JP4776959B2 - 撥水処理方法 - Google Patents

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本発明は、プラズマを用いて、被処理物に対して超撥水処理をする方法に関する。
近年、以下の特許文献に開示されたようなプラズマを用いた超撥水処理方法が研究されている。下記特許文献1には、RIn −Si−(OR2)4-n で表されるシランカップリング剤の一種或いは数種を、予め、紙中に添加分散させておき、大気圧下でのプラズマの放電によるエネルギーにて、重合させることが開示されている。ただし、RIは水素原子、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、ビニル基、エポキシ含有基などであり、R2は、水素原子、メチル基、エチル基の何れかである。
また、特許文献2には、フッ素含有化合物のガスを0.5〜4体積%含有する大気圧近傍圧力の窒素ガス雰囲気下において、対向電極の少なくとも一方の対向面に固体誘電体を設置し、対向電極と固体電極の間又は固体誘電体同士の間に基材を配置し、対向電極間にプラズマ放電開始電圧の130〜180%の強度の電界をプラズマ発生時間が3〜15秒になるように印加することで、撥水化処理をすることが開示されている。
また、下記特許文献3には、高周波プラズマのCVD法を用いて、パーフルオロアルキルシランを分解し、その分解物を透明な樹脂基板の表面に堆積密着させて撥水性のフッ素含有膜を形成する技術が開示されている。
また、下記特許文献4には、吹き出し口端縁に突出部を設けた金属筒を電極とし、この電極金属筒の吹き出し口より希ガス、不活性ガス、空気、これらと反応性ガスとの混合ガスを吹き出して電圧を印加し、大気圧下で放電プラズマを生成する装置が知られている。
特開2000−119993 特開2000−188199 特開平8−217898号 特開平6−108257号
しかしながら、これらのプラズマを生成する装置を用いて、撥水処理を行ったとしても、接触角が150°以上の超撥水状態とはならなかった。また、特許文献4の方法では、撥水処理はできなかった。
本発明の第1の目的は、大気圧において、被処理物の表面を超撥水処理することである。
上記の課題を解決するための請求項1に記載の発明は、少なくとも炭素とフッ素を含むガスの大気圧プラズマを発生させて、その大気圧プラズマの発生領域から離間し大気圧プラズマによるラジカルが被処理物上に堆積しない位置に、大気圧プラズマから離れて、被処理物を設け、大気圧プラズマから少なくとも炭素とフッ素を含む粒子を生成すると共にプラズマの電子により負に帯電させ、被処理物に対して直流の正電圧を印加して、この電圧による電界により帯電粒子を被処理物の方向に加速して、被処理物に堆積することにより被処理物を撥水処理する方法であって、大気圧プラズマは、電力パルスにより発生させ、少なくとも炭素とフッ素を含む原料ガスをこの電力パルスの1回おきに、同期して供給し、原料ガスを供給しない少なくともパルス期間は、He、Ar等の希ガス、又は、窒素ガスを供給し、原料ガスを供給しないパルス期間のみ帯電粒子に被処理物の方向への力を与える電界を印加することを特徴とする撥水処理方法である。
本発明は、通常の減圧プラズマや大気圧プラズマによる成膜とは異なり、被処理物上におけるラジカル反応を用いていない。本発明では、プラズマ領域の周辺かその領域を出たところで、炭素原子とフッ素原子とが結合して、少なくとも炭素とフッ素を含む粒子が生成され、さらに、プラズマ中の電子により帯電させて、外部電界により被処理物に向けて加速し、又は、被処理物における帯電電荷により被処理物に帯電粒子を吸着させるようにしたことが特徴である。バイアス電界は、パルスを生成する電力パルスと同期させて、原料ガスを供給しないパルス期間のみにパイアス電界を印加する。
被処理物に印加する電圧の範囲は、0.5〜15kVが望ましい。さらに望ましくは、3〜8kV、最も望ましくは、4〜7kVである。
被処理物表面においてラジカル反応を発生させないようにすることで、一様な膜の形成を排除することができる。要するに、本発明は、被処理膜上で原子ラジカルや原子イオンを堆積させるのではなく、プラズマ領域を外れた位置で原子を粒子化して、その粒子を帯電させてから電界で加速して被処理物に堆積させるか、その帯電粒子を被処理物の帯電電荷により被処理物に吸着させることが特徴である。
