JP3259118B2 - コントローラ - Google Patents

コントローラ

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JP3259118B2
JP3259118B2 JP09394094A JP9394094A JP3259118B2 JP 3259118 B2 JP3259118 B2 JP 3259118B2 JP 09394094 A JP09394094 A JP 09394094A JP 9394094 A JP9394094 A JP 9394094A JP 3259118 B2 JP3259118 B2 JP 3259118B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はIMC(Internal Model
Control)構造の制御アルゴリズムを用いたコントロー
ラに関し、特にむだ時間が時定数に比べて小さい制御対
象プロセスに対してもPIDと同等の外乱抑制性を得る
ことができるコントローラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より制御対象プロセスを数式表現し
た内部モデルを組み込んで制御を行うIMC構造の制御
アルゴリズムを用いたコントローラが提案されており、
このIMCコントローラを用いれば制御対象プロセス
(例えばこのコントローラが室内空調機であれば室内環
境に相当する)に大きなむだ時間(空調機から温風が出
てから室内温度が上昇するまでの時間)が存在しても対
応が可能という優れた利点がある。
【0003】図13は従来のIMCコントローラを用い
た制御系のブロック線図である。33は目標値(室内温
度設定値)から後述するフィードバック量を減算する第
1の減算処理部、32は第1の減算処理部33の出力の
変化が急激に伝わらないようにするためのフィルタ部、
34はフィルタ部32の出力に基づいてこのコントロー
ラの出力である操作量(室内空調機から出る温風又は冷
風の温度)を演算する操作部、36は制御対象プロセス
を数式で近似したものであって制御結果である制御量
(室内温度)に相当する参照制御量を出力する内部モデ
ル、38は制御量から内部モデル36からの参照制御量
を減算してフィードバック量を出力する第2の減算処理
部、40は制御対象プロセスである。
【0004】また、F、Gc、Gm、Gpはそれぞれフ
ィルタ部32、操作部34、内部モデル36、制御対象
プロセス40の伝達関数、rは目標値、uは操作量、d
は例えば室内環境に対する室外環境等に相当する外乱、
yは制御量、ymは参照制御量、eはフィードバック量
である。
【0005】次に、このようなIMCコントローラの動
作を説明する。まず、第1の減算処理部33にて目標値
rからフィードバック量eが減算され、この結果がフィ
ルタ部32に出力される。次いで、操作部34にてフィ
ルタ部32の出力から操作量uが演算され、制御対象プ
ロセス40及びコントローラの内部モデル36へ出力さ
れる。そして、第2の減算処理部38にて制御対象プロ
セス40の制御量yから制御対象プロセス40の近似的
な動作をする内部モデル36からの参照制御量ymが減
算され、この結果がフィードバック量eとして第1の減
算処理部33へフィードバックされるフィードバック制
御系が構成されている。
【0006】このようなIMCコントローラの内部モデ
ル36は、制御対象プロセス40と全く同一になるよう
に数式表現されるのが理想的であり、また操作部34
は、内部モデル36の伝達関数の逆特性(1/Gm)に
なるのが理想的であるが、内部モデル36のむだ時間の
要素については逆数化は不可能なので、通常はむだ時間
の要素は無視する。よって、制御量yは、このような構
成により目標値r、外乱dから次式にて求めることがで
きる。 y=F×Gp×Gc×r/{1+F×Gc×(Gp−Gm)} +(1−F×Gm×Gc)×d/{1+F×Gc×(Gp−Gm)} ・・・(1)
【0007】ここで、内部モデル36の伝達関数Gmが
制御対象プロセス40の伝達関数Gpに等しく、操作部
34の伝達関数Gcが内部モデル36の伝達関数の逆数
(1/Gm=1/Gp)に等しい理想的な状態を仮定す
ると、式(1)は次式のようになる。 y=F×r+(1−F)×d ・・・(2)
【0008】更に、目標値rに急激な変化がない理想的
な条件であればフィルタ部32は不要となり、F=1に
できるので、制御量yは目標値rと等しくなり(y=
r)、外乱dの影響が全くない制御を実現できることに
なる。また、外乱dに着目すると、制御対象プロセス4
0と内部モデル36に大きなむだ時間があったとしても
両者は操作量uに対して同じ特性を示すので、第2の減
算処理部38の出力であるフィードバック量eは外乱d
のみとなり、外乱dを抑制できることが分かる。このよ
うなIMCコントローラの内部モデル36は、制御対象
プロセス40をモデル同定した結果との誤差ができる限
り小さくなるように選ばれる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のIMCコントロ
ーラは以上のように構成されており、制御対象プロセス
が大きなむだ時間を有する場合にも対応が容易である
が、制御対象プロセスのむだ時間がその時定数に比べて
小さい場合、IMCの外乱抑制性はPIDよりも劣るの
で、IMCコントローラを用いることが最良ではなくな
るという問題点があった。また、このような場合、PI
DとIMCを必要に応じて切り替える併用方式が考えら
れるが、制御アルゴリズムが別々に必要になるため、専
用処理回路を追加する必要があるという問題点があっ
た。本発明は、上記課題を解決するために、むだ時間が
時定数に比べて小さい制御対象プロセスに対してもPI
Dと同等の外乱抑制性を得ることができるIMC構造の
コントローラを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、入力された目
標値を第1の時定数によって決定される特性で出力する
目標値フィルタ部と、この目標値フィルタ部の出力から
フィードバック量を減算する第1の減算処理部と、この
第1の減算処理部の出力を第2の時定数によって決定さ
れる特性で出力する目標値・外乱フィルタ部、内部モデ
ルのパラメータに基づいて目標値・外乱フィルタ部の出
力から操作量を演算して出力する操作部からなる操作量
演算部と、内部モデルのパラメータを記憶する内部モデ
ル記憶部と、内部モデルのパラメータに基づいて操作量
から参照制御量を演算する内部モデル出力演算部と、制
御対象プロセスの制御量から内部モデル出力演算部から
出力された参照制御量を減算してフィードバック量を出
力する第2の減算処理部と、第1、第2の時定数を制御
