JP3205929B2 - Imcコントローラ - Google Patents

Imcコントローラ

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JP3205929B2
JP3205929B2 JP01935598A JP1935598A JP3205929B2 JP 3205929 B2 JP3205929 B2 JP 3205929B2 JP 01935598 A JP01935598 A JP 01935598A JP 1935598 A JP1935598 A JP 1935598A JP 3205929 B2 JP3205929 B2 JP 3205929B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、IMC(Internal
Model Control)構造の制御アルゴリズムを用いたコン
トローラに係り、特にハンチング抑制機能に起因する制
御の過剰安定状態を回避することができるIMCコント
ローラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より制御対象プロセスを数式表現し
た内部モデルを組み込んで制御を行うIMC構造の制御
アルゴリズムを用いたコントローラが提案されており、
このIMCコントローラを用いれば制御対象プロセスに
大きなむだ時間が存在しても対応が可能という優れた利
点がある。このようなIMCコントローラの内部モデル
は、制御対象プロセスを同定した結果に基づいて、内部
モデルの伝達関数とプロセスの伝達関数(近似式)が一
致するようにパラメータが設定される。
【0003】ところが、制御対象プロセスの同定に誤差
があって内部モデルのパラメータ設定が不適切な場合、
あるいはプロセスの特性が変動する場合には、制御量に
振動(ハンチング)が発生することがある。制御中に振
動が発生した場合には、いったん制御を中断して内部モ
デルパラメータを再調整してから、再び制御をやり直す
必要がある。しかし、このような調整を行うことは、I
MCに関する専門的知識のない一般利用者にとって困難
であり、IMCに関する知識を有する専門家にとって
も、調整のための具体的な指標がないので、容易に再調
整することができないという問題があった。
【0004】そこで、特開平9−160604号公報に
開示されたIMCコントローラでは、制御中に制御量に
振動が発生した場合、内部モデルパラメータのモデルゲ
インを大きな値に修正することによって、制御量の振動
を自動的に抑制するようにしていた。このハンチング抑
制機能付きのIMCコントローラの主な適用対象として
は、(a)プロセス同定が困難で内部モデルパラメータ
の初期設定が不適切なために制御が不安定化してしまう
ような系、(b)プロセス同定はある程度可能であり内
部モデルパラメータの初期設定も適切に行なわれるもの
の、制御中に特性が変化して結果的にある時点で内部モ
デルパラメータが不適切になり制御が不安定化してしま
うような系、の2通りが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、特開平
9−160604号公報に開示されたハンチング抑制機
能付きのIMCコントローラでは、制御中に振動が発生
したとき、この振動を自動的に抑制して良好な制御を行
うことができる。しかし、上記適用対象のうち、(b)
のケースでは、制御中に一時的に特性が変化し、しばら
くすると制御対象が元の状態に戻ることがある。このよ
うな系にハンチング抑制機能付きのIMCコントローラ
を適用すると、一時的な特性変化によるハンチングを検
出してモデルゲインを大きな値に修正するため、制御対
象が元の特性に戻ったときには、モデルゲインが大きす
ぎて制御系が過剰に安定な状況に陥り、制御の応答特性
が鈍くなってしまうという問題点があった。本発明は、
上記課題を解決するためになされたもので、ハンチング
抑制機能に起因する制御の過剰安定状態を回避すること
ができるIMCコントローラを提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1に記
載のように、制御の目標値から制御対象プロセスに出力
する操作量を演算して、制御対象プロセスを数式表現し
た内部モデルによって制御対象プロセスの制御量に相当
するモデル出力値を演算し、制御量とモデル出力値との
差をフィードバックすることにより制御を行うIMCコ
ントローラにおいて、上記目標値からフィードバック量
を減算する第1の減算処理部と、この第1の減算処理部
の出力を伝達関数が時間遅れの特性で出力する目標値・
外乱フィルタ部、及び内部モデルのパラメータに基づい
て目標値・外乱フィルタ部の出力から操作量を演算して
出力する操作部からなる操作量演算部と、上記内部モデ
ルパラメータを記憶する内部モデル記憶部と、この内部
モデル記憶部に記憶された内部モデルパラメータに基づ
いて上記操作量からモデル出力値を演算する内部モデル
出力演算部と、上記制御量からモデル出力値を減算して
上記フィードバック量を出力する第2の減算処理部と、
制御量の振動状態を判定し、振動が発生していると判断
すると、振動抑制のための内部モデル修正パラメータを
算出して、上記内部モデル記憶部に記憶された内部モデ
ルパラメータをこの修正パラメータに変更する内部モデ
ルパラメータ適応調整部と、制御が過剰安定状態となる
ことを回避するための内部モデルパラメータの下限値を
記憶する内部モデルパラメータ下限値記憶部と、上記修
正パラメータに変更された内部モデルパラメータを上記
内部モデルパラメータ下限値に移行させる移行時間を記
憶する移行時間記憶部と、上記内部モデル記憶部に記憶
された内部モデルパラメータを移行時間に基づいて内部
モデルパラメータ下限値に徐々に近づけていく処理を行
なう内部モデルパラメータ移行演算部とを有するもので
ある。制御対象プロセスの特性変動により制御量に振動
が発生すると、内部モデルパラメータ適応調整部が内部
モデル記憶部に記憶された内部モデルパラメータを修正
して、振動を抑制する。制御対象プロセスの特性が元に
戻ると、この制御対象にとって修正パラメータは値が大
きすぎ、制御が過剰安定状態となる。本発明では、内部
モデルパラメータ移行演算部が内部モデル記憶部に記憶
された内部モデルパラメータを内部モデルパラメータ下
限値に徐々に近づけていくことにより、過剰安定状態が
継続することを回避する。
【0007】また、請求項2に記載のように、上記内部
モデルパラメータ適応調整部は、モデル出力値の極大値
又は極小値を検出して、これをピークモデル出力値とす
るモデル出力値ピーク検出部と、制御量の極大値又は極
小値を検出して、これをピーク制御量とする制御量ピー
ク検出部と、検出されたピーク制御量に基づいて制御量
の振動状態を判定し、振動が発生していると判断すると
修正指示信号を出力する状態判定部と、この修正指示信
号が出力されると、ピーク制御量、ピークモデル出力値
