〈第1実施形態〉
この発明の第1実施形態について説明する。
[主要構成]
この実施形態に係るパチンコ機の主要構成について図を参照して説明する。図1は、この実施形態に係るパチンコ機の主要構成を示す正面説明図である。図2は、図1に示すパチンコ機に設けられた下皿の説明図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。以下の説明では、大当りの発生確率が確変に変化しているときに行う遊技を確変遊技と称し、確変遊技ではない遊技を通常遊技と称する。
図1に示すように、この実施形態に係るパチンコ機1には、外殻を構成する外枠セット8が設けられており、この外枠セット8には前枠セット2が設けられている。その前枠セット2には透明なガラス枠セット3が開閉可能に取付けられている。そのガラス枠セット3の内側には遊技盤5が設けられており、前枠セット2の前面右下方には、遊技盤5へ遊技球を発射する発射装置を操作する発射ハンドル4aが取付けられている。発射ハンドル4aには、遊技球の発射強度を調節するための発射レバー4bが発射ハンドル4aに対して回動自在に装着されている。
遊技盤5の下方には、パチンコ機内部から払出された賞球や貸球を収容する上皿6が設けられており、上皿6には、貸球の払出しを行うために遊技者が操作する球貸操作部9が設けられている。上皿6の下方には、上皿6の収容可能数を超えて流下した遊技球を収容する下皿7が設けられている。下皿7に収容されている遊技球が収容可能な許容量の上限に達すると、パチンコ機1の内部であって下皿7に通じる遊技球の流下経路に配置された下皿満杯スイッチ(図7において符号7bで示す)がオンし、後述する演出表示装置(図3において符号30で示す)に下皿7が遊技球で満杯である旨が報知される。また、機種によっては、パチンコ機1の前面に設けられたLEDを点灯させて満杯である旨を報知する。
下皿7には、下皿7に収容されている遊技球を下皿7の外部へ排出するために遊技者が操作する球抜きレバー7aが設けられている。図2(a)に示すように、下皿7の底面には、下皿7に貯留されている遊技球を下方へ排出するための排出口7dが開閉可能に形成されており、球抜きレバー7aを操作しないときは、排出口7dは蓋7cによって閉口されている。遊技者が球抜きレバー7aを左方向へ移動させると、蓋7cが移動し、排出口7dが開口する。球抜きレバー7aは、バネなどの付勢部材(図示せず)によって右方向に付勢されており、左方向へ移動させた球抜きレバー7aから指を離すと、球抜きレバー7aは上記の付勢部材の付勢力によって右方向へ移動し、操作前の原点に復帰する。
前枠セット2には、払出すべき遊技球が無いことを報知する球切れLED13と、遊技球の払出しの異常を報知する払出異常LED14とが設けられている。また、前枠セット2には、効果音を発生する右スピーカ10と、左スピーカ11と、下スピーカ12とが設けられている。また、上皿6には、遊技中にボタン演出が行われた際に遊技者が操作する演出ボタン80が設けられている。ここで、ボタン演出とは、演出ボタン80が操作されたことに応じて開始される演出のことである。
[遊技盤の主要構成]
次に、遊技盤5の主要構成について図を参照して説明する。図3は、遊技盤5の主要構成を示す正面説明図である。図4(a)〜(c)は、演出図柄の変動態様を示す説明図である。
遊技盤5の盤面には、遊技球が流下する遊技領域が形成されており、遊技盤5の盤面には、遊技球の流下経路を規制する多数の遊技釘29が打ち込まれている。遊技盤5の盤面の周囲には、発射装置(図7において符号4で示す)によって発射された遊技球を遊技領域に案内するためのレールセット15が設けられている。
遊技盤5の中央には、センター飾り16が設けられている。このセンター飾り16は、盤面から前方へ突出する立体形状に形成されており、遊技領域の中央においてかなりの面積を占めている。センター飾り16には、演出図柄を変動表示したり、各種の演出画像を表示する演出表示装置30が設けられている。この実施形態では、演出表示装置30は、液晶表示装置により構成されている。なお、LEDをドットマトリクス状に配置した表示装置や7セグメントLEDなどを演出表示装置30として用いることもできる。
センター飾り16の左端には、遊技球がセンター飾り16の内部に流入可能な流入口27が開口形成されている。センター飾り16の下部には、流入口27からセンター飾り16の内部に流入した遊技球が遊技領域に流出する流出口28が開口形成されている。盤面の左側には、レールセット15の内周に沿って左サイド飾り36が設けられている。左サイド飾り36とセンター飾り16との間には、遊技球が流下する左寄り遊技領域が形成されている。その左寄り遊技領域には、遊技球の流下経路を変化させる風車35が回転自在に設けられている。
左サイド飾り36には、左袖上入賞口17と、左袖入賞口18と、左下入賞口19とが設けられている。センター飾り16の流出口28の直下には、始動口21が設けられている。始動口21の下方には、普通電動役物22が設けられている。普通電動役物22は、一対の開閉翼片22aを備えている。各開閉翼片22aは、その基部が回動可能に軸支されており、その基部の回動によって先端を外方へ開いたり内方へ閉じたりする。図2は、各開閉翼片22aが開放した状態を示す。
この状態では、遊技球が開閉翼片22aによって案内され、普通電動役物22の内部に入賞可能になる。開閉翼片22aによって案内され、普通電動役物22の内部に入賞した遊技球は、始動口21から入賞した遊技球を検出する始動口スイッチ(図7において符号21aで示す)によって検出される。つまり、普通電動役物22は、各開閉翼片22aを開放することにより、始動口21の入賞領域を拡大する役割をしている。
普通電動役物22の下方には、第1開閉部材24dを有する第1変動入賞装置24が設けられている。第1変動入賞装置24は、演出表示装置30が特定の大当り発生を示す演出図柄を確定表示したときに第1開閉部材24dを開放して第1大入賞口24aを開口する。また、第1変動入賞装置24は、第1大入賞口24aへの入賞数が規定数に達したとき、あるいは、第1大入賞口24aの開口から規定時間が経過したときに第1大入賞口24aを閉口する。この実施形態では、第1開閉部材24dは、横長の板状に形成されており、両側の下端を軸にして前後に回動するように構成されている。
センター飾り16の上部左側には、第2開閉部材25dを有する第2変動入賞装置25が設けられている。第2変動入賞装置25は、演出表示装置30が特定の大当り発生を示す演出図柄を確定表示したときに第2開閉部材25dを開放して第2大入賞口25aを開口する。この実施形態では、第2変動入賞装置25は、一定の間隔で第2開閉部材25dを開閉し、一定の間隔で第2大入賞口25aを開閉する。また、第2開閉部材25dは、翼状に形成されており、下端を軸にして左右に回動するように構成されている。
第1変動入賞装置24の右方には、右下入賞口20が設けられており、下方には、どこにも入賞などしなかった遊技球を回収するためのアウト口26が開口形成されている。センター飾り16の左側には、ゲート23が設けられている。センター飾り16の右下には、特別図柄表示装置31と、特別図柄保留数表示装置32と、普通図柄表示装置33と、普通図柄保留数表示装置34とが設けられている。この実施形態では、特別図柄表示装置31、特別図柄保留数表示装置32、普通図柄表示装置33および普通図柄保留数表示装置34は、それぞれLEDにより構成されているが、液晶表示装置により構成することもできる。
