JP4776928B2 - 周波数逓倍器 - Google Patents

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Description

本発明は、入力信号の偶数倍の周波数を主とする信号を出力する周波数逓倍器に関する。
周波数逓倍器は、無線機システム等において、VCO(電圧制御発振器)から出力されるRF信号をその周波数の数倍、例えば2倍の周波数に変換するために使用される。周波数逓倍器を用いた無線機システムでは、電力増幅器から出力される周波数変換後のRF信号の周波数と、VCOから出力されるRF信号の周波数とが大きく異なるため、RF信号の周波数変換を行わない方式と比べて、電力増幅器で増幅されたRF信号によってVCOの発振周波数が変動するというVCOプリングの問題を回避できる利点がある。
一方で、近年の微細化技術の進歩によってCMOSデバイスの動作周波数が向上し、これにより、VCOや周波数逓倍器についてのRFトランシーバチップ上への集積化が可能となり、数多くの無線用LSIが発表、製品化されている。このような無線用LSIにおいては、CMOSデバイスの微細化がゲート耐圧の低下を伴うことから、各回路ブロックの低電圧動作化が求められている。例えば、線幅が0.18μmのCMOSデバイスでは、通常、電源電圧1.8Vでの動作が要求されるため、それに含まれる各RF回路は1.8V以下で動作しなくてはならない。
周波数逓倍器においては、特許文献1にも開示されているように、従来からGilbert−Cellと呼ばれる構成が使用されている。この構成においては、定電流回路も含めると、3つのトランジスタが縦積みで接続されているため、電源電圧が1.8Vでは十分な出力振幅を確保できないという問題が生じる。
そこで、非特許文献1では、電源電圧1.8V以下での低電圧動作が可能な周波数逓倍器が提案されている。非特許文献1の周波数逓倍器では、入力信号の偶数倍の周波数を有する周波数成分を出力することが可能な逓倍器コアとして、ソース同士、及びドレイン同士が互いに接続された2つのMOSトランジスタが使用されている。これにより、トランジスタの縦積みの段数が1段となり、電源電圧が1.8Vでの低電圧動作が可能となる。
なお、特許文献2,3にも周波数逓倍器に関する技術が開示されている。
特開2003−229722号公報 特開平7−135424号公報 特開2003−283251号公報 山本和也、外5名、「無線通信用1.2/2.4GHz帯及び2.6G/5.2GHz帯CMOS周波数逓倍器」、電子情報通信学会信学技報、ED2003−210、pp25−30
さて、非特許文献1の技術では、逓倍器コアは差動入力を有しており、当該差動入力には、前段に設けられたVCO等から出力される相補信号が入力される。この相補信号は完全な相補信号ではない場合があり、この場合には逓倍器コアの入力信号には同相成分が含まれ、これにより逓倍器コアの出力信号には入力信号と同じ周波数を有する基本波成分が含まれることがある。また、電源ライン等に入力信号が回り込むことによって、逓倍器コアの電源電位に基本波成分が含まれる場合もあり、この場合にも、逓倍器コアの出力信号には基本波成分が含まれることがある。
非特許文献1の技術では、差動入力を逓倍器コアで一度単相出力に変換し、差動アンプで差動出力に変換しているため、上述のように逓倍器コアの出力信号に不要な基本波成分が含まれた場合には、当該基本波成分を除去することができず、必要な信号成分、例えば入力信号の2倍の周波数を有する周波数成分に対する基本波成分の比(基本波抑圧比)が増加し、基本波成分を十分に抑圧することができないという問題が生じる。
そこで、本発明は上述の問題に鑑みて成されたものであり、不要な基本波成分に対する抑圧効果を向上することが可能な周波数逓倍器を提供することを目的とする。
