JP4165228B2 - 制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は制御対象をフィードバック制御する制御装置に係り、特に、予め発生することが分かっている外乱が加わる制御対象の制御に好適する制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、制御対象をフィードバック制御する制御装置は、操作量を加えた制御対象からの制御量を測定し、この制御量と所定の目標値との偏差がなくなるようにその操作量を演算して制御対象へ出力する構成となっている。
【0003】
他方、制御対象については、それ自体の構造変化が頻繁に起こる場合が多い。例えば、制御対象としての射出成型機のノズルに金型が接触したり、ヒータ加熱制御された制御対象としての加圧部材に樹脂シートなどの被加熱物が接触するような場合などが考えられる。
【0004】
このような場合、加熱制御されていた射出成型機や加圧部材に金型や被加熱物が接触した時点で、制御対象の構造が変化して熱量移動が発生し、外乱が発生した状態となる。
【0005】
このように制御対象自体の構造が変化することによって発生する外乱を、本明細書では便宜上「構造変化型外乱」と称する。
【0006】
そして、制御対象の構造が変化した場合、制御対象から得られる制御量が変化してしまうので、制御理論上は、制御対象へ加えられる操作量にステップ状又はインパルス状に外乱が印加されるものとして扱い、操作量に加えられる外乱相当分をキャンセルするような操作量を制御対象に印加すれば良いと考えられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように「構造変化型外乱」によって構造変化した制御対象の温度差が大きい場合、操作量の位置に外乱が印加されたものとして制御を行うと、大きな外乱が加わったのと同じ状態になり、どうしても必要以上に大きな操作量が出力されてオーバシュートを起こし易い、という問題がある。
【0008】
また、操作量の位置にステップ状又はインパルス状に印加された外乱については、外乱に伴う制御量の変化が発生してから制御するフィードバック制御のみであるから、外乱による制御量の変化を抑えるには限界があった。
【0009】
これらの問題を解決するために、フィードバック制御に加え、外乱の影響をキャンセルするような操作量をフィードフォワード的に加える構成で制御することが考えられるが、外乱の影響をキャンセルするような操作量を求めることは難しく、試行錯誤的に求めなければならないのが実情であり、解決が望まれている。
【0010】
本発明はそのような課題を解決するためになされたもので、フィードバック制御に加え、予め発生することが分かっている外乱による制御量の乱れを早く修正することが可能な制御装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために本発明は、少なくとも積分演算機能を有する主操作量演算部であって、既知の外乱が印加される制御対象に対し、この制御対象からの制御量と所定の目標値との偏差をなくすような主操作量を演算して出力する主操作量演算部と、初回の外乱発生を指示する外乱指示信号に基づき、それら制御量、主操作量および主操作量演算部の積分演算機能から得られた積分演算値から、2回目以降の外乱をキャンセルするキャンセル操作量を算出し、次の外乱発生を指示する外乱指示信号に基づきそのキャンセル操作量をフィードフォワード的に出力するフィードフォワード処理部と、その主操作量にキャンセル操作量を加算して上記制御対象側へ出力する加算部とを具備している。
【0012】
そして、本発明では、初回の前記外乱によって上記制御量が降下して再び目標値に戻るまでの期間に主操作量演算部で算出された積分演算値を第1のフィードフォワード量として算出し、その外乱の発生によってその制御量が低下して再び目標値を越えて安定するまでの動作期間が経過したときのその主操作量と第1のフィードフォワード量との差を第2のフィードフォワード量として算出するとともに、その制御量が上記目標値から降下してボトムに到達するまでの期間を切換期間として算出し、上記2回目以降の外乱指示信号が出力されたときからその切換期間ではその第1のフィードフォワード量を、その切換期間以降は第2のフィードフォワード量を各々上記キャンセル操作量として切り換え出力するよう、上記フィードフォワード処理部が形成されている。
【0013】
また、本発明では、上記フィードフォワード処理部が、その2回目以降の外乱発生を指示する外乱指示信号に基づき、その2回目以降、算出された積分出力値とその動作期間が経過したときの主操作量との差をその第2のフィードフォワード量から減算してその第2のフィードフォワード量の修正値として算出し、その第2のフィードフォワード量からその修正量を減算して算出した修正値を3回目以降の第2のフィードフォワード量に係るキャンセル操作量として出力するものとし、更に、上記フィードフォワード処理部が、初回の外乱によって変化した制御量がボトムに到達するまでの到達時間と、2回目以降の外乱によって変化した制御量がボトムに到達するまでの到達時間との差が所定範囲内であるとき、当該外乱が構造変化型外乱であると判断する機能と、その2回目以降にその構造変化型外乱が発生したとき、初回の外乱が発生して上記フィードフォワード処理部により算出されたそれら第1、第2のフィードフォワード量および切換期間により各々上記キャンセル操作量として切り換え出力するとともに、その第2のフィードフォワード量の修正値を算出し、3回目以降の外乱指示信号から上記切換期間では第1のフィードフォワード量を、その切換期間以降では第2のフィードフォワード量に係る修正値を各々前記キャンセル操作量として切り換え出力する機能と、を有する構成も可能である。