特別図柄表示装置31は複数(たとえば、6個)のLEDにより構成されており、それらのLEDは、遊技球が始動口21に入賞すると所定の点滅パターンで点滅する。それらのLEDが点灯したときの発光色および消灯したときのLEDの地の色が特別図柄を構成し、LEDが点滅している状態が、特別図柄が変動表示している状態である。特別図柄表示装置31は、始動口スイッチ21aがオンしたときに特別図柄の変動表示を開始する。
特別図柄表示装置31は、各LEDをランダムに点滅させ、その点滅が停止したときの点灯しているLEDおよび消灯しているLEDの組合せが特定の組合せであるときに大当りが発生し、その組合せの種類によって大当りの種類が異なる。大当りの種類は、大当り遊技において実行可能な最大ラウンド数、通常大当り、確変大当りおよび時短の2つ以上を組み合わせて構成されている。また、大当りの種類によって第1変動入賞装置24および第2変動入賞装置25のどちらかが動作して大当り遊技が行われる。ここで、時短とは、特別図柄が変動表示を開始してから変動表示を終了するまでに要する時間が短縮され、かつ、普通図柄が変動表示を開始してから変動表示を終了するまでに要する時間が短縮された遊技状態をいう。
たとえば、特別図柄表示装置31の各LEDが点滅を繰り返した後、総てのLEDが点灯した状態になった場合は、第2変動入賞装置25が作動して最大16ラウンドまで大当り遊技を行うことができ、かつ、大当り遊技終了後の遊技状態が確変に変化する第1確変大当りが発生する。また、2個のLEDが点灯した状態になった場合は、第2変動入賞装置25が作動して最大2ラウンドまで大当り遊技を行うことができ、かつ、大当り遊技終了後の遊技状態が確変に変化する第2確変大当りが発生する。
特別図柄表示装置31が特別図柄を変動表示しているときに始動口スイッチ21aがオンしたときは、そのオンに基づく特別図柄の変動表示は直ぐに実行されず、一旦保留される。その保留数(以下、特別図柄保留数という)は、特別図柄保留数表示装置32によって表示される。この実施形態では、特別図柄保留数表示装置32は4個のLEDによって構成されており、そのLEDの点灯数によって特別図柄保留数を表示する。つまり、この実施形態では、特別図柄保留数は最大4個である。
演出表示装置30は、特別図柄表示装置31の演出効果を高める目的で設けられている。つまり、特別図柄表示装置31は、それぞれ複数のLEDによって構成されており、LEDの点滅のみでは演出効果が乏しいため、演出表示装置30が演出図柄を変動表示したり、演出画像を表示したりすることによって演出効果を高めている。
演出表示装置30は、特別図柄表示装置31が特別図柄の変動表示を開始すると同時に演出内容を表示する。この実施形態では、その演出内容は、ストーリーを有する動画と、演出図柄を変動表示する変動パターンとから構成されており、動画の中で変動パターンが表示される。動画は、動画毎にストーリーの展開が異なり、ストーリーの途中で演出ボタン80を操作することにより、ストーリーの展開を変えることができるように構成されている。
変動パターンには、演出図柄列が画面の一端から他端へ移動する変動パターン、演出図柄が画面上の定位置で1つずつ変化する変動パターン、出現するポイントが不特定な変動パターン、画面上を移動する経路が不特定な変動パターンなどが設定されている。また、演出表示装置30は、特別図柄表示装置31が特別図柄の変動表示を終了すると同時に演出内容の表示を終了し、特別図柄表示装置31が確定表示した大当り図柄またはハズレ図柄に対応する演出図柄を確定表示する。
たとえば、演出表示装置30は、演出図柄の変動パターンを表示するタイミングになったときに、図4に示すように、横方向に配列された3つの表示領域A,B,Cにおいて、それぞれ0〜9の数字を表した演出図柄を変動表示する。また、演出表示装置30は、複数の演出図柄を数字の昇順に表示する。図4に示す例は、各表示領域A〜Cにおいてそれぞれ変動表示されている演出図柄のある瞬間を表現したものである。同図(a)に示す例では、表示領域Aに演出図柄「7」が表示され、表示領域Bに演出図柄「8」が表示され、表示領域Cに演出図柄「6」が表示されている。また、同図(b)に示す例では、表示領域A〜Cによって演出図柄「787」が表示されており、いわゆるリーチの状態になっている。
リーチになると、演出表示装置30は、大当り図柄が確定表示されるか否か、遊技者をハラハラドキドキさせる演出を行う。たとえば、図4(b)に示す例において、表示領域Bに演出図柄の6と7を交互に表示したり、演出図柄の7と8を交互に表示したりする。また、一旦、7で停止するように見せかけて、再度、表示領域Bのみが変動表示を開始したりする。図4(c)に示す例では、表示領域A〜Cによって大当り図柄の一例である「777」が確定表示されている。
普通図柄表示装置33は、複数(たとえば、5個)のLEDにより構成されており、各LEDが点灯したときの発光色および消灯したときのLEDの地の色が普通図柄を構成する。また、普通図柄表示装置33がLEDを点滅させている状態が、普通図柄が変動表示している状態であり、変動表示が終了したときに点灯および消灯しているLEDの組合せによって普通図柄の当りまたはハズレが報知される。当りの普通図柄が確定表示されると、普通電動役物22の各開閉翼片22aの開放時間が長くなり、単位時間当りに特別図柄が変動表示を開始する回数が多くなり、大当りが発生する確率が高くなる。
遊技球がゲート23を通過すると、普通図柄表示装置33が普通図柄の変動表示を開始する。そして、普通図柄表示装置33が普通図柄を変動表示しているときに遊技球がゲート23を通過したときは、その通過による普通図柄の変動表示が保留され、その保留数は普通図柄保留数表示装置34により表示される。この実施形態では、普通図柄保留数表示装置34は、4個のLEDによって構成されており、その点灯数が保留数を示し、保留数の最大は4個に設定されている。
以下の説明では、特別図柄の変動開始から変動終了までに要する時間を特別図柄変動時間、演出内容の表示開始から表示終了までに要する時間を表示時間、普通図柄の変動開始から変動終了までに要する時間を普通図柄変動時間とそれぞれ称する。演出内容の表示時間は、特別図柄変動時間と等しい。
[ボタン演出]
次に、ボタン演出の主な内容について図を参照して説明する。図5は、ボタン演出の流れを示す説明図である。
前述したように、ボタン演出とは、演出ボタン80が操作されたことに応じて開始される演出のことである。この実施形態では、遊技球が始動口21に入賞すると、演出表示装置30が物語性を有する動画を表示し、その途中でボタン演出を実行するタイミングになると、演出ボタン80を操作することにより、物語に登場する人物のセリフを変更することができるように構成されている。
たとえば、図5に示すように、演出表示装置30は、ボタン演出を実行するタイミングになると、画面に「ボタンプッシュ」という遊技者に演出ボタン80の操作を促すメッセージ画像G1と、物語の登場人物および登場人物のセリフA,Bを表した画像G2とを表示する。そして、ボタン演出を実行するタイミングになってから制限時間内に遊技者が演出ボタン80を操作し、演出ボタン80がオンすると、図5の右側に示すように、登場人物のセリフがA,BからC1,D1に変わる。
そして、さらに、セリフがC1,D1に変わってから制限時間内に演出ボタン80がオンすると、セリフがC2,D2に変わる。また、メッセージ画像G1が表示されてから制限時間内に演出ボタン80が操作されなかった場合は、図5の左側に示すように、セリフがA1,B1に変わる。また、セリフがA1,B1に変わってから制限時間内に演出ボタン80が操作されなかった場合は、セリフがA2,B2に変わる。
