JP5636876B2 - プラズマ発生装置 - Google Patents

プラズマ発生装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5636876B2
JP5636876B2 JP2010240343A JP2010240343A JP5636876B2 JP 5636876 B2 JP5636876 B2 JP 5636876B2 JP 2010240343 A JP2010240343 A JP 2010240343A JP 2010240343 A JP2010240343 A JP 2010240343A JP 5636876 B2 JP5636876 B2 JP 5636876B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plasma
coaxial
plasma generator
waveguide
coaxial waveguide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010240343A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012094367A (ja
Inventor
昭彦 吉村
昭彦 吉村
正一 原
正一 原
上松 和夫
和夫 上松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2010240343A priority Critical patent/JP5636876B2/ja
Publication of JP2012094367A publication Critical patent/JP2012094367A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5636876B2 publication Critical patent/JP5636876B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Plasma Technology (AREA)

Description

本発明は、プラズマ発生装置に関するものである。
従来より、プラズマによって活性化された活性化ガスを用いて殺菌処理や、処理対象物の表面改質が行われている。
例えば、特許文献1〜3には、大気圧環境にて活性化ガスを生成するためのプラズマを発生させるための装置が開示されている。
例えば、特許文献1及び2は、いわゆるストリップライン型のプラズマ発生装置であり、対向配置された導体間に設けられた微小隙間にマイクロ波を供給し、これによって微小隙間において放電を生じさせてプラズマを発生させている。
特開2006−107829号公報 特開2008−282784号公報 特開2007−268252号公報
しかしながら、ストリップライン型のプラズマ発生装置は、対向配置される導体の線幅が非常に狭く、プラズマに起因した熱的損傷を受けやすいという問題を有している。
また、ストリップライン型のプラズマ発生装置では、導体同士が対向する領域が狭く、プラズマの発生領域が小さい。このため、多くの活性化ガスを生成しようとする場合には、ストリップライン型のプラズマ発生装置を複数配置してアレイ化する必要がある。
ところが、ストリップライン型のプラズマ発生装置をアレイ化した場合には、隣り合うストリップライン型のプラズマ発生装置の筐体(導体)同士が近接することから、マイクロ波の伝播に影響が生じ、良好なプラズマが発生しない恐れもある。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、プラズマに起因した熱的損傷を受け難く、さらには多くの活性化ガスを一度に生成可能なプラズマ発生装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
第1の発明は、対象ガスを活性化させるプラズマを発生させるプラズマ発生装置であって、内部導体及び該内部導体を囲う筒状の外部導体を有し、上記内部導体と上記外部導体との間を導波空間並びにプラズマ発生用ガス及び上記対象ガスの流路空間とする同軸導波管と、上記外部導体の開放端を閉鎖する閉鎖部材と、上記閉鎖部材を貫通して設けられると共に上記導波空間にて導波される電波が供給されることにより放電が生じる放電隙間とを備えるという構成を採用する。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記放電隙間が、上記外部導体と同心円とされた環状形状を有するという構成を採用する。
