JP4783481B1 - 超音波測定方法および超音波測定装置 - Google Patents

超音波測定方法および超音波測定装置 Download PDF

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Abstract

本発明の超音波測定方法は、符号化スペクトラム拡散超音波信号を少なくとも2個の受波器で受信し、少なくとも2つの受信信号を生成するステップAと、少なくとも2つの受信信号を、キャリア周波数を用いてそれぞれ直交検波し、それぞれの受信信号のI成分およびQ成分を生成するステップBと、それぞれの受信信号のI成分およびQ成分を、キャリア周波数の周期に同期した符号周期に基づき位相差分処理し、ドプラシフトによる位相変動が除去されたI’成分およびQ’成分を生成するステップCと、それぞれの受信信号のI’成分およびQ’成分を、符号とは異なる符号を用いて、キャリア周波数と同期した時間間隔に基づき逆拡散処理して、逆拡散されたI’’成分およびQ’’成分を生成するステップDと、それぞれの受信信号のI’’成分およびQ’’成分からそれぞれの受信信号の振幅情報および位相情報を演算するステップEと、それぞれの受信信号について計算された振幅情報および位相情報から、超音波の伝搬距離および伝搬方位のうちの少なくとも一方を算出するステップFとを包含する。
【選択図】図4

Description

本発明は、超音波を利用した測定方法および測定装置に関する。特に、スペクトル拡散による符号化された超音波を使用し、計測物体と計測装置とに相対速度が存在する場合にも正しく超音波の伝搬距離または伝搬方向を測定することのできる測定方法および測定装置に関する。
超音波測定装置は、超音波を送信する送波器と超音波を受信する受波器とを備え、送波器による超音波の送信後、受波器が超音波を受信するまでに要した時間から、送波器と受波器との間の距離を計測する。あるいは、送波器による超音波の送信後、送波器から送信された超音波が対象物に到達し、対象物において反射された超音波を受波器が受信するまでに要した時間から、対象物と超音波測定装置との間の距離を計測する。
このような超音波測定装置が複数存在する環境においては、各超音波測定装置から同時に超音波が送信されると、互いに混信し、誤計測が生じ得る。このため、超音波測定装置毎に、使用する超音波を互いに異なる符号で符号化することによって超音波を区別する方法が考えられている。
符号化を採用した従来の超音波測定装置は、たとえば、特許文献1に開示されている。図11は、特許文献1に開示された従来の超音波測定装置のブロック図を示している。以下、この従来の超音波測定装置101の基本的な動作を説明する。超音波測定装置101は、送波器8、受波器9、相関器103、ピーク検出器104およびパルス発生器105を備えている。
パルス発生器105は、送波器8の駆動信号を生成し、送波器8は超音波信号を空間に送信する。送信された超音波信号は、超音波伝搬経路4を通って物体3に到達し、物体3において反射する。反射された超音波信号は超音波伝搬経路7を通って受波器9に到達する。駆動信号は、各超音波測定装置の超音波信号が混信しても区別できるように、超音波測定装置ごとに異なる符号で符号化されている。混信した信号から所望の信号の符号を解読して取り出すことを考慮すると、他の信号は所望の信号とはまったく似ていないことが望ましい。このような特性を有し、所定の規則に基づいて人為的に作成された不規則な信号は、擬似不規則信号と呼ばれる。
取り扱いの簡単さから擬似不規則信号には2値信号(「1」と「0」、あるいは「1」と「−1」)が利用されることが多い。2値で構成される擬似不規則信号には、M系列、Barker系列、Golay系列が知られている。その中でもM系列はスペクトラム拡散技術を用いた通信システムで用いられる符号であって、伝送される情報に対しては雑音状であるが、パルス圧縮による相関処理を用いることにより識別可能な搬送波として作用する。すなわち、異なるM系列間では、相手が雑音にしかみえないため、自分自身の信号を取り出すには非常に有効である。また、自分自身どうしでも、時間が少しでもずれれば、雑音のようにしか見えない。このため、M系列の擬似不規則信号で送信信号を符号化することにより、混信した受信信号の時系列の中から、所望の受信信号を抽出し、かつ、その受信時刻を特定することが可能である。
パルス発生器105が発生する駆動信号は、スペクトラム拡散(M系列離散)によるランダム波である。特許文献1においては、符号「1」に対応する周波数と、符号「0」に対応する周波数を異ならせた2進周波数シフトキーイング方式によってこのような特性を有する擬似不規則信号を実現している。
送波器8から送信され、超音波伝搬経路7を通って受波器9に到達した超音波は、相関器103により、パルス発生器105が生成した擬似不規則信号との相関が求められる。ピーク検出器104は、相関値のピークを求める。相関値のピークの時刻が、送波器8から送信された超音波の受波器9への到達時刻を示す。超音波を送信した時刻から相関値のピークの時刻までの時間が、物体3までの超音波の伝搬時間であるため、超音波の伝搬速度に基づいて、超音波測定装置101から物体3までの距離を求めることができる。
スペクトラム拡散(M系列離散)による擬似不規則信号は、超音波測定装置ごとに異なる固有の信号であるため、別の超音波測定装置から送信された超音波が受波器9に到達しても、パルス発生器105において生成する擬似不規則信号との相関は非常に小さい。このため、相関器103においてピークが検出されず、別の超音波測定装置から得られた擬似不規則信号を超音波測定装置101は識別することができる。
上述したように、M系列間では、所望の信号に対して他の信号は雑音にしか見えないため、別の超音波測定装置から送信された超音波による受信信号との相関は非常に小さい。このため、相関値のピークが検出されず、別の超音波測定装置から得られた擬似不規則信号を識別することができる。
