JP4778874B2 - アンテナ用コイル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば電波信号に重畳するノイズを除くために好適に用いられるアンテナ用コイル装置に関するものである。
従来、自動車のリアウィンドウにアンテナ線を配して、自動車内でラジオ放送やテレビ放送等を受信できる自動車用ガラスアンテナが提供されている。自動車のリアウィンドウには、デフォッガの加熱線や、加熱線の周辺部にアンテナ線条が配されている。そして、リアウィンドウに配された加熱線やアンテナ線条を受信アンテナとして、ラジオ放送やテレビ放送等を受信することができる。
ところで、自動車用ガラスアンテナが受信したラジオ放送やテレビ放送等の電波信号に、ノイズ成分が重畳されることがある。ノイズ成分が重畳される原因の一つとして、車載バッテリが出力する電力の影響が挙げられる。この電力は、デフォッガの加熱線を加熱するために出力するものである。逆に、デフォッガの加熱線からの電波信号(ノイズ成分)が、給電線を通じて車体や直流電源側に漏洩することで不具合が発生することもある。
そのため、自動車のリアウィンドウに発生する曇りを防止する加熱線条と、車載バッテリ等の直流電源との間に、ノイズを除くアンテナ用コイル装置を接続していた。アンテナ用コイル装置は、自動車用ガラスアンテナが受信した電波信号に重畳されたノイズを除去し、電波信号の受信感度を向上させるために、固有の自己共振周波数を利用する。そして、信号電波の周波数帯域に合わせて高いインピーダンスを発生させ、電波信号に重畳するノイズを取り除く。
自動車のリアウィンドウに配する複数本の加熱線条は、バスバーで端部がまとめてある。そして、バスバーと車体との間、又はバスバーと直流電源との間のインピーダンスを高くして漏洩する電流を抑えている。さらに、アンテナが受信した電波信号が、デフォッガ用の給電線から車体へ漏洩することを防ぐ必要がある。このため、樹脂部材等により保持したコイルを、ハンダ付け等によりバスバー上に接続し、固定していた。
特許文献1には、ノイズを減衰させるアンテナ用コイル装置(チョークコイルとも称する。)100について開示されている。ここで、図6を参照して、ガラスアンテナに用いられるアンテナ用コイル装置100の構成例について説明する。アンテナ用コイル装置100は、銅線を筒状に巻回したコイル101にNi−Zn系の円柱状の磁芯102を挿入してある。そして、ベース部103とベース補助部104で構成される樹脂製の固定台に設けられた、金属端子板105と金属板106にコイル101の両端を接続する。金属端子板105と金属板106間の間には、板状の誘電体107が挿入される。
特開平9−213528号公報
ところで、特許文献1に記載のアンテナ用コイル装置100は、自動車のリアウィンドウ上に形成されたバスバー上に、金属板106が半田固定手段によって設置される。金属板106は、2つの実装面が一体的に連接される部材である。そして、アンテナ用コイル装置100は、この2つの実装面によってバスバー上に2箇所で固定された状態となる。例えば、自動車が長時間の駐車状態にある場合、車体(リアウィンドウも含む)は使用地域や季節によって約−40℃〜100℃の温度負荷を受ける。このような温度負荷を受ける使用環境では、自動車のリアウィンドウ自体が熱膨張したり熱収縮したりする。この結果、2箇所の固定点のいずれか一方または両方がバスバーから剥離したり、半田接合部にクラックを生じたりする可能性がある。
本発明は、上述の課題を鑑み成されたものであって、リアウィンドウが熱膨張または熱収縮することによって、実装端子に生じる応力をとり除くことが可能なアンテナ用コイル装置を提供することを目的とする。
本発明に係るアンテナ用コイル装置は、導線を巻回した巻線コイルと、巻線コイルの内部に挿通配置された磁性コアと、巻線コイルの一端部が接続される導電性のコネクタ端子と、巻線コイルの他端部が接続され、第1及び第2の実装面と本体部とを有する実装端子と、実装端子及びコネクタ端子が取り付けられるとともに、巻線コイルを載置する載置面を有する樹脂部材と、実装端子にかかる応力を緩和する緩衝部材を備えている。緩衝部材は、実装端子の本体部を分割した第1及び第2の本体部を有すると共に、実装端子の本体部と第2の実装面との間で連接しつつ所定の幅だけ隔てて折り返され、弾性を有する折り返し部を有し、第1の本体部には第1の実装面が移動可能に連接され、第2の本体部には第2の実装面が移動可能に連接され、第1又は第2の実装面のうち、少なくともいずれかの実装面は連接された本体部に対して移動可能としてある。
