JP6118726B2 - 伝送シート、伝送ユニット及びそれらを備えた非接触電力伝送システム - Google Patents
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Description
本願は、2011年10月31日に日本に出願された特願2011−238968号及び2012年3月14日に日本に出願された特願2012−057956号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
非接触電力伝送システムにおいて、静電容量を高めて電力伝送効率を向上させるために、結合コンデンサにおいて電極間に誘電体層を用いることが開示されている(例えば、特許文献4)。
特に、結合コンデンサの静電容量(以下、接合容量と略す)は送信電極と受信電極との密着面積に左右されるが、両電極の密着面の面形状が合致しない場合は、面の一部のみが接触(密着)して密着面積が小さくなるために十分な静電容量が得られないという問題がある。
(1)送信電極と受信電極とを近接させることにより電力伝送を行う非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニットを構成する伝送シートであって、高分子材料中に導電性フィラーが分散されてなり、前記導電性フィラーの添加量が前記高分子材料の100質量部に対して90質量部以下であり、導電率が10S/m以上である機能性複合材料層を用いることを特徴とする非接触電力伝送システムに用いる伝送シート。
(2)前記導電性フィラーが炭素材料であることを特徴とする(1)に記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送シート。
(3)無機フィラーをさらに含む、ことを特徴とする(1)又は(2)のいずれかに記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送シート。
(4)送信電極と受信電極とを近接させることにより電力伝送を行う非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニットを構成する伝送シートであって、機能性複合材料層と、第1絶縁層とを順に備え、前記機能性複合材料層は、高分子材料中に導電性フィラーが分散されてなり、前記導電性フィラーの添加量が前記高分子材料の100質量部に対して90質量部以下であり、導電率が10S/m以上である、ことを特徴とする非接触電力伝送システムに用いる伝送シート。
(5)前記導電性フィラーが炭素材料であることを特徴とする(4)に記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送シート。
(6)無機フィラーをさらに含む、ことを特徴とする(4)又は(5)のいずれかに記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送シート。
(7)前記第1絶縁層が、体積固有抵抗率が1×1010Ω・cm以上の高分子材料であることを特徴とする(4)〜(6)のいずれか一項に記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送シート。
(8)前記第1絶縁層が、天然ゴム、EPDM、ABS樹脂、PTFEのいずれかからなる、ことを特徴とする(4)〜(7)のいずれか一項に記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送シート。
(9)送信電極と受信電極とを近接させることにより電力伝送を行う非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニットであって、電極と、機能性複合材料層とを順に備え、前記機能性複合材料層は、高分子材料中に導電性フィラーが分散されてなり、前記導電性フィラーの添加量が前記高分子材料の100質量部に対して90質量部以下であり、導電率が10S/m以上である、ことを特徴とする非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニット。
(10)前記機能性複合材料層上に第1絶縁層を備える、ことを特徴とする(9)に記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニット。
(11)前記第1絶縁層が、体積固有抵抗率が1×1010Ω・cm以上の高分子材料であることを特徴とする(9)又は(10)のいずれかに記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニット。
(12)前記第1絶縁層が、天然ゴム、EPDM、ABS樹脂、PTFEのいずれかからなる、ことを特徴とする(10)又は(11)のいずれかに記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニット。
(13)前記電極と前記機能性複合材料層との間に第2絶縁層を備える、ことを特徴とする(9)〜(12)のいずれか一項に記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニット。
(14)前記第2絶縁層が、体積固有抵抗率が1×1010Ω・cm以上の高分子材料であることを特徴とする(13)に記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニット。
