JP2913135B2 - コントローラ - Google Patents

コントローラ

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JP2913135B2
JP2913135B2 JP21356593A JP21356593A JP2913135B2 JP 2913135 B2 JP2913135 B2 JP 2913135B2 JP 21356593 A JP21356593 A JP 21356593A JP 21356593 A JP21356593 A JP 21356593A JP 2913135 B2 JP2913135 B2 JP 2913135B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はIMC(Internal Model
Control)構造の制御アルゴリズムを用いたコントロー
ラに関し、特に内部モデルの同定誤差による制御の不安
定化を修正することができるコントローラに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より制御対象プロセスを数式表現し
た内部モデルを組み込んで制御を行うIMC構造の制御
アルゴリズムを用いたコントローラが提案されており、
このIMCコントローラを用いれば制御対象プロセス
(例えばこのコントローラが室内空調機であれば室内環
境に相当する)に大きなむだ時間(空調機から温風が出
てから室内温度が上昇するまでの時間)が存在しても対
応が可能という優れた利点がある。
【0003】図14は従来のIMCコントローラを用い
た制御系のブロック線図である。33は目標値(室内温
度設定値)から後述するフィードバック量を減算する第
1の減算処理部、32は第1の減算処理部33の出力の
変化が急激に伝わらないようにするためのフィルタ部、
34はフィルタ部32の出力に基づいてこのコントロー
ラの出力である操作量(室内空調機から出る温風又は冷
風の温度)を演算する操作部、36は制御対象プロセス
を数式で近似したものであって制御結果である制御量
(室内温度)に相当する参照制御量を出力する内部モデ
ル、38は制御量から内部モデル36からの参照制御量
を減算してフィードバック量を出力する第2の減算処理
部、40は制御対象プロセスである。
【0004】また、F、Gc、Gm、Gpはそれぞれフ
ィルタ部32、操作部34、内部モデル36、制御対象
プロセス40の伝達関数、rは目標値、uは操作量、d
は例えば室内環境に対する室外環境等に相当する外乱、
yは制御量、ymは参照制御量、eはフィードバック量
である。
【0005】次に、このようなIMCコントローラの動
作を説明する。まず、第1の減算処理部33にて目標値
rからフィードバック量eが減算され、この結果がフィ
ルタ部32に出力される。次いで、操作部34にてフィ
ルタ部32の出力から操作量uが演算され、制御対象プ
ロセス40及びコントローラの内部モデル36へ出力さ
れる。そして、第2の減算処理部38にて制御対象プロ
セス40の制御量yから制御対象プロセス40の近似的
な動作をする内部モデル36からの参照制御量ymが減
算され、この結果がフィードバック量eとして第1の減
算処理部33へフィードバックされるフィードバック制
御系が構成されている。
【0006】このようなIMCコントローラの内部モデ
ル36は、制御対象プロセス40と全く同一になるよう
に数式表現されるのが理想的であり、また操作部34
は、内部モデル36の伝達関数の逆特性(1/Gm)に
なるのが理想的であるが、内部モデル36のむだ時間の
要素については逆数化は不可能なので、通常はむだ時間
の要素は無視する。よって、制御量yは、このような構
成により目標値r、外乱dから次式にて求めることがで
きる。 y=F×Gp×Gc×r/{1+F×Gc×(Gp−Gm)} +(1−F×Gm×Gc)×d/{1+F×Gc×(Gp−Gm)} ・・・(1)
【0007】ここで、内部モデル36の伝達関数Gmが
制御対象プロセス40の伝達関数Gpに等しく、操作部
34の伝達関数Gcが内部モデル36の伝達関数の逆数
(1/Gm=1/Gp)に等しい理想的な状態を仮定す
ると、式(1)は次式のようになる。 y=F×r+(1−F)×d ・・・(2)
【0008】更に、目標値rに急激な変化がない理想的
な条件であればフィルタ部32は不要となり、F=1に
できるので、制御量yは目標値rと等しくなり(y=
r)、外乱dの影響が全くない制御を実現できることに
なる。また、外乱dに着目すると、制御対象プロセス4
0と内部モデル36に大きなむだ時間があったとしても
両者は操作量uに対して同じ特性を示すので、第2の減
算処理部38の出力であるフィードバック量eは外乱d
のみとなり、外乱dを抑制できることが分かる。
【0009】このようなIMCコントローラは、通常、
制御対象プロセス40と内部モデル36のモデル同定誤
差が大きくなったときの安定性を示すロバスト安定性、
