JP4778645B2 - 微細炭素繊維及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は金属、樹脂、セラミック他の各種の材料に添加して、導電性や熱伝導性を改善するために使用するフィラー材として、あるいはFED(フィールドエミッションディスプレー)用の電子放出素材として、更には水素やメタン、もしくは各種気体を吸蔵する媒体として、また、各種電池の特性改善材料等のフィラー材として用いられる微細炭素繊維及びその製造方法に関する。
【0002】
また、乾電池、Pb蓄電池、キャパシタや最近のLiイオン2次電池をはじめとする各種二次電池の正極または負極にこの微細な炭素繊維を添加して充放電容量の改善、極板の強度を改善した電池用電極に関する。
【0003】
【従来の技術】
気相法炭素繊維(Vapor Grown Carbon Fiber 以下VGCFと略す。)は、1980年代後半に研究されるようになり、炭化水素等のガスを金属触媒の存在下で気相熱分解することによって直径が1000nm以下、長さが数10nmまでの炭素繊維が得られることが知られている。
【0004】
たとえば、ベンゼン等の有機化合物を原料とし、触媒としてのフェロセン等の有機遷移金属化合物をキャリアーガスとともに高温の反応炉に導入し、基盤上に生成させる方法(特開昭60−27700号公報)、浮遊状態でVGCFを生成させる方法(特開昭60−54998号公報)、あるいは反応炉壁に成長させる方法(特許2778434号公報)等が開示されている。
【0005】
これら製法によれば、比較的細くて導電性や熱伝導性に優れ、アスペクト比の大きいフィラー材に適した炭素繊維が得られるようになり、10〜200nm程度の径で、アスペクト比10〜500程度のものが量産化され、導電性あるいは熱伝導性フィラー材として導電性樹脂用フィラーや鉛蓄電池の添加材等に使用されるようになった。
【0006】
これらVGCFは、形状や結晶構造に特徴があり、炭素六角網面の結晶が年輪状に巻かれ積層した構造を示し、その内部には極めて細い中空部を有する繊維である。
【0007】
また、このVGCFよりも更に細い炭素繊維として、飯島らによりヘリウムガス中でアーク放電により炭素電極を蒸発させた煤の中から、カーボンナノチューブが発見された。このカーボンナノチューブの直径は、1nm〜30nmであり、VGCFと同様に炭素六角網面の結晶が繊維の軸を中心に年輪状に幾重にも重なり閉じられており、その内部に中空径を有する微細炭素繊維である。
【0008】
このアーク放電を使用する方法については、その製法から量産には向かず実用化には至っていない。
【0009】
一方、気相法によるものは大きなアスペクト比、高導電性の可能性があり、この方法を改良し、より細い炭素繊維を製造しようとする試みがなされている。米国特許第4,663,230号、特公平3−64606号公報では、約3.5〜70nmの径でアスペクト比100以上の黒鉛質からなる円柱状の炭素フィブリルが開示されている。その構造は、規則的に配列した炭素原子の連続層が多層にわたり円柱軸に対し同心的に配列され、炭素原子の各層のC軸がフィブリルの円柱軸に実質的に直交しており、全体に熱分解により析出する熱炭素被膜を含まず、滑らかな表面を持っているものである。
【0010】
また、VGCFの改良として、特開昭61−70014号公報には、10〜500nmでアスペクト比2〜30000の気相法による炭素繊維が紹介されており、熱分解炭素層の厚みが直径の20%以下であることが記されている。
【0011】
以上、VGCF、カーボンナノチューブあるいは炭素フィブリルを、導電性フィラーあるいは熱伝導性フィラーとして用いた場合の効果は、その構造及び繊維形状にある。
【0012】
VGCF等は、通常のカーボンブラック等に比べ、導電性や熱伝導性の大きい炭素構造が繊維軸方向に発達している。そのため、VGCF等は、単位長さ当たりの粒子同士や繊維同士の接触点数がカーボンブラックに比べ少なく、接触抵抗も少なくなる。そのため、導電性等の効果が大きくなる。また、VGCF等は、繊維状のため強度も大きくなる。
【0013】
また、微細炭素繊維の構造を変える試みとして、ヘリボーン(herringbone)型あるいは炭素が繊維軸に平行に積層した型の中空部の無い微細繊維が開示されている。(N.M.Rodriguez et. al., Langmuir.,vol11,pages3862-3866,1995)