また、請求項2に記載の発明は、撥水処理の後に、フッ素を含み炭素を含まない非堆積系のガスのプラズマにより処理をすることを特徴とする。さらに、撥水処理により形成された被処理物に対してさらに、フッ素原子を付加することにより、撥水性を向上させることができる。
上記の全発明において、圧力は限定するものではないが、大気圧(流速に起因する減圧以外、意図的な減圧をしない状態)や大気圧よりも高い高圧、たとえば、2気圧で用いることに効果がある。用いるガスは、少なくとも炭素とフッ素を含むガス、例えば、フルオロカーボンガスであり、CF4 、C24、C48、C26、CXYなどのガスを用いることができる。また、プラズマ化するために、窒素ガス、アルゴン、ヘリウムなどの希ガスを含んでいても良い。また、窒素やシリコンを含むガスを混合して、撥水膜に窒素やシリコンを混入させても良い。これにより可視光に対して透明な撥水膜を得ることができる。
本発明のように、大気圧プラズマの発生領域と被処理物とを離間して設け、このプラズマにより少なくとも炭素とフッ素を含む分子の粒子を生成して、電子により負に帯電させて、外部の電界により被処理物に向けて加速させるか、被処理物に帯電された正の電荷により吸着させることで、ナノオーダの凹凸のある撥水性基を有した粒子を堆積させることができる。これによると、接触角が160°以上の超撥水機能を有した撥水膜を形成することができた。
本発明によると、被処理物がプラズマ領域に設けられていないので、被処理物の表面とのラジカル反応がなく、一様な厚さの膜とはならずに、ナノオーダの凹凸が保存されて、超撥水性を有した膜となる。また、撥水処理の後に、フッ素を含み炭素を含まない非堆積系のガスのプラズマにより処理をすることで、カーボンナノウォールに対してフッ素原子を供給することで、さらに、撥水効果が向上した膜が得られる。
電力パルスが印加されている期間に原子の重合が発生するので、このパルス期間の長さにより生成される粒子の大きさを制御することができる。
原料ガスが印加されていない他のパルス期間において、重合した粒子は帯電されて、被処理物方向に力を受ける。このために、粒子の大きさをパルス期間幅によって制御することができる。
原料ガスがプラズマ化される期間と、フッ素の終端処理が行われる期間とが交互に存在させれば、より撥水性の高い、撥水処理膜を形成することができる。
原料ガスがプラズマ化されるパルス期間と、フッ素の終端処理が行われるパルス期間とが交互に存在させれば、より撥水性の高い、撥水処理膜を形成することができる。
本発明を実施するための最良の形態について説明する。実施の形態は、発明概念の理解を容易にするために、具体的に説明するのであって、本発明は、以下の実施例に限定して解釈されるべきではない。
図1は、本発明の撥水処理方法を実施するための撥水処理装置の構成を示した断面図である。筒状の筐体10は銅により形成されており、その底面11には、円板状の導体で構成された電極20が設けられている。この円板状の電極20の中心部には半径8mmの円形の孔30が設けられている。電極20の側面断面は筐体10の外向き(x軸の向き)に孔30の径が小さくなるようなテーパに形成されている。この電極20の外面20a、内面20b、側面20cにはAl23から成る絶縁膜22が厚さ150μmに被膜されている。そして、電極20の内部空間には冷却水がその先端の孔30に至るまで循環可能に供給されており、電極20の孔30を冷却するように構成されている。
筐体10の中心軸に沿って中心導体40が設けられており、この中心導体40は孔30の中心に位置し、中心導体40の先端面41が電極20の外面20aと同じ高さ(同じx軸座標)に配置されている。また、中心導体40の先端部分の外表面にはAl23から成る絶縁膜42が厚さ150μmに被膜されている。この配置において、電極20の孔30を形成している部分の先端部の円形の輪郭23と中心導体40の先端面41(底面)の円形の輪郭43との間で微小ギャップAが構成されている。微小ギャップAの幅は0.1〜0.2mmである。この中心導体40の内部空間には冷却水がその先端に至るまで循環し、中心導体40の先端部や先端面41を冷却するように構成されている。