及び同様に誤差が大きくなったときの性能を示すロバス
ト性能についての設計条件に基づいて設計される。ま
た、このようなモデル同定技術によって内部モデル36
を決定したときに、内部モデル36の制御対象プロセス
40に対するモデル同定誤差はある程度避けられない
が、このモデル同定誤差の見積を誤ったときの制御は想
定通りの動作にならないので、その場合の対策は制御の
知識を有する専門家によって行われる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来のIMCコントロ
ーラは以上のように構成されているので、内部モデル同
定に誤差があってその見積が不適当な場合、コントロー
ラは想定通りの動作にならず不安定となり、制御の知識
を有する専門家以外のオペレータはIMCコントローラ
の利用を断念しなければならないという問題点があっ
た。また、内部モデル同定に誤差がある場合は内部モデ
ルのゲインを修正することが特に有効であるが、ゲイン
修正のための具体的な指標はなく、試行錯誤によらなけ
ればならないという問題点があった。本発明は、上記課
題を解決するために、内部モデル同定に誤差が含まれる
場合でも内部モデルのゲインを自動的に修正して制御の
安定化を図ることができるIMC構造のコントローラを
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、入力された制
御の目標値を伝達関数が時間遅れの特性で出力する目標
値フィルタ部と、目標値フィルタ部の出力からフィード
バック量を減算する第1の減算処理部と、第1の減算処
理部の出力を伝達関数が時間遅れの特性で出力する目標
値・外乱フィルタ部と、内部モデルのパラメータに基づ
いて目標値・外乱フィルタ部の出力から操作量を演算し
て出力する操作部とからなる操作量演算部と、内部モデ
ルのパラメータを記憶し、内部モデルの修正ゲインが入
力されたときはパラメータ中の内部モデルのゲインをこ
の修正ゲインに更新する内部モデル記憶部と、内部モデ
ルのパラメータに基づいて操作量から参照制御量を演算
する内部モデル出力演算部と、制御対象プロセスの制御
量から内部モデル出力演算部から出力された参照制御量
を減算してフィードバック量を出力する第2の減算処理
部と、目標値、制御量、参照制御量に基づいて制御量及
び参照制御量の初期値と整定値との差であるステップ幅
を算出するステップ幅算出部と、制御量及び参照制御量
のステップ幅に基づいて制御量及び参照制御量が変化を
始める応答開始領域を検出し、この応答開始領域の制御
量及び参照制御量を出力する応答開始領域検出部と、応
答開始領域の制御量及び参照制御量に基づく制御量及び
参照制御量の変化量から内部モデルの修正ゲインを算出
するモデルゲイン算出部とを有するものである。
【0012】また、モデルゲイン算出部から出力された
修正ゲインが所定の範囲を外れたときはこの修正ゲイン
を所定の範囲に収まるように変更して内部モデル記憶部
に出力するモデルゲインリミッタ部を有するものであ
る。
【0013】また、操作量演算部から出力された操作量
の変化量が所定の上限値を超えたときはこの変化量を所
定の上限値で抑える操作量リミッタ部を有するものであ
る。
【0014】また、モデルゲイン算出部の代わりに、応
答開始領域の制御量及び参照制御量に基づく制御量及び
参照制御量の変化量から内部モデルの修正ゲインを算出
する際に安全係数を乗じてこの修正ゲインを算出する非
線形対応モデルゲイン算出部を有するものである。
【0015】
【作用】本発明によれば、目標値が目標値フィルタ部に
入力され、第1の減算処理部にて目標値フィルタ部の出
力からフィードバック量が減算され、操作量演算部にて
第1の減算処理部の出力から操作量が演算されて制御対
象プロセス及び内部モデル出力演算部へ出力される。次
いで、第2の減算処理部にて制御対象プロセスの制御量
から内部モデル出力演算部からの参照制御量が減算さ
れ、この結果がフィードバック量として第1の減算処理
部へ出力されるフィードバック制御系が構成されてい
る。そして、ステップ幅算出部にて制御量及び参照制御
量のステップ幅が算出され、応答開始領域検出部にてこ
のステップ幅に基づき制御量及び参照制御量の応答開始
領域が検出され、モデルゲイン算出部にて応答開始領域
の制御量及び参照制御量の変化量から内部モデルの修正
ゲインが算出されて内部モデル記憶部に出力されること
により、内部モデルのゲインが修正される。
【0016】また、モデルゲインリミッタ部によってモ
デルゲイン算出部から出力された修正ゲインが所定の範
囲に収まるように抑えられる。また、操作量リミッタ部
によって操作量演算部から出力された操作量の変化量が
所定の上限値を超えないように抑えられる。また、非線
形対応モデルゲイン算出部によって応答開始領域の制御
量及び参照制御量の変化量から内部モデルの修正ゲイン
が算出される際に安全係数を乗じた形でこの修正ゲイン
が算出される。
【0017】
【実施例】図1は本発明の1実施例を示すIMC構造の
コントローラのブロック図、図2はこのIMC構造のコ