また、ボタン演出を行う期間が経過すると、再び、動画が表示され、リーチパターンが出現することを示唆するリーチ予告画像、または、大当り発生を示唆する大当り予告画像などが表示され、その後、通常変動パターンまたはリーチパターンが表示される。また、各予告画像は、変動パターンに含まれることもある。
また、ボタン演出において制限時間内に演出ボタン80が操作されていた場合は、操作されていなかった場合よりも信頼度の高い画像が表示される。ここで、信頼度とは、予告(大当り予告およびリーチ予告など)されたことが予告通りとなる確率の程度を意味する。
つまり、ボタン演出が実行されている期間に演出ボタン80を押して登場人物のセリフを変えた方が、後に、信頼度の高い画像が表示されるため、殆どの遊技者がボタン演出期間中は制限時間内に演出ボタン80を押す。なお、大当りかハズレかは、遊技球が始動口21に入賞したときに決定されているため、演出ボタン80を押したか否かによって、大当り判定の結果が変わることはない。
[主な電気的構成]
次に、パチンコ機1の主な電気的構成についてそれをブロックで示す図7を参照して説明する。
パチンコ機1には、主制御基板50が設けられており、その主制御基板50には、主制御用MPU(マイクロプロセッサーユニット)51が搭載されている。主制御用MPU51は、主制御用CPU52と、主制御用ROM53と、主制御用RAM54とを備える。主制御用CPU52は、大当り判定、大当り図柄の抽選、大当りの種類の抽選、ハズレ図柄の抽選、特別図柄変動時間(表示時間)の抽選、入賞の検出、ゲート通過の検出、普通図柄の当り判定、賞球の払出命令など、遊技における重要な処理を実行する。
主制御用ROM53には、主制御用CPU52が上記の各処理を実行するためのコンピュータプログラム、各制御基板へ送信する制御コマンド、大当り判定を行う際に参照する大当り値などが読出し可能に格納されている。主制御用RAM54は、主制御用CPU52が上記のコンピュータプログラムを実行するときに使用するワーク領域を有する。また、主制御用RAM54は、主制御用CPU52が上記のコンピュータプログラムを実行することにより発生する処理結果および判定結果などを読出しおよび書換え可能に格納する。
また、主制御基板50には、始動口21に入賞した遊技球、または、開放した開閉翼片22aによって普通電動役物22の内部に案内された遊技球を検出する始動口スイッチ(始動口SW)21aが電気的に接続されている。また、主制御基板50には、払出制御基板60が電気的に接続されている。払出制御基板60には、遊技球を上皿6へ払出す部材を駆動するための払出モータ38と、この払出モータ38によって払出された遊技球を検出するための払出センサ39とが電気的に接続されている。
さらに、払出制御基板60には、払出す遊技球がなくなった状態を検出するための球切れスイッチ13aと、下皿7が遊技球で満杯になった状態を検出するための下皿満杯スイッチ(下皿満杯SW)7bと、ガラス枠セット3が開放された状態を検出するための扉開放スイッチ(扉開放SW)3aと、遊技球を発射する発射装置4とが電気的に接続されている。
発射装置4には、発射レバー4bの回動量に応じて発射装置4の発射強度を調節するための発射ボリューム4cと、遊技者が発射レバー4bに触れたことを検出して発射装置4を駆動させるためのタッチセンサ4dとが接続されている。発射装置4の駆動源は、ロータリソレノイドまたはモータである。
払出制御基板60には、払出制御用MPU61が搭載されており、その払出制御用MPU61は、払出制御用CPU62と、払出制御用ROM63と、払出制御用RAM64とを備える。払出制御用CPU62は、主制御用MPU51から送信される払出制御コマンドに従って払出モータ38を制御し、賞球の払出しを制御する。また、払出制御用CPU62は、払出センサ39から出力される信号の変化を検出し、払出された賞球数を計数する。
払出制御用ROM63には、払出制御用CPU62が実行するコンピュータプログラムなどが読出し可能に格納されている。払出制御用RAM64は、払出制御用CPU62が上記のコンピュータプログラムを実行するときに使用するワーク領域を有する。また、払出制御用RAM64は、払出制御用CPU62が上記のコンピュータプログラムを実行することにより発生する処理結果および判定結果などを読出しおよび書換え可能に格納する。
主制御基板50には、盤面中継端子板37が電気的に接続されており、その盤面中継端子板37には、第1開閉部材24dを開閉させるための大入賞口ソレノイド24bと、第2開閉部材25dを開閉させるための大入賞口ソレノイド25bと、普通電動役物22の開閉翼片22aを開閉させるための普通電動役物ソレノイド22bと、第1大入賞口24aに入賞した遊技球を検出するための大入賞口スイッチ(大入賞口SW)24cと、第2大入賞口25aに入賞した遊技球を検出するための大入賞口スイッチ(大入賞口SW)25cとが電気的に接続されている。
また、主制御基板50には、ゲート23を通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ(ゲートSW)23aと、左袖上入賞口17に入賞した遊技球を検出するための入賞口スイッチ(入賞口SW)17aと、左袖入賞口18に入賞した遊技球を検出するための入賞口スイッチ(入賞口SW)18aと、左下入賞口19に入賞した遊技球を検出するための入賞口スイッチ(入賞口SW)19aと、右下入賞口20に入賞した遊技球を検出するための入賞口スイッチ(入賞口SW)20aとが電気的に接続されている。
さらに、主制御基板50には、演出制御基板70が電気的に接続されている。演出制御基板70には、特別図柄表示装置31と、普通図柄表示装置33と、演出表示装置30と、LED制御基板42と、音声出力装置43と、からくり制御基板40と、演出ボタン80とが電気的に接続されている。からくり制御基板40には、遊技盤5に設けられたからくり(図示省略)を駆動するからくりモータ41が電気的に接続されている。
演出制御基板70には、演出制御用MPU71が搭載されており、その演出制御用MPU71は、演出制御用CPU72と、演出制御用ROM73と、演出制御用RAM74とを備える。演出制御用ROM73には、演出制御基板70に電気的に接続された前述の各種装置などを制御するためのコンピュータプログラムが読出し可能に格納されている。また、演出制御用ROM73には、演出制御用CPU72がコンピュータプログラムを実行するときに参照する各種のテーブルが読出し可能に格納されている。
演出制御用RAM74は、演出制御用CPU72がコンピュータプログラムを実行するときに使用するワーク領域を有する。また、演出制御用RAM74は、演出制御用CPU72がコンピュータプログラムを実行することにより発生する処理結果および判定結果などを読出しおよび書換え可能に格納する。
[各種テーブル]
図8は、演出制御用ROM73に格納されている各種のテーブルを示す説明図である。演出制御用ROM73には、特別図柄変動パターンテーブル73a、演出内容テーブル73b、LED点灯パターンテーブル73c、音楽テーブル73d、大当り演出画像テーブル73e、客待ち画像テーブル73f、ボタン演出画像テーブル73g、メッセージ画像テーブル73hなど、演出に必要なデータが格納されている。