【0014】
【0015】
さらに、本発明では、上記フィードフォワード処理部が、その2回目以降の外乱発生を指示する外乱指示信号に基づき、その2回目以降、ボトムに到達するまでに算出されたそ の積分出力値に対し、その切換期間が経過するまでに算出された積分出力値の割合分を第1のフィードフォワード量に加算してその第1のフィードフォワード量に関する修正値を算出し、その2回目以降発生する外乱指示信号を受けた時点の主操作量と動作期間経過したときの主操作量との差をその第2のフィードフォワード量から減算してその第2のフィードフォワード量に関する修正値を算出し、その初回に制御量がボトムに到達するまでの期間と2回目以降の外乱が発生してからその制御量がボトムに到達するまでの期間との到達差を求め、その初回に制御量が再び目標値に戻るまでに算出されたその積分出力値に対し、その2回目以降の外乱が発生してから制御量が再び目標値に戻るまでに算出された積分出力値の割合を求め、その到達差にその割合を掛けた結果をそれら第1、第2のフィードフォワード量の切換期間から減算してその切換期間に係る修正値を算出するものであり、更に、上記フィードフォワード処理部が、初回の外乱によって変化した制御量がボトムに到達するまでの到達時間と、2回目以降の外乱によって変化した制御量がボトムに到達するまでの到達時間との差が所定範囲内を越えるとき、当該外乱がステップ状又はインパルス状外乱であると判断する機能と、その2回目以降にステップ状又はインパルス状外乱が発生したとき、初回の外乱が発生して上記フィードフォワード処理部により算出されたそれら第1、第2のフィードフォワード量および切換期間により各々上記キャンセル操作量として切り換え出力するとともに、それら第1、第2のフィードフォワード量および切換期間の各々の修正値を算出し、その3回目以降の外乱指示信号から修正された切換期間ではその第1のフィードフォワード量に係る修正値を、修正された切換期間以降ではその第2のフィードフォワード量に係る修正値を各々上記キャンセル操作量として切り換え出力する機能と、を有する構成も可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0017】
図1は本発明に係る制御装置の実施の形態を示すブロック図である。
【0018】
本発明の制御装置は、初回の外乱が発生したときの測定値から2回目(次回)以降の外乱をキャンセルするキャンセル操作量を算出する自動算出モードと、この自動算出モードで算出したキャンセル操作量を2回目以降の外乱が発生する都度出力したり、そのキャンセル操作量を修正して出力制御する自動修正モードがある。
【0019】
図1において、主操作量演算部1は、後述する制御対象9からの制御量PVと所定の目標値SVを入力し、それら制御量PVと目標値SVとの偏差をなくすような操作量を、例えばPID演算して主操作量MV1として出力するもので、第1の出力リミット部3および後述するフィードフォワード処理部11を形成する測定部15に接続されている。フィードフォワード処理部11の詳細は後述する。
【0020】
主操作量演算部1は、PID演算値のみならず積分演算値(図1では積分値と略す。)を測定部15に出力可能になっている。
【0021】
主操作量演算部1は、フィードフォワード処理部11を形成する出力切換部21からの変更量が入力されると、後述するキャンセル操作量mvが加算部5に出力されない状態でも、後述する加算部5からの操作量MV2の出力レベルが変化しないような主操作量MV1を演算出力する機能を有している。
【0022】
第1の出力リミット部3は、例えばPID演算した主操作量MV1を所定のリミット値以下に抑えて出力するもので、加算部5に接続されている。
【0023】
加算部5は、後述するように、第1の出力リミット部3からの主操作量MV1に出力切換部21からのキャンセル操作量mvを加算した操作量MV2を出力するもので、第2の出力リミット部7に接続されている。出力切換部21やキャンセル操作量mvなどについての詳細は後述する。
【0024】
第2の出力リミット部7は、加算部5からの操作量MV2を所定のリミット値以下に抑えて出力するもので、制御対象9に接続されている。第1および第2の出力リミット部3、7はほぼ同一のリミット機能を有している。
【0025】
制御対象9は、上述したように、例えば加熱制御された射出成型機(ノズル)やヒータ加熱制御された加圧部材(いずれも図示せず。)であり、射出成型機や加圧部材に金型や被加熱物が接触した時点でその制御対象自体の構造が変化して「構造変化型外乱」を発生させるものであり、図示しない温度センサなどから制御量PVを出力するものである。
【0026】
なお、制御対象9には、後述するようにステップ状外乱又はインパルス状外乱が加わる場合もある。