ントローラを用いた制御系のブロック線図である。図1
において、1は図示しないオペレータによって設定され
た目標値rをこのコントローラに入力する目標値入力
部、2は目標値入力部1からの目標値rを伝達関数が1
次遅れの特性で出力する目標値フィルタ部、3は目標値
フィルタ部2の出力からフィードバック量eを減算する
第1の減算処理部、4は後述する内部モデル記憶部から
のパラメータに基づいて第1の減算処理部3の出力から
操作量uを演算する操作量演算部、5は操作量演算部4
から出力された操作量uを図1では図示しない制御対象
プロセスへ出力する信号出力部である。
【0018】また、6aはこのコントローラの内部モデ
ルのパラメータを記憶する内部モデル記憶部、6bは内
部モデル記憶部6aから出力されたパラメータに基づい
て内部モデルとしての演算を行い参照制御量ymを出力
する内部モデル出力演算部、7は制御対象プロセスから
の制御量yをこのコントローラに入力する制御量入力
部、8は制御量入力部7から出力された制御量yから内
部モデル出力演算部6bから出力された参照制御量ym
を減算してフィードバック量eを出力する第2の減算処
理部、9は目標値r、制御量y、及び参照制御量ymに
基づいて制御量y、参照制御量ymの初期値から変化終
了の整定値までの差であるステップ幅を算出するステッ
プ幅算出部である。
【0019】また、10は応答開始領域検出部であり、
制御量y、参照制御量ymのステップ幅に基づいてそれ
ぞれの応答開始領域、すなわち目標値rの入力に対して
操作量演算部4から操作量uが出力されることにより制
御量y、参照制御量ymが初期値から変化を始める領域
を検出する。11は応答開始領域検出部10から出力さ
れた応答開始領域の制御量y及び参照制御量ymに基づ
いて内部モデルの修正ゲインを算出して内部モデル記憶
部6aに記憶された内部モデルのゲインを修正させるモ
デルゲイン算出部である。
【0020】図2において、4aは操作量演算部4の内
部にあって、第1の減算処理部3の出力を伝達関数が1
次遅れの特性で出力する目標値・外乱フィルタ部、4b
は同じくその内部にあって目標値・外乱フィルタ部4a
の出力から操作量uを演算する操作部、6は内部モデル
記憶部6a及び内部モデル出力演算部6bからなる内部
モデル、F1は目標値フィルタ部2の伝達関数、F2は
目標値・外乱フィルタ部4aの伝達関数である。また、
duは操作量外乱であり、外乱d=Gp×duとするこ
とで制御量外乱dと等価に扱うことができる。
【0021】なお、図2は図1の目標値フィルタ部2、
第1の減算処理部3、操作量演算部4、内部モデル記憶
部6a、内部モデル出力演算部6b、及び第2の減算処
理部8からなるこのIMC構造のコントローラの基本構
成に、制御対象プロセス40、外乱d、及び操作量外乱
duを含めて制御系として書き直したものである。
【0022】次に、このようなコントローラの基本構成
の動作について説明する。目標値rは、このコントロー
ラのオペレータ等によって設定され、目標値入力部1を
介して目標値フィルタ部2に入力される。目標値フィル
タ部2は、目標値rをその時定数をT1とする次式のよ
うな伝達関数F1の特性で出力する。 F1=1/(1+T1×s) ・・・(3)
【0023】そして、時定数T1は、あらかじめ設定さ
れた初期値を除いて後述する内部モデル6のむだ時間L
mの変更に伴い次式のように設定されるようになってい
る。 T1=4×α×Lm ・・・(4) ここで、αは比例定数であり、例えばα=0.3であ
る。
【0024】次に、第1の減算処理部3は、この目標値
フィルタ部2の出力から第2の減算処理部8から出力さ
れるフィードバック量eを減算する。操作量演算部4内
の目標値・外乱フィルタ部4aは、第1の減算処理部3
の出力をその時定数をT2とする次式のような伝達関数
F2の特性で出力する。 F2=1/(1+T2×s) ・・・(5)
【0025】そして、時定数T2も目標値フィルタ部2
の時定数T1と同様に初期値を除いてむだ時間Lmの変
更に伴い次式のように変更されるようになっている。 T2=α×Lm ・・・(6) つまり、時定数T1は標準設定として時定数T2の4倍
に設定されている。
【0026】また、同じく操作量演算部4内の操作部4
bは、目標値・外乱フィルタ部4aの出力から操作量u
を演算するが、その伝達関数Gcは内部モデル記憶部6
aから出力された内部モデル6のゲイン及び時定数によ
り次式となり、図14の例と同様にむだ時間Lmの要素
を除いた内部モデル6の伝達関数Gmの逆数となってい
る。 Gc=(1+Tm×s)/Km ・・・(7) ここで、Km、Tmはそれぞれ内部モデル6のゲイン、
時定数である。
【0027】よって、操作量演算部4全体としての伝達
関数は次式となる。 F2×Gc=(1+Tm×s)/{Km×(1+T2×s)}・・・(8) このようにして、第1の減算処理部3の出力から操作量
uが演算されて信号出力部5を介して制御対象プロセス
40へ出力され、また内部モデル出力演算部6bへ出力
