JP2000082333A - 複合誘電体、およびそれを用いた固体生体ファントム、ならびに固体生体ファントムの製造方法。 - Google Patents

複合誘電体、およびそれを用いた固体生体ファントム、ならびに固体生体ファントムの製造方法。

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JP2000082333A
JP2000082333A JP11161668A JP16166899A JP2000082333A JP 2000082333 A JP2000082333 A JP 2000082333A JP 11161668 A JP11161668 A JP 11161668A JP 16166899 A JP16166899 A JP 16166899A JP 2000082333 A JP2000082333 A JP 2000082333A
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solid
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Hiroshi Nagakubo
博 長久保
Itaru Koshiga
到 越賀
Kunisaburo Tomono
国三郎 伴野
Yukio Higuchi
之雄 樋口
Toshiya Oshima
敏也 大嶋
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/02Elements
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C08K3/18Oxygen-containing compounds, e.g. metal carbonyls
    • C08K3/24Acids; Salts thereof

Abstract

(57)【要約】 【課題】 量産性が高く、短時間、低コストで固体生体
ファントムの製造が可能であり、かつ電気的特性が均一
に安定している複合誘電体を提供する。 【解決手段】 熱硬化性樹脂40〜90vol%と、導電
性粉末10〜60vol%と(ただし、合計100vol%)
を含有してなることを特徴とする。また、熱硬化性樹脂
40〜90vol%と、誘電体セラミック粉末50vol%以
下(ただし、0vol%は含まない)と、導電性粉末10
〜60vol%と(ただし、合計100vol%)を含有して
なることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合誘電体、およ
びマイクロ波帯における疑似人体として用いられる固体
生体ファントムに関する。
【0002】
【従来の技術】人体近傍で使用される携帯無線通信機な
どの電磁波を発する機器の開発、評価においては、電磁
波の波長の関係で生体に干渉されやすい場合や、吸収さ
れやすい場合があり、電磁波と人体との相互作用を明ら
かにしておく必要がある。しかしながら、上記のような
電磁波の人体への影響を考慮する場合、実際の人体評価
では人体の個体差があるため、定量性が保てず、標準化
が困難である。また、長時間の連続測定が不可能であ
り、人体内部の電磁波の挙動を実際に直接評価すること
もできない。そこで、疑似人体である生体ファントムを
用いて電磁波の人体への影響を推定したり、観察評価し
たりしている。
【0003】従来より、上記のような生体ファントム材
料としては、塩化ナトリウム水溶液、ポリエチレン粉末
およびゲル化剤からなる半流動体材料が用いられてきた
が、この半流動体材料は、時間経過とともに表面が乾燥
したり、内部からの水の分離が生じるといった経時変化
があり、カビやバクテリアが繁殖したり、形状保持のた
めの容器が必要であるなどの問題点があり、扱いが難し
い。
【0004】そこで、上記のような問題点を解決すべ
く、フッ素樹脂に炭素粉末と高誘電率系セラミック粉末
とを分散させた複合誘電体(従来例1)が特開平4−1
09508号公報に開示され、その製造方法が特開平4
−114631号公報に開示されている。また、ゴムに
炭素繊維を分散させた複合誘電体(従来例2)が特開平
8−239513号公報に開示されている。このような
複合誘電体を用いることにより、疑似人体の固体化を実
現し、半流動体材料の場合にみられた問題点を解決して
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
複合誘電体および固体生体ファントムには以下のような
問題点があった。まず、従来例1の場合について説明す
る。従来例1は、樹脂として熱可塑性樹脂であるフッ素
樹脂を用いており、固体生体ファントムを作製するにあ
たり、射出成形等により板状ピースに成形する工程と、
それらを積層接着してブロック状にする工程と、さらに
このブロックをモデル形状に切削加工する工程とが必要
である。したがって、量産性が低く、加工時間が長いう
え、コストがかかるという問題がある。
【0006】次に、従来例2の場合について説明する。
従来例2の固体生体ファントムは、ゴムに数重量%の炭
素繊維を分散させて、マイクロ波帯で生体相当の高い電
気的特性を得ているため、以下のような問題点があっ
た。 (1)電気的特性に炭素繊維の方向が関与するため、固
体生体ファントムの電気的特性に異方性が生じる。 (2)炭素繊維をゴムに分散させる際に炭素繊維の破砕
が生じるため、分散条件管理が困難である。 (3)1重量%程度の炭素繊維の添加量の差で電気的特
性が数倍も変化するため、組成管理が困難である。
【0007】本発明の目的は、量産性が高く、短時間、
低コストで固体生体ファントムの製造が可能であり、か
つ電気的特性が均一に安定している複合誘電体を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明の複合誘電体
は、熱硬化性樹脂40〜90vol%と、導電性粉末10
〜60vol%と(ただし、合計100vol%)を含有して
なることを特徴とする。
【0009】このような組成にすることによって、マイ
クロ波帯で人体と同等の誘電特性を有するとともに、常
温で固体であるので扱いやすく、電気的特性を均一に安
定させることができる。また、マトリクス樹脂に熱硬化
性樹脂を用いているので、注型等で成型することがで
き、容易に、短時間で製造することができ、かつ生産性
も高い複合誘電体とすることができる。
【0010】第2の発明の複合誘電体は、熱硬化性樹脂
40〜90vol%と、誘電体セラミック粉末50vol%以
下(ただし、0vol%は含まない)と、導電性粉末10
〜60vol%と(ただし、合計100vol%)を含有して
なることを特徴とする。
【0011】上記誘電体セラミック粉末を添加しなくて
も、人体と同程度の誘電特性を持たせることはできる
が、このように誘電体セラミック粉末を添加し、その添
加量を調整することによって、より微妙な誘電特性の調
整が容易に行える複合誘電体とすることができる。
【0012】また、第3の発明の固体生体ファントム
は、第1の発明または第2の発明に記載の複合誘電体の
成形体からなることを特徴とする。
【0013】このような構成にすることにより、常温で
固体の疑似人体として用いることができ、容易に電磁波
による人体への影響を測定することができる。
【0014】また、第4の発明の固体生体ファントム
は、第1の発明または第2の発明に記載の複合誘電体を
材質とし、人体の少なくとも一部を模した略人型形状を
有することが好ましい。
【0015】このように測定したい人体の部位を模した
形に成形することによって、幾何学的な形状に成形した
ものに比べ、疑似人体としてより正確なデータを得るこ
とができる。
【0016】また、第5の発明の固体生体ファントム
は、前記略人型形状の関節部分が可動することが好まし
い。
【0017】このような構成にすることにより、固体生
体ファントムにある程度自由にポーズをとらせることが
でき、電磁波を出す機器がどのような形状であっても対
応することができるとともに、実際に人間が使用してい
る状態に近似した状態でデータを取ることができる。
【0018】また、第6の発明の固体生体ファントムの
製造方法は、熱硬化性樹脂中に、誘電体セラミック粉末
および導電性粉末を混練し、成形型に注型して熱硬化さ
せることによって部分成形体を得た後、前記部分成形体
を組み合わせて人型形状となすことを特徴とする。
【0019】このような製造方法にすることによって、
成形する部分成形体が複雑な形状であっても、容易にか
つ短時間で成形することができる。また、固体生体ファ
ントムを分割して成形することにより、部分成形体同士
を独立して可動させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の複合誘電体は、熱硬化性
樹脂中に、誘電体セラミック粉末と導電性粉末とを混合
してなる。上記複合誘電体は、マイクロ波帯で人体と同
程度の誘電特性を有するものである。なお、マイクロ波
帯で人体と同程度の誘電特性とは、測定周波数が1GHz
の場合、比誘電率(εr’)が5〜80程度、誘電損失
(tanδ)が0.1〜1.0程度のことを指す。
【0021】また、上記熱硬化性樹脂としては、エポキ
シ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂等の熱硬化する
樹脂であれば特に限定はしない。また、複合誘電体中の
熱硬化性樹脂の含有量は40〜90vol%であるが、好
ましくは40〜60vol%である。
【0022】また、上記誘電体セラミック粉末は、一定
範囲の誘電率を有するものであればよい。具体的には、
チタン酸バリウム系、チタン酸ストロンチウム系、酸化
チタン系等が挙げられる。また、誘電体セラミック粉末
の添加量は0〜50vol%であるが、好ましくは0〜2
5vol%である。
【0023】また、上記導電性粉末としては、グラファ
イトやカーボンブラック等の炭素粉体、金属メッキした
プラスチック粉体、金属粉体等が挙げられる。また、導
電性粉末の添加量は10〜60vol%である。なお、誘
電体セラミック、導電性粉末ともにその粒径、形状は特
に限定しない。
【0024】また、本発明の固体生体ファントムは、上
記複合誘電体を成形してなる。その成形方法は、所望の
形状が得られるのであれば、特に限定するものではない
が、成形の正確さ、容易さ、成形時間等から、注型成形
が好ましい。また、固体生体ファントムの形状は、人体
の頭、手、腕、胴体の形状を模した部分成形体を組み合
わせたものが挙げられるが、それらに類する球状、楕円
球状、円柱状、楕円柱状等に成形しても構わない。ま
た、部分成形体を組み合わせる場合には、部分成形体同
士を直接嵌合させて保持してもよいし、関節部材を用い
て保持してもよい。ただし、関節部材には電磁波への影
響が少ない材質のものを使用する必要があり、例えば、
ポリカーボネート、ナイロン、アクリル樹脂等のプラス
チックが挙げられる。また、上記部分成形体のうち電磁
波の測定が不要なものについては、必ずしも上記複合誘
電体で構成する必要はない。例えば、上記部分成形体の
うち腕にあたる部分をプラスチック製のアームで構成し
てもよい。次に、本発明の複合誘電体および固体生体フ
ァントムを実施例を用いてさらに具体的に説明する。
【0025】
【実施例】(実施例1)本発明の複合誘電体を以下のよ
うにして作製した。まず、熱硬化性樹脂としてエポキシ
樹脂である直鎖脂肪族グリシジルエーテルと、熱硬化性
樹脂の硬化剤として環状脂肪族アミンとを用意し、エポ
キシ樹脂と硬化剤を重量で3:1の割合で混合し、2液
混合樹脂とした。
【0026】次に、誘電体セラミック粉末として、1kH
zにおける比誘電率(εr’)が10000、1kHzにお
ける誘電損失(tanδ)が0.01、平均粒径が2μm
のBaO−CaO−ZrO−MgO−TiO系セラミッ
クを用意した。
【0027】次に、導電性粉末として、電気比抵抗が1
500μΩ・cm、平均粒径が25μmの炭素粉末を用意
した。
【0028】さらに、2液混合樹脂、誘電体セラミック
粉末、導電性粉末を表1に示すような組成比に調合し、
混合物を得た。次に、得られた混合物を真空混練して脱
泡し、外径7mmφ、内径3mmφ、長さ5mmの円筒形状の
テストピース型に真空注型した後、100℃で2時間加
熱し、混合物を硬化させて複合誘電体を得た。
【0029】この複合誘電体の1GHzでの比誘電率(ε
r’)および誘電損失(tanδ)を測定した。その結果
を表1に示す。なお、表中の「×」は誘電特性が人体の
誘電特性に合致しない、もしくは成形できないもの、
「△」は比誘電率が5〜80、誘電損失が0.1〜1.
0を満足し、人体の誘電特性範囲内であるもの、「○」
は「△」の中で比誘電率が20〜70、誘電損失が0.
2〜0.8を満足し、十分疑似人体として用いることが
できるもの、「○○」は「○」の中で比誘電率が40〜
60、かつ誘電損失が0.3〜0.6を満足し、人体の
筋肉等の高含水組織の誘電特性に非常に近いものを示
す。また、表中の※印は本発明の範囲外を示す。 ◎
【表1】 表1に示すように、本実施例の複合誘電体は、1GHzに
おいて、人体組織の誘電特性である比誘電率(εr’)
が約5〜80、誘電損失(tanδ)が約0.1〜1.0
を満たしていることが確認できる。
【0030】ここで、請求項1、請求項2において熱硬
化性樹脂、誘電体セラミック粉末、導電性粉末の含有量
を限定した理由を説明する。
【0031】請求項1において、熱硬化性樹脂の含有量
を40vol%以上としたのは、試料番号1のように、熱
硬化性樹脂の含有量が40vol%より少ない場合には、
複合誘電体が成形できないからである。
【0032】また、請求項1において、導電性粉末の含
有量を10vol%以上としたのは、試料番号14のよう
に、導電性粉末の含有量が10vol%より少ない場合に
は、誘電損失(tanδ)が0.1より小さくなり好まし
くないからである。
【0033】また、請求項1または請求項2において、
熱硬化性樹脂、誘電体セラミック粉末、導電性粉末のそ
れぞれの上限を設けたのは、その上限値を超えて含有さ
せた場合は、熱硬化性樹脂もしくは導電性粉末の含有量
が下限値に満たないため、上記のような複合誘電体が成
形できなかったり、誘電損失(tanδ)が低下したりと
いう不具合が生じるからである。 (実施例2)実施例1の試料番号19の複合誘電体を用
いて、図1、図2のように、人体の頭部、肩部、胸部、
上腕部、下腕部、手首部、手部を模した形状となるよう
な成形型に真空注型し、熱硬化させた。冷却後、複合誘
電体を型から取り出して、頭部5a、肩部5b、胸部5
c、上腕部5d1下腕部5d2からなる腕部5d、手首部
5e、手部5fの部分成形体を得た。この部分成形体を
プラスチックを材質とする関節部材7を介して、各関節
部で可動するように組み合わせ、プラスチックからなる
設置台8に設置して固体生体ファントム1を作製した。
【0034】本実施例の固体生体ファントム1は、無線
携帯通信機の発する電磁波の影響を測定するためのもの
である。
【0035】また、本実施例では、固体生体ファントム
1に用いる複合誘電体3を1種類としたが、実際の人体
の各部に対応するように、異なる比誘電率、誘電損失を
持つ複合誘電体で構成するようにしてもよい。なお、本
発明の固体生体ファントムにおける可動箇所は、必ずし
も本実施例のようにしなくてもよい。例えば、上腕部5
1と下腕部5d2とを一体成形としてもよいし、腕部5
dと手首部5eとを一体成形としてもよい。 (実施例3)実施例1の試料番号19の複合誘電体を用
いて、図3のように、人体の頭部、肩部、胸部、手部を
模した形状となるような成形型に真空注型し、熱硬化さ
せた。冷却後、複合誘電体を型から取り出して、頭部5
a、肩部5b、胸部5c、手部5fの部分成形体を得
た。この部分成形体を組み合わせ、プラスチックからな
る設置台8に設置して固体生体ファントム1を作製し
た。なお、手部5fは、2本のプラスチック製のアーム
10を介して設置台8に取り付けられている。この2本
のアーム10は、保持部材10aによって保持され、ア
ーム10同士の角度を自在に調整することができる。従
って、アーム10の先端に設けられた手部5fの位置調
整が容易に、かつ広範囲に行うことができる。
【0036】ここで、本発明の固体生体ファントムを用
いた電磁波の測定方法を説明する。まず、人体近傍で使
用される携帯無線通信機から発生する電磁波の人体によ
る遮蔽、吸収、散乱等の影響を考慮したアンテナ放射特
性を評価する場合には、図4に示すように、電波暗室1
1内で、固体ファントム1近傍に実際に人が使用するよ
うな状態に携帯無線通信機9を設置し、固体生体ファン
トム1周辺での携帯無線通信機9から発信した電界強度
を受信アンテナ13で受信し、アンプ17を介して、ス
ペクトラムアナライザ19によってアンテナ放射特性を
測定する。
【0037】また、人体近傍で使用される携帯無線通信
機から発生される電磁波の人体への影響評価指標として
のSAR(Specific Absorption Rate:比吸収率)を測
定する場合は、図5に示すように、固体生体ファントム
1近傍に実際に人が使用するような状態に携帯無線通信
機9を設置し、固体生体ファントム1内部に穴を開けて
測定センサ15を挿入して固体生体ファントム1の内部
から電磁波を受信し、アンプ17を介して、スペクトラ
ムアナライザ19で直接電界強度を測定する。
【0038】また、人体近傍で使用される携帯無線通信
機から発生される電磁波の人体への影響評価指標として
のSARを測定する場合には、縦方向に2分割した固体
生体ファントム近傍より一定強度、一定時間電磁波を照
射し、直後に固体生体ファントムを2分割して、その断
面の温度上昇をサーモグラフで測定する方法もある。
【0039】
【発明の効果】本発明の複合誘電体は、熱硬化性樹脂4
0〜90vol%と、導電性粉末10〜60vol%と(ただ
し、合計100vol%)を含有してなるので、マイクロ
波帯で人体と同等の誘電特性を有するとともに、常温で
固体であるので扱いやすく、電気的特性を均一に安定さ
せることができる。また、マトリクス樹脂に熱硬化性樹
脂を用いているので、注型等で成型することができ、容
易に、短時間で製造することができ、かつ生産性も高い
複合誘電体とすることができる。
【0040】また、熱硬化性樹脂40〜90vol%と、
誘電体セラミック粉末50vol%以下(ただし、0vol%
は含まない)と、導電性粉末10〜60vol%と(ただ
し、合計100vol%)を含有してなるので、その電気
的特性の調整を容易に行うことができる。
【0041】また、固体生体ファントムは、本発明の複
合誘電体の成形体からなるので、常温で固体の疑似人体
として用いることができ、容易に電磁波による人体への
影響を測定することができる。
【0042】また、本発明の複合誘電体を材質とし、人
体の少なくとも一部を模した略人型形状を有しているの
で、幾何学的な形状に成形したものに比べ、測定したい
部位の疑似人体としてより正確なデータを得ることがで
きる。
【0043】また、略人型形状の関節部分が少なくとも
1箇所可動するので、固体生体ファントムにある程度自
由にポーズをとらせることができ、電磁波を出す機器が
どのような形状であっても対応することができるととも
に、実際に人間が使用している状態に近似した状態でデ
ータを取ることができる。
【0044】また、本発明の固体生体ファントムの製造
方法は、熱硬化性樹脂中に、誘電体セラミック粉末およ
び導電性粉末を混練し、成形型に注型して熱硬化させる
ことによって部分成形体を得た後、前記部分成形体を組
み合わせて人型形状となすので、成形する部分成形体が
複雑な形状であっても、容易にかつ短時間で成形するこ
とができる。また、固体生体ファントムを分割して成形
することにより、部分成形体同士を独立して可動させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である固体生体ファントムの
正面図。
【図2】本発明の一実施例である固体生体ファントムの
側面図。
【図3】本発明の他の実施例である固体生体ファントム
の正面図。
【図4】アンテナ放射特性の測定方法を示す説明図。
【図5】SARの測定方法を示す説明図。
【符号の説明】
1 固体生体ファントム 3 複合誘電体 5 部分成形体 5a 頭部 5b 肩部 5c 胸部 5d 腕部 5e 手首部 5f 手部 7 関節部材 8 設置台 9 無線携帯通信機 10 アーム 10a 保持部材 11 電波暗室 13 受信アンテナ 15 測定センサ 17 アンプ 19 スペクトラムアナライザ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 樋口 之雄 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 大嶋 敏也 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱硬化性樹脂40〜90vol%と、 導電性粉末10〜60vol%と、(ただし、合計100v
    ol%)を含有してなることを特徴とする複合誘電体。
  2. 【請求項2】熱硬化性樹脂40〜90vol%と、 誘電体セラミック粉末50vol%以下(ただし、0vol%
    は含まない)と、 導電性粉末10〜60vol%と、(ただし、合計100v
    ol%)を含有してなることを特徴とする複合誘電体。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の複合誘
    電体の成形体からなることを特徴とする固体生体ファン
    トム。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載の複合誘
    電体を材質とし、人体形状の少なくとも一部を模した略
    人型形状を有することを特徴とする請求項3に記載の固
    体生体ファントム。
  5. 【請求項5】 前記略人型形状の関節部分が可動するこ
    とを特徴とする請求項4に記載の固体生体ファントム。
  6. 【請求項6】 熱硬化性樹脂中に、誘電体セラミック粉
    末および導電性粉末を混練し、成形型に注型して熱硬化
    させることによって部分成形体を得た後、前記部分成形
    体を組み合わせて所定の形状となすことを特徴とする固
    体生体ファントムの製造方法。
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