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、上記放電隙間に配置される誘電体を備えるという構成を採用する。
第4の発明は、上記第1〜第3いずれかの発明において、上記同軸導波管が、上記閉鎖部材に向けて拡径されているという構成を採用する。
第5の発明は、上記第1〜第4いずれかの発明において、上記同軸導波管のインピーダンスが、当該同軸導波管に上記電波を供給するケーブルのインピーダンスと同一に設定されているという構成を採用する。
第6の発明は、上記第1〜第5いずれかの発明において、上記同軸導波管と反対側から上記放電隙間と接続され、上記放電隙間に供給される電波の周波数を共鳴周波数とする共鳴器を備えるという構成を採用する。
第7の発明は、上記第6の発明において、上記共鳴器の共鳴空間の長さを調節することにより上記共鳴周波数を調節するスペーサを備えるという構成を採用する。
第8の発明は、上記第6または第7の発明において、上記共鳴器のインピーダンスが、上記同軸導波管のインピーダンスと同一に設定されているという構成を採用する。
第9の発明は、上記第1〜第8いずれかの発明において、上記対象ガスの放出端に設けられ、開口径が上記導波空間にて導波される電波を反射する大きさに設定されたノズルを備えるという構成を採用する。
本発明によれば、内部導体と当該内部導体を囲う筒状の外部導体を有する同軸導波管を用いて電波を導く。このような同軸導波管は、任意に内部導体と外部導体の厚みを設定することができ、従来のストリップライン型のプラズマ発生装置と比較して、導体の体積を容易に増加させることができる。
導体の体積増加によって導体の熱容量が増大するため、本発明によれば、放電隙間においてプラズマが発生した場合であっても、当該プラズマに起因する熱を外部に放熱しやすくなり、プラズマに起因した熱的損傷を受け難くなる。
また、本発明によれば、筒状の外部導体を閉鎖する閉鎖部材の面積の範囲に放電隙間を形成することができ、従来のストリップライン型のプラズマ発生装置よりもプラズマの発生領域を容易に増大させることができる。
また、本発明によれば、内部導体と外部導体との間に供給される対象ガスの全ては、放電隙間を通過することになるため、全ての対象ガスがプラズマを通過することとなる。したがって、一部の対象ガスがプラズマを通過する場合と比較して、活性種を効率的に生成することができ、活性化ガスの生成効率が向上する。
このように本発明によれば、プラズマ発生装置において、プラズマに起因した熱的損傷を受け難くし、さらには多くの活性化ガスを一度に生成することが可能となる。
本発明の第1実施形態におけるプラズマ発生装置の概略構成図である。 本発明の第2実施形態におけるプラズマ発生装置の概略構成図である。
以下、図面を参照して、本発明に係るプラズマ発生装置の一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態のプラズマ発生装置の概略構成図であり、(a)が側断面図、(b)が(a)のA−A線断面図である。
本実施形態のプラズマ発生装置S1は、供給されるマイクロ波を用いて大気圧環境においてプラズマを発生するものである。そして、本実施形態のプラズマ発生装置S1にて発生されたプラズマによって対象ガスを活性化されて活性化ガスが生成される。
そして、本実施形態のプラズマ発生装置S1は、図1に示すように、共通軸Lに沿って、同軸導波管1と、中間円板2(閉鎖部材)と、同軸共鳴器3(共鳴器)と、同軸調整用ネジ4と、スペーサ5と、ノズル6とが配列されて構成されている。
同軸導波管1は、マイクロ波(電波)を導波するためのものであり、連結部1aと、円柱状の内部導体1bと、当該内部導体1bと同心円状に配置される外部導体1cとを備えている。
連結部1aは、内部に芯線を有する円柱部材であり、内部導体1b及び外部導体1cを連結支持している。
この連結部1aは、図1(a)に示すように、一端側には内部導体1b及び外部導体1cが連結されており、他端側には同軸導波管1にマイクロ波を給電(供給)する同軸ケーブルCが連結されている。
なお、同軸ケーブルCは、不図示の電源装置に接続されており、電源装置から同軸導波管1にマイクロ波を給電する。そして、本実施形態のプラズマ発生装置S1においては、電源装置において2.45GHzのマイクロ波が生成され、同軸ケーブルCを介して2.45GHzのマイクロ波が同軸導波管1に供給されるものとする。また、同軸ケーブルCとしては、インピーダンスが50Ωのものを使用している。