(15)前記第2絶縁層が、天然ゴム、EPDM、ABS樹脂、PTFE、シアノアクリル酸エチルなどのシアノアクリレート系接着剤のいずれかからなる、ことを特徴とする(13)又は(14)のいずれかに記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニット。
(16)前記電極がエラストマと炭素繊維とを含む導電体からなる、ことを特徴とする(13)〜(15)のいずれか一項に記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニット。
(17)送信電極と受信電極とを近接させることにより電力伝送を行う非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニットであって、電極と、機能性複合材料層と、第1絶縁層とを順に備え、前記機能性複合材料層は、高分子材料及び導電性フィラーを含む複合材料からなる、ことを特徴とする非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニット。
(18)前記第1絶縁層が、天然ゴム、EPDM、ABS樹脂、PTFEのいずれかからなる、ことを特徴とする(17)に記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニット。
(19)前記電極と前記機能性複合材料層との間に第2絶縁層を備える、ことを特徴とする(17)又は(18)のいずれかに記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニット。
(20)前記第2絶縁層が、天然ゴム、EPDM、ABS樹脂、PTFE、シアノアクリル酸エチルなどのシアノアクリレート系接着剤のいずれかからなる、ことを特徴とする(19)に記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニット。
(21)前記電極がエラストマと炭素繊維とを含む導電体からなる、ことを特徴とする(17)〜(20)のいずれか一項に記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニット。
(22)(1)〜(8)のいずれか一項に記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送シートを備えたことを特徴とする非接触電力伝送システム。
(23)(9)〜(21)のいずれか一項に記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニットを備えたことを特徴とする非接触電力伝送システム。
なお、「送信電極と受信電極とを近接させる」とは、送信電極と受信電極との間に伝送シートを介して送信電極と受信電極とを近接させる場合も含む。また、本発明の効果を損なわない範囲で、送信電極と受信電極との間に他の層を含んでもよい。
本発明において「伝送シート」とは、送信電極と受信電極とを近接させることにより電力伝送を行う非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニットを構成する部材であって、電極以外の部分を構成する部材である。なお、「伝送シート」における“シート”は一般に用いられ得る形状を示す表現として用いているに過ぎず、薄く拡がった形状に限定されない。
また、本発明の伝送シートは用いられる非接触電力伝送システムに適した形状で用いることができる。
また、本発明の伝送シートは本発明の効果を損なわない範囲で、他の層を備える態様で用いることができる。
そのため、送信電極又は受信電極が当該伝送シートを電極上に備える構成とすると、電極の表面に凹凸や歪みが存在していたとしても当該伝送シートはその形状に合致するように変形するので、当該伝送シートと電極との密着性が高くなり、その結果、接触抵抗が小さくなる。
さらに、当該伝送シートを電極上に備えた構成では、電力伝送時に相手方の例えば絶縁層で被覆された電極と接触(密着)させたときに、相手方の電極の面形状に合致するように変形することができ、その結果、接合容量の低下を防ぐことができる。
例えば、むき出しの硬い金属電極上にテーブルマット等を載せてその上に携帯電話を置いて給電を行う電界結合方式の非接触電力伝送システムにおいて、携帯電話の背面が曲面である場合、金属電極及びテーブルマット(送信電極側)と携帯電話(受信電極側)とが広い面接触ではなく、点接触状になってしまう。静電容量を高くするためには接触(密着)面が広いことが重要なので、このような接触(密着)状態は望ましくない。これに対して、本発明の伝送シートを用いれば、伝送シートの変形によって広い接触(密着)面積を確保することができ、その結果、高い接合容量を得ることができる。さらに、本発明の伝送シートは安価で成型加工性に優れている。
本発明の第1の実施形態の伝送シートは、導電性フィラーの添加量が高分子材料の100質量部に対して90質量部以下であり、導電率が10S/m以上であって、高分子材料中に導電性フィラーが分散されてなる機能性複合層を用いるものである。
顧客の要求に合わせて、この伝送シートを含む伝送ユニットの構成(例えば、電極に直接、伝送シートを備えるのか、その間に絶縁層を備えるのか、伝送シートの上に保護膜を備えるのか、等)に適した特性(比誘電率、及び、誘電正接)を有する、伝送シートとすることができる。