される。
【0028】次に、制御対象プロセス40は、1次遅れ
とむだ時間の要素を有するものとしてその伝達関数Gp
を次式のような近似伝達関数で表現できる。 Gp=Kp×exp(−Lp×s)/(1+Tp×s) ・・・(9) ここで、Kp、Lp、Tpはそれぞれ制御対象プロセス
40のゲイン、むだ時間、時定数である。
【0029】そして、内部モデル6は、内部モデル記憶
部6aに記憶されたゲインKm、時定数Tm、及びむだ
時間Lmからなるこれらのパラメータによって、上記の
ような制御対象プロセス40を数式表現したものであ
り、内部モデル出力演算部6bにて操作量演算部4から
出力された操作量uから参照制御量ymを演算する。そ
の伝達関数Gmは次式となる。 Gm=Km×exp(−Lm×s)/(1+Tm×s) ・・・(10)
【0030】次に、第2の減算処理部8は、制御量入力
部7を介して入力された制御対象プロセス40からの制
御量yから内部モデル出力演算部6bからの参照制御量
ymを減算してフィードバック量eを出力する。そし
て、このフィードバック量eが上記のように第1の減算
処理部3に入力される。これで、このIMC構造のコン
トローラの基本構成であるフィードバック制御系が成立
する。
【0031】このような制御系において、ステップ幅算
出部9、応答開始領域検出部10、及びモデルゲイン算
出部11は、入力された目標値rに対する応答の前半部
で以下のように内部モデル6のゲインKmを修正する。
図3(a)はステップ幅算出部9の動作を説明するため
の制御量yの目標値追従性を示す図、図3(b)は同じ
く参照制御量ymの目標値追従性を示す図である。
【0032】y0は制御量yの初期値、ym0は参照制
御量ymの初期値、rmは目標値rに相当する参照制御
量ymの整定値、STは制御量yにおける目標値rと初
期値y0との差であるステップ幅、STmは同じく参照
制御量ymにおける整定値rmと初期値ym0との差で
あるステップ幅である。
【0033】図3(a)では時間0(初期状態)におい
てステップ入力である目標値rが入力されてコントロー
ラから操作量uが制御対象プロセス40に出力され、そ
の結果制御量yが初期値y0から変化して最終的に目標
値rと一致し整定状態に移行する様子が示されている。
また、図3(b)でも内部モデル出力演算部6bから出
力された参照制御量ymが同様にして整定値rmに整定
する様子が示されている。
【0034】そして、ステップ幅算出部9はこのような
制御量yのステップ幅STを次式のように算出する。 ST=|r−y0| ・・・(11) 同様に、参照制御量ymのステップ幅STmを次式のよ
うに算出する。 STm=|rm−ym0| ・・・(12)
【0035】ここで、制御対象プロセス40の制御量
y、内部モデル6から出力される参照制御量ymは、目
標値r、外乱dから次式にて求めることができる。 y=F1×F2×Gp×Gc×r/{1+F2×Gc×(Gp−Gm)} +(1−F2×Gm×Gc)×d/{1+F2×Gc×(Gp−Gm)} ・・・(13) ym=F1×F2×Gm×Gc×r/{1+F2×Gc×(Gm−Gp)} +(−F2×Gm×Gc)×d/{1+F2×Gc×(Gm−Gp)} ・・・(14)
【0036】そして、内部モデル6のゲインKmの初期
値をKm0とすると、式(13)、(14)より参照制
御量ymの初期値ym0は次式となる。 ym0=(y0−d)×Km0/Kp ・・・(15) 式(15)より外乱d=0であれば、制御量初期値y0
と参照制御量初期値ym0との比は、次式のように制御
対象プロセス40のゲインKp(ここでは推定値)と内
部モデル6のゲイン初期値Km0との比に一致する。 Kp/Km0=y0/ym0 (y0≠0、ym0≠0) ・・・(16)
【0037】よって、制御対象プロセス40のゲインK
pは次式のように推定することができる。 Kp=Km0×y0/ym0 ・・・(17) また、同様にして目標値rと参照制御量ymの整定値r
mとの比は、ゲインKpとゲイン初期値Km0との比に
一致する。 Kp/Km0=r/rm ・・・(18)
【0038】したがって、式(12)は式(16)〜
(18)より次式のように変形することができる。 STm=|rm−ym0|=|r×Km0/Kp−y0×Km0/Kp| =|r−y0|×Km0/Kp =|(r×ym0/y0)−ym0| ・・・(19) こうして、ステップ幅算出部9は、制御量yのステップ
幅ST、参照制御量ymのステップ幅STmを式(1
1)、(19)によって算出し、これらを応答開始領域
検出部10に出力する。
【0039】次に、応答開始領域検出部10は、ステッ
プ幅ST、STmに基づいて制御量y及び参照制御量y
mの応答開始領域、すなわち目標値rの入力に対して操
作量演算部4から操作量uが出力されることにより制御
量y、参照制御量ymがそれぞれ初期値y0、ym0か
ら変化を始める領域を検出する。
【0040】図4(a)は応答開始領域検出部10の動
作を説明するための制御量yの応答開始領域を示す図、