対象プロセスのむだ時間又は制御対象プロセスの時定数
のどちらに比例させるかを切り替える臨界点において、
第1、第2の時定数及び内部モデルパラメータの連続性
が維持される条件より、臨界点における制御対象プロセ
スのむだ時間と制御対象プロセスの時定数との比率であ
る臨界点比率を算出する臨界点算出部と、制御対象プロ
セスをモデル同定して得られたプロセスパラメータ中の
むだ時間Lpとプロセスパラメータ中の時定数Tpとの
比率Lp/Tpが臨界点比率以上の場合は、第1、第2
の時定数をプロセスパラメータ中のむだ時間Lpに比例
させて算出し、比率Lp/Tpが臨界点比率より小さい
場合は、第1、第2の時定数をプロセスパラメータ中の
時定数Tpに比例させて算出するフィルタ時定数変更部
と、比率Lp/Tpが臨界点比率以上の場合は、プロセ
スパラメータをそのまま内部モデルのパラメータとして
内部モデル記憶部に記憶させ、比率Lp/Tpが臨界点
比率より小さい場合は、操作量演算部と内部モデル出力
演算部とがPIDの調整則を満たすように、内部モデル
のパラメータをプロセスパラメータに基づいて算出して
内部モデル記憶部に記憶させる内部モデルパラメータ切
替算出部とを有するものである。
【0011】
【0012】また、入力された目標値を第1の時定数に
よって決定される特性で出力する目標値フィルタ部と、
この目標値フィルタ部の出力からフィードバック量を減
算する第1の減算処理部と、この第1の減算処理部の出
力を第2の時定数によって決定される特性で出力する目
標値・外乱フィルタ部、内部モデルのパラメータに基づ
いて目標値・外乱フィルタ部の出力から操作量を演算し
て出力する操作部からなる操作量演算部と、内部モデル
のパラメータを記憶する内部モデル記憶部と、内部モデ
ルのパラメータに基づいて操作量から参照制御量を演算
する内部モデル出力演算部と、制御対象プロセスの制御
量から内部モデル出力演算部から出力された参照制御量
を減算してフィードバック量を出力する第2の減算処理
部と、制御対象プロセスをモデル同定して得られたプロ
セスパラメータ中のむだ時間Lpとプロセスパラメータ
中の時定数Tpとの比率Lp/Tpが予め設定されたし
きい値である臨界点比率以上の場合は、第1、第2の時
定数をプロセスパラメータ中のむだ時間Lpに比例させ
て算出し、比率Lp/Tpが臨界点比率より小さい場合
は、第1、第2の時定数をプロセスパラメータ中の時定
数Tpに比例させて算出するフィルタ時定数変更部と、
比率Lp/Tpが臨界点比率以上の場合は、プロセスパ
ラメータをそのまま内部モデルのパラメータとして内部
モデル記憶部に記憶させ、比率Lp/Tpが臨界点比率
より小さい場合は、操作量演算部と内部モデル出力演算
部とがPIDの調整則を近似的に満たすように、内部モ
デルのパラメータをプロセスパラメータに基づいて算出
して内部モデル記憶部に記憶させる内部モデルパラメー
タ簡略算出部とを有するものである。
【0013】
【作用】本発明によれば、目標値が目標値フィルタ部に
入力され、第1の減算処理部にて目標値フィルタ部の出
力からフィードバック量が減算され、操作量演算部にて
第1の減算処理部の出力から操作量が演算されて制御対
象プロセス及び内部モデル出力演算部へ出力される。次
いで、第2の減算処理部にて制御対象プロセスの制御量
から内部モデル出力演算部からの参照制御量が減算さ
れ、この結果がフィードバック量として第1の減算処理
部へ出力されるフィードバック制御系が構成されてい
る。そして、臨界点算出部はしきい値である臨界点比率
を算出し、フィルタ時定数変更部及び内部モデルパラメ
ータ切替算出部はこの臨界点比率とプロセスパラメータ
に基づいて制御対象プロセスのむだ時間の大小判定を行
う。そして、フィルタ時定数変更部はむだ時間が大きい
とむだ時間に応じて第1、第2の時定数を算出し、むだ
時間が小さいと時定数に応じて算出する。これにより目
標値フィルタ部、目標値・外乱フィルタ部の特性が設定
される。また、内部モデルパラメータ切替算出部はむだ
時間が大きいとプロセスパラメータを内部モデルのパラ
メータとして内部モデル記憶部に記憶させ、むだ時間が
小さいとプロセスパラメータからPIDの調整則を用い
た内部モデルのパラメータを算出する。これにより内部
モデルが設定される。
【0014】
【0015】また、内部モデルパラメータ簡略算出部は
むだ時間が大きいとプロセスパラメータを内部モデルの
パラメータとして内部モデル記憶部に記憶させ、むだ時
間が小さいとプロセスパラメータからPIDの調整則を
近似的に用いた内部モデルのパラメータを算出する。こ
れにより内部モデルが設定される。
【0016】
【実施例】図1は本発明の参考例を示すIMC構造のコ
ントローラのブロック図、図2はこのIMC構造のコン
トローラを用いた制御系のブロック線図である。図1に
おいて、1はこのコントローラのオペレータによって設
定された目標値rをコントローラに入力する目標値入力
部、2は目標値入力部1からの目標値rを伝達関数が1
次遅れの特性で出力する目標値フィルタ部、3は目標値
フィルタ部2の出力からフィードバック量eを減算する
第1の減算処理部、4は後述する内部モデル記憶部から
のパラメータに基づいて第1の減算処理部3の出力から
操作量uを演算する操作量演算部、5は操作量演算部4
から出力された操作量uを図1では図示しない制御対象
プロセスへ出力する信号出力部である。
【0017】また、6aはこのコントローラの内部モデ
ルのパラメータを記憶する内部モデル記憶部、6bは内
部モデル記憶部6aから出力されたパラメータに基づい
て内部モデルとしての演算を行い参照制御量ymを出力
する内部モデル出力演算部、7は制御対象プロセスから
の制御量yをこのコントローラに入力する制御量入力
部、8は制御量入力部7から出力された制御量yから内
部モデル出力演算部6bから出力された参照制御量ym
を減算してフィードバック量eを出力する第2の減算処
理部である。
【0018】また、9は制御対象プロセスをモデル同定
した結果得られたプロセスパラメータをこのコントロー
ラに入力するプロセスパラメータ入力部、10はこのプ
ロセスパラメータからPIDの調整則を応用した内部モ
デルのパラメータを算出し内部モデル記憶部6aに記憶
させる内部モデルパラメータ算出部である。
【0019】図2において、4aは操作量演算部4の内
部にあって、第1の減算処理部3の出力を伝達関数が1
次遅れの特性で出力する目標値・外乱フィルタ部、4b
は同じくその内部にあって目標値・外乱フィルタ部4a
の出力から操作量uを演算する操作部、6は内部モデル
記憶部6a及び内部モデル出力演算部6bからなる内部
モデル、F1は目標値フィルタ部2の伝達関数、F2は
目標値・外乱フィルタ部4aの伝達関数である。また、