本発明によれば、アンテナ用コイル装置の実装端子にかかる応力を緩和する緩衝部材を備えるようにした。この緩衝部材によって、アンテナ用コイル装置を設置した部材が変形したとしても、実装端子にかかる応力を緩和することができる。このため、アンテナ用コイル装置に応力による影響を与えないという効果がある。
以下、本発明の第1の実施形態例に係るアンテナ用コイル装置について、図1〜図4を参照して説明する。本例では、受信するラジオ放送やテレビ放送等の電波信号に重畳するノイズをとり除くことができるアンテナ用コイル装置に適用した例として説明する。
ラジオ放送又はテレビジョン放送を受信する受信システム1は、図示しない自動車のリアウィンドウ2に構成される。リアウィンドウ2には、ラジオ放送を受信するラジオアンテナ線9と、テレビジョン放送を受信するテレビアンテナ線5が埋設される。ラジオアンテナ線9には、ラジオアンテナ線9が受信したラジオ信号を増幅する増幅器6が接続される。増幅器6が増幅する電波信号は、図示しないラジオ受信機に供給される。
自動車は、直流電源を供給する車載バッテリ4を備える。テレビアンテナ線5は、リアウィンドウ2の曇りを防ぐデフォッガ用給電線の機能を兼ねている。テレビアンテナ線5は、車載バッテリ4から供給される電力によって加熱され、リアウィンドウ2全体を暖め、リアウィンドウ2の曇りを防ぐ。ノイズを取り除くアンテナ用コイル装置10は、リアウィンドウ2の左右端部に配される。
バッテリ4は、アンテナ用コイル装置10を介して、バスバー3bに接続している。バスバー3bは、テレビアンテナ線5の一端に接続される。バスバー3bには、バッテリ4から供給される電力を、複数のテレビアンテナ線5に均等に与える機能がある。テレビアンテナ線5の他端には、バスバー3aが接続される。バスバー3aには、ノイズを取り除くアンテナ用コイル装置10が接続される。
テレビアンテナ線5には、テレビアンテナ線5が受信したテレビ信号を増幅する増幅器7が接続される。増幅器7は、バスバー3aとバスバー3bに接続している。増幅器7が増幅したテレビ信号は、図示しないテレビジョン受像機に供給される。
次に、本例のアンテナ用コイル装置10の構成例について、図2の斜視図を参照して説明する。
アンテナ用コイル装置10は、リアウィンドウ2(図1参照)の右端部(バスバー3a)に設置する導電性の実装端子14を備える。実装端子14は、導電性の平板を打ち抜き、折り曲げ加工して形成される端子である。そして、実装端子14は、非導電性かつ非磁性樹脂で形成された樹脂部材15を取り付けるための本体部が、平板状の第1の本体部11aと第2の本体部11b(後述の図3(b)参照)に分割して形成される部材である。第1の本体部11aには、第1の支持部14dが形成される。第1の支持部14dは、第1の本体部11aに対して、同じ方向にほぼ直角に折り曲げてある。そして、第2の本体部11bには、第2の支持部14eが形成される。さらに、第2の本体部11bと第2の支持部14eの間には、U字状に折り返された折り返し部14cが形成される。
リアウィンドウ2に実装するための平面部である第1の実装面14aは、第1の支持部14dを介して第1の本体部11aに連接してある。第1の実装面14aは、第1の支持部14dに対して、ほぼ直角に折り曲げてある。このため、第1の実装面14aの平面部は、第1の本体部11aの平面部に対して外側に、ほぼ同じ向きのクランク形状となる。そして、第1の支持部14dは、第1の実装面14aの中心線18aの延長線上に連接される。
リアウィンドウ2に実装するための平面部である第2の実装面14bは、第2の支持部14eを介して第2の本体部11bに連接してある。第2の実装面14bは、第2の支持部14eに対して、ほぼ直角に折り曲げてある。このため、第2の実装面14bの平面部は、第2の本体部11bの平面部に対して外側に、ほぼ同じ向きのクランク形状となる。そして、第2の支持部14eは、第2の実装面14bの中心線18bの延長線上に連接される。さらに、第2の支持部14eと同じ側には、導線を係合するための第2の絡げ部12が形成される。
