JP4780421B2 - 制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は制御装置に係わり、複数の制御チャンネルを有する制御対象の昇温制御に好適する制御装置の改良に関する。
複数の制御チャンネルを有する制御対象としては、例えば複数の加熱ヒータを有するプラスチック成形機の加熱シリンダがある。
この種のプラスチック成形機の加熱シリンダにおいては、昇温制御すべき加熱ヒータが複数あるから、良好な成型品質を保つために、それら加熱ヒータの起動または設定温度条件を変更する場合、それら加熱ヒータのプロセス量(Process Value:PV)の過渡的応答を同期させる必要がある場合が多い。
例えば、特開2002−361705(特許文献1)の射出成形機の温度制御方法はこの種の公知例である。
特開2002−361705号公報
しかしながら、上述した従来構成では、以下のような問題があり、昇温過程の各制御チャンネルnのプロセス量(PVn)を十分に同期させることは困難であった。
(1)複数の制御チャンネルnのうちの1つをマスタチャンネルとし、残りをスレーブチャンネルとしたとき、マスタチャンネルのプロセス量(PVm)をスレーブチャンネルの目標値(SVs)としてPID制御を行う構成であるが、この構成では、一般に、図5Aに示すように、マスタチャンネルを制御するPID制御部への目標値(SVm)がステップ的(1型)である一方、マスタチャンネルに追従するスレーブチャンネルのPID制御部では、マスタチャンネルのプロセス量(PVm)がスレーブチャンネルの目標値(SVs)となるため、目標値の型がステップ的(1型)とならないから、1型の制御器である通常のPID制御器では原理的に昇温過程のスレーブチャンネルの目標値(SVs)にスレーブチャンネルのプロセス量(PVs)を一致させることはできない。
(2)マスタチャンネルに追従するスレーブチャンネルにおいて、スレーブチャンネルのPID制御部に設定される目標値を、近似的に傾斜型(2型)と考え、追従するスレーブチャンネルのPID制御部に積分器を1個追加して2型のPID制御器とした場合でも、図5Bのように昇温過程でスレーブチャンネルの操作量(MVs)が出力リミッタで制限されてしまう場合には、スレーブチャンネルの目標値(SVs)にスレーブチャンネルのプロセス量(PVs)を一致させるために必要な操作量を供給できない場合が生じ、昇温過程のスレーブチャンネルの目標値(SVs)にスレーブチャンネルのプロセス量(PVs)を一致させることはできない場合がある。
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、複数の制御チャンネルを有する装置の各プロセス量を同期させて目標値の変更が可能な制御装置の提供を目的とする。
そのような課題を解決するために本発明に係わる制御装置は、複数の制御チャンネルを有する制御装置における設定目標値変更時の応答速度が最も遅い制御チャンネルをマスタチャンネルとし、このマスタチャンネルの制御用目標値に対して当該マスタチャンネルのプロセス量をフィードバックPID制御するマスタ制御部と、他のチャンネルをスレーブチャンネルとし、このスレーブチャンネルの制御用目標値に対して当該スレーブチャンネルのプロセス量をフィードバックPID制御するスレーブ制御部と、その設定目標値変更時に、そのマスタチャンネルのプロセス量からマスタチャンネルの設定目標値を減算し、個々のスレーブチャンネルの設定目標値を加算したプロセス量をスレーブチャンネルの追従すべきマスタチャンネルのプロセス量とし、そのスレーブチャンネルの追従すべきマスタチャンネルのプロセス量にバイアス量を加算した値を昇温時のスレーブチャンネルの制御用目標値として昇温管理する昇温管理部とを具備している。
本発明の制御装置では、上記マスタチャンネルおよびスレーブチャンネルのそれぞれの設定目標値が異なっていても、各チャンネルを同期させて昇温させること可能である。
また、本発明の制御装置では、上記昇温管理部が、その設定目標値変更時に、個々のスレーブチャンネルの設定目標値と当該スレーブチャンネルのプロセス量との偏差を求め、当該偏差が当該スレーブチャンネルのPID制御における比例動作の強さを表す量である比例帯設定値よりも小さいとき、当該偏差量を当該スレーブチャンネルのバイアス量とし、当該偏差が当該スレーブチャンネルの比例帯設定値以上のとき、当該チャンネルの比例帯設定値を当該スレーブチャンネルのバイアス量とする構成も可能である。
