JP4783363B2 - 高圧放電ランプ、ランプユニット及び画像表示装置 - Google Patents

高圧放電ランプ、ランプユニット及び画像表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4783363B2
JP4783363B2 JP2007514655A JP2007514655A JP4783363B2 JP 4783363 B2 JP4783363 B2 JP 4783363B2 JP 2007514655 A JP2007514655 A JP 2007514655A JP 2007514655 A JP2007514655 A JP 2007514655A JP 4783363 B2 JP4783363 B2 JP 4783363B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lamp
winding
electrode
discharge
light emitting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007514655A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2006115180A1 (ja
Inventor
匡宏 山本
俊介 小野
稔 小笹
勝 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2007514655A priority Critical patent/JP4783363B2/ja
Publication of JPWO2006115180A1 publication Critical patent/JPWO2006115180A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4783363B2 publication Critical patent/JP4783363B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J61/00Gas-discharge or vapour-discharge lamps
    • H01J61/84Lamps with discharge constricted by high pressure
    • H01J61/86Lamps with discharge constricted by high pressure with discharge additionally constricted by close spacing of electrodes, e.g. for optical projection
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J61/00Gas-discharge or vapour-discharge lamps
    • H01J61/02Details
    • H01J61/52Cooling arrangements; Heating arrangements; Means for circulating gas or vapour within the discharge space
    • H01J61/523Heating or cooling particular parts of the lamp
    • H01J61/526Heating or cooling particular parts of the lamp heating or cooling of electrodes