しかしながら、M系列などの符号化を用いた超音波測定装置を自律移動ロボットなどの移動体に実装した場合、あるいは、逆に周囲の物体が移動するような場合には、周囲の物体と超音波測定装置にはゼロではない相対速度が発生する。この相対速度によりドプラシフトが起こると、相関処理時に、相関参照信号と受波信号のタイミングズレにより、M系列が本来もつ相関利得が著しく劣化する。図12はこの劣化現象を示した図である。図12(a)はM系列で符号化された受信信号70を示している。ドプラシフトがない場合、すなわち送受波器間の相対速度が0の場合には、相関処理により、図12(b)に図示されたような逆拡散波形71が得られる。図12(b)の場合、受信時刻73に同期した部分に大きな相関ピークが発生し、その前後の相関雑音の部分は十分に抑制され、大きなS/Nが得られる。しかし、ドプラシフトが発生すると、図12(c)の逆拡散波形72のように、相関ピークが著しく低下するとともに、前後の相関雑音部分のレベル上昇がおこるため、S/Nが大きく低下する。
上記のようなドプラシフトを補償する方式としては、非特許文献1に開示された方法がある。図13は非特許文献1において開示されたドプラシフト補償方式の基本ブロック図である。図13の基本システムは、ドプラシフトが予想される範囲で伸縮した参照信号を有する複数の逆拡散部81a〜81eを備え、M系列で符号化された受信信号は各逆拡散部81a〜81eそれぞれによって処理され、逆拡散部ごとに逆拡散波形82a〜82eが出力される。図13の場合には、逆拡散部81cの参照信号とドプラシフトが一致し、逆拡散信号82cに大きな相関ピークが見られ、また、その前後の逆拡散信号82b、および82dにおいてやや小さな相関ピークが見られるが、参照信号の伸縮がドプラシフトと大きく異なる逆拡散波形82aや82eでは、相関ノイズのみが観察される。非特許文献1の方式では、上記の複数の逆拡散波形82の中から最大の相関ピークを選択し、伝搬時間などの計測などに利用される。
また、別のドプラシフトを補償する方式として、特許文献2から特許文献3に開示された方法がある。図14は、特許文献2において開示されたドプラ補正方式の基本原理を説明するものである。特許文献2では、周波数領域において符号化を行う直交周波数分割多重方式(Orthogonal Frequency Division Multiplexing、以下OFDMと称する)を採用している。周波数領域での符号の場合もドプラシフトの影響は大きい。本来図14(a)のようにサブキャリア91に分割された符号は、ドプラシフトにより、周波数領域上での伸縮が発生し、図14(b)に示される伸縮されたサブキャリア93となって受信されてしまう。このまま復調すると原信号を再生することはできない。特許文献2のドプラシフト補償方式においては、本来符号化に使用されるサブキャリアよりも高域の部分に、ドプラシフト補償用信号92を設けている。ドプラシフトによって、ドプラシフト補償用信号92は図14(b)では、信号94となり、がドプラシフトの結果の周波数ずれ95として計測される。特許文献2では、上記の周波数ずれ95を用いて、すべてのサブキャリア93をリサンプリングし、図14(c)に示される原信号のサブキャリア96を復元したのちに、復調を行い原信号を再生する。同様に、特許文献3に開示された従来技術では、サブキャリア91の最高周波数帯の周波数シフトをドプラシフト補正用信号として用いて、特許文献2と同様にサブキャリアのドプラシフトを補正している。
特開2004−108826号公報 特開2007−202088号公報 特開2006−279173号公報
地学雑誌110(4)P529−543(2001)
非特許文献1に開示された方式は、ドプラシフト補償方式としては、高速処理性と確実性が高い。また、ドプラシフトを計測して補正する方式ではないので、受信信号が複数のドプラシフトを含む場合にも対応が可能である。しかし、ドプラシフトを完全に補償し、相関利得を回復することは困難である。したがって、計測の精度を確保するためには参照信号の伸縮の間隔を小さくする必要があるので、必要な逆拡散部が増加して、ハード規模の増大とコスト高となり、民生用機器への適用が難しい。
特許文献2ないし3に開示された方式は、ドプラシフト補償用信号を別途設けるか、あるいは信号の一部をドプラシフト補正用信号として用いる方式であり、そこからドプラシフトが推定されるため、正確な補正が可能である。しかしながらサブキャリア全体をリサンプリングするため、信号全体を記録することが必要になり補正するのにメモリと処理時間が必要である。したがって、特許文献2ないし3の方式は、音響波をキャリアとして使用する場合には、処理が比較的低速でも許される低速のデータ通信などには適用可能であるが、自律移動ロボットの障害物検知などの高速応答性が必要な処理方式には不適であると考えられる。
さらに、自律移動ロボットなどの障害物検地に適用する場合、一般的に検地対象は不特定多数で、その中には様々な相対速度で移動する物体(例えば人など)があると想定される。したがって、自律移動ロボットと検地対象との相対速度は同時にかつ様々なものが混在するため、特許文献2に開示される個別の補償用信号を用いる方式では対応が難しい。
本発明は、このような従来技術の課題を解決し、超音波測定装置が不特定多数のドプラシフトの影響をうける環境において動作する場合においても、簡便な処理で精度の高い計測を行うことのできる超音波測定装置および超音波測定方法を提供することを目的とする。
本発明の超音波測定方法は、所定のキャリア周波数を有し、前記キャリア周波数に同期した符号周期を持つ符号を用いて変調された、符号化スペクトラム拡散超音波信号を用いて、前記符号化スペクトラム拡散超音波信号の伝搬距離および伝搬方位のうち、少なくとも一方を計測する超音波測定方法であって、前記符号化スペクトラム拡散超音波信号を少なくとも2個の受波器で受信し、少なくとも2つの受信信号を生成するステップAと、前記少なくとも2つの受信信号を、前記キャリア周波数を用いてそれぞれ直交検波し、それぞれの受信信号のI成分およびQ成分を生成するステップBと、前記それぞれの受信信号のI成分およびQ成分を、前記キャリア周波数の周期に同期した符号周期に基づき位相差分処理し、ドプラシフトによる位相変動が除去されたI’成分およびQ’成分を生成するステップCと、前記それぞれの受信信号のI’成分およびQ’成分を、前記符号とは異なる符号を用いて、前記キャリア周波数と同期した時間間隔に基づき逆拡散処理して、逆拡散されたI’’成分およびQ’’成分を生成するステップDと、前記それぞれの受信信号のI’’成分およびQ’’成分から前記それぞれの受信信号の振幅情報および位相情報を演算するステップEと、前記それぞれの受信信号について計算された振幅情報および位相情報から、超音波の伝搬距離および伝搬方位のうちの少なくとも一方を算出するステップFとを包含する。
