JP4783126B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
このような満タン状態になった場合、従来のパチンコ遊技機にあっては遊技球の発射装置を制御してそれ以上の遊技球を発射できないようにしていたため、遊技者は遊技球の発射が突然停止したことで受皿が満タン状態になったことを知るようになっていた。しかしながら、殆どの特賞状態は時間制限があるため、遊技球の発射を停止させることで満タン状態を報知する方法では遊技者の損失が大きい。
また、以下の特許文献2などでは、受皿やその受皿に設けられた球抜き機構やその近傍などに表示灯(ランプ)を設け、その表示灯の点灯または点滅などによって受皿の満タン状態を遊技者に対して視覚を通じて報知するようにしている。
一方、最近のパチンコ機やパロット機は、特賞状態におけるランプなどによる演出が多彩で派手なものが多いため、表示灯のみによる報知では気が付かない場合が多い。
そこで、本発明はこのような課題を有効に解決するために案出されたものであり、その目的は、特賞の優越感に浸っている遊技者の気分を損なうことなく確実に満タン状態を報知できる新規な遊技機を提供するものである。
また、最終的には遊技者の視覚と聴覚との両方に訴えるようにしているため、視覚のみによる報知では気が付かない場合でも聴覚によって確実に満タン状態を報知することができる。
なお、後述する最良の実施の形態では、この「遊技機」として一般的なパチンコ機を例にして説明するが、本発明でいう「遊技機」とは、このようなパチンコ機のみならず、パロット機やいわゆる雀球機なども含むものである。
また、最終的には遊技者の視覚と聴覚との両方に訴えるようにしているため、視覚のみによる報知では気が付かない場合でも聴覚によって確実に満タン状態を報知することができる。
図1は、本発明に係る遊技機100の実施の一形態を示した正面図である。
図示するようにこの遊技機100は多数の遊技球(金属球)を用いて遊技するパチンコ機であり、縦長矩形状をした外枠10とヒンジ機構により蝶着された内枠11の正面上部には、開閉自在なガラス扉12で覆われた遊技盤14が設けられている。
また、この始動用入賞口26の下部には、前方に開閉する開閉蓋28で塞がれた大入賞口30が形成されており、この始動用入賞口26への遊技球の入賞を契機に行われた特賞の抽選で当選したときに、その開閉蓋28を所定時間、所定回数、開閉動作を繰り返すことで遊技領域16内を落下する遊技球を大量に捕捉して入賞させるようになっている。
さらに、このガラス扉12の左上角部および右上角部には、スピーカ34、35が設けられており、遊技中の効果音や後述する満タン報知音声などを発するようになっている。
また、この遊技盤14の下方に設けられた受皿22は、遊技者側に突出しており、図示しない貸玉装置から供給された遊技球や払い出された賞球を一時的に保留すると共に、保留した遊技球を発射装置15に順次供給するようになっている。
すなわち、この受皿22の下面部には、受皿22と連通する賞球排出口38が設けられており、受皿22が払い出された賞球で満タンになったときにこの受皿22からオーバーフローしてきた賞球を図示しない連絡通路を介して賞球排出口38側に排出するようになっている。
なお、この賞球排出口38は、図示しない開閉蓋によって塞がれており、受皿22の下方に設けられた中央球抜きボタン52を操作してこの賞球排出口38を開閉することによって受皿22およびその連絡通路内に溜まった賞球を排出するようになっている。
また、図1中44は一般入賞口、46は遊技盤14側に設けられた演出用の表示ランプ、47は賞球払出エラー表示灯、48は払い出し状態エラー表示灯、49は普通図柄始動入賞口、50は普通図柄表示装置、51は特別図柄表示装置、54は始動用入賞口26への始動入賞球数を示す保留ランプ、56は鍵穴である。
図示するように、本発明の遊技機100の制御系の構成は、遊技球の入賞の検出や特賞の抽選などといったメインの制御を行う主制御基板200と、この主制御基板200からの指令(制御コマンド)を受けて各種演出などに関する制御を実施する複合サブ制御基板300と、同じく主制御基板200からの指令(制御コマンド)を受けて主に賞球の払い出しに関する制御を実施する賞球払出制御基板400と、特別図柄を表示する特別図柄表示装置51を制御する特別図柄表示基板500と、普通図柄を表示する普通図柄表示装置50を制御する普通図柄表示基板600と、特賞状態などに大入賞口30を開閉動する大入賞口ソレノイド700と、これら各基板などに電源を供給する電源部800とから主に構成されている。
次に、複合サブ制御基板300は、この主制御基板200の出力用ポート260側に接続されており、ランプ制御基板310と、音声制御基板320と、演出図柄制御基板330に対してそれぞれの制御コマンドを送信して主に演出に関する制御を複合的に制御するようになっている。
なお、この複合サブ制御基板300も前述した主制御基板200と同様に、図示しないCPUやRAM、ROM、タイマ、入出力用ポートなどからなるマイクロコンピュータから構成されており、ROMに書き込まれたサブ制御用のプログラムと主制御基板200から送信される各種制御コマンドに応じてそれぞれの演出制御を行うようになっている。