Description

本発明は、高圧放電ランプ、当該高圧放電ランプを備えたランプユニット及び画像表示装置に関する。
高圧放電ランプの中でも、発光物質として水銀が封入されている高圧水銀ランプは、近年、液晶プロジェクタ用の光源として注目されている。
このような高圧水銀ランプは、放電空間内に、一対の電極が対向して配設されており、この一対の電極間でアーク放電を持続させることで点灯を維持する。点灯開始時においては、直ちに電極の先端同士でアーク放電が発生するのではなく、まず、放電空間内に突出している電極の根元部(以下、単に「電極根元部」という。)から放電が開始する。すなわち、一方の電極根元部から他方の電極根元部へ(もしくは他方の電極の先端へ)と、放電空間を構成している放電容器の内面に沿って放電する。
このような電極根元部からの放電(以下、「根元放電」という。)は、放電空間内の温度が低く、水銀蒸気圧が低いときに発生する。上記根元放電が生じると、電極根元部がアークスポットとなり、このアークスポットにより電極材料(タングステン)が大量に蒸発し、電極根元部付近の放電容器の内面に付着・堆積して、黒化させる。放電容器の黒化は、光束を低下させランプの短命化を招く。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が挙げられる。
係る高圧水銀ランプが備えられている液晶プロジェクタは、従来、学校の教室や会議室において主に使用されているが、近年は一般家庭にも普及しつつある。
学校の教室や会議室において液晶プロジェクタが使用される場合は、その使用時間はせいぜい一日数時間の使用である。これに対して、一般家庭においては、液晶プロジェクタはホームシアターやテレビ鑑賞用として使用されることが多いため、従来の使用とは比較にならない程の長時間の使用となる。この結果、従来の高圧水銀ランプの寿命(例えば2000時間程度)では不十分であり、その数倍の寿命時間が求められるに至っている。
また、一般家庭向けの液晶プロジェクタは、持ち運びや設置の便宜のために、特に小型かつ軽量であることが求められている。
特開平10−188896号公報
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであって、従来より長寿命で、しかも小型化、軽量化を実現することができる高圧放電ランプ、この高圧放電ランプを備えたランプユニット、画像表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために内部に放電空間を有する発光部と、前記発光部を挟んで、両側に設けられた第1および第2の封止部と、前記放電空間内に前記両封止部側から突出している一対の電極と、前記第1の封止部外周に導線が巻き付けられて形成され、前記導線は前記第1の封止部側の電極と電気的に接続されている第1の巻き付け部と、前記第2の封止部外周に導線が巻き付けられて形成される第2の巻き付け部と、前記第2の巻き付け部の導線と電気的に接続され、前記発光部を迂回するように渡り、前記第1の封止部側の電極と電気的に接続されるリード線とを備えることを特徴とする。
この構成によれば、ランプ消灯後は、第1及び第2の巻き付け部から熱が放熱されるので、電極根元部の温度が速やかに低下し、一対の電極の根元部が速やかに冷却され、この根元部に多くの水銀を集めることができる。この結果、根元放電に起因する発光管の黒化を防止でき、ランプの長寿命化を図ることが可能となる。
また、第1及び第2の巻き付け部の導線は第1の封止部側の電極と電気的に接続されているので、ブレークダウン電圧を低減でき、点灯装置の小型化、軽量化が可能となる。さらに、第1の封止部側の電極と電気的に接続されるリード線は、発光部を迂回しているので、点灯中の高温による劣化を防止できる。
また、前記第1の巻き付け部と第2の巻き付け部の少なくとも一方は、コイルであることを特徴としている。
また、前記コイルの巻き始めから巻き終わりまで前記コイルと前記リード線が容量結合されていることを特徴としている。
この構成によれば、導線の劣化により、始動時に印加される高圧パルスがコイルの先端まで伝わりにくくなる事態を防ぐことができる。
また、前記放電空間内の電極根元部付近に、ランプ消灯後に電極根元部付近に集まる水銀を停留させる停留部材を備えることを特徴としている。
また、本発明に係るランプユニットは、前記高圧放電ランプと、前記高圧放電ランプから発する光を反射する反射鏡とを備えることを特徴としている。
また、本発明に係る画像表示装置は、前記高圧放電ランプを備えることを特徴としている。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(1)高圧水銀ランプの構成
高圧放電ランプの一例としての高圧水銀ランプの構成について説明する。
図1は、定格電力110Wの高圧水銀ランプ100の概略構成を示す図である。
同図に示すように、発光管2は、その容囲器が石英ガラスで構成されており、略回転楕円体形状をした発光部4と、当該発光部4の両端から延設された第1の封止部6および第2の封止部8とを備えている。この第1の封止部6および第2の封止部8は、発光部4から、略同軸上、反対方向に延設されている。なお、発光部4の形状としては、略球形状等であっても構わない。
発光部4の放電空間5内においては両封止部6,8側からそれぞれ突出した電極10,11が位置している。これらの電極10,11は、タングステン製であり、両電極10,11の先端部同士の間隔、即ち電極間距離は、0.5mm〜2.0mmの範囲に設定されている。
また、発光部4内には、発光物質である水銀と、始動補助用のアルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)などの希ガスと、ヨウ素(I)、臭素(Br)などのハロゲン物質とが封入されている。
水銀の封入量は、発光管2の内容積あたり150mg/cm3〜650mg/cm3の範囲に、希ガスのランプ冷却時の封入圧力は、0.01MPa〜1MPaの範囲にそれぞれ設定されている。
また、ハロゲン物質は、点灯時の高温により電極10,11から蒸発したタングステンを電極10,11に戻すという、いわゆるハロゲンサイクル作用を行なう機能を有している。ハロゲン物資としては、例えば臭素が1×10-10mol/cm3〜1×10-4mol/cm3程度封入されている。
電極10,11は、金属箔12,13を介して、外部リード線14,15と電気的に接続されており、この外部リード線14,15は、封止部6,8の端面から発光管2外部に導出されている。金属箔12,13および外部リード線14,15は、例えばモリブデン製である。
発光管2の外周には第1導体20と第2導体24が設けられている。
第1導体20は、第1の封止部6の発光部4付近外周に、導線が巻き付けられて形成された環状の巻き付け部21と、この巻き付け部21に接続されたリード線22を備えている。巻き付け部21は1ターンの閉ループからなっており、第1の封止部6の側面に沿って略まっすぐ延びるリード線22を介して封止部6端面から延出されている外部リード線14に電気的に接続されている。
第2導体24は、第2の封止部8の発光部4付近外周に、導線が巻き付けられて形成された環状の巻き付け部25と、この巻き付け部25に接続されたリード線26を備えている。リード線26は、発光部4の外表面上を迂回するように渡って封止部6側に略まっすぐ延びて、外部リード線14と電気的に接続されている。