これによって、電源装置及び同軸ケーブルCとして汎用品を用いることができるため、本実施形態のプラズマ発生装置S1の周辺機器のコストを低減し、本実施形態のプラズマ発生装置S1を使用しやすいものとなる。
内部導体1bは、電流を流すことができる金属材料(例えば銅)によって形成されており、共通軸Lに重ねて配設されている。なお、図1(a)に示すように、内部導体1bは、途中部位より拡径されている。
外部導体1cは、共通軸Lを軸とする円筒部材であり、内部導体1bと同様に、電流を流すことができる金属材料(例えばアルミニウム)によって形成されている。そして、図1(a)に示すように、外部導体1cは、共通軸L方向において、内部導体1bと同位置から拡径されている。
なお、同軸ケーブルCから給電されるマイクロ波を、同軸ケーブルCと同軸導波管1との境界において反射させることなく導波するためには、同軸ケーブルCと同軸導波管1とが同一のインピーダンスに設定されていることが好ましい。
同軸導波管1のインピーダンスは、内部導体1bの外径と外部導体1cの内径との比によって決まる。
このため、本実施形態のプラズマ発生装置S1においては、同軸導波管1のインピーダンスが同軸ケーブルCと同様に50Ωとなるように、同軸導波管1の内部導体1bの外径と外部導体1cの内径との比が設定されている。
つまり、内部導体1b及び外部導体1cは、拡径される際にも、同軸導波管1の内部導体1bの外径と外部導体1cの内径との比が一定となるように(すなわちインピーダンス50Ωを保つように)拡径角度が設定されている。
また、図1(a)に示すように、同軸導波管1には、同軸導波管1の内部に活性化の対象となる対象ガスGを供給するためのガス導入管Kが複数接続されている。ガス導入管Kは、不図示のガス供給装置と接続されており、ガス供給装置から供給された対象ガスGを同軸導波管1の内部に導入する。
なお、対象ガスGは、プラズマ生成用ガスとしても用いられる。このような対象ガスGとしては、例えば、アルゴン(Ar)ガスあるいは酸素(O)ガスが用いられる。
このような同軸導波管1では、内部導体1bと外部導体1cとの間の空間にて、マイクロ波が伝播され、また対象ガスGが流れる。
つまり、本実施形態のプラズマ発生装置S1では、内部導体1bと外部導体1cとに挟まれた空間が、本発明における導波空間、並びに、プラズマ発生用ガス及び対象ガスの流路空間とされている。
中間円板2は、同軸導波管1と同軸共鳴器3との間に配置されており、共通軸Lを中心とする円形状の板材である。
この中間円板2は、電流が流れる金属材料(例えばアルミニウム)によって形成されており、外部導体1cの開放端を閉鎖するように、外部導体1c及び内部導体1bに接続されて固定されている。
また、図1(b)の断面図に示すように、中間円板2には、共通軸Lを中心とする環状に形状設定された放電隙間10が備えられている。
なお、この放電隙間10によって中間円板2は、中央部2aと外周部2bとに二分されている。そして、中央部2aが内部導体1bに接続され、外周部2bが外部導体1cに接続されている。
放電隙間10は、中間円板2を貫通して設けられており、同軸導波管1にて導波されたマイクロ波が供給されることによって放電を生じる微小な隙間である。
より詳細に説明すると、マイクロ波が放電隙間10に到達すると、中間円板2の中央部2aと外周部2bとの間に電位差が生じ、中間円板2と外周部2bとが近接していることから放電隙間10における電界強度が局所的に増大して放電に至る。
また、図1(b)に示すように、本実施形態のプラズマ発生装置S1は、中間円板2の中央部2aと外周部2bとに狭持されて放電隙間10に配置される複数の誘電体20を備えている。
これらの誘電体20は、中間円板2の中央部2aと外周部2bとの間の電位差によって沿面放電を引き起こし、これによって放電隙間10において放電される電界強度の低下を図るためのものである。
この誘電体20は、例えば、フェノール樹脂から形成することができる。
同軸共鳴器3は、中間円板2に固定されることによって同軸導波管1と反対側から放電隙間10と接続されており、放電隙間10に供給されるマイクロ波の周波数を共鳴周波数とするものである。
この同軸共鳴器3は、円柱状の内部導体3aと、当該内部導体3aと同心円状に配置される外部導体3bとを備えている。
内部導体3aは、電流を流すことができる金属材料(例えば銅)によって形成されており、共通軸Lに重ねて配設されている。なお、図1(a)に示すように、内部導体3aは、同軸導波管1の内部導体1bと一体的に固定されている。