この発明の第1の周波数逓倍器は、入力信号の周波数の2倍の周波数を有する2倍波成分を主として含み、かつ当該2倍波成分とは異なる、前記入力信号の周波数の偶数倍の周波数を有する周波数成分を含む信号を単相で出力する逓倍器コアと、一方の入力端子には前記逓倍器コアの出力信号が入力され、他方の入力端子は交流的に接地される差動入力端子を有し、当該差動入力端子に入力される信号を差動増幅することによって前記逓倍器コアの前記出力信号を増幅して差動出力する差動アンプと、互いに直列に接続されたインダクタ素子及び容量素子を有するLC直列回路とを備え、前記差動アンプは、それぞれが第1及び第2の電流端子と制御端子とを有し、前記第2の電流端子同士が互いに接続された第1及び第2のトランジスタを含み、前記第1のトランジスタの前記制御端子は前記差動入力端子の前記一方の入力端子として機能し、前記第2のトランジスタの前記制御端子は前記差動入力端子の前記他方の入力端子として機能し、前記LC直列回路は、前記逓倍器コアの出力端子と、前記差動アンプにおける前記第1及び第2のトランジスタの前記第2の電流端子との間に直列に挿入され、前記逓倍器コアの出力信号に含まれる、前記入力信号と同じ周波数の基本波成分を通過させるバンドパスフィルタとして機能する。
また、この発明の第2の周波数逓倍器は、それぞれが第1及び第2の電流端子と制御端子とを有する第1及び第2のトランジスタを含み、入力信号の周波数の2倍の周波数を有する2倍波成分を主として含み、かつ当該2倍波成分とは異なる、前記入力信号の周波数の偶数倍の周波数を有する周波数成分を含む信号を単相で出力する逓倍器コアと、一方の入力端子には前記逓倍器コアの出力信号が入力され、他方の入力端子は交流的に接地される差動入力端子を有し、当該差動入力端子に入力される信号を差動増幅することによって前記逓倍器コアの前記出力信号を増幅して差動出力する差動アンプと、互いに直列に接続されたインダクタ素子及び容量素子を有するLC直列回路とを備え、前記逓倍器コアにおける前記第1及び第2のトランジスタでは、前記第1の電流端子同士、及び前記第2の電流端子同士は互いに接続されるとともに、前記第1の電流端子が第1の抵抗素子を介して電源電位に接続され、かつ前記第2の電流端子が第2の抵抗素子を介して接地電位に接続され、前記逓倍器コアは、前記第1及び第2のトランジスタの前記第1の電流端子の電位を出力し、前記LC直列回路は、前記逓倍器コアにおける前記第1及び第2のトランジスタの前記第2の電流端子と、前記差動入力端子における前記一方の入力端子との間に直列に挿入され、前記逓倍器コアにおける前記第1及び第2のトランジスタの前記第2の電流端子に現れる、前記入力信号と同じ周波数の基本波成分を通過させるバンドパスフィルタとして機能する。
また、この発明の第3の周波数逓倍器は、入力信号の周波数の2倍の周波数を有する2倍波成分を主として含み、かつ当該2倍波成分とは異なる、前記入力信号の周波数の偶数倍の周波数を有する周波数成分を含む信号を単相で出力する逓倍器コアと、前記逓倍器コアの出力信号を2系統に分配して第1及び第2の信号として出力する180°移相器と、一方の入力端子には前記第1の信号が入力され、他方の入力端子には第2の信号が入力される差動入力端子を有し、当該差動入力端子に入力される信号を差動増幅して差動出力する差動アンプとを備え、前記180°移相器は、前記逓倍器コアの前記出力信号に含まれる前記2倍波成分については逆相で2系統に分配して出力し、前記逓倍器コアの出力信号に含まれる、前記入力信号と同じ周波数の基本波成分については同相で2系統に分配して出力する。
この発明の第1の周波数逓倍器によれば、逓倍器コアの出力端子と、差動アンプにおける第1及び第2のトランジスタの第2の電流端子との間には、逓倍器コアの出力信号に含まれる基本波成分を通過させるバンドパスフィルタとして機能するLC直列回路が直列に挿入されている。従って、不要な基本波成分を、LC直列回路を介して第1及び第2のトランジスタの第2の電流端子に入力することができる。その結果、第1のトランジスタの制御端子に入力される基本波成分を、第1及び第2のトランジスタの第2の電流端子に入力される基本波成分でもって打ち消すことができる。これにより、差動アンプの出力信号に現れる不要な基本波成分を抑圧することができる。