特別図柄変動パターンテーブル73aは、演出制御用CPU72が特別図柄表示装置31が変動表示する特別図柄の変動パターンを抽選で決定するときに参照するテーブルである。特別図柄変動パターンテーブル73aは、主制御用CPU52が抽選で決定可能な各特別図柄変動時間毎に演出制御用ROM73に格納されている。たとえば、特別図柄変動時間の範囲が5〜60秒である場合に、特別図柄変動時間の30秒に対して複数種類の特別図柄の変動パターンが設定されている。
特別図柄の変動パターンの抽選は、複数の連続した異なる数値をカウントする特別図柄変動パターン抽選カウンタを用いて行う。特別図柄変動パターンテーブル73aは、特別図柄変動パターン抽選カウンタのカウント値と特別図柄の変動パターンとを対応付けて構成されている。演出制御用CPU72は、特別図柄変動パターン抽選カウンタからカウント値を1つ取得し、主制御用CPU52から送信された特別変動時間に対して設けられている特別図柄変動パターンテーブルの中から上記取得したカウント値と対応付けられている特別図柄の変動パターンを読出す。
演出内容テーブル73bは、演出制御用CPU72が演出表示装置30が表示する演出内容を抽選で決定するときに参照するテーブルである。演出内容とは図6を参照して説明したように、遊技者が演出ボタン80を押すことによって演出の一部を変更することができる演出である。また、演出内容には、演出図柄の変動開始から変動終了までの変動パターン(通常変動パターン、ノーマルリーチパターンおよびスーパーリーチパターンなど)が含まれている。演出内容テーブル73bは、演出内容の表示時間毎に演出制御用ROM73に格納されている。前述したように、演出内容の表示時間は、特別図柄変動時間と等しいため、演出内容テーブル73bは、特別図柄変動時間と同じ数設けられている。
演出内容の抽選は、複数の連続した異なる数値をカウントする演出内容抽選カウンタを用いて行う。演出内容テーブル73bは、演出内容抽選カウンタのカウント値と演出内容とを対応付けて構成されている。また、異なる表示時間毎に各演出内容が設定されており、1つの表示時間には複数種類の演出内容が設定されている。
さらに、短い表示時間には、出現確率の高い演出内容が設定されており、長い表示時間には、出現確率の低い演出内容が設定されている。この実施形態では、通常変動パターンを含む演出内容の表示時間が最も短く、スーパーリーチパターンを含む演出内容の表示時間が最も長い。
たとえば、演出内容テーブル73bには、表示時間15秒に対して通常変動パターンを含む10種類の演出内容が0〜9の数値と対応付けて設定されており、表示時間30秒に対してノーマルリーチパターンを含む10種類の演出内容が0〜9の数値と対応付けて設定されており、表示時間60秒に対してスーパーリーチパターンを含む10種類の演出内容が0〜9の数値と対応付けて設定されている。また、演出内容抽選カウンタは0〜9の連続した数値をカウントする。
演出制御用CPU72は、演出内容抽選カウンタからカウント値を1つ取得し、主制御用CPU52から送信された特別図柄変動時間と同じ時間の表示時間に対して設けられている演出内容テーブルの中から上記取得したカウント値と対応付けられている演出内容を読出す。たとえば、主制御用CPU52から送信された特別図柄変動時間が60秒であり、演出内容抽選カウンタから取得した数値が5であった場合は、表示時間60秒に設定されている10種類の演出内容のうち数値5に対応付けられているものを選択する。
つまり、演出制御用CPU72は、主制御用CPU52から特別図柄変動時間が送信された場合は、特別図柄変動時間および表示時間を等しくするために、特別図柄変動時間と同じ時間の表示時間に対応する演出内容テーブルから演出内容を読出す。
また、大当り判定結果が大当りであった場合およびハズレであった場合の何れの場合もスーパーリーチパターンを含む演出内容が抽選される可能性があるが、大当りであった場合の方がスーパーリーチパターンを含む演出内容が抽選される確率が高くなっている。つまり、遊技者から見れば、スーパーリーチパターンを含む演出内容が出現すると、大当り発生への期待感が高くなるように設定されている。
LED点灯パターンテーブル73cは、演出制御用CPU72がパチンコ機1に設けられた各種のLEDの点灯パターンを抽選で決定するときに参照するテーブルである。LEDの点灯パターンの抽選は、複数の連続した異なる数値をカウントするLED点灯パターン抽選カウンタを用いて行う。
LED点灯パターンテーブル73cは、LED点灯パターン抽選カウンタのカウント値と、LEDの点灯パターンとを対応付けて構成されている。演出制御用CPU72は、LED点灯パターン抽選カウンタからカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値と対応付けられているLEDの点灯パターンをLED点灯パターンテーブル73cから読出し、その点灯パターンに従ってLEDを点灯するようにLED制御基板42に指示する。
音楽テーブル73dは、演出制御用CPU72が音声出力装置43が出力する音楽を抽選で決定するときに参照するテーブルである。音楽の抽選は、複数の連続した異なる数値をカウントする音楽抽選カウンタを用いて行う。
音楽テーブル73dは、音楽抽選カウンタのカウント値と、音楽とを対応付けて構成されている。演出制御用CPU72は、音楽抽選カウンタからカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値と対応付けられている音楽を音楽テーブル73dから読出し、それを出力するように音声出力装置43に指示する。
大当り演出画像テーブル73eは、大当りが発生したときに演出制御用CPU72が演出画像を抽選で決定するときに参照するテーブルである。演出画像の抽選は、複数の連続した異なる数値をカウントする大当り演出画像抽選カウンタを用いて行う。大当り演出画像テーブル73eは、大当り演出画像抽選カウンタのカウント値と、大当り演出画像の種類とを対応付けて構成されている。演出制御用CPU72は、大当り演出画像抽選カウンタからカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値と対応付けられている大当り演出画像の種類を大当り演出画像テーブル73eから読出し、それを表示するように演出表示装置30に指示する。
客待ち画像テーブル73fは、パチンコ機1に遊技者が付いていない、いわゆる客待ち状態のときに演出制御用CPU72が演出表示装置30に客待ち画像の表示を指示するためのデータが格納されたテーブルである。
ボタン演出画像テーブル73gは、演出ボタン80がオンしたときに演出制御用CPU72がボタン演出画像の内容を抽選で決定するときに参照するテーブルである。ボタン演出画像の抽選は、複数の連続した異なる数値をカウントするボタン演出画像抽選カウンタを用いて行う。ボタン演出画像テーブル73gは、ボタン演出画像抽選カウンタのカウント値と、ボタン演出画像の種類とを対応付けて構成されている。演出制御用CPU72は、演出ボタン80がオンしたときにボタン演出画像抽選カウンタからカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値と対応付けられているボタン演出画像の種類をボタン演出画像テーブル73gから読出し、それを表示するように演出表示装置30に指示する。
メッセージ画像テーブル73hは、各種のメッセージ画像を演出表示装置30に表示させるためのデータが格納されたテーブルである。メッセージ画像とは、前述した「ボタンプッシュ」というメッセージ画像G1および「玉が満杯です。玉を抜いてください。」というメッセージ画像G3などである。
[保留発生時の格納内容]
