JP4784241B2 - 浄水プロセスの凝集剤注入方法及び装置 - Google Patents

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本発明は、取水原水中の懸濁物質を計測して凝集剤を適正に注入し、安定した水質の浄水を得る浄水プロセスの凝集剤注入方法及び装置に関する。
浄水場では、凝集剤を注入して原水中の懸濁物質(以下、濁質という)を結合凝集させて沈殿除去する凝集沈殿処理や砂,膜を用いたろ過処理などにより、浄水を得ている。浄水場では、国内外を問わず濁度を指標に用いた濁質管理が広く採用されている。河川や湖沼などの表流水を原水とする場合、原水の水質は、流域の地形や地質,気候や気象条件,利用形態、及び季節などの要因の影響で変動する。濁度もこれらの要因で大きく変動するため、設定された濁度以下の浄水を得るには凝集剤の注入量を適正に管理する必要があり、凝集剤の注入量の適正な管理が浄水場の重要な日常業務の1つとなっている。
凝集剤の注入量が不足した場合は、濁質との結合凝集塊(以下、フロックという)が成長しないため十分に沈殿せず、後段のろ過処理工程の負担が増大し、捕捉されない微小な濁質が浄水に混入するので、水質が悪化する。凝集剤の注入量が過剰となった場合は、膨潤なフロックが形成され、電気的な反発によって凝集阻害が惹き起され、沈降しにくくなるため、凝集剤の注入量が不足した場合と同様の問題が生じる。このような理由から、原水の濁質が変化した場合に対応した種々の凝集剤の注入方法が提案されている。
例えば、〔非特許文献1〕に記載のように、原水の濁度に、アルカリ度やpH,水温などのフロックが形成される要因を考慮して作成した凝集剤注入式に基づいて、凝集剤の注入量を操作する方法がある。
〔特許文献1〕には、原水濁度に対する高分子凝集剤の注入率を算出する式を、高分子凝集剤の注入率を無機凝集剤の注入率に比例させるとともに予め定めた上限注入率で頭打ちとする算出式Aと、無機凝集剤の注入率が最大注入率のときに高分子凝集剤の注入率が上限注入率となるように高分子凝集剤の注入率を無機凝集剤の注入率に比例させる算出式Bの2つの算出式を設定し、原水濁度の変動の大きさと現在の原水濁度とに応じて、2つの算出式のいずれかを選択して高分子凝集剤の注入率を制御する凝集剤の注入制御方法が開示されている。
〔特許文献2〕には、採取した試料の濁度又は色度を測定し、この測定値に基づいて凝集剤最適添加量を演算し、凝集剤注入ポンプを制御することにより、凝集剤の注入量を最適にコントロールする凝集剤の注入制御方法が開示されている。
〔特許文献3〕には、フロック形成池の出口側のフロックを撮像し、得られた画像認識手段で画像を2値化してフロックの認識を行い、認識されたデータからフロック個数を演算し、得られたフロック個数が目標値以上のとき、注入制御手段により凝集剤注入量を現在の注入量より小さくするようにポンプを制御する凝集剤の注入制御装置が開示されている。
〔特許文献4〕には、取水手段からの原水を送る給送ラインに1次凝集剤注入手段が接続され、1次凝集剤を注入された原水を沈砂池で100〜150度以下の濁度までに沈殿処理し、その2次原水を送る給送ラインに2次凝集剤注入手段を接続し、2次凝集剤を注入された2次原水を移動床砂濾過装置により処理して数度以下の濁度の処理水を得る原水処理装置が開示されている。
〔特許文献5〕には、水中の微粒子の径とその径に対応した個数を測定するパーティクルカウンタと、このパーティクルカウンタにより得られたデータを入力して最適な凝集剤注入量を決定するデータ解析部と、このデータ解析部で得られた凝集剤注入量に応じて凝集剤の注入量を制御する凝集剤注入制御方法が開示されている。
特開2002−66209号公報 特開平5−146608号公報 特開平5−285308号公報 特開2000−300918号公報 特開平8−126802号公報 日本水道協会「水道維持管理指針」(1998年版)
原水中には粘土性物質,有機性物質,各種微生物や動植物プランクトン,金属性イオンや無機イオン等の物理化学変化によって不溶性化した物質を含め、様々な物質が懸濁している。これらを総称して濁質と呼んでいる。濁質の主成分である粘土性物質は負に荷電しており、正に帯電している金属を含む凝集剤を注入することにより、結合・凝集して重力による沈降が可能となるため、沈殿除去できる。
