JP4779682B2 - 電子音楽装置及びプログラム - Google Patents

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Description

この発明は、装置内部の設定状態情報やエラー状態情報の書出し機能を備えた電子音楽システムに関する。
電子楽器等の電子音楽装置において、インターネット接続が可能なものがある。インターネット接続のためには、各種の設定が必要であり、例えば、特許文献1には、その設定を容易にした電子音楽装置が開示されている。
特開2005−266302号公報
このような電子音楽装置では、インターネット接続のための設定をしても、何らかの設定ミス等により正しくインターネット接続ができないことがある。この場合、設定を見直したり、設定状態を電子音楽装置メーカーのインフォメーションセンター(サポートセンター)に電話等により連絡し、正しい設定に関する指示を受けたりすることになるが、例えば、2行程度の文字表示が可能なLCDのみを搭載した電子楽器などの表示能力が高くない電子音楽装置では、多数の設定パラメータを一覧表示することができないので、設定を見直すのが困難である。また、電子音楽装置メーカーのインフォメーションセンターへ設定状態を連絡する際にも、同様に困難が伴う。
この発明は、このような事情に鑑み、表示能力が高くない電子音楽装置内部の設定状態情報やエラー状態情報を簡単に把握することができるようにすると共に、電子音楽装置のインフォメーションセンター(サポートセンター)への通知を簡単に行うことができるようにした電子音楽システムを提供することを目的とする。
この発明の主たる特徴に従うと、通信ネットワーク(CN)に接続して該通信ネットワーク(CN)を介したデータ通信を行うための通信手段(12;B)と、通信手段(12;B)にて通信ネットワーク(CN)に接続するための通信環境の設定に関する状態を表わす設定データを保持するデータ保持手段(S1,S4;A;2,4)と、データ保持手段に保持された設定データ及び電子音楽装置インフォメーションセンター(CT)に設けられたサイト(CS)に接続するための接続情報(hr)を含む設定データファイル(sf)を、外部情報処理装置(PC)で利用される外部記憶媒体(MR)又は外部情報処理装置(PC)の記憶媒体(外部記憶装置等)に書き出すデータ書出し手段(S7;C;5)とを具備する電子音楽装置(コンピュータ)〔請求項1〕が提供され、通信ネットワーク(CN)に接続して該通信ネットワーク(CN)を介したデータ通信を行うための通信手段(12;B)を具備し、電子音楽装置として機能するコンピュータ(EM)に、通信手段(12;B)にて通信ネットワーク(CN)に接続するための通信環境の設定に関する状態を表わす設定データを保持するデータ保持ステップ(S1,S4;A)と、データ保持ステップで保持された設定データ及び電子音楽装置インフォメーションセンター(CT)に設けられたサイト(CS)に接続するための接続情報(hr)を含む設定データファイル(sf)を、外部情報処理装置(PC)で利用される外部記憶媒体(MR)又は外部情報処理装置(PC)の記憶媒体(外部記憶装置等)に書き出すデータ書出しステップ(S7;C)とから成る手順を実行させる設定データ処理プログラム〔請求項3〕が提供される。なお、括弧書きは、理解の便のために付記した実施例の参照記号、用語等を表わし、以下においても同様である。
この発明による電子音楽装置において、設定データには、さらに、電子音楽装置(EM)の動作環境設定時に生じたエラー状態を表わすものが含まれる〔請求項2〕ように構成することができる。
この発明の主たる特徴による電子音楽システムでは(請求項1,3)、電子音楽装置は、通信ネットワーク(CN)に接続して該通信ネットワーク(CN)を介したデータ通信を行い(12;B)、通信ネットワーク(CN)に接続するための通信環境の設定に関する状態を表わす設定状態情報を設定データとして記憶手段(2,4)に保持し、必要時に、保持されている設定データ及び電子音楽装置インフォメーションセンター(CT)に設けられたWebサイト(CS)に接続するための接続情報(hr)を含む設定データファイル(sf)を作成し、外部情報処理装置(PC)で利用される記憶媒体(MR)又はパーソナルコンピュータ等の外部情報処理装置(PC)の記憶媒体(外部記憶装置等)に書き出すように構成されている。