さらに、本発明の制御装置では、上記昇温管理部が、個々のスレーブチャンネルにおいて、当該スレーブチャンネルの前記プロセス量が、その比例帯設定値に所定の定数を乗じた値をスレーブチャンネルの設定目標値から減算した値以上となったとき、個々のスレーブチャンネルの設定目標値をスレーブチャンネルの制御用目標値としてフィードバックPID制御することで、昇温完了時に各チャンネルのプロセス量を良好に各チャンネルの設定目標値に収束させることが可能である。
さらに、本発明の制御装置では、上記昇温管理部が、各プロセス量の目標値到達過程において、スレーブチャンネルの各プロセス量が前記追従すべきマスタチャンネルのプロセス量を追い越したとき、バイアス量を減少させてスレーブチャンネルの追い越しを修正する構成も可能である。
さらに、本発明の制御装置では、追従すべきマスタチャンネルのプロセス量から当該スレーブチャンネルのプロセス量を減算した値に所定の定数を乗算して得られた修正量でそのバイアス量を減少させて修正する構成も可能である。
このような本発明に係わる制御装置では、当該装置における目標値変更時の応答特性が最も遅い制御チャンネルをマスタチャンネルとし、マスタ制御部にて、当該マスタチャンネルの制御用目標値から当該マスタチャンネルのプロセス量をフィードバックPID制御し、他の制御チャンネルをスレーブチャンネルとし、スレーブ制御部にて昇温管理部が決定した当該スレーブチャンネルの制御用目標値に対して当該スレーブチャンネルのプロセス量をフィードバックPID制御する構成となっているため、制御対象の運転開始や運転条件変更時に伴う制御装置の各設定目標値変更において、以下のような効果を得ることができる。
(1)制御対象の運転開始や運転条件を変更するために、制御装置の各設定目標値の変更が行われると、昇温管理部にて、スレーブチャンネルの制御用目標値を、マスタチャンネルのプロセス量からマスタチャンネルの設定目標値を減算し、個々のスレーブチャンネルの設定目標値を加算したものを追従すべきマスタチャンネルのプロセス量として、これにバイアス量を加算した値として各スレーブチャンネルがPID制御を行うので、各スレーブチャンネルの出力リミッタによる出力制限に影響されず、各スレーブチャンネルのプロセス量をマスタチャンネルのプロセス量に遅れることなく追従させることができるため、複数の制御チャンネル良好に同期させて昇温することが可能となる。
(2)制御対象の設定目標値がそれぞれ異なっていた場合でも、マスタチャンネルに同期したタイミングで、各スレーブチャンネルの昇温を完了させることが可能となる。
(3)昇温時に各スレーブチャンネルに設定されるバイアス量が、スレーブチャンネルの設定目標値と当該スレーブチャンネルのプロセス量との偏差量と、各スレーブチャンネルに設定されている比例帯設定値に基づき決定する構成を採っていることから、各チャンネルの目標値変更量に影響されず、追従すべきマスタチャンネルに同期して昇温させることが可能となる。
(4)昇温中の各スレーブチャンネルのプロセス量が、それぞれのチャンネルの設定目標値に対して、比例帯設定値に所定の定数を乗じた値手前に到達した時点で、PID制御を行う制御用目標値を、追従すべきマスタチャンネルのプロセス量にバイアス量を加算した値から各チャンネルの設定目標値に切り替えるため、昇温完了時に各チャンネルのプロセス量を、良好に設定目標値に収束させることが可能である。
(5)昇温過程において、各スレーブチャンネルのプロセス量が、追従すべきマスタチャンネルプロセス量を越えた場合、各スレーブチャンネルの目標値として追従すべきマスタチャンネルのプロセス量に加算するバイアス量を修正する構成となっているから、各スレーブチャンネルは、追従すべきマスタチャンネルのプロセス量に対する追い越しを修正して昇温できる。
なお、各スレーブチャンネルのバイアス量の修正は、個々のチャンネルが持つ追従すべきマスタチャンネルのプロセス量から当該チャンネルのスレーブプロセス量を減算した値に所定の定数を乗じた割合で修正可能であるため、マスタチャンネルに対する追従特性を容易に調整および改善可能である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明に係わる制御装置の実施の形態を示すブロック図である。なお、制御チャンネル数が4チャンネルである場合を例にして説明する。