第1の本体部11aと第2の本体部11bには、樹脂部材15が嵌合によって固定されている。第1の本体部11aは、樹脂部材15に対して移動可能である。一方、第2の本体部11bと樹脂部材15は、接着剤等を用いて接着固定されており、不動状態としている。樹脂部材15には、円柱状の磁性コア17に、所望の巻数で導線を巻回した巻線コイル16が接着剤等で固定されている。樹脂部材15の一端には、導電性のコネクタ端子13を接続するためにコネクタ端子接続部15aが形成されている。コネクタ端子接続部15aは、コネクタ端子13が取り付けられる側の樹脂部材15の端部に突部として形成されている。そして、コネクタ端子接続部15aには、巻線コイル16に巻回される導線の直径とほぼ同じ大きさの幅と深さの第1の溝部15cが形成されている。コネクタ端子13は、コネクタ端子接続部15aに嵌合によって固定される。このとき、コネクタ端子13は上述の固定方法だけではなく、コネクタ端子13を樹脂部材の成型用金型内に設置しつつ樹脂部材15の樹脂成型を行う、いわゆるインサート成型によって形成してもよい。コネクタ端子13には、外部機器の導線と接続するためのコネクタ接続部13aが形成される。コネクタ接続部13aの幅広面は、第1の実装面14aの幅広面に対してほぼ直交に配置されている。
巻線コイル16に巻回する導線の一方の末端部は、第1の溝部15cを介して、コネクタ端子13に形成した第1の絡げ部13bに係合される。そして、巻線コイル16に巻回する導線の他方の末端部は、固定保持された側である第2の本体部11bに接続される。つまり、巻線コイル16に巻回する導線の他方の末端部は、折り返し部14cに形成された第2の絡げ部12に係合される。
次に、本例のアンテナ用コイル装置10を部品毎に分解した例について、図3を参照して説明する。図3において、既に説明した図2に対応する部分には同一符号を付し、詳細な説明を省略する。
図3(a)は、アンテナ用コイル装置10から巻線コイル16を取り外し、コネクタ端子13と、実装端子14と、樹脂部材15だけを組み合わせた構成例を示す斜視図である。図3(b)は、第1の本体部11aと第2の本体部11bの構成例を示す斜視図である。図3(c)は、コネクタ端子13の構成例を示す斜視図である。図3(d)は、樹脂部材15の構成例を示す斜視図である。
図3(a)より、樹脂部材15には、巻線コイル16(図2参照)を載置する載置面19が示される。載置面19は、載置する巻線コイル16の外周面に沿わせた凹部として形成される面である。
図3(b)より、実装端子14は、本体部が2分割された第1の本体部11aと第2の本体部11bで構成されることが示される。第1の本体部11aと第2の本体部11bは、打ち抜いた平板状の導電性材料(例えば、リン青銅等からなる。)を、折り曲げ加工して形成される導電性の部材である。
図3(c)より、コネクタ端子13には、樹脂部材15に接続するための樹脂部材接続部13cが形成されることが示される。樹脂部材接続部13c(コネクタ端子13)は、矢印Bに沿って樹脂部材15の挿入孔15b(図3(d)参照)に挿入され、接着剤等で固定される。コネクタ端子13は、向きを180度入れ替えて樹脂部材15に接続することも可能である。
図3(d)より、コネクタ端子接続部15aには、コネクタ端子13を接続するための挿入孔15bが形成されることが示される。また、コネクタ端子接続部15aには、第1の溝部15cと左右対称の位置に、第2の溝部15dが形成されることが示される。第1の溝部15cと同様に、第2の溝部15dの幅と深さも、巻線コイル16を形成する導線の直径とほぼ同じ大きさとしてある。第2の溝部15dが形成してあることにより、第1の溝部15cまたは第2の溝部15dのいずれにも巻線コイル16の一方の端部を沿わせて、コネクタ端子13の第1の絡げ部13bに係合することができる。このため、アンテナ用コイル装置10の使用に応じて、巻線コイル16の導線の巻回ターンを0.5ターンずつ変えて載置することが可能となる。
次に、自動車のリアウィンドウ2上に形成されたバスバー3aに搭載されているアンテナ用コイル装置10を側面視した場合の断面図の例について、図4を参照して説明する。
図4(a)は、リアウィンドウ2が熱膨張した場合の、図2のアンテナ用コイル装置10における、A−A′線に沿った断面図の例である。図4(a)では、リアウィンドウ2が熱膨張する方向を膨張方向22としている。また、第1の本体部11aが、リアウィンドウ2の熱膨張に伴って移動する方向を本体部移動方向23としている。屋外等で自動車が熱せられると、リアウィンドウ2が熱膨張し、膨張方向22にリアウィンドウ2が変形し、バスバー3aが伸ばされる。バスバー3aの伸長に伴い、第1の本体部11aも本体部移動方向23に動く。一方、樹脂部材15は第2の本体部11bに接着固定されたまま動くことはない。
図4(b)は、リアウィンドウ2が熱収縮した場合の、図2のアンテナ用コイル装置10における、A−A′線に沿った断面図の例である。図4(b)では、リアウィンドウ2が熱収縮する方向を収縮方向24としている。また、第1の本体部11aが、リアウィンドウ2の熱収縮に伴って移動する方向を本体部移動方向25としている。自動車が冷えると、リアウィンドウ2が熱収縮し、収縮方向24にリアウィンドウ2が変形し、バスバー3aが縮む。バスバー3aの短縮に伴い、第1の本体部11aも本体部移動方向25に動く。一方、樹脂部材15は、第2の本体部11bに接着固定されたまま動くことはない。
従来のアンテナ用コイル装置では、2つの実装面と本体部が1つの部材で形成されていた。このため、リアウィンドウとバスバーの熱膨張または熱収縮に伴って変形すると本体部が変形しきれずバスバーとの接着面にクラックが生じることがあった。本例のアンテナ用コイル装置10を用いると、リアウィンドウ2が熱膨張または熱収縮したとしても、アンテナ用コイル装置10自体や、リアウィンドウ2やバスバー3aに対して影響を与えることがなくなった。このように、第1の本体部11aと第2の本体部11bは、リアウィンドウ2やバスバー3aからアンテナ用コイル装置10にかかる応力を緩和する緩衝部材として機能する。
以上説明した第1の実施形態例に係るアンテナ用コイル装置10では、樹脂部材15を取り付ける本体部を2分割して、第1の本体部11aと第2の本体部11bを形成した。第1の本体部11aは、樹脂部材15に対して移動可能とし、第2の本体部11bは、樹脂部材15に対して接着固定して、不動状態としている。このため、リアウィンドウ2の熱膨張または熱収縮に伴い、バスバー3aが変形しても、第1の本体部11aには不要な応力が生じることなく、バスバー3aの変形に従う。このため、第1の本体部11aと第2の本体部11bに対して生じた応力を取り除くことができるという効果がある。また、第1の本体部11aと第2の本体部11bが応力を緩和する緩衝部材として機能するため、バスバー3aから第1の実装面14aまたは第2の実装面14bが剥がれたり、バスバー3aと実装面との半田接合部にクラックが生じたりする等の不具合を抑制できるという効果がある。さらには、樹脂部材15に対しても不要な応力が生じないため、樹脂部材15は変形しない。そして、応力を取り除くための構造が簡単であるとともに、アンテナ用コイル装置10の組み付けが容易になるという効果がある。
また、巻線コイル16の他方の末端部は、固定保持された側の第2の本体部11bに接続される。このため、リアウィンドウ2が熱膨張または熱収縮することによって、第1の本体部11aが移動しても、巻線コイル16の巻線間寸法は変化しない。結果として、巻線コイル16と第1の本体部11aと第2の本体部11bとで生じる浮遊容量:C値も変化しない。したがって、様々な使用環境であっても、均一な電気特性のアンテナ用コイル装置10が得られるという効果がある。
なお、上述した第1の実施形態例においては、第1の本体部11aを移動可能に形成した例を開示したが、第1の本体部11aを樹脂部材15に接着固定し、不動状態として、第2の本体部11bを樹脂部材15に対して移動可能としても、本例と同様の機能、効果が得られることは言うまでもない。
次に、本発明の第2の実施形態例に係るアンテナ用コイル装置30の構成例について、図5を参照して説明する。図5において、既に説明した図2に対応する部材には同一符号を付し、詳細な説明を省略する。
図5(a)は、アンテナ用コイル装置30の斜視図の例である。アンテナ用コイル装置30は、リアウィンドウ2(図1参照)の右端部(バスバー3a)に設置する導電性の実装端子34を備える。実装端子34は、導電性の平板を打ち抜き、折り曲げ加工して形成される端子部材である。実装端子34には、平板状の本体部34cが形成される。本体部34cには、樹脂部材15が取り付けられる。第1の支持部34dと第2の支持部34eは、本体部34cに対して、同じ方向にほぼ直角に折り曲げてある。そして、本体部34cと第2の支持部34eの間には、U字状に折り返された折り返し部34fが形成される。