に基づく制御量の振幅とモデル出力値の振幅から内部モ
デルの修正パラメータを算出して、上記内部モデル記憶
部に記憶されたパラメータをこの修正パラメータに変更
する内部モデルパラメータ修正部とからなるものであ
る。このような構成により、制御中に振動が発生すると
状態判定部から修正指示信号が出力される。そして、内
部モデルパラメータ修正部にてピーク制御量、ピークモ
デル出力値に基づく制御量の振幅とモデル出力値の振幅
から内部モデルの修正パラメータが算出され、内部モデ
ル記憶部に出力されることにより、内部モデルパラメー
タが修正される。
【0008】また、請求項3に記載のように、上記内部
モデルパラメータ下限値又は移行時間を一日の時間帯毎
に予め設定しておくものである。また、請求項4に記載
のように、上記内部モデル修正パラメータ及び内部モデ
ルパラメータ下限値は、モデルゲインである。これによ
り、内部モデル記憶部に記憶された内部モデルパラメー
タ中のモデルゲインが修正される。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の実施
の形態を示すIMCコントローラのブロック図、図2は
このコントローラを用いた制御系のブロック線図、図3
はこのコントローラの動作を説明するためのフローチャ
ート図である。図1において、1はオペレータによって
設定された目標値rをコントローラに入力するための目
標値入力部、3は目標値rからフィードバック量e2を
減算する第1の減算処理部、4は後述する内部モデル記
憶部のパラメータに基づいて第1の減算処理部3の出力
e1から操作量uを演算する操作量演算部、5は操作量
演算部4から出力された操作量uを図1では図示しない
制御対象プロセスへ出力する信号出力部である。
【0010】また、6aはコントローラの内部モデルパ
ラメータを記憶する内部モデル記憶部、6bは内部モデ
ル記憶部6aのパラメータに基づいて内部モデルとして
の演算を行いモデル出力値ymを出力する内部モデル出
力演算部、7はプロセスからの制御量yをコントローラ
に入力するための制御量入力部、8は制御量入力部7か
ら出力された制御量yから内部モデル出力演算部6bか
ら出力されたモデル出力値ymを減算してフィードバッ
ク量e2を出力する第2の減算処理部、9はモデル出力
値ymの極大値又は極小値を検出して、これをピークモ
デル出力値とするモデル出力値ピーク検出部、10は制
御量yの極大値又は極小値を検出して、これをピーク制
御量とする制御量ピーク検出部、11は検出されたピー
ク制御量に基づいて制御量yの振動状態を判定し、振動
が発生していると判断すると修正指示信号を出力する状
態判定部である。12は内部モデルパラメータ修正部で
あり、修正指示信号が出力されると、ピーク制御量、ピ
ークモデル出力値に基づく制御量yの振幅とモデル出力
値ymの振幅から内部モデルの修正パラメータを算出し
て、内部モデル記憶部6aに記憶されたパラメータをこ
の修正パラメータに変更させる。
【0011】13は内部モデル記憶部6aに記憶されて
いるモデルゲインを取り込むモデルゲイン入力部、14
は制御が過剰安定状態となることを回避するためのモデ
ルゲイン下限値Kmxを記憶するモデルゲイン下限値記
憶部、15は修正ゲインに変更されたモデルゲインを下
限値Kmxに移行させる移行時間Txを記憶する移行時
間記憶部、16は内部モデル記憶部6aに記憶されたモ
デルゲインが下限値Kmxに徐々に近づくように補正ゲ
インを算出するモデルゲイン移行演算部、17はモデル
ゲイン移行演算部16で算出された補正ゲインを内部モ
デル記憶部6aに出力するモデルゲイン出力部である。
【0012】図2において、4aは操作量演算部4の内
部にあって、第1の減算処理部3の出力e1を伝達関数
が1次遅れの特性で出力する目標値・外乱フィルタ部、
4bは同じくその内部にあって目標値・外乱フィルタ部
4aの出力から操作量uを演算する操作部、6は内部モ
デル記憶部6a及び内部モデル出力演算部6bからなる
内部モデル、Fは目標値・外乱フィルタ部4aの伝達関
数である。
【0013】なお、図2は図1の第1の減算処理部3、
操作量演算部4、内部モデル記憶部6a、内部モデル出
力演算部6b及び第2の減算処理部8からなるコントロ
ーラの基本構成に、制御対象プロセス30を含めて制御
系として書き直したものである。
【0014】次に、このようなコントローラの動作を説
明する。図3に示す動作は、全て1制御周期ごとに行わ
れるものである。目標値rは、このコントローラのオペ
レータによって設定され、目標値入力部1を介して第1
の減算処理部3に入力される(図3ステップ100)。
【0015】第1の減算処理部3は、目標値rから第2
の減算処理部8から出力されるフィードバック量e2を
減算して、出力値e1を次式のように演算する(ステッ
プ101)。 e1=r−e2 ・・・(1)
【0016】操作量演算部4内の目標値・外乱フィルタ
部4aは、第1の減算処理部3の出力e1をその時定数
をT2とする次式のような伝達関数Fの特性で出力す
る。 F=1/(1+T2×s) ・・・(2) そして、時定数T2は後述する内部モデル6の時定数T
mに応じて次式のように設定されるようになっている。 T2=α×Tm ・・・(3) αは比例定数であり、例えばα=0.12である。
【0017】また、同じく操作量演算部4内の操作部4
bは、目標値・外乱フィルタ部4aの出力から操作量u
を演算するが、その伝達関数Gcは内部モデル記憶部6
aから出力された内部モデル6のゲイン及び時定数によ
り次式となり、むだ時間Lmの要素を除いた内部モデル
6の伝達関数Gmの逆数となっている。 Gc=(1+Tm×s)/Km ・・・(4) ここで、Km、Tmはそれぞれ内部モデル6のゲイン、
時定数である。
【0018】よって、操作量演算部4は、第1の減算処
理部3の出力e1から操作量uを次式のように演算し、
これを信号出力部5を介して制御対象プロセス30(実
際にはバルブ等の装置)へ出力し、また内部モデル出力
演算部6bへ出力する(ステップ102)。 u=F×Gc×e1 =[(1+Tm×s)/{Km×(1+T2×s)}]×e1 ・・(5)
【0019】次に、制御対象プロセス30は、1次遅れ
とむだ時間の要素を有するものとしてその伝達関数Gp
を次式のような近似伝達関数で表現できる。 Gp=Kp×exp(−Lp×s)/(1+Tp×s) ・・・(6) ここで、Kp、Lp、Tpはそれぞれプロセス30のゲ
イン、むだ時間、時定数である。
【0020】そして、内部モデル6は、プロセス30を
モデル同定した結果得られた上記のようなパラメータK
p、Tp、Lpをそれぞれ内部モデルのゲインKm、時
定数Tm、むだ時間Lmとして用い、プロセス30を式
(6)と同様の近似式によって表現したものとなる。
【0021】すなわち、内部モデル出力演算部6bは、
内部モデル記憶部6aに記憶されたゲインKm、時定数
Tm、及びむだ時間Lmに基づき操作量uからモデル出