凝集剤を注入することにより生じる反応は、粘土性物質だけでなく、他の濁質成分や溶解性の金属,無機イオン,水温等、多種多様の要因が影響する複雑な反応で、定量化されていない。
〔非特許文献1〕に記載の方法は、フィードフォワード制御で原水の水質の変動に対処しているが、濁質の性状を普遍的なものとして取り扱っているため、特に、降雨時などの性状変化に対応できないなど、適正な注入率を継続的に維持することが困難であるという問題がある。
又、〔特許文献1〕の技術は、例えば、晴天時などの低濁度(〜数十度)と降雨時などの高濁度(数十度〜数百度)で異なる注入式を用意して操作することができるが、低濁度と高濁度の境界付近で不連続な注入率となるため、境界付近では適正な凝集沈殿が行われないという問題があり、また、降雨時と雨が止んだ後で相違する濁質性状の変化に対応できない、さらには、豪雨時や流域条件で数万度になる原水の濁度に対しては対応できないという問題がある。
〔特許文献2〕や〔特許文献3〕の技術では、凝集沈殿処理水の濁度や、凝集剤注入後のフロック形状特徴量を計測し、目標値との偏差で注入率を操作するフィードバックして濁質性状の変化によるフロック形成状態や凝集沈殿特性の相違を反映させることができるが、凝集沈殿された処理水の濁度とフロック形状の特徴量との定量的関係が解明されていないため、すなわち、凝集剤が過剰の場合、或いは不足の場合でも処理水の濁度が増加するため、処理水の濁度計測値では、凝集剤の注入率を増加するか減少するかの判断をすることができないという問題がある。
〔特許文献4〕の技術では、超高濁度(数百度〜数千度)の原水に対応して、浄水場への原水の給送ラインに凝集剤を事前に注入して、場内での注入対象水の濁度を所定範囲内に減少させることができるが、濁質の性状については配慮されていなく、適正な注入率を継続的に維持することが困難である。
〔特許文献5〕の技術では、粒子数を正確に計測できることを前提としているが、数千度以上となる高濁度原水の粒子数を正確に計測することは困難であるという問題がある。又、原水を一時貯留させた後に凝集剤を注入して高濁度の原水を沈澱処理する場合についての本発明者らの実験によれば、単位濁質量を凝集沈殿させるための凝集剤量は、粒径範囲が同じでも変化することが示された。このため、〔特許文献5〕の技術では、高濁度の原水のプロセスに適用困難であるという問題がある。
ところで、浄水場は年中無休で連続運転されており、原水の濁質,水質は様々な要因で大きく変化する。このように、浄水場では連続運転,原水変動を考慮した運転管理が必要であり、このためには、実用化され、簡易でメンテナンス性もよく、信頼性の高い計測器で濁質性状を把握し、数度の低濁度から数十万度の超高濁度にも対応できる凝集剤の注入管理が望まれている。
本発明の第1の目的は、低濁度から高・超高濁度まで原水の濁質性状が変化しても適正な凝集剤量を注入できる浄水プロセスの凝集剤注入方法及び装置を提供することにある。
本発明の第2の目的は、突発的濁質変化や雨天後の濁質変化にも適正な凝集剤量を注入でき、安定した良質の凝集沈殿処理水を供給できる浄水プロセスの凝集剤注入方法及び装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、原水中の濁度と濁質濃度の2種類の濁質量とその濁質の粒径分布を計測し、これらの計測値から濁質の性状係数と平均あるいは中位粒径を求め、計測された粒径分布のパターン情報から予め入力された2種類の性状係数あるいは濁質粒径と単位濁質量当りの凝集剤注入係数の関係式を選択し、選択した関係式を用いて性状係数演算値あるいは濁質粒径演算値に対応した単位濁質量当りの凝集剤注入係数を演算し、この凝集剤注入係数と前記濁質量を用いて単位容積当りの凝集剤注入率を求め、原水流量に対応した凝集剤注入量を操作するものである。
本発明によれば、低濁度(低濃度)から高・超高濁度(高・超高濃度)まで原水の濁質性状が変化しても適正な凝集剤量を注入でき、安定した良質の凝集沈殿処理水を提供できる。また、集中豪雨や台風などの突発的濁質変化や雨天後の濁質変化にも適正な凝集剤量を注入でき、安定した良質の凝集沈殿処理水を提供できる。
濁質性状に対応した単位濁質量当りの凝集剤注入係数を求め、低濁度から超高濁度まで凝集剤を適正に注入できる浄水プロセスの凝集剤注入方法及び装置を提供する。
本発明の実施形態を図面を用いて以下に説明する。
本発明の実施例1を図1,図2により説明する。図1は、浄水プロセスの構成図である。