第1の実施形態の伝送シートは以下に記述する機能性複合材料Aを用いて作製することができる。
機能性複合材料Aは、導電性が10S/m以上であるように、導電性フィラーの添加量を高分子材料の100質量部に対して90質量部以下の範囲で選択されて、高分子材料中に導電性フィラーが分散されてなる複合材料である。
機能性複合材料Aの製造方法には特に制限はなく、高分子材料からなるマトリクス中に、導電性フィラーを含有させて得ることができる。
高分子材料としては特に制限はないが、ポリイミド、シリコーン樹脂、フッ素ポリマー、ポリウレタン、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、ナイロン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、ポリスチレン、ポリ乳酸、種々のエンジニアリングプラスチック、天然ゴム(NR)、合成ゴムなどが好ましく、天然ゴムおよび合成ゴムであることがより好ましい。合成ゴムの例としては、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム、アクリルゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ブチルゴム(IIR)、ニトリルゴム(NBR)、フッ素ゴム、エチレン酢酸ビニルゴム、およびエピクロロヒドリンゴム(ECO)が挙げられ、好ましくはエチレン・プロピレンゴム、ブチルゴムおよびニトリルゴムである。加えて、導電性高分子、例えばポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、およびこれらの誘導体などを用いることができる。これら高分子材料は1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。高分子材料として、天然ゴム、ブチルゴムおよびニトリルゴムなど炭素−炭素二重結合を有するゴムや、エポキシ樹脂などの硬化性樹脂を用いる場合、得られる複合材料の機械特性などの観点から、高分子材料が架橋されていることが好ましい。架橋の方法には特に制限はなく、周知の方法を用いることができる。
導電性フィラーとしては例えば、金、銀、銅、アルミなどの金属粒子(紛体を含む)および繊維状物、炭素材料、導電性セラミックなどが挙げられ、好ましくは炭素材料と金属材料である。炭素材料の例としては、黒鉛、アセチレンブラックおよびケッチェンブラックなどの導電性カーボンブラック;フラーレン;カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン、グラフェンおよび気相成長炭素繊維などの炭素繊維が挙げられ、好ましくは炭素繊維である。金属材料としては、導電性を有する金属材料をすべて使用できる。
機能性複合材料Aは、上述の高分子材料および導電性フィラーのほか、各種添加剤(顔料、安定剤、可塑剤など)、架橋剤、架橋助剤、架橋促進剤、および無機フィラーを含んでもよい。無機フィラーを添加する場合、得られる複合材料の、機械特性や重量の観点から、その含有量は高分子材料100質量部あたり0〜200質量部とすることが好ましい。また加工性、機械特性、対候性などを改善する目的で適宜公知の添加剤を含有してもよい。
無機フィラーには特に制限はなく、例えばチタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、酸化チタン、絶縁性カーボンなどを挙げることができる。
架橋の条件には特に制限はなく、適宜、選択することができる。
高分子材料からなるマトリクスに導電性フィラーを含有させる方法には特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。
機能性複合材料は、適宜成形して用いることができる。成形の方法にはとくに制限はなく、例えば、射出成形、ブロー成形(吹込成形)、真空成形、押出成形(多層シート成形含む)、発泡成形、圧縮成形やその他粉末、反応射出、注型、真空圧空、スタンピング、一体発泡、カレンダ成形、積層成形などがあり、本実施例では主に圧縮成形を多用した。
機能性複合材料Aは、高分子材料をマトリクスとすることができるため、種々の物性を付与することができる。例えばゴムなどのエラストマを高分子材料として用いた場合には柔軟性を有する。そのため、これら特性を必要とする様々な用途、例えば、電磁波を送受信する際の電極間に配置される誘電体層として、効率的な電磁波の送受を可能にする用途に、広く効果が望める。例えば、特開2010−16592に記載されているような、電波伝達媒体との間に挿入するインターフェースとして、あるいは電磁誘導、電磁共鳴、磁界共鳴といったワイヤレス給電を行うに際しての電磁界の安定化、出力制御に寄与する効果が望める。
本発明の第2の実施形態の伝送シートは、第1の実施形態における機能性複合材料層と、第1絶縁層とを順に備えるものである。第1絶縁層は、機能性複合材料層の両面に設けてもよい。機能性複合材料層は、導電性フィラーの添加量が高分子材料の100質量部に対して90質量部以下であり、導電率が10S/m以上であって、高分子材料中に導電性フィラーが分散されてなるものである。