ある好ましい実施形態において、前記符号に、前記キャリア周波数の位相の0度および180度の状態を割り当てる。
ある好ましい実施形態において、前記ステップ(C)の位相差分処理は
Figure 0004783481
(ただし、τ0は送信時の符号周期)
を満たす。
ある好ましい実施形態において、前記符号はM系列の擬似拡散符号である。
ある好ましい実施形態において、前記ステップ(D)における前記符号とは異なる符号は、前記符号の位相を回転させたM系列の擬似拡散符号である。
本発明の超音波測定装置は、所定のキャリア周波数を有し、前記キャリア周波数に同期した符号周期を持つ符号を用いて変調された、符号化スペクトラム拡散超音波信号を用いて、前記符号化スペクトラム拡散超音波信号の伝搬距離および伝搬方位のうち、少なくとも一方を計測する超音波測定装置であって、前記符号化スペクトラム拡散超音波信号を少なくとも2個の受波器で受信し、少なくとも2つの受信信号を生成する受信部と、前記少なくとも2つの受信信号を、前記キャリア周波数を用いてそれぞれ直交検波し、それぞれの受信信号のI成分、およびQ成分を生成する直交検波部と、前記それぞれの受信信号のI成分およびQ成分を、前記キャリア周波数の周期に同期した符号周期に基づき位相差分処理し、ドプラシフトによる位相変動が除去されたI’成分およびQ’成分を生成するベクトル演算部と、前記それぞれの受信信号の前記I’成分およびQ’成分を、前記符号とは異なる符号を用い、前記キャリア周波数と同期した時間間隔に基づき逆拡散処理して、逆拡散されたI’’成分およびQ’’成分を生成する逆拡散部と、前記それぞれの受信信号のI’’成分およびQ’’成分から前記それぞれの受信信号の振幅情報および位相情報を演算する復調部と、前記それぞれの受信信号について計算された振幅および位相情報から、超音波の伝搬距離および伝搬方位のうちの少なくとも一方を算出する距離方位算出部とを備える。
ある好ましい実施形態において、前記符号に、前記キャリア周波数の位相の0度および180度の状態を割り当てる。
ある好ましい実施形態において、前記ベクトル演算部の処理は
Figure 0004783481
(ただし、τ0は送信時の符号周期)
を満たす。
ある好ましい実施形態において、前記符号はM系列の擬似拡散符号である。
ある好ましい実施形態において、前記符号とは異なる符号は、前記符号の位相を回転させたM系列である。
本発明によれば、受信信号の直交検波信号をキャリア周波数に同期した符号周期に基づき処理することにより、ドプラシフトの除去を行い、逆拡散処理に、送信に用いた符合とは別の符号を用いることによって、ドプラシフトがない場合と同様なS/N比を有する逆拡散信号を得ることができる。また、この場合に所定のドプラシフト範囲内において複数のドプラシフト、すなわち相対速度が異なる反射物体が存在してもかまわない。したがって、本発明によれば、ドプラシフトを計測することなく、ドプラシフトの影響を抑制することが可能で、対象物までの距離や方位を正確に測定することができる。
本発明による超音波測定装置の使用環境の一例を示す図である。 本発明で用いる2相位相シフト変調を説明する図である。 本発明による超音波測定装置の実施形態の基本的な構成を示すブロック図である。 本発明の信号処理の流れを示すフローチャートである。 超音波測定装置のドプラ除去部20の基本的な構成を示すブロック図である。 ドプラ除去部における各処理段階での波形の一例を示す図である。 M系列の相似性を説明する図である。 M系列の相似性を説明する具体例を示す図である。 超音波測定装置の逆拡散器21の基本的な構成を示すブロック図である。 ドプラ効果を含む受信信号を本発明による超音波測定装置で処理した実験結果の一例を示す図である。 本発明による超音波測定装置を用いて、ドプラ除去を行った場合のドプラ速度依存性の一例を示す図である。 従来の超音波測定装置の基本的な構成を示す図である。 ドプラ効果による受信信号の逆拡散時における波形変化を説明する図である。 従来のドプラシフト除去方法の原理を説明する図である。 従来のドプラシフト除去方法の他の方式の原理を説明する図である。
以下、図面を参照しながら本発明の超音波測定装置および超音波測定方法の実施形態を説明する。本発明の超音波測定装置は、超音波測定装置の送受信器間にゼロではない相対速度があり、超音波のキャリア周波数がドプラシフトを受けた場合でも、ドプラシフトの影響を抑制し、超音波の伝搬距離および伝搬方位のうち、少なくとも一方を計測する。図1は、本発明の超音波測定装置の使用環境の一例を示している。
図1において、移動体1は自律移動ロボットなどである。超音波測定装置2は移動体1に実装されている。超音波測定装置2は、物体3に向けて超音波を送信し、物体3において反射する反射波を受信することにより、超音波の伝搬経路4の長さあるいは、物体3と超音波測定装置2との距離を計測する。また、超音波測定装置2から見た物体3の方位を求めることも可能である。移動体1が図中矢印方向に移動する場合、移動体1と物体3とには相対速度が存在する。実際には、物体3が移動する場合も想定される。相対速度は、(1)移動体1および物体3の一方が静止しており、他方が任意の方向に任意の速度で移動する場合、(2)移動体1および物体3の両方が互いに異なる方向に任意の速度で移動している場合、(3)移動体1および物体3の両方が同じ方向に異なる速度で移動している場合に存在する。このように相対速度が存在する場合、超音波測定装置2が送受信する超音波信号はドプラシフトの影響を受ける。
以下、本実施形態として、超音波測定装置2および超音波測定方法を説明する。本実施形態では、超音波測定装置2は超音波を送信するための送波器および送波器を駆動する駆動部を備えている。しかし、本発明は、送波器および駆動部を備えず、独立した超音波送波装置から送信される超音波を受信することによって、超音波送波装置との距離を測定したり、方位を測定したりする超音波測定装置およびそれによる超音波測定方法の実施形態も含む。
図1に示す超音波測定装置2が送信する超音波は、本実施形態では、M系列符号によって符号化され、スペクトラム拡散されている。この他、Barker系列、Golay系列などの他の擬似不規則信号系列によって超音波が符号化されていてもよい。符号化のための変調方式には、たとえば、拡散符号の「1」を所定周波数の正弦波に対応させ、拡散符号の「−1」を180度位相が反転した所定周波数の正弦波に対応させる2相位相シフト変調を用いる。なお、この所定周波数の正弦波のことを「キャリア」と呼ぶ。つまり、拡散符号の「1」および「−1」にキャリア周波数の位相の0度および180度の状態を割り当てる。