【0027】
それら主操作量演算部1、第1の出力リミット部3および制御対象9の構成は、従来公知の制御構成とほぼ同様である。
【0028】
外乱指示部13は、制御対象9それ自体の構造が変化したり構造物が付加されて「構造変化型外乱」その他、外乱が発生することを指示する外乱指示信号を、外乱の発生タイミングで出力するものであり、測定部15、出力切換部21および制御対象9に接続されている。
【0029】
外乱指示部13から出力される外乱指示信号は、射出成型機のノズルに金型が当接したときの接点信号や、図示しない別の機器からの検出信号を取り込んで出力したり、制御対象9からの制御量PVを測定して一定以上の偏差が発生した場合や、一定以上の速度で制御量PVが変化することを検出して自動的に判別指示信号を出力する構成も可能である。
【0030】
フィードフォワード処理部11は、測定部15、フィードフォワード量算出部17、フィードフォワード設定部19および出力切換部21を有して形成されており、外乱が発生した場合、その外乱の影響をキャンセルするようなキャンセル操作量mvを算出して設定し、次の外乱発生時の外乱指示信号に基づき、そのキャンセル操作量mvをフィードフォワード的に出力切換部21から加算部5に出力するものである。
【0031】
フィードフォワード設定部19は、動作モードである自動算出モードおよび自動修正モードの別を入力設定する機能の他、第1のフィードフォワード量FF1、第2のフィードフォワード量FF2、所定の切換期間および動作期間を記憶するもので、測定部15、フィードフォワード量算出部17および出力切換部21に接続されている。
【0032】
切換期間t1は、例えば図2に示すように、外乱の発生によって制御量PVが低下してボトム(低)に達するまでの期間であり、動作期間t3は外乱の発生によって制御量PVが低下してから再び目標値SVを経過し、安定するまでの期間である。第1、第2のフィードフォワード量FF1、FF2については後述する。
【0033】
フィードフォワード設定部19は、自動算出モード又は自動修正モードの選択指示を測定部15、フィードフォワード量算出部17および出力切換部21に出力するとともに、記憶した第1および第2のフィードフォワード量FF1、FF2、切換期間t1および動作期間t3を、2回目以降の外乱指示信号に基づき、フィードフォワード量算出部17および出力切換部21に出力する機能を有している。
【0034】
測定部15は、フィードフォワード設定部19からの自動算出モードの制御下で、外乱指示部13からの初回の外乱指示信号に基づき、主操作量MV1、目標値SVおよび積分演算値の測定を開始して上述した動作期間t3にわたって継続測定し、動作期間t3が経過したとき、その測定結果をフィードフォワード量算出部17に出力する機能を有している。
【0035】
フィードフォワード量算出部17は、その測定結果に基づき、外乱の影響をキャンセルする第1、第2のフィードフォワード量FF1、FF2および切換期間t1を算出し、それらをフィードフォワード設定部19へ出力する機能を有している。
【0036】
フィードフォワード量算出部17で演算される第1のフィードフォワード量FF1は、図2に示すように、外乱が発生して制御量PVが降下して再び目標値SVに戻るまでの期間t2において主操作量演算部1で算出された積分演算値であり、第2のフィードフォワード量FF2は、上述した動作期間t3が経過したときの主操作量MV1と第1のフィードフォワード量FF1との差である。
【0037】
これら第1、第2のフィードフォワード量FF1、FF2および切換期間t1がフィードフォワード設定部19に記憶され、2回目以降の外乱発生時に使用される。
【0038】
ここまでが自動算出モードであり、以降は自動修正モード機能である。
【0039】
出力切換部21は、2回目の外乱指示信号を受け、フィードフォワード設定部19から第1、第2のフィードフォワード量FF1、FF2および切換期間t1を入力し、切換期間t1にわたって第1のフィードフォワード量FF1をキャンセル操作量mvとして加算部5に出力するとともに、その切換期間t1の経過によって第2のフィードフォワード量FF2を同様にキャンセル操作量mvとして切り換え、動作期間t3が経過するまで出力する機能を有する。
【0040】
出力切換部21は、フィードフォワード設定部19で設定されている動作期間t3経過した時点でキャンセル操作量mvの出力を「零」にクリアする一方、このクリアによって加算部5にキャンセル操作量mvを出力させない状態でも、加算部5からの出力である操作量MV2の出力レベルを変化させないような上述した変更量を、主操作量演算部1に出力する機能を有している。
【0041】
次に、上述した本発明の制御装置の動作を説明する。
【0042】
当初、制御装置はフィードフォワード設定部19の制御により、測定部15、フィードフォワード量算出部17、フィードフォワード設定部19および出力切換部21に自動算出モードが設定されている。
【0043】
制御対象9からの制御量PVと目標値SVが入力された主操作量演算部1では、制御量PVと目標値SVとの偏差を小さくするような主操作量MV1を例えばPID演算して第1の出力リミット部3へ出力するとともに、積分演算値を測定部15へ出力する。