第1絶縁層の形成方法として、絶縁性材料の自立膜を用いる他、絶縁層形成用の高分子材料を溶媒に溶解または分散した液を、機能性複合材料層に塗布し、溶媒を除去する方法などが考えられるが、方法に特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。塗布の方法の例としては、バーコーターによる方法やスピンコーター、スクリーン印刷などが挙げられる。
別に、シート成形機や多層押し出し機などで絶縁層成形用高分子材料を溶媒を用いずそのまま一度に積層する方法によっても良い。
第1絶縁層の厚さは5μm〜5mmであることが好ましい。この範囲であれば、絶縁層の強度が保て、さらに接合容量の低下を招きにくく、十分な伝送能力が得られやすいからである。
本発明において「伝送ユニット」とは、送信電極と受信電極とを近接させることにより電力伝送を行う非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニットであって、電極と伝送シートとからなる部材である。なお、「伝送ユニット」の形状は限定しない。
また、本発明の伝送ユニットは用いられる非接触電力伝送システムに適した形状で用いることができる。
また、本発明の伝送ユニットは本発明の効果を損なわない範囲で、他の層を備える態様で用いることができる。
図1に、本発明の第1の実施形態である伝送ユニットの概略模式図を示す。
本発明の一実施形態である伝送ユニット100は、送信電極と受信電極とを近接させることにより電力伝送を行う非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニットであって、電極1と、機能性複合材料層2とを順に備える。
機能性複合材料層2には、高分子材料中に導電性フィラーが分散されてなり、前記導電性フィラーの添加量が前記高分子材料の100質量部に対して90質量部以下であり、導電率が10S/m以上であるものを用いることができる。一般的に導電性フィラーの種類により、その最適添加量は異なる。
さらに、電力伝送時に相手方の例えば絶縁層で被覆された電極と接触(密着)させたときに、相手方の電極の面形状に合致するように変形することができ、その結果、接合容量の低下を防ぐことができる。
例えば、むき出しの硬い金属電極上にテーブルマット等を載せてその上に携帯電話を置いて給電を行う電界結合方式の非接触電力伝送システムにおいて、携帯電話の背面が曲面である場合、金属電極及びテーブルマット(送信電極側)と携帯電話(受信電極側)とが広い面接触ではなく、点接触状になってしまう。静電容量を高くするためには接触(密着)面が広いことが重要なので、このような接触(密着)状態は望ましくない。これに対して、本発明の伝送ユニットを用いれば、機能性複合材料層2の変形によって広い接触(密着)面積を確保することができ、その結果、高い接合容量を得ることができる。
例えばまた、電極の材料として、高分子材料を基材として導電性付与剤(導電性フィラー)が含有され、導電性とされた材料を用いることができる。かかる材料は柔軟性を備えているため、柔軟性が要求される電極に用いることができる。また、機能性複合材料層も柔軟性を有するため、かかる材料からなる電極と組み合わせて、伝送ユニット全体を柔軟性を有するものとすることができる。
第1の実施形態である伝送ユニットは、機能性複合材料層2上に第1絶縁層を備えてもよい。
実際の非接触電力伝送システムにおいては、使用時の耐久性向上等を目的として機能性複合材料層上に保護フィルムを備えるのが好ましく、第1絶縁層はその保護フィルムとしての機能を有する。
また、第1絶縁層はそれ自体、結合コンデンサの誘電体層としての機能を有する。
第1絶縁層は筐体をモデル化したものとも言える。
第1絶縁層の厚さは、5μm〜5mmであることが好ましい。この範囲であれば、絶縁層の強度が保て、さらに接合容量の低下を招きにくく、十分な伝送能力が得られやすいからである。
第1の実施形態である伝送ユニットは、電極と伝送シートとの間に第2絶縁層を備えてもよい。
この第2絶縁層は誘電体層としての機能を担うことができる。 第1絶縁層及び/又は第2絶縁層を備えた構成の場合には、誘電体層としての機能を第1絶縁層及び/又は第2絶縁層が担うことができる。
接着剤としては例えば、シアノアクリル酸エチルなどのシアノアクリレート系接着剤、または、エポキシ樹脂系、シリコーン系、スチレン−ブタジエンゴム溶液系、水性高分子−イソシアネート系接着剤などの接着剤が挙げられる。電極の表面処理により酸化皮膜などの表面層を形成することによって第2絶縁層を付与することも可能である。
第2絶縁層の厚さは、5μm〜5mmであることが好ましい。この範囲であれば、絶縁層の強度が保て、さらに接合容量の低下を招きにくく、十分な伝送能力が得られやすいからである。
図2に、本発明の第2の実施形態である伝送ユニットの例の概略模式図の一例を示す。
第2の実施形態の伝送ユニット200は、送信電極と受信電極とを近接させることにより電力伝送を行う非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニットであって、電極1と、機能性複合材料層2と、第1絶縁層3とを順に備える。
機能性複合材料層2には、高分子材料及び導電性フィラーを含む機能性複合材料Aを用いることもできる。
なお、伝送ユニット300のうち、機能性複合材料層2は本発明の第1の実施形態の「伝送シート」に相当し、また、機能性複合材料層2及びPTFE膜(第1絶縁層)3は本発明の第2の実施形態の「伝送シート」に相当する。