一方、筐体10の上部には、マイクロ波を筐体10に誘導するための導波管50が設けられており、この導波管50で誘導されたマイクロ波は、モード変換器52により、導波管モードから同軸モードに変換されて、微小ギャップA側へと伝搬される。なお、筐体10と電極20はアースされている。このような構造により供給されたマイクロ波は微小ギャップAに集められる結果、微小ギャップAにおける電界密度は最大となる。
筐体10の側面には、ガス流入口12が設けられており、このガス流入口12からプラズマを生成するためのガスが導入される。本実施例では、Heガスが用いられた。筐体10の他方の側面には、ガス導入口13が設けられており、そのガス導入口13からは、フルオロカーボンガスが導入される。本実施例ではCF4 を用いたものと、C48 ガスを用いたものとを実施した。
電極20の下部には、排気室60が設けられており、排気孔61からの吸引により、ガス流入口12及び13から流入されたガスは、微小ギャップAを通過するように構成されている。また、排気室60の内部で微小ギャップAの下方には、微小ギャップAに対向する被処理物63の設置台であるターンテーブル62が設けられている。ターンテーブル62はモータ64によりロッド66を介して回転される。このターンテーブル62は導電性金属で構成されており、直流電源装置65により、正の直流電圧が印加されている。被処理物63としては導電性のシリコンを用いた。被処理物63がターンテーブル62の上に設置された状態で、被処理物63には正電位が印加される。印加電圧は、7kVである。また、被処理物63とプラズマ発生領域である微小ギャップAとの距離は、20mmとした。この距離は、プラズマ発生領域により発生されたラジカルが被処理物には到達しない距離である。
上記の装置を次のように作動させた。中心導体40の内部及び電極20の内部に冷却水を循環させた。次に、2.45GHz、電力400W、連続波で、マイクロ波を導波管50から供給した。筐体10内の圧力は1atmであり、ガス流入口12からHeガスが497.5sccmで筐体10に流入するように排気口61からの排気量を調整した。この状態で微小ギャップAにおいてHeプラズマが安定して生成された。次に、流入口13からC48ガスを導入し、2.5sccm(Heの0.5%に相当)で筐体10に流入するように排気口61からの排気量を調整した。この結果、疎水性基を有するCF系物質から成る粒子が被処理物63であるシリコン基板の上にナノオーダーでの凹凸を持って形成され、撥水処理が施された。シリンコ基板を正電圧にバイアスを印加した時のみ撥水処理が可能であり、正電圧のバイアスを印加しない場合には、撥水処理はできなかった。
上記の超撥水処理をした面のSEM像を図2に示す。表面は凹凸のCF系の粒子が堆積し、疎水性基が形成された。この撥水処理を施したシリコンである被処理物63の上に水を滴下した時の様子を図3に示す。接触角約160°が得られ、超撥水処理が施されたことが理解される。
一方、同一ガスを用いて、被処理物に電圧を印加しない場合の被処理物63の表面のSEM像を撮像した。その像を図4に示す。撥水性の膜が形成されていないことが理解される。上記実施例は、プラズマを生成する電力は、CWとしたが、パルスでも良い。例えば、10kHz、デューティ比50%としても良い。また、原料ガスをパルスで供給するようにしても良い。なお、大気圧プラズマは、パルスで発生した方が、粒子温度、電子温度が低下し、重合反応が促進されるので、微粒子の生成が容易となるので、電力パルスでプラズマを発生させる方が連続よりも望ましい。
実施例1と同一装置と同一条件を用いて、図5−Cに示すように、マイクロ波パワー:400W、大気圧、PFC/He:PFC=0.5%、放電時間:2分の条件で、CF4 /Heガスを用いて撥水処理をした場合と、C48/Heガスを用いて撥水処理をした場合とを比較した。そのSEM像を図5−A、図5−Bに示す。いずれも、数10nm〜数100nmの球形の微粒子が形成されていることが理解される。
図5−A、図5−Bを比較すれば、明らかなように、CF4 /Heガスを用いて撥水処理をした場合の粒径は、C48/Heガスを用いて撥水処理をした場合に比べて、直径にして1/2以下になっていることが分かる。このことから、プラズマを生成するガスの種類を変化さたり、組成比の異なるCx y 系のガスの混合比を変化させることで被処理物上に堆積する粒子の径を制御することが可能となる。同様に、ガスの流速を変化させることでも、粒径の制御が可能となる。