外部リード線14は、電極10と電気的に接続されているので、第1の巻き付け部21及び第2の巻き付け部25は電極10と電気的に接続されていることとなる。
(2)作用
ランプ100は、発光部4付近に巻き付け部21,25を有している。ランプ100消灯後は、巻き付け部21,25からの放熱作用により、放電空間5内で電極根元部(「電極根元部」は、放電空間5内に突出している電極10,11における、封止部6,8近傍部分である。)の温度が速く低下する。このため、この電極根元部の周辺に水銀が集まりやすい。
前述したように、従来、放電開始直後の根元放電による黒化は、電極根元部がアークスポットとなり電極材料が大量に蒸発するために生じていた。
これに対して、ランプ100は、消灯中は、電極根元部に従来より多くの水銀が集まっているので、次回点灯する際に発生する根元放電は水銀に作用し(いわば根元放電は電極材料の代わりに水銀へとアタックする)、従来のような電極材料の大量蒸発を防止することができる。
また、電極根元部集まった水銀を早期に蒸発させて、水銀蒸気圧を高めることができるので速やかに根元放電から電極先端間での放電に移行し、根元放電時間の短縮につながる。このことからも、電極材料の大量蒸発を防止することができる。
したがって、放電開始直後の根元放電に起因する発光管の黒化を防止でき、ひいてはランプの長寿命化を図ることが可能となる。
また、ランプ100は導体20,24を備えているので、ランプの放電開始時のブレークダウン電圧を低減することができる。ランプに印加する高圧パルスを発生させるためには、点灯装置に大型のトランスや高耐圧の電子部品等を用いる必要があるため、ブレークダウン電圧の低減は点灯装置の小型化に資する。このことを図2を用いて説明する。
図2は、ランプ100の放電開始時に形成されている電界の様子を示す模式図である。同図においては、電極11との間で電界が発生する領域を模式的に矢印で示している。
ランプ100に電圧が印加されると、導体20,24と電極11の間で、放電空間5の全域に渡る広い電界が発生する。この広い電界によって、発光部4内に存在する、より多くの自由電子の動きを活発化させることができ、電極10と電極11の間での絶縁破壊が行いやすくなる。このため、かなり低い高圧パルスでもって効果的に放電を開始することができる。
図1に戻り、リード線26は発光部4の外表面上を迂回するように渡って、封止部6側に延びている。
本願発明者らの検討によると、リード線を発光部に近接させると、点灯中の発光部の高温によりリード線が徐々に酸化し、断線する場合があることがわかった。
そこで、本実施の形態のように、発光部4からリード線26を所定距離離間させて迂回させることで、係る事態の発生を防止できる。
なお、リード線26を発光部4から離間させるべき距離は実験により求めることができる。
また、本実施の形態では、実施を容易にするため両巻き付け部21,25をそれぞれ独立したリード線22,26によって外部リード線14と接続している。
さらに、ランプ100の点灯中においては、巻き付け部21,25は保温効果を有するので、点灯中の放電空間内で相対的に温度が低くなりやすい電極根元部の温度を上昇させ、最冷点温度を上昇させることも可能となる。
(巻き付け部の位置について)
本実施の形態では、両巻き付け部21,25は、封止部6,8外周における発光部4付近に位置している。上記した放熱効果、ブレークダウン電圧低減効果を効果的に発揮させるには、このように封止部6,8外周の発光部4付近に設けることが好ましい。
(巻き付け部の巻数について)
巻き付け部の巻数は、放熱作用に関しては、両封止部側に少なくとも1ターン以上あればよく、巻数が多いほど放熱作用は増加する。しかし前述のように、巻き付け部は点灯中の最冷点温度を高める作用を持っているため、巻数が多すぎると電極根元部の温度が高くなりすぎ、発光管の破損確率を上げてしまう。
点灯中の最冷点温度を高める作用と、消灯後の放熱作用とを両立させるには、巻き付け部の巻数を1ターンから15ターン程度にすればよい。本実施の形態に係るランプでは、3ターンから10ターンの間で特に良好な結果が得られた。
(3)ランプユニットの構成
図3は、ランプユニット200の構成を示す一部切り欠き斜視図である。
ランプユニット200は、ランプ100、当該ランプ100を点灯させる点灯装置(図示しない)、当該ランプ100から放射される光を反射するリフレクター(反射材)としての凹面反射鏡203を備えている。
発光管2(図1参照)の片方の端部には口金201が装着されており、ランプ100はスペーサ202を介して凹面反射鏡203に取り付けられている。この取り付けは、発光管2の長手方向の中心軸と凹面反射鏡の光軸とが略平行となり、かつランプ100の放電アークの位置が凹面反射鏡203の焦点位置と略一致するように調整して行なわれる。
ランプ100の口金201側の外部リード線14(図1参照)には、端子204を介して電力が供給される。他方の外部リード線15には、凹面反射鏡203に穿設された貫通孔206を通過し、外側に引き出されたリード線205を介して電力が供給される。
(4)液晶表示装置の構成
図4は、上述のランプユニット200を備えた液晶表示装置である液晶プロジェクタ400の構成を示す概略図である。
同図に示すようにこの液晶プロジェクタ400は、電源ユニット302と、制御ユニット304と集光レンズ306と、透過型のカラー液晶表示板308と駆動モータが内蔵されたレンズユニット310および冷却用のファン装置312とからなる。
電源ユニット302は、家庭用AC100Vの電源を所定の直流電圧に変換して、上記制御ユニット304やファン装置312などに供給する。制御ユニット304は、外部から入力された画像信号に基づき、カラー液晶表示板308を駆動してカラー画像を表示させる。また、レンズユニット310内の駆動モータを制御してフォーカシング動作やズーム動作を実行させる。
ランプユニット200から射出された光線は、集光レンズ306で集光され、光路途中に配されたカラー液晶表示板308を透過し、レンズユニット310を介して当該液晶表示板308に形成された画像を図外のスクリーン上に投影させる。
なお、ランプユニット200は、DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)を使用したDLP(登録商標)方式のプロジェクタや、その他反射型液晶素子を用いた液晶プロジェクタ等、他の画像表示装置一般に適用することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2は、導線の巻き付け回数を増やすことで、実施の形態1より放熱作用を増加させるものである。
図5は、本実施の形態に係る高圧水銀ランプ(定格電力110W)101の概略構成を示す図である。
同図においては、実施の形態1に係る高圧水銀ランプ100と同様の構成部材には同じ符号を付して、その説明を省略する。
発光管2の外周には、導体30が設けられている。
導体30は、両封止部6,8の発光部4付近外周に導線が巻き付けられて形成された巻き付け部31,32を有している。両巻き付け部31,32は共に、導線がらせん状に3回だけ旋回してなるコイルである。
巻き付け部31はリード線33と接続されており、このリード線33は発光部4外表面を迂回するようにして第2の封止部8側に渡った後、らせん状をした巻き付け部32の中を、巻き付け部32に内接しながら通って折り返し、再び発光部4を迂回して第1の封止部6側に渡って、外部リード線14と接続されている。なお、リード線33により、巻き付け部32の第2の封止部8方向への変位が規制されている。