図1において、本発明に係わる制御装置は、一つのマスタ制御部1と、これに接続されたマスタプラントPR1とからなるマスタチャンネルCH1に加えて、3つのスレーブ制御部3、5、7と、これらに接続されたスレーブプラントPR2,PR3,PR4とからなる3つのスレーブチャンネルCH2,CH3,CH4とから形成されている。
なお、マスタチャンネルCH1のマスタ制御部1は、すべての制御チャンネルの中で目標値応答特性の最も応答の遅いチャンネルが選択されている。
マスタチャンネルCH1のマスタ制御部1は、後述する昇温管理部9からの制御目標値SVc1とマスタプラントPR1からの測定値(プロセス量)PV1とから制御偏差を出力する減算部1aと、この制御偏差(偏差)がなくなるようにPID制御演算子して操作量MV1を出力するPID演算部1bとを有して形成されており、PID演算部1bがマ
スタプラントPR1に接続されている。
マスタプラントPR1は、操作量MV1によって加熱操作される後述する操作部a1およびヒータh1であり、マスタプラントPR1からの測定値PV1が、減算部1aおよび昇温管理部9に出力される。
スレーブチャンネルCH2のスレーブ制御部3は、昇温管理部9からの制御目標値SVc2とスレーブプラントPR2からの測定値PV2とから制御偏差を出力する減算部3aと、この偏差がなくなるようにPID制御演算をおこなって操作量MV2を出力するPID演算部3bとを有して形成されており、PID演算部3bがスレーブプラントPR2に接続されている。
スレーブプラントPR2は、操作量MV2によって加熱操作される操作部a2およびヒータh2であり、スレーブプラントPR2からの測定値PV2が、減算部2aおよび昇温管理部9に出力されている。
スレーブチャンネルCH3,CH4の構成についても、スレーブチャンネルCH2のそれと同様である。
昇温管理部9は、制御対象の運転条件を指定する、マスタチャンネルCH1およびスレーブチャンネルCH2〜CH4に対する設定目標値SV1、SV2,SV3,SV4が外部からあらかじめ入力設定されている。
昇温管理部9は、マスタチャンネルCH1に対して、設定目標値SV1を制御用目標値SVc1として減算部1aに出力するとともに、スレーブチャンネルCH2〜CH4に対しては、制御対象が定常運転状態では、設定目標値SV2〜SV4を制御用の目標値SVc2〜SVc4として、制御対象が昇温または設定目標値変更後の昇温過渡時には、マスタチャンネルのプロセス量に同期して昇温させるための昇温用目標値を求め、制御用の目標値SVc2〜SVc4として、それぞれを減算部3a、5a、7aに出力する機能を有している。昇温管理部9の詳細は後述する。
図2は、図1に示した制御装置をプラスチック成形機の加熱シリンダに応用した状態を示す概略構成図である。
図2において、上述したマスタプラントPR1およびスレーブプラントPR2〜PR4は、操作量MV1〜MV4によって操作されるソリッドステートリレー(SSR:SolidState Relay)等からなる操作部a1、a2、a3、a4と、これらヒータh1〜h4の配置された被加熱物(シリンダ)11とから形成されている。
被加熱物11における個々のヒータh1〜h4の近傍には、ヒータh1〜h4により加熱された被加熱物の温度を測定する温度センサs1、s2、s3、s4が配置されており、センサs1〜s4からの測定値PV1〜PV4が、上述のようにマスタPID制御部1およびスレーブPID制御部2〜4の減算部1a、3a、5a、7a、並びに昇温管理部9に出力される。
次に、上述した昇温管理部9の詳細を説明する。
昇温管理部9は、装置の昇温または目標値変更が行われたとき、マスタチャンネルCH1以外のスレーブチャンネルCH2〜CH4に対し、マスタチャンネルCH1の測定値PV1に追従して制御を行うための各バイアス量を求める機能を有している。
この処理機能は、装置の昇温または目標値変更が行われたタイミングでのみ動作し、他のタイミングでは動作しない。
各スレーブチャンネルCH2〜CH4に対する各バイアス量は、例えば以下のように求められる。
if (SVn−PVn<PBn)