力値ymを次式のように演算する(ステップ103)。 ym=Gm×u={Km×exp(−Lm×s)/(1+Tm×s)}×u ・・・(7)
【0022】次いで、制御量入力部7には、制御対象プ
ロセス30(実際には制御量yを検出するセンサ)から
制御量yが入力される(ステップ104)。そして、第
2の減算処理部8は、制御量yから内部モデル出力演算
部6bからのモデル出力値ymを減算して、フィードバ
ック量e2を次式のように演算する(ステップ10
5)。 e2=y−ym ・・・(8)
【0023】以上のようなステップ100〜105の動
作をオペレータ等の指令によってコントローラが停止す
るまで、1制御周期ごとに繰り返す。これが、このIM
Cコントローラの基本構成であるフィードバック制御系
としての動作である。
【0024】次に、状態判定部11は、このような制御
系において、制御が整定しているかどうかを以下のよう
に判定する(ステップ106)。図4はこの状態判定部
11のステップ106の動作を詳細に説明するためのフ
ローチャート図である。まず、状態判定部11は、目標
値rと制御量yに基づき次式によって制御が整定しつつ
あるかどうかを判定する(ステップ200)。 |r−y|<δ ・・・(9)
【0025】ここで、δは整定判定基準値であり、通常
の制御中の変化量(目標値rと制御量yの偏差)より小
さく、かつ整定状態で維持されるべき最大の偏差の指標
であって、本実施の形態では制御量フルレンジの1%に
設定されている。
【0026】そして、式(9)が成立しない場合は、制
御が整定状態に向かっていないと判断し、整定継続時間
TEから制御周期dTを減算する(ステップ201)。
ただし、整定継続時間TEの初期値は0なので、このよ
うな減算が行われるのは、TE>0のときである。
【0027】続いて、状態判定部11は、次式によって
制御が整定しているかどうかを判定する(ステップ20
2)。 TE>T1 ・・・(10) T1は整定判定のしきい値となる整定判定基準時間であ
り、本実施の形態では1.5×Tmである。ここでは整
定状態に向かっていないので、式(10)が不成立とな
って判定Noとなり、状態判定部11の動作が終了して
次のモデル出力値ピーク検出部9の動作(図3ステップ
107)に移る。
【0028】一方、ステップ200において式(9)が
成立する場合は、制御が整定状態に向かっていると判断
して、整定継続時間TEに制御周期dTを加算する(ス
テップ203)。制御が整定状態に向かっている場合、
ステップ200、203、202の動作が1制御周期ご
とに繰り返される。このとき、初めはステップ202に
おける判定がNoとなるが、制御が整定しつつあること
から式(9)が1制御周期ごとに連続して成立し、ステ
ップ203により整定継続時間TEが次第に増加する。
【0029】これにより、やがて式(10)が成立す
る。こうして、ステップ202において、判定Yesと
なり整定状態になったと判断すると、状態判定部11
は、整定時変数処理を以下のように行う(ステップ20
4)。
【0030】つまり、状態判定部11は、整定継続時間
TEを0に初期化し、後述する制御量ピーク検出部10
に記憶されている第1ピーク制御量y1をYSとし、同
じく第2ピーク制御量y2を−YSとし、第3ピーク制
御量y3を0とする。ここで、定数YSとしては、通常
有り得ない値が設定され、本実施の形態では制御量フル
レンジの10倍の値が設定されている。
【0031】また、後述するモデル出力値ピーク検出部
9に記憶されている第1ピークモデル出力値ym1をY
MSとし、同じく第2ピークモデル出力値ym2を−Y
MSとし、第3ピークモデル出力値ym3をYMSとす
る。本実施の形態では、YMSもYSと同じ値とする。
以上のような整定時変数処理を行う理由については後述
する。こうして、状態判定部11のステップ106の動
作が終了する。
【0032】次に、モデル出力値ピーク検出部9は、内
部モデル出力演算部6bから出力されたモデル出力値y
mの極大値又は極小値を検出する(ステップ107)。
図5はこのモデル出力値ピーク検出部9の動作を詳細に
説明するためのフローチャート図、図6はモデル出力値
ymの振動状態を示す図である。
【0033】まず、モデル出力値ピーク検出部9は、モ
デル出力値ymの変化率を次式のように算出する(ステ
ップ300)。 dym(k)=ym(k)−ym(k−dT) ・・・(11) ここで、dym(k)は現時刻kにおけるモデル出力値
の変化率、ym(k)は現時刻kにおけるモデル出力
値、ym(k−dT)は現時刻から1制御周期dT前の
モデル出力値である。
【0034】続いて、モデル出力値ピーク検出部9は、
モデル出力値ymに極大値又は極小値が現れたかどうか
を次式によって判定する(ステップ301)。 dym(k)×dym(k−dT)<0 ・・・(12) ここで、dym(k−dT)は現時刻kから1制御周期
dT前のモデル出力値変化率である。式(12)は、現
在の変化率dym(k)と1制御周期前の変化率dym
(k−dT)との積が負、すなわちこれらの正負が逆転
したらモデル出力値ymに極大値又は極小値が現れたと
判断するものである。
【0035】ステップ301において、式(12)が成
立せず極大値又は極小値が検出されない場合は、現在記
憶している第1ピークモデル出力値ym1、第2ピーク
モデル出力値ym2、第3ピークモデル出力値ym3を
そのまま内部モデルパラメータ修正部12に出力する
(ステップ302)。なお、これらの初期値は、上述し
た整定時変数処理において設定される値と同じである。
【0036】以上のようなステップ300〜302の動
作を1制御周期ごとに繰り返し、図6(a)の時刻k1
になると、式(12)が成立してステップ301の判定
がYesとなるので、モデル出力値ymに最初の極大値
又は極小値が現れたと判断する(以下、モデル出力値第
1ピークという)。そして、モデル出力値ピーク検出部
9は、ym3=ym(k1−dT)、つまり第3ピーク
モデル出力値ym3を現時刻k1から1制御周期前のモ
デル出力値とする(ステップ303)。
【0037】最後に、ym1〜ym3を内部モデルパラ
メータ修正部12に出力する(ステップ302)。な
お、第1ピークモデル出力値ym1、第2ピークモデル
出力値ym2の値は変更されていないので、初期値のま
まである。こうして、モデル出力値第1ピークが検出さ
れたことになる。
【0038】次に、時刻k1を過ぎると、再びステップ
300〜302の動作が1制御周期ごとに繰り返され
る。そして、図6(b)の時刻k2になると、式(1
2)が成立してステップ301の判定がYesとなるの
で、第1ピーク後のモデル出力値ymに次の極大値又は
極小値が現れたと判断する(以下、モデル出力値第2ピ
ークという)。
【0039】そして、モデル出力値ピーク検出部9は、
ym2=ym3、ym3=ym(k2−dT)、つまり
現在のym3の値を第2ピークモデル出力値ym2に代