本実施の形態でも、消灯時の冷却期間中の、巻き付け部31,32における放熱作用により電極根元部を冷却することができ、電極根元部に水銀を集めることができる。
(比較実験)
次に、本実施の形態に係るランプ101と従来のランプとのランプ寿命及びブレークダウン電圧を比較した実験結果について述べる。
図6は、本比較試験で用いた従来の構成を有するランプ500(定格電力110W)である。
発光管502の外周には近接導体527が設けられており、当該近接導体527は、封止部508における発光部504付近外周に位置している1ターンの閉ループからなる巻き付け部528とリード線529を備える。リード線529は、発光部504に近接して当該発光部504を渡って外部リード線514と接続されている。ランプ500の他の構成は、ランプ100(図1参照)と同様であるので、図中の符号下2桁をランプ100と同様に付してその説明を省略する。
図7(a)は、ランプ寿命試験の結果を示す表である。本寿命試験では、共に定格電力110Wである各々3本の従来仕様のランプ500と、新仕様のランプ101を用いて、3.5時間点灯0.5時間消灯を繰り返した。両ランプの各仕様(発光部容積、水銀及び封入ガスの量、電極間距離)は同一に設定した。
図7(a)の表では、発光管の黒化の程度を目視で判断することによってランプを評価しており、黒化が観察されたランプは白丸印「○」、若干の黒化が観察されたランプは白三角印「△」とし、甚だしい黒化が観察されたランプはバツ印「×」としている。
この表に示すように、本実施の形態に係る新仕様のランプ101は、従来のランプ500に比べて、長時間点灯による黒化の発生が低減されたことがわかる。
図7(b)は、ブレークダウン電圧の測定試験の結果を示す表である。この測定試験では、各々20本のランプについて、所定の高周波電圧を印加して放電開始させたときのブレークダウン電圧を測定した。新仕様のランプ101のブレークダウン電圧の平均値(Ave.)は、従来仕様のランプ500より低く抑えられている。
(変形例)
高圧水銀ランプの点灯中、発光管2の外周は高温となるため、巻き付け部の導線が劣化する場合ある。
とりわけ、巻き付け部の巻回数が多くなると、上記導線の劣化の影響が顕著となり、始動時に印加される高圧パルスが巻線の先端まで伝わりにくくなり、ブレークダウン電圧低減の効果が失われ、ランプが不点となることがある。そこで、次に説明する変形例のようにしても構わない。
図8は変形例に係る高圧水銀ランプ102の概略構成を示す図である。
導体35,40は、導線が所定数巻回されたコイル部36,41と、リード線37,42とを備えている。
リード線37,42は、コイル部36,41の巻き付け方向と略垂直な方向に(発光管2の管軸方向に)、コイル部36,41を巻き付ける部分を有している。このようにコイル部36,41の巻き始めから巻き終わりまでを結んでコイル部36とリード線37、コイル部41とリード線42を容量結合させることで、上記した高圧パルスの伝達障害を防止できる。
(実施の形態3)
実施の形態3は、ランプ消灯後に電極根元部付近に集まる水銀を停留させる停留部材を設けることで、次回点灯開始の際までにより多くの水銀を電極根元部に集めておき、根元放電に起因する発光管の黒化を防止するものである。
図9は本実施の形態に係る電極の根元部の拡大図である。本実施の形態に係るランプ103の構成は、基本的には実施の形態1に係るランプ100と同様であるので、同様の部材には同じ符号を付してその説明を省略する。なお、図9では、第2の電極11側を示しているが、他方の第1の電極10側も同じ構造を有している。
電極11は、電極軸11aと、この電極軸11aの先端に設けられた電極コイル11bとからなる。
電極11の根元部には、ランプ消灯後に、水銀蒸気が電極根元部に集まり、そしてそのまま液化した水銀を貯める液貯部材51が設けられている。この液貯部材51は、ここでは、複数(ここでは、略3巻である)巻きにされた素線により構成されたコイル(このコイルを、以下、「液貯コイル」という。)53である。
この液貯コイル53は、電極軸11aと同じ材料(例えば、タングステン製)の素線が利用され、例えば、電極軸11aに素線を直接巻回させたり、予め巻回されたコイルを溶接したりして電極軸11aに固着されている。
電極11(の根元部)は、金属箔13及び外部リード線15(図1参照)を介して外部に接続され、且つ、これらの材料は熱伝導率が良いため、ランプ消灯後に、放電空間5内で電極根元部の温度が最も速く低下し、この電極根元部の周辺に水銀が集まり易い。
上記構成のランプ103は、放電空間5の内部において、消灯後に最も速く低下する領域に集まった水銀蒸気が液貯コイル53に付着し、その後さらに温度が下がると、付着した水銀蒸気が液化して、液貯コイル53に貯まる。液化した水銀55は、液貯コイル53の表面に表面張力によって付着したり、液貯コイル53と電極軸11aとの間、さらには3巻きに旋回している素線間内に毛管現象によって入り込んだりして貯留される。
このように本実施の形態に係るランプ103によれば、より多くの水銀を電極根元部に停留させておくことができる。
点灯開始時における根元放電では、電極根元部に停留した水銀55が蒸発するので、電極11(及び液貯コイル53)が大量蒸発して黒化を招来する事態を防止できる。
なお、液貯コイルは、消灯後に電極根元部に集まった水銀が液化したときに、液化した水銀が落下せずに、貯留できる構造であればよく、コイルに使用する素線の直径、素線の横断面形状、コイル径、コイルの形状、コイルの巻き数、コイルの重なり数、寸法等は特に限定するものではない。また、コイル形状以外の液貯部材を用いても良い。
(その他)
(1)上記各実施の形態では、高圧放電ランプの一例として高圧水銀ランプを挙げて説明したが、メタルハライドランプなど他の高圧放電ランプにも本発明を適用することができる。
本発明に係る高圧放電ランプは、点灯開始時に発生する根元放電に起因するランプの短寿命化を改善し、また、ランプ点灯装置の小型化、軽量化に資する。
実施の形態1に係る定格電力110Wの高圧水銀ランプ100の概略構成を示す図である。 ランプ100の放電開始時に形成される電界の様子を示す模式図である。 ランプユニット200の構成を示す一部切り欠き斜視図である。 ランプユニット200を備えた液晶表示装置である液晶プロジェクタ400の構成を示す概略図である。 実施の形態2に係る高圧水銀ランプ(定格電力110W)101の概略構成を示す図である。 従来の構成を有するランプ500(定格電力110W)である。 図7(a)は、ランプ寿命試験の結果を示す表であり、図7(b)は、ブレークダウン電圧の測定試験の結果を示す表である。 変形例に係る高圧水銀ランプ102の概略構成を示す図である。 実施の形態3に係る電極根元部の拡大図である。
符号の説明
2 発光管
4 発光部
5 放電空間
6 第1の封止部
8 第2の封止部
10,11 電極
14,15 外部リード線
20,24,30,35,40 導体
21,31 第1の巻き付け部
25,32 第2の巻き付け部
22,26,33,37,42 リード線
36,41 コイル部
51 液貯部材
53 液貯コイル
100,101,102,103 高圧水銀ランプ
200 ランプユニット
400 画像表示装置