図4(b)は同じく参照制御量ymの応答開始領域を示
す図であり、y1、y2はそれぞれ応答開始領域の開始
時点、終了時点における制御量、ym1、ym2は同じ
く開始時点、終了時点における参照制御量である。ま
た、1、2・・・Ny、Ny+1・・・n、n+1の各
数字は本制御系のサンプリング時点であり、応答開始領
域の開始時点を1としている。図4(a)、(b)はそ
れぞれ図3(a)、(b)における変化開始部分を拡大
した図に相当する。
【0041】まず、応答開始領域検出部10は、次式に
よって検出するサンプリング時点を制御量yの応答開始
領域の開始時点とする。 |y−y0|>β×ST ・・・(20) ここで、βは比例定数であり、例えばβ=0.05であ
る。つまり、制御量yの応答開始領域の開始時点は、図
4(a)のようにβ×STをしきい値とし現在の制御量
yと初期値y0との差がこのしきい値を超えた最初のサ
ンプリング時点である。こうして、開始時点の制御量y
1が求められる。
【0042】そして、参照制御量ymの応答開始領域の
開始時点を同様に検出する。 |ym−ym0|>β×STm ・・・(21) すなわち、参照制御量ymの応答開始領域の開始時点
は、図4(b)のようにβ×STmをしきい値とし現在
の参照制御量ymとその初期値ym0との差がこのしき
い値を超えた最初のサンプリング時点である。こうし
て、開始時点の参照制御量ym1が求められる。
【0043】次に、制御量yの応答開始領域の終了時点
は、制御量yの応答開始領域の開始時点からnサンプリ
ング後の時点か(例えばn=9)、あるいは次式を満た
す最初のサンプリング時点のうちどちらか先に検出した
方とする。 |y−y0|>δ×ST ・・・(22) ここで、δは比例定数であり、例えばδ=0.20であ
る。そして、式(22)によるサンプリング時点を終了
時点とする場合は、開始時点からこの終了時点までのサ
ンプリング数をNyとする。
【0044】すなわち、制御量yの応答開始領域の終了
時点は、本実施例では9サンプリング後の時点か(図4
(a)ではn+1時点)、あるいは現在の制御量yとそ
の初期値y0との差がステップ幅STの20%を超えた
最初のサンプリング時点(図4(a)ではNy+1時
点)のうちの早い方なので、図4(a)ではNy+1時
点を応答開始領域の終了時点としている。こうして、終
了時点の制御量y2が求められる。
【0045】そして、参照制御量ymの応答開始領域の
終了時点は、参照制御量ymの応答開始領域の開始時点
からnサンプリング後の時点か、あるいは上記で得られ
たサンプリング数Nyによる同じく開始時点からNyサ
ンプリング後の時点のうちどちらか早い方とする。こう
して、終了時点の参照制御量ym2が求められる。
【0046】よって、制御量yの応答開始領域の開始時
点から終了時点までのサンプリング数と参照制御量ym
の応答開始領域の開始時点から終了時点までのサンプリ
ング数が一致するようになっている。また、上記のよう
に終了時点の検出を2点のうち早い方としているのは、
固定サンプリング数nによる検出のみでは、制御量yが
早めに整定状態に近づいてしまい後述するゲインKmの
修正が間に合わなくなってしまうことがあるからであ
る。
【0047】応答開始領域検出部10は、このようにし
て検出した応答開始領域における制御量y1、y2、参
照制御量ym1、ym2をモデルゲイン算出部11に出
力する。次に、モデルゲイン算出部11は、応答開始領
域検出部10から出力されたこれらの値から内部モデル
6の修正ゲインKm1を次式のように算出する。 Km1=Km0×(y2−y1)/(ym2−ym1) ・・・(23)
【0048】そして、この修正ゲインKm1が内部モデ
ル記憶部6aに出力されることにより、内部モデル記憶
部6aに記憶されているゲイン初期値Km0がこの修正
ゲインKm1に更新される。このようなゲインKm(K
m0)の修正は、制御量y、参照制御量ym共に応答開
始領域が終了した時点で1回行われる。よって、ステッ
プ幅算出部9、応答開始領域検出部10、モデルゲイン
算出部11によるゲインKmの修正は、目標値rの入力
に対する応答の前半部で行われることになる。
【0049】ここで、上記のように内部モデル6のゲイ
ンKmを修正するのは以下の理由による。ステップ入力
である目標値rが1〜2次遅れ程度の伝達関数のフィル
タ部(実施例では目標値フィルタ部2、目標値・外乱フ
ィルタ部4aによって2次遅れとなる)を通して操作部
4bに入力される場合、目標値rに含まれる入力高周波
に対する応答となる前半部は、応答全般において最も不
安定な状態である。
【0050】よって、IMCコントローラでは、応答開
始領域を含む応答の前半部において内部モデル6と制御
対象プロセス40の誤差が小さいことがその安定性にと
って重要となる。そこで、式(23)のように応答前半
部での制御対象プロセス40の制御量yの変化率と内部
モデル6の参照制御量ymの変化率が近づくように内部
モデル6のゲインKmを修正する。そして、このゲイン
