JP2003073930A - 微細炭素繊維及びその製造方法 - Google Patents
微細炭素繊維及びその製造方法Info
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Abstract
池の電極に添加した際に、導電性、熱伝導性や強度向上
のためのフィラーとしても効果が得られる微細炭素繊維
を提供すること。 【解決手段】内部に中空構造を持つ多層構造であり、外
径2〜500nm、アスペクト比10〜15000の気
相法炭素繊維において、中心部とその外周部の炭素構造
が異なる微細炭素繊維を提供でき、水素等のガス吸蔵等
を向上させるとともに、電池の電極に添加した際に、導
電性、熱伝導性や強度向上のためのフィラーとしても効
果が得られる気体の吸蔵、導電性、熱伝導性フィラーを
提供できる。
Description
ック他の各種の材料に添加して、導電性や熱伝導性を改
善するために使用するフィラー材として、あるいはFE
D(フィールドエミッションディスプレー)用の電子放
出素材として、更には水素やメタン、もしくは各種気体
を吸蔵する媒体として、また、各種電池の特性改善材料
等のフィラー材として用いられる微細炭素繊維及びその
製造方法に関する。
最近のLiイオン2次電池をはじめとする各種二次電池
の正極または負極にこの微細な炭素繊維を添加して充放
電容量の改善、極板の強度を改善した電池用電極に関す
る。
n Carbon Fiber 以下VGCFと略
す。)は、1980年代後半に研究されるようになり、
炭化水素等のガスを金属触媒の存在下で気相熱分解する
ことによって直径が1000nm以下、長さが数10n
mまでの炭素繊維が得られることが知られている。
とし、触媒としてのフェロセン等の有機遷移金属化合物
をキャリアーガスとともに高温の反応炉に導入し、基盤
上に生成させる方法(特開昭60−27700号公
報)、浮遊状態でVGCFを生成させる方法(特開昭6
0−54998号公報)、あるいは反応炉壁に成長させ
る方法(特許2778434号公報)等が開示されてい
る。
や熱伝導性に優れ、アスペクト比の大きいフィラー材に
適した炭素繊維が得られるようになり、10〜200n
m程度の径で、アスペクト比10〜500程度のものが
量産化され、導電性あるいは熱伝導性フィラー材として
導電性樹脂用フィラーや鉛蓄電池の添加材等に使用され
るようになった。
があり、炭素六角網面の結晶が年輪状に巻かれ積層した
構造を示し、その内部には極めて細い中空部を有する繊
維である。
維として、飯島らによりヘリウムガス中でアーク放電に
より炭素電極を蒸発させた煤の中から、カーボンナノチ
ューブが発見された。このカーボンナノチューブの直径
は、1nm〜30nmであり、VGCFと同様に炭素六
角網面の結晶が繊維の軸を中心に年輪状に幾重にも重な
り閉じられており、その内部に中空径を有する微細炭素
繊維である。
は、その製法から量産には向かず実用化には至っていな
い。
ト比、高導電性の可能性があり、この方法を改良し、よ
り細い炭素繊維を製造しようとする試みがなされてい
る。米国特許第4,663,230号、特公平3−64
606号公報では、約3.5〜70nmの径でアスペク
ト比100以上の黒鉛質からなる円柱状の炭素フィブリ
ルが開示されている。その構造は、規則的に配列した炭
素原子の連続層が多層にわたり円柱軸に対し同心的に配
列され、炭素原子の各層のC軸がフィブリルの円柱軸に
実質的に直交しており、全体に熱分解により析出する熱
炭素被膜を含まず、滑らかな表面を持っているものであ
る。
−70014号公報には、10〜500nmでアスペク
ト比2〜30000の気相法による炭素繊維が紹介され
ており、熱分解炭素層の厚みが直径の20%以下である
ことが記されている。
るいは炭素フィブリルを、導電性フィラーあるいは熱伝
導性フィラーとして用いた場合の効果は、その構造及び
繊維形状にある。
に比べ、導電性や熱伝導性の大きい炭素構造が繊維軸方
向に発達している。そのため、VGCF等は、単位長さ
当たりの粒子同士や繊維同士の接触点数がカーボンブラ
ックに比べ少なく、接触抵抗も少なくなる。そのため、
導電性等の効果が大きくなる。また、VGCF等は、繊
維状のため強度も大きくなる。
して、ヘリボーン(herringbone)型あるいは炭素が繊
維軸に平行に積層した型の中空部の無い微細繊維が開示
されている。(N.M.Rodriguez et. al., Langmuir.,vol1
1,pages3862-3866,1995)これらの試みは、水素等のガ
ス吸蔵等の機能を向上させることを目的にしたものであ
る。
点を鑑み、水素等のガス吸蔵等を向上させるとともに、
電池の電極に添加した際に、導電性、熱伝導性や強度向
上のためのフィラーとしても効果が得られる微細炭素繊
維を提供することにある。
ガスの吸蔵性と導電性、熱伝導性や強度向上の機能を併
せ持ったフィラーとして、VGCFの構造を改良し、外
径0.002〜0.5μm、アスペクト比10〜150
00で、従来とは違った炭素構造を持つ新しい微細炭素
繊維を完成させた。
繊維、その製造方法が提供される。 1) 内部に中空構造を持つ多層構造で、外径2〜50
0nm、アスペクト比10〜15000の気相法炭素繊
維であって、該繊維の中心部の炭素構造とその外周部の
炭素構造が異なる微細炭素繊維、 2) 微細炭素繊維の中空構造の径(d0)が、外径
(d)に対して、0.1d≦d0≦0.8dの範囲にあ
る上記1)に記載の微細炭素繊維、 3) 微細炭素繊維の中心部の径(d1)が、中空構造
の径(d0)及び外径(d)に対して、1.1d0≦d
1かつd1≦0.9dの範囲にある上記1)または2)
に記載の微細炭素繊維、 4) 微細炭素繊維の中心部の炭素構造が、ヘリボーン
構造を含むものであって外周部の炭素構造が年輪状構造
を含むものである上記1)乃至3)のいずれかひとつに
記載の微細炭素繊維、 5) 中空構造が、一部閉じている上記1)乃至4)の
いずれかひとつに記載の微細炭素繊維、 6) 上記1)乃至5)のいずれかひとつに記載の微細
炭素繊維を2000〜3500℃で熱処理した微細炭素
繊維、 7) ホウ素またはホウ素化合物を含有する上記1)乃
至6)のいずれかひとつに記載の微細炭素繊維、 8) ホウ素(ボロン、B)を炭素繊維の結晶内に0.
01〜5質量%含有する上記7)に記載の微細炭素繊
維、 9) 炭素繊維全量に対して、上記1)乃至8)のいず
れかひとつに記載の微細炭素繊維を5体積%〜80体積
%含んだ微細炭素繊維混合物、 10) Fe、Ni、Coからなる群から選ばれた少な
くとも1種を含む遷移金属化合物を含む触媒であって、
粒子径20nm以下の該触媒の微粒子を溶媒中に分散さ
せた触媒液の存在下で炭素材料を熱分解させる工程を含
む微細炭素繊維の製造方法、 11) 上記1)乃至8)のいずれかひとつに記載の微
細炭素繊維を含む微細炭素繊維組成物、 12) 上記11)に記載の微細炭素繊維組成物を用い
たガス吸蔵材料、及び 13) 上記11)に記載の微細炭素繊維組成物を電極
材料に用いた二次電池。
する。
性、熱伝導性や強度向上の機能を併せ持ったフィラーを
得る検討を行い、VGCFの炭素構造を改良するため種
々の触媒を検討し、外径2〜500nm、アスペクト比
10〜15000で、従来とは違った炭素構造を持つ新
しい微細炭素繊維を見出した。
(図1、図2A、図2B)を用いて説明する。これらの
図において、模式的に炭素シート(黒鉛または黒鉛に近
い結晶の層)を実線で示す。
15000の気相法炭素繊維において、中心部とその外
周部の炭素構造が異なる微細炭素繊維は、図1の繊維軸
に垂直方向及び図2の繊維軸方向の模式断面図に示すよ
うに、内部に中空構造を持つ2層以上の多層構造であ
り、例えば2層構造では、中空構造の外側に中心部の
層、その更に外側に外周部の層を持つ構造である。そし
て、中心部とその外周部の炭素構造が異なる微細炭素繊
維である。中心部の層と外周部の層の間に他の炭素層が
介在していてもよい。
の構造であるが、本発明の中空構造の径d0は、従来の
中空径より大きく、微細炭素繊維の外径をdとするとそ
の10〜80%に当たり、0.1d≦d0≦0.8dの
範囲である。これは、後述するが、中心部の構造を形成
するには、従来のVGCFより大きな空間が必要になる
ためと推察される。
閉じていてもよいし、連通していてもよい。中空部分が
連続していても、不連続で存在していてもよい。
ボーン型あるいは図2Bに示す繊維軸方向に対して炭素
層が実質的に垂直に積層した炭素構造である。ヘリボー
ン型とは、図2Aに示すように、繊維軸に対して平行で
なく、ある傾きを持ち、傾きの角度が繊維軸対してほぼ
90度を示さない炭素層の積層構造である。中心部の構
造は、少なくとも一部がヘリボーン型または/及び垂直
型の炭素構造になっていればよく、例えば、透過電子顕
微鏡観察で中心部の全面積に対して、ヘリボーン型また
は/及び垂直型の炭素構造の面積が20%以上、好まし
くは40%以上、さらに好ましくは50%以上であれば
よい。
大きさは、中心部の径d1が1.1d0≦d1かつd1
≦0.9dの範囲である。この範囲から中心部が小さい
場合は、ガス吸蔵の能力が劣り、これよりも大きくなる
と、微細炭素繊維の強度が低下する。
素構造であればいかなる構造でも良い。微細炭素繊維の
強度の点から、年輪状の積層構造が好ましい。例えば、
炭素層が年輪状に巻いている構造、あるいは炭素層が年
輪状に巻いてはいるが、完全なグラフェン(炭素六角網
平面)の円筒ではなく、所々切れていたり、2層の炭素
層が1層に結合したりしても良い。また、微細炭素繊維
の繊維軸に対して垂直方向の断面は、完全な円でなく、
楕円や多角化していてもよい。また、この外周部表面に
熱分解炭素層が存在してもよい。
熱分解法で得られるが、得られた生成物そのまま、ある
いは得られた微細炭素繊維を800〜1500℃の熱処
理、また/及び2000〜3500℃での熱処理を行っ
ても良い。
ホウ素化合物のガスと接触させる等のホウ素化合物存在
下で2000〜3500℃の熱処理を行ってもよい。そ
の結果、微細炭素繊維にホウ素あるいはホウ素化合物を
含んでもよい。
ついて説明した。本発明の微細炭素繊維は、中空構造を
有し、中心部と外周部で異なる炭素構造を持つ微細炭素
繊維である。
造は各種ガス等の吸蔵特性を向上させるのに適した構造
であり、外周部の炭素構造は、微細炭素繊維全体が中心
部と同じ炭素構造である場合に比べ、繊維の強度を向上
させるのに適した構造である。この様な形態は、従来の
各種気相法による炭素繊維には報告されておらず、新規
なものである。
微細炭素繊維に混合して使用することができ、全炭素繊
維に対して、本微細炭素繊維を5〜80体積%さらには
10〜70体積%、より好ましくは15〜50体積%含
むと、ガス等の吸蔵特性が向上する。
0nm、アスペクト比が10〜15000であり、フィ
ラー材として使用が可能であり、補強効果に優れる。
説明する。本発明の微細炭素繊維は遷移金属化合物を含
む触媒を用いて、炭素材料、特に炭化水素類を熱分解す
ることにより得られる。
Va、Va、VIa、VIIa、VIIIの金属が好まし
く、特にFe、Ni、Coが好ましい。遷移金属を有機
化合物好ましくは有機溶剤に分散させるため、遷移金属
の金属酸化物、あるいは窒化物、ハロゲン化物、各種塩
類等の遷移金属化合物の超微粒子好ましくは粒子径が2
0nm以下の粒子を作成し、分散剤あるいは界面活性剤
(好ましくはカチオン性界面活性剤、アニオン性界面活
性剤)を用いて、有機溶剤に分散させる。触媒としての
遷移金属化合物の分散量は、遷移金属基準で、0.00
3〜5質量%、好ましくは0.01〜3質量%、さらに
好ましくは0.03〜1.5質量%がよい。
用いてもよいが、その形態は特に制限は無く、炭素源で
ある炭素材料に溶解するのものならよい。その使用量は
炭素源に対して0.01〜10質量%、好ましくは、
0.03〜5質量%、さらに好ましくは0.1〜4質量
%がよい。
タジエン、エチレン、アセチレン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、メタノール、エタノール、ナフタレン、
シクロペンタン、シクロヘキサン等の有機化合物や揮発
油、灯油等が用いられる。中でも、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族化合物が特に好ましい。
はじめとする還元性のガスが使用される。キャリアーガ
スの使用量は、炭素源である炭素材料1モル部に対し
て、1〜70モル部が適当である。微細炭素繊維の外径
は、炭素源とキャリアーガスの比率、反応炉内での滞留
時間を変えることにより制御することができる。
む触媒を有機溶媒に分散させた触媒液を別々の経路で供
給してもよいし、また、炭素源の炭素材料に遷移金属化
合物を分散させ、液体のままキャリアーガスで噴霧して
反応炉へ供給してもよい。また、助触媒は炭素材料に含
ませてもよく、触媒液に含ませてもよいが、得られた微
細炭素繊維の構造、収量などによって決めることができ
る。
反応温度は800〜1300℃、好ましくは1000〜
1300℃である。所定の温度に昇温した反応炉へ、原
料液とキャリアーガスとを供給し、反応させ微細炭素繊
維を得ることができる。
は、炭素材料(有機化合物)は炭素源となり、遷移金属
化合物は触媒の遷移金属粒子(粒子径20nm以下の触
媒微粒子が会合して触媒粒子が20nm以上になってい
てもよく、好ましくは200nm以下、さらに好ましく
は100nm以下の触媒粒子)となり、この遷移金属粒
子を核とした微細炭素繊維が生成する。
ム、アルゴン等の不活性ガス雰囲気化で、800〜15
00℃の熱処理を行い、さらに2000〜3500℃の
熱処理を行う。あるいは、反応により得られた状態の微
細炭素繊維を、不活性ガス雰囲気下、直接2000〜3
500℃の熱処理を行う。
繊維に、あるいはその微細炭素繊維を不活性ガス雰囲気
下で800〜1500℃の熱処理を行った後に、ホウ素
化合物と混合して、不活性ガス雰囲気下2000〜35
00℃で熱処理を行う、あるいは不活性ガスとガス状の
ホウ素、ホウ素化合物存在下で2000〜3500℃の
熱処理を行ってよい。ホウ素化合物の添加量は、用いる
ホウ素化合物により異なるが、例えば炭化ホウ素の場合
は、微細炭素繊維に対して0.05〜10質量%、好ま
しくは0.1〜5質量%の範囲がよい。本ホウ素化合物
との熱処理により、微細炭素繊維の導電性が向上し、炭
素の結晶性(層間隔d002)が向上する。
物は次のような物性のものが適する。熱処理は2000
℃以上の温度で行われるので、少なくとも2000℃に
達する前に分解等によっても蒸発しない物質、例えば、
元素状ホウ素、B2O2、B2O3、B4O3、B4O5等のホ
ウ素酸化物、オルトホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸等の
ホウ素オキソ酸やその塩、B4C、B6C等のホウ素炭化
物、BNその他のホウ素化合物を使用する。好ましく
は、B4C、B6C等のホウ素炭化物、元素状ホウ素がよ
い。
しくは2300℃以上の目的とする温度が保持できる炉
であればよく、通常の、アチソン炉、抵抗炉、高周波炉
他の何れの装置でもよい。また、場合によっては、粉体
または成形体に直接通電して加熱する方法も使用でき
る。
しくはアルゴン、ヘリウム、ネオン等の1種もしくは2
種以上の希ガス雰囲気でよい。熱処理の時間は、生産性
の面からは出来るだけ、短い方が好ましい。特に長時間
加熱していると、燒結し固まってくるので、製品収率も
悪化する。従って、成形体等の中心部の温度が目標温度
に達した後、1時間以下の保持時間で十分である。
品と同様にブロック状になっている。従って、そのまま
では電極等に添加したり、電子放出能材に使用すること
は出来ないので成形体を解砕し、フィラー材として適す
る形態にしなければならない。
分級してフィラー材として適するように処理をすると同
時に、非繊維物を分離する。その際に粉砕し過ぎるとフ
ィラー性能が低下し、また粉砕が不十分だと電極材との
混合がうまくいかず、添加効果が出ない。
は、熱処理後のブロック状のものを先ず、2mm以下の
大きさに解砕し、更に粉砕機で粉砕する。解砕機として
は通常使用されるアイスクラッシャーやロートプレック
ス等の解砕機が使用できる。粉砕機としては、衝撃型の
粉砕機のパルペライザーやボールミル、自生粉砕機、ま
た、ミクロジェット等の粉砕機が使用出来る。非繊維物
を分離する分級は気流分級等で行うことが出来る。粉砕
分級条件は、粉砕機の種類や、操作条件によって異なる
が、フィラー特性を発揮させるためには、繊維の長さが
5000〜400000nmの範囲にするのが好まし
い。アスペクト比は好ましくは10以上、さらに好まし
くは50以上である。
し、電池の性能を向上することができる。電池として
は、リチウム電池、鉛蓄電池、ポリマー電池、乾電池等
の電極板の導電性を向上したり、インターカレーション
能力を必要とする電池を上げることができる。
で、これらの電池の導電性を高めることができばかりで
なく、リチウム電池では負極用炭素材料としてのインタ
ーカレーション能力が大きいので充放電容量を増加する
ことができる。
1質量%以上で20質量%以下の範囲が好ましい。添加
量が20質量%より大きくなると電極中の炭素の充填密
度が小さくなり、電池にしたときの充放電容量が低下す
る。また、0.1質量%より少なくなると添加効果が少
ない。
るには、例えばリチウム電池の負極は、黒鉛粉末やメソ
フューズカーボンマイクロビーズ(MCMB)等が用い
られるが、これに微細炭素繊維及びバインダーを添加
し、充分に混練して繊維ができるだけ均一に分散するよ
うにする。
らに具体的に説明する。なお、これらは説明のための単
なる例示であって、本発明はこれらに何等制限されるも
のでない。
−エチルヘキシル)エステルナトリウム塩(AOT)/
ベンゼンからなる逆ミセル中で調製したFe3O4微粒子
(平均粒子径5nm)をFe換算で0.1質量%となる
ようにベンゼンに分散させた。さらに硫黄を0.5質量
%溶解させ原料とした。
様な製法で微細炭素繊維を得た。これを更にアルゴン雰
囲気下1200℃、30分間の熱処理を行った。
子顕微鏡で観察した結果、その繊維径は20〜100n
mで、アスペクト比は50〜1000であった。
写真を図3に示す。図3に見られるように、この微細炭
素繊維は、中空構造を持ち、ヘリボーン型の炭素構造を
含む中心部の層とその外周部の層の層構造が異なってい
る2層構造を有していた。d0=15nm、d1=35
nm、d=70nmであった。
5nm)の分散量をFe換算で0.2質量%となるよう
にし、それ以外は実施例1と同様に反応を行い、熱処理
を行った。さらに、熱処理して得られた微細炭素繊維を
透過電子顕微鏡で観察した。
クト比は50〜1000であった。その際に得られた中
心部とその外周部の炭素構造が異なる微細炭素繊維は、
微細炭素繊維50本中38本であった。また、微細炭素
繊維の中空構造が連続でなく、所々、閉じている物も観
察された。この中空構造が一部閉じた構造の微細炭素繊
維の透過型電子顕微鏡写真を図4に示す。図中には3箇
所が閉じたものが観察された。
5H5)2Fe)を4質量%、硫黄0.1質量%を溶解し
て原料とし、特許2778434号と同じの製法で従来
の炭素繊維を得た。得られた炭素繊維をアルゴン雰囲気
下1200℃×30分の熱処理を行った。この炭素繊維
の透過電子顕微鏡写真を図5に示す。
繊維の水素吸蔵量を容量法で測定を行った。比較対照と
して、比較例1で得られた炭素繊維を用いた。それぞれ
の水素吸蔵量は、0.8質量%、0.1質量%であっ
た。
法炭素繊維と異なり、内部に中空構造を持つ多層構造で
あり、外径2〜500nm、アスペクト比10〜150
00の気相法炭素繊維において、中心部とその外周部の
炭素構造が異なる微細炭素繊維を提供でき、水素等のガ
ス吸蔵等を向上させるとともに、電池の電極に添加した
際に、導電性、熱伝導性や強度向上のためのフィラーと
しても効果が得られる気体の吸蔵材料や導電性、熱伝導
性フィラーを提供できる。
(繊維軸方向 断面図)(中心部がヘリボーン型) (図2B) 本発明の微細炭素繊維の模式図(繊維軸方
向 断面図)(中心部が繊維軸に垂直型)
(倍率2x106倍)(中心部がヘリボーン型を含む。)
(倍率2x105倍)(中心部がヘリボーン型を含み、中
空部分が所々閉じている。)
率2x106倍)
Claims (13)
- 【請求項1】内部に中空構造を持つ多層構造で、外径2
〜500nm、アスペクト比10〜15000の気相法
炭素繊維であって、該繊維の中心部の炭素構造とその外
周部の炭素構造が異なる微細炭素繊維。 - 【請求項2】微細炭素繊維の中空構造の径(d0)が、
外径(d)に対して、0.1d≦d0≦0.8dの範囲
にある請求項1に記載の微細炭素繊維。 - 【請求項3】微細炭素繊維の中心部の径(d1)が、中
空構造の径(d0)及び外径(d)に対して、1.1d
0≦d1かつd1≦0.9dの範囲にある請求項1また
は2に記載の微細炭素繊維。 - 【請求項4】微細炭素繊維の中心部の炭素構造が、ヘリ
ボーン構造を含むものであって外周部の炭素構造が年輪
状構造を含むものである請求項1乃至3のいずれかひと
つに記載の微細炭素繊維。 - 【請求項5】中空構造が、一部閉じている請求項1乃至
4のいずれかひとつに記載の微細炭素繊維。 - 【請求項6】請求項1乃至5のいずれかひとつに記載の
微細炭素繊維を2000〜3500℃で熱処理した微細
炭素繊維。 - 【請求項7】ホウ素またはホウ素化合物を含有する請求
項1乃至6のいずれかひとつに記載の微細炭素繊維。 - 【請求項8】ホウ素(ボロン、B)を炭素繊維の結晶内
に0.01〜5質量%含有する請求項7に記載の微細炭
素繊維。 - 【請求項9】炭素繊維全量に対して、請求項1乃至8の
いずれかひとつに記載の微細炭素繊維を5体積%〜80
体積%含んだ微細炭素繊維混合物。 - 【請求項10】Fe、Ni、Coからなる群から選ばれ
た少なくとも1種を含む遷移金属化合物を含む触媒であ
って、粒子径20nm以下の該触媒の微粒子を溶媒中に
分散させた触媒液の存在下で炭素材料を熱分解させる工
程を含む微細炭素繊維の製造方法。 - 【請求項11】請求項1乃至8のいずれかひとつに記載
の微細炭素繊維を含む微細炭素繊維組成物。 - 【請求項12】請求項11に記載の微細炭素繊維組成物
を用いたガス吸蔵材料。 - 【請求項13】請求項11に記載の微細炭素繊維組成物
を電極材料に用いた二次電池。
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