この機能性複合材料層について、5cm角のシートを切り抜き、4探針法(株式会社三菱化学アナリティック製「ロレスタGP」(商品名))により、温度25℃、湿度60%RHの下で導電性を測定したところ、導電率は16.6S/mであった。
第1絶縁層はPTFE(比誘電率2.2)からなり、厚さは200μmであった。
SUS電極は厚さ2mm、銅電極は1mmであった。
サイズは、SUS電極は13cm×13cm、それ以外の層、電極は10cm×10cmであった。
測定は、LCR測定装置を用いて、1V印加、交流周波数6.78MHzで行った。
比較のために、機能性複合材料層に替えて、銅板の場合についても行った。また、チタン酸バリウム(TiBaO3)層の場合について計算によって得られた結果を示した。
チタン酸バリウムは比誘電率4000であるが、200μmのPTFE膜(比誘電率2.2)を被覆した場合には、PTFE膜とチタン酸バリウム層からなるコンデンサの静電容量は1/180に低下してしまう。これは、比誘電率に換算すると誘電率4000の材料を用いたはずが、誘電率2に低下することを意味している。
また、金属電極に第1絶縁層(PTFE膜)を挟んだ構成で、200μm厚の低誘電率絶縁層では大きな容量は期待できない。更に、200μm以下の薄膜の低誘電率絶縁層を用いれば、容量は増す可能性はあるが、200μm以下の薄膜を表面コートするのは、強度の観点及び受信機側電極との密着性の観点から実用的ではない。
これに対して、本発明の伝送ユニットを構成する機能性複合材料層を用いれば、低誘電率絶縁層であるPTFE膜と組み合わせても金属層やチタン酸バリウム層のように誘電率が低下せず、かつ、高柔軟性材料なので相手方の電極と密着性が高いため、高出力を実現できる。
図4に示した結果は、本発明の第1の実施形態の伝送シートを用いて作製した伝送ユニットを用いれば、その表面に筐体を備える電界結合方式等の非接触電力伝送システムにおいて高出力を実現できることを示している。
PTFE膜の層厚を0.05〜0.3mmの範囲で0.05mmずつ変えた構成について測定した。
図5(b)は、図5(a)を得た構成においてその機能性複合材料層を銅層に置き換えた構成について図5(a)と同様な測定を行った結果を示す。
このことを利用して、第1絶縁層(PTFE膜)の層厚について適切な層厚を選択することにより、使用周波数に求められる誘電性(比誘電率及び誘電正接)を満たす構成を得ることが可能となる。
第1絶縁層(PTFE膜)を備えた構成を用いることにより、第1絶縁層(PTFE膜)の層厚によって、伝送ユニットの誘電性(比誘電率及び誘電正接)を制御することが可能となる。
このように、第1絶縁層の膜厚を制御することで周波数特性を容易に制御できるというのはこれまでにない全く新しい知見である。
機能性複合材料に比べ、導電性が非常に高い銅層を用いた場合、共振周波数をとることが難しい。
図6に結果を示す構成においても図4の場合と同様に、伝送ユニットのうち、機能性複合材料層の部分は本発明の第1の実施形態の「伝送シート」に相当し、また、機能性複合材料層及びPTFE膜(第1絶縁層)の部分は本発明の第2の実施形態の「伝送シート」に相当するものであり、この機能性複合材料層の導電率は16.6S/mである。
従って、セラミクス系の誘電体のように、印加電圧と容量を決めてからそれらに合う材料を探してくる必要がなく、また、共鳴のマッチングも容易である。
ここで、機能性複合材料層に替えて、銅層を用いた場合も、誘電性(比誘電率及び誘電正接)は印加電圧に対してほとんど変化しない結果になると思われるが、銅層の場合には硬いために、相手方の電極との密着性が悪いという問題がある。
この機能性複合材料層について、5cm角のシートを切り抜き、4探針法(株式会社三菱化学アナリティック製「ロレスタGP」(商品名))により、温度25℃、湿度60%RHの下で導電性を測定したところ、導電率は27.5S/mであった。
この機能性複合材料層を用いた場合についても、図7で示した構成と同様に、その誘電性(比誘電率及び誘電正接)が印加するバイアス電圧に対してほとんど変化しないことがわかった。
図7の構成と同様に、セラミクス系の誘電体のように、印加電圧と容量を決めてからそれらに合う材料を探してくる必要がなく、また、共鳴のマッチングも容易である。
第2の実施形態である伝送ユニットは、電極と伝送シートとの間に第2絶縁層を備えてもよい。
この第2絶縁層は誘電体層としての機能を担うことができる。 第1絶縁層及び/又は第2絶縁層を備えた構成の場合には、誘電体層としての機能を第1絶縁層及び/又は第2絶縁層が担うことができる。
接着剤としては例えば、シアノアクリル酸エチルなどのシアノアクリレート系接着剤、または、エポキシ樹脂系、シリコーン系、スチレン−ブタジエンゴム溶液系、水性高分子−イソシアネート系接着剤などの接着剤が挙げられる。電極の表面処理により酸化皮膜などの表面層を形成することによって第2絶縁層を付与することも可能である。
第2絶縁層の厚さは、5μm〜5mmであることが好ましい。5μm未満の場合は絶縁層の強度が低下し、5mmを超える場合は接合容量が低下し、伝送能力が低下する。
天然ゴム(NR)(加藤産商(株)、商品名SMR−CV−60)
ブチルゴム(JSR(株)製、商品名BUTYL268)
ニトリルゴム(NBR)(日本ゼオン(株)製、商品名ND4050)
気相成長炭素繊維(昭和電工(株)製、商品名VGCF(登録商標)−X、平均繊維径10−15nm、平均繊維長3μm)