【0044】
第1の出力リミット部3では、主操作量MV1が所定のリミット値以下に抑えて加算部5に出力され、出力切換部21からのキャンセル操作量mvがなければそのまま第2の出力リミット部7を介して操作量MV2として制御対象9へ出力され、これが制御される。この制御状態は従来の動作である。
【0045】
ここで、制御対象9において、図2のように第1回目の外乱として「構造変化型外乱」が発生し、外乱指示部13から外乱指示信号がフィードフォワード処理部11の測定部15、出力切換部21へ出力されると、測定部15が、主操作量MV1、目標値SVおよび積分演算値の測定を開始し、動作期間t3が経過するまで測定を継続し、動作期間t3経過後にその測定結果をフィードフォワード量算出部17へ出力する。
【0046】
フィードフォワード量算出部17では、それらの測定結果に基づき、上述した第1、第2のフィードフォワード量FF1、FF2および切換期間t1を算出し、それらをフィードフォワード設定部19へ出力する。
【0047】
フィードフォワード設定部19では、それら第1および第2のフィードフォワード量FF1、FF2および切換期間t1が記憶される。
【0048】
そして、図2に示すように、2回目の外乱が発生すると、その外乱指示信号に基づき、前の外乱に関して記憶された第1および第2のフィードフォワード量FF1、FF2および切換期間t1がフィードフォワード設定部19から出力切換部21へ出力され、出力切換部21では、切換期間t1にわたって第1のフィードフォワード量FF1をキャンセル操作量mvとして加算部5へ出力した後、第2のフィードフォワード量FF2を同様に切り換え出力する。
【0049】
動作期間t3が経過すると、出力切換部21からのキャンセル操作量mvの出力がクリアされる一方、キャンセル操作量mvが出力されない状態でも、操作量MV2の出力レベルを変化させないような変更量が主操作量演算部1へ出力され、この変更量に基づき、主操作量演算部1からは加算部5からの操作量MV2の出力レベルを変化させないような主操作量MV1が修正出力される。
【0050】
このように、本発明に係る制御装置では、初回の外乱発生時に、主操作量MV1、目標値SVおよび積分演算値を測定し、外乱の影響を抑える第1および第2のフィードフォワード量FF1、FF2と切換期間t1を算出し、2回目以降の外乱時にそれら第1、第2のフィードフォワード量FF1、FF2をキャンセル操作量mvとして主操作量MV1に加算して操作量MV2を制御対象9へ出力する構成となっているから、制御対象9について例えば「構造変化型外乱」が発生しても、その変化に合わせたキャンセル操作量mvが自動的に得られ、フィードバック制御に加え、既知の外乱による制御量PVの乱れをキャンセルすることが可能で、制御量PVを速く修正、安定化することができる。
【0051】
しかも、外乱が発生して制御量PVが降下して再び目標値SVに戻るまでの期間t2に主操作量演算部1で算出された積分演算値を第1のフィードフォワード量FF1とし、上述した動作期間t3が経過したときの主操作量MV1と第1のフィードフォワード量FF1との差を第2のフィードフォワード量FF2として各々算出し、これらをキャンセル操作量mvとして切り換え出力するから、キャンセル操作量mvを簡単に算出することが可能である。
【0052】
そして、キャンセル操作量mvの出力期間である動作期間t3が経過すると、キャンセル操作量mvがクリアされる構成となっているから、次の適当な時期に外乱が発生しても、その時点で再び正確な外乱修正が可能である。
【0053】
また、キャンセル操作量mvの出力期間である動作期間t3が経過すると、主操作量演算部1では、加算部5からの操作量MV2の出力レベルが変化しないような主操作量MV1を出力するよう演算変更するから、動作期間t3が経過しても加算部5からの操作量MV2が変化し難く、動作期間t3が経過しても制御が安定である。
【0054】
次に、本発明の制御装置に係る自動修正モードの他の構成を説明する。なお、基本的な構成は図1に示すブロック図と同様であり、自動修正モードの前提となる自動算出モードも同様である。
【0055】
測定部15は、フィードフォワード設定部19からの自動修正モード設定に従い、2回目以降の外乱指示信号に基づき、上述した自動算出モードと同様に、主操作量MV1、積分演算値および制御量PVを動作期間t3にわたって自動修正用に測定し、その結果をフィードフォワード量算出部17に出力する機能を有する。
【0056】
フィードフォワード量算出部17は、上述した機能の他、自動修正モード設定下において、2回目以降の外乱指示信号に基づき、自動算出用の測定時に発生した外乱によって変化した制御量PVがボトムに到達するまでの第1のボトム到達時間(上述した切換期間t1)と、自動修正用の測定時に発生した外乱によって変化した制御量PVがボトム(底)に到達するまでの第2のボトム到達時間との差から、当該外乱が「構造変化型外乱」又は「ステップ状外乱(インパルス状外乱)」のいずれかを判断する機能を有している。
【0057】
これらの判別は、第1のボトム到達時間と第2のボトム到達時間との差が、一定の割合以下である場合を「構造変化型外乱」と判断し、一定の割合以上で長い場合を「ステップ状外乱(インパルス状外乱)」と判断し、フィードフォワード量算出部17は、それら「構造変化型外乱」と「ステップ状外乱(インパルス状外乱)」との判別に応じて修正動作を変更する機能を有する。