また、被処理物上に堆積した粒子の成分をTEM−EDX(透過電子顕微鏡−エネルギー分散型X線分光器)で測定した。その結果を図6に示す。F/Cが凡そ1であることが分かる。他の不純物原子は存在していない。したがって、条件の変化により、F/Cを約2まで変化さることができると思われる。
形成される粒子のCとFの組成比は、用いる原料ガスの種類や、プラズマを発生させるための電力、Heに対する混合比を変化させることで制御することが可能である。
次に、上記の装置を用いて、Heガスに代えて、Ar、N2 ガスを用いた。Heガスは高価であるために、Arガス及びN2 ガスを用いることができるならば、工業化の利益は大きい。そこで、まず、金属電極20と中心導体40に絶縁膜22と絶縁膜42を形成しない装置で、電力200Wのマイクロ波を連続的に供給して実験を行った。ただし、電極20と中心導体40は冷却水で循環して冷却し、圧力は大気圧とした。Heガスを2L/分の流速で供給した場合と、Arガスを2L/分の流速で供給した場合と、N2 ガスを2L/分で供給した場合とをそれぞれ実験した。その結果、Heガスの場合には安定したプラズマの発生が観測されたが、ArガスとN2 ガスの場合には、リング状の微小ギャップAにおいて一様に安定したプラズマを生成することは困難であった。
次に、金属電極20の側面、外面及び内面と中心導体40の先端部の表面に絶縁膜22と絶縁膜42を、それぞれ形成した装置を用いた。そして、同様に、それぞれ、別々に、3種類のガスを2L/分で供給した。3種類のガス共に、リング状の微小ギャップAにおいて安定したプラズマが観測された。そのプラズマの状態を調べるために、ICCDカメラによりガス温度と、FTIRにより電極温度とを測定した。プラズマのガス温度はICCDカメラによる発光スペクトルを測定し、その第二正帯の発光スペクトルから求めた。すなわち、シミュレーションスペクトルと測定スペクトルとが一致するように係数を決定することで、回転温度を求めた。この回転温度をプラズマ温度とした。以下の結果は、全て、回転温度で求めた値をプラズマ温度として表示している。この結果を図7に示す。プラズマ温度は、Heガスが530K、Arガスが720K、N2 ガスが900Kであり、プラズマ温度の関係はHe<Ar<N2 が得られた。電極温度、プラズマ温度を検出しながら、フィードバック回路を設けて、マイクロ波のデューティ比を制御して、それらの温度を一定に保持するようにすることが望ましい。
また、中心導体40の表面には絶縁膜42を形成せずに、電極20にのみ上記と同様に絶縁膜22を形成して、上記と同様な実験を行った。この場合には、安定性にやや欠けるものの上記と略同様な結果が得られた。逆に、中心導体40の表面に絶縁膜42を形成して、電極20には絶縁膜22を形成せずに、上記と同様な実験を行った。この場合にも、安定性がさらに欠けるものの比較的安定したプラズマが観測された。したがって、中心導体40と電極20の両者に絶縁膜を形成することが最も望ましい。
上記のいずれの条件においても、大気圧プラズマを微小ギャップに生成した状態で流入口13からCF4 ,C48ガスを導入し、2L/分で筐体10に流入するように排気口61からの排気量を調整した。実施例1と同様にシリコンから成る被処理物63には超撥水処理膜が形成された。
次に、マイクロ波を印加した時からの時間の経過に対するプラズマ温度を実施例3と同様に測定した。その結果を図8に示す。周波数2.45GHz、電力300Wのマイクロ波を実施例3と同様な条件で、筐体10に導入した。そして、He、Ar、N2 ガスをそれぞれ別々に導入してそのプラズマ温度の変化を別々に測定した。図8の結果から、HeとArは温度上昇がほとんど見られないが、N2 においては、急激に温度が増加していることが理解される。本発明者らは、この測定結果から、プラズマ温度を上昇させないためには、マイクロ波をパルスとして、繰返周期やパルス幅を制御してそのデューティ比を制御すれば、マイクロ波が印加されない期間においては、プラズマは冷却されるものと考えられる。そして、本発明者らは、この結果からマイクロ波をパルスとして、周波数やデューティ制御を行うことで、プラズマの温度上昇を抑制して、一定温度の安定したプラズマを生成できることを着想して、次の実験を行った。