次に、特別図柄の保留が発生したときに演出制御用RAM74に格納される内容について図を参照して説明する。図9(a)〜(c)は、演出制御用RAM74に格納される特別図柄保留テーブルにおいて格納内容が移動する様子を示す説明図である。
なお、以下の説明では、確定図柄とは、演出表示装置30が確定表示した演出図柄のことであり、通常大当り図柄、確変大当り図柄およびハズレ図柄のいずれかを指す。また、この実施形態では、特別図柄保留数U1の上限は4個であるとする。
特別図柄保留テーブル74aは、遊技球が始動口21に入賞したときに発生したデータを格納する。図中の「判定結果」は、遊技球が始動口21に入賞したときに主制御用CPU52が行った大当り判定の結果である。「確定図柄」は、遊技球が始動口21に入賞したときに主制御用CPU52が決定した確定図柄である。「変動時間」は、遊技球が始動口21に入賞したときに主制御用CPU52が決定した変動時間である。「演出内容」は、主制御用CPU52により決定された変動時間に基づいて演出制御用CPU72が決定した演出内容である。判定結果、確定図柄および変動時間は主制御用CPU52から演出制御用CPU72へ送信され、演出制御用CPU72によって特別図柄保留テーブル74aに格納される。
なお、演出制御用CPU72は、特別図柄の変動パターンおよび確定図柄、音楽およびLEDの点灯パターンなども抽選により決定し、それらを保留テーブルに格納するが、ここではそれらの説明を省略し、演出内容および確定図柄を代表にして説明する。
「保留順位」は、保留が発生した順番を示す。また、特別図柄保留テーブル74aは、特別図柄保留数U1を格納する。図9(a)に示す例では、特別図柄保留テーブル74aの保留順位3番目(※)には、判定結果として「確変大当り」が格納されており、演出内容として「スーパーリーチパターン」が格納されている。この実施形態では、「スーパーリーチパターン」は、ストーリーを有する動画の中で表示される演出図柄の変動パターンである。また、特別図柄保留テーブル74aに格納されている特別図柄保留数U1は上限の4個になっている。
演出表示装置30は、特別図柄表示装置31が特別図柄を変動表示していることに合わせて演出内容の表示を行っている場合は、その表示が終了すると、特別図柄保留テーブル74aの保留順位1番目に格納されている演出内容に従って演出内容を表示し、その表示の終了タイミングに確定図柄を確定表示する。
図9(a)に示すように、特別図柄保留数U1が上限の4個に達している状態において、保留順位1番目に格納されている各データに基づいて特別図柄の変動表示および演出内容の表示が開始され、その表示が終了すると、図9(b)に示すように、保留順位2〜4番目に格納されていた各データは、保留順位を1つ繰り上げた格納領域にそれぞれ移動する。
そして、特別図柄の変動表示および演出内容の表示回数が1回増える毎に、図9(c)に示すように、特別図柄保留テーブル74aに格納されている各データは、保留順位を1つ繰り上げた格納領域にそれぞれ移動する。図9(b)における保留順位4番目と、同図(c)における保留順位4番目とにそれぞれ格納されている各データは、それぞれ保留順位1番目の各データに基づいて特別図柄の変動表示および演出内容の表示を行っている途中で遊技球が始動口21に入賞したときに新たに発生したデータである。
(主制御用CPUが実行する主な処理)
次に、主制御用CPU52が実行する主な処理の流れについて図を参照して説明する。図11は、主制御用CPU52が実行する主な処理の流れを示すメインフローチャートである。以下の説明では、処理のステップをSと略す。
主制御用CPU52は、パチンコ機1が起動したときに初期設定を実行する(S500)。この初期設定では、主制御用RAM54に格納されているデータを初期値に戻したり、0クリアするなどの処理を行う。次に、主制御用CPU52は、入賞検出処理(S501)、始動口処理(S502)、ゲート処理(S503)、表示開始処理(S504)、普通電動役物処理(S505)、大入賞口処理(S506)および遊技情報送信処理(S507)などを実行する。
ゲート処理(S503)では、ゲートスイッチ23a(図7)からの出力信号の変化を検出し、遊技球がゲート23を通過したことを検出し、普通図柄の当り判定を行う。普通電動役物処理(S505)では、ゲート処理(S503)における普通図柄の当り判定が当りであった場合に普通電動役物ソレノイド22b(図7)を作動させ、普通電動役物22の開閉翼片22a(図3)を開放させる。遊技情報送信処理(S507)では、通常大当りの発生回数、確変大当りの発生回数、賞球数の合計(出玉数)などの遊技中に発生する遊技情報をパチンコ機1が設置されているパチンコ店の管理室に設けられた管理コンピュータへ送信する。
(入賞検出処理)
図12は、主制御用CPU52が実行する入賞検出処理(S501)の流れを示すフローチャートである。
主制御用CPU52は、主制御基板50に接続されている入賞口スイッチからの入力信号レベルを判定する(S1)。ここで、入賞口スイッチとは、オンすることによって賞球を払出すことになるスイッチであり、始動口スイッチ21a、入賞口スイッチ17a〜20aおよび大入賞口スイッチ24c,25cである。各入賞口スイッチからの入力信号は、遊技球を検出していないときはL(ロー)レベルであり、遊技球を検出したときにH(ハイ)レベルに変化する。
続いて、主制御用CPU52は、いずれかの入賞口スイッチからの入力信号レベルがHレベルか否か、つまり、遊技球がいずれかの入賞口に入賞したか否かを判定する(S2)。ここで、遊技球がいずれかの入賞口に入賞したと判定すると(S2:Yes)、その入賞口に対して設定されている賞球数を払出個数(たとえば、8個)に決定し(S3)、その賞球の払出しを指示する賞球払出コマンドを払出制御用CPU62へ送信する(S4)。
(払出制御用CPUが実行する主な処理)
図13は、払出制御用CPU62が実行する主な処理の流れを示すメインフローチャートである。
払出制御用CPU62は、パチンコ機1が起動したときに初期設定を実行する(S100)。この初期設定では、払出制御用RAM64に格納されているデータを初期値に戻したり、0クリアするなどの処理を行う。そして、払出制御用CPU62は、主制御用CPU52が前述した入賞検出処理のS4(図12)において送信した賞球払出コマンドを受信したか否かを判定し(S101)、受信したと判定すると(S101:Yes)、その受信した賞球払出コマンドによって表されている払出個数を払出制御用RAM64に設定されている入賞数テーブルに格納する(S102)。
続いて、払出総数mを更新する(S103)。払出総数mとは、未払いの払出個数の合計である。たとえば、入賞数テーブルに払出個数が13個の入賞数が9格納されている場合は、払出総数mは117個になる。続いて、払出個数mが0よりも大きいか否か、つまり未払いの賞球が残っているか否かを判定し(S104)、未払いの賞球が残っていると判定すると(S104:Yes)、下皿満杯スイッチ7bがオンしているか否かを判定する(S105)。ここで、下皿満杯スイッチ7bがオンしていないと判定すると(S105:No)、払出モータ38(図7)を駆動して賞球を払出す(S106)。
続いて、払出センサ39(図7)がオンしたか否か、つまり払出された賞球を検出したか否かを判定し(S107)、検出したと判定すると(S107:Yes)、払出総数mから1を減算する(S108)。続いて、払出総数mが0になったか否かを判定し(S109)、0になったと判定すると(S109:Yes)、払出モータ38を停止させ、賞球の払出しを中止する(S110)。また、先のS105において、下皿満杯スイッチ7bがオンしていると判定した場合は(S105:Yes)、下皿満杯スイッチ7bがオフになるまで賞球の払出しを行わない。