図1に示すように、薬品混和池2に接続された原水取入管1には、流量計21,濁度計22,濁質濃度計23が順次接続されている。流量計21は演算器33に直接接続され、濁度計22及び濁質濃度計23は濁質量と濁質性状係数を演算する演算器31と接続され、演算器31の一部は直接演算器33と接続され、演算器31の一部は凝集剤の注入係数を演算する演算器32を介して演算器33と接続されている。ここで、流量計や濁度計,濁質濃度計は実用化されているものを用いることができるので、信頼性の高い凝集剤注入管理を実現できる。
凝集剤の貯槽7は凝集剤の注入設備8と接続され、さらに流量計24を介して薬品混和池2に設けられた凝集剤の注入管9が接続されている。演算器33は制御器34と接続され、制御器34は、流量計24での計測値をフィードバックするように信号線が接続されるとともに、注入設備8に接続されている。注入設備8は弁、或いは流量可変型ポンプで構成される。
薬品混和池2には攪拌機201が設置され、薬品混和池2は、攪拌機301が設置されたフロック形成池3に接続されている。フロック形成池3は沈殿池4に接続され、沈殿池4の下部には廃泥液を排出するための排出管6が設けられ、沈殿池4の上部には、濁質が除去された処理水(沈殿上澄液ともいう)を取出すための取水管5が設けられている。
濁質を含有した原水は、原水取入管1から薬品混和池2に流入する際に、流量計21により流量が計測され、濁度計22で原水中の濁度Tiが、濁質濃度計23で濁質濃度Siが計測される。計測された濁度Tiと濁質濃度Siは演算器31に入力され、濁質量Tsと濁質性状係数αが演算される。濁質量Tsは濁度Tiあるいは濁質濃度Siとし、濁質性状係数αは濁質濃度Si/濁度Tiで求める。すなわち、濁質濃度Siを用いて凝集剤注入係数ηを定義する場合は、濁質量Tsは、濁質濃度Siとし、凝集剤注入係数ηを濁度Tiを用いて定義する場合は、濁度Tiを濁質量Tsとして出力する。
演算器32では、凝集剤の注入係数が演算されるが、図2に示す濁質性状係数と注入係数の関係を用いて、演算された濁質性状係数αから単位濁質量当りの凝集剤注入係数ηを求める。図2に示す濁質性状係数と注入係数の関係は、本発明者らが実験によって得た結果である。濁質濃度と濁度及び凝集剤の注入量を種々変化させて実験を行い、沈殿上澄液の濁度が、この例では1度以下になる凝集剤の注入量を求め、この凝集剤の注入量を初期濁質濃度で除算して算出した単位濁質量当りの凝集剤の注入率を凝集剤注入係数ηと定義し、濁質性状係数αとの関係を示したものである。この実験結果では、濁質性状係数αと単位濁質量当りの凝集剤注入係数ηは相関関係にあり、原水の濁質性状に対応した凝集剤注入係数を設定することができ、凝集剤注入量が適正に操作されるので、良好な沈殿池処理水を提供できることが分った。
又、濁質性状係数αと単位濁質量当りの凝集剤注入係数ηの関係は、浄水場に固有のものであるが、ジャーテストなどで簡単に求められる。図2に示す結果は、濁質濃度の最大値を20000mg/L、濁度が約5000度の条件での実験結果であり、各浄水場の原水水質や濁質性状で異なる。図2に示す例は、a,k1を定数とした数1の指数関係で表現される。
(数1)
η=a・α-k1 (1)
演算器33では、演算器31で求められた濁質量Tsと、演算器32で求められた単位濁質量当りの凝集剤注入係数ηを乗算して単位容積量当りの凝集剤注入率Cvを演算する。又、演算器32で演算された凝集剤注入係数ηと、流量計21で計測された原水流量Qと、演算器31で演算された濁質量Tsを入力して、凝集剤注入係数ηと原水流量Qと濁質量Tsとを乗算して凝集剤注入量Qcを演算する。制御器34は、演算された凝集剤注入量Qcと流量計24で計測された凝集剤の注入操作量Qc′の偏差に基づいて凝集剤の注入設備8を調節する。
凝集剤の注入設備8から注入される凝集剤には、アルミニウム系や鉄系などの無機系や高分子系が用いられる。薬品混和池2では、攪拌機201により凝集剤が原水に均質に混合され、濁質と凝集剤が結合してフロックの核となるマイクロフロックを形成する。マイクロフロックは、フロック形成池3で攪拌機201より緩速で運転される攪拌機301によって攪拌されて成長し、粗大なフロックとなる。粗大となったフロックは沈殿池4で沈降し、濁質が除去された上澄液、すなわち凝集沈殿池の処理水として取水管5からさらに後段の処理設備に送られ、処理を受けた後、浄水として配水される。沈殿池4で沈降分離したフロックは排泥液として系外に排出される。