then{BIASn=SVn−PVn} else{BIASn=PBn}… 式1
ここで、SVnはチャンネルnの設定目標値、PVnはチャンネルnの測定値(制御量)、PBnはチャンネルnの比例帯設定値、BIASnはチャンネルnのバイアス値であり、比例帯設定値は、PID制御における比例動作の強さを表す量で、操作出力が100%変化するのに必要な制御偏差量であり、それら添え字nはマスタチャンネルが「n=1」、スレーブチャンネルが「n=2〜4」となる(以下同じである。)。
すなわち、昇温管理部9は、個々のスレーブチャンネルCH2〜CH4において、各スレーブチャンネルの設定目標値SVnとプロセス量PVnの偏差が各チャンネルの比例帯設定値PBnより小さいとき、この偏差量をバイアス量BIASnとし、その偏差が比例帯設定値PBn以上のとき、その比例帯設定値PBnをバイアス量BIASnとして加算する機能を有している。
しかも、昇温管理部9は、それら各バイアス量を求め、個々のスレーブチャンネルCH2〜CH4に対し、スレーブチャンネルCH2〜CH4に対する昇温処理の終了時まで、設定された目標値SV2〜SV4ではなく、以下の式で求まる制御用目標値SVc2〜SVc4を継続して出力する機能を有している。
SVcn=PV1+BIASn … 式2
ここで、SVcnはチャンネルnのPID制御演算に用いる制御用目標値、BIASnはチャンネルnのバイアス値である。
スレーブチャンネルCH2〜CH4に対する昇温処理の終了は、以下の条件式により行われ、各スレーブプラントPR2〜PR4の制御要件に応じて適切な終了条件が設定される。
PVn≧SVn−k1×PBn … 式3
ここで、PVnはチャンネルnのスレーブ測定値(制御量)、SVnはチャンネルnの設定目標値、PBnはチャンネルnの比例帯設定値、k1は定数である。
すなわち、昇温管理部9は、個々のスレーブチャンネルCH2〜CH4において、スレーブチャンネルCH2〜CH4のプロセス量PVnが、比例帯設定値PBnに所定の定数k1を乗じた値をスレーブチャンネルnの設定目標値SVnから減算した値以上になったとき、各スレーブチャンネルnの制御用目標値SVcnを、マスタチャンネルのプロセス量PV1にバイアス量BIASnを加算した目標値ではなく、各スレーブチャンネルnの設定目標値SVnに切り替える機能を有している。
そのため、マスタ制御部1は、設定された目標値SV1を制御用目標値SVc1としてPID演算を行い、操作量MV1をマスタプラントPR1に出力する通常のPID制御を実行する。
スレーブチャンネルCH2〜CH4は、装置の昇温または目標値変更が行われると、設定された設定目標値SV2〜SV4ではなく、マスタチャンネルCH1のプロセス量PV1にバイアス量BAISnを加算した値を制御用目標値SVc2〜SVc4としてPID演算を行い追従制御が実行され、各スレーブチャンネルのプロセス量PVnが式3を満足した時点で設定目標値SV2〜SV4を制御用の目標値SVc2〜SVc4に切り替えて追従制御を終了させることができる。
上述した本発明の制御装置におけるマスタ制御部1、スレーブ制御部3、5、7および昇温管理部9は、CPU、このCPUの動作プログラムを格納した記憶部およびインターフェース部(いずれも図示せず)を有して形成される場合が多く、サンプリング時間毎に以下のような処理手順で動作が実行される。
すなわち、図3のフローチャートは、装置の昇温または目標値変更が行われたときの各スレーブチャンネルのバイアス量を設定し、昇温処理を開始するための処理であり、Step1にて昇温管理部9が設定目標値SVnの変更があるか否かを判断し、目標値変更があってStep1がYesであればStep2に移る。
Step2では、目標値変更が行われたチャンネルがスレーブチャンネルか否かを判別し、スレーブチャンネルであればStep2がYesとなりStep3に移り、Step3にて昇温管理部9がスレーブチャンネルCH2〜CH4に対するバイアス量をセットするとともに、昇温管理部9は、Step4にて昇温処理中である旨の状態を保存して終了する。
なお、目標値変更がなくStep1がNoである場合、または、スレーブチャンネルCH2〜CH4でなくてStep2がNoである場合は処理を終了する。