Kmの修正は応答開始領域の検出結果に応じて応答前半
で行えば十分に効果が得られる。
【0051】なお、このゲインKmの修正により応答の
後半部から最終的な整定時までは制御量yと参照制御量
ymの変化率が合わなくなることが有り得るが、整定状
態に近づく応答後半部における操作部4bへの目標値r
の入力は応答前半部に比べて十分に低周波になるため
に、制御の安定性には余り影響しない。よって、内部モ
デル6のゲインKmの修正は1回だけである。したがっ
て、制御対象プロセス40のモデル同定に誤差が含まれ
る場合でも安定な応答を得ることができる。
【0052】図5は本実施例のコントローラをタンク内
の液面の高さの制御に使用したときの目標値追従性を示
す図、図6は同様にPIDコントローラの目標値追従性
を示す図、図7は従来のIMCコントローラの目標値追
従性を示す図である。図5〜7は0秒にて目標値r(一
点鎖線)を液面の高さ4cmというステップ入力として
入力し、その制御結果の液面の高さである制御量y(実
線)を求めたシミュレーション結果である。また、ここ
での従来のIMCコントローラは、本実施例のコントロ
ーラにおいて内部モデル6のゲインKmの修正を行わな
いものを用いている。
【0053】ここで、タンク内の液体という制御対象プ
ロセス40のゲインKpを18、時定数Tpを6秒、む
だ時間Lpを10秒とし、本実施例と従来のIMCコン
トローラの内部モデル6のゲインKmを12、時定数T
mを12秒、むだ時間Lmを10秒とし、PIDコント
ローラを調整するためのモデルパラメータも内部モデル
6と同じとする。よって、ゲインKmと時定数Tmにモ
デル同定誤差が存在することになる。また、本実施例及
び従来のIMCコントローラの目標値フィルタ部2の時
定数T1を24秒、目標値・外乱フィルタ部4aの時定
数T2を6秒とする。
【0054】そして、本実施例の応答開始領域検出部1
0が検出する応答開始領域の終了時点は開始時点からn
サンプリング後の時点としている。また、PIDコント
ローラのゲインを0.06、積分時間を12秒、微分時
間を5秒とし、全てのコントローラのサンプリング周期
は1秒である。図5〜7の比較で明らかなように、本実
施例のコントローラによればモデル同定に誤差が含まれ
る場合でもPIDコントローラや従来のIMCコントロ
ーラに比べて安定な応答が得られることが分かる。
【0055】図8は本発明の他の実施例を示すIMC構
造のコントローラのブロック図であり、図1と同様の部
分には同一の符号を付してある。12はモデルゲイン算
出部11から出力された修正ゲインKm1が所定の範囲
である最小値より小さいときはこの修正ゲインKm1を
所定の範囲に収まるように変更して内部モデル記憶部6
aに出力するモデルゲインリミッタ部である。
【0056】本実施例のコントローラの構成は、モデル
ゲインリミッタ部12を除いて図1の例と全く同様であ
る。その基本的な動作も図1の例と全く同様であり、制
御応答の前半部でモデルゲイン算出部11によって内部
モデル6の修正ゲインKm1が算出される。しかし、図
1の例における修正ゲインKm1は過小な値に算出され
る場合があり、このような場合は制御の安全性を損な
う。
【0057】そこで、モデルゲインリミッタ部12は、
モデルゲイン算出部11から出力された修正ゲインKm
1が次式のような最小値より小さいときは安全性の限界
を外れたと判断して限界内に収まるように修正ゲインK
m1を制限する。 Km1<R×Km0 ・・・(24) ここで、Rは比例定数であり、例えばR=0.1であ
る。
【0058】すなわち、修正ゲインKm1が内部モデル
記憶部6aに記憶された内部モデル6のゲイン初期値K
m0の10%より小さいときは限界を外れたと判断す
る。そして、このときは修正ゲインKm1をKm1=R
×Km0とし、この限界内に収められた修正ゲインKm
1を内部モデル記憶部6aに出力する。
【0059】したがって、図1の例に示す修正ゲインK
m1の算出が行われたときに過小な修正ゲインKm1が
算出されても安全性を確保することができる。なお、本
実施例では修正ゲインKm1に所定の範囲として下限の
みを設けているが、制御対象プロセス40の変動を考慮
して下限のみでなく上限リミッタを設けると更に安全な
制御を行うことができる。
【0060】図1、図8の例では応答の前半部において
内部モデル6のゲインKmの修正を行うが、この修正時
はゲインKmの急変のために制御推移が不連続となり、
ゲインKmの修正量が大きいと操作量uに過大な変化が
発生する。このとき、この変化量の過大な操作量uが制
御機器、例えば液面の制御であればバルブに出力される
とそのバルブの損傷を招くことがある。そこで、操作量
uの変化量を制限するリミッタが必要となる。
【0061】図9は本発明の他の実施例を示すIMC構
造のコントローラのブロック図であり、図1と同様の部
分には同一の符号を付してある。13は操作量演算部4
から出力された操作量uの変化量が所定の上限値を超え
たときはこの変化量が所定の上限値より小さくなるよう