(始動口処理)
図14は、主制御用CPU52が実行する始動口処理(S502)の流れを示すフローチャートであり、図15は、図14の処理の続きを示すフローチャートである。
主制御用CPU52は、始動口スイッチ21aがオンしたか否か、つまり遊技球が始動口21、あるいは、開放した開閉翼片22aから入賞したか否かを判定する(S10)。ここで、肯定判定すると(S10:Yes)、主制御用RAM54に格納されている特別図柄保留数U1を参照し(S11)、特別図柄保留数U1が上限の4個未満であるか否かを判定する(S12)。ここで、肯定判定すると(S12:Yes)、このとき大当り抽選カウンタがカウントした大当り抽選カウンタ値を取得する(S13)。
ここで、大当り抽選カウンタとは、連続した複数の異なる数値をカウントするカウンタであり、この実施形態では、0〜499の計500の数値をカウントするリングカウンタである。続いて、主制御用CPU52は、遊技状態が確変に変化していることを示す確変大当りフラグがオンしているか否かを判定する(S14)。ここで、肯定判定した場合は(S14:Yes)、確変大当り用大当り値テーブルを参照し(S15)、否定判定した場合は(S14:No)、通常大当り用大当り値テーブルを参照する(S16)。確変大当り用大当り値テーブルは、確変中に参照する大当り値が設定されたテーブルであり、通常大当り用大当り値テーブルは、通常遊技中に参照する大当り値が設定されたテーブルである。
確変大当り用大当り値テーブルには、通常大当り用大当り値テーブルよりも多くの大当り値が設定されており、確変のときに大当りが発生する確率が高くなっている。
この実施形態では、確変大当り用大当り値テーブルには、7,89,137,197,257,307,359,409の計8個の大当り値が設定されており、通常大当り用大当り値テーブルには、7,257の計2個の大当り値が設定されている。
つまり、大当りが発生する確率は、通常時が、2/500=1/250であり、確変時が、8/500=4/250であり、確変時に大当りが発生する確率は、通常時よりも4倍に高くなっている。
続いて、主制御用CPU52は、大当りか否かを判定する(S17)。ここで、先のS13において大当り抽選カウンタから取得したカウント値と同じ数値の大当り値が確変大当り用大当り値テーブルまたは通常大当り用大当り値テーブルに設定されている場合は大当りと判定し(S17:Yes)、大当り図柄の抽選を実行する(S18)。
大当り図柄の抽選は、複数の連続した異なる数値をカウントする大当り図柄抽選カウンタと、大当り図柄テーブルとを用いて行う。大当り図柄テーブルは、大当り図柄抽選カウンタのカウント値と大当り図柄とを対応付けて構成されている。主制御用CPU52は、大当り図柄抽選カウンタからカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値と対応付けられている大当り図柄を大当り図柄テーブルから読出す。
たとえば、大当り図柄抽選カウンタは、0〜9をカウントし、大当り図柄テーブルは、0〜9のカウント値と、大当り図柄000・111〜999とを対応付けて構成されている。そして、主制御用CPU52は、大当り図柄抽選カウンタから取得したカウント値が、たとえば7であった場合は、そのカウント値7と対応付けられている大当り図柄「777」を大当り図柄テーブルから読出す。
また、S17において大当りではない、つまりハズレと判定した場合は(S17:No)、ハズレ図柄の抽選を実行する(S19)。ハズレ図柄の抽選は、複数の連続した異なる数値をカウントするハズレ図柄抽選カウンタと、ハズレ図柄テーブルとを用いて行う。ハズレ図柄テーブルは、ハズレ図柄抽選カウンタのカウント値とハズレ図柄とを対応付けて構成されている。主制御用CPU52は、ハズレ図柄抽選カウンタからカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値と対応付けられているハズレ図柄をハズレ図柄テーブルから読出す。
また、主制御用CPU52は、大当り図柄を抽選により決定すると、その決定した大当り図柄の種類に応じて通常大当りであるか否かを判定する(図15のS20)。たとえば、抽選により決定した大当り図柄が000や222などの偶数を表した大当り図柄であった場合は、通常大当りであると判定する。ここで、通常大当りであると判定すると(S20:Yes)、通常大当りであると判定したことを示す通常大当りフラグをオンする(S21)。
また、通常大当りではないと判定した場合は(S20:No)、第1確変大当りであるか否かを判定する(S22)。たとえば、抽選により決定した大当り図柄が777であった場合は、第1確変大当りであると判定する。ここで、第1確変大当りであると判定すると(S22:Yes)、第1確変大当りであると判定したことを示す第1確変大当りフラグをオンする(S23)。
また、第1確変大当りではないと判定した場合は(S22:No)、第2確変大当りであるか否かを判定する(S24)。たとえば、抽選により決定した大当り図柄が333や555などの777以外の奇数を表した大当り図柄であった場合は、第2確変大当りであると判定する。ここで、第2確変大当りであると判定すると(S24:Yes)、第2確変大当りであると判定したことを示す第2確変大当りフラグをオンする(S25)。
ここで、通常大当りは、第1変動入賞装置24が作動する大当りであり、第1大入賞口24aが開閉するラウンドをn3ラウンド実行する大当りである。また、第1確変大当りは、第2変動入賞装置25が作動する大当りであり、第2大入賞口25aが開閉するラウンドをn1ラウンド実行する大当りである。また、第2確変大当りは、第2変動入賞装置25が作動する大当りであり、第2大入賞口25aが開閉するラウンドをn2(n2<n1)ラウンド実行する大当りである。たとえば、n1=16、n2=2、n3=15である。
また、大当り遊技中に第1大入賞口24aまたは第2大入賞口25aに入賞することによって払出される賞球数の総数の平均値を、第1確変大当りがp1個、通常大当りがp3個、第2確変大当りがp2個とすると、p2<p3<p1となるように構成されている。また、p2/p1=rとすると、0.125≦r<1となるように構成されている。
つまり、遊技者が第2確変大当りにおいて獲得可能な賞球数の総数p2が、第1確変大当りにおいて獲得可能な賞球数の総数p1の0.125倍(1/8)未満にならないように構成されている。
そして、主制御用CPU52は、特別図柄変動時間を抽選により決定する(S26)。特別図柄変動時間は演出内容の表示時間と等しいため、特別図柄変動時間の決定は、演出内容の表示時間の決定でもある。特別図柄変動時間の抽選は、特別図柄変動時間抽選カウンタおよび特別図柄変動時間テーブルを用いて行う。特別図柄変動時間抽選カウンタは、連続した異なる複数の数値、たとえば、0〜19をカウントする。特別図柄変動時間テーブルは、主制御用ROM53に格納されており、特別図柄変動時間抽選カウンタのカウンタ値と特別図柄変動時間とを対応付けて構成されている。
たとえば、0〜19のカウンタ値と、5秒、10秒、15秒・・2分など、時間の異なる複数種類の特別図柄変動時間とを対応付けて構成されている。そして、主制御用CPU52は、S26を実行するタイミングになったときに特別図柄変動時間抽選カウンタからカウンタ値を1つ取得し、その取得したカウンタ値と対応付けられている特別図柄変動時間を特別図柄変動時間テーブルから読出す。