【0058】
すなわち、フィードフォワード量算出部17は、「構造変化型外乱」と判別したとき、自動修正用の測定時の外乱が発生して制御量PVが降下し、再び目標値SVに戻るまでに主制御量演算部1で算出された積分出力値と、フィードフォワード設定部19に設定されている動作期間が経過したときの主操作量MV1との差を修正量として求め、この修正量を上述した自動算出モード時のフィードフォワード量FF2から減算して第1の修正量FF2aを算出し、この第1の修正量FF2aをフィードフォワード設定部19に出力する機能を有する。
【0059】
フィードフォワード設定部19は、第1のフィードフォワード量FF1とともに、その第2のフィードフォワード量FF2に関する第1の修正量FF2aを記憶する機能を有する。
【0060】
出力切換部21は、3回目以降の外乱指示信号を受け、図2に示すように、切換期間T1にわたって上述した第1のフィードフォワード量FF1をキャンセル操作量mvとして加算部5に出力するとともに、その切換期間T1の経過によって第2のフィードフォワード量FF2に関する第1の修正量FF2aを同様にキャンセル操作量mvとして切り換え出力する機能を有する。
【0061】
図1における他の構成ブロックの動作は、上述した説明と同様である。
【0062】
従って、このような自動修正モードでは、2回目の外乱が発生してフィードフォワード量算出部17が「構造変化型外乱」と判別すると、第2のフィードフォワード量FF2についての第1の修正量FF2aを算出し、次の3回目の外乱発生時に、切換期間T1にわたって第1のフィードフォワード量FF1がキャンセル操作量mvとして主操作量MV1に加算されて操作量MV2が得られる一方、その切換期間T1の経過後では、第2のフィードフォワード量FF2に関する第1の修正量FF2aのみがキャンセル操作量mvとして主操作量MV1に加算されて操作量MV2が得られる。
【0063】
以降、外乱が発生する都度、第2のフィードフォワード量FF2のみが修正されて制御対象9が制御される。
【0064】
他方、フィードフォワード量算出部17は、「ステップ状外乱(インパルス状外乱)」の判別をしたとき、上述した第2のフィードフォワード量FF2に関する第1の修正量FF2aとは別に、第1のフィードフォワード量FF1に関する第1の修正量FF1aおよび第2のフィードフォワード量FF2に関する第2の修正量FF2bとを算出するとともに、上述した切換期間についても修正演算し、これら第1、第2の修正量FF1a、FF2bおよび修正された切換期間T1をフィードフォワード設定部19に出力する機能を有する。
【0065】
すなわち、第1のフィードフォワード量FF1に関する第1の修正量FF1aは、自動算出用の測定時の外乱が発生してから制御量PVが降下し、ボトムに到達(t1)するまでに主制御量演算部1で算出された積分出力値に対し、自動修正用の測定時の外乱が発生してから切換期間t1が経過するまでに主制御量演算部1で算出された積分出力値の割合分の上述した第1のフィードフォワード量FF1を、その第1のフィードフォワード量FF1に加算して算出される。
【0066】
自動修正モードでは、第1のフィードフォワード量FF1が加えられて制御されるため、適切な第1のフィードフォワード量FF1であれば切換期間t1が経過するまでの積分出力の増減分がゼロになる。
【0067】
しかし、第1のフィードフォワード量FF1が大きすぎると、制御量PVの上昇によってその間の積分出力が減少して第1のフィードフォワード量FF1が小さすぎると、制御量PVが降下してその間の積分出力が増加してしまうので、上記割合を用い、第1のフィードフォワード量FF1に関する第1の修正量FF1aを求めて適正化する。
【0068】
第2のフィードフォワード量FF2に関する第2の修正量FF2bは、自動修正用の測定時の外乱が発生する外乱指示信号を受けた時点の主制御量MV1と、フィードフォワード設定部19で設定されている動作期間t3経過したときの主操作量MV1との差を、上述した第2のフィードフォワード量FF2から減算して算出される。
【0069】
さらに、修正切換期間T1は、自動算出用の測定時の外乱が発生してから制御量PVがボトムに到達するまでの期間と、自動修正用の測定時の外乱が発生してから制御量PVがボトムに到達するまでの期間との到達差を求め、自動算出用の測定時の外乱が発生してから制御量PVが再び目標値SVに戻るまでに主操作量演算部1で算出された積分出力値に対し、自動修正用の測定時の外乱が発生してから制御量PVが再び目標値SVに戻るまでに主操作量演算で算出された積分出力値の割合を求め、上記到達差にその割合を掛け、この結果を上記第1、第2のフィードフォワード量FF1、FF2の切換期間t1から減算して算出する。
【0070】
切換期間に関しては、ステップ状外乱の場合、最終的に第1、第2のフィードフォワード量FF1、FF2がほぼ等しくなるためあまり意味を持たないが、インパルス状外乱では、外乱がインパルス状に変化するタイミングで第1、第2のフィードフォワード量FF1、FF2を切り換えることが必要となるため、切換期間t1の修正が必要になる。
【0071】