次に、周波数2.45GHz、平均電力200W、パルス周期100kHzのマイクロ波を用いて、デューティ比を変化させて、各ガスのプラズマ温度を測定した。他の条件は実施例3と同一である。測定結果を図9に示す。なお、100kHz、デューティ比50%の1パルスは、図8の時間で言えば、マイクロ波を印加した後5μs後を意味している。特に、N2 のプラズマ温度が900K程度に安定していることが理解される。一方、図8から、マイクロ波を50μs印加した場合には1300Kに上昇していることからも、如何に、N2 ガスの場合には、マイクロ波をデューティ制御することがプラズマ温度を制御するのに如何に重要であるかが理解される。特に、N2 ガスの場合には温度上昇の抑制効果が高いので、N2 ガスとマイクロ波のデューティ制御とは特有な組み合わせである。 上記のいずれの条件においても、大気圧プラズマを微小ギャップに生成した状態で流入口13からCF4 ,C48ガスを導入し、2L/分で筐体10に流入するように排気口61からの排気量を調整した。実施例1と同様にシリコンから成る被処理物63には超撥水処理膜が形成された。
次に、実施例5においてデューティ比を100%(連続給電)として、電極20と中心導体40に対する水冷をしない場合において、N2 ガスを導入してプラズマ温度を測定した。図9に示すように、電極20と中心導体40を水冷した場合には、900Kであるが、水冷しない場合には1250Kと温度は上昇した。このことからも、プラズマ温度の制御には、中心導体40と電極20の水冷が有効であることが理解される。特に、N2 ガスの場合には温度上昇の抑制効果が高いので、N2 ガスとマイクロ波をデューティ制御とは特有な組み合わせである。また、電極の冷却構造とマイクロ波をデューティ制御と微小ギャップの部分を絶縁膜で被膜することは、プラズマの温度を制御するために、特に、有効であり、これらの3要素は特有な組み合わせとなる。
上記のいずれの条件においても、大気圧プラズマを微小ギャップに生成した状態で流入口13からCF4 ,C48ガスを導入し、2L/分で筐体10に流入するように排気口61からの排気量を調整した。実施例1と同様にシリコンから成る被処理物63には超撥水処理膜が形成された。
実施例5により、中心導体40と電極20の水冷がプラズマ温度の制御に有効であることが解ったので、さらに、詳しく調べるために、中心導体40と電極20(以下、両者を区別する必要がない場合には、単に「電極」という。)の温度(以下、両者の温度を区別する必要がない場合には、単に、「電極温度」という)とプラズマ温度との相関関係を測定した。ただし、本実験では、ガスは流すことなく、閉じた空間に封入することで行った。すなわち、図1において排気室60を外部と遮断した状態で実験を行った。条件は、Heガスを1atmでチャンバー(筐体10と排気室60とで個性されるチャンバー)に封じ込めて、マイクロ波を連続して給電した。そのマイクロ波の電力を変化させて、プラズマ温度と電極温度を測定した。プラズマ温度を図10に示し、電極温度を図11に示す。異なる水温280Kと300Kとで冷却した場合と全く冷却しない場合の3通りで測定したが、マイクロ波の電力が変化してもプラズマ温度は電極温度に良く一致していることが解る。そして、電極を冷却すると、冷却しない場合のプラズマ温度に比べてプラズマ温度は200K以上も低下していることが理解される。なお、電極を冷却しない場合にも、プラズマ温度と電極温度とが一致しているのは、Heガスはマイクロ波の電力によるプラズマ温度の上昇が比較的小さいためであると思われる。これらの測定結果から電極の冷却はプラズマ温度を制御するのに極めて有効であることが理解される。
マイクロ波は連続でもパルスでも良いこと、パルスで与えた場合には、パルスの繰返周期とデューティ比によりプラズマ温度が制御できることなどは、上記の実施例と同様である。
上記のいずれの条件においても、大気圧プラズマを微小ギャップに生成した状態で流入口13からCF4 ,C48ガスを筐体10に流入するように排気口61からの排気量を調整した。実施例1と同様にシリコンから成る被処理物63には超撥水処理膜が形成された。
プラズマをパルスで発生する場合である。この場合に、電力を印加しない期間をラジカルの寿命よりも長い期間とする。そうすると、プラズマのラジカルやイオンが重合してできる粒子は、ラジカルが消滅する時期には、その重合が停止する。したがって、電力を印加する期間の長さにより、撥水膜の粒径が制御可能となる。原料ガスの供給は、電力パルスに同期させても、連続供給でも良い。