入して、現時刻k2から1制御周期前のモデル出力値を
新しいym3とする(ステップ303)。最後に、ym
1〜ym3を出力する(ステップ302)。なお、第1
ピークモデル出力値ym1の値は変更されていないの
で、初期値のままである。こうして、モデル出力値第2
ピークが検出されたことになる。
【0040】時刻k2を過ぎると、再びステップ300
〜302の動作が1制御周期ごとに繰り返される。図6
(c)の時刻k3になると、式(12)が成立してステ
ップ301の判定がYesとなるので、第2ピーク後の
モデル出力値ymに次の極大値又は極小値が現れたと判
断する(以下、モデル出力値第3ピークという)。
【0041】そして、モデル出力値ピーク検出部9は、
ym1=ym2、ym2=ym3、ym3=ym(k3
−dT)、つまり現在のym2の値をym1に代入する
と共に現在のym3の値をym2に代入し、現時刻k3
から1制御周期前のモデル出力値を新しいym3とする
(ステップ303)。最後に、ym1〜ym3を出力す
る(ステップ302)。こうして、モデル出力値第3ピ
ークが検出されたことになる。
【0042】次に、制御量ピーク検出部10は、制御量
入力部7から出力された制御量yの極大値又は極小値を
検出する(ステップ108)。図7はこの制御量ピーク
検出部10の動作を詳細に説明するためのフローチャー
ト図、図8は制御量yの振動状態を示す図である。
【0043】まず、制御量ピーク検出部10は、目標値
rと制御量yとの差である偏差を次式のように算出する
(ステップ400)。 e(t)=r−y(t) ・・・(13) ここで、e(t)は現時刻tにおける偏差、y(t)は
現時刻tにおける制御量である。
【0044】続いて、偏差e(t)に基づいて制御量y
を監視し、制御量yが目標値rを横切ったかどうかを次
式によって調べる(ステップ401)。 e(t)×e(t−dT)<0 ・・・(14) ここで、e(t−dT)は現時刻tから1制御周期前の
偏差である。式(14)は、現在の偏差e(t)と1制
御周期前の偏差e(t−dT)の正負が逆転したら制御
量yが目標値rを横切ったと判断するものである。
【0045】ステップ401において、式(14)が成
立せず制御量yが目標値rを横切っていないと判断され
る場合は、ステップ402に進む。ステップ402にお
いて、制御量ピーク検出部10は、次式が成立するかど
うかを判定する。 |e(t)|>|y3| ・・・(15) よって、式(15)が成立しない場合には、ステップ4
02の判定がNoとなる。
【0046】判定Noの場合は、現在記憶している第1
ピーク制御量y1、第2ピーク制御量y2、第3ピーク
制御量y3をそのまま出力する(ステップ403)。な
お、これらの初期値は、整定時変数処理において設定さ
れた値と同じである。以上のようなステップ400〜4
03の動作を1制御周期ごとに繰り返し、図8(a)の
時刻t1になると、式(14)が成立してステップ40
1の判定がYesとなるので、制御量yが目標値rを横
切ったと判断する。
【0047】そして、制御量ピーク検出部10は、y3
=e(t1)、つまり第3ピーク制御量y3を現時刻t
1の偏差とする(ステップ404)。次いで、ステップ
402では、式(15)の判定を行い、式(15)が成
立して判定Yesとなれば、第3ピーク制御量y3を現
時刻の偏差に更新する(ステップ405)。最後に、y
1〜y3を出力する(ステップ403)。なお、y1、
y2の値は変更されていないので、初期値のままであ
る。
【0048】制御量yが目標値rを横切った後で、現時
刻の偏差の絶対値|e(t)|が現在の第3ピーク制御
量の絶対値|y3|より大きい限り、ステップ400〜
402、405、403の動作が1制御周期ごとに繰り
返され、y3が偏差e(t)に更新される。こうして、
時刻t2における偏差e(t2)がy3となり、制御量
第1ピークが検出されたことになる。
【0049】時刻t2を過ぎると、再びステップ400
〜403の動作が1制御周期ごとに繰り返される。そし
て、図8(b)の時刻t3になると、式(14)が成立
してステップ401の判定がYesとなるので、制御量
第1ピークの後で制御量yが目標値rを横切ったと判断
する。そして、制御量ピーク検出部10は、y2=y
3、y3=e(t3)、つまり現在のy3の値を第2ピ
ーク制御量y2に代入して、現時刻t3の偏差を新しい
y3とする(ステップ404)。
【0050】次いで、ステップ402では、式(15)
の判定を行い、式(15)が成立して判定Yesとなれ
ば、第3ピーク制御量y3を現時刻の偏差に更新する。
つまり、上記と同様に現時刻の偏差の絶対値|e(t)
|が現在の第3ピーク制御量の絶対値|y3|より大き
い限り、ステップ405にてy3が偏差e(t)に更新
される。これにより、時刻t4における偏差e(t4)
がy3となり、制御量第2ピークが検出されたことにな
る。なお、第1ピーク制御量y1の値は変更されていな
いので、初期値のままである。
【0051】時刻t4を過ぎると、再びステップ400
〜403の動作が1制御周期ごとに繰り返される。そし
て、図8(c)の時刻t5になると、式(14)が成立
してステップ401の判定がYesとなるので、制御量
第2ピークの後で制御量yが目標値rを横切ったと判断
する。そして、制御量ピーク検出部10は、y1=y
2、y2=y3、y3=e(t5)、つまり現在のy2
の値をy1に代入すると共に現在のy3の値をy2に代
入して、現時刻t5の偏差を新しいy3とする(ステッ
プ404)。
【0052】次いで、ステップ402では、式(15)
の判定を行い、式(15)が成立して判定Yesとなれ
ば、第3ピーク制御量y3を現時刻の偏差に更新する。
すなわち、上記と同様に現時刻の偏差の絶対値|e
(t)|が現在の第3ピーク制御量の絶対値|y3|よ
り大きい限り、ステップ405にてy3が偏差e(t)
に更新される。こうして、時刻t6における偏差e(t
6)がy3となり、制御量第3ピークが検出されたこと
になる。
【0053】次に、状態判定部11は、制御量ピーク検
出部10から1制御周期ごとに出力される第1ピーク制
御量y1、第2ピーク制御量y2、第3ピーク制御量y
3に基づき、制御量yの振動状態を評価し、制御量yに
振動が発生しているかどうかを次式によって判定する
(ステップ109)。
【0054】 |y1|>δ ・・・(16) |y3|>δ ・・・(17) (y2−y3)/(y2−y1)>β ・・・(18) βは減衰判定比例定数であり、本実施の形態では0.7
に設定されている。
【0055】状態判定部11は、式(16)〜(18)
が同時に成立しない場合、制御量yに振動が発生してい
ないと判断し、内部モデルパラメータの修正を指示する
ための修正指示信号を内部モデルパラメータ修正部12
に出力しない。この場合、内部モデルパラメータ修正部
12によるハンチング抑制のための内部モデルパラメー
タ修正は行われず、動作はステップ111に進む。
【0056】なお、制御量yに振動が発生していない場