従って、この発明によれば、記憶媒体(MR又はPC外部記憶装置)に書き出された設定データファイルに含まれる通信環境の設定に関する電子音楽装置内部の設定状態情報を、パーソナルコンピュータ等の表示処理能力が高い情報処理装置で表示させることができる。また、これにより、ユーザは、簡単に設定パラメータを確認したり、インフォメーションセンター(サポートセンター)に連絡することができる。さらに、記憶媒体に書き出された設定データファイルを元にして、簡単且つ容易に、電子音楽装置インフォメーションセンターのWebサイトにアクセスすることができる。
この発明による電子音楽装置においては、書き出される設定データファイル(sf)には、さらに、電子音楽装置(EM)の動作環境設定時に生じたエラー状態を表わすものが含まれるように構成されている(請求項2)。従って、この発明によれば、記憶媒体に書き出された設定データファイルに含まれるエラー状態情報を、パーソナルコンピュータ等の表示処理能力が高い情報処理装置で表示させることができる。
〔電子音楽装置の概要〕
図1は、この発明の一実施例による電子音楽装置のハードウエア構成ブロック図を示す。この電子音楽装置には、音楽情報処理を主機能とする機器が用いられ、この例では、演奏操作部乃至楽音信号発生部を備える電子楽器が用いられる。電子音楽装置EMは、中央処理装置(CPU)1、ランダムアクセスメモリ(RAM)2、読出専用メモリ(ROM)3、第1外部記憶装置4、第2外部記憶装置5、演奏操作検出回路6、設定操作検出回路7、表示回路8、音源回路9、効果回路10、MIDIインターフェース(I/F)11、通信インターフェース(I/F)12等を備え、これらの要素1〜12はバス13を介して互いに接続される。
CPU1は、RAM2及びROM3と共にデータ処理回路DPを構成し、任意の制御プログラムに従い、タイマ14によるクロックを利用して通常の音楽情報処理の外に設定データ処理を含む種々の情報処理を実行する。RAM2は、これらの処理に際して必要な各種データを一時記憶するためのワーク領域として用いられる。ROM3には、これらの処理を実行するために必要な各種制御プログラムや各種データ等が予め記憶され、制御プログラムには、設定データ処理を実行するための設定データ処理プログラムが含まれる。
第1外部記憶装置4は、ハードディスク(HD)等の内蔵記憶媒体を備えた内蔵記憶装置であり、制御プログラムを含む任意のデータを記憶することができる。所定の記憶領域には、この電子音楽装置EM内の設定状態やエラー状態を表わす設定情報やエラー情報を記憶し保持しておくことができ、これらの情報は「設定データ」と呼ばれる。
第2外部記憶装置5は、スマートメディア(登録商標)等の小型メモリカード、USBメモリ、コンパクトディスク(CD)、フレキシブルディスク(FD)、光磁気(MO)ディスク、ディジタル多目的ディスク(DVD)、等々、種々の可搬性の外部記憶媒体MRを装着可能であり、これらの外部記憶媒体MRを駆動して種々のデータの読出し・書込みを行う外部記憶媒体駆動装置(USBメモリの場合はUSBI/F)である。外部記憶媒体MRは、設定データ処理の際に設定データを記録するのに用いられる。
演奏操作検出回路6は、鍵盤などの演奏操作子15と共に演奏操作部として機能し、演奏操作子15の演奏操作内容を検出し、これに対応する演奏データをデータ処理回路DPに導入する。設定操作検出回路7は、キースイッチやマウス等の設定操作子16と共に設定操作部として機能し、設定操作子16の設定操作内容を検出し、これに対応する設定操作データをデータ処理回路DPに導入する。
表示回路8は、ディスプレイ17や各種インジケータ(図示せず)と共に表示部として機能し、これら表示要素の表示/点灯内容をCPU1からの指令に従って制御し、各操作子15,16の操作に対する表示援助を行う。なお、表示部(8,17)の表示能力は高くなく、ディスプレイ17は、例えば、2行程度の文字表示が可能なLCD文字表示器で構成される。