このように、原水の濁質性状に対応した凝集剤注入係数を設定することができ、凝集剤注入量が適正に操作されるので、良好な沈殿池処理水を提供できる。
本発明の実施例2を図3,図4により説明する。本実施例は実施例1と同様に構成されているが、本実施例では、薬品混和池2に接続された原水取入管1には、流量計21,濁質濃度計23,微粒子カウンター25が順次接続されている。流量計21及び濁質濃度計23は演算器33に直接接続され、微粒子カウンター25は粒径性状を演算する演算器
35と接続され、演算器35は演算器32を介して演算器33と接続されている。ここで、濁質濃度計23の代わりに濁度計22を用いることもできる。
演算器35は、微粒子カウンター25の出力信号により原水中に浮遊する濁質の粒径性状である粒径頻度分布、代表となる濁質粒径dを演算する。代表となる粒径としては平均粒径或いは中位粒径を適用する。
演算器32では、演算器35から出力された濁質粒径dから単位濁質量当りの凝集剤注入係数ηを求める。図4に示す中位径を対象とした濁質粒径d(以下、濁質中位粒径dという)と濁質性状係数αの関係は、本発明者らが実験によって得た結果である。濁質中位粒径dと濁質性状係数αの関係は、数2の指数式で示される。
(数2)
α=b・exp(k2・d) (2)
数2により、濁質粒径dから濁質性状係数αが求まり、数1により濁質性状係数αから凝集剤注入係数ηを求めることができるので、濁質粒径dを指標としても単位濁質量当りの凝集剤注入係数を求めることができる。
演算器33では、濁質濃度計23で計測された濁質濃度Siを濁質量Tsとし、この濁質量Tsと演算器32で求められた凝集剤注入係数η、及び流量計21で計測された原水流量Qとを乗算することで凝集剤注入量Qcを演算する。制御器34は、演算された凝集剤注入量Qcと流量計24で計測された凝集剤の注入操作量Qc′の偏差に基づいて凝集剤の注入設備8を調節する。
このように、濁質中位粒径dから凝集剤注入係数ηを求めることで、実施例1に比べてより小粒径の濁質に対しても凝集剤を適正に操作できる。図2に示すように、濁質中位粒径dの大部分で、濁質性状係数αと濁質中位粒径dは正の相関関係にあるが、濁質中位粒径dが特定値以下になると逆に負の相関を示す。実施例1のように、濁質性状係数から凝集剤注入係数ηを求める場合は、適用可能な粒径範囲が存在するが、本実施例では、より広範囲の粒径に対して適用できる。
本発明の実施例3を図5,図6により説明する。本実施例は実施例1と同様に構成されているが、本実施例では、濁質濃度計23と薬品混和池2との間の原水取入管1に微粒子カウンター25が設置され、微粒子カウンター25は粒径性状を演算する演算器35と接続され、演算器35は演算器32と接続されている。演算器31と演算器32との間には、濁質性状判定器36が設けられている。濁質性状判定器36は、演算器31で求められた濁質性状係数αと予め設定した性状係数基準値α* を比較し、比較結果と濁質性状係数αを演算器32に出力するようになっている。
演算器32では、数2により求められる濁質中位粒径から濁質性状係数の関係が、数1,数2により求められる濁質性状係数から単位濁質量当りの凝集剤注入係数の関係が入力されている。濁質性状判定器36の判定結果がα≧α*であれば、演算器32では、濁質性状係数αから数1により単位濁質量当りの凝集剤注入係数ηを演算する。また、判定結果がα<α であれば、演算器32では、演算器35で求められた濁質中位粒径dから単位濁質量当りの凝集剤注入係数ηを求める。演算器33では、実施例1で説明したのと同様な演算が行われる。
図6は、図2と同様に濁質性状係数と単位濁質量当りの凝集剤注入係数の関係を示す図であるが、図6では、濁質性状係数がより小さい範囲まで示している。図6から分るように、濁質性状係数が1以下の小さい範囲では、勾配が急峻になっているため、凝集剤注入係数は濁質性状係数から一意的に求められなく演算不能となる。
図7は、濁質中位粒径と単位濁質量当りの凝集剤注入係数の関係を示す図で、濁質中位粒径の全範囲で凝集剤注入係数の演算を行うことができる。
このように、降雨や季節的に濁度あるいは濁質濃度が変化する浄水場では、高濁質時に濁質性状係数で、低濁質時に濁質粒径を指標とする切替操作することで、精密機構を有する微粒子カウンターを支障なく利用できる。