合以外に式(16)〜(18)が同時に成立しない場合
として、制御量第1ピーク又は第2ピークが検出されて
いない場合がある。このような場合、第1ピーク制御量
y1、第2ピーク制御量y2が初期値のままなので、式
(16)〜(18)が同時に成立することはない。こう
して、制御量第1ピーク又は第2ピークが検出されてい
ない場合は、内部モデルパラメータ修正を実施しないよ
うになっている。これが上述した整定時変数処理を行う
理由の1つである。
【0057】次に、モデルゲイン入力部13は、内部モ
デル記憶部6aに記憶されている現在のモデルゲインK
m1を取り込む(ステップ111)。モデルゲイン下限
値記憶部14には、ある状態における制御対象プロセス
30をモデル同定した結果得られたモデルゲインの下限
値Kmxが予め設定されている。
【0058】このKmxは、後述するハンチング抑制の
ための内部モデルパラメータ修正によって大きくなった
モデルゲインKmを徐々に小さくしていくときの下限値
を示す。この下限値Kmxを制御対象のどのような状態
に応じて決定するかであるが、例えば、プロセスゲイン
Kpが一時的に高くなる状態と、プロセスゲインKpが
低くなる状態が存在する場合には、以下のようにして決
定する。
【0059】つまり、プロセスゲインKpが高くなる時
間帯では、制御量yに振動(ハンチング)が発生しやす
くなるが、この振動はハンチング抑制機能によって抑え
ることができる。一方、プロセスゲインKpが低くなる
時間帯では、ハンチング抑制のために修正されたモデル
ゲインの値は大きすぎる値となり、制御系は過剰安定状
態となる。そこで、このプロセスゲインKpが低いとき
の制御対象プロセス30をモデル同定した結果得られた
適切なモデルゲインを下限値Kmxとする。
【0060】次に、移行時間記憶部15には、内部モデ
ル記憶部6aに記憶されているモデルゲインKmを下限
値Kmxに移行させる時間間隔を示す移行時間Txが予
め設定されている。
【0061】なお、本実施の形態では移行時間Txを時
定数としているので、移行時間Txは、正確には、モデ
ルゲインKmがハンチング抑制のための修正ゲイン(後
述するKmnew )に変更されてから下限値Kmxに移行
するまでの時間ではなく、修正ゲインと下限値Kmxの
間を100%としたとき、ハンチング抑制のためのモデ
ルゲイン修正を行ってから63.2%変動するまでの時
間である。この移行時間Txは、制御対象に対する知識
や実験等で決定する。
【0062】モデルゲイン移行演算部16は、モデルゲ
イン入力部13から現在のモデルゲインKm1を受け取
ると、モデルゲイン下限値記憶部14に記憶されたモデ
ルゲインの下限値Kmx、移行時間記憶部15に記憶さ
れた移行時間Txに基づいて補正ゲインKm2を次式の
ように算出する(ステップ112)。 Km2=(Kmx×dT+Km1×Tx)/(dT+Tx) ・・(19)
【0063】例えば、空調給気温度制御の例では、制御
周期dTを10秒、移行時間Txを3600秒に設定す
る。そして、モデルゲイン出力部17は、モデルゲイン
移行演算部16で算出された補正ゲインKm2を内部モ
デル記憶部6aに出力する(ステップ113)。こうし
て、補正ゲインKm2が出力されることにより、内部モ
デル記憶部6aに記憶されているゲインKm1がこの補
正ゲインKm2に更新される。
【0064】ステップ109において状態判定部11が
制御量yに振動が発生していると判断しない限り、以上
のステップ100〜109,111〜113の動作が1
制御周期ごとに繰り返される。
【0065】次に、ステップ109において式(16)
〜(18)が同時に成立する場合、状態判定部11は、
制御量yに振動が発生していると判断して、修正指示信
号を内部モデルパラメータ修正部12に出力する。
【0066】なお、上記の説明では、制御量ピーク検出
部10が図8(c)の時刻t6において制御量第3ピー
クを検出すると説明したが、式(16)〜(18)が同
時に成立すれば、状態判定部11が制御量yに振動が発
生していると判断するので、真の制御量第3ピークが検
出される前に内部モデルパラメータ修正が実施されるこ
とも有り得る。
【0067】次に、内部モデルパラメータ修正部12
は、状態判定部11から修正指示信号が入力されると、
内部モデルパラメータ修正を以下のように実施する(ス
テップ110)。図9はこの内部モデルパラメータ修正
部12の動作を詳細に説明するためのフローチャート
図、図10は内部モデルパラメータ修正動作を説明する
ための制御量yとモデル出力値ymの様子を示す図であ
る。
【0068】内部モデルパラメータ修正部12は、まず
パラメータ修正のための修正係数候補ρ1、ρ2を次式
のように算出する(ステップ500)。 ρ1=W×(y1−y2)/(ym2−ym1)+(1−W) ・・(20) ρ2=W×(y1−y2)/(ym3−ym2)+(1−W) ・・(21)
【0069】ここで、Wはモデル出力値ピーク検出部
9、制御量ピーク検出部10による検出結果をパラメー
タ修正にどの程度反映させるかを決定する修正荷重であ
り、0≦W≦1で、本実施の形態では0.7である。続
いて、修正係数候補ρ1を次式によって評価する(ステ
ップ501)。 ρ1>ε ・・・(22) εは評価定数であり、本実施の形態では0である。
【0070】式(22)が成立しない場合、内部モデル
パラメータ修正部12は、修正係数候補ρ1が内部モデ
ルパラメータの修正にとって適当でないと判断し、ステ
ップ503に進む。また、式(22)が成立する場合、
修正係数候補ρ1がパラメータ修正にとって適当である
と判断し、修正係数ρをρ1とした後に(ステップ50
2)、ステップ503に進む。
【0071】次いで、修正係数候補ρ2を次式によって
評価する(ステップ503)。 ρ2>ε ・・・(23) 式(23)が成立しない場合、修正係数候補ρ2がパラ
メータ修正にとって適当でないと判断し、ステップ50
5に進む。また、式(23)が成立する場合、修正係数
候補ρ2がパラメータ修正にとって適当であると判断
し、修正係数ρをρ2とした後に(ステップ504)、
ステップ505に進む。
【0072】以上のような修正係数候補ρ1、ρ2の評
価を行うのは以下の理由による。図10のy1の位置に
ある制御量第1ピーク、同じくy3の位置にある第3ピ
ークが制御量yの極大値(ただし、前述した理由からy
3は真の極大値ではない)、y2の位置にある第2ピー
クが極小値で、ym1の位置にあるモデル出力値第1ピ
ーク、ym3の位置にある第3ピークがモデル出力値y
mの極大値、ym2の位置にある第2ピークが極小値の
場合、式(22)が成立して式(23)が不成立とな
る。これは、y1−y2を制御量yの振幅として採用
し、ym2−ym1をモデル出力値ymの振幅として採
用することを意味する。
【0073】また、図10と逆に、モデル出力値第1ピ
ーク、第3ピークがモデル出力値ymの極小値で、第2
ピークが極大値の場合、式(23)が成立して式(2