プラズマをパルスで発生させて、これに同期して、ガスをパルスで供給するが、原料ガスの供給を、炭素とフッ素を含む原料ガスと、原料ガスを含まないHe又はArガスとを交互に切り替える。あるいは、He又はArガスを連続供給しておき、炭素とフッ素を含む原料ガスだけ、1電力パルス毎に供給する。このようにすると、電力パルスにより生成されたプラズマパルスにより重合反応が起こり、微粒子が生成される。しかしながら、原料ガスのプラズマ生成期間は、バイアス電界を印加しない。そして、次の電力パルスでHe又はArガスのプラズマだけが生成されて、微粒子をこのプラズマで帯電させる。そして、この帯電させたタイミングで被処理物方向に帯電粒子を加速するバイアス電界を次の原料ガスのパルスを生成するタイミングまで発生させる。これにより、帯電した微粒子を被処理物方向に加速させて、撥水処理膜を形成する。これにより、原料ガスをプラズマ化する期間の長さにより、重合する粒子径を制御することが可能となる。
上記の撥水処理をした後、さらに、Fによる修飾処理をすることで、撥水性を向上させるものである。すなわち、上記の撥水処理をした後に、炭素を含まずフッ素を含む非堆積系のガスのプラズマにより、フッ素による撥水膜の終端を実現するものである。このガスには、NF3 、F2 などを用いることがてきる。このフッ素の修飾処理の場合には、プラズマ領域と被処理物との距離を、ラジカルが消滅しない距離まで小さくしても良い。被処理物上には、この処理によっては膜の堆積がないからである。
また、電力パルスによりプラズマを発生する場合には、炭素とフッ素を含むガスと、炭素を含まずフッ素を含むNF3 、F2 系の非堆積系のガスを電力パルスに同期して、交互に流す。これにより、パルスの印加期間だけ、交互に、原料ガスのプラズマと、NF3 、F2 系の非堆積系のガスのプラズマを生成する。すると、被処理膜には、上記の粒子が分散して堆積し、且つ、フッ素原子によりさらに終端されて、撥水性をさらに向上させることができる。この繰り返しにより、超撥水処理を施す。すなわち、粒子を被処理物に堆積させつつ、フッ素原子を粒子に多く供給することで、撥水性を高めている。
以上のような方法によっても、超撥水の処理が可能となる。
上記の実施例1〜6の撥水処理装置を用いることにより、少なくとも炭素とフッ素を含むガスの非平衡大気圧プラズマを発生させることができた。そして、このプラズマ発生領域と離間して被処理物を設けて、バイアス電圧を印加することで、ナノオーダの凹凸のある撥水性基を有した粒子(CとFから成る粒子)を付着させることができた。これにより、超撥水性膜を形成することができた。本発明は、プラズマを発生する装置には特に限定されないが、微小ギャップやマイクロホローカソードと陽極との間で、大気圧プラズマを発生させ、その発生方向と垂直な方向に離間して被処理物を設けることで、超撥水処理をすることが可能となる。
上記の撥水処理装置において、以下の構成とすることができる。
上記の装置において、微小ギャップを形成する表面部分には絶縁膜が形成されているのが望ましい。すなわち、最も電界が集中する部分の微小ギャップの表面を絶縁膜で被膜するのが良い。もちろん、電極の表面の全てを絶縁膜で被膜しても良い。絶縁膜には、Al23 、 SiO2、Si23、TiO、などのセラミクスやBN、ダイヤモンドなどを用いることができる。その他、高融点絶縁材料であれば、任意の材料を用いることができる。筐体内に存在する導体は、筐体と共にマイクロ波を誘導する作用をする。孔が筐体の底面に1つもうけられる場合には、導体は筒状の筐体の中心軸に設けられるのが望ましい。孔が筐体の底面に複数設けられる場合には、マイクロ波を複数の微小ギャップに導くことができるならば、この構成により、効果的に、大気圧で電子温度がガス温度よりも高い状態、すなわち、非平衡のプラズマを得ることができる。これにより、疎水性基を形成するガスのプラズマが形成され、被処理物が正電位にバイアスされていることから、被処理物にナノメータオーダの疎水性基を被覆することができる。