つぎに、図4のフローチャートは、各スレーブチャンネルCH2〜CH4に対する昇温処理中の処理であり、Step10では、スレーブチャンネルか否か昇温管理部9が判別し、スレーブチャンネルCH2〜CH4であってStep10がYesであれば、Step11にて昇温処理中か否かを昇温管理部9が判別し、昇温処理中であってStep11がYesであれば、Step12に移る。
すなわち、処理チャンネルがスレーブチャンネルCH2〜CH4ではなくてStep10がNoであり、または、スレーブチャンネルCH2〜CH4であっても昇温処理中ではなくてStep11がNoであれば、Step14に移り、Step14にてPID制御を行う制御用目標値SVc1〜SVc4に当該チャンネルの設定目標値SV1〜SV4がセットされる。
Step11がYesであってStep12に移ると、Step12では昇温処理が終了条件に該当するか否か昇温管理部9が判別し、終了条件に該当してStep12がYesであればStep13に移り、Step13にて昇温管理部9がバイアス量をクリアしてStep14に移り、Step14にて制御用目標値SVc1〜SVc4として設定目標値SV1〜SV4をセットする。Step12がNoであれば、Step15に移る。
ところで、図6のように、目標値変更に伴う昇温過程において、スレーブチャンネルCH2〜CH4の測定値PV2〜PV4が、マスタチャンネルCH1の測定値PV1を追い越してしまう場合も想定される。
スレーブチャンネルCH2〜CH4は、昇温過程における制御用目標値に、マスタチャンネルのプロセス量PV1にバイアス量を加算した値を用いているが、加算したバイアス量によってはスレーブチャンネルCH2〜CH4測定値がマスタチャンネルの測定値PV1を追い越す場合が生じる。
近似的にランプ的に変化する2型の目標値に対して、PID制御器を用いて追従制御を行うと、速度偏差と呼ばれる定常偏差が生じることから、スレーブチャンネルCH2〜CH4の目標値に加算しているバイアス量が「0」であれば、スレーブチャンネルCH2〜CH4の制御量はマスタチャンネルCH1の制御量を追い越すことはない。
このことから、昇温過程でスレーブチャンネルCH2〜CH4の測定値PV2〜PV4が、マスタチャンネルCH1の測定値PV1を追い越した場合は、装置の昇温開始時又は目標値変更時に設定されたバイアス量を減少させることにより、スレーブチャンネルCH2〜CH4の追い越しを修正させることが可能である。
昇温管理部9は、その処理過程で追い越しを判別したとき、以下の処理によりバイアス量の修正を行うように形成すればよい。
BIASn=BIASn+k2×(PV1−PVn) … 式4
ここで、BIASnはチャンネルnのバイアス値、PV1はマスタチャンネルの測定値(制御量)、PVnはスレーブチャンネルCH2〜CH4の測定値(制御量)、k2は調整定数である。
バイアス量の修正度合いを設定する調整係数k2は、各スレーブチャンネルCH2〜Ch4に設定されている積分時間の設定値Tin(秒)を用い、以下のように定めてもよい。
k2=τ/Tin … 式5
ここで、τはサンプリング周期(秒)、積分時間はPID制御の積分(I)動作の強さを決める設定値である。
したがって、図4に示すフローチャートのStep15において、スレーブチャンネルの測定値PV2〜PV4がマスタチャンネルの測定値PV1より大きいか否か昇温管理部9が判別し、測定値PV2〜PV4がPV1より大きくてStep15がYesであればStep16に移り、Step16にて昇温管理部9が前記のようにバイアス量を修正してStep17に移る。
測定値PV2〜PV4が測定値PV1より小さくてStep15でNoであればStep17に移る。
Step17は、マスタチャンネルの制御量PV1にバイアス量BIASnを加算して追従制御時の各スレーブチャンネルの制御用目標値SVc1〜SVc4を算出する処理である。
Step18では、昇温管理部にて決定されたマスタ制御部1およびスレーブ制御部2〜4の制御用目標値SVc1〜SVc4と各チャンネルの制御量PVnに基づきPID制御演算を行い、処理を終了する。
このように、複数の制御チャンネルを有する装置に対し、上記のように制御を行うことで、複数あるプロセス量の過渡的な応答を同期させて昇温させることが可能になる。