2)が不成立となる。これは、y1−y2を制御量yの
振幅として採用し、ym3−ym2をモデル出力値ym
の振幅として採用することを意味する。
【0074】このように、制御量yが第1ピークから第
2ピークに向かって減少すれば、モデル出力値ymも第
1ピークから第2ピーク又は第2ピークから第3ピーク
に向かって減少する方を採用し、制御量yが第1ピーク
から第2ピークに向かって増加すれば、モデル出力値y
mも増加する方を採用する。
【0075】次に、内部モデルパラメータ修正部12
は、次式が成立するかどうかを判定する(ステップ50
5)。 ρ1≦ε ・・・(24) ρ2≦ε ・・・(25) そして、式(24)、(25)が同時に成立して判定Y
esとなる場合、内部モデルパラメータ修正を先送りし
て動作を終了する。
【0076】このように修正が先送りされる状況につい
て図11を用いて説明する。図11のym2の位置にあ
るモデル出力値第1ピーク、同じくym3の位置にある
第2ピークが検出されて第3ピークが検出されていない
場合、前述の動作により第1ピークの値は第2ピークモ
デル出力値ym2に代入され、第2ピークの値は第3ピ
ークモデル出力値ym3に代入されている。よって、第
1ピークモデル出力値ym1は初期値のままである。こ
のような場合、式(22)、(23)が何れも不成立と
なって式(24)、(25)が同時に成立する。
【0077】すなわち、状態判定部11によって制御量
yの振動が検出された状態で(つまり、制御量第1ピー
ク〜第3ピークは検出済み)、モデル出力値第3ピーク
が検出されてしかるべきときに、モデル出力値第3ピー
クが検出されていないときは、内部モデルパラメータ修
正を先送りする。このような修正先送りを実現すること
が整定時変数処理を行うもう1つの理由である。
【0078】一方、ステップ501、503の何れかが
判定Yesとなって修正係数ρが得られたとき、内部モ
デルパラメータ修正部12は、求めた修正係数ρがρm
axより大きい場合、ρ=ρmaxとし、ρminより
小さい場合、ρ=ρminとする(ステップ506)。
本実施の形態では、ρmax=3、ρmin=1.5で
ある。
【0079】このような修正係数ρの上下限処理を行う
のは以下のような理由による。修正係数ρは式(20)
又は(21)によって算出され、この修正係数ρを基に
内部モデルパラメータが修正される。ところが、修正係
数ρが過大な値に算出されたり過小な値に算出されるこ
ともあり、このような場合はゲインKmもそれに応じて
修正されるので、制御の安全性を損なう。そこで、安全
性の限界を外れないように一定の範囲を設けて、修正係
数ρの上下限処理を行っている。
【0080】続いて、内部モデルパラメータ修正部12
は、こうして確定した修正係数ρから修正ゲインKmne
w を次式のように算出し、内部モデル記憶部6aに出力
する(ステップ507)。 Kmnew =ρ×Kmold ・・・(26)
【0081】Kmold は内部モデル記憶部6aに記憶さ
れている現在のゲインである。こうして、修正ゲインK
mnew が出力されることにより、内部モデル記憶部6a
に記憶されているゲインKmold がこの修正ゲインKm
new に更新される。
【0082】最後に、次式のような内部変数の初期化処
理を行う(ステップ508)。 TE=T1+n×dT ・・・(27) e1=0.5×ρ×(ym2+ym3) ・・・(28) ef=0.5×ρ×(ym2+ym3) ・・・(29) ym(t0)=0.5×ρ×(ym2+ym3) ・・・(30) up(i)=u(t0) ・・・(31)
【0083】式(27)において、nは2以上であり、
本実施の形態では2である。状態判定部11に記憶され
た整定継続時間TEを式(27)のように設定すること
により、次の制御周期において、状態判定部11の整定
判定(図4ステップ202)が判定Yesとなる。これ
により、整定時変数処理が実行される。これは、ym1
〜ym3、y1〜y3の古い値がモデル出力値ピーク検
出部9、制御量ピーク検出部10に残っていることによ
る誤動作を防ぐためである。
【0084】また、式(28)〜(31)は、上記の内
部モデルパラメータ修正によって制御状態が乱されると
いう弊害現象の発生を回避するためのものである。つま
り、内部モデルパラメータ修正部12が内部モデルパラ
メータ(ゲインKm)を修正すると、制御動作が過去に
行われてきた処理と不連続なものになる。これは、実質
的に外乱が加えられたのと同等の影響を制御系に与える
ことであり、こうして制御状態が乱される弊害現象が発
生する。
【0085】この制御の不連続性を回避するため、IM
Cの内部変数をリセットする。ところで、式(1)〜
(8)は全て連続時間系で記述されたものであるが、実
際の制御は、1制御周期ごとに行うことからも明らかな
ように離散時間系である。したがって、第1の減算処理
部3の出力値e1、目標値・外乱フィルタ部4aの出力
値ef、操作部4bの出力である操作量u、内部モデル
出力演算部6bの出力であるモデル出力値ymを離散時
間系で演算するためには、これらの値が1次遅れ演算に
関わる変数であることから、各々1制御周期前に演算さ
れた値を使用する必要がある。
【0086】この1制御周期前に演算された値はそれぞ
れ第1の減算処理部3、目標値・外乱フィルタ部4a、
操作部4b、内部モデル出力演算部6bに記憶されてい
る。また、操作量uは、内部モデル出力演算部6bによ
るモデル出力値ymの演算の際のむだ時間演算(式
(7)中のexp(−Lm×s)に関わる演算)に必要
な変数でもあるので、むだ時間Lm分過去に遡った時点
から現時点までに出力された操作量を時系列データとし
て記憶しておく必要がある(ただし、現制御周期で演算
に使用するのは、むだ時間Lm分過去に遡った時点の操
作量である)。
【0087】この時系列データは内部モデル出力演算部
6b内に記憶されており、これをup(i)とする。こ
うして、コントローラの各構成要素は、時系列データu
p(i)と1制御周期前の各値(これらを内部変数と呼
ぶ)を利用して式(1)〜(8)の演算を行うことがで
きる。
【0088】ここで、内部モデルパラメータの修正後の
最初のモデル出力値(図10のym4)は、0.5×ρ
×(ym2+ym3)となる。また、定常状態では式
(1)〜(8)においてs=0となり、e1=ym、e
f=ymが成立する。
【0089】式(28)〜(30)は、これに基づいて
修正後のモデル出力値ym4で整定しているのと等価に
するものであり、式(31)は時系列データup(i)
をすべて修正時刻t0の操作量u(t0)に修正するこ
とにより、同様にu(t0)で整定しているのと等価に
するものである。
【0090】これら内部変数は第1の減算処理部3、操
作量演算部4、内部モデル出力演算部6bに記憶され、
次の制御周期において利用される。このように修正後の
内部モデルパラメータによって制御が行われてきたと等