続いて、主制御用CPU52は、特別図柄保留数U1に1を加算し(S27)、特別図柄保留数U1、大当り判定の結果、大当り図柄、ハズレ図柄、大当りの種類、特別図柄変動時間などの抽選結果を示すデータを演出制御基板70へ送信する(S28)。
(表示開始処理)
次に、主制御用CPU52が実行する表示開始処理(S504)の流れについて、それを示す図16のフローチャートを参照して説明する。
主制御用CPU52は、特別図柄変動時間を計測中であるか否かを判定し(S40)、計測中ではないと判定した場合は(S40:No)、特別図柄保留数U1を参照する(S41)。そして、特別図柄保留数U1が1以上であるか否かを判定し(S42)、1以上であると判定した場合は(S42:Yes)、特別図柄保留数U1から1を減算し(S43)、特別図柄の変動および演出内容の表示開始を指示する表示開始コマンドと、現在の特別図柄保留数U1を示すデータとを演出制御基板70へ送信する(S44)。続いて、特別図柄変動時間(表示時間)の計測を開始する(S45)。
なお、図示しないが、主制御用CPU52は、表示開始コマンドを演出制御基板70へ送信した回数、つまり、演出表示装置30が演出内容を表示した回数を計数し、その計数値が所定値に達したときに確変大当りフラグをオフにする。たとえば、演出内容の表示回数が70回に達したときに確変大当りフラグをオフにする。換言すると、遊技者が確変の利益を享受できる期間は、演出内容の表示回数が70回に達するまでの期間である。
(演出制御用CPUが実行する主な処理)
次に、演出制御用CPU72が実行する主な処理の流れについて、それを示す図17のフローチャートを参照して説明する。
演出制御用CPU72は、パチンコ機1が起動したときに初期設定を実行する(S600)。この初期設定では、演出制御用RAM74に格納されているデータを初期値に戻したり、0クリアするなどの処理を行う。次に、演出制御用CPU72は、データ受信処理(S601)、演出内容抽選処理(S602)、効果音パターン抽選処理(S603)、LED点灯パターン抽選処理(S604)および演出処理(S605)などを実行する。
(データ受信処理)
演出制御用CPU72が実行するデータ受信処理(S601)の流れについて、それを示す図18のフローチャートを参照して説明する。
演出制御用CPU72は、主制御用CPU52からデータを受信したか否かを判定し(S200)、受信したと判定すると(S200:Yes)、その受信したデータを解析する(S201)。そして、その解析の結果、受信したデータが表示開始コマンドであるか、あるいは、大当り判定の結果および変動時間を示す抽選結果であるかを判定する(S202,S203)。
ここで、表示開始コマンドではない、つまり、受信したデータは抽選結果であると判定すると(S202:No、S203:Yes)、その受信した抽選結果を特別図柄保留テーブル74aに格納し(S204)、演出内容抽選処理を実行する(S205)。受信した抽選結果は、特別図柄保留数U1の発生した順位に対応して特別図柄保留テーブル74aに格納される。また、S202において表示開始コマンドであると判定した場合は、演出処理を実行する(S220)。
(演出内容抽選処理)
次に、演出制御用CPU72がS205(図18)において実行する演出内容抽選処理の流れについて、それを示す図19のフローチャートを参照して説明する。
演出制御用CPU72は、前述した演出内容抽選カウンタからカウント値を取得し(S206)、特別図柄保留テーブル74aの保留順位1番目に格納されている変動時間を参照する(S207)。続いて、演出内容テーブル73b(図8)のうち、S207において参照した変動時間と同じ時間の表示時間に対して設けられている演出内容テーブルを参照し(S208)、その参照した演出内容テーブルの中から上記取得したカウント値と対応付けられている演出内容を選択し、それを特別図柄保留テーブル74aの保留順位1番目に格納する(S209)。
なお、演出制御用CPU72は、上記の演出内容抽選処理において特別図柄の変動パターンも抽選により決定する。さらに、効果音パターン抽選処理(S603)において効果音の出力パターンや音楽の種類などを抽選により決定し、LED点灯パターン抽選処理(S604)においてパチンコ機1に配置された演出用のLEDの点灯パターンを抽選により決定する。
(演出処理)
次に、演出制御用CPU72が実行する演出処理(S605)の流れについて図を参照して説明する。図20は、演出制御用CPU72が実行する演出処理の流れを示すフローチャートであり、図21は、図20の処理の続きを示すフローチャートである。
演出制御用CPU72は、演出内容の表示時間を計測中であるか否かを判定し(S221)、計測中ではないと判定した場合は(S221:No)、特別図柄保留テーブル74aを参照し、特別図柄保留数U1の保留順位の1番目に格納されている演出内容を読出し(S222)、その読出した演出内容の表示を演出表示装置30に開始させる(S223)。続いて、表示時間をセットし(S224)、表示時間の計測を開始する(S225)。
続いて、特別図柄保留テーブル74aに格納されている各データの格納順位を1つずつ繰り上げ(S226)、特別図柄保留数U1から1を減算して特別図柄保留数U1を更新する(S227)。そして、次のサイクルでこの演出処理を実行するときに、S221において表示時間を計測中であると判定した場合は(S221:Yes)、計測している時間がタイムアップしたか否かを判定し(S228)、タイムアップしていないと判定した場合は(S228:No)、ボタン演出を開始するタイミングであるか否かを判定する(図21のS233)。
ここで、ボタン演出を開始するタイミングであると判定すると(S233:Yes)、下皿7が満杯で下皿満杯スイッチ7bがオンしていることを示す下皿満杯フラグがオンしているか否かを判定する(S234)。ここで、オンしていないと判定すると(S234:No)、演出ボタン80を押して演出内容を変更することができる旨を報知する(S235)。たとえば、図5に示したように、演出表示装置30の画面に「ボタンプッシュ」というメッセージ画像G1を表示し、演出ボタン80を押すように遊技者に報知する。
続いて、演出ボタン80が制限時間内にオンしたか否かを判定し(S236)、オンしたと判定した場合は(S236:Yes)、前述したボタン演出抽選カウンタのカウント値を1つ取得し、その取得したカウント値と対応付けられているボタン演出画像をボタン演出画像テーブル73g(図8)から読出して演出表示装置30に表示する(S237)。つまり、制限時間内に演出ボタン80がオンしなかった場合に表示されたであろう演出画像を、ボタン演出画像テーブル73gから読出したボタン演出画像に変更する。この実施形態では、図5に示したように、登場人物のセリフA,BをセリフC1,D1に変更する。
また、ボタン演出開始タイミングになったときに(S233:Yes)、下皿満杯スイッチ7bがオンしていると判定した場合は(S234:Yes)、演出ボタン80を押して演出内容を変更することができる旨の報知は行わない。
つまり、下皿満杯スイッチ7bが下皿7に貯留されている賞球が満杯になったことを検出したときは、演出ボタン80を押して演出内容を変更することができる旨の報知を禁止することができるため、遊技者は演出ボタン80および球抜きレバー7aのどちらを操作すれば良いか迷うことなく、球抜きレバー7aを操作することができる。