拡散符号の単一の符号内に存在する正弦波の波数は、用いる送波器および受波器の帯域に応じて決定することが好ましい。帯域が狭い場合には波数を多くし、逆の場合には少なくする。波数が少ないほうが、スペクトラム拡散の拡散率が高くなるので、耐雑音性は向上する。M系列の次数(M系列の長さ)は大きいほど、耐雑音性は向上する。しかし次数が大きくなるにつれて、送信する超音波は長くなり、環境における変化、特にドプラシフトの影響を受け易くなる。たとえば、搬送波の周波数が40kHzであり、1符号内に存在する正弦波の波数を3とした場合、7次のM系列を用いると、送信する超音波の継続時間は、約9.5msになる。
図2(a)および(b)は、2相位相シフト変調方式を説明する図である。たとえば、図2(a)に示すように、「1、−1、1、1」で表される拡散符号5を用いて正弦波の搬送波を2相位相シフト変調方式によって拡散した場合、図2(b)に示す波形6のランダム波が得られる。波形6では、1符合あたりのキャリアは4波であり、符号「1」と符号「−1」との境界において、位相が反転している。
図3は、本発明の実施形態による超音波測定装置2の基本構成を示すブロック図である。超音波測定装置2は、送波器12、第1の受波器13(1)、第2の受波器13(2)、送信部14、演算部15、第1の受信部17(1)、第2の受信部17(2)、窓設定部18、第1のドプラ除去部20(1)、第2のドプラ除去部20(2)、第1の逆拡散器21(1)、第2の逆拡散器21(2)および距離方位算出部22を備えている。第1の受波器13(1)および第2の受波器13(2)は、距離Lを隔てて隣接して配置されている。
本実施形態では、超音波を第1の受波器13(1)および第2の受波器13(2)で受信し、それぞれの受信器で受信した超音波の伝搬時間を求め、距離を推定する。また、伝搬時間の差から超音波が伝搬してきた方位を算出する。以下、第1の受波器13(1)および第2の受波器13(2)をまとめて参照する場合には、受波器13と呼ぶこともある。同様に、第1のドプラ除去部20(1)および第2のドプラ除去部20(2)をドプラ除去部20と呼び、第1の逆拡散器21(1)および第2の逆拡散器21(2)を逆拡散器21と呼ぶ場合がある。
なお、本実施形態においては、方位を算出するために、超音波測定装置2は、2つの受波器を備えている。しかし、3次元的な方位を求める場合など、3個以上の受波器および関連する構成を備える超音波測定装置の形態で本発明を実施してもよい。
超音波測定装置2の最大測定距離(測定限界)を5m〜10mと設定した場合、最大測定距離と大気中における超音波の減衰特性とを考慮することにより、使用する超音波の周波数を決定することができる。超音波の周波数が高ければ波長が短くなるので、伝搬時間測定における時間分解能は向上する。しかし、周波数が高いと、大気中での超音波の減衰も大きくなる。送波器12および受波器13の一般的な性能を考慮すると、例えば最大測定距離5mから10mの場合は、100kHz以下の超音波が適している。本実施形態では、40kHzの超音波を計測に用いる。
送波器12および受波器13には、例えば、圧電セラミックのたわみ振動子を用いた超音波振動子、あるいは、PVDF圧電高分子膜を振動子とした送波器および受波器などを用いることができる。第1の受波器13(1)および第2の受波器13(2)として同じ規格の超音波振動子等を用いる限り、受波器の特性のばらつきは、計測精度にほとんど影響を与えない。
演算部15はマイコンなどによって構成され、駆動信号を生成し、また、ドプラ除去部20、逆拡散器21、窓設定部18および距離方位算出部22を制御する。演算部15で生成する駆動信号は、M系列の拡散符号5により拡散処理されたランダム波6であり(図2(a)、(b))、送信部14によりアナログ信号に変化されて送信器12を駆動する。
図4は、本実施形態の超音波測定装置2において実行される超音波測定方法の実施形態を示すフローチャートである。以下図4のステップと図3のブロック図を参照して、具体的な超音波測定方法を説明する。
(ステップS1)
ステップS1は、ステップAに対応する。第1の受波器13(1)、第2の受波器13(2)は、送波器12から送波され、物体2において反射した超音波をそれぞれ受信する。第1の受波器13(1)、第2の受波器13(2)は、受信した超音波を電気的な受信信号に変換する。第1の受信部17(1)、第2の受信部17(2)は、それぞれ受信信号を増幅し、A−D変換によりデジタル信号に変換する。第1の受信部17(1)によって得られた受信信号および、第2の受信部17(2)によって得られた受信信号のそれぞれが、以下の手順にしたがって処理される。A−D変換のサンプリング周波数は、送信時のキャリアの周波数の4倍以上であることが望ましく、また一般には送信時のキャリアの周波数の整数倍に設定される。
反射体3と超音波測定装置2との間に相対速度がある場合、受信信号はドプラシフトの影響を受け、図2(b)に示すキャリアの位相が反転している位置、つまり、符号の周期が送信時から変化している。このため、A−D変換された受信信号をそのまま逆拡散しても、逆拡散信号の相関利得が著しく低下し、正しく相関を判断できない。このためドプラ除去処理が必要となる。
ドプラ除去処理の1つの方法として、ドプラシフト量(周波数変化)を検出し、検出したドプラシフト量を用いて受信信号を補正することが考えられる。しかし、この方法による場合、高い精度でドプラシフト量を検出する必要がある。本実施形態の超音波測定装置2は、以下のステップS2からS6によって、ドプラシフト量を検出することなく、受信信号を信号処理することによって、ドプラシフトの影響が低減された受信信号を得る。
(ステップS2)
ステップS2は、ステップAに含まれる。演算部15によって制御された窓設定部18は、ステップS1でデジタルデータに変換された受信信号から、送信開始時刻T0より一定時間経過したT1およびT2までの(T2−T1)分の信号を切り出す。