Claims (5)

  1. 内部に放電空間を有する発光部と、
    前記発光部を挟んで、両側に設けられた第1および第2の封止部と、前記放電空間内に前記両封止部側から突出している一対の電極と、
    前記第1の封止部外周に導線が巻き付けられて形成され、前記導線は前記第1の封止部側の電極と電気的に接続されている第1の巻き付け部と、
    前記第2の封止部外周に導線が巻き付けられて形成される第2の巻き付け部と、
    前記第2の巻き付け部の導線と電気的に接続され、前記発光部を迂回するように渡り、前記第1の封止部側の電極と電気的に接続されるリード線と
    を備え、
    前記第1の巻き付け部および第2の巻き付け部の前記導線の巻数は、3ターン以上10ターン以下の範囲内であることを特徴とする高圧放電ランプ。
  2. 前記第1の巻き付け部と第2の巻き付け部の少なくとも一方は、コイルである
    ことを特徴とする請求項1に記載の高圧放電ランプ。
  3. 前記コイルの巻き始めから巻き終わりまで前記コイルと前記リード線が容量結合されていることを特徴とする請求項2に記載の高圧放電ランプ。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の高圧放電ランプと、前記高圧放電ランプから発する光を反射する反射鏡とを備えることを特徴とするランプユニット。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の高圧放電ランプを備えることを特徴とする画像表示装置。
JP2007514655A 2005-04-21 2006-04-20 高圧放電ランプ、ランプユニット及び画像表示装置 Expired - Fee Related JP4783363B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007514655A JP4783363B2 (ja) 2005-04-21 2006-04-20 高圧放電ランプ、ランプユニット及び画像表示装置