duは操作量外乱であり、外乱d=Gp×duとするこ
とで制御量外乱dと等価に扱うことができる。
【0020】なお、図2は図1の目標値フィルタ部2、
第1の減算処理部3、操作量演算部4、内部モデル記憶
部6a、内部モデル出力演算部6b、及び第2の減算処
理部8からなるこのIMC構造のコントローラの基本構
成に、制御対象プロセス40、外乱d、及び操作量外乱
duを含めて制御系として書き直したものである。
【0021】本参考例のコントローラにおいては、内部
モデルパラメータ算出部10が内部モデル6のパラメー
タを算出し、これにより操作量演算部4、内部モデル出
力演算部6bの特性が決定され制御系の特性が決定され
るが、ここでは操作量演算部4、内部モデル出力演算部
6bを含むコントローラの制御系としての動作を先に説
明する。
【0022】目標値rは、このコントローラのオペレー
タによって設定され、目標値入力部1を介して目標値フ
ィルタ部2に入力される。目標値フィルタ部2は、目標
値rをその時定数をT1とする次式のような伝達関数F
1の特性で出力する。 F1=1/(1+T1×s) ・・・(3)
【0023】次に、第1の減算処理部3は、この目標値
フィルタ部2の出力から第2の減算処理部8から出力さ
れるフィードバック量eを減算する。操作量演算部4内
の目標値・外乱フィルタ部4aは、第1の減算処理部3
の出力をその時定数をT2とする次式のような伝達関数
F2の特性で出力する。 F2=1/(1+T2×s) ・・・(4)
【0024】また、同じく操作量演算部4内の操作部4
bは、目標値・外乱フィルタ部4aの出力から操作量u
を演算するが、その伝達関数Gcは内部モデル記憶部6
aから出力された内部モデル6のゲイン及び時定数によ
り次式となり、図13の例と同様にむだ時間Lmの要素
を除いた内部モデル6の伝達関数Gmの逆数となってい
る。 Gc=(1+Tm×s)/Km ・・・(5) ここで、Km、Tmはそれぞれ内部モデル6のゲイン、
時定数である。
【0025】よって、操作量演算部4全体としての伝達
関数は次式となる。 F2×Gc=(1+Tm×s)/{Km×(1+T2×s)}・・・(6) このようにして、第1の減算処理部3の出力から操作量
uが演算されて信号出力部5を介して制御対象プロセス
40へ出力され、また内部モデル出力演算部6bへ出力
される。
【0026】次に、制御対象プロセス40は、1次遅れ
とむだ時間の要素を有するものとしてその伝達関数Gp
を次式のような近似伝達関数で表現できる。 Gp=Kp×exp(−Lp×s)/(1+Tp×s) ・・・(7) ここで、Kp、Lp、Tpはそれぞれ制御対象プロセス
40のゲイン、むだ時間、時定数である。
【0027】そして、内部モデルは、図13の例では制
御対象プロセス40をモデル同定した結果得られた上記
のようなプロセスパラメータをそのまま内部モデルのゲ
インKm、時定数Tm、むだ時間Lmとして用い、制御
対象プロセス40を式(7)と同様の次式によって表現
したものとなるが、本参考例の内部モデル6ではモデル
同定した結果をそのまま使用しない。
【0028】すなわち、内部モデル出力演算部6bは、
内部モデル記憶部6aに記憶されたゲインKm、時定数
Tm、及びむだ時間Lmに基づいて操作量uから参照制
御量ymを演算するが、これらのパラメータは内部モデ
ルパラメータ算出部10がプロセスパラメータから算出
したものである。この内部モデル6の伝達関数Gmは次
式となる。 Gm=Km×exp(−Lm×s)/(1+Tm×s) ・・・(8)
【0029】次いで、第2の減算処理部8は、制御量入
力部7を介して入力された制御対象プロセス40からの
制御量yから内部モデル出力演算部6bからの参照制御
量ymを減算してフィードバック量eを出力する。そし
て、このフィードバック量eが上記のように第1の減算
処理部3に入力される。これが、このIMC構造のコン
トローラの基本構成であるフィードバック制御系として
の動作である。
【0030】次に、プロセスパラメータ入力部9には、
制御対象プロセス40を式(7)のように近似してモデ
ル同定する従来のIMCのパラメータ設定手法を用いて
得られた制御対象プロセス40のゲインKp、時定数T
p、むだ時間Lpがオペレータによって設定される。プ
ロセスパラメータ入力部9はこれらのプロセスパラメー
タを内部モデルパラメータ算出部10に出力する。
【0031】そして、内部モデルパラメータ算出部10
は、入力されたプロセスパラメータに基づき内部モデル
6のゲインKm、時定数Tm、及びむだ時間Lmを以下
のように算出する。ここで、図2に示した本参考例の制
御系を書き換えると、図3(a)のように変形すること
ができ、更にこれを書き換えると、図3(b)のように
変形することができる。また、図4は従来のPIDコン
トローラを用いた制御系のブロック線図であり、Giは
このPIDコントローラの操作部14の伝達関数であ
る。
【0032】図3(b)における第1の減算処理部3以
降の構成と図4の構成に着目し、図3(b)の操作量演
算部4、内部モデル6を図のように1つのブロック4c
にまとめると、本参考例のコントローラとPIDコント
ローラの構成が似ていることが分かる。そこで、本参考
のコントローラとPIDコントローラとの間の対応関
係を図3(b)、図4に基づいて求めれば、PIDの調
整則を本参考例のコントローラに応用することができ
る。
【0033】まず、本参考例の内部モデル6の伝達関数
Gmは式(8)に示した通りであるが、Pade近似式
exp(−Lm×s)=(−Lm×s+2)/(Lm×
s+2)を用いると、次式のように変形することができ
る。 Gm=Km×(−Lm×s+2)/{(1+Tm×s)×(Lm×s+2)} ・・・(9)
【0034】また、図3(b)において、第1の減算処
理部3の出力をxとすると、操作量演算部4から出力さ
れる操作量uは次式となる。 u=(x+u×Gm)×F2×Gc ・・・(10) この式(10)を式(6)、(9)により変形すると次
式となる。 u=[x+u×Km ×(−Lm×s+2)/{(1+Tm×s)×(Lm×s+2)}] ×[(1+Tm×s)/{Km×(1+T2×s)}] ・・・(11)
【0035】今、図3(b)のブロック4cの伝達関数
をGbとすると、Gb=u/xなので、伝達関数Gbは
式(11)より次式となる。 Gb=u/x={(Tm×Lm/2)×s2 +(Tm+Lm/2)×s+1} /{(Km×T2×Lm/2)×s2 +Km×(T2+Lm)×s} =(A1×s2 +B1×s+1)/(C1×s2 +D1×s) ・・・(12)
【0036】次いで、PIDコントローラの操作部14
の伝達関数Giを次式に示す。 Gi=K×{1+(1/Ti×s)+Td×s}×{1/(1+Tf×s)} ・・・(13) KはPIDのゲイン、Tiは積分時間、Tdは微分時