ジクミルペルオキシド(試薬特級)
酸化チタン(昭和タイタニウム(株)製、商品名スーパータイタニア(登録商標)F−6、換算粒径15nm)
トルエン(試薬特級)
酢酸ブチル(試薬特級)
SUSからなる電極上に、本発明の伝送シートを構成する複合材料からなる層(機能性複合材料層)と、銅からなる電極とを順に備えた構成に、交流電圧を印加して誘電性(比誘電率及び誘電正接)を測定した結果を表1及び表2に示す。表中の厚さ(mm)は機能性複合材料層の層厚を示す。
SUS電極は厚さ2mm、銅電極は1mmであった。
サイズは、SUS電極は13cm×13cm、それ以外の層、電極は10cm×10cmであった。機能性複合材料層の膜面積は10cmx10cmであった。
測定は、LCR測定装置を用いて、印加電圧1V、交流周波数100Hz、1kHz、10kHz、600kHz、及び、1MHzで行った。
5cm角のシートを切り抜き、4探針法(株式会社三菱化学アナリティック製「ロレスタGP」(商品名))により、温度25℃、湿度60%RHの下で導電性を測定したところ、VGCF−Xの添加量8および10phrの導電率は、それぞれ、10.2および16.6S/mであった。
本発明の伝送シートを構成する機能性複合材料層を次の方法で作製した。天然ゴム(NR):ニトリルゴム(NBR)=7:3の高分子材料と、導電性フィラーとしてVGCF−X(登録商標、昭和電工株式会社製)をバンバリーミキサーにて混練り後、6インチロールでシートを作製した。VGCF−Xの添加量は8phr、10phr、12phr、及び15phrとした。架橋剤としてジクミルパーオキサイド(DCP)2phrを混練し、150℃20分の条件で圧縮成型して12cm×24cm×2mmtの成型品を得た。
5cm角のシートを切り抜き、導電率を測定した。測定は4探針法(株式会社三菱化学アナリティック製「ロレスタGP」(商品名))により、温度25℃、湿度60%RHの下で行った。
VGCF−Xの添加量8、10、12、15phrの導電率は、それぞれ、12.3、17.2、27.5、39.5S/mであった。
表1及び表2のVGCF−X(導電性フィラー)10phrの場合の機能性複合材料層を用い、図8で示した伝送ユニットの組み合わせBOについて、出力のピーク電圧及びその時の周波数を測定した。
送信側構成の機能性複合材料層の上に厚さ15μmのポリイミド膜層(第1絶縁層)を用い、機能性複合材料層を2個のコンデンサのそれぞれに分割されたものとした。
この時、ピーク電圧及びピーク周波数はそれぞれ、15.4V、1070kHzであった。
最高出力の目安として、機能性複合材料層及びポリイミド膜層に替えて、銅シート(厚さ:2mm)を挿入した構成について測定した結果、ピーク電圧及びピーク周波数はそれぞれ15.5V、980Hzであった。
次に、比較のために、BOの系において、機能性複合材料層に替えて銅シート(厚さ: 2mm)を用いた構成について、ピーク電圧及びピーク周波数を測定した。それぞれ、12.07V、997Hzであった。機能性複合材料層がVGCF−X濃度10phrのときの方が高い出力が得られることがわかった。
次に、一方の電極が第1絶縁層及び第2絶縁層を備えた構成(「CO」)について、機能性複合材料の替わりに、PTFE層を備えた構成、及び、銅シートを備えた構成とピーク電圧、ピーク周波数及び静電容量について比較した。
具体的には、SUS電極/PTFE0.1mm/PTFE1.0mm/PTFE0.1mm/銅電極の結合コンデンサ構成(比較例2)、SUS電極/PTFE0.1mm/銅シート1.0mm/PTFE0.1mm/銅電極の結合コンデンサ構成(比較例3)、SUS電極/PTFE0.1mm/機能性複合材料(10phr)シート1.0mm/PTFE0.1mm/銅電極の結合コンデンサ構成(実施例4)を用いた。
比較例2はそれぞれ、1.31V、997kHz、62pF、比較例3はそれぞれ、6.4V、1070kHz、210pF、実施例4はそれぞれ、8.5V、1070kHz、320pFであった。
以上の通り、実施例4の構成は、比較例2及び比較例3のいずれよりも高い出力が得られ、静電容量も高かった。
出力の測定は、図9に摸式的に示した回路を用いて行った。出力測定時の負荷抵抗は50Ωであった。発信機12から6.78MHz、40Vで送信を行い、受信側コイル15の二次側の電圧を、デジタルオシロスコープ16で測定した。
電極は表面をニッケルメッキした厚さ1mmの銅板を用いた。
電極、および伝送シートの面積は50mm×50mmとした。測定は、送信用電極上に伝送シートを載せ、その上から荷重1kgの受電電極で挟み、荷重1kgの条件で測定した。
伝送ユニットに用いた第1絶縁層及び第2絶縁層は、0.14mm厚のHI−PS(PSジャパン社製「PSJポリスチレン(商品名)H0103」(MFR:2.6g/10min))である。
実施例5−2〜5−4の機能性複合材料層は次のように作製した。熱可塑性の樹脂(サンアロマー社製「キャタロイQ300F」(商品名))と導電性フィラー(「VGCF(登録商標)−X」)から成る材料を、ブラベンダー社製プラスチコーダを用いて230℃で混練した。230℃で圧縮成形して厚さ1mm、2mm、および3mmのシート状とした。
実施例5−5の機能性複合材料層は次のように作製した。高密度ポリエチレン(日本ポリエチレン株式会社製「ノバテックHD」(商品名)HY331 (MFR:1.0g/10min、密度0.0951g/cm))と導電性フィラー(ライオン株式会社製「ケッチェンブラック」(登録商標)EC)を東芝機械株式会社製スクリュー径38mmの同方向2軸押出機(吐出樹脂温度235℃、吐出量10kg/hr)で混練し、ペレタイズ(ペレット状に)した。200℃で圧縮成型し、厚さ2mmのシート状とした。
実施例5−6〜5−8の機能性複合材料層は、市販の導電性ゴムとして信越化学株式会社製ECシリーズの導電性ゴムである。
比較例4−1は、機能性複合材料層として、実施例5−1の機能性複合材料層に替えて、熱可塑性樹脂としてサンアロマー社製のポリプロピレン「PC480A」(商品名)を230℃で圧縮成形して厚さ2mmのシート状としたものを用いたものである。
また、比較例4−2は、実施例5−2の機能性複合材料層に替えて、熱可塑性樹脂としてサンアロマー社製「キャタロイQ300F」(商品名)を230℃で圧縮成形して厚さ2mmのシート状としたものを用いたものである。
また、比較例4−3は、機能性複合材料層として、合成ゴム(EPDM(エチレン−プロピレン−ジエンゴム);デュポン・ダウ・エラストマーズ社製「ノーデルIP4725P」(商品名))と、導電性フィラー(昭和電工株式会社製「VGCF(登録商標)−X」2phrとを用いて、実施例5−1と同様に混練し、成形して厚さ2mmのシート状としたものを用いたものである。
また、比較例4−4は、機能性複合材料層として、実施例5−5の導電性フィラーを、「バルカンXC72」(商品名)(キャボット社製)に変更したものを用いたものである。
比較例4−1〜4−3については、ロレスタ測定では、測定範囲外であった。
表4に、実施例5―1〜5―8で用いた伝送シートを備えた伝送ユニットの組み合わせを図8のCOとした伝送システムについて、LED点灯によって評価した結果を示す。
より具体的には、伝送ユニットの組み合わせを図8のCOとした伝送システムについて、図10に摸式的に示した回路を用い、3.5VのLEDを10個配置して、LEDの点灯の様子によって伝送システムを評価した。
電極は表面をニッケルメッキした厚さ1mmで60mm×60mmの銅板を用いた。
また、伝送シートの面積は50mm×50mmとし、第1及び第2絶縁層としては、0.14mm厚のHI−PS(PSジャパン社製「PSJポリスチレン(商品名)H0103」(MFR:2.6g/10min))を用いて、実施例5と同様に荷重1kgの条件で実施した。
評価実験は、発信機から6.78MHz、5W(40V)で送信を行い、伝送システムを介して点灯させて行った。
◎ ; LED10個が明るく光った
○ ; LED10個が点灯したが◎に比べて暗い
△ ; LEDが不安定に点灯している
× ; LEDが点灯しない
表4の比較例5―1〜5−4は、実施例6―1〜6―8と同様の基準でLED点灯評価を行った結果を示すものである。
2:機能性複合材料層
3:第1絶縁層
11:接地
12:発信器
13:発信側コイル
14:電極
14a:送信側電極
14b:受信側電極
15:受信側コイル
16:デジタルオシロスコープ
17:誘電体
21:電極
100:伝送ユニット
200:伝送ユニット
300:伝送ユニット
Claims (21)
- 送信電極と受信電極とを近接させることにより電力伝送を行う非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニットを構成する伝送シートであって、
高分子材料中に導電性フィラーが分散されてなり、前記導電性フィラーの添加量が前記高分子材料の100質量部に対して90質量部以下であり、導電率が10S/m以上であり、無機フィラーをさらに含む機能性複合材料層を用い、
前記無機フィラーは、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、酸化チタン、絶縁性カーボンからなる群から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする非接触電力伝送システムに用いる伝送シート。 - 前記導電性フィラーが炭素材料であることを特徴とする請求項1に記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送シート。
- 送信電極と受信電極とを近接させることにより電力伝送を行う非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニットを構成する伝送シートであって、
機能性複合材料層と、第1絶縁層とを順に備え、
前記機能性複合材料層が、高分子材料中に導電性フィラーが分散されてなり、前記導電性フィラーの添加量が前記高分子材料の100質量部に対して90質量部以下であり、導電率が10S/m以上であり、無機フィラーをさらに含み、
前記無機フィラーは、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、酸化チタン、絶縁性カーボンからなる群から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする非接触電力伝送システムに用いる伝送シート。 - 前記導電性フィラーが炭素材料であることを特徴とする請求項3に記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送シート。
- 前記第1絶縁層が、体積固有抵抗率が1×1010Ω・cm以上の高分子材料であることを特徴とする請求項3又は4のいずれかに記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送シート。
- 前記第1絶縁層が、天然ゴム、EPDM、ABS樹脂、PTFEのいずれかからなる、ことを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送シート。
- 送信電極と受信電極とを近接させることにより電力伝送を行う非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニットであって、
電極と、機能性複合材料層とを順に備え、
前記機能性複合材料層は、高分子材料中に導電性フィラーが分散されてなり、前記導電性フィラーの添加量が前記高分子材料の100質量部に対して90質量部以下であり、導電率が10S/m以上であり、無機フィラーをさらに含み、
前記無機フィラーは、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、酸化チタン、絶縁性カーボンからなる群から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニット。 - 前記機能性複合材料層上に第1絶縁層を備える、ことを特徴とする請求項7に記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニット。
- 前記第1絶縁層が、体積固有抵抗率が1×1010Ω・cm以上の高分子材料であることを特徴とする請求項8に記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニット。
- 前記第1絶縁層が、天然ゴム、EPDM、ABS樹脂、PTFEのいずれかからなる、ことを特徴とする請求項8又は9のいずれかに記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニット。
- 前記電極と前記機能性複合材料層との間に第2絶縁層を備える、ことを特徴とする請求項7〜10のいずれか一項に記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニット。
- 前記第2絶縁層が、体積固有抵抗率が1×1010Ω・cm以上の高分子材料であることを特徴とする請求項11に記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニット。
- 前記第2絶縁層が、天然ゴム、EPDM、ABS樹脂、PTFE、シアノアクリル酸エチルなどのシアノアクリレート系接着剤のいずれかからなる、ことを特徴とする請求項11又は12のいずれかに記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニット。
- 前記電極がエラストマと炭素繊維とを含む導電体からなる、ことを特徴とする請求項11〜13のいずれか一項に記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニット。
- 送信電極と受信電極とを近接させることにより電力伝送を行う非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニットであって、
電極と、機能性複合材料層と、第1絶縁層とを順に備え、
前記機能性複合材料層は、高分子材料及び導電性フィラーを含む複合材料からなり、無機フィラーをさらに含み、
前記無機フィラーは、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、酸化チタン、絶縁性カーボンからなる群から選ばれる少なくとも1つである、ことを特徴とする非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニット。 - 前記第1絶縁層が、天然ゴム、EPDM、ABS樹脂、PTFEのいずれかからなる、ことを特徴とする請求項15に記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニット。
- 前記電極と前記機能性複合材料層との間に第2絶縁層を備える、ことを特徴とする請求項15又は16のいずれかに記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニット。
- 前記第2絶縁層が、天然ゴム、EPDM、ABS樹脂、PTFE、シアノアクリル酸エチルなどのシアノアクリレート系接着剤のいずれかからなる、ことを特徴とする請求項17に記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニット。
- 前記電極がエラストマと炭素繊維とを含む導電体からなる、ことを特徴とする請求項15〜18のいずれか一項に記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニット。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送シートを備えたことを特徴とする非接触電力伝送システム。
- 請求項7〜19のいずれか一項に記載の非接触電力伝送システムに用いる伝送ユニットを備えたことを特徴とする非接触電力伝送システム。
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