この実施形態では、ボタン演出開始タイミングになったときに下皿7が満杯である場合は、演出図柄の当該変動表示が終了するまでに下皿7の満杯状態が解消され、下皿満杯スイッチ7bがオフになった場合でも、演出内容の当該表示が終了するまで、演出ボタン80を押して演出内容を変更することができる旨の報知は行わない。
図10は、入賞、ボタン演出および満杯検出のタイミングを示すタイミングチャートである。図示の例では、ボタン演出を開始するタイミング(t4)になる前に下皿満杯スイッチ7bがオンしており(t3)、演出内容の当該表示が終了するタイミング(t6)になる前に下皿満杯スイッチ7bがオフになっているが(t5)、演出内容の当該表示が終了するまでは、ボタン演出が開始された旨の表示を禁止している(表示禁止期間)。
また、S236において、制限時間内に演出ボタン80がオンしなかったと判定した場合は(S236:No)、演出内容の変更を行わない。この実施形態では、図5に示したように、登場人物のセリフA,BがセリフA1,B1に変化する。
また、S233において、ボタン演出を開始するタイミングではないと判定した場合は(S233:No)、下皿満杯スイッチ7bがオンしているか否かを判定し(S238)、オンしていると判定した場合は(S238:Yes)、下皿満杯フラグをオンし(S239)、下皿7が賞球で満杯である旨を報知する(S240)。
この実施形態では、図6に示すように、演出表示装置30の画面に「玉が満杯です。玉を抜いてください。」というメッセージ画像G3を表示し、下皿7に貯留されている賞球を抜くように遊技者に促す。なお、下皿7が満杯である旨を報知するLEDをパチンコ機1に設けたり、音声出力装置43によって報知しても良い。
また、S228において、タイムアップしたと判定した場合は(S228:Yes)、演出表示装置30に演出内容の表示を終了させ(S229)、先のS222において読出した演出内容に対応付けられている確定図柄を演出表示装置30に確定表示させる(S230)。続いて、下皿満杯スイッチ7bがオンしているか否かを判定し(S231)、オンしていないと判定した場合は(S231:No)、下皿満杯フラグをオフする(S232)。つまり、演出内容の当該表示中に下皿7の満杯状態が解消され、下皿満杯スイッチ7bがオフになった場合でも、演出内容の当該表示が終了してから下皿満杯フラグをオフにするため、先のS234において、下皿満杯フラグがオンしていないと判定され(S234:No)、演出ボタン80を押すことにより演出内容を変更可能である旨が報知されないようになっている。
[第1実施形態の効果]
以上のように、上述した第1実施形態のパチンコ機1を実施すれば、下皿満杯スイッチ7bが下皿7に貯留されている賞球が満杯になったことを検出したときは、演出ボタン80を押して演出内容を変更することができる旨の報知を、演出内容の当該表示が終了するまで禁止することができるため、遊技者は演出ボタン80および球抜きレバー7aのどちらを操作すれば良いか迷うことなく、球抜きレバー7aを操作することができる。
〈第2実施形態〉
次に、この発明の第2実施形態について図を参照して説明する。図6は、ボタン演出中に満杯が解消されたときの流れを示す説明図である。図22は、入賞、ボタン演出および満杯検出のタイミングを示すタイミングチャートである。図23は、演出制御用CPU72が実行する演出処理2の流れを示すフローチャートであり、図24は、図23の処理の続きを示すフローチャートである。
なお、この実施形態では、演出内容の1回の表示中にボタン演出を開始するタイミングが複数回設定されているものとする。また、この実施形態のパチンコ機は、演出制御用CPU72が実行する演出処理の一部を除いて第1実施形態のパチンコ機1と同じ構成および機能であるため、同じ部分の説明を省略する。
演出制御用CPU72は、S238(図24)において、下皿満杯スイッチ7bがオンしていないと判定した場合は(S238:No)、下皿満杯フラグをオフする(S241)。つまり、演出内容の当該表示中に下皿7の満杯状態が解消され、下皿満杯スイッチ7bがオフになった場合は、下皿満杯フラグをオフする。
そして、2回目のボタン演出を開始するタイミングになると(S233:Yes)、下皿満杯フラグがオンしていないと判定し(S234:No)、演出ボタン80を押して演出内容を変更することができる旨の報知を行う(S235)。
続いて、制限時間内に演出ボタン80がオンしたか否かを判定し(S236)、オンしたと判定すると(S236:Yes)、演出内容を変更する(S237)。たとえば、図6に示すように、演出表示装置30において球抜きを促すメッセージ画像G3が表示されたときに、球抜きレバー7aを操作して下皿7から賞球を抜き、下皿満杯スイッチ7bがオフになり、2回目のボタン演出を開始するタイミングになると、「ボタンプッシュ」のメッセージ画像G1が表示される。そして、遊技者が演出ボタン80を押すと、登場人物のセリフがC1,D1からC2,D2に変化する。
図22に示す例では、1回目のボタン演出が開始するタイミング(t4)では、既に下皿満杯スイッチ7bがオンしているため、演出ボタン80を押して演出内容を変更することができる旨の報知が禁止されている。そして、2回目のボタン演出が開始するまでに下皿満杯スイッチ7bがオフになっているため(t5)、2回目のボタン演出が開始するタイミングになったときに、演出ボタン80を押して演出内容を変更することができる旨の報知禁止が解除されており(t5)、2回目のボタン演出が開始するタイミングになったときに、演出ボタン80を押して演出内容を変更することができる旨が報知される(t6)。
また、S228(図23)において、タイムアップしたと判定した場合は(S228:Yes)、演出表示装置30に演出内容の表示を終了させ(S229)、確定図柄を演出表示装置30に確定表示させる(S230)。この処理に続いては、前述の第1実施形態のように、下皿満杯スイッチ7bがオンしているか否かの判定は実行しない。
つまり、先のS241において、下皿満杯フラグがオフになった時点で、演出ボタン80により演出内容を変更可能である旨を報知する禁止が解除されているため、演出図柄の変動が終了した時点で係る禁止を解除する必要がない。
[第2実施形態の効果]
以上のように、上述した第2実施形態のパチンコ機1を実施すれば、演出表示装置30が演出内容の1回の表示中にボタン演出を複数回行う演出内容を表示する場合において、下皿7が満杯であるがためにボタン演出を機会を逃した場合であっても、次のボタン演出の開始タイミングにおいて下皿7の満杯状態が解消されておれば、演出ボタン80を押してボタン演出を行うことができる。
したがって、下皿7が満杯であることによって、ボタン演出の機会を遊技者が失わないようにすることができる。
〈他の実施形態〉
(1)前述の各実施形態では、演出ボタン80を押して演出内容を変更することができる旨を演出表示装置30の画面に画像で報知したが、音声出力装置43(図7)によって音声で報知する構成にすることもできる。また、パチンコ機1に設けられたLEDを点灯または点滅させることによって報知する構成にすることもできる。また、音声またはLEDによって玉抜きを促す構成にすることもできる。
(2)ボタン演出の開始タイミングにおいて下皿満杯スイッチ7bがオンしている場合は、玉抜きを促す報知を行うとともに、演出ボタン80の操作が無効である旨を報知する構成(操作無効報知手段)を付加することもできる。この構成を付加すれば、遊技者は、ボタン演出が開始されるように、早期に玉抜きを実行するため、下皿7の満杯状態を早期に解消することができる。