間、Tfはフィルタ時定数である。一般のPIDコント
ローラではフィルタ時定数Tf=0、すなわち操作部1
4にフィルタを備えないものもあるが、ここではフィル
タ付きとする。
【0037】そして、式(13)の分子分母にTi×s
を掛けて次式のように変形する。 Gi=(Ti×Td×s2 +Ti×s+1) /{(Ti×Tf/K)×s2 +(Ti/K)×s} =(A2×s2 +B2×s+1)/(C2×s2 +D2×s) ・・・(14)
【0038】こうして求めたブロック4cの伝達関数G
bと操作部14の伝達関数Giは式(12)、(14)
から明らかなように相似関係にあり、A1=A2、B1
=B2、C1=C2、D1=D2とすることにより、本
参考例のコントローラとPIDコントローラとの間で次
式のようなパラメータの対応関係を求めることができ
る。
【0039】 Km=Ti/[K×{Ti−(Ti2 −4×Ti×Td)1/2 +T2}] ・・・(15) Tm={Ti+(Ti2 −4×Ti×Td)1/2 }/2 ・・・(16) Lm=Ti−(Ti2 −4×Ti×Td)1/2 ・・・(17)
【0040】次に、PIDの調整則としてCHR(Chie
n,Hrones,Reswick)法が提案されており、これによる調
整公式は次式の通りである。 K=0.95×Tp/(Kp×Lp) ・・・(18) Ti=2.4×Lp ・・・(19) Td=0.4×Lp ・・・(20)
【0041】式(18)〜(20)の値を式(15)〜
(17)に代入すると次式となる。 Km=Kp×Lp2 /{Tp×(0.402×Lp+0.396×T2)} ・・・(21) Tm=1.893×Lp ・・・(22) Lm=1.014×Lp ・・・(23)
【0042】内部モデルパラメータ算出部10は、この
ようにして得られた式(21)〜(23)を用い、プロ
セスパラメータ入力部9より入力された制御対象プロセ
スのゲインKp、時定数Tp、及びむだ時間Lpから内
部モデル6のゲインKm、時定数Tm、及びむだ時間L
mを算出する。
【0043】こうして算出された内部モデル6のゲイン
Km、時定数Tm、むだ時間Lmが内部モデル記憶部6
aに出力され記憶されることにより、内部モデル6が設
定される。これは、操作量演算部4、内部モデル出力演
算部6bの特性が決定されることであり、これでコント
ローラの制御系としての特性が決定される。以上のよう
にPID制御で用いられている調整則を応用することに
より、むだ時間が時定数に比べ小さい制御対象プロセス
40に対しても外乱抑制性がPIDより劣ることがなく
なる。
【0044】図5はPID及び本参考例のコントローラ
をタンク内の液面の高さの制御に使用したときの外乱抑
制性を示す図、図6は同様にPID及び従来のIMCコ
ントローラの外乱抑制性を示す図であり、yは本参考例
及び従来のIMCコントローラによって制御した場合の
制御量、ypはPIDコントローラによって制御した場
合の制御量である。図5、6は制御量yが0cmという
整定状態で、0秒にて例えばバルブが故障した等の操作
量外乱du=1が加わったときの制御量y、ypを求め
たシミュレーション結果である。
【0045】また、従来のIMCコントローラは、本
考例において内部モデルパラメータ算出部10に算出を
行わせずに直接内部モデル記憶部6aにパラメータを設
定したものを用いている。
【0046】ここで、タンク内の液体という制御対象プ
ロセス40のゲインKpを4、時定数Tpを20秒、む
だ時間Lpを2秒とし、従来のIMCコントローラはこ
れらをそのまま用いてゲインKmを4、時定数Tmを2
0秒、むだ時間Lmを2秒とし、本参考例及び従来のI
MCの目標値フィルタ部2の時定数T1を4秒、目標値
・外乱フィルタ部4aの時定数T2を1秒としている。
また、PIDコントローラのゲインKを2.375、積
分時間Tiを4.8秒、微分時間Tdを0.8秒として
いる。
【0047】そして、本参考例の内部モデルパラメータ
算出部10は、制御対象プロセス40の上記のパラメー
タがプロセスパラメータ入力部9に設定されることによ
り、内部モデル6のゲインKmを0.6673、時定数
Tmを3.786秒、むだ時間Lmを2.028秒と算
出する。図6に示すように、むだ時間Lpが小さい制御
対象プロセス40に対して、従来のIMCコントローラ
は外乱抑制性がPIDコントローラよりも劣るが、図5
の本参考例のコントローラではPIDと同等の外乱抑制
性が得られる。
【0048】図1の例ではPIDの調整則を応用して内
部モデル6のパラメータ設定を行うことにより外乱抑制
性を改善するが、このPIDの調整則を応用した内部モ
デル6のパラメータ設定を実行するかどうかは、オペレ
ータが制御対象プロセスのむだ時間Lpを見積もって判
断しなければならない。この場合、オペレータが判断を
誤ってむだ時間Lpが大きいときに実行してしまうと、
外乱抑制性が劣化して逆効果になることもある。そこ
で、オペレータが判断しなくてもいいようにするには図
1の例とは別の処理が必要となる。
【0049】図7は本発明の実施例を示すIMC構造
のコントローラのブロック図であり、図1と同一の部分
には同一の符号を付してある。10aは内部モデルパラ
メータ切替算出部であり、後述する臨界点比率、プロセ
スパラメータ入力部9からのプロセスパラメータに基づ
いてむだ時間Lpの大小判定を行い、むだ時間Lpが大
きい場合はプロセスパラメータを内部モデル6のパラメ
ータとし、むだ時間Lpが小さい場合はプロセスパラメ
ータからPIDの調整則を用いた内部モデル6のパラメ
ータを算出する。
【0050】また、11は目標値フィルタ部2の時定数
T1及び目標値・外乱フィルタ部4aの時定数T2を設
定するためのパラメータをコントローラに入力するマニ
ュアル設定入力部、12はマニュアル設定入力部11か
らのパラメータに基づき制御対象プロセスのむだ時間の
大小判定におけるしきい値である臨界点比率を算出する
臨界点算出部である。13はフィルタ時定数変更部であ
り、臨界点比率、プロセスパラメータに基づいてむだ時
間Lpの大小判定を行い、むだ時間Lpが大きい場合は
むだ時間Lpに応じて時定数T1、T2を算出し、むだ
時間Lpが小さい場合は時定数Tpに応じて時定数T
1、T2を算出する。
【0051】本実施例においても、目標値入力部1、目
標値フィルタ部2、第1の減算処理部3、操作量演算部
4、信号出力部5、内部モデル記憶部6a、内部モデル
出力演算部6b、制御量入力部7、及び第2の減算処理
部8からなるコントローラの基本構成の動作は図1の例
と同様である。
【0052】本実施例のコントローラは、図1の例と同
様にプロセスパラメータがプロセスパラメータ入力部9