本発明の実施例4を図8から図11により説明する。本実施例は実施例1と同様に構成されているが、本実施例では、流量計21の上流側に沈殿池の機能を有する一時貯留池
4Aを設け、原水取入管1Aで接続している。一時貯留池4Aの下部には廃泥液を排出するための排出管6が設けられている。一時貯留池4Aは、原水が高濁質あるいは超高濁質の浄水場,原水を取水する水源の水量変化が激しい浄水場で設置されている。
濁質濃度計23と薬品混和池2との間の原水取入管1に微粒子カウンター25が設置され、微粒子カウンター25は粒径性状を演算する演算器35と接続され、演算器35は粒径パターン判定器37を介して演算器32と接続されている。
このような浄水場では、一時貯留池4Aで原水中の濁質の一部が沈殿し、上澄液を取水して凝集沈殿処理される。取水された上澄液の濁度Tiと濁質濃度Siが、濁度計22と濁質濃度計23で計測されて演算器31に入力され、濁質量Tsと濁質性状係数αが演算される。微粒子カウンター25の出力信号は演算器35に入力され、原水中に浮遊する濁質の粒径頻度分布,濁質粒径d、並びに粒径頻度分布の標準偏差や変動係数が演算され、粒径パターン判定器37に出力される。
粒径パターン判定器37では、演算器35から出力される粒径性状の特徴を認識し、この認識結果に基づいて演算器32に予め入力されている2種類の濁質性状係数と単位濁質量当りの凝集剤注入係数の関係式のうちのどちらを選択するかの選択指示を行う。
本発明者らの実験結果では、濁質濃度20000mg/L、濁度で約5000度の濁質液を静置し、上澄液の濁質濃度(SS),濁度、及び粒径を計測した結果と、濁質濃度(SS)と濁度から求めた濁質性状係数の経時変化は図9に示すようになる。
図9に示すように、濁質濃度と濁度は静置時間に比例的に低下しているが、粒径(中位)は一度低下した後増大化する方向に変化した。濁質性状係数も一度低下した後増加する方向に変化するが、増大に転じる貯留時間が早く、粒径(中位)とは異なる変化を示した。
単位濁質量当りの凝集剤注入係数は、貯留時間経過とともに濁質性状係数が低下している領域では、図10(A)に示すように、図2と同様の変化を示す。貯留時間経過とともに濁質性状係数が上昇している領域では、図10(B)に示すように、凝集剤注入係数は濁質性状係数と正の指数相関を示す。このため、演算式を切替えることが必要となるが、この切替判定の指標としては次に説明する粒径頻度分布を用いる。
図11は、図9の横軸に(1)から(4)で示した4つの貯留時間で計測した粒径頻度分布の例を示している。図11から分るように、粒径頻度分布は、静置後、一時的に正規分布となり、その後ブロードで2つのピークを有する分布に変化した。この変化は、大きい粒子が沈降して、沈降し難い10〜50μm以下の粒子が残留することで急峻なピークをもつ分布となり、その後、沈降し難い小粒子同士が合体して粒径は大きくなるものの、元々沈降し難い粒子のために単位濁質量当りの凝集剤注入係数が増加すると推測された。
図10に示すように、性状係数と注入係数の関係は2種類あり、どちらの演算式を用いるかの判断は、例えば、2つのピークを有するか否かの分布パターン認識,標準偏差や変動係数の大小で選択評価できる。
粒径パターン判定器37では、粒径頻度分布が2つのピークを有するかどうかの判定,標準偏差や変動係数が大きいかどうかの判定を単独に或いは組み合わせて行い、どちらの関係式を用いるかを判断する。粒径頻度分布が2つのピークを有する、或いは標準偏差や変動係数が大きければ、凝集沈殿し難い濁質と判断して図10(B)の関係を選択する。一方、明確な正規分布と判定した場合には図10(A)の関係を選択して演算器32に出力する。
演算器32では、演算器31からの濁質性状係数αと選択された濁質性状係数と凝集剤注入係数の関係式で単位濁質量当りの凝集剤注入係数を演算し、演算器33に出力する。演算器33では、実施例1で説明したのと同様な演算が行われる。
このように、粒径分布の特徴量を用いることで、凝集沈殿工程の前段に前沈殿処理工程があり、濁質性状が原水と異なる濁質にも適正な凝集剤を注入でき、良好な凝集沈殿処理液を提供できる。
本発明の実施例5を図12,図13により説明する。本実施例は実施例2と同様に構成されているが、本実施例では、流量計21の上流側に沈殿池の機能を有する一時貯留池
4Aを設け、原水取入管1Aで接続している。粒径性状を演算する演算器35は、粒径パターン判定器37を介して演算器32と接続されている。