音源回路9は、演奏操作検出回路6からの実演奏データに応じた楽音データを発生し、効果付与DSPを有する効果回路10は、この楽音データに所定の効果を付与し、実演奏の楽音信号を生成する。また、音源回路9及び効果回路10は、自動演奏の際に、記憶手段(3〜5)等からの演奏データに従って自動演奏の楽音信号を発生することもできる。効果回路10に後続するサウンドシステム18は、D/A変換部やアンプ、スピーカを備え、効果回路10からの楽音信号に基づく楽音を発生する。音源回路9、効果回路10及びサウンドシステム18は、楽音生成部として機能する。
MIDII/F11には、この電子音楽装置と同様にMIDI音楽情報処理機能を有する外部MIDI機器MDが接続され、MIDII/F11を通じて電子音楽装置EM・外部MIDI機器MD間でMIDIデータを授受することができる。通信I/F12には、インターネットなどの通信ネットワークCNが接続され、正常接続時には、サーバコンピュータ(電子音楽装置用Webサーバ)SVから制御プログラムをダウンロードしたり演奏データを記憶装置4,5に保存してこの電子音楽装置EMで利用することができる。
〔システムの概要〕
この発明の一実施例による電子音楽システムでは、設定データ処理プログラムに従って、電子音楽装置内部の設定状態やエラー状態を記述した電子ファイルを作成することができ、作成された電子ファイルを、パーソナルコンピュータ等の表示処理能力が高い外部の情報処理装置に提供するようにしており、外部情報処理装置を通じて、電子音楽装置を提供したメーカー又は販売者のインフォメーションセンター(サポートセンター)にこれらの状態を通知することができる。図2は、この発明の一実施例による電子音楽システムを説明するための概略機能ブロック図である。
ここで、この電子音楽システムによる機能の概略を説明しておく。このシステムでは、電子音楽装置EMの設定部Aによって、装置内部の設定状態やエラー状態を表わす設定データが記憶手段(2,4)に保持され、必要時に、設定データ書出し部Cを通じて、保持されている設定データを記述した設定データファイルsfが外部記憶媒体MRに書き出される。外部記憶媒体MRに書き出された設定データファイルsfの設定データが表わす設定状態やエラー状態は、表示処理能力が高いパーソナルコンピュータPCで一覧表示させることができる。また、設定データファイルsfには、電子音楽装置インフォメーションセンター(サポートセンター)CTのWebサイトCSに接続するための接続情報(hr:図3)が含まれるようにしているので、設定データファイルsfを元にして当該WebサイトCSに容易にアクセスすることができる。なお、設定データファイルsfは、USBI/F等を通じて、直接、パーソナルコンピュータPCに書き出すようにしてもよい。
以下具体的に説明する。この電子音楽装置EMを取り巻く環境は、図2(1)の概略機能ブロック図に示されるように、電子音楽装置EM、通信ネットワークCNに接続される電子音楽装置用Webサーバ(サーバコンピュータ)SV、パーソナルコンピュータPC、インフォメーション用WebサーバCS及びインフォメーション用メール端末MTから成り、サーバCS及び端末MTは、電子音楽装置EMに関するインフォメーションセンターCTを構成する。
電子音楽装置EMは、設定データ処理に関する機能をブロックで表わすと、図示のように、設定部A、電子音楽装置通信部B及び設定データ書出し部Cから成る。
設定部Aは、設定操作部16−7、表示部8−17、第1外部記憶装置4及びデータ処理回路DPの設定制御機能に対応しており、通信ネットワークCNを通じたインターネット接続などの通信環境や電子音楽装置EM内部の演奏環境について、ユーザ操作に基づき、各種パラメータなどの設定を行い、設定された内容や設定時のエラーに関する設定情報やエラー情報などを含む設定データを、第1外部記憶装置4の所定記憶領域に記憶し或いはRAM2上に保持する。
また、設定部Aは、必要に応じて、設定された通信環境に従った接続を電子音楽装置通信部Bに指令したり、第1外部記憶装置4の所定記憶領域或いはRAM2上に保持された設定情報やエラー情報などの設定データの書出しを設定データ書出し部Cに指令する。