また、この発明の第2の周波数逓倍器によれば、逓倍器コアにおける第1及び第2のトランジスタの第2の電流端子と、差動アンプにおける差動入力端子の一方の入力端子との間には、逓倍器コアにおける第1及び第2のトランジスタの第2の電流端子に現れる基本波成分を通過させるバンドパスフィルタとして機能するLC直列回路が直列に挿入されている。逓倍器コアでは、第1及び第2のトランジスタの第1の電流端子に現れる信号とそれらの第2の電流端子に現れる信号とは逆相となることから、不要な基本波成分の逆相の信号を、LC直列回路を介して差動アンプの一方の入力端子に入力することができる。その結果、差動アンプの一方の入力端子では、逓倍器コアの出力信号に含まれる基本波成分が、LC直列回路から出力されるそれとは逆相の信号によって打ち消される。これにより、差動アンプの出力信号に現れる不要な基本波成分を抑圧することができる。
また、この発明の第3の周波数逓倍器によれば、逓倍器コアの出力信号に含まれる2倍波成分については逆相で2系統に分配して差動アンプに出力し、当該出力信号に含まれる基本波成分については同相で2系統に分配して差動アンプに出力している。従って、差動アンプでは、同相で入力される基本波成分を打ち消すことができるとともに、逆相で入力される2倍波成分を適切に増幅することができる。よって、差動アンプの出力信号に現れる不要な基本波成分を抑圧することができる。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る周波数逓倍器の構成を示す回路図である。本実施の形態1に係る周波数逓倍器は、入力信号の周波数の偶数倍、例えば2倍の周波数を有する信号を出力することが可能である。
図1に示されるように、本実施の形態1に係る周波数逓倍器は、差動入力信号Viの偶数倍の周波数を主とする周波数成分を含む信号を出力する逓倍器コア1と、逓倍器コア1からの出力信号を増幅して差動出力する差動アンプ2と、差動アンプ2にバイアス電位Vbsを与えるバイアス回路3と、LC直列回路4と、容量素子C1,C2と、抵抗素子Rbとを備えている。
逓倍器コア1は、抵抗素子R1と、nMOSトランジスタM1,M2とを備えている。nMOSトランジスタM1の一方の電流端子であるドレイン端子と、nMOSトランジスタM2の一方の電流端子であるドレイン端子は互いに接続されており、両ドレイン端子は抵抗素子R1を介して電源電位Vddに接続されている。また、nMOSトランジスタM1の他方の電流端子であるソース端子と、nMOSトランジスタM2の他方の電流端子であるソース端子は互いに接続されており、両ソース端子は接地電位に接続されている。
nMOSトランジスタM1の制御端子であるゲート端子には、差動入力信号Viの一方の入力信号Vi1が入力され、nMOSトランジスタM2の制御端子であるゲート端子には他方の入力信号Vi2が入力される。そして、逓倍器コア1は、nMOSトランジスタM1,M2のドレイン端子の電位を出力信号Vd12として差動アンプ2に出力する。なお、入力信号Vi1,Vi2はVCO等から出力される信号であって、互いに逆相となっており、相補信号である。
以上のような構成を成す逓倍器コア1では、図示しないバイアス回路によって、nMOSトランジスタM1,M2のそれぞれのゲート端子とソース端子との間がピンチオフ電圧近傍に予めバイアスされるか、あるいはドレイン電流が比較的低電流になるように予めバイアスされている。このような状態で、nMOSトランジスタM1,M2のゲート端子に入力信号Vi1,Vi2がそれぞれ入力されると、当該入力信号Vi1,Vi2は歪んだ状態でnMOSトランジスタM1,M2のドレイン端子に現れる。nMOSトランジスタM1,M2のドレイン端子では、歪んだ入力信号Vi1,Vi2に含まれる基本波成分や奇数次成分は逆相で現れて打ち消され、偶数次成分は同相で現れて出力信号Vd12として逓倍器コア1から取り出される。
ここで、基本波成分とは、逓倍器コア1に入力される、歪む前の入力信号Vi1,Vi2の周波数と同じ周波数を有する周波数成分であって、奇数次成分とは、当該入力信号Vi1,Vi2の周波数の奇数倍の周波数を有する周波数成分であり、偶数次成分とは、当該入力信号Vi1,Vi2の周波数の偶数倍の周波数を有する周波数成分である。