具体的には、窓設定部18は、乗算器19(1)、19(2)に対して0あるいは予め設定された0以外の定数を出力し、デジタルデータに変換された受信信号の一部を切り出す。切り出し時間(T1,T2)の設定は、超音波測定装置の計測可能な測定距離や、計測に用いる超音波の長さに基づいて設定される。
例えば、測定範囲が1m〜5mである場合、超音波は測定範囲内にある物体と超音波測定装置との間を往復するため、伝搬距離は2m〜10mとなる。超音波の空気中での音速は約340m/secであるので、2mおよび10mを伝搬時間に換算すると、それぞれ約6msecおよび約30msecとなる。また、7次のM系列の信号の継続時間は、搬送波の周波数を40kHzとし、単一の符号内に存在する正弦波の波数を3とすると、約9.5msecである。したがって、送信時刻T0を原点として、最も早く超音波が到達する時刻T1は、6msであり、最も遅く超音波が到達する時刻T2は、39.5msecとなる。したがって、窓設定部18は、超音波の送信を開始した時刻T0をゼロとして、時刻T1=6msから時刻T2=39.5msまでの期間を含むように受信データを切り出す窓を設定する。
乗算器19(1)、19(2)は、切り出された受信信号をドプラ除去部20へ出力する。本発明の実施の形態では、超音波の送信時のキャリア周波数に同期したサンプリング周波数(キャリア周波数の整数倍)をそのまま用いて、ドプラ除去を行う。
図5は、ドプラ除去部20(1)、20(2)の具体的な構成を示すブロック図である。ドプラ除去部20(1)、20(2)は、直交検波部23とベクトル演算部26とを備える。直交検波部23は、受信信号に送信時のキャリア周波数ω0に基づくCosω0TおよびSinω0Tを乗算する乗算器24(1)、24(2)と、ローパスフィルタ25(1)、25(2)とを含む。ベクトル演算部26は、遅延部27(1)、27(2)と、乗算器28(1)、28(2)、28(3)、28(4)と、加算器29(1)、29(2)とを含む。
(ステップS3)
ステップS3はステップBに対応する。ステップS3は直交検波部23により実行される。受信信号は直交検波部23において、送信時のキャリア周波数ω0に基づき、2つの互いに直交する直交信号であるI成分およびQ成分に分解される。ドプラシフトを受けた受信信号は式(1)のように表現される。
Figure 0004783481
ここで、w(t)は受信信号、Ad(t)は受信信号の振幅値、ωdはドプラシフトを受けたキャリア周波数、Tpは送信から受信までの超音波の伝搬時間である。またbd(t)はドプラシフトをうけたM系列であって、以下の式(2)で表現される。
Figure 0004783481
ここで、MnはM系列のn番目の値(−1か1)、NはM系列のデータ数、τdはドプラシフトを受けたキャリア周波数におけるM系列の符号周期をあらわしている。ここで符号周期とは、キャリア周期と1符合に含まれるキャリアの波数の積を示している。なお、実際の受信信号は、受信部17におけるA−D変換によってデジタル信号(離散信号)に変換されているが、ここでは便宜的に連続波信号として表現してある。
上記式(1)の受信信号を直交検波することにより得られるI(t)成分およびQ(t)成分は、それぞれ式(3)および式(4)となる。
Figure 0004783481
Figure 0004783481
ここで、Δωdはドプラシフト周波数を示している。また、振幅Ad(t)は十分緩やかに変化すると考えられるため、定数Adとしてある。Cは直交検波部23に固有の定数である。式(3)および式(4)より、I成分およびQ成分は、本来発生するべき2相位相変調によるM系列符号化に伴う振幅の正負の変換に加えて、ドプラシフト周波数Δωdで緩やかに変動する正弦波成分を含むものとなる。したがって、I成分およびQ成分の逆拡散処理を行えば、相対速度が小さい場合でも、ドプラシフトに起因する正弦波変動により相関出力が著しく低下する。直交信号のI(t)成分、Q(t)成分はベクトル演算部26に入力される。
(ステップS4)
ステップS4はステップCに対応する。ステップS4はベクトル演算部26により実行される。ベクトル演算部26は、遅延部27、乗算器28および加算器29を含み、次式(5)で示されるベクトル演算を実行する。
Figure 0004783481
(ただし、τ0は送信時の符号周期)
上記式(5)に示す演算により、ベクトル演算部26は、受信信号のI(t)成分およびQ(t)成分から直交差分信号であるI’(t)成分とQ’(t)成分を生成する。I’(t)成分およびQ’(t)成分はそれぞれ、式(6)および式(7)で示される。
Figure 0004783481
Figure 0004783481
ここで、τ0は送信時の符号周期をあらわしており、図5における遅延部27の遅延時間を示している。実際には、ドプラシフトの影響により符号周期は、τ0からτdに変化しているが、τdは未知数であるので、本発明の実施の形態では、τ0をあえて利用する。ベクトル演算部26が生成するI’(t)およびQ’(t)は、ドプラシフトΔωdとτ0によって決まる一定の位相をもった直交出力成分となる。式(5)のベクトル演算処理は、本質的に符号周期毎の位相差を計算するものであるため、この処理を位相差分処理と呼ぶ。位相差分処理により、I(t)成分およびQ(t)成分に見られたドプラシフト周波数Δωdで変動する成分は、ドプラシフト周波数Δωdと、符号周期τ0で定まる、時間変動の内定数(固定位相)に変換される。つまり、I’(t)およびQ’(t)は、時間によらず、ほぼ一定の振幅値を有する。この状態で適当な参照符号を用いて、逆拡散処理を行えば、振幅変動による相関出力低下が抑制できる。
ステップS3およびS6による受信信号の処理を、信号波形を示しながら説明する。図6(a)は、直交検波部23に入力される受信信号30を示している。受信信号30は、ドプラシフトを受けた符号周期で変調され、キャリアを含む信号である。図6(b)は、ステップS3が実行されることによって直交検波部23から出力されるI成分の包絡線31およびQ成分の包絡線32と、変調された符号で示すI成分33およびQ成分34とを示している。上述したように、I成分およびQ成分には、ドプラシフト周波数Δωdで緩やかに変動する正弦波成分が含まれているため、振幅は一定ではない。
図6(c)は、ベクトル演算部26から出力されるI’成分の包絡線35およびQ’成分の包絡線36と、変調された符号で示すI’成分37およびQ’成分38を示している。I’成分およびQ’成分は、時間によらず、ほぼ一定の振幅値を有する。しかし、図6(a)と図6(c)とを比較すれば明らかなように、I’成分およびQ’成分の符号列は、直交検波を行う前、あるいは、送信信号の符号列と異なっている。