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005124232 2005-04-21
JP2005124232 2005-04-21
PCT/JP2006/308355 WO2006115180A1 (ja) 2005-04-21 2006-04-20 高圧放電ランプ、ランプユニット及び画像表示装置
JP2007514655A JP4783363B2 (ja) 2005-04-21 2006-04-20 高圧放電ランプ、ランプユニット及び画像表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2006115180A1 JPWO2006115180A1 (ja) 2008-12-18
JP4783363B2 true JP4783363B2 (ja) 2011-09-28

Family

ID=37214797

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007514655A Expired - Fee Related JP4783363B2 (ja) 2005-04-21 2006-04-20 高圧放電ランプ、ランプユニット及び画像表示装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7744249B2 (ja)
JP (1) JP4783363B2 (ja)
WO (1) WO2006115180A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102008019648A1 (de) 2008-04-18 2009-10-22 Osram Gesellschaft mit beschränkter Haftung Lampenmodul mit AC-Brenner für Projektoren
JP2010062019A (ja) * 2008-09-04 2010-03-18 Seiko Epson Corp 照明装置およびプロジェクタ
DE102013203738A1 (de) * 2013-03-05 2014-09-11 Von Ardenne Gmbh Gasentladungslampe und Verfahren zu ihrer Ansteuerung
JP5568192B1 (ja) * 2014-04-10 2014-08-06 フェニックス電機株式会社 高圧放電ランプ、およびその点灯方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06111764A (ja) * 1992-09-30 1994-04-22 Toshiba Lighting & Technol Corp 飽和型高圧金属蒸気放電灯
JP2001167737A (ja) * 1999-12-08 2001-06-22 Toshiba Lighting & Technology Corp 高圧放電ランプ、高圧放電ランプ点灯装置および照明装置
JP2005056599A (ja) * 2003-08-05 2005-03-03 Ushio Inc 超高圧水銀ランプ装置および超高圧水銀ランプ点灯装置

