を測定するとともに、成形性の評価を行った。その結果を表6に示す。表6から明かなように、試験材16はPmax/Pminが1.25以下であり、Pjmin≧Pminであり、成形高さが70mm以上の優れた成形性を示した。
Figure 0004789253
比較例1
摩擦攪拌接合後の人工時効処理を行わなかったこと以外は、実施例1と同様の方法で接合材を作製して、幅500mmの比較材17〜21を得た。各試験材について、実施例1と同一条件でビッカース硬さ分布を測定するとともに、成形性の評価を行った。その結果を表7に示す。表7から明かなように、試験材17〜21は、いずれもPmax/Pminが1.25以下であるが、Pjmin<Pminになり、接合部で破断が生じ、成形性が低下した。
Figure 0004789253
比較例2
摩擦攪拌接合後の人工時効処理条件を変えた以外は、実施例1と同様の方法で接合材を作製した。すなわち、比較例2は、摩擦攪拌接合後、20℃で3日間の自然時効を行った後、空気炉を用いて、接合材に170℃で30分間の人工時効処理を行い、幅500mmの比較材22〜26を得た。各試験材について、実施例1と同一条件でビッカース硬さ分布を測定するとともに、成形性の評価を行った。その結果を表8に示す。表8から明かなように、試験材22〜26は、いずれも接合を行ってから人工時効処理を行うまでの時間が24時間を超え、接合部の強度上昇が不十分になったため、いずれもPmax/Pminが1.25以下であるが、Pjmin<Pminになり、接合部で破断が生じ、成形性が低下した。
Figure 0004789253
比較例3
表1に示す合金A〜Eの化学成分を有するアルミニウム合金板材の調質過程において、焼入れ後の時効処理条件を変えた以外は、実施例1と同様の方法により母材1、2、3をそれぞれ作製した。すなわち、比較例3は、焼入れを行った後、ただちに20℃(室温)で3日間の自然時効を行うことで、母材1、2、3をそれぞれ作製した。そして、母材1、2、3について、実施例1と同一条件で切断、摩擦攪拌接合、人工時効処理を行い、幅500mmの試験材27〜31を得た。各試験材について、実施例1と同一条件でビッカース硬さ分布を測定するとともに、成形性の評価を行った。その結果を表9に示す。表9から明かなように、試験材27〜31は、いずれもPjmin≧Pminであるものの、Pmax/Pminが1.25を超えてしまったため、母材1に変形が集中してしまい、成形性が低下した。
Figure 0004789253
比較例4
表1に示す合金A〜Eの化学成分を有するアルミニウム合金板材の調質過程において、焼入れ後の時効処理条件を変えたこと、および摩擦攪拌接合後の人工時効処理を行わなかったこと以外は、実施例1と同様の方法で接合材を作製した。すなわち、比較例4は、焼入れを行った後、ただちに20℃(室温)で3日間の自然時効を行うことで、母材1、2、3をそれぞれ作製し、更に摩擦攪拌接合後は、人工時効処理を行わずに、幅500mmの試験材32〜36を得た。各試験材について、実施例1と同一条件でビッカース硬さ分布を測定するとともに、成形性の評価を行った。その結果を表10に示す。表10から明かなように、試験材32〜36は、いずれもPmax/Pminが1.25を超えるとともに、さらに、Pjmin<Pminになったために、母材1に変形が集中するとともに、接合部で破断が生じてしまい、成形性が著しく低下した。
Figure 0004789253
なお、表3〜表10のPmaxおよびPminの数値は、硬さ(Hv)が小数点以下の数値を含めて計算した結果である。
本発明によれば、6000系アルミニウム合金板材からなる接合材のプレス成形性を効果的に高めることができる接合方法が提供される。さらに、当該プレス用接合材を用いたプレス加工材は、輸送機器部材、例えば自動車用フード、フェンダー、トランクリッド、ルーフ、ドアなどに好適に使用され、これら部材のゲージダウンを可能にする。
本発明のアルミニウム合金接合材の熱影響部と接合部を説明する図。 実施例1のアルミニウム合金接合材の一部の断面を示す模式図。
符号の説明
1 母材1
2 母材2
3 母材3
13、J、J接合部
10 アルミニウム合金接合材
10a 断面(硬さ測定部)
11 肉厚の母材
12 薄肉の母材
14 熱影響部
a〜h 硬さ測定位置

Claims (5)

  1. 板厚が互いに異なる複数枚の6000系アルミニウム合金板材が、それぞれの端部で互いに突き合わされた状態で摩擦攪拌接合法にて接合され、一体化されてなるプレス成形に用いられるアルミニウム合金接合材であって、
    次式(1);
    ((t×Hの最大値Pmax)/(t×Hの最小値Pmin))≦1.25 (1)
    (式中、tは複数枚のアルミニウム合金の母材n(nは整数)の板厚(mm)を示し、Hは母材nのビッカース硬さを示し、t×Hのnは互いに同じ数字である。)及び次式(2);
    Pjmin≧t×Hの最小値Pmin (2)
    (式中、Pjminは熱影響部と接合部j(nは整数)における板厚(mm)とビッカース硬さの積の最小値を示し、t、H及びPminは前記に同じ。)
    を満たすことを特徴とするアルミニウム合金接合材。
  2. 板厚が互いに異なる複数枚の6000系アルミニウム合金板材を、それぞれの端部で互いに突き合わされた状態で摩擦攪拌接合法にて接合を行い、接合後24時間以内に150℃以上、200℃以下で4時間以下の人工時効処理を行い、請求項1記載のアルミニウム合金接合材を得ることを特徴とするアルミニウム合金接合材の製造方法。
  3. 前記板厚が互いに異なる複数枚の6000系アルミニウム合金板材を、それぞれ溶体化処理及び焼入れを行い、次いで3時間以上自然時効させ、さらに板厚毎に異なる条件で150℃以上、200℃以下で10時間以下の人工時効処理を行い、その後、前記摩擦攪拌接合を行うことを特徴とする請求項2記載のアルミニウム合金接合材の製造方法。
  4. 前記板厚が互いに異なる複数枚の6000系アルミニウム合金板材を、それぞれ溶体化処理及び焼入れを行い、次いで板厚毎に異なる温度で自然時効を行い、その後、前記摩擦攪拌接合を行うことを特徴とする請求項2記載のアルミニウム合金接合材の製造方法。
  5. 前記板厚が互いに異なる複数枚の6000系アルミニウム合金板材を、それぞれ溶体化処理、焼入れ及び自然時効を順次行い、その後、前記摩擦攪拌接合を行う方法において、前記板材の焼入れから接合までの自然時効日数が板厚毎に異なることを特徴とする請求項2記載のアルミニウム合金接合材の製造方法。
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