JP4535808B2 - 縮れ状炭素繊維とその製法 - Google Patents
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捲縮度(%)=(繊維長さ−繊維末端間距離)/(繊維長さ)×100 (1)
〔6〕繊維外径が2〜500nm、繊維長が50μm以下であることを特徴とする上記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の縮れ状炭素繊維。
繊維径換算比表面積(m2/g)=2000/繊維外径(nm) (2)
〔9〕気相成長炭素繊維であることを特徴とする上記〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の縮れ状炭素繊維。
(A)沸点もしくは分解温度のいずれか低い方が180℃以上である有機化合物
(B)分子量が200以上である有機化合物重合体。
〔16〕加熱帯域の温度が約1200℃を越えて1350℃以下であることを特徴とする上記〔11〕〜〔15〕のいずれかに記載の縮れ状炭素繊維の製造方法。
本発明の縮れ状炭素繊維は、図1に示すような縮れ状の炭素繊維であることが第1の特徴である。縮れ状の炭素繊維には前述の様に、いくつかの先行例が示されているものの、本発明における縮れ状繊維は、これらの先行例と比較して、内部の炭素構造に大きな違いがあり、これらの違いによって本発明の炭素繊維は従来にない高比表面積を持つものと推定される。
ここで、繊維長さ、繊維末端間距離ともに電子顕微鏡写真上での測定値である。すなわち、二次元平面上へ投影された繊維長、繊維末端間距離であり、現実の値よりも短くなっている。
本発明における縮れ状炭素繊維の第2の特徴はその炭素繊維の積層構造にある。本発明の炭素繊維の代表例の一つを図2の透過型電子顕微鏡写真、および図3の模式図に示した。模式断面図3−Aにおいては、炭素シート(黒鉛または、黒鉛に近い結晶の層、炭素層、炭素六角網平面あるいはグラフェンともいうことがある。)を実線で示した。このような内部に中空構造を持つ2層以上の多層構造で、内部の炭素構造が、ヘリンボーン構造を含むものであって外層部の炭素構造がヘリンボーン構造以外の炭素構造(例えば、炭素シートが円筒状に重なり合っている年輪構造)であることが特徴である。ヘリンボーン構造とは炭素層が繊維軸に対して、平行ではなくある傾きを持ち、傾きの角度が繊維軸に対して、ほぼ90度を示さない積層構造である。
一般的な年輪状構造を有する炭素繊維は、d002が0.34nm以上、Id/Igが0.30以下であるが、本発明の炭素繊維は、上述の炭素繊維の構造のために、d002が0.34nm以下で、ラマン散乱スペクトルのId/Igが0.35以上であることが好ましく、0.40以上がさらに好ましい。
本発明における縮れ状炭素繊維の第3の特徴はその繊維外径、繊維長とアスペクト比にある。これまでにも、低アスペクト比の炭素繊維を得ようとする検討は数多くなされており、例えばアスペクト比の大きな炭素繊維を粉砕などの処理を施すことによって、所定のアスペクト比の炭素繊維を得る方法がある。これらの方法では、粉砕処理などの別の処理を行う必要があり、それ故、経済的ではない。本発明によれば、必要に応じて、低アスペクト比の炭素繊維を直接反応で得られることから、経済的効果は大きい。
本発明における縮れ状炭素繊維の第4の特徴は窒素吸着を用いたBET法で算出された比表面積(以下、単に比表面積という場合はBET法により測定されたものを指す。)にある。比表面積の大きな炭素材料としては、前述の単層カーボンナノホーンや、単層カーボンナノチューブなどがあげられるが、本発明の縮れ状炭素繊維はその繊維外径のわりには非常に大きな比表面積を持つ(つまり、非常に活性な表面を持つ)ことが特徴である。したがって、同一の表面積を必要とした場合には、従来の炭素繊維材料と比較して、本発明の縮れ状炭素繊維では繊維外径の太い物を使用しても充分である。一般的に、繊維外径を細くしようとすると、繊維を合成する際の生産性が悪くなるだけでなく、金属、樹脂、セラミックスなどに充填する際の分散性が悪化し、ハンドリング特性も低下するので、経済的でない。つまり、本発明の縮れ状炭素繊維はあえて細い繊維を製造せずとも十分な表面積を確保することができる。
比表面積が大きいと、触媒として使用した場合の担持サイトの数が増加するため、良好な触媒担体となる。また、比表面積が大きいことで、水素ガスや、メタンなどの吸着量が大きく、水素貯蔵材や各種ガスの吸蔵材として好適な材料となる。
本発明の縮れ状炭素繊維は気相法にて製造することができる。すなわち、還元性のガスを含むキャリアガスの存在下で、炭素化合物と触媒とを加熱帯域で接触させることにより気相法炭素繊維を製造する際に、その製造条件を下記に示すように厳密に調製することで製造可能となる。個々の製造条件は、使用する反応装置、炭素化合物、触媒などによって異なるために、一義的に決定することはできないが、良好な一例を示すと以下の通りとなる。