ところで、本発明における制御装置は、各チャンネルCH1〜CH4の設定目標値SV1〜SV4が等しい場合に限定されるものではなく、各チャンネルCH1〜CH4の設定目標値SV1〜SV4がそれぞれ異なる場合にも、上述した式2および式4で用いるマスタチャンネルCH1の測定値を、下記の測定値PV1n’にすることで有効に機能させることが可能である。
PV1n’=PV1−SV1+SVn … 式6
ここで、測定値PV1n’は各スレーブチャンネルnの追従すべきマスタPV値であり、SVnはスレーブチャンネルnの設定目標値、SV1はマスタチャンネルの設定目標値、PV1はマスタチャンネルの制御量(測定値)である。
さらに、本発明は、デジタル信号で処理する制御装置に限らず、アナログ信号で処理する制御装置においても実施可能である。
本発明の制御装置に係る実施の形態を示すブロック図である。 図1の制御装置をプラスチック成型機の加熱シリンダに応用した状態を示す概略構成図である。 本発明の制御装置の動作を説明するフローチャートである。 本発明の制御装置の動作を説明するフローチャートである。 従来の制御装置の動作を説明する図表である。 本発明の制御装置の実施においてスレーブチャンネルがマスタチャンネルを追い越した場合の説明図である。
1 マスタ制御部
1a、3a、5a、7a 減算部
1b、3b、5b、7b PID演算部
3、5、7 スレーブ制御部
9 昇温管理部
11 被加熱物
a1、a2、a3、a4 操作部
CH1 マスタチャンネル
CH2、CH3、CH4 スレーブチャンネル
h1、h2、h3、h4 ヒータ
PR1 マスタプラント
PR2、PR3、PR4 スレーブプラント
s1、s2、s3、s4 センサ

Claims (5)

  1. 複数の制御チャンネルを有する制御装置における設定目標値変更時の応答速度が最も遅い制御チャンネルをマスタチャンネルとし、このマスタチャンネルの制御用目標値に対して当該マスタチャンネルのプロセス量をフィードバックPID制御するマスタ制御部と、
    他のチャンネルをスレーブチャンネルとし、このスレーブチャンネルの制御用目標値に対して当該スレーブチャンネルのプロセス量をフィードバックPID制御するスレーブ制御部と、
    前記設定目標値変更時に、前記マスタチャンネルのプロセス量から前記マスタチャンネルの設定目標値を減算し、これに個々の前記スレーブチャンネルの設定目標値を加算したプロセス量を前記スレーブチャンネルの追従すべき前記マスタチャンネルのプロセス量とし、前記スレーブチャンネルの追従すべき前記マスタチャンネルのプロセス量にバイアス量を加算した値を昇温時のスレーブチャンネルの制御用目標値として昇温管理する昇温管理部と、
    を具備することを特徴とする制御装置。
  2. 前記昇温管理部は、前記設定目標値変更時に、個々の前記スレーブチャンネルの設定目標値と当該スレーブチャンネルのプロセス量との偏差を求め、当該偏差が当該スレーブチャンネルのPID制御における比例動作の強さを表す量である比例帯設定値よりも小さいとき、当該偏差量を当該スレーブチャンネルの前記バイアス量とし、当該偏差が当該スレーブチャンネルの前記比例帯設定値以上のとき、当該チャンネルの前記比例帯設定値を当該スレーブチャンネルの前記バイアス量とする請求項1記載の制御装置。
  3. 前記昇温管理部は、個々の前記スレーブチャンネルにおいて、当該スレーブチャンネルのプロセス量が、当該スレーブチャンネルのPID制御における比例動作の強さを表す量である比例帯設定値に所定の定数を乗じた値を個々の前記スレーブチャンネルの設定目標値から減算した値以上となったとき、個々の前記スレーブチャンネルの設定目標値を前記スレーブチャンネルの制御用目標値としてフィードバックPID制御する請求項1記載の制御装置。
  4. 前記昇温管理部は、前記プロセス量の目標値到達過程において、前記スレーブチャンネルのプロセス量が、追従すべき前記マスタチャンネルのプロセス量を追い越したとき、前記バイアス量を減少させて前記スレーブチャンネルの追い越しを修正する請求項1〜3のいずれか1記載の制御装置。
  5. 前記昇温管理部は、追従すべき前記マスタチャンネルのプロセス量から当該スレーブチャンネルのプロセス量を減算した値に所定の定数を乗算して得られた修正量で前記バイアス量を減少させて修正する請求項4記載の制御装置。



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