また、マイクロ波を導入する導体から成る筐体と、この筐体をマイクロが導入される端面とは反対側の端面で電磁遮蔽する導体からなる底板とを有し、微小ギャップはこの底板に形成されていることが望ましい。すなわち、導体から成る有低の筒状体(底を構成する部材は側面を構成する部材と一体でも別体でも良い。)でマイクロ波の共振器を構成したことを特徴とする。マイクロ波が導入される筐体の端面は、電磁的に開口されたものであって、ガスなどは逆流しない構成となっている。例えば、誘電体で封止されている。そして、導体から成る底板と導体から成る筐体で内部はマイクロ波の導入部を除き電磁的に外部と遮蔽されている。この底板に微小ギャップが形成されている。すなわち、底板自身が微小ギャップを構成する電極となっている。マイクロ波はこの微小ギャップにおいて電力密度が高められる。また、ガスは筐体の何れかの箇所から筐体内部へと導入されて、微小ギャップに案内されるように構成されている。底板の微小ギャップを構成する部分の表面に絶縁膜が形成されている。もちろん、絶縁膜の外面、内面、微小ギャップの側面の全てに絶縁膜を形成しても良い。微小ギャップは短冊状、リング状など形状は任意である。スリットの幅は、プラズマが容易に発生できる範囲であれば良い。0.1〜0.3mm程度であるが、特に、限定はしない。
また、マイクロ波を導入する導体から成る筐体と、この筐体をマイクロ波が導入される端面とは反対側の端面で電磁遮蔽する導体からなる底板とを有し、この底板に形成された窓においてその窓をさらに閉じるように微小ギャップを構成する前記電極が底板に配設されていることが望ましい。また、電極は微小ギャップを構成する部分まで電極内部から冷却媒体で冷却される構造であることが望ましい。この構成は微小ギャップの表面を冷却するために、電極内部に冷媒を循環させるようにしたことが特徴である。冷却媒体としては、水の他、フロリナートやガルデン、−100℃の冷却媒体などを用いることができる。
本発明は、超撥水処理膜を被処理物上に形成することができ、撥水性を要求される技術分野において極めて有効である。
本発明の具体的な実施例に係るプラズマ発生装置の構成図。 シリコンから成る被処理物の表面のである。 シリコンから成る被処理物上に水を滴下した時の様子を写した写真。 被処理物に正電圧を印加せずに処理した場合のSEM像である。 実施例2におけるCF4 /Heガスを用いて撥水処理をした場合の被処理物表面のSEM像。 実施例2におけるC48/Heガスを用いて撥水処理をした場合の被処理物表面のSEM像。 実施例2の条件を示した説明図。 実施例2における、TEM−EDXによる被処理物上に堆積した粒子の成分の測定図。 本装置で発生したプラズマの温度を特定するための光吸収特性の測定図。 本装置におけるマイクロ波の印加開始時刻からの経過時間に対するプラズ温度を測定した測定図。 本装置におけるマイクロ波のデューティ比に対するプラズマ温度を測定した測定図。 本装置におけるマイクロ波電力に対するプラズマ温度を測定した測定図。 本装置におけるマイクロ波電力に対する電極温度を測定した測定図。
10…筐体
11…底面
20…電極
30…孔
60…排気室
62…ターンテーブル
64…モータ
65…直流電源装置
110…筐体
300…孔
320…絶縁膜
120…冷却媒体
410…サセプタ
420…半導体基板
A…微小ギャップ

Claims (2)

  1. 少なくとも炭素とフッ素を含むガスの大気圧プラズマを発生させて、
    その大気圧プラズマの発生領域から離間し前記大気圧プラズマによるラジカルが被処理物上に堆積しない位置に、前記大気圧プラズマから離れて、被処理物を設け、
    大気圧プラズマから少なくとも炭素とフッ素を含む粒子を生成すると共にプラズマの電子により負に帯電させ、
    前記被処理物に対して直流の正電圧を印加して、この電圧による電界により帯電粒子を被処理物の方向に加速して、被処理物に堆積することにより被処理物を撥水処理する方法であって、
    前記大気圧プラズマは、電力パルスにより発生させ、少なくとも炭素とフッ素を含む原料ガスをこの電力パルスの1回おきに、同期して供給し、
    原料ガスを供給しない少なくともパルス期間は、He、Ar等の希ガス、又は、窒素ガスを供給し、
    原料ガスを供給しないパルス期間のみ前記帯電粒子に被処理物の方向への力を与える電界を印加することを特徴とする撥水処理方法。
  2. 前記撥水処理の後に、フッ素を含み炭素を含まない非堆積系のガスのプラズマにより処理をすることを特徴とする請求項1に記載の撥水処理方法。
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