炭素繊維の原料となる炭素化合物としては、CCl4、CHCl3、CH2Cl2、CH3Cl、CO、CO2、CS2等が好適に使用可能である。加えて、これらの他の有機化合物全般も使用可能である。特に有用性の高い炭素化合物の一例を挙げると、CO、CO2等の無機ガス、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等のアルカン類;エチレン、プロピレン、ブタジエン等のアルケン類;アセチレン等のアルキン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、スチレン等の単環式芳香族炭化水素;インデン、ナフタリン、アントラセン、フェナントレン等の縮合環を有する多環式化合物;シクロプロパン、シクロペンタン、シクロヘキサン等のシクロパラフィン類;シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン等のシクロオレフィン類;ステロイド等の縮合環を有する脂環式炭化水素化合物などが挙げられる。
本発明の製造方法に使用することのできる触媒は、炭素繊維の成長を促進する物質である限り、特に制限されない。好適な触媒としては、IUPACが1990年に勧告した18族型元素周期表でいう3〜12族からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属を含む触媒が挙げられる。更には3、5,6,8,9,10族からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属を含む触媒が好ましく、鉄、ニッケル、コバルト、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、白金および希土類元素を含む触媒が特に好ましい。
上記した触媒に代えて、または上記した触媒と組み合わせて、加熱帯域において熱分解し、場合によっては更に還元されて、上記触媒を与えることができる触媒前駆体化合物を、出発原料として使用することも可能である。なお、特許請求の範囲でいう、「触媒」にはこの触媒前駆体化合物も含まれる。
上記した触媒および/または触媒前駆体化合物を、必要に応じて担体に担持させて用いることも可能である。これらの担体としては、加熱帯域に於いて安定な化合物が好ましく、これらの化合物の一例として、アルミナ、シリカ、ゼオライト、マグネシア、チタニア、ジルコニア、グラファイト、活性炭、炭素繊維などが挙げられる。
触媒、あるいは触媒前駆体化合物の使用量は、触媒金属のモル数と炭素化合物中の炭素モル数との比率にして0.000001〜1が好ましく、0.00001〜0.1が更に好ましく、0.0001〜0.005が最適である。このモル数の比が0.000001より小さいと、触媒が不足し炭素繊維数が減少したり炭素繊維外径が増大する傾向が生ずるため好ましくない。他方、上記のモル数の比が1より大きいと、経済的でないばかりか、触媒として機能しなかった粗大化した触媒粒子が炭素繊維に混在する傾向が生ずるため好ましくない。なお、上記の炭素化合物中の炭素原子モル数比率の計算においては、炭素化合物だけでなく、触媒前駆体化合物や溶媒に由来する炭素原子も含めるものとする。
本発明の縮れ状炭素繊維の製造方法の特徴の一つとして硫黄化合物を併用することにある。硫黄化合物は、これまで繊維外径等の調製等を目的に使用されており、通常の添加量としては触媒として用いる金属のモル数と硫黄のモル数は等量前後あるいはそれ以下であり、本発明におけるような大過剰量で用いた例では、生成した繊維の形態、炭素構造、比表面積などは明確にされていなかった。本発明では硫黄を大過剰量で用いた場合に炭素繊維の構造が特異でありかつ有用であることを見出した。本発明では、硫黄源の量を通常では考えられないような大過剰量用いることにより本発明の縮れ状炭素繊維を得ることが可能となった。このような、硫黄の大過剰領域で本発明の縮れ状繊維が生成するメカニズムについては、明確ではないが、硫黄が金属触媒に対して多量に存在することで、反応系中での硫黄原子と触媒金属粒子との接触回数が増加し、これに伴って硫黄が触媒金属との固溶体を形成したり、触媒金属表面へ物理的、化学的に吸着しやすくなることによって、触媒あるいは触媒表面が組成、状態変化を起こし、通常とは異なった形態で、炭素繊維が生成するためであると推定している。
更に、必要に応じて、以下に示すような添加成分を必要に応じて加えることで請求項に示したような特異な炭素構造の縮れ状繊維を製造することができる。さらに、このような添加成分の使用によって、縮れ状繊維の比表面積が増加し、生成量も増加する傾向があるので好ましい。
本発明の縮れ状炭素繊維の製造方法は、一般的に気相法で炭素繊維の合成に用いられる手法であれば特に限定されない。汎用性、経済性の点からは、一例として、図8に示すような反応装置が好適に使用可能である。