電子音楽装置通信部Bは、データ処理回路DPの通信制御機能及び通信I/F12に対応しており、設定部Aからの指令に従い、通信ネットワークCNを介して電子音楽装置用WebサーバSVと通信する。
設定データ書出し部Cは、データ処理回路DPの情報書出し機能及び第2外部記憶装置(外部記憶媒体駆動装置)5に対応し、設定部Aからの指令に従い、パーソナルコンピュータPCに提供すべき必要な設定データが記述された電子ファイルsfを作成し、外部記憶装置5に挿着された外部記憶媒体MRに書き出す。この電子ファイルsfは「設定データファイル」と呼ばれ、設定データファイルsfが書き出される外部記憶媒体MRには、パーソナルコンピュータPC等の情報処理装置で利用可能な記憶メディアが用いられる。
電子音楽装置用WebサーバSVは、演奏操作部(15−6)や楽音生成部(9−10−18)が除かれる外は、電子音楽装置EMと同様のハードウエア構成を有し、外部記憶装置に電子音楽装置用の各種制御プログラムや演奏データ等のコンテンツを多数蓄積している。電子音楽装置EMは、このサーバSVに正常に接続されると、これらコンテンツの提供を受けることができる。
電子音楽装置EMから設定データが提供されるパーソナルコンピュータPCは、電子音楽装置EMと同様のハードウエア構成を有するが、表示部(8−17)は電子音楽装置EMに比べて十分に高い表示能力を備える。なお、パーソナルコンピュータPCには、演奏操作部(15−6)や楽音生成部(9−10−18)、MIDII/F(11)は設けなくてもよく、プリンタが設けられる。
また、パーソナルコンピュータPCは、電子音楽装置EMからのデータ提供に関係する機能をブロックで表わすと、図示のように、設定データ読出し部D、WebブラウザE、メーラーF及びPC(パーソナルコンピュータ)通信部Gから成り、PC通信部Gは、パーソナルコンピュータPCの通信I/Fに対応する。つまり、パーソナルコンピュータPCは、PC通信部Gを介して、通信ネットワークCNに接続されるインフォメーションセンターCTのサーバコンピュータ(インフォメーション用Webサーバ)CSや通信端末(インフォメーション用メール端末)MTなどの種々の情報通信装置と通信可能である。
設定データ読出し部Dは、パーソナルコンピュータPCの外部記憶装置(外部記憶媒体駆動装置)、設定操作部、表示部及びデータ処理回路の情報読出し機能に対応しており、上述した外部記憶媒体MRを外部記憶装置に挿着され設定操作部から読出しコマンドが入力されるのに応じて、この記憶媒体MRに書き込まれた設定データファイルsfを読み出し、ファイルsfの設定データを後述するWebブラウザ(閲覧部)Eによりディスプレイに表示し更にプリンタからプリントアウトすることもできる。
WebブラウザEは、設定操作部、表示部及びデータ処理回路の閲覧機能に対応しており、PC通信部Gを通じて、インフォメーション用WebサーバCSにアクセスして種々のデータを閲覧することができる。また、前述したように、設定データファイルsfの内容を表示させることができる。なお、インフォメーション用WebサーバCSは、電子音楽装置用WebサーバSVと同様のハードウエア構成を有する。
また、メーラー(ソフトウエアによるメール生成部)Fは、設定操作部、表示部及びデータ処理回路のメール生成機能に対応しており、ユーザ操作に従ってメールを作成し、作成されたメールを、PC通信部Gを通じて、インフォメーション用メール端末MTを含む任意の通信端末装置(他の通信端末は図示せず)に送ることができる。なお、インフォメーション用メール端末MTは、パーソナルコンピュータPCと同様のハードウエア構成を有する。
さて、このようなシステムにおいて、電子音楽装置ユーザが電子音楽装置EM内部の各種設定パラメータ等の設定状態やエラー状態を確認したい場合、ユーザ操作に基づき、設定部Aを通じて設定データ書出し部Cを動作し、確認に必要な設定状態やエラー状態などを表わす設定データを第1外部記憶装置4の所定記憶領域或いはRAM2から取り出して設定データファイルsfを作成し、パーソナルコンピュータPCで利用可能なスマートメディアやUSBメモリ等の着脱可能記憶メディア(外部記憶媒体)MRに記録する。そして、この記憶メディアMRをパーソナルコンピュータPCに挿着することにより、パーソナルコンピュータPCの有する高い表示能力を利用して設定データ読出し部Dにより記憶メディアMRの情報を読み出し、WebブラウザEを使用してディスプレイに一覧表示させる。