演算器32では、単位濁質量当りの凝集剤注入係数を濁質粒径から演算するようになっている。図10では濁質性状係数と凝集剤注入係数の関係を示しているが、これを濁質粒径と凝集剤注入係数の関係で整理すると、図13に示すようになり、2種類の特性で現される。
演算器35は、原水中に浮遊する濁質の粒径頻度分布,濁質粒径d、並びに粒径頻度分布の標準偏差や変動係数を演算し、粒径パターン判定器37に出力する。粒径パターン判定器37では、演算器35の出力情報に基づいて粒径性状の特徴を認識し、認識結果に基づいて演算器32に予め入力されている2種類の濁質粒径と単位濁質量当りの凝集剤注入係数の関係式のうちどちらを選択するかの選択指示及び濁質粒径dを出力する。
演算器32には、上述したように、図13に示す2種類の濁質粒径と単位濁質量当りの凝集剤注入係数の関係式が予め入力されている。粒径パターン判定器37では、粒径頻度分布が2つのピークを有するかどうかの判定,標準偏差や変動係数が大きいかどうかの判定を単独に或いは組み合わせて行い、どちらの関係式を用いるかを判断する。粒径頻度分布が2つのピークを有する、或いは標準偏差や変動係数が大きければ、凝集沈殿し難い濁質と判断して図13(B)の関係を選択する。一方、明確な正規分布と判定した場合には図13(A)の関係を選択して演算器32に出力する。
演算器32では、選択された濁質粒径と凝集剤注入係数の関係式で単位濁質量当りの凝集剤注入係数を演算し、演算器33に出力する。演算器33では、実施例1で説明したのと同様な演算が行われる。
本実施例では、実施例2と同様に、濁質粒径で凝集剤注入係数を演算しているので、より小粒径の濁質に対しても凝集剤を適正に操作できる効果がある。
本発明の実施例6を図14により説明する。本実施例は、実施例1と同様に構成されているが、本実施例では、注入率を演算する演算器38が設けられ、演算器31及び演算器32が演算器38に接続され、演算器38は演算器33に接続されている。沈殿池4に接続された取水管5に濁度計22Bが設けられ、濁度計22Bの計測値が演算器38にフィードバックされるようになっている。
沈殿池4で凝集沈殿処理された処理水の濁度Toが濁度計22Bで計測され、演算器
28にフィードバックされる。演算器38では、演算器31で求められた濁質量Tsと、演算器32で求められた単位濁質量当りの凝集剤注入係数ηを乗算して単位容積量当りの凝集剤注入率Cvを演算する。演算器38には処理水の濁度目標値T* が入力されており、濁度偏差ΔT=To−T* を求め、予め設定されている補正係数θを乗じて補正注入率ΔC=θ・ΔTを求め、凝集剤注入率Cvと加算して凝集剤注入率設定値Cを演算し、演算器33に出力する。演算器33は凝集剤注入率設定値Cと流量計21で計測された原水流量Qとを乗算して凝集剤注入量Qcを演算する。演算された凝集剤注入量Qcは、制御器34に入力され、制御器34は、演算された凝集剤注入量Qcと流量計24で計測された凝集剤の注入操作量Qc′の偏差に基づいて凝集剤の注入設備8を調節する。
このように、補正注入率ΔCを求めて補正することにより、凝集沈殿工程の撹拌混合状態や反応及び滞留時間などの要因の影響も考慮した適正な凝集剤注入管理を実施できる。
本実施例では、沈殿池4で凝集沈殿処理された処理水の濁度Toを計測して凝集剤の注入率を補正したが、この補正は、他の実施例にも適用可能である。他の実施例では、単位容積量当りの凝集剤注入率を演算しないで、直接凝集剤注入量を求めているが、本実施例のように、凝集剤注入率を求めた後に原水流量を乗算して凝集剤注入量を演算しても同様の管理を行える。
又、実施例4,5では、一時貯留池4Aの滞留時間tが設定された時間t* 以上であれば、図10(B)或いは図13(B)の関係から直接単位濁質量当りの凝集剤注入係数を求めてもよい。又、各実施例で説明した構成を適宜組合せることができ、沈殿池の後段に砂ろ過工程やオゾン処理などの高度処理設備を設けた浄水プロセス,砂ろ過の代わりに膜利用のろ過設備を付加した浄水プロセスにも適用できる。又、凝集剤を分割注入する浄水プロセスや、複数の凝集沈殿工程を直列に配置して凝集剤を分割注入する浄水プロセスにも適用できる。又、原水中の濁度や濁質濃度,濁質粒径を直接計測する方式で説明したが、一部を採取して清澄水で希釈した後、計測させてもよい。