反応器の形式についても、特に限定されず、所定の加熱帯温度、滞留時間が得られれば一般的に炭素繊維の製造に用いられるものを使用することが可能である。汎用性、経済性の点からは、特に、図7で示したような縦型反応器や、横型反応器が好ましい。
加熱帯域の温度は使用する炭素化合物の種類によって大きく異なるが、一般的に600℃以上1500℃以下であることが望ましく、更に望ましくは800℃以上1350℃以下で、約1200℃を越えて1350℃以下が最適である。温度が低すぎると収率が低く、高すぎると球状炭素粒子などが生成しやすくなる。
本発明において、加熱帯域での滞留時間は、加熱帯域の長さとキャリアガスの流量により調整することができる。好ましい滞留時間は、使用する反応装置、炭素化合物の種類によって、大きく異なる可能性があるが、一般的には0.0001秒〜2時間以内がよく、0.001〜100秒が更に好ましく、0.01〜30秒が最も好ましい。滞留時間が短すぎると、炭素繊維が充分に生成しない傾向があり、他方、滞留時間が長すぎると、太い繊維が多く得られる傾向がある。
本発明の縮れ状炭素繊維は、通常気相熱分解法で得られるが、得られた生成物そのまま、あるいは得られた縮れ状炭素繊維にさらに熱処理を加えてもよい。熱処理は気相熱分解法等で得られた生成物をアルゴンなどの非酸化性雰囲気で800℃〜1500℃に加熱焼成して行われる。この処理によって、タール分などの揮発成分が除去され、特に内層部がプレート状の繊維を含む縮れ状炭素繊維については、内層部が折り畳み状及び/又は輪状構造の繊維の割合が増加する傾向にある。
本発明の縮れ状炭素繊維はセラミックス、金属、樹脂などの材料(マトリクス成分)に配合することで、当該材料の性能を格段に向上させることが可能となる。
1.炭素化合物
ベンゼン:和光純薬工業(株)製 特級試薬
シクロヘキサン:和光純薬工業(株)製 特級試薬
2.触媒前駆体化合物
フェロセン:日本ゼオン(株)製
3.硫黄源
粉末硫黄:関東化学(株)製 試薬
チオフェン:和光純薬工業(株)製 特級試薬
4.添加成分
ポリプロピレングリコール:日本油脂(株)製 D-400(分子量:400、分解温度290℃)
比表面積はユアサアイオニクス製のBET比表面積計(CHEMBET−3000)を用いて、窒素気流中250℃で15分間脱気後の窒素吸着量からBET法によって、算出した。
添加成分の分解温度は示差熱分析計(Seiko Instruments社製DTA-TG SSC/5200)にて、窒素ガス流量200cc/minで試料約10mgを10℃/minの昇温速度で600℃まで加熱した。この時50質量%の重量減少が生じたときの温度を読み取り分解温度とした。
(実施例1)
図7に示した石英製反応管5(内径31mm、外径36mm、加熱帯域の長さ約400mm)を備えた縦型炉にて、N2気流中で1250℃にまで昇温し、その後、N2の供給を絶ち、代わって、反応管内にキャリアガスとしてH2を流した。温度が安定した後に、表1に示した原料組成物を小型ポンプを用いて10分の間原料噴霧ノズル4から供給した。尚、表中の仕込み組成はベンゼン溶液中の質量%で表記した。
表1に示した反応液組成と反応液フィード量以外は、実施例1と同様に実施した。
実施例1で得られた炭素繊維をアルゴン気流中1100℃で10分間処理した。繊維外径、繊維長は処理の前後で変化はなかった。比表面積は100m2/gであり、処理前と変化はなかった。炭素繊維の外観は処理の前後で変化はなく、縮れ状であった。炭素構造は処理前と同じ、(i)内部に中空構造を有し、内層部の炭素構造がヘリンボーン構造を含み、外層部の炭素構造が内層部と異なる年輪状構造である炭素繊維;(ii)内部に中空構造を有さず、内層部の炭素構造がプレート状構造であり、外層部の炭素構造が内層部と異なる年輪状構造である炭素繊維;(iii)内部に中空構造を有さず、内層部の炭素層の群が折り返し及び/又は輪状構造であり、外層部の炭素構造が内層部と異なる年輪状構造である炭素繊維の混合物であったが、処理前(実施例1)と比較すると、相対的に(ii)の炭素繊維の割合が減少し、(iii)の炭素繊維の割合が増加した。
実施例6で得られた炭素繊維をさらに、アルゴン気流中2800℃で10分間処理した。繊維外径、繊維長は処理の前後で変化はなかった。比表面積は100m2/gであり、処理前と変化はなかった。炭素繊維の外観は処理の前後で変化はなく、縮れ状であった。炭素構造は、(i)内部に中空構造を有し、内層部の炭素構造がヘリンボーン構造を含み、外層部の炭素構造が内層部と異なる年輪状構造である炭素繊維;(iii)内部に中空構造を有さず、内層部の炭素層の群が折り返し及び/又は輪状構造であり、外層部の炭素構造が内層部と異なる年輪状構造である炭素繊維の混合物であった。また、図8に示した透過型電子顕微鏡写真のようにそれぞれの炭素網層がはっきりと鮮明に確認された。図9に図8の炭素繊維の模式図を示す。