(ステップS5)
ステップS5はステップDに対応する。ステップS3およびステップS4によってドプラシフトによる振幅変動が抑制されたので、次に逆拡散に用いる参照符号を考える。ステップS4におけるベクトル演算部26の処理により元のM系列は別の系列に変化する。このため、I’成分およびQ’成分を、送信に用いた符号とは異なる符号を用いて、キャリア周波数と同期した時間間隔に基づき逆拡散処理する。
ここで(式6)および(式7)のM系列bdはτ0≒τdが成立するものとすると(式8)のように表現できる。
Figure 0004783481
式(8)におけるU(t−Tp)は伝搬時間をあらわすユニット関数である。上述したように、ベクトル演算部26の直交差分信号のI’成分およびQ’成分は、元のM系列(以下元M系列と記述)と元M系列を1符号周期τ0ずらしたM系列との掛け算になっている。ここで、M系列とそれを1符号周期ずらしたM系列の乗算Mn-1nは、元M系列の位相をシフトさせたものになっている。
この特徴を図7(a)および(b)を用いて説明する。図7(a)において、(1)は、元のM系列、つまり、送信時に用いた符号であるM系列40を示している。M系列40に対して1符号周期遅らせたM系列41を(2)に示す。
M系列40と1符号周期遅らせたM系列41との積((1)×(2))は(3)で示される系列42である。この系列42のSの位置から始まる系列(最後までいったら先頭にもどって比較する)は、元のM系列40の位相を反転したものになっている。
上述の例をより具体的に説明する。M系列の次数を3(符号列数は23−1で7)とする。図7(b)において(i)で示すように、例えば、3次のM系列を1、1、1、−1、−1、1、−1とする。符号の順序を分かりやすくするため、符号の右肩に符号の順序を示す数字を1から7で示している(11、12、13、−14、−15、16、−17)。(i)に示す3次のM系列と1符号周期ずらしたM系列を(ii)に示す。これら2つの符号系列を掛け合わせると、(i)×(ii)で示す符号系列が得られる。これを反転させた符号系列が(i’)である。(i’)の破線で示す6番目の符号から7つ連続した符号は、(i)の破線で示すM系列と等しい。また、(i’)の先頭から5番目までの符号は、(i)に示すM系列の3番目から7番目の符号と一致している。言い換えると、(i’)に示す符号系列は、(i)に示すM系列の符号を3符号分、位相を正方向に回転させたM系列1、−1、−1、1、−1、1、1(13、−14、−15、16、−17、11、12)である。このように、M系列と1符号周期ずらしたM系列との積は、M系列の性質を備えている。この性質はM系列に特有で、M系列の相似性と呼ばれる。
M系列と1符号周期ずらしたM系列との積を反転させた系列において、どの位置からもとのM系列と同じ符号列が開始するか、つまり、M系列と1符号周期ずらしたM系列との積を反転させた系列は、何符号分もとのM系列の位相を回転させたものとなるかは、使用するM系列によってそれぞれ異なる。しかし、この値(回転の程度)は、使用するM系列を決定すれば一義的に定まる。
本発明の実施形態では、このM系列の相似性を利用する。具体的には、送信に用いるM系列を決定し、決定したM系列と1符号周期ずらしたM系列との積を反転させた系列が何符号分もとのM系列の位相を回転させたものであるかを調べる。
例えば、送信に用いるM系列の符号長をN次とし符号をm(例えば、mは1または−1)とした場合、M系列は、m1、・・・mk、・・・mNで表される(kは2<k<Nを満たす自然数)。また、M系列の位相を回転させた復調用M系列は、mi、・・・、mk、・・・mN、m1、・・・mi-1で表される(iは1≦i<kを満たす自然数))。この位相を回転させたM系列を復調用M系列として、直交差分信号のI’成分およびQ’成分のそれぞれを逆拡散処理する。なお、厳密には復調用M系列は、もとのM系列の位相を回転させ、さらに、位相を反転させる必要がある。しかし、位相を反転させない復調用M系列を用いてI’成分およびQ’成分の逆拡散処理を行ってもI’成分およびQ’成分全体の位相が反転するだけであり、I’成分およびQ’から、受信信号の振幅および位相を求める演算の結果には影響を与えない。
図8は、本発明の実施の形態における逆拡散部の基本処理を示すブロック図である。逆拡散部45は、ドプラ除去部20のベクトル演算部26から得られた直交差分信号のI’成分およびQ’成分に対してそれぞれ復調用M系列46を用いて逆拡散処理を実行する。逆拡散部45は、さらに、遅延部47、乗算器48、および加算器49を含み、これらによって構成される相関器を用いて、I’成分およびQ’成分のそれぞれについて、符号周期ごとに相関を求める。ここで遅延部47の遅延時間はτ0である。逆拡散部45の出力は、直交逆拡散信号であり、それぞれ逆拡散されたI’’成分およびQ’’成分(受信信号を複素数で示した場合の実数部および虚数部)となる。
(ステップS6)
ステップS6はステップEに対応する。ステップS5によって逆拡散された直交逆拡散信号を用いて、ドプラシフトの影響が除去された受信信号の振幅および位相信号が推定される。具体的には、図8の逆拡散部45の出力である直交逆拡散信号のI’’成分およびQ’’成分は、復調部52に入力される。復調部52は、振幅推定器50および位相推定器51を含み、図8に示される処理により、振幅および位相を推定する。具体的には、振幅推定器50は、I’’成分およびQ’’成分のそれぞれを二乗し、足し合わせた値の平方根を計算することにより、受信信号の振幅を求める。また、位相推定器51は、Q’’成分とI’’成分との比のアークタンジェントを計算することにより、受信信号の位相を求める。
第1の受信部17(1)によって得られた受信信号および第2の受信部17(2)によって得られた受信信号のそれぞれについて、ステップS2からS6を実行することにより、第1の受信部17(1)によって得られた受信信号および第2の受信部17(2)によって得られた受信信号の振幅および位相がそれぞれ求められる。
(ステップS7)
ステップS7は、ステップFに対応する。ステップS6で推定された振幅および位相の推定値は、距離方位算出部22へ入力され、超音波の伝搬時間や方位が推定され、物体3の位置情報が計算される。