これらの試みは、水素等のガス吸蔵等の機能を向上させることを目的にしたものである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明では、上記問題点を鑑み、水素等のガス吸蔵等を向上させるとともに、電池の電極に添加した際に、導電性、熱伝導性や強度向上のためのフィラーとしても効果が得られる微細炭素繊維を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、水素等のガスの吸蔵性と導電性、熱伝導性や強度向上の機能を併せ持ったフィラーとして、VGCFの構造を改良し、外径0.002〜0.5μm、アスペクト比10〜15000で、従来とは違った炭素構造を持つ新しい微細炭素繊維を完成させた。
【0016】
すなわち、本発明によれば以下の微細炭素繊維、その製造方法が提供される。
1) 内部に中空構造を持つ多層構造で、外径2〜500nm、アスペクト比10〜15000の気相法炭素繊維であって、該繊維の中心部の炭素構造とその外周部の炭素構造が異なる微細炭素繊維、
2) 微細炭素繊維の中空構造の径(d0)が、外径(d)に対して、0.1d≦d0≦0.8dの範囲にある上記1)に記載の微細炭素繊維、
3) 微細炭素繊維の中心部の径(d1)が、中空構造の径(d0)及び外径(d)に対して、1.1d0≦d1かつd1≦0.9dの範囲にある上記1)または2)に記載の微細炭素繊維、
4) 微細炭素繊維の中心部の炭素構造が、ヘリボーン構造を含むものであって外周部の炭素構造が年輪状構造を含むものである上記1)乃至3)のいずれかひとつに記載の微細炭素繊維、
5) 中空構造が、一部閉じている上記1)乃至4)のいずれかひとつに記載の微細炭素繊維、
6) 上記1)乃至5)のいずれかひとつに記載の微細炭素繊維を2000〜3500℃で熱処理した微細炭素繊維、
7) ホウ素またはホウ素化合物を含有する上記1)乃至6)のいずれかひとつに記載の微細炭素繊維、
8) ホウ素(ボロン、B)を炭素繊維の結晶内に0.01〜5質量%含有する上記7)に記載の微細炭素繊維、
9) 炭素繊維全量に対して、上記1)乃至8)のいずれかひとつに記載の微細炭素繊維を5体積%〜80体積%含んだ微細炭素繊維混合物、
10) Fe、Ni、Coからなる群から選ばれた少なくとも1種を含む遷移金属化合物を含む触媒であって、粒子径20nm以下の該触媒の微粒子を溶媒中に分散させた触媒液の存在下で炭素材料を熱分解させる工程を含む微細炭素繊維の製造方法、
11) 上記1)乃至8)のいずれかひとつに記載の微細炭素繊維を含む微細炭素繊維組成物、
12) 上記11)に記載の微細炭素繊維組成物を用いたガス吸蔵材料、及び
13) 上記11)に記載の微細炭素繊維組成物を電極材料に用いた二次電池。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0018】
本発明は、水素等のガスの吸蔵性と導電性、熱伝導性や強度向上の機能を併せ持ったフィラーを得る検討を行い、VGCFの炭素構造を改良するため種々の触媒を検討し、外径2〜500nm、アスペクト比10〜15000で、従来とは違った炭素構造を持つ新しい微細炭素繊維を見出した。
【0019】
本発明の微細炭素繊維の特徴を添付図面(図1、図2A、図2B)を用いて説明する。これらの図において、模式的に炭素シート(黒鉛または黒鉛に近い結晶の層)を実線で示す。
【0020】
外径2〜500nm、アスペクト比10〜15000の気相法炭素繊維において、中心部とその外周部の炭素構造が異なる微細炭素繊維は、図1の繊維軸に垂直方向及び図2の繊維軸方向の模式断面図に示すように、内部に中空構造を持つ2層以上の多層構造であり、例えば2層構造では、中空構造の外側に中心部の層、その更に外側に外周部の層を持つ構造である。そして、中心部とその外周部の炭素構造が異なる微細炭素繊維である。中心部の層と外周部の層の間に他の炭素層が介在していてもよい。
【0021】
(1)中空構造は、従来のVGCFと同様の構造であるが、本発明の中空構造の径d0は、従来の中空径より大きく、微細炭素繊維の外径をdとするとその10〜80%に当たり、0.1d≦d0≦0.8dの範囲である。これは、後述するが、中心部の構造を形成するには、従来のVGCFより大きな空間が必要になるためと推察される。