先ず、図1に示すように遊技者が本発明の遊技機100を遊技しているときに特賞状態(大当たり)になると、大入賞口ソレノイド700によって大入賞口30が開かれて大量の遊技球が大入賞口30に次々と入賞し、それに伴って賞球が受皿22側に次々と払い出されてくる(例えば、遊技球1個の入賞に対して15個の賞球が払い出される)。
このため、通常であれば遊技者自身が特賞状態中に中央球抜きレバー52を操作するなどして受皿22に溜まった賞球を、いわゆるドル箱などと称される他の容器に移しかえることになるため、受皿22が満タンになることはないが、遊技者がその特賞状態中に演出図柄表示装置24などに表示される演出に夢中になっていたり、遊技に不慣れな場合には、受皿22に溜まった賞球を他の容器に移しかえることなくそのまま遊技を継続してしまうことがある。
先ず、最初のステップS100において、賞球払出制御基板400が満タン検出器430からの信号を監視し、満タン状態を検出したか否かを判断する。
この判断処理の結果、満タン状態を検出した(Yes)と判断したならば、ステップS102側に移行して賞球払出制御基板400から主制御基板200に対して満タン状態検出信号を送信してその入力用ポート250に入力して次のステップS104に移行する。
ステップS104では、主制御基板200から複合サブ制御基板300に対して制御コマンドの1つである受皿満タンエラー指定コマンド(例えば、「8E03H」)を送信してから次のステップS106に移行する。
ステップS108では、複合サブ制御基板300が先ず、ランプ制御基板310に対してのみ同コマンドを送信して次のステップS110に移行する。
ステップS110では、この制御コマンドを受信したランプ制御基板310が、通常であれば消灯している報知用ランプ40を直ちに点灯させて満タン状態を視覚的に遊技者に報知して次の判断ステップS112に移行する。なお、このステップS110における報知用ランプ40の制御方法としては、この他に通常時に報知用ランプ40を点灯させた状態としてこの制御コマンドを受信したときに報知用ランプ40を点滅または消灯させるようにしても良く、要するにこの制御コマンドを受信したときの報知用ランプ40の状態を通常時の状態とは異なる状態とすれば良い。
そして、このステップS116において、報知音声による満タン報知が行われたならば、次のステップS200に移行して満タン状態が解除されたか否かを判断し、解除されていないと判断したとき(No)は、そのまま報知用ランプ40の点灯による報知とスピーカ34、35による報知音声の発生による報知を続けることになるが、満タン状態が解除されたと判断したとき(Yes)は、次のステップS202に移行して賞球払出制御基板400から主制御基板200に対して満タン状態解除信号を入力して次のステップS204に移行する。
ステップS206では、複合サブ制御基板300がその制御コマンドを受信して次のステップS208に移行する。
図示するように、満タン検出器401によって受皿22の満タン状態を検出したならば、先ず最初に報知用ランプ40によって満タン状態を報知し、その後所定時間(T秒)経過した後、スピーカ34、35によって満タン状態を報知し、この状態が満タン状態が解除されるまで続くことになる。
このように本発明の遊技機100は、報知用ランプ40による視覚的な報知開始時から所定時間(T秒)遅れて音声による報知を開始するようにしたため、遊技者が特賞の優越感に浸っているときなどにいきなり不快な警告音が発生したりすることがなくなり、遊技者の気分を大きく損ねてしまうような不都合を回避することができる。
また、このように報知用ランプ40による視覚的な報知開始時から所定時間(T秒)遅れて音声による報知を開始するに際しては、いきなり最大音量で報知音声を発生させるのではなく、図5に示すように、最初は小さい音から始まり、時間の経過と共にその音量を徐々に、あるいは段階的に上げるようにしても良い。
また、前記実施の形態において、「報知用ランプ40およびランプ制御基板310」などは、請求項1などの「視覚報知手段」に対応し、「スピーカ34、35および音声制御基板320」などは、請求項1などの「聴覚報知手段」に対応し、受皿22は、請求項1などの「受皿」に対応するものである。
すなわち、図6のフローに示すように、最初のステップS100において賞球払出制御基板400が満タン検出器401からの信号を監視し、満タン状態を検出したか否かを判断し、この判断処理の結果、満タン状態を検出した(Yes)と判断したならば、ステップS102側に移行して賞球払出制御基板400から主制御基板200に対して満タン状態検出信号を送信して次のステップS104に移行する。
そして、ステップS112では、複合サブ制御基板300が前のステップS110でランプ制御基板310に制御コマンドを送信してからの経過時間を計測し、その経過時間が所定時間(T秒)経過したか否かを判断し、その経過時間が所定時間経過していないと判断したとき(No)はそのまま待機することになるが、その経過時間が所定時間経過した(Yes)と判断したならば、次のステップS113に移行してさらにT秒経過した時点で流れている背景音楽(BGM)の状態を把握し、その時点が1小節の途中か否かを判断する。