に設定され、それと共にマニュアル設定入力部11に後
述するフィルタ時定数決定のためのパラメータが設定さ
れることにより、フィルタ時定数変更部13、内部モデ
ルパラメータ切替算出部10aの動作が確定するが、こ
こではフィルタ時定数変更部13、内部モデルパラメー
タ切替算出部10aの動作を先に説明する。
【0053】フィルタ時定数変更部13は、プロセスパ
ラメータ入力部9からのパラメータと臨界点算出部12
からのパラメータに基づき、目標値フィルタ部2の時定
数T1、目標値・外乱フィルタ部4aの時定数T2を以
下のように算出し、目標値フィルタ部2、目標値・外乱
フィルタ部4aに出力することでこれらの特性を決定す
る。
【0054】このとき、プロセスパラメータ入力部9か
ら入力された制御対象プロセスのむだ時間Lpが大きい
場合には、目標値フィルタ部2の時定数T1を次式のよ
うに算出する。 T1=4×α×Lp ・・・(24) ここで、αはむだ時間連動比例定数である。そして、目
標値・外乱フィルタ部4aの時定数T2を次式のように
算出する。 T2=α×Lp ・・・(25)
【0055】また、制御対象プロセスのむだ時間Lpが
小さい場合には、フィルタ部の時定数をむだ時間Lpに
連動させるよりも時定数Tpに連動させた方が良いこと
が従来から知られている(Manfred Morari、Evanghelos
Zafiriou;「ROBUST PROCESSCONTROL」、PRENTICE HALL、
1989 )。
【0056】このようなことから、フィルタ時定数変更
部13は、プロセスパラメータ入力部9から入力された
むだ時間Lpが小さい場合には目標値フィルタ部2の時
定数T1を次式のように算出する。 T1=4×β×Tp ・・・(26) ここで、βは時定数連動比例定数である。そして、目標
値・外乱フィルタ部4aの時定数T2を次式のように算
出する。 T2=β×Tp ・・・(27)
【0057】次に、内部モデルパラメータ切替算出部1
0aは、プロセスパラメータ入力部9から入力された制
御対象プロセスのむだ時間Lpが大きい場合には、入力
されたゲインKp、時定数Tp、むだ時間Lpをそれぞ
れ内部モデル6のゲインKm、時定数Tm、むだ時間L
mとする。すなわち、Km=Kp、Tm=Tp、Lm=
Lpである。
【0058】また、制御対象プロセスのむだ時間Lpが
小さい場合には、図1の例と同様に式(22)、(2
3)、そして次式によってそれぞれ内部モデル6の時定
数Tm、むだ時間Lm、ゲインKmを算出する。 Km=Kp×Lp2 /{Tp ×(0.402×Lp+0.396×β×Tp)} ・・・(28)
【0059】なお、式(21)の代わりに式(28)を
用いるのは前述のフィルタ時定数変更部13に応じてT
2=β×Tpとなるためである。こうして決定された内
部モデル6のゲインKm、時定数Tm、むだ時間Lmが
内部モデル記憶部6aに出力され記憶されることによ
り、内部モデル6が設定される。
【0060】このように、フィルタ時定数変更部13は
目標値フィルタ部2の時定数T1及び目標値・外乱フィ
ルタ部4aの時定数T2を決定し、内部モデルパラメー
タ切替算出部10aは内部モデル6のパラメータを決定
するが、このためにはむだ時間連動比例定数α、時定数
連動比例定数β、そして制御対象プロセスのむだ時間L
pの大小判定におけるしきい値が必要であり、これらを
出力するのが臨界点算出部12なので、次に臨界点算出
部12の動作を説明する。
【0061】臨界点算出部12は、マニュアル設定入力
部11に設定されたむだ時間連動比例定数α、時定数連
動比例定数βに基づきしきい値を求めるが、ここではこ
れらのパラメータがマニュアル設定入力部11に設定さ
れなかった場合の動作について先に説明する。
【0062】ここで、制御対象プロセスのむだ時間Lp
が大きいかどうかの境界、すなわちフィルタ時定数変更
部13が動作を切り替える境界であり、内部モデルパラ
メータ切替算出部10aがPIDの調整則を応用した演
算を実行するかどうかの境界でもある臨界点を外乱抑制
効果臨界点とする(以下、臨界点という)。そして、こ
の臨界点における制御対象プロセスのむだ時間をLp
c、時定数をTpcとし、Lpc/Tpcを外乱抑制効
果臨界点比率εとして(以下、臨界点比率という)、こ
の臨界点比率εを上記のしきい値として用いる。
【0063】臨界点算出部12は、この臨界点比率εを
以下のように決定する。まず、フィルタ時定数変更部1
3にて算出される目標値・外乱フィルタ部4aの時定数
T2の値が臨界点において連続となる条件は、式(2
5)、(27)より次式となる。 T2=α×Lpc=β×Tpc ・・・(29) よって、式(29)より次式が成立する。 β=α×ε ・・・(30)
【0064】次に、内部モデルパラメータ切替算出部1
0aにて決定される内部モデル6のゲインKmの値が臨
界点において連続となる条件は、次式となる。 Km=Kpc=Kpc×Lpc2 /{Tpc×(0.402×Lpc+0.396×β×Tpc)} ・・・(31) すなわち、式(31)はむだ時間Lpが大きい場合に用
いられるKm=Kp(臨界点なのでKpcとなる)とむ
だ時間Lpが小さい場合に用いられる式(28)による
ゲインKmが等しくなることを示している。
【0065】式(31)にLpc=ε×Tpcを代入す
ると次式となる。 Kpc=Kpc×(ε×Tpc)2 /{Tpc×(0.402×ε×Tpc+0.396×β×Tpc)} ・・・(32) そして、最終的に次式が得られる。 ε2 −0.402×ε−0.396×β=0 ・・・(33)
【0066】また、内部モデルパラメータ切替算出部1
0aにて決定される内部モデル6の時定数Tmの値が臨
界点において連続となる条件は、次式となる。 Tm=Tpc=1.893×Lpc ・・・(34) すなわち、式(34)はむだ時間Lpが大きい場合に用
いられるTm=Tp(臨界点なのでTpcとなる)とむ
だ時間Lpが小さい場合に用いられる式(22)による
ゲインTmが等しくなることを示している。
【0067】したがって、式(34)とε=Lpc/T
pcよりε=1/1.893=0.528と求められ
る。また、式(33)にε=0.528を代入すること
により、β=0.168となり、式(30)よりα=
0.318となる。以上により、臨界点算出部12は、
マニュアル設定入力部11にパラメータが設定されなか
った場合、臨界点比率ε=0.528、むだ時間連動比
例定数α=0.318、時定数連動比例定数β=0.1
68をフィルタ時定数変更部13に出力し、臨界点比率
ε=0.528を内部モデルパラメータ切替算出部10
aに出力する。
【0068】内部モデルパラメータ切替算出部10a
は、この臨界点比率εに基づき制御対象プロセスのむだ