外部導体3bは、共通軸Lを軸とする円筒部材であり、内部導体3aと同様に、電流を流すことができる金属材料(例えばアルミニウム)によって形成されている。そして、図1(a)に示すように、外部導体3bは、同軸導波管1の外部導体1cと一体的に固定されている。
そして、同軸共鳴器3は、放電隙間10に供給されるマイクロ波の周波数が共鳴周波数となるように共通軸L方向の長さが設定されている。
この同軸共鳴器3の内部、すなわち内部導体3aと外部導体3bとの間の空間は、放電隙間10を介して活性化した対象ガス(活性化ガス)の流路空間であり、かつ、マイクロ波の導波空間として機能する。
同軸調整用ネジ4は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン等によって形成されており、同軸共鳴器3の内部導体3aと外部導体3bとの相対位置関係、さらには、同軸導波管1の内部導体1bと外部導体1cとの相対位置関係を調節するものである。
この同軸調整用ネジ4は、同軸共鳴器3の外部導体3bに螺合されると共に、その先端が外部導体3bを貫通して内部導体3aに当接している。
そして、同軸調節用ネジ4を回転させて径方向における外部導体3bに対する位置を調節することによって、同軸共鳴器3の内部導体3aと外部導体3bとの相対位置関係が調節される。
また、同軸共鳴器3の内部導体3aと同軸導波管1の内部導体1bとが一体的に接続され、同軸共鳴器3の外部導体3bと同軸導波管1の外部導体1cとが一体的に接続されているため、上述のように同軸共鳴器3の内部導体3aと外部導体3bとの相対位置関係が調節されることによって、同軸導波管1の内部導体1bと外部導体1cとの相対位置関係が調節される。
なお、本実施形態のプラズマ発生装置S1においては、同軸調整用ネジ4は、外部導体1cの周方向に4つ設けられている。
スペーサ5は、必要に応じて、同軸共鳴器3の内部導体3aと外部導体3bとの間の空間(すなわち共鳴空間)の長さを調節するものであり、真鍮によって形成され、共通軸L方向から見た外部導体3bの形状に合わせたリング状に形状設定されている。
なお、当該スペーサ5は、共鳴空間の長さがマイクロ波を共鳴させる条件に合うように用いられるものであり、同軸共鳴器3そのものがマイクロ波を共鳴可能な場合には使用しない。
そして、共鳴空間の長さを微調整可能なように様々な厚みのスペーサ5が容易されており、当該スペーサ5は、不図示の締結具によって同軸共鳴器3の外部導体3bに固定される。
本来であれば、同軸共鳴器3の長さを共鳴条件に合わせて設計することによって、マイクロ波が同軸共鳴器3にて共鳴するはずである。
しかしながら、本実施形態のプラズマ発生装置S1においては、加工誤差や共鳴空間に同軸調節用ネジ4が配置されていることに起因して、マイクロ波が共鳴しない場合がある。
このような場合に、スペーサ5を用いることによって、共鳴空間の長さを調節することで、同軸共鳴器3において確実にマイクロ波を共鳴させることができる。
なお、スペーサ5の厚さ(すなわち共鳴空間の長さの調節量)は、理論的に求めることは難しいため、例えば、MW−STUDIO等を用いた高周波電磁界解析により求めることが好ましい。
そして、同軸共鳴器3においてマイクロ波が共鳴する場合には、同軸共鳴器3のインピーダンスが、同軸導波管1のインピーダンスと一致して50Ωとなる。
この結果、同軸導波管1から同軸共鳴器3にマイクロ波が抜けやすくなり、放電隙間10においてマイクロ波を通過させやすくすることができる。
ノズル6は、同軸共鳴器3の内部を通過した活性化ガスを外部に放出する放出端に設けられており、中間円板2と反対側から同軸共鳴器3に接続されている。
このノズル6は、開口径が同軸導波管1の導波空間及び同軸共鳴器3の導波空間を導波されるマイクロ波を反射する大きさに設定されている。
このような構成を有する本実施形態のプラズマ発生装置S1において、同軸ケーブルCから同軸導波管1にマイクロ波が給電されると、マイクロ波が同軸導波管1に導かれて放電隙間10に到達して当該放電隙間10を通過する。この結果、放電隙間10における電界強度が局所的に増大し、放電に至る。
一方、ガス導入管Kからは同軸導波管1の内部に対象ガスGが供給される。そして、同軸導波管1の内部に供給された対象ガスGが充満する放電隙間10では、上記放電によってプラズマが発生する。
そして、プラズマが発生した状態で対象ガスGが放電隙間10を通過することによって、放電隙間10を通過する対象ガスGが活性化されて活性化ガスとなる。
この活性化ガスは、同軸共鳴器3の内部を抜けてノズル6を介して本実施形態のプラズマ発生装置S1の外部に放出される。
ここで、本実施形態のプラズマ発生装置S1においては、内部導体1b及び当該内部導体1bを囲う筒状の外部導体1cを有し、内部導体1bと外部導体1cとの間を導波空間並びにプラズマ発生用ガス及び対象ガスの流路空間とする同軸導波管1と、外部導体1cの開放端を閉鎖する中間円板2と、中間円板2を貫通して設けられると共に導波空間にて導波されるマイクロ波が供給されることにより放電が生じる放電隙間10とを備えている。
このような本実施形態のプラズマ発生装置S1によれば、内部導体1bと当該内部導体1bを囲う筒状の外部導体を有する同軸導波管1を用いてマイクロ波を導く。このような同軸導波管1は、任意に内部導体1bと外部導体1cの厚みを設定することができ、従来のストリップライン型のプラズマ発生装置と比較して、導体の体積を容易に増加させることができる。
導体の体積増加によって導体の熱容量が増大するため、本実施形態のプラズマ発生装置S1によれば、放電隙間10においてプラズマが発生した場合であっても、当該プラズマに起因する熱を外部に放熱しやすくなり、プラズマに起因した熱的損傷を受け難くなる。
また、本発明によれば、筒状の外部導体1cを閉鎖する中間円板2の面積の範囲に放電隙間10を形成することができ、従来のストリップライン型のプラズマ発生装置よりもプラズマの発生領域を容易に増大させることができる。
また、本実施形態のプラズマ発生装置S1によれば、同軸導波管1の内部導体1bと外部導体1cとの間に供給される対象ガスGの全ては、放電隙間10を通過することになるため、全ての対象ガスGがプラズマを通過することとなる。したがって、一部の対象ガスがプラズマを通過する場合と比較して、活性種を効率的に生成することができ、活性化ガスの生成効率が向上する。
このように本実施形態のプラズマ発生装置S1によれば、プラズマに起因した熱的損傷を受け難くし、さらには多くの活性化ガスを一度に生成することが可能となる。
また、本実施形態のプラズマ発生装置S1においては、放電隙間10が、同軸導波管1と同心円とされた環状形状を有している。
このため、共通軸Lを中心として、その周方向に均等に活性化ガスを生成することができる。ノズル6の開口から放出される活性化ガスの流量分布を均一化することが可能となる。
また、本実施形態のプラズマ発生装置S1においては、放電隙間10に配置される誘電体20を備えている。
このため、誘電体20による沿面放電によって、放電隙間10にて放電が生じる電界強度を低下させることができる。よって、本実施形態のプラズマ発生装置S1の省電力化を図ることができる。
また、本実施形態のプラズマ発生装置S1においては、同軸導波管1が、中間円板2に向けて拡径されている。
このため、プラズマが発生する領域の導体の体積をより増やすことができ、プラズマに起因した熱的損傷をより受け難くなる。
また、本実施形態のプラズマ発生装置S1においては、同軸導波管1のインピーダンスが、当該同軸導波管1にマイクロ波を供給する同軸ケーブルCのインピーダンスと同一に設定されている。
このため、マイクロ波が同軸導波管1と同軸ケーブルCとの境界で反射することを抑止し、電力損失を低減することが可能となる。
また、本実施形態のプラズマ発生装置S1においては、同軸導波管1と反対側から放電隙間10と接続され、放電隙間10に供給されるマイクロ波の周波数を共鳴周波数とする同軸共鳴器3を備えている。
中間円板2においては、放電隙間10が狭く、インピーダンスが同軸導波管1よりも高くなり、これによってマイクロ波が反射しやすくなる。これに対して、同軸共鳴器3を設置することによって中間円板2と同軸共鳴器3を含む合成インピーダンスが低下し、マイクロ波が中間円板2に形成された放電隙間10を通過しやすくなる。このため、放電隙間10における電界強度を確実に増大させ、安定してプラズマを発生させることが可能となる。
また、本実施形態のプラズマ発生装置S1においては、同軸共鳴器3の共鳴空間の長さを調節することにより共鳴周波数を調節するスペーサ5を備えている。
このため、確実に同軸共鳴器3においてマイクロ波を共鳴させることが可能となり、確実にマイクロ波が中間円板2の放電隙間10を通過することとなる。
また、本実施形態のプラズマ発生装置S1においては、同軸共鳴器3のインピーダンスが同軸導波管1のインピーダンスと同一に設定される。
このため、よりマイクロ波が中間円板2の放電隙間10を通過しやすくなる。
また、本実施形態のプラズマ発生装置S1においては、活性化された対象ガスの放出端に設けられ、開口径がマイクロ波を反射する大きさに設定されたノズル6を備えている。
このため、活性化された対象ガスを放出しつつ、マイクロ波がプラズマ発生装置S1の外部に漏出することを防止することができる。
なお、本実施形態のプラズマ発生装置S1では、ノズル6をマイクロ波が通過できない円形導波管から構成することで、マイクロ波を同軸共鳴器3に戻し、これによってマイクロ波を共鳴させている。つまり、ノズル6は、マイクロ波に対する同軸共鳴器3の閉鎖端として機能している。
このように、本実施形態のプラズマ発生装置S1においては、ノズル6がマイクロ波に対する同軸共鳴器3の閉鎖端として機能しているため、別途同軸共鳴器3の閉鎖端を設けていない。
すなわち、本実施形態のプラズマ発生装置S1によれば、ノズル6を設置することによって、同軸共鳴器3のマイクロ波に対する閉鎖端を省略することが可能となっている。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図2は、本実施形態のプラズマ発生装置S2の側断面図である。この図に示すように、本実施形態のプラズマ発生装置S2においては、上記実施形態の同軸導波管1に換えて、同軸ケーブルC側の一部が共通軸Lに対して直交するように屈曲した形状の同軸導波管1Aを有している。
なお、図2に示すように、本実施形態のプラズマ発生装置S2が備える同軸導波管1Aは、円柱状の内部導体1Aaと当該内部導体1Aaを囲う外部導体1Abとを備えている。
また、同軸導波管1Aの共通軸Lに対して屈曲した部位の管径は、共通軸Lに沿う部位の管径よりも小さく設定されており、本実施形態のプラズマ発生装置S2においても、同軸導波管1Aは、インピーダンスを保って中間円板2に向けて拡径されている。
そして、本実施形態のプラズマ発生装置S2共通軸Lに沿う内部導体1Aaの部位には、冷却水を中間円板2に到達させるための冷却液流路30が形成されている。
このような構成を有する本実施形態のプラズマ発生装置S2によれば、冷却液流路30に冷却液を流すことによって最も温度が高くなる中間円板2を冷却することができるため、プラズマに起因する熱損傷をより受け難くなる。
また、本実施形態のプラズマ発生装置S2においては、同軸導波管1にて管径が小さな部位が屈曲している。
このため、図2に示すように、管径の大きな部位に共通軸L方向から直接冷却液を供給することができ、冷却液流路30の確保が容易となる。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、プラズマを発生させるためにマイクロ波を用いる構成について説明した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、マイクロ波以外の電波を用いてプラズマを発生させても良い。これに伴い、例えば、プラズマ発生装置の内部を負圧環境としても良い。
また、上記実施形態においては、ガス導入管Kから、プラズマ発生用ガスとしても機能する対象ガスのみを供給する構成について説明した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、ガス導入管Kから冷却ガス等の対象ガスとは異なるガスを、対象ガスと一緒に供給するようにしても良い。
また、上記実施形態においては、同軸導波管1,1A、中間円板2、同軸共鳴器3、ノズル6の断面形状が円形である構成について説明した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、同軸導波管1,1A、中間円板2、同軸共鳴器3、ノズル6の断面形状が他の形状であっても良い。
また、上記実施形態においては、同軸共鳴器3を備える構成について説明した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、同軸共鳴器3を省略する構成を採用することもできる。
また、上記実施形態においては、誘電体20を備える構成について説明した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、マイクロ波の電圧を増大させることにより、誘電体20を設けることなくプラズマを発生させることも可能である。
S1,S2……プラズマ発生装置、1,1A……同軸導波管、1b,1Ab……内部導体、1c,1Ac……外部導体、2……中間円板(閉鎖部材)、3……同軸共鳴器(共鳴器)、4……同軸調整用ネジ、5……スペーサ、6……ノズル、10……放電隙間、20……誘電体、30……冷却液流路、C……同軸ケーブル(ケーブル)

Claims (7)

  1. 対象ガスを活性化させるプラズマを発生させるプラズマ発生装置であって、
    内部導体及び当該内部導体を囲う筒状の外部導体を有し、前記内部導体と前記外部導体との間を導波空間並びにプラズマ発生用ガス及び前記対象ガスの流路空間とする同軸導波管と、
    前記外部導体の開放端を閉鎖する閉鎖部材と、
    前記閉鎖部材を貫通して設けられると共に前記導波空間にて導波される電波が供給されることにより放電が生じる放電隙間と
    前記同軸導波管と反対側から前記放電隙間と接続され、前記放電隙間に供給される電波の周波数を共鳴周波数とする共鳴器と、
    前記共鳴器の共鳴空間の長さを調節することにより前記共鳴周波数を調節するスペーサと
    を備える
    ことを特徴とするプラズマ発生装置。
  2. 前記放電隙間は、前記外部導体と同心円とされた環状形状を有することを特徴とする請求項1記載のプラズマ発生装置。
  3. 前記放電隙間に配置される誘電体を備えることを特徴とする請求項1または2記載のプラズマ発生装置。
  4. 前記同軸導波管は、前記閉鎖部材に向けて拡径されていることを特徴とする請求項1〜
    3いずれかに記載のプラズマ発生装置。
  5. 前記同軸導波管のインピーダンスは、当該同軸導波管に前記電波を供給するケーブルのインピーダンスと同一に設定されていることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載のプラズマ発生装置。
  6. 前記共鳴器のインピーダンスは、前記同軸導波管のインピーダンスと同一に設定されていることを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載のプラズマ発生装置。
  7. 前記対象ガスの放出端に設けられ、開口径が前記導波空間にて導波される電波を反射する大きさに設定されたノズルを備えることを特徴とする請求項1〜いずれかに記載のプラズマ発生装置。
JP2010240343A 2010-10-27 2010-10-27 プラズマ発生装置 Active JP5636876B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010240343A JP5636876B2 (ja) 2010-10-27 2010-10-27 プラズマ発生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010240343A JP5636876B2 (ja) 2010-10-27 2010-10-27 プラズマ発生装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012094367A JP2012094367A (ja) 2012-05-17
JP5636876B2 true JP5636876B2 (ja) 2014-12-10

Family

ID=46387492

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010240343A Active JP5636876B2 (ja) 2010-10-27 2010-10-27 プラズマ発生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5636876B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6579587B2 (ja) * 2017-09-20 2019-09-25 住友理工株式会社 プラズマ処理装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3149002B2 (ja) * 1992-12-18 2001-03-26 和夫 杉山 同軸形のマイクロ波プラズマ発生器
JP2004536007A (ja) * 2001-04-27 2004-12-02 デイビッド システムズ アンド テクノロジー ソシエダッド リミターダ 内燃機関又はガスタービンで使用できる燃料を合成ガスにプラズマ触媒変換する方法及びこれに使われるプラズマ触媒変換装置
JP2005235464A (ja) * 2004-02-17 2005-09-02 Toshio Goto プラズマ発生装置
JP4109213B2 (ja) * 2004-03-31 2008-07-02 株式会社アドテック プラズマ テクノロジー 同軸形マイクロ波プラズマトーチ
JP4776959B2 (ja) * 2005-03-28 2011-09-21 国立大学法人名古屋大学 撥水処理方法
JP4719877B2 (ja) * 2005-06-21 2011-07-06 国立大学法人豊橋技術科学大学 マイクロ波プラズマトーチ及びマイクロ波プラズマ溶射装置