【0022】
また、中空部分は、所々、炭素層で空間が閉じていてもよいし、連通していてもよい。中空部分が連続していても、不連続で存在していてもよい。
【0023】
(2)中心部の構造は、図2Aに示すヘリボーン型あるいは図2Bに示す繊維軸方向に対して炭素層が実質的に垂直に積層した炭素構造である。ヘリボーン型とは、図2Aに示すように、繊維軸に対して平行でなく、ある傾きを持ち、傾きの角度が繊維軸対してほぼ90度を示さない炭素層の積層構造である。中心部の構造は、少なくとも一部がヘリボーン型または/及び垂直型の炭素構造になっていればよく、例えば、透過電子顕微鏡観察で中心部の全面積に対して、ヘリボーン型または/及び垂直型の炭素構造の面積が20%以上、好ましくは40%以上、さらに好ましくは50%以上であればよい。
【0024】
(3)この中心部の微細炭素繊維に占める大きさは、中心部の径d1が1.1d0≦d1かつd1≦0.9dの範囲である。この範囲から中心部が小さい場合は、ガス吸蔵の能力が劣り、これよりも大きくなると、微細炭素繊維の強度が低下する。
【0025】
(4)外周部の構造は、中心部と異なる炭素構造であればいかなる構造でも良い。微細炭素繊維の強度の点から、年輪状の積層構造が好ましい。例えば、炭素層が年輪状に巻いている構造、あるいは炭素層が年輪状に巻いてはいるが、完全なグラフェン(炭素六角網平面)の円筒ではなく、所々切れていたり、2層の炭素層が1層に結合したりしても良い。また、微細炭素繊維の繊維軸に対して垂直方向の断面は、完全な円でなく、楕円や多角化していてもよい。
また、この外周部表面に熱分解炭素層が存在してもよい。
【0026】
(5)本発明の微細炭素繊維は、通常気相熱分解法で得られるが、得られた生成物そのまま、あるいは得られた微細炭素繊維を800〜1500℃の熱処理、また/及び2000〜3500℃での熱処理を行っても良い。
【0027】
(6)更に、ホウ素化合物と混合したり、ホウ素化合物のガスと接触させる等のホウ素化合物存在下で2000〜3500℃の熱処理を行ってもよい。その結果、微細炭素繊維にホウ素あるいはホウ素化合物を含んでもよい。
【0028】
以上、本発明の微細炭素繊維の炭素構造について説明した。本発明の微細炭素繊維は、中空構造を有し、中心部と外周部で異なる炭素構造を持つ微細炭素繊維である。
【0029】
本発明の微細炭素繊維は、中心部の炭素構造は各種ガス等の吸蔵特性を向上させるのに適した構造であり、外周部の炭素構造は、微細炭素繊維全体が中心部と同じ炭素構造である場合に比べ、繊維の強度を向上させるのに適した構造である。この様な形態は、従来の各種気相法による炭素繊維には報告されておらず、新規なものである。
【0030】
また、本発明の微細炭素繊維を従来構造の微細炭素繊維に混合して使用することができ、全炭素繊維に対して、本微細炭素繊維を5〜80体積%さらには10〜70体積%、より好ましくは15〜50体積%含むと、ガス等の吸蔵特性が向上する。
【0031】
本発明の微細炭素繊維は、外径が2〜500nm、アスペクト比が10〜15000であり、フィラー材として使用が可能であり、補強効果に優れる。
【0032】
本発明の微細炭素繊維の製造方法について説明する。本発明の微細炭素繊維は遷移金属化合物を含む触媒を用いて、炭素材料、特に炭化水素類を熱分解することにより得られる。
【0033】
このとき、遷移金属としては周期律表第IVa、Va、VIa、VIIa、VIIIの金属が好ましく、特にFe、Ni、Coが好ましい。遷移金属を有機化合物好ましくは有機溶剤に分散させるため、遷移金属の金属酸化物、あるいは窒化物、ハロゲン化物、各種塩類等の遷移金属化合物の超微粒子好ましくは粒子径が20nm以下の粒子を作成し、分散剤あるいは界面活性剤(好ましくはカチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤)を用いて、有機溶剤に分散させる。触媒としての遷移金属化合物の分散量は、遷移金属基準で、0.003〜5質量%、好ましくは0.01〜3質量%、さらに好ましくは0.03〜1.5質量%がよい。
【0034】
また、その他、助触媒として硫黄化合物を用いてもよいが、その形態は特に制限は無く、炭素源である炭素材料に溶解するのものならよい。その使用量は炭素源に対して0.01〜10質量%、好ましくは、0.03〜5質量%、さらに好ましくは0.1〜4質量%がよい。
【0035】
微細炭素繊維の原料となる炭素材料は、ブタジエン、エチレン、アセチレン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、ナフタレン、シクロペンタン、シクロヘキサン等の有機化合物や揮発油、灯油等が用いられる。中でも、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族化合物が特に好ましい。
【0036】
キャリアーガスとしては、通常水素ガスをはじめとする還元性のガスが使用される。キャリアーガスの使用量は、炭素源である炭素材料1モル部に対して、1〜70モル部が適当である。微細炭素繊維の外径は、炭素源とキャリアーガスの比率、反応炉内での滞留時間を変えることにより制御することができる。
【0037】
炭素源の炭素材料と、遷移金属化合物を含む触媒を有機溶媒に分散させた触媒液を別々の経路で供給してもよいし、また、炭素源の炭素材料に遷移金属化合物を分散させ、液体のままキャリアーガスで噴霧して反応炉へ供給してもよい。また、助触媒は炭素材料に含ませてもよく、触媒液に含ませてもよいが、得られた微細炭素繊維の構造、収量などによって決めることができる。
【0038】
反応炉は、通常縦型の電気炉を使用する。反応温度は800〜1300℃、好ましくは1000〜1300℃である。所定の温度に昇温した反応炉へ、原料液とキャリアーガスとを供給し、反応させ微細炭素繊維を得ることができる。
【0039】
このようにして反応炉に吹き込まれた原料は、炭素材料(有機化合物)は炭素源となり、遷移金属化合物は触媒の遷移金属粒子(粒子径20nm以下の触媒微粒子が会合して触媒粒子が20nm以上になっていてもよく、好ましくは200nm以下、さらに好ましくは100nm以下の触媒粒子)となり、この遷移金属粒子を核とした微細炭素繊維が生成する。
【0040】
得られた微細炭素繊維は、さらに、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガス雰囲気化で、800〜1500℃の熱処理を行い、さらに2000〜3500℃の熱処理を行う。あるいは、反応により得られた状態の微細炭素繊維を、不活性ガス雰囲気下、直接2000〜3500℃の熱処理を行う。
【0041】
また、反応により得られた状態の微細炭素繊維に、あるいはその微細炭素繊維を不活性ガス雰囲気下で800〜1500℃の熱処理を行った後に、ホウ素化合物と混合して、不活性ガス雰囲気下2000〜3500℃で熱処理を行う、あるいは不活性ガスとガス状のホウ素、ホウ素化合物存在下で2000〜3500℃の熱処理を行ってよい。ホウ素化合物の添加量は、用いるホウ素化合物により異なるが、例えば炭化ホウ素の場合は、微細炭素繊維に対して0.05〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%の範囲がよい。本ホウ素化合物との熱処理により、微細炭素繊維の導電性が向上し、炭素の結晶性(層間隔d002)が向上する。
【0042】
熱処理に使用するホウ素またはホウ素化合物は次のような物性のものが適する。熱処理は2000℃以上の温度で行われるので、少なくとも2000℃に達する前に分解等によっても蒸発しない物質、例えば、元素状ホウ素、B22、B23、B43、B45等のホウ素酸化物、オルトホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸等のホウ素オキソ酸やその塩、B4C、B6C等のホウ素炭化物、BNその他のホウ素化合物を使用する。好ましくは、B4C、B6C等のホウ素炭化物、元素状ホウ素がよい。
【0043】
使用する熱処理炉は2000℃以上、好ましくは2300℃以上の目的とする温度が保持できる炉であればよく、通常の、アチソン炉、抵抗炉、高周波炉他の何れの装置でもよい。また、場合によっては、粉体または成形体に直接通電して加熱する方法も使用できる。
【0044】
熱処理の雰囲気は非酸化性の雰囲気、好ましくはアルゴン、ヘリウム、ネオン等の1種もしくは2種以上の希ガス雰囲気でよい。熱処理の時間は、生産性の面からは出来るだけ、短い方が好ましい。特に長時間加熱していると、燒結し固まってくるので、製品収率も悪化する。従って、成形体等の中心部の温度が目標温度に達した後、1時間以下の保持時間で十分である。
【0045】
繊維は熱処理すると一部分が燒結し、通常品と同様にブロック状になっている。従って、そのままでは電極等に添加したり、電子放出能材に使用することは出来ないので成形体を解砕し、フィラー材として適する形態にしなければならない。
【0046】
そのため、このブロックを、解砕、粉砕、分級してフィラー材として適するように処理をすると同時に、非繊維物を分離する。その際に粉砕し過ぎるとフィラー性能が低下し、また粉砕が不十分だと電極材との混合がうまくいかず、添加効果が出ない。
【0047】
フィラーとして望ましい形態にするためには、熱処理後のブロック状のものを先ず、2mm以下の大きさに解砕し、更に粉砕機で粉砕する。解砕機としては通常使用されるアイスクラッシャーやロートプレックス等の解砕機が使用できる。粉砕機としては、衝撃型の粉砕機のパルペライザーやボールミル、自生粉砕機、また、ミクロジェット等の粉砕機が使用出来る。非繊維物を分離する分級は気流分級等で行うことが出来る。粉砕分級条件は、粉砕機の種類や、操作条件によって異なるが、フィラー特性を発揮させるためには、繊維の長さが5000〜400000nmの範囲にするのが好ましい。アスペクト比は好ましくは10以上、さらに好ましくは50以上である。
【0048】
本発明の微細炭素繊維は電池用電極に添加し、電池の性能を向上することができる。電池としては、リチウム電池、鉛蓄電池、ポリマー電池、乾電池等の電極板の導電性を向上したり、インターカレーション能力を必要とする電池を上げることができる。
【0049】
本発明の微細炭素繊維は、導電性が良いので、これらの電池の導電性を高めることができばかりでなく、リチウム電池では負極用炭素材料としてのインターカレーション能力が大きいので充放電容量を増加することができる。
【0050】
電極中への微細炭素繊維の添加量は、0.1質量%以上で20質量%以下の範囲が好ましい。添加量が20質量%より大きくなると電極中の炭素の充填密度が小さくなり、電池にしたときの充放電容量が低下する。また、0.1質量%より少なくなると添加効果が少ない。
【0051】
本発明の微細炭素繊維を添加して電極とするには、例えばリチウム電池の負極は、黒鉛粉末やメソフューズカーボンマイクロビーズ(MCMB)等が用いられるが、これに微細炭素繊維及びバインダーを添加し、充分に混練して繊維ができるだけ均一に分散するようにする。
【0052】
【実施例】
以下、本発明について代表的な例を示し、さらに具体的に説明する。なお、これらは説明のための単なる例示であって、本発明はこれらに何等制限されるものでない。
【0053】
(実施例1)
水/スルホコハク酸ビス(2−エチルヘキシル)エステルナトリウム塩(AOT)/ベンゼンからなる逆ミセル中で調製したFe34微粒子(平均粒子径5nm)をFe換算で0.1質量%となるようにベンゼンに分散させた。さらに硫黄を0.5質量%溶解させ原料とした。
【0054】
この原料を用い特許2778434号と同様な製法で微細炭素繊維を得た。これを更にアルゴン雰囲気下1200℃、30分間の熱処理を行った。
【0055】
熱処理して得られた微細炭素繊維を透過電子顕微鏡で観察した結果、その繊維径は20〜100nmで、アスペクト比は50〜1000であった。
【0056】
また、この微細炭素繊維の透過電子顕微鏡写真を図3に示す。図3に見られるように、この微細炭素繊維は、中空構造を持ち、ヘリボーン型の炭素構造を含む中心部の層とその外周部の層の層構造が異なっている2層構造を有していた。d0=15nm、d1=35nm、d=70nmであった。
【0057】
(実施例2)
Fe34微粒子(平均粒子径5nm)の分散量をFe換算で0.2質量%となるようにし、それ以外は実施例1と同様に反応を行い、熱処理を行った。さらに、熱処理して得られた微細炭素繊維を透過電子顕微鏡で観察した。
【0058】
その繊維径は20〜100nmで、アスペクト比は50〜1000であった。その際に得られた中心部とその外周部の炭素構造が異なる微細炭素繊維は、微細炭素繊維50本中38本であった。また、微細炭素繊維の中空構造が連続でなく、所々、閉じている物も観察された。
この中空構造が一部閉じた構造の微細炭素繊維の透過型電子顕微鏡写真を図4に示す。図中には3箇所が閉じたものが観察された。
【0059】
(比較例1)
ベンゼンにフェロセン((C552Fe)を4質量%、硫黄0.1質量%を溶解して原料とし、特許2778434号と同じの製法で従来の炭素繊維を得た。得られた炭素繊維をアルゴン雰囲気下1200℃×30分の熱処理を行った。この炭素繊維の透過電子顕微鏡写真を図5に示す。
【0060】
(実施例3)
実施例1で得られた微細炭素繊維の水素吸蔵量を容量法で測定を行った。比較対照として、比較例1で得られた炭素繊維を用いた。
それぞれの水素吸蔵量は、0.8質量%、0.1質量%であった。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、従来の炭素繊維や気相法炭素繊維と異なり、内部に中空構造を持つ多層構造であり、外径2〜500nm、アスペクト比10〜15000の気相法炭素繊維において、中心部とその外周部の炭素構造が異なる微細炭素繊維を提供でき、水素等のガス吸蔵等を向上させるとともに、電池の電極に添加した際に、導電性、熱伝導性や強度向上のためのフィラーとしても効果が得られる気体の吸蔵材料や導電性、熱伝導性フィラーを提供できる。
【0062】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の微細炭素繊維の模式図(断面図)
【図2】(図2A) 本発明の微細炭素繊維の模式図(繊維軸方向 断面図)
(中心部がヘリボーン型)
(図2B) 本発明の微細炭素繊維の模式図(繊維軸方向 断面図)
(中心部が繊維軸に垂直型)
【図3】本発明の微細炭素繊維の透過電子顕微鏡写真(倍率2x106倍)
(中心部がヘリボーン型を含む。)
【図4】本発明の微細炭素繊維の透過電子顕微鏡写真(倍率2x105倍)
(中心部がヘリボーン型を含み、中空部分が所々閉じている。)
【図5】従来の微細炭素繊維の透過電子顕微鏡写真(倍率2x106倍)
【符号の説明】
1 中空部分
2 中心部分
3 外周部分
d0 中空部分の直径
d1 中心部の直径
d 繊維外径

Claims (14)

  1. 内部に中空構造を持つ多層構造で、外径2〜500nm、アスペクト比10〜15000の気相法炭素繊維であって、
    該繊維の中心部の炭素構造とその外周部の炭素構造が異なり、
    前記中心部の炭素構造がヘリボーン型または/および垂直型の構造を含み、且つ前記外周部の炭素構造が年輪状構造を含む、微細炭素繊維。
  2. 微細炭素繊維の中空構造の径(d0)が、外径(d)に対して、0.1d≦d0≦0.8dの範囲にある請求項1に記載の微細炭素繊維。
  3. 微細炭素繊維の中心部の径(d1)が、中空構造の径(d0)及び外径(d)に対して、1.1d0≦d1かつd1≦0.9dの範囲にある請求項1または2に記載の微細炭素繊維。
  4. ヘリボーン型または/および垂直型の炭素構造の面積が、微細炭素繊維の中心部の全面積に対して20%以上である、請求項1乃至3のいずれかひとつに記載の微細炭素繊維。
  5. 中空構造が、一部閉じている請求項1乃至4のいずれかひとつに記載の微細炭素繊維。
  6. 微細炭素繊維の繊維軸に対して垂直方向の断面が、楕円若しくは多角化している、請求項1乃至5のいずれかひとつに記載の微細炭素繊維。
  7. 請求項1乃至のいずれかひとつに記載の微細炭素繊維を2000〜3500℃で熱処理した微細炭素繊維。
  8. ホウ素またはホウ素化合物を含有する請求項1乃至のいずれかひとつに記載の微細炭素繊維。
  9. ホウ素(ボロン、B)を炭素繊維の結晶内に0.01〜5質量%含有する請求項に記載の微細炭素繊維。
  10. 炭素繊維全量に対して、請求項1乃至のいずれかひとつに記載の微細炭素繊維を5体積%〜80体積%含んだ微細炭素繊維混合物。
  11. Fe、NiおよびCoからなる群から選ばれた少なくとも1種を含む遷移金属化合物を含む触媒であって、粒子径20nm以下の該触媒の微粒子を溶媒中に分散させた触媒液の存在下で炭素材料を熱分解させる工程を含む請求項1乃至9のいずれかひとつに記載の微細炭素繊維の製造方法。
  12. 請求項1乃至のいずれかひとつに記載の微細炭素繊維を含む微細炭素繊維組成物。
  13. 請求項1乃至9のいずれかひとつに記載の微細炭素繊維含むガス吸蔵材料。
  14. 請求項1乃至9のいずれかひとつに記載の微細炭素繊維含む二次電池。
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