例えば、上述した計算によって求められる受信信号の振幅情報を用い、受信信号が、所定の振幅値以上になった時刻を物体3からの超音波の到達時刻とする。送波器12から超音波を送信した時刻から到達時刻までの時間の1/2に超音波の伝搬速度を掛けた値が、物体3と第1の受信部17(1)までの距離D1および第2の受信部17(2)までの距離D2となる。第1の受信部17(1)と第2の受信部17(2)との間隔はLであるから、距離D1、D2、Lを3辺とする三角形の頂点の位置あるいは方位を三角測量の原理によって決定することにより、物体3の方位を求めることができる。物体3と第1の受信部17(1)または第2の受信部17(2)までの距離をより正確に求める場合には、受信信号の位相を用いればよい。物体3の方位および物体3までの距離の両方を求めてもよいし、いずれか一方のみを求めてもよい。
本実施形態の逆拡散器21では、遅延部における遅延時間はτ0と設定する。ドプラシフトを受けて伸張したM系列の実際の符号周期はτdであるため、τ0≒τdである場合でも、次数の大きなM系列の場合には周期の差が符号ごとに積算されていき、M系列終端から受信データの符号と、復調用M系列符号の不一致が発生して、徐々に相関利得が低下する。特に、M系列の最後の符号における符号周期のズレは最も大きくなる。例えば、40kHzの超音波をキャリアとして、1符合あたりの波数を3、7次M系列(127符合)の場合には、音波の速度を340m/sとすると、相関のピーク値は、約2.7m/sの相対速度が発生した場合に、1符合周期のズレが最終の符号に発生することになる。相対速度が約2.7m/sである場合には、符号周期をτ0と見なしても、相関のピークはドプラシフトのない場合に一致すると考えられる。人の一般的な速度は1.6m/sであり、自立移動ロボットが室内環境で動作するための一般的な速度は1m/s以下である。したがって、これらの速度を考慮すれば、比較的簡便なハードあるいはソフトウエアの追加のみでドプラシフトの影響をドプラシフト自体の計測をすることなく除去することができる、本手法は大変有効な手法である。
このように本発明によれば、受信信号の直交検波出力を送信時のキャリア周波数に基づく符号周期に同期した間隔で処理することにより、ドプラシフトの影響を抑制し、逆拡散処理に使用するM系列符号を、超音波を変調するのに使用した符合とは別の符号とすることによって、ドプラシフトがない場合と同様なS/Nを有する逆拡散信号を得ることができる。したがって、本発明によれば、ドプラシフト補償が可能で、対象物までの距離や方位を正確に測定することができる。
なお、上記実施形態では、送信信号の符号化にM系列の擬似不規則信号を用いたが、本実施形態の超音波測定装置2において、Barker系列、Golay系列などの他の擬似不規則信号を用いてもよい。この場合、Barker系列、Golay系列などの他の擬似不規則信号は、相似性を有していないため、ステップS5において、受信信号のI’成分およびQ’成分を逆拡散処理するために用いる符号は、送信に用いたBarker系列、Golay系列などの他の擬似不規則信号の位相を回転させたものではない。しかし、送信に用いたBarker系列、Golay系列などの他の擬似不規則信号と、1符号周期ずらしたM系列との積を求め、その符号を反転させることによって、受信信号のI’成分およびQ’成分の逆拡散処理に用いる符号を得ることができる。
(実験例)
本実施形態の超音波測定装置2によって、ドプラシフトによる影響を除去する実験を行った、結果を以下に説明する。
図9(a)から(c)は、本実施形態の超音波測定装置2を用いて行ったドプラシフト除去の実時間波形の実験結果の一例を示す。実験には、キャリア周波数40kHzで、9次M系列(511符合)を使った場合の実験結果である。具体的には、送波器をリニア移動ステージに乗せて、480mm/sの速度を与え、受波器を固定した。送信波として、9次M系列で符号化された2周期分の超音波を用いた。図9(a)は、受信波形60を示している。受信側のサンプリング周波数は、160kHzとし、送信時のキャリア周波数40kHzの4倍に設定した。受信波形60を見ると、振幅に緩やかな変動が見られる。これは送信側のキャリア周波数に同期した受信器のサンプリング周波数とドプラシフトを実際にうけた受信信号のキャリア周波数が一致しないため、サンプリング時の位相が回転していることを示している。
図9(b)は、設定した相対速度480mm/sを用いて、復調用M系列を補正(圧縮)して、ドプラ補償を行った場合の逆拡散信号61を示している。9次M系列の場合、ドプラシフトが完全に補正されれば、40dB以上のS/Nを示すが、実験結果からは、それほどの大きなS/N比は得られなかった。これは、設定した速度の誤差によるものが大きい。このように、ドプラシフトを良好に補正するためには、相対速度の高精度な計測が必須である。
図9(c)は、本実施形態による、超音波測定方法を用いて、ドプラシフト除去を行った逆拡散信号62を示している。逆拡散信号61と比較して、S/Nが高く、本発明の超音波測定方法が有効であることがわかる。
図10は、7次M系列を使った場合に、実際にどの程度の相対速度までドプラシフトを補正できるのかを調べた実験結果である。図10において横軸は相対速度を示し、縦軸は逆拡散信号のピーク振幅値を示している。図10において破線63は、ドプラシフトの補正がない場合のピーク振幅値の対速度変化を示している。図10に見られるように、相対速度が±1m/sであっても、大きなピーク振幅値の低下がみられる。つまり、小さな相対速度であっても受信信号のS/N比は大きく低下する。破線64は設定した速度情報を用いて補正を行った結果を示している。この例では、速度情報が比較的良好に取得できたため、広い範囲で良好な補正結果が得られている。
実線65は、本実施形態の超音波測定方法により得られたピーク振幅値の対速度変化を示している。相対速度が±3m/s程度の範囲では、大きな最大振幅値が得られている。ピーク値自体の変化は、ドプラシフトのない場合と遜色ない結果である。