表1に示した条件で実施例1と同様に実施した。透過型電子顕微鏡による観察で、これらの繊維はいずれも年輪状の炭素積層構造を持つことを確認した。なお、比較例1においては、大型縦型電気炉を用い、SiC製の反応管(内径360mm、加熱帯域の長さ2000mm)を用いた。
実施例6で得られた炭素繊維について、X線回折法によって炭素六角網平面(002)面の面間隔(d002)を測定したところ、0.337nmであった。また、ラマン散乱スペクトルの1341〜1349cm-1のバンドのピーク高さ(Id)と1570〜1578cm-1のバンドのピーク高さ(Ig)の比(Id/Ig)は、0.5であった。
(比較例4)
比較例1で得られた炭素繊維について実施例8と同様に測定を実施したところ、d002が0.339nm、Id/Igが0.2であった。
2 中心部分
3 外層部分
4 原料供給ノズル
5 反応管
6 環状加熱炉
7 回収容器
Claims (16)
- 縮れ状の炭素繊維であって、内部に中空構造を持つ多層構造を有し、内層部の炭素構造がヘリンボーン構造を含むものであり、外層部の炭素構造が内層部の炭素構造と異なる炭素構造であること、下記式(1)で定義される捲縮度が5%以上であることを特徴とする縮れ状炭素繊維。
捲縮度(%)=(繊維長さ−繊維末端間距離)/(繊維長さ)×100 (1) - 外層部の炭素構造が年輪状構造を含む物であることを特徴とする請求項1に記載の縮れ状炭素繊維。
- 前記式(1)で定義される捲縮度が10%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の縮れ状炭素繊維。
- 繊維外径が2〜500nm、繊維長が50μm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の縮れ状炭素繊維。
- 実測された比表面積が下記式(2)で定義される繊維径換算比表面積の1.5倍以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の縮れ状炭素繊維。
繊維径換算比表面積(m2/g)=2000/繊維外径(nm) (2) - X線回折法でもとめた002面の面間隔(d002)が0.34nm以下、ラマン散乱スペクトルの1341〜1349cm-1のバンドのピーク高さ(Id)と1570〜1578cm-1のバンドのピーク高さ(Ig)の比(Id/Ig)が0.35以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の縮れ状炭素繊維。
- 気相成長炭素繊維であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の縮れ状炭素繊維。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の縮れ状炭素繊維を5容積%以上含む炭素繊維混合物。
- 炭素源及び/または触媒源と硫黄源を加熱帯域において接触させる気相成長炭素繊維の製造方法において、硫黄源中の硫黄原子のモル数を触媒金属原子のモル数との比で2.0以上にすることを特徴とする請求項7に記載の縮れ状炭素繊維の製造方法。
- 加熱帯域において硫黄源中の硫黄原子の気相濃度が0.0001mol/NL以上であることを特徴とする請求項9に記載の縮れ状炭素繊維の製造方法。
- 硫黄源が、イオウ、チオフェン、硫化水素からなる群より選ばれた少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項9又は10に記載の縮れ状炭素繊維の製造方法。
- 炭素源が、CO、CO2、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ヘプタン、ヘキサン、シクロヘキサン、エチレン、プロピレン、ブタジエン、アセチレン、ベンゼン、トルエン、キシレンからなる群より選ばれた少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の縮れ状炭素繊維の製造方法。
- 下記(A)、(B)の群から選ばれる少なくとも1種の化合物を添加成分として加熱帯域に供給することを特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載の縮れ状炭素繊維の製造方法。
(A)沸点もしくは分解温度のいずれか低い方が180℃以上である有機化合物
(B)分子量が200以上である有機化合物重合体。 - 加熱帯域の温度が約1200℃を越えて1350℃以下であることを特徴とする請求項9〜13のいずれかに記載の縮れ状炭素繊維の製造方法。
- 請求項9〜14の製造方法により得られた縮れ状炭素繊維を、さらに非酸化性雰囲気下で、800℃〜1500℃に加熱することを特徴とする縮れ状炭素繊維の製造方法。
- 請求項9〜15の製造方法により得られた縮れ状炭素繊維を、さらに非酸化性雰囲気下で、2000℃〜3000℃に加熱することを特徴とする縮れ状炭素繊維の製造方法。
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