このようにして、本実施の形態1に係る逓倍器コア1は、入力信号Vi1,Vi2の偶数次成分を含む出力信号Vd12を後段の差動アンプ2に出力することができる。
なお、逓倍器コア1の出力信号Vd12に含まれる偶数次成分においては、入力信号Vi1,Vi2の2倍の周波数を有する周波数成分(以後、「2倍波成分」と呼ぶ)が最も信号レベルが高く、次数が大きくなるについてその信号レベルは小さくなる。そして、本実施の形態1では、最終的には2倍波成分が差動アンプ2から出力される。
差動アンプ2は、抵抗素子R2,R3と、nMOSトランジスタM3,M4,M5とを備えている。nMOSトランジスタM3,M4のソース端子は互いに接続されており、両ソース端子は、定電流回路として機能するnMOSトランジスタM5のドレイン端子と接続されている。nMOSトランジスタM5のソース端子は接地電位と接続されており、そのゲート端子には制御信号VCSが入力される。
nMOSトランジスタM3のゲート端子は、容量素子C1を介して、逓倍器コア1におけるnMOSトランジスタM1,M2のドレイン端子と接続されている。従って、nMOSトランジスタM3のゲート端子には、逓倍器コア1の出力信号Vd12のうちの交流成分のみが入力される。また、nMOSトランジスタM3のゲート端子には抵抗素子Rbを介してバイアス回路3からのバイアス電位Vbsが印加される。
nMOSトランジスタM4のゲート端子は、容量素子C2を介して接地電位に接続されている。従って、nMOSトランジスタM4のゲート端子は交流的に接地されている。また、nMOSトランジスタM4のゲート端子には、バイアス回路3からのバイアス電位Vbsが印加される。
なお、nMOSトランジスタM3,M4のゲート端子同士は抵抗素子Rbを介して接続されているが、当該抵抗素子Rbの抵抗値は高く設定されているため、逓倍器コア1の出力信号Vd12が、nMOSトランジスタM4のゲート端子に印加されることは無い。
nMOSトランジスタM3のドレイン端子は抵抗素子R2を介して電源電位Vddが接続され、nMOSトランジスタM4のドレイン端子は抵抗素子R3を介して電源電位Vddが接続される。そして、差動アンプ2は、nMOSトランジスタM3のドレイン電位を差動出力信号Voの一方の出力信号Vo1として出力し、nMOSトランジスタM4のドレイン電位を他方の出力信号Vo2として出力する。
以上の回路構成を有する差動アンプ2は、nMOSトランジスタM3,M4のゲート端子が差動入力端子として機能し、nMOSトランジスタM3のゲート電位Vc1とnMOSトランジスタM4のゲート電位Vc2とを差動増幅する。その結果、逓倍器コア1の出力信号Vd12は逆相で増幅されて出力信号Vo1として出力されるとともに、当該出力信号Vd12は同相で増幅されて出力信号Vo2として出力される。従って、出力信号Vo1,Vo2は互いに逆相であって、相補信号となる。
本実施の形態1に係る差動アンプ2では、入力信号の周波数が高いほど増幅率が低下するため、当該差動アンプ2は、逓倍器コア1からの出力信号Vd12に含まれる偶数次成分のうち2倍波成分以外についてはほとんど出力しない。従って、差動アンプ2からは、差動入力信号Viの周波数の2倍の周波数を有する信号だけが取り出されることになる。
バイアス回路3は、抵抗素子R4,R5とnMOSトランジスタM6とを備えている。抵抗素子R4,R5は互いに直列に接続されており、当該直列に接続された抵抗素子R4,R5を介してnMOSトランジスタM6のドレイン端子は電源電位Vddに接続されている。nMOSトランジスタM6のドレイン端子とゲート端子は互いに接続されており、そのソース端子は接地電位に接続されている。そして、バイアス回路3は、抵抗素子R4と抵抗素子R5との接続点の電位をバイアス電位Vbsとして差動アンプ2に出力する。
LC直列回路4は、互いに直列接続された容量素子Cp1とインダクタ素子Lp1とを備えており、その共振周波数は、基本波成分の周波数、言い換えれば逓倍器コア1の入力信号Vi1,Vi2の周波数と同じか、あるいはその近傍に設定されている。容量素子Cp1の一端はnMOSトランジスタM1,M2のドレイン端子と接続されており、その他端はインダクタ素子Lp1の一端に接続されている。インダクタ素子Lp1の他端はnMOSトランジスタM3,M4のソース端子に接続されている。
このように、逓倍器コア1の出力端子、つまりnMOSトランジスタM1,M2のドレイン端子と、差動アンプ2におけるnMOSトランジスタM3,M4のソース端子とは、LC直列回路4を介して接続されている。
以上のような回路構成を成す本実施の形態1に係る周波数逓倍器では、逓倍器コア1から単相で出力された偶数次成分を含む出力信号Vd12は、差動アンプ2で増幅されて差動出力される。差動アンプ2では、入力信号の周波数が高いほど増幅率が低下することから、当該差動アンプ2からは2倍波成分のみが出力される。
このように、本実施の形態1に係る周波数逓倍器では、逓倍器コア1の出力端子であるnMOSトランジスタM1,M2のドレイン端子と、差動アンプ2のnMOSトランジスタM3,M4のソース端子とが、LC直列回路4を介して接続されている。従って、本実施の形態1のように、LC直列回路4の共振周波数を入力信号Vi1,Vi2の周波数と同じか、その近傍に設定することによって、入力信号Vi1,Vi2に同相成分が含まれていることに起因して、あるいは電源ライン等に入力信号Vi1,Vi2が回り込むことに起因して出力信号Vd12に基本波成分が含まれる場合には、当該基本波成分を、LC直列回路4を介してnMOSトランジスタM3,M4のソース端子に入力することができる。つまり、nMOSトランジスタM3,M4のソース電位Vs34には基本波成分が含まれることになる。その結果、nMOSトランジスタM3のゲート端子に入力される基本波成分を、nMOSトランジスタM3,M4のソース端子に入力される基本波成分でもって打ち消すことができる。これにより、差動アンプ2の出力信号Vo1,Vo2に現れる不要な基本波成分を抑圧することができる。
なお、バイアス回路3が出力するバイアス電位Vbsは電源電位Vddから生成されるため、電源ライン等に入力信号Vi1,Vi2が回り込んで電源電位Vddに基本波成分が含まれる場合には、バイアス電位Vbsにも基本波成分が含まれる
本実施の形態1では、図1に示されるように、バイアス電位VbsがnMOSトランジスタM3のゲート端子に接続される経路の回路構成は配線と抵抗素子Rbからなり、バイアス電位VbsがnMOSトランジスタM4のゲート端子に接続される経路の回路構成は配線のみからなり、両経路の回路構成は相違する。従って、当該両経路のインピーダンスが相違する
また、LC直列回路4の共振周波数を入力信号Vi1,Vi2の周波数と同じかあるいはその近傍に設定した場合であっても、必要な2倍波成分も当該LC直列回路4を若干通過して、nMOSトランジスタM3,M4のソース端子に入力される。従って、差動アンプ2での2倍波成分に対する増幅率が低下することがある。
そこで、LC直列回路4の容量素子Cp1を可変容量素子とする。これにより、当該可変容量素子の値を変化させることによってLC直列回路4の共振周波数を調整することができ、nMOSトランジスタM3,M4のソース端子に入力される基本波成分と2倍波成分の量を調整することができる。その結果、不要な基本波成分をある程度除去しつつ、2倍波成分の増幅率の低下を抑制することが可能となる。
また、容量素子Cp1を可変容量素子とする代わりに、あるいはそれに加えて、逓倍器コア1の出力端子と、差動アンプ2のnMOSトランジスタM3,M4のソース端子とを、LC直列回路4だけではなく、nMOSトランジスタ等からなる可変抵抗素子を更に介して接続しても良い。この場合には、LC直列回路4と当該可変抵抗素子とが直列に接続されることになり、当該可変抵抗素子の値を変化させることによって、nMOSトランジスタM3,M4のソース端子に入力される基本波成分と2倍波成分の量を調整することができる。その結果、不要な基本波成分をある程度除去しつつ、2倍波成分の増幅率の低下を抑制することが可能となる。
実施の形態2.
図2は本発明の実施の形態2に係る周波数逓倍器の構成を示す回路図である。図2に示されるように、本実施の形態2に係る周波数逓倍器は、上述の逓倍器コア1、差動アンプ2、バイアス回路3及び容量素子C1,C2と、LC直列回路11と、抵抗素子Rb11,Rb12とを備えている。なお、本実施の形態2に係る逓倍器コア1では、nMOSトランジスタM1,M2のソース端子は抵抗素子Rs1を介して接地電位に接続されている。
LC直列回路11は、互いに直列接続されたインダクタ素子Lp11と容量素子Cp11とを備えており、その共振周波数は、入力信号Vi1、Vi2の周波数と同じか、あるいはその近傍に設定されている。インダクタ素子Lp11の一端はnMOSトランジスタM1,M2のソース端子と接続されており、その他端は容量素子Cp11の一端に接続されている。そして、容量素子Cp11の他端は抵抗素子Rb11の一端に接続されており、抵抗素子Rb11の他端はnMOSトランジスタM3のゲート端子に接続されている。
このように、逓倍器コア1におけるnMOSトランジスタM1,M2のソース端子と、差動アンプ2におけるnMOSトランジスタM3のゲート端子とは、LC直列回路11及び抵抗素子Rb11を介して接続されている。
実施の形態1と同様に、差動アンプ2におけるnMOSトランジスタM3のゲート端子は、容量素子C1を介して逓倍器コア1におけるnMOSトランジスタM1,M2のドレイン端子と接続されており、nMOSトランジスタM4のゲート端子は、容量素子C2を介して接地電位に接続されている。従って、MOSトランジスタM4のゲート端子は交流的に接地されている。また、nMOSトランジスタM3のゲート端子には、抵抗素子Rb11,Rb12を介してバイアス回路3からのバイアス電位Vbsが印加され、nMOSトランジスタM4のゲート端子には、バイアス回路3からのバイアス電位Vbsが直接印加される。
なお、nMOSトランジスタM3,M4のゲート端子同士は抵抗素子Rb11,Rb12を介して接続されているが、抵抗素子Rb12の抵抗値は高く設定されているため、逓倍器コア1の出力信号Vd12が、nMOSトランジスタM4のゲート端子に入力されることは無い。
このように、本実施の形態2に係る周波数逓倍器では、逓倍器コア1におけるnMOSトランジスタM1,M2のソース端子と、差動アンプ2におけるnMOSトランジスタM3のゲート端子とが、LC直列回路11を介して接続されている。本実施の形態2に係る逓倍器コア1では、nMOSトランジスタM1,M2のドレイン端子に現れる信号とそれらのソース端子に現れる信号とは逆相となることから、LC直列回路11の共振周波数を入力信号Vi1,Vi2の周波数と同じか、その近傍に設定することによって、出力信号Vd12に含まれる基本波成分の逆相の信号を、当該LC直列回路11を介してnMOSトランジスタM3のゲート端子に入力することができる。その結果、nMOSトランジスタM3のゲート端子では、出力信号Vd12に含まれる基本波成分が、LC直列回路11から出力されるそれとは逆相の信号によって打ち消される。これにより、差動アンプ2の出力信号Vo1,Vo2に現れる不要な基本波成分を抑圧することができる。
なお、本実施の形態2に係る周波数逓倍器では、バイアス電位VbsがnMOSトランジスタM3のゲート端子に接続される経路の回路構成は抵抗素子Rb11,Rb12及び配線からなり、バイアス電位VbsがnMOSトランジスタM4のゲート端子に接続される経路の回路構成は配線のみからなり、両経路の回路構成は相違する。従って、上述の実施の形態1に係る周波数逓倍器と同様に、当該両経路のインピーダンスが相違する
また、本実施の形態2では、逓倍器コア1におけるnMOSトランジスタM1,M2のソース端子と、差動アンプ2におけるnMOSトランジスタM3のゲート端子とは、LC直列回路11だけではなく、抵抗素子Rb11をも介して接続されている。この抵抗素子Rb11は、基本波成分の逆相の信号についてのnMOSトランジスタM3のゲート端子への注入量を調整するために設けられている。従って、当該調整が不要な場合には、nMOSトランジスタM1,M2のソース端子と、差動アンプ2におけるnMOSトランジスタM3のゲート端子とを、LC直列回路11だけを介して接続しても良い。
また、本実施の形態2においても、LC直列回路11の共振周波数を入力信号Vi1,Vi2の周波数と同じか、あるいはその近傍に設定した場合であっても、必要な2倍波成分の逆相の信号が当該LC直列回路11を若干通過して、nMOSトランジスタM3のゲート端子に入力される。従って、差動アンプ2での2倍波成分に対する増幅率が低下することがある。
そこで、抵抗素子Rb11をnMOSトランジスタ等からなる可変抵抗素子とする。これにより、当該可変抵抗素子の値を変化させることにより、nMOSトランジスタM3のゲート端子に入力される、基本波成分及び2倍波成分の逆相の信号の量を調整することができる。その結果、不要な基本波成分をある程度除去しつつ、2倍波成分の増幅率の低下を抑制することができる。
また、抵抗素子Rb11を可変抵抗素子とすることに代えて、あるいはそれに加えて、直列回路11の容量素子Cp11を可変容量素子としても良い。この場合には、当該可変容量素子の値を変化させることによって、LC直列回路11の共振周波数を調整する。これにより、nMOSトランジスタM3のゲート端子に入力される、基本波成分及び2倍波成分の逆相の信号の量を調整することができ、不要な基本波成分をある程度除去しつつ、2倍波成分の増幅率の低下を抑制することができる。
実施の形態3.
図3は本発明の実施の形態3に係る周波数逓倍器の構成を示す回路図である。図3に示されるように、本実施の形態3に係る周波数逓倍器は、上述の逓倍器コア1、差動アンプ2、バイアス回路3及び容量素子C1,C2と、180°移相器15と、抵抗素子Rb16,Rb17と、容量素子Cs12とを備えている。
180°移相器15は、インダクタ素子Ls15と容量素子Cs15とを備え、逓倍器コア1から出力される出力信号Vd12を2系統に分配して分配信号Vsa,Vsbとして出力する。インダクタ素子Ls15の一端は、逓倍器コア1におけるnMOSトランジスタM1,M2のドレイン端子と容量素子C1の一端とに接続されており、その他端は、容量素子Cs15の一端と容量素子C2の一端とに接続されている。容量素子Cs15の他端には接地電位が接続されており、容量素子C2の他端は差動アンプ2におけるnMOSトランジスタM4のゲート端子に接続されている。また、容量素子C1の他端はnMOSトランジスタM3のゲート端子に接続されている。
本実施の形態3に係る180°移相器15では、インダクタ素子Ls15と容量素子Cs15とで構成されるLC直列回路の共振周波数が、2倍波成分と同じ周波数、つまり入力信号Vi1,Vi2の2倍の周波数に設定されている。従って、出力信号Vd12に含まれる周波数成分のうち、2倍波成分については逆相で2系統に分配されて分配信号Vsa,Vsbとして出力される。そして、180°移相器15から出力される分配信号Vsaは容量素子C1を介してnMOSトランジスタM3のゲート端子に入力され、分配信号Vsbは容量素子C2を介してnMOSトランジスタM4のゲート端子に入力される。
差動アンプ2におけるnMOSトランジスタM3のゲート端子には、抵抗素子Rb16を介してバイアス回路3からのバイアス電位Vbsが印加され、nMOSトランジスタM4のゲート端子には、抵抗素子Rb17を介してバイアス回路3からのバイアス電位Vbsが印加される。差動アンプ2は、180°移相器15から出力される分配信号Vsa,Vsbを差動増幅して、その増幅結果を出力信号Vo1,Vo2として出力する。
容量素子Cs12は、バイアス電位Vbsの変動を防止するために設けられたものである。容量素子Cs12の一端は、抵抗素子Rb16,Rb17の接続点と、抵抗素子R4,R5の接続点とに接続されており、その他端は接地されている。