第1のフィードフォワード量FF1が適切な値であれば、切換期間まで制御量PVの変化は生じないが、切換期間が短いと、第2のフィードフォワード量FF2に切り換えた後に制御量PVが降下するので、自動修正モード時に使用した切換期間と自動修正モード時のボトム到達時間の差に、ある割合を掛けて切換期間に加算することで修正することが好ましい。
【0072】
フィードフォワード設定部19は、それら第1、第2のフィードフォワード量FF1、FF2に関する第1、第2の修正量FF1a、FF2b、修正された切換期間T1を記憶する機能を有する。
【0073】
出力切換部21は、3回目以降の外乱指示信号を受け、修正された切換期間T1にわたって第1のフィードフォワード量FF1に関する第1の修正量FF1aをキャンセル操作量mvとして加算部5に出力するとともに、その切換期間T1の経過によって第2のフィードフォワード量FF2に関する第2の修正量FF2bを同様にキャンセル操作量mvとして切り換え出力する機能を有する。
【0074】
図1における他の構成ブロックの動作は上述した各説明と同様である。
【0075】
従って、このような自動修正モードでは、2回目の外乱が発生してフィードフォワード量算出部17が「ステップ状外乱(インパルス状外乱)」の判別をすると、このフィードフォワード量算出部17が第1および第2のフィードフォワード量FF1、FF2についての第1、第2の修正量FF1a、FF2bや修正切換期間T1を算出し、次の3回目の外乱発生時に、修正切換期間T1にわたって第1のフィードフォワード量FF1に関する第1の修正量FF1aのみがキャンセル操作量mvとして主操作量MV1に加算されて操作量MV2が得られ、その修正切換期間T1の経過後では第2のフィードフォワード量FF2に関する第2の修正量FF2bのみがキャンセル操作量mvとして主操作量MV1に加算されて操作量MV2が得られる。
【0076】
以降、外乱が発生する都度、第1および第2のフィードフォワード量FF1、FF2に関する第1、第2のフィードフォワード量FF1、FF2および切換期間が修正されて操作量MV2が得られる。これによって制御対象9が制御される。
【0077】
このように本発明に係る制御装置では、制御量PVの変化から制御対象9の変化が「構造変化型外乱」か「ステップ状外乱(インパルス状外乱)」を自動的に判断し、「構造変化型外乱」と判別したときは、外乱が発生する都度、第2のフィードフォワード量FF2のみが修正されて制御対象9が制御され、制御対象9について「構造変化型外乱」があっても、外乱が発生する都度、速く制御量PVが安定する。
【0078】
また、制御対象9について「ステップ状外乱(インパルス状外乱)」があっても、外乱が発生する都度、第1、第2のフィードフォワード量FF1、FF2および切換期間が修正されて制御対象9が制御され、同様に速く制御量PVが安定する。
【0079】
本発明において、上述した主操作量演算部1は、PID演算以外に、PI演算など少なくとも積分演算機能を有していれば良く、例えば状態フィードバックや1型サーボといった機能を有するものでも良い。
【0080】
さらに、上述したフィードフォワード設定部19に記憶する第1、第2のフィードフォワード量FF1、FF2、これらの第1、第2の修正量FF1a、FF2a、FF2b、切換期間t1および修正された切換期間T1は、フィードフォワード量算出部17で算出する構成の他、別途算出した値を手動で設定記憶する構成も可能である。
【0081】
図3〜図12は、従来の制御装置による制御動作と、上述した本発明の制御装置による制御動作とをシミレーションした特性図である。
【0082】
図3は構造変化型外乱に対して従来のPID制御のみで制御した場合、図4は構造変化型外乱に対して自動算出モードで算出されたフィードフォワード量FF1、FF2をキャンセル操作量mvとして加えて制御した場合、図5は構造変化型外乱に対してフィードフォワード量FF1、FF2を自動修正モードで修正したキャンセル操作量mvを加えて制御した場合を示している。
【0083】
図6はステップ状外乱に対して従来のPID制御のみで制御した場合、図7はステップ状外乱に対して自動算出モードで算出されたフィードフォワード量FF1、FF2をキャンセル操作量mvとして加えて制御した場合、図8はステップ状外乱に対してフィードフォワード量FF1、FF2を自動修正モードで修正したキャンセル操作量mvを加えて制御した場合を示している。
【0084】
図9はインパルス状外乱に対して従来のPID制御のみで制御した場合、図10はインパルス状外乱に対して自動算出モードで算出されたフィードフォワード量FF1、FF2をキャンセル操作量mvとして加えて制御した場合、図11はインパルス状外乱に対してフィードフォワード量FF1、FF2を自動修正モードで1回修正して得たキャンセル操作量mvを加えて制御した場合、図12はインパルス状外乱に対してフィードフォワード量FF1、FF2を自動修正モードで4回修正して得たキャンセル操作量mvを加えて制御した場合を示している。
【0085】