本発明の実施例1である浄水プロセスの構成図である。 実施例1における濁質性状係数と凝集剤注入係数の関係を示す図である。 本発明の実施例2である浄水プロセスの構成図である。 実施例2における濁質粒径と凝集剤注入係数の関係を示す図である。 本発明の実施例3である浄水プロセスの構成図である。 実施例3における濁質性状係数と凝集剤注入係数の関係を示す図である。 実施例3における濁質粒径と凝集剤注入係数の関係を示す図である。 本発明の実施例4である浄水プロセスの構成図である。 実施例4における静置上澄液の濁質性状の変化を説明する図である。 実施例4における濁質性状係数と凝集剤注入係数の関係を示す図である。 実施例4における静置上澄液の粒径頻度分布の変化を説明する図である。 本発明の実施例5である浄水プロセスの構成図である。 実施例5における濁質粒径と凝集剤注入係数の関係を示す図である。 本発明の実施例6である浄水プロセスの構成図である。
符号の説明
1,1A…原水取入管、2…薬品混和池、3…フロック形成池、4…沈殿池、4A…一時貯留池、5…取水管、6…排出管、7…貯槽、8…注入設備、9…注入管、21,24…流量計、22,22B…濁度計、23…濁質濃度計、25…微粒子カウンター、31,32,33,35,38…演算器、34…制御器、36…濁質性状判定器、37…粒径パターン判定器。

Claims (11)

  1. 原水取水管に設置された濁度計により濁度を、濁質濃度計により濁質濃度を計測し、該計測された濁質濃度と濁度の比を演算器により演算して濁質性状係数を求め、演算器に予め入力されている濁質性状係数と単位濁質当りの凝集剤注入係数の関係式を用いて前記計測により求められた濁質性状係数に対応した単位濁質量当りの凝集剤注入係数を演算し、前記計測された濁質或いは濁質濃度から濁質量を求め、前記演算された単位濁質量当りの凝集剤注入係数と濁質量により単位容積当りの凝集剤注入率を演算し、前記原水取水管に設置された流量計で計測された原水流量と前記凝集剤注入率から凝集剤注入量を演算し、該演算された凝集剤注入量と、凝集剤の貯槽を具備し前記原水取水管に接続された薬品混和池に凝集剤を注入する注入設備に接続された流量計で計測された凝集剤注入操作量との偏差により前記注入設備を制御する浄水プロセスの凝集剤注入方法。
  2. 原水取水管に濁度計或いは濁質濃度計を設置して濁度或いは濁質濃度を計測し、前記原水取水管に設置した微粒子カウンターの出力信号により濁質中位粒径又は平均粒径を演算し、演算器に予め入力されている濁質中位粒径又は平均粒径と濁質性状係数の関係式を用いて前記演算された濁質中位粒径又は平均粒径から濁質性状係数を求め、演算器に予め入力されている濁質性状係数と単位濁質当りの凝集剤注入係数の関係式を用いて求められた前記濁質性状係数に対応した単位濁質量当りの凝集剤注入係数を演算し、前記計測された濁質或いは濁質濃度から濁質量を求め、前記演算された単位濁質量当りの凝集剤注入係数と濁質量により単位容積当りの凝集剤注入率を演算し、前記原水取水管に設置された流量計で計測された原水流量と前記凝集剤注入率から凝集剤注入量を演算し、該演算された凝集剤注入量と、凝集剤の貯槽を具備し前記原水取水管に接続された薬品混和池に凝集剤を注入する注入設備に接続された流量計で計測された凝集剤注入操作量との偏差により前記注入設備を制御する浄水プロセスの凝集剤注入方法。
  3. 前記原水取水管に設置した微粒子カウンターの出力信号により濁質中位粒径又は平均粒径を演算し、演算器に予め入力されている濁質中位粒径又は平均粒径と濁質性状係数の関係式を用いて前記演算された濁質中位粒径又は平均粒径から濁質性状係数を求め、求められた濁質性状係数が予め設定された性状係数基準値未満の場合は、演算器に予め入力されている濁質中位粒径又は平均粒径と濁質性状係数の関係式を用いて前記演算された濁質中位粒径又は平均粒径から濁質性状係数を求めるものである請求項1に記載の浄水プロセスの凝集剤注入方法。
  4. 前記原水取水管に微粒子カウンターが設置され、前記原水取水管の上流側に一時貯留池が設けられるものであって、前記微粒子カウンターの出力信号により粒径頻度分布を演算し、演算された粒径頻度分布により演算器に予め入力されている濁質性状係数と単位濁質当りの凝集剤注入係数の2つの関係式のうちの1つの関係式を選択する請求項1に記載の浄水プロセスの凝集剤注入方法。