時間Lpの大小を判定する。つまり、プロセスパラメー
タ入力部9から入力された制御対象プロセスの時定数T
p、むだ時間LpがLp/Tp≧εのときむだ時間Lp
が大きいと判定し、Lp/Tp<εのときむだ時間Lp
が小さいと判定する。そして、この判定に基づき前述の
ように内部モデル6のゲインKm、時定数Tm、むだ時
間Lmを決定する。
【0069】また、フィルタ時定数変更部13もむだ時
間Lpの大小を同様に判定し、この判定に基づき前述の
ように目標値フィルタ部2の時定数T1及び目標値・外
乱フィルタ部4aの時定数T2を決定する。このように
して、内部モデル6とフィルタの特性が設定されること
により、このコントローラの動作が決定される。
【0070】なお、臨界点算出部12による上記のよう
なパラメータ決定は、マニュアル設定入力部11にパラ
メータが設定されなかった場合のものであり、これによ
り制御の専門的知識のないオペレータであっても、図1
の例の手法を利用したコントローラを利用することがで
きる。しかし、専門的知識を有するオペレータがフィル
タ設定のためのパラメータであるむだ時間連動比例定数
α又は時定数連動比例定数βを個別に設定したい場合
は、以下のようにして行うことができる。
【0071】例えば、オペレータがむだ時間連動比例定
数αの決定を優先する場合、設定したい定数αの値をマ
ニュアル設定入力部11に入力する。このとき、臨界点
比率εは式(30)、(33)より次式となる。 ε=0.402+0.396×α ・・・(35) また、時定数連動比例定数βは、式(30)、(35)
より次式となる。 β=α×(0.402+0.396×α) ・・・(36) この例ではゲインKmと時定数T2の連続性が維持され
る。
【0072】また、オペレータが時定数連動比例定数β
の決定を優先する場合、設定したい定数βの値をマニュ
アル設定入力部11に入力する。このとき、臨界点比率
εは式(33)より次式となる。 ε=0.201+(0.0403+0.396×β)1/2 ・・・(37) また、むだ時間連動比例定数αは式(30)より次式と
なる。 α=β/{0.201+(0.0403+0.396×β)1/2 } ・・・(38) この例でもゲインKmと時定数T2の連続性が維持され
る。
【0073】また、オペレータが定数α、β共に設定し
たい場合、設定したい定数α、βの値をマニュアル設定
入力部11に入力する。このとき、臨界点比率εは例え
ば式(37)となる。以上3通りの方法で、マニュアル
設定入力部11にパラメータを設定することにより、む
だ時間連動比例定数α又は時定数連動比例定数βを個別
に設定することもできる。
【0074】図8は本実施例のコントローラを図5の例
と同様にタンク内の液面の高さの制御に使用したときの
外乱抑制性を示す図であり、臨界点における制御量yを
求めたシミュレーション結果である。ここで、y1はプ
ロセスパラメータ入力部9からのパラメータをそのまま
内部モデル6のパラメータに用いたとき(すなわち、む
だ時間Lpが大きいと判定)の制御量、y2はPIDの
調整則を応用して算出した内部モデル6のパラメータを
用いたとき(むだ時間Lpが小さいと判定)の制御量で
ある。
【0075】また、制御対象プロセス40のゲインKp
を4、時定数Tpを20秒、むだ時間Lpを8.92秒
とし、コントローラの動作としては、マニュアル設定入
力部11に時定数連動比例定数β=0.05を設定した
ときの動作とし、その他のパラメータについては図5の
例と同様とする。β=0.05とした結果、臨界点比率
εはε=0.446と算出される。図8から明らかなよ
うに、臨界点における制御量はぼぼ等しくなり、臨界点
比率εが適切に算出されていることが分かる。また、外
乱抑制効果に関しても図1の例と同等の効果を得ること
ができる。
【0076】図7の例では複雑な計算アルゴリズムによ
り動作を決定しているが、このようなアルゴリズムはオ
ペレータにとっては事実上のブラックボックスになって
しまいトラブル発生時の対応が困難となり、また演算時
間が長く、必要とするメモリ容量が多くなるので、メモ
リ容量等の制約により複雑なアルゴリズムを使用できな
い場合には別の処理が必要となる。
【0077】図9は本発明の他の実施例を示すIMC構
造のコントローラのブロック図であり、図1と同一の部
分には同一の符号を付してある。10bは内部モデルパ
ラメータ切替算出部10aと同様の動作をし、PIDの
調整則を近似的に用いた内部モデル6のパラメータを算
出する内部モデルパラメータ簡略算出部、13aはフィ
ルタ時定数変更部13と同様の動作をし、予め設定され
たむだ時間連動比例定数α及び時定数連動比例定数βに
より時定数T1、T2を算出するフィルタ時定数変更部
である。
【0078】本実施例においては、計算アルゴリズムを
簡略化するため、むだ時間連動比例定数αを0.3、時
定数連動比例定数βを0.05に予め設定する。これ
は、図7のマニュアル設定入力部11にこれらのパラメ
ータを個別に設定する例に該当するので、臨界点比率ε
はβ=0.05と式(37)よりε=0.45となる。
【0079】フィルタ時定数変更部13aには、上記の
むだ時間連動比例定数α=0.3、時定数連動比例定数
β=0.05、臨界点比率ε=0.45が予め設定され
ており、フィルタ時定数変更部13と同様にプロセスパ
ラメータ入力部9から入力された制御対象プロセスの時
定数Tp、むだ時間LpがLp/Tp≧εのときむだ時
間Lpが大きいと判定し、Lp/Tp<εのときむだ時
間Lpが小さいと判定する。
【0080】そして、むだ時間Lpが大きいと判定した
場合には、むだ時間Lpに連動させる式(24)、(2
5)を用いて時定数T1、T2を算出し、小さいと判定
した場合には時定数Tpに連動させる式(26)、(2
7)を用いて時定数T1、T2を算出する。この時定数
T1、T2がそれぞれ目標値フィルタ部2、目標値・外
乱フィルタ部4aに出力されることにより、これらフィ
ルタ部の特性が決定される。
【0081】次に、内部モデルパラメータ簡略算出部1
0bにも臨界点比率ε=0.45が予め設定されてお
り、内部モデルパラメータ算出部10bはフィルタ時定
数変更部13aと同様に制御対象プロセスのむだ時間L
pの大小を判定する。そして、むだ時間Lpが大きいと
判定した場合、図7の例と同様にプロセスパラメータ入
力部9から入力された制御対象プロセスのゲインKp、
時定数Tp、むだ時間Lpをそれぞれ内部モデル6のゲ
インKm、時定数Tm、むだ時間Lmとする。
【0082】また、むだ時間Lpが小さいと判定した場
合、図7の例と同様にPIDの調整則を応用して内部モ
デル6のパラメータを演算するが、このとき以下のよう
な演算の簡略化を行う。図10、11はこの演算の簡略
化を説明するための図である。図10は臨界点比率εを