リアウィンドウ2に実装するための平面部である第1の実装面34aは、第1の支持部34dを介して本体部34cに連接してある。第1の実装面34aは、第1の支持部34dに対して、ほぼ直角に折り曲げてある。このため、第1の実装面34aの平面部は、本体部34cの平面部に対して外側に、ほぼ同じ向きのクランク形状となる。そして、第1の支持部34dは、第1の実装面34aの中心線38a上に連接される。
同じく、リアウィンドウ2に実装するための平面部である第2の実装面34bは、第2の支持部34eを介して本体部34cに連接してある。第2の実装面34bは、第2の支持部34eに対して、ほぼ直角に折り曲げてある。このため、第2の実装面34bの平面部は、本体部34cの平面部に対して外側に、ほぼ同じ向きのクランク形状となる。そして、第2の支持部34eは、第2の実装面34bの中心線38b上に連接される。さらに、第2の支持部34eと同じ側には、導線を係合するための第2の絡げ部32が形成される。
本体部34cには、樹脂部材15が嵌合によって固定されている。本体部34cと樹脂部材15は、接着剤等を用いて接着固定されていてもよい。樹脂部材15には、巻線コイル16が接着剤等で接着固定されている。導電性のコネクタ端子13は、コネクタ端子接続部15aに嵌合固定されている。コネクタ接続部13aの幅広面は、本体部34cの幅広面に対してほぼ直交に配置されている。
巻線コイル16に巻回する導線の一端は、第1の溝部15cを介して、コネクタ端子13に形成した第1の絡げ部13bに係合される。巻線コイル16に巻回する導線の他端は、折り返し部34fに形成された第2の絡げ部32に係合される。
図5(b)は、アンテナ用コイル装置30における、B−B′線に沿った断面図の例である。折り返し部34fは、幅△Wだけ隔間して折り返した状態としてある。
図5(c)は、図5(a)のアンテナ用コイル装置30の緩衝部材を変形した場合における、B−B′線に沿った断面図の例である。折り返し部34fは、幅△Wだけ隔間して折り返した状態としてある。折り返し部34fには、隔間寸法を一定に保つための突起部34gが形成される。この突起部34gは、実装端子34を製造する際に、絞り加工や、ポンチ加工工程を追加することで容易に形成することが可能である。
本例のアンテナ用コイル装置30では、折り返し部34fを隔間して形成することによって、折り返し部34fが弾性機能を有するようにしている。このため、リアウィンドウ2が熱膨張または熱収縮することによって、アンテナ用コイル装置30の実装端子34に応力が生じても、折り返し部34fが弾性機構として応力を吸収するよう柔軟に動作する。結果、バスバー3aから実装端子34が剥離したり、実装端子34とバスバー3aとの半田接合部にクラックが生じたりする等の不具合を抑制することが可能となる。
また、第1の実施形態例で説明したアンテナ用コイル装置10に形成される折り返し部14cは、折り返し面が密着した状態としてあった。折り返し面が密着していると、巻線コイル16の導線の他方の末端部を第2の絡げ部12へ半田固定する際に、折り返し部14cに半田が流入し、癒着することがあった。本例のアンテナ用コイル装置30では、折り返し部34fが、幅△Wだけ隔間して形成したため、巻線コイル16の他方の末端部を第2の絡げ部32へ半田固定する際に、折り返し部34fに半田が流入し、癒着することがない。また、折り返し部34fに突起部34gを形成したため、熱収縮時において過剰に折り返し部34fの隔間幅が狭まることがない。
以上説明した第2の実施形態例に係るアンテナ用コイル装置30では、折り返し面を隔間した折り返し部34fを形成するようにした。折り返し部34fは、弾性を有する。そして、折り返し部34fが、実装端子34にかかる応力を緩和する緩衝部材として機能する。このため、リアウィンドウ2の熱膨張に伴い、バスバー3aが膨張変形して第1と第2の支持部に応力が生じても、折り返し部34fの隔間幅△Wが広がり、この応力を取り除くことができるという効果がある。一方、リアウィンドウ2の熱収縮に伴い、バスバー3aが収縮変形して第1と第2の支持部に応力が生じた場合、折り返し部34fの隔間幅△Wが狭まり、この応力を取り除くことができるという効果がある。さらには、樹脂部材15に対しても不要な応力が加わらないため、樹脂部材15は変形しない。このように、応力を取り除くための構造が簡単であるとともに、アンテナ用コイル装置30の組み付けが容易になるという効果がある。