一般に人の歩行による移動速度は1.6m/s程度である。人と協調して使用される自走型の機器や、自律移動ロボットは、人に威圧感を与えないように人の歩行速度よりも遅いことが好ましく、例えば、0.5m/s程度であることが好ましい。仮に自律移動ロボットが人と同程度の速度で移動するとした場合、自律移動ロボットが人や他の自立移動ロボットとすれ違う際に生じる相対速度は3.2m/s程度となる。このため、上記実験結果が示すように、±3m/s程度の範囲で大きな最大振幅値が得られれば、本実施形態の超音波測定方法および超音波測定装置は十分な実用性を備えているといえる。本実施形態によれば、相対速度を求めることなく、S/Nの高い超音波の検出が可能であり、速度情報を用いない大変簡便な方式で十分な効果が得られる。
本発明の超音波測定装置および超音波測定方法は、超音波測定装置と物体間、あるいは送受波器間に相対速度が発生した場合に、速度情報を用いずにドプラシフトを補償し、高精度に距離や方位の測定をすることができる。自立移動ロボットに搭載される測距計や方位計に好適に用いられる。たとえば、鉄道駅や空港などの室内環境における搬送用ロボット等に好適に用いられる。
1 移動体
2,101 超音波測定装置
3 物体
4,7 超音波伝搬経路
5 拡散符号
6 キャリア信号(送信信号)
8,12 送波器
9,13 受波器
14 送信部
15 演算部
17 受信部
18 窓設定部
19,24,28,48 乗算器
20 ドプラ除去部
21,81a,81b,81c,81d,81e 逆拡散部
22 距離方位算出部
23 直交検波部
25 ローパスフィルタ
26 ベクトル演算部
27,47 遅延部
29,49 加算器
30,60,70,80 受信波形
31 I成分の包絡線
32 Q成分の包絡線
33 I成分
34 Q成分
35 I’成分の包絡線
36 Q’成分の包絡線
37 I’成分
38 Q’成分
40 原M系列
41 1ビットシフトしたM系列
42 乗算後のM系列(復調用M系列)
45 相関器
46 復調用M系列
50 振幅推定器
51 位相推定器
52 復調部
61,62 逆拡散振幅波形
63,64,65 逆拡散振幅最大値
71,72,82a,82b,82c,82d,82e 逆拡散波形
91,93,96 サブキャリア
92,94,97 ドプラシフト補償用信号
95 周波数ずれ
103 相関器
104 ピーク検出器
105 パルス発生器

Claims (10)

  1. 所定のキャリア周波数を有し、前記キャリア周波数に同期した符号周期を持つ符号を用いて変調された、符号化スペクトラム拡散超音波信号を用いて、前記符号化スペクトラム拡散超音波信号の伝搬距離および伝搬方位のうち、少なくとも一方を計測する超音波測定方法であって、
    前記符号化スペクトラム拡散超音波信号を少なくとも2個の受波器で受信し、少なくとも2つの受信信号を生成するステップAと、
    前記少なくとも2つの受信信号を、前記キャリア周波数を用いてそれぞれ直交検波し、それぞれの受信信号のI成分およびQ成分を生成するステップBと、
    前記それぞれの受信信号のI成分およびQ成分を、前記キャリア周波数の周期に同期した符号周期に基づき位相差分処理し、ドプラシフトによる位相変動が除去されたI’成分およびQ’成分を生成するステップCと、
    前記それぞれの受信信号のI’成分およびQ’成分を、前記符号とは異なる符号を用いて、前記キャリア周波数と同期した時間間隔に基づき逆拡散処理して、逆拡散されたI’’成分およびQ’’成分を生成するステップDと、
    前記それぞれの受信信号のI’’成分およびQ’’成分から前記それぞれの受信信号の振幅情報および位相情報を演算するステップEと、
    前記それぞれの受信信号について計算された振幅情報および位相情報から、超音波の伝搬距離および伝搬方位のうちの少なくとも一方を算出するステップFと
    を包含する超音波測定方法。
  2. 前記符号に、前記キャリア周波数の位相の0度および180度の状態を割り当てる請求項1記載の超音波測定方法。
  3. 前記ステップ(C)の位相差分処理は
    Figure 0004783481
    (ただし、τ0は送信時の符号周期)
    を満たす請求項1または2に記載の超音波測定方法。
  4. 前記符号はM系列の擬似拡散符号である請求項1から3のいずれかに記載の超音波測定方法。
  5. 前記ステップ(D)における前記符号とは異なる符号は、前記符号の位相を回転させたM系列の擬似拡散符号である請求項4に記載の超音波測定方法。
  6. 所定のキャリア周波数を有し、前記キャリア周波数に同期した符号周期を持つ符号を用いて変調された、符号化スペクトラム拡散超音波信号を用いて、前記符号化スペクトラム拡散超音波信号の伝搬距離および伝搬方位のうち、少なくとも一方を計測する超音波測定装置であって、
    前記符号化スペクトラム拡散超音波信号を少なくとも2個の受波器で受信し、少なくとも2つの受信信号を生成する受信部と、
    前記少なくとも2つの受信信号を、前記キャリア周波数を用いてそれぞれ直交検波し、それぞれの受信信号のI成分、およびQ成分を生成する直交検波部と、
    前記それぞれの受信信号のI成分およびQ成分を、前記キャリア周波数の周期に同期した符号周期に基づき位相差分処理し、ドプラシフトによる位相変動が除去されたI’成分およびQ’成分を生成するベクトル演算部と、
    前記それぞれの受信信号の前記I’成分およびQ’成分を、前記符号とは異なる符号を用い、前記キャリア周波数と同期した時間間隔に基づき逆拡散処理して、逆拡散されたI’’成分およびQ’’成分を生成する逆拡散部と、
    前記それぞれの受信信号のI’’成分およびQ’’成分から前記それぞれの受信信号の振幅情報および位相情報を演算する復調部と、
    前記それぞれの受信信号について計算された振幅および位相情報から、超音波の伝搬距離および伝搬方位のうちの少なくとも一方を算出する距離方位算出部と
    を備える超音波測定装置。
  7. 前記符号に、前記キャリア周波数の位相の0度および180度の状態を割り当てる請求項6記載の超音波測定装置。
  8. 前記ベクトル演算部の処理は
    Figure 0004783481
    (ただし、τ0は送信時の符号周期)
    を満たす請求項6または7に記載の超音波測定装置。
  9. 前記符号はM系列の擬似拡散符号である請求項6から8のいずれかに記載の超音波測定装置。
  10. 前記符号とは異なる符号は、前記符号の位相を回転させたM系列である請求項9に記載の超音波測定装置。
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