価な状態を設定することで、制御の不連続性を回避す
る。これで、内部モデルパラメータ修正部12の動作が
終了する。
【0091】次に、モデルゲイン入力部13、モデルゲ
イン移行演算部16及びモデルゲイン出力部17は、内
部モデル記憶部6aに記憶されている現在のゲインKm
1を補正ゲインKm2に更新する(ステップ111〜1
13)。この動作は上記と同様である。
【0092】なお、内部モデルパラメータ修正部12に
よるモデルゲイン修正が行われた直後においては、Km
1=Kmnew である。ステップ111〜113の動作は
モデルゲインを下限値Kmxに近くなるように小さくす
るが、移行時間Txは例えば3600秒と大きな値なの
で、補正ゲインKm2がKm1に対して急激に小さくな
ることはなく、かつKmnew は十分なハンチング抑制を
達成するために大きめの値に設定されているので、ステ
ップ111〜113の動作によってハンチング抑制機能
が損なわれることはない。
【0093】図12は従来のIMCコントローラを空調
系における給気温度制御に使用したときの目標値追従性
を示す図、図13は同様に本実施の形態のコントローラ
の目標値追従性を示す図である。図12、13は16℃
という目標値rを入力し、その制御の途中で制御対象プ
ロセスのゲインKpが急変したときの制御量y(給気温
度)を求めたシミュレーション結果である。
【0094】従来のIMCコントローラは、本実施の形
態のコントローラにおいて、ステップ111〜113の
動作を行わないものを用いている。図12から分かるよ
うに、従来のIMCコントローラでは、制御対象プロセ
スのゲインKpが高くなって給気温度に振動が発生する
と、時刻t1で内部モデルパラメータ修正部12による
モデルゲイン修正を行い、振動を抑制する。
【0095】ところが、時刻t2以降でプロセスゲイン
Kpが低下して制御対象プロセスの特性が元に戻ると、
制御が過剰安定状態に陥るため、時刻t3で入力された
目標値r(給気温度設定値)を微妙に変化させる制御指
令に対して、給気温度の追従性が悪くなり、所望の空調
が実現できなくなる。
【0096】これに対し本実施の形態のIMCコントロ
ーラでは、ステップ111〜113の動作によってモデ
ルゲインKmを下限値Kmxに徐々に近づけていくの
で、給気温度の追従性が悪くなるという不具合の発生を
回避できる。以上のように、本発明によれば、ハンチン
グ抑制機能に起因する制御の過剰安定状態を回避するこ
とができる。
【0097】プロセス同定はある程度可能であり、内部
モデルパラメータの初期調整も適切に行なわれるもの
の、制御中に特性が変化して結果的にある時点で内部モ
デルパラメータが不適切になり、制御が不安定化してし
まうような系の代表例としては、上述の空調給気温度制
御があげられる。
【0098】空調給気温度制御は、バルブの飽和特性や
風量の変化等の影響により、プロセスゲインKpが高い
状態が継続する時間帯や、逆に低い状態が継続する時間
帯が発生する。それぞれに最適な内部モデルパラメータ
調整が逐次行なわれることが理想的であるが、現実的に
は困難であり、よってハンチング抑制機能が必要にな
る。
【0099】この場合、例えば1日の中で最もプロセス
ゲインKpが高くなる時間帯では、通常ハンチングが発
生しやすくなり、ハンチング抑制機能によりモデルゲイ
ンKmの修正が行なわれる。続いて、1日の中で最もプ
ロセスゲインKpが高い時間帯からそうではない時間帯
に移行すると、制御系は過剰に安定な状態になる。
【0100】本発明では、プロセスゲインKpが高い状
態から低い状態に移行するまでの所要時間を予め把握
し、この所要時間を基に移行時間Txを設定することに
より、適度なタイミングでモデルゲインKmを下限値K
mxに移行させるので、制御の過剰安定状態が継続する
ことを回避できる。
【0101】なお、本実施の形態では、ハンチング抑制
機能を実現する内部モデルパラメータ適応調整部を、モ
デル出力値ピーク検出部9、制御量ピーク検出部10、
状態判定部11及び内部モデルパラメータ修正部12か
ら構成したが、これに限るものではなく、他の構成でハ
ンチング抑制を実現してもよい。
【0102】本実施の形態のハンチング抑制は、式(2
0)、(21)から分かるように、制御量yの振幅y1
−y2、モデル出力値ymの振幅ym2−ym1又はy
m3−ym2を内部モデルパラメータの修正の指標とす
るものであり、制御量yの振幅とモデル出力値ymの振
幅が近づくように内部モデルパラメータを修正して、制
御量yの振動を抑制するものである。
【0103】これに対し制御量yの振動を抑制する他の
手法として、制御量yの変化率とモデル出力値ymの変
化率を修正の指標とする手法が考えられる。これは、制
御量yの変化率Dyとモデル出力値ymの変化率Dym
を求め、本発明のρに相当する修正係数をDy/Dym
とすることで、制御量yの変化率Dyとモデル出力値y
mの変化率Dymが近づくように内部モデルパラメータ
を修正するものである。
【0104】ただし、このような手法に対して本実施の
形態には以下のような利点がある。空調系において給気
温度の制御を行う場合、測定される制御量(給気温度)
が空調装置の構造等の影響(例えば空気の流れという外
乱)を受けるため、制御量の波形が制御対象プロセスの
物理特性を忠実に反映しないことがある。このような現
象の例を図14に示す。図14において、ytは系の物
理特性に忠実な制御量、yは測定された制御量である。
【0105】そして、上述した手法により、時刻j2に
おいて内部モデルパラメータの修正が行われるものとす
る。ところが、時刻j2においては、測定された制御量
yの変化率Dyが物理特性に忠実な本来の変化率Dyt
とかなりかけ離れた値になるので、このような変化率D
yを指標として用いると内部モデルパラメータの修正が
的確に行われず、所望の振動抑制効果が得られないこと
がある。
【0106】これに対し本実施の形態では、時刻j1、
j3間における制御量yの最大振幅Ay(上述したy1
−y2)をパラメータ修正の指標として用いる。この振
幅Ayは、変化率Dyのような瞬時値でなく、ある時間
内で検出されるため、系の物理特性に忠実な本来の最大
振幅Aytにほぼ等しい。したがって、制御量yの変化
率とモデル出力値ymの変化率を修正の指標とする手法
よりも的確に内部モデルパラメータを修正することがで
きる。
【0107】また、本実施の形態では、モデルゲイン下
限値記憶部14、移行時間記憶部15にモデルゲイン下
限値Kmx、移行時間Txをそれぞれ1つずつ設定した
が、複数の値、例えば一日の時間帯毎に異なる下限値K
mx、移行時間Txを設定してもよい。下限値Kmx、
移行時間Txの適切な値は時間帯ごとに異なることがあ
るので、各時間帯毎に適切な値をモデルゲイン下限値記
憶部14、移行時間記憶部15に設定して、モデルゲイ
ン移行演算部16が各時間帯に応じて対応する下限値K
mx、移行時間Txを使用するようにすれば、各時間帯
に応じた適切な制御を行うことができる。