設定データファイルsfに書き出される設定データには、インターネット接続に関する設定データがある。インターネット接続関連の設定データには、例えば、図2(2)に示されるように、LANアダプタの販売者ID・製品ID・改訂ID(01〜03)、MACアドレス(04)、現在時刻(05)、DHCPの採否(06)、DNSサーバ(07,08)、IPアドレス(09)、…、通信結果(19)、等々の諸情報が含まれる。なお、ファイルsfに書き出される設定データは、インターネット接続関連の設定データに限らず、電子音楽装置EMに関する情報であればどのような種類の情報であってもよい。
〔インフォメーションセンターにアクセスする場合の動作例〕
より具体的な動作例を説明する。例えば、電子音楽装置EMにおいて、ユーザ操作に従い、設定部Aによりインターネット接続に関する設定を行った後、電子音楽装置用WebサーバSVとの接続を試行したときに、図2(1)に“×”で示すように、サーバSVとの接続が不調に終わり、接続に失敗する場合がある。
このような場合、設定部A及び設定データ書出し部Cは、ユーザ操作に従って、図2(2)に示すようなインターネット接続の設定状態を表わす接続設定情報やエラー状態を表わす接続エラー情報などの設定データを記憶手段2,4から取り出し、取り出された設定データの内容を記述した設定データファイルsfを作成し、作成された設定データファイルsfを外部記憶媒体MRに記録する。
図3は、このような設定データファイルの一例を示す。この例では、設定データファイルsfをHTMLファイルとしており、電子音楽装置EM内の設定状態やエラー状態を表わす種々の設定データがHTML形式で記述されるだけでなく、ファイルsf中には、「<a href="http://www.aaa.bbb.jp/info/mailform.htm">ここ</a>」で示すように、製品即ち電子音楽装置EMのインフォメーションセンターCTのWebサイト(インフォメーション用Webサーバ)CSにアクセスするための接続情報(リンク情報)hrを含ませている。なお、設定データファイルsfの形式は、HTMLに限らず、接続情報hrに基づきWebサイトCSにアクセスできる形式であれば、どのような形式でもよい。
また、設定データファイルsf中に書き出されると好ましくない情報がある場合、その部分(或いは全体)を暗号化するか、或いは、インフォメーションセンターCTにおいて当該情報を使わないようであれば、図3に「*****」で示すように、伏字(*)として書き出すのが好ましい。このような情報には、例えば、無線LANの設定におけるSSID〔図2(2):12;ステーションID〕やWEP暗号キー〔同:15,16〕等がある。
次いで、設定データファイルsfを記録した外部記憶媒体MRがパーソナルコンピュータPCの外部記憶媒体駆動装置に挿着されると、設定データ読出し部Dは、外部記憶媒体MRの設定データファイルsfを読み出し、WebブラウザEは、ファイルsfに書き出された設定データをディスプレイに一覧表示する。図4は、図3に例示した設定データファイルsfを表示したところを示す画面例である。この例では、設定データファイルsfに従って、種々の設定データ(「設定情報1」、「設定情報2」、…)が一覧表示されると共に、リンク情報hrによるハイパーリンク表記htも表示される。
従って、ユーザは、一覧表示された種々の設定情報により電子音楽装置EM内の状態を容易に視認することができる。また、ハイパーリンク表記htをクリックすることにより、WebブラウザEによって、直ちに、PC通信部G及び通信ネットワークCNを介してインフォメーションセンターCTのWebサイトCSにアクセスすることができる。
インフォメーションセンターCTのWebサイトCSには、メールフォームmfが用意されており、WebブラウザEは、上述のようにWebサイトCSにアクセスしてパーソナルコンピュータPCのディスプレイ上にメールフォームmfを開き、ユーザ操作に従って必要な情報を入力することができる。