CN101385129B (zh) * 2006-07-28 2011-12-28 东京毅力科创株式会社 微波等离子体源和等离子体处理装置
JP5067802B2 (ja) * 2006-12-28 2012-11-07 シャープ株式会社 プラズマ発生装置、ラジカル生成方法および洗浄浄化装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012094367A (ja) 2012-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9343270B2 (en) Plasma processing apparatus
JP4183934B2 (ja) マイクロ波プラズマ処理装置、マイクロ波プラズマ処理方法及びマイクロ波給電装置
US5063329A (en) Microwave plasma source apparatus
JP5280251B2 (ja) 携帯用マイクロ波プラズマ発生器
JP4694596B2 (ja) マイクロ波プラズマ処理装置及びマイクロ波の給電方法
US6204606B1 (en) Slotted waveguide structure for generating plasma discharges
JP5681847B2 (ja) マイクロ波装置
JP5297885B2 (ja) マイクロ波プラズマ処理装置
KR20180021369A (ko) 더 높은 플라즈마 에너지 밀도를 갖는 유도 플라즈마 토치
JP2010177420A (ja) マイクロ波プラズマ処理装置、マイクロ波プラズマ処理装置用の誘電体板、及びマイクロ波プラズマ処理装置のマイクロ波給電方法
KR101256850B1 (ko) 마이크로파 플라즈마 처리 장치
JP5636876B2 (ja) プラズマ発生装置
KR20200131165A (ko) 전계 센서, 표면파 플라즈마 소스, 및 표면파 플라즈마 처리 장치
JP6263175B2 (ja) プラズマ生成用の表面波アプリケータ
US20150279626A1 (en) Microwave plasma applicator with improved power uniformity
JP2016091821A (ja) プラズマ処理装置
JP2015018687A (ja) マイクロ波プラズマ処理装置、スロットアンテナ及び半導体装置
US20150013913A1 (en) Microwave plasma processing apparatus
JP2014063721A (ja) 電磁導波路およびプラズマ源を含む機器
EP3322263B1 (en) Coaxial-cable coupled and water-cooled swp (surface wave plasma) generator
JP2005050646A (ja) 高周波電子銃
Liu et al. The performance of RF power couplers with capacitive coupling for SRF accelerators
JP3169134U (ja) プラズマ処理装置
JP5844119B2 (ja) プラズマ処理装置
Rampnoux et al. Design of 352.21 MHz RF power input coupler and window for the european spallation source project (ESS)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130827

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140204

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140403

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140924

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141007

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5636876

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250