横軸に、内部モデル6のゲインKmと制御対象プロセス
のゲインKpの比Km/Kpを縦軸にとったものであ
り、また図11は内部モデル6の時定数Tmと制御対象
プロセスの時定数Tpの比Tm/Tpを縦軸にとったも
のである。
【0083】図10において、曲線E1はLp/Tpを
変化させながら式(28)を表したものであり、つまり
図7の例においてむだ時間Lpが小さいときに算出され
る内部モデル6のゲインKmの様子を示している。ま
た、直線E2はKm=Kp、つまり図7の例又は本実施
例においてむだ時間Lpが大きいときに算出される内部
モデル6のゲインKmの様子を示している。
【0084】臨界点比率ε=0.45は式(37)より
求めたので、ゲインKmは連続性が成立しており、よっ
て直線E1とE2はε=0.45にて交差し、図に示す
ようにここが臨界点となる。このようなゲインKmの連
続性を維持しつつ、曲線E1を直線近似したのが直線E
3であり、その式は次式となる。 Km=(2.32×Lp/Tp−0.044)×Kp ・・・(39) これで、式(28)を簡略化できたことになり、直線E
2とE3は実線で示すように臨界点を境に切り替わるよ
うになる。
【0085】次に、図11において、直線F1はLp/
Tpを変化させながら式(22)を表したものであり、
つまり図7の例においてむだ時間Lpが小さいときに算
出される内部モデル6の時定数Tmの様子を示してい
る。また、直線F2はTm=Tp、つまり図7の例又は
本実施例においてむだ時間Lpが大きいときに算出され
る内部モデル6の時定数Tmの様子を示している。
【0086】時定数Tmに関しては連続性が成立してい
ないが、これを時定数Tmに関しても連続性が成立する
ようにして直線F1を直線近似したのが直線F3であ
り、その式は次式となる。 Tm=(2.32×Lp/Tp−0.044)×Tp ・・・(40)
【0087】また、内部モデル6のむだ時間Lmに関し
ては式(23)の係数が1.014とほぼ1に等しいの
で、次式とする。 Lm=Lp ・・・(41) このようにして、内部モデルパラメータ簡略算出部10
bは、制御対象プロセスのむだ時間Lpが小さい場合に
は、式(39)〜(41)よって内部モデル6のゲイン
Km、時定数Tm、むだ時間Lmを算出する。
【0088】そして、算出された内部モデル6のゲイン
Km、時定数Tm、むだ時間Lmが内部モデル記憶部6
aに出力され記憶されることにより、内部モデル6が設
定される。以上のようにして、内部モデル6とフィルタ
の特性が設定され、このコントローラの動作が決定され
る。図12は本実施例のコントローラを図8の例と同様
にタンク内の液面の高さの制御に使用したときの外乱抑
制性を示す図であり、臨界点における制御量yを求めた
シミュレーション結果である。
【0089】制御対象プロセス40のゲインKpを4、
時定数Tpを20秒、むだ時間Lpを9秒とし、その他
のパラメータについては図8の例と同様とする。図12
から明らかなように、臨界点における制御量はぼぼ等し
くなり、臨界点が適切に算出されていることが分かる。
また、外乱抑制効果に関しても図1の例とほぼ同等の効
果を得ることができる。
【0090】なお、図1、7、9の例では目標値フィル
タ部2を設けているが、目標値フィルタ部2は目標値r
に対する追従性を目標値・外乱フィルタ部4aと別個に
調整するためのもので、外乱d、duに対する抑制性と
は関係がないので、外乱抑制性を改善する本発明におい
ては目標値フィルタ部2を設けない構成であっても良
い。
【0091】また、図7、9の例ではフィルタ時定数変
更部13、13aがむだ時間Lp又は時定数Tpに応じ
てフィルタ時定数を自動変更しているが、これにより制
御の不安定化を回避し、コントローラとしての汎用性を
向上させることができる。すなわち、目標値フィルタ部
2、目標値・外乱フィルタ部4aは制御対象プロセスと
内部モデル6の誤差に起因する制御の不安定化を回避す
るためのものであり、プロセスを特定しない汎用目的の
コントローラでは制御対象プロセスと内部モデル6の誤
差率を適当に一定の値に見積もってこれらのフィルタ時
定数を設定する。誤差率を一定に見積もる結果、フィル
タ時定数はむだ時間Lp又は時定数Tpに比例して設定
される。
【0092】このようなコントローラにおいて、例えば
最初に想定したプロセスと異なる制御対象プロセスにコ
ントローラを対応させる場合には(つまり、プロセスパ
ラメータ中のゲインKp、むだ時間Lp、時定数Tpが
変更される)、フィルタ時定数もそれに応じて変更され
なければならないが、本発明のようにフィルタ時定数を
むだ時間Lp又は時定数Tpに比例させて自動変更する
ことは、上記汎用コントローラの条件に対応しているこ
とを意味し、これによりコントローラとしての汎用性を
向上させている。
【0093】
【発明の効果】本発明によれば、臨界点算出部がしきい
値である臨界点比率を算出し、内部モデルパラメータ切
替算出部がこの臨界点比率に基づいて制御対象プロセス
のむだ時間の大小判定を行い、むだ時間が大きいとプロ
セスパラメータを内部モデルのパラメータとし、むだ時
間が小さいとPIDの調整則を用いた内部モデルのパラ
メータを算出することにより、内部モデルの設定が行わ
れるので、オペレータがプロセスのむだ時間を見積もっ
てPIDの調整則を利用するかどうかを判断する必要が
なくなる。また、むだ時間が小さいプロセスに対しても
PIDと同等の外乱抑制性を得ることができ、外乱抑制
性が向上したことによりオペレータが外乱抑制性の最適
調整を行う作業負担を軽減することができる。
【0094】
【0095】また、内部モデルパラメータ簡略算出部が
予め設定された臨界点比率に基づいて制御対象プロセス
のむだ時間の大小判定を行い、むだ時間が大きいとプロ
セスパラメータを内部モデルのパラメータとし、むだ時
間が小さいとPIDの調整則を近似的に用いた内部モデ
ルのパラメータを算出することにより、内部モデルの設
定が行われるので、臨界点比率と内部モデルのパラメー
タの算出の簡略化を図ることができ、演算時間を短縮し
メモリ容量を削減することができる。また、オペレータ
がプロセスのむだ時間を見積もってPIDの調整則を利
用するかどうかを判断する必要がなくなり、演算アルゴ
リズムの簡略化でトラブル発生時のオペレータの作業負
担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例を示すIMC構造のコントロ
ーラのブロック図である。
【図2】 図1のコントローラを用いた制御系のブロッ
ク線図である。
【図3】 図2を変形したブロック線図である。
【図4】 PIDコントローラを用いた制御系のブロッ
ク線図である。
【図5】 PID及び図1のコントローラの外乱抑制性