従って、ステップS113では、T秒経過した時点が背景音楽(BGM)の1小節の途中か否かを判断し、1小節の途中ではないと判断したとき(No)は、次のステップS115をジャンプしてさらに次のステップS116に移行することになるが、1小節の途中であると判断したとき(Yes)は、そのまま次のステップS115に移行してその途中である背景音楽(BGM)の1小節が終了するまで待機してから次のステップS116に移行する。
そして、ステップS116では、複合サブ制御基板300から同制御コマンドを送信して次のステップS119に移行し、ステップS119では、複合サブ制御基板300から同制御コマンドを受信した音声制御基板320がスピーカ34、35から流れる背景音楽(BGM)を停止することで満タン状態の報知が行われる。
図示するように、満タン検出器430によって受皿22の満タン状態を検出したならば、先ず最初に報知用ランプ40によって満タン状態を報知し、その後所定時間(T秒)経過した後、スピーカ34、35からの背景音楽(BGM)を停止することで満タン状態を報知することになるが(図の点線部分)、図の例ではT秒経過した時点では、ある1小節の途中であるためその時点では直ちに背景音楽(BGM)を停止することなく、T秒経過した時点で流れている1小節の終了(切れ目)まで待ってからスピーカ34、35からの背景音楽(BGM)を停止することで満タン状態を報知し、この報知状態が満タン状態が解除されるまで続くことになる。
このように本実施の形態では、特賞中にスピーカ34、35から流れる背景音楽(BGM)を報知用の音声として利用し、その背景音楽(BGM)を停止することで満タン状態を聴覚的に報知するようにしたため、視覚のみによる報知では気が付かない場合でもそれまで流れていた背景音楽が停止することにより遊技者に対して確実に遊技機の満タン状態を報知することができる。
また、さらにこのように特賞中にスピーカ34、35から流れる背景音楽(BGM)を報知用の音声として利用する場合、その背景音楽が複数の小節からなる歌詞付きの流行歌などであるときは、その歌詞の途中でいきなり曲を停止してしまうと遊技者に対して不愉快な思いをさせることがある。
なお、本実施の形態では、背景音楽(BGM)の小節の切れ目になったところで背景音楽(BGM)を停止して満タン状態を聴覚的に報知するようにしたが、背景音楽(BGM)の小節の切れ目に拘ることなく、所定時間(T秒)が経過後直ちに背景音楽(BGM)を停止することで満タン状態を報知するようにしても良い。また、さらにその停止に際しては前記第1の実施の形態のようにその音量を徐々または段階的に絞りながら停止するようにしても良い。
200…主制御基板
300…複合サブ制御基板
310…ランプ制御基板(視覚報知手段)
40…報知用ランプ(視覚報知手段)
320…音声制御基板(聴覚報知手段)
34、35…スピーカ(聴覚報知手段)
330…図柄制御基板(視覚報知手段)
24…図柄表示装置(視覚報知手段)
400…賞球払出制御基板
430…満タン検出器
Claims (1)
- 払い出された賞球を一時的に貯留する受皿を有する遊技機であって、
前記受皿が前記賞球で満タンとなっている状態である満タン状態の発生及び該満タン状態の解除を検出する満タン検出手段と、
前記満タン状態が発生していることを遊技者の視覚を通じて報知する視覚報知手段と、
背景音楽を出力するとともに、前記満タン状態が発生していることを遊技者の聴覚を通じて報知する聴覚報知手段と、
前記視覚報知手段を制御する視覚報知制御手段と、
前記聴覚報知手段による前記背景音楽の出力及び前記満タン状態が発生していることの報知のそれぞれを制御する聴覚報知制御手段と、を備え、
前記受皿は、貯留している賞球を排出可能な賞球排出口と、遊技者による操作に応じて前記賞球排出口を開閉可能な操作部と、を有し、
前記視覚報知制御手段は、
前記満タン検出手段により前記満タン状態の発生が検出された場合に、前記視覚報知手段により前記満タン状態が発生したことを報知する視覚報知処理を開始するとともに、該視覚報知処理を、前記満タン検出手段により前記満タン状態の解除が検出されるまで継続し、
前記聴覚報知制御手段は、
遊技の進行に応じて、所定の音量による前記背景音楽の出力を行い、
前記視覚報知制御手段により前記視覚報知処理が開始されてから所定時間が経過するまでに、前記満タン検出手段により前記満タン状態の解除が検出されなかった場合には、前記聴覚報知手段により前記満タン状態が発生したことを報知する聴覚報知処理を開始するとともに、該聴覚報知処理を、前記満タン検出手段により前記満タン状態の解除が検出されるまで継続し、
前記視覚報知制御手段により視覚報知処理が開始されてから所定時間が経過するまでに、前記満タン検出手段により前記満タン状態の解除が検出された場合には、前記聴覚報知処理を開始せず、
前記聴覚報知処理を開始する際に、前記背景音楽の出力を行っている場合には、該背景音楽の音量を前記所定の音量と比較して小さくすることを特徴とする遊技機。
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