図5は、インフォメーションセンターにアクセスしてメールフォームmfを開いたところを示す画面例である。このメールフォームmfの画面には、図5に矩形枠で示されるように、電子音楽装置ユーザの名前(必要に応じて更にユーザID)及び電話、パーソナルコンピュータPCのメールアドレス、電子音楽装置EMの症状などの機器の現況説明、等々の必要項目入力欄や、添付ファイル入力欄が設けられており、また、添付ファイル入力欄に対応して「参照」ボタンが設けられ、さらに、メールを送信させるための「送信」ボタンやメールの作成又は送信を取り消すための「キャンセル」ボタン等が設けられる。
ユーザ操作に従って、メールフォームmf中に設けられた各項目入力欄に電子音楽装置EMに関する所要の情報を入力し、「参照」ボタンのクリック操作による添付ファイルの選択機能を利用して、このメールに添付する設定データファイルsfを指定し、添付ファイル入力欄に当該ファイルのパス(記憶場所)を記入することにより、設定データファイルsfが添付されたメールmaを作成することができる。
そして、作成されたメールmaは、ユーザによる「送信」ボタンのクリック操作によってインフォメーションセンターCT宛てに送信され、最終的には、インフォメーション用WebサーバCSを介してインフォメーションセンターCTの電子音楽装置担当者が使用するメール端末MTにおいて、このメールmaを開き、メールmaに添付された設定データファイルsfの設定データを表示したりプリントアウトすることができる。
この例では、リンク情報hrを含む設定データファイルsfを利用するようにしたが、もちろん、設定データのみから成る設定データファイルsfをパーソナルコンピュータPCに提供し、設定データファイルsfが添付されたメールmaをメーラーFで作成してインフォメーションセンターCTに送信するようにしてもよい。しかしながら、上述のようにリンク情報hrを含む設定データファイルsfを利用すると、別途メーラーFを起動してメールを送らなくてもよく、また、ユーザがインフォメーションセンターCTのメールアドレスを調べたりすることなく簡単に設定データファイルsfを送ることができる。
〔設定データ処理フロー例〕
図6は、上述した動作例に対応して電子音楽装置で実行される設定データ処理を表わすフローチャートである。この電子音楽装置EMにおいて設定データ処理が開始すると、設定部Aは、ステップS1にて、設定データの入力処理を行い、ユーザ操作に従い各種設定パラメータ等を入力してインターネット接続を含む装置の動作条件を設定し、設定状態を表わすRAM2上の設定データは第1外部記憶装置4の所定記憶領域に記憶される。
次いで、ステップS2に進み、電子音楽装置通信部Cを通じて電子音楽装置用WebサーバSVとの接続テストを実行し、次のステップS3で、このテストでサーバSVとの接続が確立されたか否かを判定する。そして、電子音楽装置EMがサーバSVとの接続が良好に行われたことを確認すると(S3→YES)、この設定データ処理を終了する。
一方、ステップS2の接続テストでサーバSVとの接続に失敗して不調に終わったときは(S3→NO)、ステップS4に進む。ステップS4では、接続の不調を表わすエラー情報を設定データとしてRAM2上に保持し、必要に応じて第1外部記憶装置4の所定記憶領域に記憶すると共に、設定データファイルsfの書出しを行うか否かを判定する。この判定は、例えば、ディスプレイ17を用いてファイルsfの書出しと設定データの再入力との何れを行うかをユーザに打診し、これに対するユーザの選択操作に従って行うことができる。
ここで、設定データファイルsfの書出しを行わない(設定データを再入力する)と判定したときは(S4→NO)、ステップS1に戻って、再度、設定データを入力し直して接続テストを行うステップS1〜S3の処理を繰り返す。一方、ファイルsfの書出しを行うと判定したときには(S4→YES)、ステップS5に進み、外部記憶媒体MRが第2外部記憶装置5に装着されているか否かを判定する。