【0108】
【発明の効果】本発明によれば、請求項1に記載のよう
に、内部モデルパラメータ下限値記憶部、移行時間記憶
部及び内部モデルパラメータ移行演算部を設けることに
より、ハンチング抑制機能に起因する制御の過剰安定状
態を回避することができるので、制御対象が一時的に不
安定な状態から元の状態に戻ったときに制御の応答特性
が鈍くなるという不具合の発生を回避することができ
る。
【0109】また、請求項2に記載のように、内部モデ
ルパラメータ適応調整部を、モデル出力値ピーク検出
部、制御量ピーク検出部、状態判定部及び内部モデルパ
ラメータ修正部から構成することにより、ハンチング抑
制機能を容易に実現することができる。
【0110】また、請求項3に記載のように、内部モデ
ルパラメータ下限値又は移行時間を一日の時間帯毎に予
め設定しておくことにより、各時間帯に応じて適切な制
御を行うことができる。
【0111】また、請求項4に記載のように、内部モデ
ルパラメータ中のモデルゲインを修正することにより、
振動の抑制とモデルゲイン修正後の過剰安定状態の回避
を容易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示すIMCコントロー
ラのブロック図である。
【図2】 図1のIMCコントローラを用いた制御系の
ブロック線図である。
【図3】 図1のIMCコントローラの動作を説明する
ためのフローチャート図である。
【図4】 状態判定部の動作を詳細に説明するためのフ
ローチャート図である。
【図5】 モデル出力値ピーク検出部の動作を詳細に説
明するためのフローチャート図である。
【図6】 モデル出力値の振動状態を示す図である。
【図7】 制御量ピーク検出部の動作を詳細に説明する
ためのフローチャート図である。
【図8】 制御量の振動状態を示す図である。
【図9】 内部モデルパラメータ修正部の動作を詳細に
説明するためのフローチャート図である。
【図10】 内部モデルパラメータ修正動作を説明する
ための制御量とモデル出力値の様子を示す図である。
【図11】 内部モデルパラメータの修正先送り動作を
説明するための制御量とモデル出力値の様子を示す図で
ある。
【図12】 従来のIMCコントローラの目標値追従性
を示す図である。
【図13】 図1のコントローラの目標値追従性を示す
図である。
【図14】 系の物理特性が忠実に反映されない場合の
制御量の様子を示す図である。
【符号の説明】
1…目標値入力部、3…第1の減算処理部、4…操作量
演算部、5…信号出力部、6a…内部モデル記憶部、6
b…内部モデル出力演算部、7…制御量入力部、8…第
2の減算処理部、9…モデル出力値ピーク検出部、10
…制御量ピーク検出部、11…状態判定部、12…内部
モデルパラメータ修正部、13…モデルゲイン入力部、
14…モデルゲイン下限値記憶部、15…移行時間記憶
部、16…モデルゲイン移行演算部、17…モデルゲイ
ン出力部。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 11/00 - 13/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御の目標値から制御対象プロセスに出
    力する操作量を演算して、制御対象プロセスを数式表現
    した内部モデルによって制御対象プロセスの制御量に相
    当するモデル出力値を演算し、制御量とモデル出力値と
    の差をフィードバックすることにより制御を行うIMC
    コントローラにおいて、 前記目標値からフィードバック量を減算する第1の減算
    処理部と、 この第1の減算処理部の出力を伝達関数が時間遅れの特
    性で出力する目標値・外乱フィルタ部、及び内部モデル
    のパラメータに基づいて目標値・外乱フィルタ部の出力
    から操作量を演算して出力する操作部からなる操作量演
    算部と、 前記内部モデルパラメータを記憶する内部モデル記憶部
    と、 この内部モデル記憶部に記憶された内部モデルパラメー
    タに基づいて前記操作量からモデル出力値を演算する内
    部モデル出力演算部と、 前記制御量からモデル出力値を減算して前記フィードバ
    ック量を出力する第2の減算処理部と、 制御量の振動状態を判定し、振動が発生していると判断
    すると、振動抑制のための内部モデル修正パラメータを
    算出して、前記内部モデル記憶部に記憶された内部モデ
    ルパラメータをこの修正パラメータに変更する内部モデ
    ルパラメータ適応調整部と、 制御が過剰安定状態となることを回避するための内部モ
    デルパラメータの下限値を記憶する内部モデルパラメー
    タ下限値記憶部と、 前記修正パラメータに変更された内部モデルパラメータ
    を前記内部モデルパラメータ下限値に移行させる移行時
    間を記憶する移行時間記憶部と、 前記内部モデル記憶部に記憶された内部モデルパラメー
    タを移行時間に基づいて内部モデルパラメータ下限値に
    徐々に近づけていく処理を行なう内部モデルパラメータ
    移行演算部とを有することを特徴とするIMCコントロ
    ーラ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のIMCコントローラにお
    いて、 前記内部モデルパラメータ適応調整部は、モデル出力値
    の極大値又は極小値を検出して、これをピークモデル出
    力値とするモデル出力値ピーク検出部と、 制御量の極大値又は極小値を検出して、これをピーク制
    御量とする制御量ピーク検出部と、 検出されたピーク制御量に基づいて制御量の振動状態を
    判定し、振動が発生していると判断すると修正指示信号
    を出力する状態判定部と、 この修正指示信号が出力されると、ピーク制御量、ピー
    クモデル出力値に基づく制御量の振幅とモデル出力値の
    振幅から内部モデルの修正パラメータを算出して、前記
    内部モデル記憶部に記憶されたパラメータをこの修正パ
    ラメータに変更する内部モデルパラメータ修正部とから
    なるものであることを特徴とするIMCコントローラ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のIMCコントローラにお
    いて、 前記内部モデルパラメータ下限値又は移行時間を一日の
    時間帯毎に予め設定しておくことを特徴とするIMCコ
    ントローラ。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のIMCコントローラにお
    いて、 前記内部モデル修正パラメータ及び内部モデルパラメー
    タ下限値は、モデルゲインであることを特徴とするIM
    Cコントローラ。
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