なお、本発明において、初回の外乱とは、制御装置を立ち上げた後の文字通り初回に限らず、外乱制御動作をリセットした後の動作も含むものである。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、既知の外乱が印加される制御対象に対し、この制御装置からの制御量と所定の目標値との偏差をなくすような主操作量を演算して出力する少なくとも積分演算を有する主操作量演算部と、初回の外乱発生を指示する外乱指示信号に基づき、それら制御量、主操作量および積分演算機能による積分演算値から、その外乱のキャンセル操作量を算出し、2回目以降の外乱発生を指示する外乱指示信号に基づきそのキャンセル操作量を出力するフィードフォワード処理部と、その主操作量にキャンセル操作量を加算して上記制御対象側へ出力する加算部とを具備する。
しかも、上記フィードフォワード処理部は、初回の外乱が発生して制御量が降下して再び目標値に戻るまでの期間に主操作量演算部で算出された積分演算値を第1のフィードフォワード量とし、上述した動作期間が経過したときの主操作量と第1のフィードフォワード量との差を第2のフィードフォワード量として各々算出し、これらをキャンセル操作量として切り換え出力するよう形成されている。
そのため、フィードバック制御に加え、外乱キャンセル操作量をフィードフォワード的に加える制御となり、予め発生することが分かって外乱が印加されて変化した制御量の乱れを、素早く修正し、かつ安定させることが可能であるし、キャンセル操作量を簡単かつ速く算出することが可能である。
しかも、制御対象に外乱が印加されたときの制御量および主操作量から、外乱キャンセル操作量を自動的に算出させ、試行錯誤的に求めなければならなかった操作量を簡単に求めることができる。
そして、2回目以降の外乱発生を指示する外乱指示信号に基づき、それら制御量、主操作量、積分演算値および前回のキャンセル操作量から、前回のキャンセル操作量を修正する修正値を算出し、3回目以降の外乱発生を指示する外乱指示信号に基づき、前回のキャンセル操作量をその修正値で修正した次のキャンセル操作量を出力するよう上記フィードフォワード処理部を形成する構成では、自動的に求めた外乱キャンセル操作量による効果が不十分であった場合でも、外乱キャンセル操作量を自動的に修正し、外乱による制御量の乱れをより小さくすることが可能である。
さらに、上記フィードフォワード処理部において、構造変化型外乱を判断する機能と、第1、第2のフィードフォワード量を切り換えて出力するとともに第2のフィードフォワード量に係る修正量を算出し、各々キャンセル操作量として第1のフィードフォワード量と第2のフィードフォワード量に係る修正量を切り換え出力する機能を具備させる構成では、外乱の発生の都度、構造変化型外乱についてその外乱の影響が的確に修正されながら制御され、構造変化型外乱に対して、より速く正確に安定させることが可能となる。 さらに、上記フィードフォワード処理部において、ステップ状又はインパルス状外乱であると判断する機能と、第1、第2のフィードフォワード量を切り換えて出力するとともにそれら第1、第2のフィードフォワード量に係る修正量の算出に加え、切換期間を修正する機能と、この修正切換期間によって第1、第2のフィードフォワード量に係る修正量を切り換え出力させる構成では、外乱の発生の都度、ステップ状又はインパルス状外乱についてその外乱の影響が的確に修正されながら制御され、ステップ状又はインパルス状外乱に対して、より速く正確に安定させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る制御装置の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】図1の制御装置に係る動作を説明する波形図である。
【図3】構造変化型外乱に対して従来のPID制御のみで制御対象を制御した場合のシミレーション特性図である。
【図4】構造変化型外乱に対して自動算出モードで算出したキャンセル操作量で制御した場合のシミレーション特性図である。
【図5】構造変化型外乱に対して自動修正モードによって修正したキャンセル操作量で制御した場合のシミレーション特性図である。
【図6】ステップ状外乱に対して従来のPID制御のみで制御した場合のシミレーション特性図である。
【図7】ステップ状外乱に対して自動算出モードで算出したキャンセル操作量で制御した場合のシミレーション特性図である。
【図8】ステップ状外乱に対して自動修正モードによって修正したキャンセル操作量で制御した場合のシミレーション特性図である。
【図9】インパルス状外乱に対して従来のPID制御のみで制御した場合のシミレーション特性図である。
【図10】インパルス状外乱に対して自動算出モードで算出したキャンセル操作量で制御した場合のシミレーション特性図である。
【図11】インパルス状外乱に対して自動修正モード(自動修正1回)によって修正したキャンセル操作量で制御した場合のシミレーション特性図である。
【図12】インパルス状外乱に対して自動修正モード(自動修正4回)によって修正したキャンセル操作量で制御した場合のシミレーション特性図である。
【符号の説明】
1 主操作量演算部
3 第1の出力リミット部
5 加算部
7 第2の出力リミット部
9 制御対象
11 フィードフォワード処理部
13 外乱指示部
15 測定部
17 フィードフォワード量算出部
19 フィードフォワード設定部
21 出力切換部
Claims (3)