  5. 前記微粒子カウンターの出力信号により粒径頻度分布,標準偏差,変動係数を演算するものであって、該粒径頻度分布,標準偏差,変動係数のいずれか又は組み合わせにより演算器に予め入力されている濁質性状係数と単位濁質当りの凝集剤注入係数の2つの関係式のうちの1つの関係式を選択する請求項2に記載の浄水プロセスの凝集剤注入方法。
  6. 前記薬品混和池の上流側に一時貯留池が設けられるものであって、前記微粒子カウンターの出力信号により粒径頻度分布,標準偏差,変動係数を演算し、演算された前記粒径頻度分布,標準偏差,変動係数により演算器に予め入力されている濁質粒径と濁質性状係数の2つの関係式のうちの1つの関係式を選択する請求項2に記載の浄水プロセスの凝集剤注入方法。
  7. 前記薬品混和池にフロック形成池を介して沈殿池が接続され、該沈殿池に接続され処理水を取出すための取水管に設けられた濁度計により処理水の濁度を計測し、該計測された濁度と処理水の濁度目標値の偏差に基づいて前記単位容積当りの凝集剤注入率の補正を行う請求項1から6のいずれかに記載の浄水プロセスの凝集剤注入方法。
  8. 薬品混和池の上流側に接続される原水取水管に設置される流量計,濁度計,濁質濃度計と、凝集剤の貯槽に接続された凝集剤の注入設備と、該注入設備に第2の流量計を介して接続され前記薬品混和池に凝集剤を注入するための注入管と、前記流量計,濁度計,濁質濃度計と接続され前記濁質濃度計及び濁度計により計測された濁質濃度と濁度の比を演算して濁質性状係数を求め、予め入力されている濁質性状係数と単位濁質当りの凝集剤注入係数の関係式を用いて前記計測により求められた濁質性状係数に対応した単位濁質量当りの凝集剤注入係数を演算し、前記計測された濁質或いは濁質濃度から濁質量を求め、前記演算された単位濁質量当りの凝集剤注入係数と濁質量により単位容積当りの凝集剤注入率を演算し、前記流量計で計測された原水流量と前記凝集剤注入率から凝集剤注入量を演算する演算器と、該演算器に接続され前記演算器により演算された凝集剤注入量と前記第2の流量計で計測された凝集剤注入操作量との偏差により前記注入設備を制御する制御器を備えた浄水プロセスの凝集剤注入装置。
  9. 薬品混和池の上流側に接続される原水取水管に設置される流量計,濁度計又は濁質濃度計,微粒子カウンターと、凝集剤の貯槽に接続された凝集剤の注入設備と、該注入設備に第2の流量計を介して接続され前記薬品混和池に凝集剤を注入するための注入管と、前記流量計,濁度計又は濁質濃度計、微粒子カウンターと接続され前記微粒子カウンターの出力信号により濁質中位粒径又は平均粒径を演算し、演算器に予め入力されている濁質中位粒径又は平均粒径と濁質性状係数の関係式を用いて前記演算された濁質中位粒径又は平均粒径から濁質性状係数を求め、演算器に予め入力されている濁質性状係数と単位濁質当りの凝集剤注入係数の関係式を用いて求められた前記濁質性状係数に対応した単位濁質量当りの凝集剤注入係数を演算し、前記計測された濁質或いは濁質濃度から濁質量を求め、前記演算された単位濁質量当りの凝集剤注入係数と濁質量により単位容積当りの凝集剤注入率を演算し、前記流量計で計測された原水流量と前記凝集剤注入率から凝集剤注入量を演算する演算器と、該演算器に接続され前記演算器により演算された凝集剤注入量と前記第2の流量計で計測された凝集剤注入操作量との偏差により前記注入設備を制御する制御器を備えた浄水プロセスの凝集剤注入装置。
  10. 前記原水取水管に微粒子カウンターが設置されるものであって、前記演算器は、前記微粒子カウンターの出力信号により濁質中位粒径又は平均粒径を演算し、予め入力されている濁質中位粒径又は平均粒径と濁質性状係数の関係式を用いて前記演算された濁質中位粒径又は平均粒径から濁質性状係数を求め、求められた濁質性状係数が予め設定された性状係数基準値未満の場合は、演算器に予め入力されている濁質中位粒径又は平均粒径と濁質性状係数の関係式を用いて前記演算された濁質中位粒径又は平均粒径から濁質性状係数を求めるものである請求項9に記載の浄水プロセスの凝集剤注入装置。
  11. 前記演算器は、前記微粒子カウンターの出力信号により粒径頻度分布,標準偏差,変動係数を演算し、演算された粒径頻度分布,標準偏差,変動係数のいずれか又は組み合わせにより予め入力されている濁質性状係数と単位濁質当りの凝集剤注入係数の2つの関係式のうちの1つの関係式を選択する請求項9又は10に記載の浄水プロセスの凝集剤注入装置。
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