に抑えて操作量uを信号出力部5及び内部モデル出力演
算部6bに出力する操作量リミッタ部である。本実施例
のコントローラの構成は、操作量リミッタ部13を除い
て図1の例と全く同様である。
【0062】その基本的な動作も図1の例と同様である
が、操作量リミッタ部13は、まず次式のように所定の
上限値である操作量uの1サンプリング間における変化
量△uの上限値△ULを算出する。 △UL=ε×△U1×T22 ・・・(25)
【0063】ここで、εは比例定数であり、例えばサン
プリング周期が1秒であれば、ε=0.05である。ま
た、△U1はこのコントローラに目標値rが入力されて
応答した最初の操作量uと操作量uの初期値との差、す
なわち操作量uの最初の変化量、T2は前述した目標値
・外乱フィルタ部4aの時定数である。
【0064】次に、操作量リミッタ部13は、制御動作
中の操作量uの変化量△uをチェックし、△u>△UL
のときは変化量△uを△u=△ULとし、△u<−△U
Lのときは△u=−△ULとする。そして、このように
変化量△uを抑制した結果の操作量uを信号出力部5及
び内部モデル出力演算部6bに出力する。よって、操作
量uの過大な変化による制御機器の破壊やエネルギーの
浪費等を回避することができる。
【0065】なお、上記のように変化量△uを最初の変
化量△U1に基づいて抑えるのは、操作量uが図2に示
すように目標値rに対して目標値フィルタ部2及び目標
値・外乱フィルタ部4aという2つのフィルタにより2
次遅れの特性となっており、結果として一番最初の操作
量uの変化は制御機器から見ると上限値の設定に適当な
量に収まっているからである。
【0066】図10は本実施例のコントローラを図5の
例と同様にタンク内の液面の高さの制御に使用したとき
の目標値追従性を示す図、図11は図1の例のコントロ
ーラの目標値追従性を示す図である。ここで、制御対象
プロセス40のゲインKpを8、時定数Tpを20秒、
むだ時間Lpを10秒とし、本実施例と図1のコントロ
ーラの内部モデル6のゲインKmを20、時定数Tmを
8秒、むだ時間Lmを10秒とする。よって、ゲインK
mと時定数Tmにモデル同定誤差が存在することにな
る。
【0067】また、その他のパラメータについては図5
の例と同様とする。図11ではゲインKmの修正による
操作量uの急峻な変化が認められるが、図10ではその
変化が抑えられていることが分かる。
【0068】図1、8、9の例では制御対象プロセス4
0のゲインKpが応答の途中から大きく変化する場合、
すなわちゲインKpに制御量yに応じて変化する非線形
性や時間に応じて変化する時変性がある場合は制御が不
安定になることがある。これは、内部モデル6のゲイン
Kmの修正が応答の前半部にある応答開始領域の検出に
よって行われているので、応答開始領域の変化と応答後
半部の制御対象プロセス40の特性との整合性が悪いと
ゲインKmの修正の効果が維持できないからである。
【0069】そこで、図1のモデルゲイン算出部11の
代わりに非線形の制御対象プロセス40に対応した非線
形対応モデルゲイン算出部を設けることにより、制御の
安定化を図ることができる。本実施例におけるコントロ
ーラの構成は、モデルゲイン算出部11の代わりの非線
形対応モデルゲイン算出部以外は図1の例と全く同様な
ので、これを非線形対応モデルゲイン算出部11aとし
その他の符号は図1と同じ符号を使用してその動作を説
明する。
【0070】この非線形対応モデルゲイン算出部11a
は、図1の例と同様にして応答開始領域検出部10から
出力された応答開始領域における制御量y1、y2、参
照制御量ym1、ym2から内部モデル6の修正ゲイン
Km1を次式のように算出する。 Km1=ρ×Km0×(y2−y1)/(ym2−ym1) ・・・(26) ここで、ρは安全係数であり、例えばρ=2.0であ
る。
【0071】そして、この修正ゲインKm1が内部モデ
ル記憶部6aに出力されるが、以後の動作は図1の例と
全く同様である。よって、コントローラの安全性を確保
する安全係数ρを用いることにより、応答後半部におけ
る制御対象プロセス40のゲインKpの変動に対して余
裕のあるゲイン修正が実行され、非線形の制御対象プロ
セス40に対しても良好な制御を行うことができる。
【0072】このとき、制御対象プロセス40のゲイン
Kpが変動しない場合や時間の経過と共に減少する場合
には逆効果になることが考えられるが、実際には安全係
数ρ=2.0としたときに上記のような逆効果による制
御特性の劣化はあまり顕著に現れない。したがって、制
御対象プロセス40がほとんど線形でゲインKpの変動
が少ないと考えられる場合でも本実施例のようにρ=
1.5〜2.0程度の安全係数ρを用いても問題がな
い。
【0073】図12は本実施例のコントローラを図5の
例と同様にタンク内の液面の高さの制御に使用したとき
の目標値追従性を示す図、図13は図1の例のコントロ
ーラの目標値追従性を示す図である。ここで、制御対象
プロセス40のゲインKpはKp=0.8×y+6.