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1031977A (ja) 1996-07-15 1998-02-03 Toshiba Lighting & Technol Corp 高圧放電ランプおよび照明装置
JP3665160B2 (ja) 1996-12-27 2005-06-29 ハリソン東芝ライティング株式会社 放電ランプ、ランプ装置、点灯装置および液晶プロジェクタ
JP4570304B2 (ja) * 1999-06-16 2010-10-27 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 高圧放電ランプ
JP2001345076A (ja) 2000-03-30 2001-12-14 Toshiba Lighting & Technology Corp 高圧放電ランプ、高圧放電ランプ点灯装置および照明装置
JP2002110100A (ja) 2000-09-27 2002-04-12 Toshiba Lighting & Technology Corp 高圧放電ランプ、高圧放電ランプ点灯装置および照明装置
US6791267B2 (en) * 2001-10-02 2004-09-14 Ngk Insulators, Ltd. High pressure discharge lamps, lighting systems, head lamps for automobiles and light emitting vessels for high pressure discharge lamps
US7329992B2 (en) * 2002-03-29 2008-02-12 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Discharge lamp, method for fabricating the same and lamp unit
US20050140295A1 (en) * 2002-04-09 2005-06-30 Koninkiljke Philllips Electronics N.V. High-pressure discharge lamp
DE60318899T2 (de) * 2002-12-19 2009-01-22 Koninklijke Philips Electronics N.V. Hochdruck-entladungslampe, mit einer einen gasgefüllten hohlraum beinhaltenden einschmelzung

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06111764A (ja) * 1992-09-30 1994-04-22 Toshiba Lighting & Technol Corp 飽和型高圧金属蒸気放電灯
JP2001167737A (ja) * 1999-12-08 2001-06-22 Toshiba Lighting & Technology Corp 高圧放電ランプ、高圧放電ランプ点灯装置および照明装置
JP2005056599A (ja) * 2003-08-05 2005-03-03 Ushio Inc 超高圧水銀ランプ装置および超高圧水銀ランプ点灯装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2006115180A1 (ja) 2008-12-18
WO2006115180A1 (ja) 2006-11-02
US7744249B2 (en) 2010-06-29
US20100027272A1 (en) 2010-02-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6294870B1 (en) High-pressure discharge lamp, high-pressure discharge lamp apparatus, and light source
JP4788719B2 (ja) 高圧放電ランプシステム、およびそれを用いたプロジェクタ
JP4783363B2 (ja) 高圧放電ランプ、ランプユニット及び画像表示装置
US20090296400A1 (en) High-pressure mercury lamp, lamp unit, and image display apparatus
JP3623137B2 (ja) 放電ランプと光源装置
US7946899B2 (en) High-pressure mercury vapor discharge lamp and method of manufacturing a high-pressure mercury vapor discharge lamp
US6997579B2 (en) Lamp with reflecting mirror and image projecting apparatus
US6545414B2 (en) High-pressure discharge lamp
JP4289409B2 (ja) 発光管及びプロジェクタ
JP4009128B2 (ja) 放電ランプおよびその製造方法、ならびにランプユニット
JP4897397B2 (ja) 紫外線照射装置
JP3345879B2 (ja) 高圧水銀蒸気放電灯及びそれを用いた光源装置
JP5034755B2 (ja) 発光管、光源装置及びプロジェクタ
JP5062269B2 (ja) 発光管、光源装置及びプロジェクタ
JPH11102663A (ja) 金属蒸気放電ランプおよび投光装置
JP4009127B2 (ja) 放電ランプおよびその製造方法、ならびにランプユニット
JP4054206B2 (ja) 放電ランプおよびその製造方法、ならびにランプユニット
JP2002170523A (ja) 高圧放電ランプおよび照明装置
JP2005285507A (ja) 高圧水銀ランプ、ランプユニット及び画像表示装置
JP2002093365A (ja) 高圧放電ランプ、高圧放電ランプ装置および照明装置
JPH0836996A (ja) ショートアークメタルハライドランプ装置
JP2003178715A (ja) ランプユニットおよび画像投影装置
JP2004031333A (ja) 高圧放電ランプ、反射鏡付きランプおよび画像投影装置
JP2005190794A (ja) 高圧放電ランプおよび照明装置
JP2005072013A (ja) 放電ランプと光源装置と投写型表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090313

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20110117

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20110203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110308

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110502

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110531

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110606

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110628

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110708

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140715

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4783363

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees