JPH11116218A - 単層ナノチューブの製造方法 - Google Patents

単層ナノチューブの製造方法

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JPH11116218A
JPH11116218A JP9285360A JP28536097A JPH11116218A JP H11116218 A JPH11116218 A JP H11116218A JP 9285360 A JP9285360 A JP 9285360A JP 28536097 A JP28536097 A JP 28536097A JP H11116218 A JPH11116218 A JP H11116218A
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carbon
metal
nanotubes
particles
raw material
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JP9285360A
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Chiharu Yamaguchi
千春 山口
Yuji Matsumura
雄次 松村
Fumio Matsui
文雄 松井
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 糸径・糸長が比較的揃った単層ナノチューブ
を高収率で製造する。 【解決手段】 ドライプロセス(例えば、レーザー蒸着
法、抵抗加熱法、アーク放電法、高周波誘導加熱法、プ
ラズマ法、熱CVD法、電子線蒸着法、燃焼法)によっ
てカーボンナノチューブを製造する方法において、原料
として、(1)金属高分散炭素、即ち、粒子サイズが1
00nm以下である金属粒子が分散した炭素、例えば、
炭素原料に金属原料を加え液層反応後、炭化した金属分
散炭素、金属メッキした炭素、金属をインターカレート
又はドープした炭素、メカニカルアローイング法により
複合化した金属炭素複合材料、(2)金属複合化炭素粒
子、即ち、粒子サイズが100nm以下である金属と炭
素との複合化粒子、例えば、炭素原料(例えば、メタ
ン)と金属原料(例えば、有機金属化合物)をプラズマ
中に供給することにより得られる金属と炭素との複合化
粒子、又は(3)メタン及び金属又は金属化合物を使用
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カーボンナノチュ
ーブの製造方法及び製造用原料に関し、詳しくは、糸径
・糸長が比較的揃った単層ナノチューブを高収率で製造
するための方法及び製造用原料を提供する。
【0002】
【従来の技術】カーボンナノチューブは、黒鉛(グラフ
ァイト)シートが円筒状に閉じた構造を有するチューブ
状の炭素である。カーボンナノチューブには、黒鉛シー
トが円筒状に閉じた多層構造を有する多層ナノチューブ
と、黒鉛シートが円筒状に閉じた単層構造を有する単層
ナノチューブとがある。多層ナノチューブは、1991
年に飯島により発見された。すなわち、アーク放電法の
陰極に堆積した炭素の塊の中に、多層ナノチューブが存
在することが発見された。その後、多層ナノチューブの
研究が積極的になされ、近年は多層ナノチューブを多量
に合成できるまでにもなった。
【0003】単層ナノチューブの合成は、1993年に
飯島とIBMのグループにより同時に報告された。単層
ナノチューブの電子状態は理論的に予測されており、ラ
センの巻き方により電子物性が金属的性質から半導体的
性質まで変化すると考えられている。従って、単層ナノ
チューブは、未来の電子材料として有望視されている。
単層ナノチューブのその他の用途としては、ナノエレク
トロニクス材、電界電子放出エミッタ、高指向性放射
源、軟X線源、一次元伝導材、高熱伝導材、水素貯蔵材
等が考えられる。また、表面の官能基化、金属被覆、異
物質内包により、単層ナノチューブの用途は更に広がる
と考えられている。
【0004】従来、単層ナノチューブは、鉄、コバル
ト、ニッケル、ランタン等の金属を陽極の炭素棒に混入
し、アーク放電を行うことにより製造されている。しか
し、この方法では、生成物中に、単層ナノチューブの
他、多層ナノチューブ、黒鉛、アモルファスカーボンが
混在し、収率が低い他、単層ナノチューブの糸径・糸長
もバラツキがあり、糸径・糸長の比較的揃った単層ナノ
チューブを高収率で製造することは困難であった。従っ
て、現状では、糸径・糸長の比較的揃った単層ナノチュ
ーブを高収率で製造することが大きな課題となってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、糸径
・糸長が比較的揃った単層ナノチューブを高収率で製造
するためのカーボンナノチューブの製造方法及びそのた
めの製造用原料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】鋭意研究を重ねた結果、
ナノチューブの黒鉛シートは、数ナノメーターから数ミ
クロン程度の金属を核として成長していくこと、核とな
る金属の粒径により黒鉛シートの成長及びナノチューブ
の糸径・糸長が大きな影響を受けること並びに黒鉛シー
トを粒子サイズがナノオーダー(100nm以下)であ
る金属を核として成長させることにより、糸径・糸長が
比較的揃った単層ナノチューブが高収率で生成すること
が明らかになった。そこで、本発明者らは、原料として
ナノオーダーで金属を分散した炭素を使用することを考
え、本発明を完成した。
【0007】本発明は、ドライプロセス(例えば、レー
ザー蒸着法、抵抗加熱法、アーク放電法、高周波誘導加
熱法、プラズマ法、熱CVD法、電子線蒸着法、燃焼
法、好ましくは、真空中又は不活性ガス若しくは水素ガ
ス中で実施するドライプロセス、例えば、容器の内壁沿
いに不活性ガスを流通させながら、不活性ガス又は水素
ガス中で実施するドライプロセス)によってカーボンナ
ノチューブを製造する方法において、ナノチューブを形
成する黒鉛シートを粒子サイズが100nm以下である
金属粒子を核として成長させること又は原料として以下
の(1)〜(3)からなる群から選ばれる1種又は2種
以上を使用することを特徴とする単層ナノチューブの製
造方法にある: (1)金属高分散炭素、即ち、粒子サイズが100nm
以下(好ましくは50nm以下、更に好ましくは10n
m以下、通常は1nm以上)である金属粒子が分散した
炭素、例えば、炭素原料に金属原料(例えば、有機金属
化合物)を加え液層反応後、炭化した金属分散炭素、金
属メッキした炭素、金属をインターカレート又はドープ
した炭素、メカニカルアローイング法により複合化した
金属炭素複合材料、 (2)金属複合化炭素粒子、即ち、粒子サイズが100
nm以下(好ましくは50nm以下、更に好ましくは1
0nm以下、通常は1nm以上)である金属と炭素との
複合化粒子、例えば、炭素原料(例えば、メタン)と金
属原料(例えば、有機金属化合物)をプラズマ中に供給
することにより得られる金属と炭素との複合化粒子、又
は (3)メタン及び金属又は金属化合物。
【0008】(1)金属高分散炭素、即ち、粒子サイズ
が100nm以下(好ましくは50nm以下、更に好ま
しくは10nm以下、通常は1nm以上)である金属粒
子が分散した炭素、例えば、炭素原料に金属原料(例え
ば、有機金属化合物)を加え液層反応後、炭化した金属
分散炭素、金属メッキした炭素、金属をインターカレー
ト又はドープした炭素、メカニカルアローイング法によ
り複合化した金属炭素複合材料、又は(2)金属複合化
炭素粒子、即ち、粒子サイズが100nm以下(好まし
くは50nm以下、更に好ましくは10nm以下、通常
は1nm以上)である金属と炭素との複合化粒子、例え
ば、炭素原料(例えば、メタン)と金属原料(例えば、
有機金属化合物)をプラズマ中に供給することにより得
られる金属と炭素との複合化粒子からなる群から選ばれ
る1種又は2種以上のカーボンナノチューブ製造用原
料。
【0009】上記の金属としては、黒鉛化触媒として有
用な金属、例えば、遷移金属(好ましくは、Fe、C
o、Ni、Pd、ランタン系元素);IVB族の金属
(好ましくは、Sn、Ge、Pb);アクチノイド系元
素(好ましくは、Fm)を挙げることができる。これら
の金属は、単独で又は混合物(2元系、3元系等)とし
て使用することできる。本発明において、炭素は、特に
定義する場合を除いて、その形態(結晶性等)を問うこ
となく、炭素全般を意味し、一般的な炭素の他、黒鉛も
含む。本発明において、粒子サイズは、粒子の最大径を
意味し、その分散状態(粒子サイズ)は、例えば、電子
線マイクロアナライザーにより観察(測定)することが
できる。
【0010】
【発明の実施の形態】ドライプロセス カーボンナノチューブを合成するのに有用なドライプロ
セスとして、レーザー蒸着法、抵抗加熱法、アーク放電
法、高周波誘導加熱法、プラズマ法、熱CVD法、電子
線蒸着法、燃焼法等がある。
【0011】これらカーボンナノチューブを生成するド
ライプロセスに共通なことは、原料である炭素(黒
鉛)、炭素前駆体(例えば、有機化合物)等を、加熱し
たり、レーザー照射したり、電子線照射したり、アーク
放電したり、プラズマフレーム中に導入したりすること
により、熱、光、電子等によって高エネルギーを与え
て、蒸発、ラジカル化、イオン化、低分子量化させて、
非常に活性な高エネルギーをもった気体の分子、原子種
を発生させて、その高エネルギー状態又は冷却されてく
る過程において様々な形態の炭素材料(フラーレン、カ
ーボンナノチューブ、すす等のナノスケールの炭素材
料)を発生させることである。
【0012】それらの生成反応においては、金属触媒の
存在が大きな役割を果たすことがわかっている。原料と
して、(1)炭素原料に金属原料(例えば、有機金属化
合物)を加え液層反応後、炭化した金属分散炭素、
(2)金属高分散炭素、(3)金属複合化炭素粒子又は
(4)メタン及び金属又は金属化合物を使用し、ナノチ
ューブを形成する黒鉛シートを粒子サイズが100nm
以下である金属粒子を核として成長させることにより、
単層ナノチューブを効率よく生成させることができる。
【0013】代表的なカーボンナノチューブの生成法を
以下に例示する。
【0014】レーザー蒸着法は、不活性ガス、例えば、
アルゴンガスの流れの中で、炭素のレーザー蒸着を行う
方法である。レーザー蒸着法では、不活性ガスの流れの
上流側から炭素(黒鉛)ターゲットにレーザーを照射す
ることにより、冷却部分にカーボンナノチューブが生成
する。ターゲットのレーザーを照射する部分の一部又は
全部を、金属高分散炭素又は金属複合化炭素粒子で構成
することとにより、単層ナノチューブを効率よく生成さ
せることができる。
【0015】抵抗加熱法は、不活性ガス中、例えば、ヘ
リウムガス中で黒鉛棒を通電加熱することにより、カー
ボンナノチューブを含む各種の炭素材料が生成させる方
法である。通電加熱する黒鉛棒の一部又は全部を、金属
高分散炭素又は金属複合化炭素粒子で構成することによ
り、単層ナノチューブを効率よく生成させることができ
る。
【0016】アーク放電法は、両カーボン電極をわずか
に離した状態でアーク放電させることにより、各種の炭
素材料を生成させる方法である。アーク放電法では、容
器の壁面等にカーボンナノチューブが生成する。カーボ
ン電極(特に、正極)の一部又は全部を、金属高分散炭
素又は金属複合化炭素粒子で構成することにより、単層
ナノチューブを効率よく生成させることができる。
【0017】高周波誘導加熱法は、原料黒鉛に渦電流を
流し、これを加熱蒸発することにより、カーボンナノチ
ューブを含む各種の炭素材料を生成させる方法である。
原料黒鉛の一部又は全部を、金属高分散炭素又は金属複
合化炭素粒子で構成することにより、単層ナノチューブ
を効率よく生成させることができる。
【0018】プラズマ法では、高周波誘導等により発生
させたプラズマフレーム中に、炭素前駆体(例えば、有
機化合物)等を導入することにより、プラズマ化したカ
ーボン成分が壁面において冷却される過程でカーボンナ
ノチューブが生成する。炭素前駆体の一部又は全部をメ
タンで構成し、金属又は金属化合物とともに、プラズマ
フレーム中に導入することにより、単層ナノチューブを
効率よく生成させることができる。
【0019】熱CVD法は、炭素原料(有機化合物)を
反応炉内に導入し、熱分解した成分を基板上に析出させ
る方法である。熱CVD法では、熱分解した成分が基板
上に析出する際にカーボンナノチューブが成長する。有
機化合物の一部又は全部をメタンで構成し、金属又は金
属化合物とともに、反応炉内に導入することにより、単
層ナノチューブを効率よく生成させることができる。
【0020】製造用原料 (1)金属高分散炭素 金属高分散炭素は、例えば、炭素原料(コールタール、
石油系重質油、合成樹脂等)に金属原料(例えば、有機
金属化合物)を加え、必要に応じて溶媒及び酸を加えた
原料混合物を、液相で、エアーブローイング反応させ又
は熱処理し若しくは蒸留した後、必要に応じて粉砕、不
融化した後に炭化する方法により、製造することができ
る。高分子中に、金属を配位又は錯体化させることによ
り、高分散させた金属高分散高分子を、必要に応じて、
粉砕、不融化した後に炭化させる方法によっても金属高
分散炭素を製造することができる。炭化温度は、特に限
定されないが、500〜3000℃程度が望ましい。
【0021】金属高分散炭素は、例えば、金属メッキ炭
素は、電解メッキ、還元メッキ等により、炭素上に金属
を析出させて、金属をアドアトム化する方法により製造
することができる。金属メッキ炭素は、例えば、フェル
ト状の炭素繊維の表面に、金属をメッキすることにより
製造することができる(特開平4-11058号公報)。炭素
上に金属をメッキする際の条件は、任意に選択すること
ができる。
【0022】金属高分散炭素は、例えば、電気化学的又
は化学反応的に、炭素に金属又は金属化合物をインター
カレート又はドープさせた後に、必要に応じて、熱、水
又は電気的に還元する方法により製造することができ
る。ここで、インタカレートは、金属又は金属化合物と
黒鉛とを反応させ、金属又は金属化合物が黒鉛の層間に
存在する層間化合物を生成させること主にを意味し、ド
ープは、金属又は金属化合物を炭素(黒鉛)の表面又は
層間以外の空隙に存在させることを主に意味する。
【0023】炭素に金属又は金属化合物をインターカレ
ート又はドープさせることは、公知の方法により、実施
することができる。例えば、炭素に金属又は金属化合物
をインターカレートする方法としては、容器内に黒鉛と
金属又は金属化合物とを分離した状態で配置し、炭素及
び金属又は金属化合物を加熱し、炭素に金属又は金属化
合物の蒸気を反応させるtwo−bulb法、黒鉛と金
属又は金属化合物との混合物を加熱する混合法及び黒鉛
が存在する溶液中で金属又は金属化合物を酸化する溶液
法がある。混合法には、例えば、金属又は金属化合物を
融解して黒鉛と反応させる溶融塩法がある。溶液法に
は、例えば、金属又は金属化合物を酸化剤により酸化す
る化学酸化法、黒鉛を電極として金属又は金属化合物を
電気化学的に酸化する電気化学法がある。
【0024】金属高分散炭素は、例えば、炭素と金属を
メカニカルアローイング法により、複合化(合金化)す
る方法により、製造することができる。例えば、結晶性
カーボン材と金属粉末との混合材料を、ボールミルを使
用して、混合・摩砕することにより、炭素と金属とを加
圧微細化・複合化することができる。好ましい実施の形
態では、得られる複合材粒子のカーボンマトリックス中
の金属粒子の粒子サイズが100nm以下となるように
加圧微細化・複合化を行う。
【0025】結晶性カーボン材と金属粉末とを適当量配
合して混在させ、これら混合粉末を加圧すれば、微細混
合が進行し、各粒子の均一性が高まると共に、各粒子の
有する性質に機能性が付加され、より高い性能と機能性
を有する合金粒子、即ち、複合材粒子が生成する。特
に、加圧を、高エネルギーボールミル等を使用して、い
わゆる機械的合金化処理により実施すると、各粒子は加
工され扁平状になって新生面を露出し、この新生面同士
が鍛接され合体するようになって、このことが繰り返さ
れ、衝突・圧縮衝撃力により微細化と均質化が一層進行
し、ナノオーダーの微細構造を有する複合材粒子が生成
する。
【0026】(2)金属複合化炭素粒子 金属複合化炭素粒子は、例えば、炭素原料と金属原料を
プラズマ中に供給して複合化させる方法(プラズマ法)
により、製造することができる。炭素原料としては、炭
化水素化合物、例えば、メタンを使用することができ
る。金属原料としては有機金属化合物を使用することが
できる。
【0027】(3)メタン及び金属又は金属化合物 メタンと金属又は金属化合物とを、個別にドライプロセ
スに供給し、蒸発させて、炭化させることにより、カー
ボンナノチューブを製造することができる。金属化合物
としては、ドライプロセス中で分解して金属を生成する
化合物、例えば、有機金属化合物を使用することができ
る。
【0028】
【実施例】実施例1〜6 コールタールに、有機金属化合物(Coアセチルアセト
ナート(Co換算1.0at%)、Yアセチルアセトナ
ート(Y換算0.3at%))、キノリン及び酢酸を添
加し、330℃でエアーブローイング反応を3時間行
い、軟化点280℃の金属高分散等方性ピッチを製造し
た。該ピッチを電子線マイクロアナライザー(EPM
A)で観察すると金属が高度に分散されている様子が観
察された。その後、不融化し、500℃(実施例1)、
1000℃(実施例2)、1500℃(実施例3)、2
000(実施例4)、2500℃(実施例5)又は30
00℃(実施例6)で炭化し、金属高分散炭素を合成し
た。
【0029】その後、アーク放電の正電極(炭素棒)に
穴をあけそこに金属高分散炭素を挿入し、アーク放電さ
せることにより、単層ナノチューブを合成した。アーク
放電の条件としては、雰囲気はヘリウム50Torrと
し、放電電圧は25V、放電電流は100Aとした。透
過電子顕微鏡(TEM)観察により、1〜2nm程度の
比較的揃った直径を有する単層ナノチューブが約80〜
90%の収率で得られたことが確認された。炭化温度が
高くなるに従い、単層ナノチューブの収率が増加する傾
向にあった。
【0030】実施例7〜9 Coアセチルアセトナートの添加量(Co換算(at
%)):Yアセチルアセトナートの添加量(Y換算(a
t%))を0.1:0.3(実施例7)、0.6:2
(実施例8)、0.9:3(実施例9)に変えた以外
は、実施例2と同様にして単層ナノチューブを合成し
た。TEM観察により、1〜2nm程度の比較的揃った
直径を有する単層ナノチューブが約80〜90%の収率
で得られたことが確認された。添加量が高くなるに従
い、単層ナノチューブの収率が増加する傾向にあった。
【0031】実施例10〜11 有機金属化合物の種類を、Coアセチルアセトナート
(Co換算1at%)−Snアセチルアセトナート(S
n換算0.3at%)(実施例10)又はCoアセチル
アセトナート(Co換算1at%)−Yアセチルアセト
ナート(Y換算0.3at%)−Snアセチルアセトナ
ート(Sn換算0.3at%)(実施例11)に変えた
以外は、実施例2と同様にして単層ナノチューブを合成
した。TEM観察により、それおぞれ、1〜2nm程度
の比較的揃った直径を有する単層ナノチューブが約85
〜90%の収率で得られたことが確認された。
【0032】実施例12 メタン及び有機金属化合物(Coアセチルアセトナート
(Co換算1at%)、Yアセチルアセトナート(Y換
算0.3at%)をプラズマ中に挿入し、金属高分散ナ
ノパーティクルを製造した。パーティクルをEPMAで
観察すると金属が高度に分散されている様子が観察され
た。その後、アーク放電の正電極(炭素棒)に穴をあけ
そこに金属高分散ナノパーティクルを挿入し、実施例1
〜11と同様にして、アーク放電させることにより、単
層ナノチューブを合成した。TEM観察により、1nm
程度の比較的揃った直径を有する単層ナノチューブが9
0%の収率で得られたことが確認された。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドライプロセスによってカーボンナノチ
    ューブを製造する方法において、ナノチューブを形成す
    る黒鉛シートを粒子サイズが100nm以下である金属
    粒子を核として成長させることを特徴とする単層ナノチ
    ューブの製造方法。
  2. 【請求項2】 ドライプロセスによってカーボンナノチ
    ューブを製造する方法において、原料として以下の
    (1)〜(3)からなる群から選ばれる1種又は2種以
    上を使用することを特徴とする単層ナノチューブの製造
    方法: (1)粒子サイズが100nm以下である金属粒子が分
    散した炭素、 (2)粒子サイズが100nm以下である金属と炭素と
    の複合化粒子、又は (3)メタン及び金属又は金属化合物。
  3. 【請求項3】 ドライプロセスによってカーボンナノチ
    ューブを製造する方法において、原料として以下の
    (1)〜(4)からなる群から選ばれる1種又は2種以
    上を使用することを特徴とする単層ナノチューブの製造
    方法: (1)炭素原料に金属原料を加え液層反応後、炭化した
    金属分散炭素、 (2)金属メッキした炭素、 (3)金属をインターカレート又はドープした炭素、 (4)メカニカルアローイング法により複合化した金属
    炭素複合材料、又は (5)炭素原料と金属原料をプラズマ中に供給すること
    により得られる金属と炭素との複合化粒子。
  4. 【請求項4】 (5)複合化粒子が、メタンと有機金属
    化合物をプラズマ中に供給することにより得られる金属
    と炭素との複合化粒子である請求項3に記載の単層ナノ
    チューブの製造方法。
  5. 【請求項5】 ドライプロセスが、レーザー蒸着法、抵
    抗加熱法、アーク放電法、高周波誘導加熱法、プラズマ
    法、熱CVD法、電子線蒸着法又は燃焼法である請求項
    1〜4のいずれかに記載の単層ナノチューブの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 カーボンナノチューブを生成させる容器
    の内壁沿いに不活性ガスを流通させながら、カーボンナ
    ノチューブを不活性ガス又は水素ガス中で生成させる請
    求項1〜6のいずれかに記載の単層ナノチューブの製造
    方法。
  7. 【請求項7】 (1)粒子サイズが100nm以下であ
    る金属粒子が分散した炭素又は(2)粒子サイズが10
    0nm以下である金属と炭素との複合化粒子からなるカ
    ーボンナノチューブ製造用原料。
  8. 【請求項8】 (1)炭素原料に金属原料を加え液層反
    応後、炭化した金属分散炭素、(2)金属メッキした炭
    素、(3)金属をインターカレート又はドープした炭
    素、(4)メカニカルアローイング法により複合化した
    金属炭素複合材料、又は(5)炭素原料と金属原料をプ
    ラズマ中に供給することにより得られる金属と炭素との
    複合化粒子からなる群から選ばれる1種又は2種以上か
    らなるカーボンナノチューブ製造用原料。
  9. 【請求項9】 (5)複合化粒子が、メタンと有機金属
    化合物をプラズマ中に供給することにより得られる金属
    と炭素との複合化粒子である請求項8に記載のカーボン
    ナノチューブ製造用原料。
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