4、すなわち制御量yに連動して変化するものとする。
【0074】また、制御対象プロセス40の時定数Tp
を20秒、むだ時間Lpを10秒とし、本実施例と図1
のコントローラの内部モデル6のゲインKmを20、時
定数Tmを8秒、むだ時間Lmを10秒とする。また、
その他のパラメータについては図5の例と同様とする。
図12、13の比較で明らかなように、本実施例のコン
トローラによれば図1のコントローラに比べてより良好
な特性が得られることが分かる。
【0075】
【発明の効果】本発明によれば、ステップ幅算出部、応
答開始領域検出部、及びモデルゲイン算出部を設けるこ
とにより、制御対象プロセスのモデル同定に誤差が含ま
れる場合でも目標値追従制御動作中に内部モデルのゲイ
ンを自動修正するので、精度と信頼性の高い制御を行う
ことができ、制御対象プロセスの特性変化にも対応する
ことができる。また、制御対象プロセスの同定誤差によ
るトラブルの発生を防ぐことができるので、制御の専門
的知識のないオペレータの作業負担を軽減することがで
きる。
【0076】また、モデルゲインリミッタ部を設けるこ
とにより、モデルゲイン算出部で算出された修正ゲイン
が安全動作の限界範囲である所定の範囲に収まるように
するので、より安全な制御を行うことができる。
【0077】また、操作量リミッタ部を設けることによ
り、内部モデルのゲイン修正による操作量の過大な変化
を抑えるので、制御機器の破壊やエネルギーの浪費等を
回避することができる。
【0078】また、モデルゲイン算出部の代わりに非線
形対応モデルゲイン算出部を設け、制御の安全性を確保
する安全係数を用いて修正ゲインを算出し内部モデルの
ゲインを修正するので、非線形の制御対象プロセスに対
する制御特性の劣化を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示すIMC構造のコントロ
ーラのブロック図である。
【図2】図1のIMC構造のコントローラを用いた制御
系のブロック線図である。
【図3】制御量及び参照制御量の目標値追従性を示す図
である。
【図4】制御量及び参照制御量の応答開始領域を示す図
である。
【図5】図1のIMC構造のコントローラの目標値追従
性を示す図である。
【図6】PIDコントローラの目標値追従性を示す図で
ある。
【図7】従来のIMCコントローラの目標値追従性を示
す図である。
【図8】本発明の他の実施例を示すIMC構造のコント
ローラのブロック図である。
【図9】本発明の他の実施例を示すIMC構造のコント
ローラのブロック図である。
【図10】図9のIMC構造のコントローラの目標値追
従性を示す図である。
【図11】図1のIMC構造のコントローラの目標値追
従性を示す図である。
【図12】非線形対応モデルゲイン算出部を用いたIM
C構造のコントローラの目標値追従性を示す図である。
【図13】図1のIMC構造のコントローラの目標値追
従性を示す図である。
【図14】従来のIMCコントローラを用いた制御系の
ブロック線図である。
【符号の説明】
2 目標値フィルタ部 3 第1の減算処理部 4 操作量演算部 4a 目標値・外乱フィルタ部 4b 操作部 6 内部モデル 6a 内部モデル記憶部 6b 内部モデル出力演算部 8 第2の減算処理部 9 ステップ幅算出部 10 応答開始領域検出部 11 モデルゲイン算出部 12 モデルゲインリミッタ部 13 操作量リミッタ部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−134705(JP,A) 特開 平1−106103(JP,A) 特開 平5−100714(JP,A) 特開 平3−100704(JP,A) 特開 昭59−98202(JP,A) 特開 昭60−93507(JP,A) 特開 平5−35309(JP,A) 特開 昭58−146901(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G05B 13/04 G05B 13/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御の目標値から制御対象プロセスに出
    力する操作量を演算し、制御対象プロセスを数式表現し
    た内部モデルにて制御結果である制御対象プロセスの制
    御量に相当する参照制御量を演算し、制御量と参照制御
    量との差をフィードバックすることにより制御を行うI
    MC構造のコントローラにおいて、 入力された制御の目標値を伝達関数が時間遅れの特性で
    出力する目標値フィルタ部と、 前記目標値フィルタ部の出力からフィードバック量を減
    算する第1の減算処理部と、 第1の減算処理部の出力を伝達関数が時間遅れの特性で
    出力する目標値・外乱フィルタ部と、内部モデルのパラ
    メータに基づいて前記目標値・外乱フィルタ部の出力か
    ら操作量を演算して出力する操作部とからなる操作量演
    算部と、 前記内部モデルのパラメータを記憶し、内部モデルの修
    正ゲインが入力されたときは前記パラメータ中の内部モ
    デルのゲインをこの修正ゲインに更新する内部モデル記
    憶部と、 前記内部モデルのパラメータに基づいて前記操作量から
    参照制御量を演算する内部モデル出力演算部と、 制御対象プロセスの制御量から前記内部モデル出力演算
    部から出力された参照制御量を減算して前記フィードバ
    ック量を出力する第2の減算処理部と、 前記目標値、制御量、参照制御量に基づいて制御量及び
    参照制御量の初期値と整定値との差であるステップ幅を
    算出するステップ幅算出部と、 前記制御量及び参照制御量のステップ幅に基づいて制御
    量及び参照制御量が変化を始める応答開始領域を検出
    し、この応答開始領域の制御量及び参照制御量を出力す
    る応答開始領域検出部と、 前記応答開始領域の制御量及び参照制御量に基づく制御
    量及び参照制御量の変化量から前記内部モデルの修正ゲ
    インを算出するモデルゲイン算出部とを有することを特
    徴とするコントローラ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のコントローラにおいて、 モデルゲイン算出部から出力された修正ゲインが所定の
    範囲を外れたときはこの修正ゲインを所定の範囲に収ま
    るように変更して内部モデル記憶部に出力するモデルゲ
    インリミッタ部を有することを特徴とするコントロー
    ラ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のコントローラにおいて、 操作量演算部から出力された操作量の変化量が所定の上
    限値を超えたときはこの変化量を所定の上限値で抑える
    操作量リミッタ部を有することを特徴とするコントロー
    ラ。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のコントローラにおいて、 モデルゲイン算出部の代わりに、応答開始領域の制御量
    及び参照制御量に基づく制御量及び参照制御量の変化量
    から内部モデルの修正ゲインを算出する際に安全係数を
    乗じてこの修正ゲインを算出する非線形対応モデルゲイ
    ン算出部を有することを特徴とするコントローラ。
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