また、リアウィンドウ2が熱膨張または熱収縮しても、本体部34cが変形しないため、巻線コイル16の巻線間寸法は変化しない。結果、巻線コイル16に巻回される導線が伸縮することによって、浮遊容量:C値が変動することがなくなるという効果がある。したがって、様々な使用環境であっても、均一な電気特性のアンテナ用コイル装置10が得られるという効果がある。また、巻線コイル16の第1の末端部11aと第2の末端部11bを無用に長くする必要がなくなる。このため、直流抵抗:DCRが少なくなるという効果がある。
また、折り返し面を隔間した折り返し部34fに突起部34gを形成している。この突起部34gによって、リアウィンドウ2の熱収縮時において過剰に折り返し部34fの隔間幅が狭まることがない。このことからも、実装端子34にかかる応力を効果的に取り除けることが示される。
以上説明した、第1と第2の実施形態例によれば、アンテナ用コイル装置の実装端子にかかる応力を緩和する緩衝部材を備えるようにした。この緩衝部材によって、アンテナ用コイル装置を設置した部材が変形したとしても、実装端子にかかる応力を緩和することができるため、アンテナ用コイル装置に応力による影響を与えないという効果がある。
また、第1と第2の実施形態例に係るアンテナ用コイル装置は、それぞれ単独で採用した場合に応力緩和効果を得ることができるのはもちろん、併用して採用した場合には、より一層の応力緩和効果を得ることができるのは言うまでもない。例えば、アンテナ用コイル装置の本体部を分割するとともに、折り返し部を隔間させるように形成してもよい。
また、本発明に係るアンテナ用コイル装置を自動車のリアウィンドウの左右端部に用いる場合、設置仕様によらず必要な向きでアンテナ用コイル装置を設置することが可能である。つまり、1仕様で2仕様分の機能を有するアンテナ用コイル装置とすることができるため、製造コストを低減できるという効果がある。
なお、上述した第1と第2の実施形態例に係るアンテナ用コイル装置は、自動車のリアウィンドウの左右端部に用いるようにしたが、その他の用途に用いても同様の機能、効果を得ることができることは言うまでもない。
本発明の第1の実施形態例に係るアンテナ用コイル装置の配置例を示した構成図である。 本発明の第1の実施形態例に係るアンテナ用コイル装置の例を示した斜視図である。 本発明の第1の実施形態例に係るアンテナ用コイル装置を構成する各部の部分組立図である。 本発明の第1の実施形態例に係る第1の本体部と第2の本体部の断面の例を示した構成図である。 本発明の第2の実施形態例に係るアンテナ用コイル装置の例を示した構成図である。 従来のアンテナ用コイル装置の例を示した斜視図である。
符号の説明
1…受信システム、2…リアウィンドウ、3a,3b…バスバー、4…バッテリ、5…テレビアンテナ線、6,7…増幅器、9…ラジオアンテナ線、10…アンテナ用コイル装置、13…コネクタ端子、14…実装端子、15…樹脂部材、16…巻線コイル、17…磁性コア、30…アンテナ用コイル装置

Claims (3)

  1. 導線を巻回した巻線コイルと、
    前記巻線コイルの内部に挿通配置された磁性コアと、
    前記巻線コイルの一端部が接続される導電性のコネクタ端子と、
    前記巻線コイルの他端部が接続され、第1及び第2の実装面と本体部とを有する実装端子と、
    前記実装端子及びコネクタ端子が取り付けられるとともに、前記巻線コイルを載置する載置面を有する樹脂部材と
    記実装端子にかかる応力を緩和する緩衝部材と、を備え
    前記緩衝部材は、前記実装端子の本体部を分割した第1及び第2の本体部を有すると共に、前記実装端子の本体部と前記第2の実装面との間で連接しつつ所定の幅だけ隔てて折り返され、弾性を有する折り返し部を有し、
    前記第1の本体部には前記第1の実装面が連接され、前記第2の本体部には前記第2の実装面が連接され、前記第1又は第2の実装面のうち、少なくともいずれかの実装面は連接された前記本体部に対して移動可能としてあることを特徴とする
    アンテナ用コイル装置。
  2. 前記折り返し部の内側の折り返し面には、隔間寸法を一定に保つ突起部が形成されることを特徴とする
    請求項1記載のアンテナ用コイル装置。
  3. 前記コネクタ端子の幅広面に対して、前記実装端子の第1及び第2の実装面がほぼ直交に配置されることを特徴とする
    請求項1又は2記載のアンテナ用コイル装置。
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