ここで、外部記憶媒体MRが装着されていないと判定したときは(S5→NO)、ステップS6で、外部記憶媒体MRを装着すべき旨を、例えば、ディスプレイ17への表示により、ユーザに警告して外部記憶媒体MRの装着を待機し、ステップS5に戻って、再度、外部記憶媒体の装着を判定する。
そして、ステップS5において、第2外部記憶装置5に外部記憶媒体MRが装着されていると判定すると(S5→YES)、ステップS7に進み、設定データ書出し部Bにより、設定された接続状態や接続テストで得られたエラー状態を表わす設定データを第1外部記憶装置4から設定データファイルsfに書き出し、装着された外部記憶媒体MRに設定データファイルsfを記録する。そして、この設定データ処理を終了する。
〔種々の実施態様〕
以上、図面を参照しつつ、この発明の好適な実施の形態について詳述したが、これは単なる一例であって、この発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、設定データファイルに書き出す設定データについては、実施例では、主として、インターネット接続に関する設定データについて説明したが、インターネット接続に関する設定データに限らず、電子音楽装置に関する設定データであればどのような種類の設定データであってもよい。
設定データファイルには、電子音楽装置の設定データに代えて、或いは加えて、エラー状態情報(何がエラーになっているか、例えば「DHCPサーバが見つからない」、「DHCPサーバからIPアドレスを取得できない」など)も書き出すようにしてもよい。
パーソナルコンピュータへの設定データファイルの提供については、着脱可能な外部記憶媒体に設定データファイルを書き出す方法に限らず、USB等の通信インターフェースで接続されているパーソナルコンピュータの記憶媒体(外部記憶装置等)に、直接、設定データファイルを書き出すようにしてもよい。
この発明の一実施例による電子音楽装置のハードウエア構成例を表わすブロック図である。 この発明の一実施例による設定データ処理システムの概要を説明するための図である。 この発明の一実施例による設定データファイルの例を表わす図である。 この発明の一実施例による設定データファイルの表示例を表わす図である。 この発明の一実施例によるメールフォームの表示例を表わす図である。 この発明の一実施例による設定データ処理のフローチャート例である。
符号の説明
EM 電子楽器などの電子音楽装置、
SV 電子音楽装置用サーバコンピュータ、
CT インフォメーションセンター、
mf メールフォーム、
ma 設定データファイルsfが添付されたメール、
hr,ht 接続情報(リンク情報)及びハイパーリンク表記。

Claims (3)

  1. 通信ネットワークに接続して該通信ネットワークを介したデータ通信を行うための通信手段と、
    前記通信手段にて前記通信ネットワークに接続するための通信環境の設定に関する状態を表わす設定データを保持するデータ保持手段と、
    前記データ保持手段に保持された設定データ及び電子音楽装置インフォメーションセンターに設けられたサイトに接続するための接続情報を含む設定データファイルを、外部情報処理装置で利用される外部記憶媒体又は外部情報処理装置の記憶媒体に書き出すデータ書出し手段と
    を具備することを特徴とする電子音楽装置。
  2. 前記設定データには、さらに、電子音楽装置の動作環境設定時に生じたエラー状態を表わすものが含まれることを特徴とする請求項1に記載の電子音楽装置。
  3. 通信ネットワークに接続して該通信ネットワークを介したデータ通信を行うための通信手段を具備し、電子音楽装置として機能するコンピュータに、
    前記通信手段にて前記通信ネットワークに接続するための通信環境の設定に関する状態を表わす設定データを保持するデータ保持ステップと、
    前記データ保持ステップで保持された設定データ及び電子音楽装置インフォメーションセンターに設けられたサイトに接続するための接続情報を含む設定データファイルを、外部情報処理装置で利用される外部記憶媒体又は外部情報処理装置の記憶媒体に書き出すデータ書出しステップと
    から成る手順を実行させる設定データ処理プログラム。
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