を示す図である。
【図6】 PID及び従来のIMCコントローラの外乱
抑制性を示す図である。
【図7】 本発明の実施例を示すIMC構造のコント
ローラのブロック図である。
【図8】 図7のコントローラの外乱抑制性を示す図で
ある。
【図9】 本発明の他の実施例を示すIMC構造のコン
トローラのブロック図である。
【図10】 内部モデルパラメータ簡略算出部における
演算の簡略化を説明するための図である。
【図11】 内部モデルパラメータ簡略算出部における
演算の簡略化を説明するための図である。
【図12】 図9のコントローラの外乱抑制性を示す図
である。
【図13】 従来のIMCコントローラを用いた制御系
のブロック線図である。
【符号の説明】
2…目標値フィルタ部、4…操作量演算部、6a…内部
モデル記憶部、6b…内部モデル出力演算部、9…プロ
セスパラメータ入力部、10…内部モデルパラメータ算
出部、10a…内部モデルパラメータ切替算出部、10
b…内部モデルパラメータ簡略算出部、12…臨界点算
出部、13…フィルタ時定数変更部、13a…フィルタ
時定数変更部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 13/02 - 13/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御の目標値から制御対象プロセスに出
    力する操作量を演算し、制御対象プロセスを数式表現し
    た内部モデルにて制御結果である制御対象プロセスの制
    御量に相当する参照制御量を演算し、制御量と参照制御
    量との差をフィードバックすることにより制御を行うI
    MC構造のコントローラにおいて、 入力された目標値を第1の時定数によって決定される特
    性で出力する目標値フィルタ部と、 この目標値フィルタ部の出力からフィードバック量を減
    算する第1の減算処理部と、 この第1の減算処理部の出力を第2の時定数によって決
    定される特性で出力する目標値・外乱フィルタ部、内部
    モデルのパラメータに基づいて前記目標値・外乱フィル
    タ部の出力から操作量を演算して出力する操作部からな
    る操作量演算部と、 前記内部モデルのパラメータを記憶する内部モデル記憶
    部と、 前記内部モデルのパラメータに基づいて前記操作量から
    参照制御量を演算する内部モデル出力演算部と、 制御対象プロセスの制御量から前記内部モデル出力演算
    部から出力された参照制御量を減算して前記フィードバ
    ック量を出力する第2の減算処理部と、前記第1、第2の時定数を制御対象プロセスのむだ時間
    又は制御対象プロセスの時定数のどちらに比例させるか
    を切り替える臨界点において、前記第1、第2の時定数
    及び前記内部モデルパラメータの連続性が維持される条
    件より、前記臨界点における前記制御対象プロセスのむ
    だ時間と前記制御対象プロセスの時定数との比率である
    臨界点比率を 算出する臨界点算出部と、制御対象プロセスをモデル同定して得られたプロセスパ
    ラメータ中のむだ時間Lpと前記プロセスパラメータ中
    の時定数Tpとの比率Lp/Tpが前記臨界点比率以上
    の場合は、前記第1、第2の時定数を前記プロセスパラ
    メータ中のむだ時間Lpに比例させて算出し、前記比率
    Lp/Tpが前記臨界点比率より小さい場合は、前記第
    1、第2の時定数を前記プロセスパラメータ中の時定数
    Tpに比 例させて 算出するフィルタ時定数変更部と、前記比率Lp/Tpが前記臨界点比率以上の場合は、前
    プロセスパラメータをそのまま内部モデルのパラメー
    タとして前記内部モデル記憶部に記憶させ、前記比率L
    p/Tpが前記臨界点比率より小さい場合は、前記操作
    量演算部と前記内部モデル出力演算部とがPIDの調整
    則を満たすように、前記内部モデルのパラメータを前記
    プロセスパラメータに基づいて算出して前記内部モデル
    記憶部に記憶させる内部モデルパラメータ切替算出部と
    を有することを特徴とするコントローラ。
  2. 【請求項2】 制御の目標値から制御対象プロセスに出
    力する操作量を演算し、制御対象プロセスを数式表現し
    た内部モデルにて制御結果である制御対象プロセスの制
    御量に相当する参照制御量を演算し、制御量と参照制御
    量との差をフィードバックすることにより制御を行うI
    MC構造のコントローラにおいて、 入力された目標値を第1の時定数によって決定される特
    性で出力する目標値フィルタ部と、 この目標値フィルタ部の出力からフィードバック量を減
    算する第1の減算処理部と、 この第1の減算処理部の出力を第2の時定数によって決
    定される特性で出力する目標値・外乱フィルタ部、内部
    モデルのパラメータに基づいて前記目標値・外乱フィル
    タ部の出力から操作量を演算して出力する操作部からな
    る操作量演算部と、 前記内部モデルのパラメータを記憶する内部モデル記憶
    部と、 前記内部モデルのパラメータに基づいて前記操作量から
    参照制御量を演算する内部モデル出力演算部と、 制御対象プロセスの制御量から前記内部モデル出力演算
    部から出力された参照制御量を減算して前記フィードバ
    ック量を出力する第2の減算処理部と、制御対象プロセスをモデル同定して得られたプロセスパ
    ラメータ中のむだ時間Lpと前記プロセスパラメータ中
    の時定数Tpとの比率Lp/Tpが予め設定されたしき
    い値である臨界点比率以上の場合は、前記第1、第2の
    時定数を前記プ ロセスパラメータ中のむだ時間Lpに比
    例させて算出し、前記比率Lp/Tpが前記臨界点比率
    より小さい場合は、前記第1、第2の時定数を前記プロ
    セスパラメータ中の時定数Tpに比例させて 算出するフ
    ィルタ時定数変更部と、前記比率Lp/Tpが前記臨界点比率以上の場合は、前
    プロセスパラメータをそのまま内部モデルのパラメー
    タとして前記内部モデル記憶部に記憶させ、前記比率L
    p/Tpが前記臨界点比率より小さい場合は、前記操作
    量演算部と前記内部モデル出力演算部とがPIDの調整
    則を近似的に満たすように、前記内部モデルのパラメー
    タを前記プロセスパラメータに基づいて算出して前記内
    部モデル記憶部に記憶させる内部モデルパラメータ簡略
    算出部とを有することを特徴とするコントローラ。
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