- 少なくとも積分演算機能を有する主操作量演算部であって、予め発生することが分かっている外乱が印加される制御対象に対し、当該制御装置からの制御量と所定の目標値との偏差をなくすような主操作量を演算して出力する主操作量演算部と、
初回の前記外乱発生を指示する外乱指示信号に基づき、前記制御量、前記主操作量、前記主操作量演算部の前記積分演算機能から得られた積分演算値から、前記外乱の影響をキャンセルするキャンセル操作量を算出し、2回目の外乱発生を指示する外乱指示信号に基づき前記キャンセル操作量をフィードフォワード的に出力するフィードフォワード処理部と、
前記主操作量に前記キャンセル操作量を加算して前記制御対象側へ出力する加算部と、
を具備し、
前記フィードフォワード処理部は、初回の前記外乱によって前記制御量が降下して再び前記目標値に戻るまでの期間に前記主操作量演算部で算出された前記積分演算値を第1のフィードフォワード量として算出し、前記外乱の発生によって前記制御量が低下して再び前記目標値を越えて安定するまでの動作期間が経過したときの前記主操作量と前記第1のフィードフォワード量との差を第2のフィードフォワード量として算出するとともに、前記制御量が前記目標値から降下してボトムに到達するまでの期間を切換期間として算出し、前記2回目以降の外乱指示信号が出力されたときから前記切換期間では前記第1のフィードフォワード量を、前記切換期間以降は前記第2のフィードフォワード量を各々前記キャンセル操作量として切り換え出力するよう形成されてなる、
ことを特徴とする制御装置。 - 前記フィードフォワード処理部は、前記2回目以降の外乱発生を指示する前記外乱指示信号に基づき、前記2回目以降、算出された積分出力値と前記動作期間が経過したときの前記主操作量との差を前記第2のフィードフォワード量から減算して前記第2のフィードフォワード量の修正値として算出し、前記第2のフィードフォワード量から前記修正量を減算して算出した修正値を3回目以降の前記第2のフィードフォワード量に係るキャンセル操作量として出力するものであり、
前記フィードフォワード処理部は、前記初回の外乱によって変化した前記制御量が前記ボトムに到達するまでの到達時間と、前記2回目以降の外乱によって変化した前記制御量が前記ボトムに到達するまでの到達時間との差が所定範囲内であるとき、当該外乱が構造変化型外乱であると判断する機能と、前記2回目以降に前記構造変化型外乱が発生したとき、初回の前記外乱が発生して前記フィードフォワード処理部により算出された前記第1、第2のフィードフォワード量および前記切換期間により各々前記キャンセル操作量として切り換え出力するとともに、前記第2のフィードフォワード量の前記修正量を算出し、前記3回目以降の前記外乱指示信号から前記切換期間では前記第1のフィードフォワード量を、前記切換期間以降では前記第2のフィードフォワード量に係る前記修正値を各々前記キャンセル操作量として切り換え出力する機能と、を有して形成されてなる請求項1記載の制御装置。 - 前記フィードフォワード処理部は、前記2回目以降の外乱発生を指示する前記外乱指示信号に基づき、前記2回目以降、前記ボトムに到達するまでに算出された前記積分出力値に対し、前記切換期間が経過するまでに算出された前記積分出力値の割合分を前記第1のフィードフォワード量に加算して前記第1のフィードフォワード量に関する修正値を算出し、前記2回目以降発生する外乱指示信号を受けた時点の前記主操作量と前記動作期間経過したときの前記主操作量との差を前記第2のフィードフォワード量から減算して前記第2のフィードフォワード量に関する修正値を算出し、前記初回に前記制御量が前記ボトムに到達するまでの期間と前記2回目以降の外乱が発生してから前記制御量が前記ボトムに到達するまでの期間との到達差を求め、前記初回に前記制御量が再び前記目標値に戻るまでに算出された前記積分出力値に対し、前記2回目以降の外乱が発生して から前記制御量が再び前記目標値に戻るまでに算出された前記積分出力値の割合を求め、前記到達差にその割合を掛けた結果を前記第1、第2のフィードフォワード量の前記切換期間から減算して前記切換期間に係る前記修正値を算出するものであり、
前記フィードフォワード処理部は、前記初回の外乱によって変化した前記制御量が前記ボトムに到達するまでの到達時間と、2回目以降の外乱によって変化した前記制御量が前記ボトムに到達するまでの到達時間との差が所定範囲内を越えるとき、当該外乱がステップ状又はインパルス状外乱であると判断する機能と、前記2回目以降に前記ステップ状又はインパルス状外乱が発生したとき、初回の前記外乱が発生して前記フィードフォワード処理部により算出された前記第1、第2のフィードフォワード量および前記切換期間により各々前記キャンセル操作量として切り換え出力するとともに、前記第1、第2のフィードフォワード量および前記切換期間の各々の前記修正値を算出し、前記3回目以降の前記外乱指示信号から修正された前記切換期間では前記第1のフィードフォワード量に係る前記修正値を、修正された前記切換期間以降では前記第2のフィードフォワード量に係る前記修正値を各々前記キャンセル操作量として切り換え出力する機能と、を有して形成されてなる請求項1記載の制御装置。
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