なお、nMOSトランジスタM3,M4のゲート端子同士は抵抗素子Rb16,Rb17を介して接続されているが、これらの抵抗素子の抵抗値は高く設定されているため、分配信号VsaがnMOSトランジスタM4のゲート端子に印加されることは無いし、分配信号VsbがnMOSトランジスタM3のゲート端子に印加されることも無い。
このように、本実施の形態3に係る周波数逓倍器では、出力信号Vd12に含まれる2倍波成分については逆相で2系統に分配して差動アンプ2に出力する。逓倍器コア1の出力信号Vd12に不要な基本波成分が含まれている場合には、当該基本波成分は差動アンプ2に同相で入力される。よって、差動アンプ2では、同相で入力される基本波成分を打ち消すことができるとともに、逆相で入力される2倍波成分を適切に増幅でき、差動アンプ2の出力信号Vo1,Vo2に現れる不要な基本波成分を抑圧することができる。
また、本実施の形態3に係る周波数逓倍器では、バイアス電位VbsがnMOSトランジスタM3のゲート端子に接続される経路の回路構成は、容量素子Cs12、抵抗素子Rb16及び配線からなり、バイアス電位VbsがnMOSトランジスタM4のゲート端子に接続される経路の回路構成も容量素子Cs12、抵抗素子Rb17及び配線からなる。従って、両経路の回路構成は同一であり、当該両経路のインピーダンスを近づけることができる。その結果、バイアス電位Vbsに基本波成分が含まれることに起因して、nMOSトランジスタM3,M4のゲート端子に入力される基本波成分の位相差を低減することができる。よって、電源電位Vddに含まれる基本波成分のうちバイアス回路3経由で差動アンプ2の差動入力端子に入力される基本波成分を実施の形態1,2に係る周波数逓倍器よりも確実に除去することができ、差動アンプ2の出力信号には現れる基本波成分を更に抑制することができる。
なお、上述の実施の形態1,2においても、本実施の形態3と同様に、バイアス電位VbsがnMOSトランジスタM3のゲート端子に接続される経路の回路構成と、バイアス電位VbsがnMOSトランジスタM4のゲート端子に接続される経路の回路構成とを同一にしても良い
実施の形態4.
図4は本発明の実施の形態4に係る周波数逓倍器の構成を示す回路図である。本実施の形態4に係る周波数逓倍器は、上述の実施の形態3に係る周波数逓倍器において、ダミー逓倍器コア21を更に備えるものである。
ダミー逓倍器コア21は、抵抗素子R6とnMOSトランジスタM7,M8とを備えており、逓倍器コア1と同一のレイアウトパターンを備えている。従って、ダミー逓倍器コア21と逓倍器コア1とでは、回路構成が同一であるのはもちろんのこと、それらが有するnMOSトランジスタの活性領域やゲート電極の形状、あるいは抵抗素子の形状等も同一である。
ダミー逓倍器コア21では、nMOSトランジスタM7,M8のドレイン端子は互いに接続されており、両ドレイン端子は抵抗素子R6を介して電源電位Vddに接続される。また、nMOSトランジスタM7,M8のソース端子は互いに接続されており、両ソース端子は接地電位が接続される。そして、nMOSトランジスタM7,M8のドレイン端子は、180°移相器15におけるインダクタ素子Ls15と容量素子Cs15との接続点に接続されている。
本実施の形態4に係るダミー逓倍器コア21では、その入力端子であるnMOSトランジスタM7,M8のゲート端子には信号は入力されず、当該ゲート端子はオープン状態である。また、ダミー逓倍器コア21は、nMOSトランジスタM7,M8のドレイン電位を出力信号Vd78として出力する。そして、nMOSトランジスタM7,M8のドレイン端子は、インダクタ素子Ls15と容量素子Cs15との接続点に接続されていることから、ダミー逓倍器コア21の出力信号Vd78は、180°移相器15の分配信号Vsbに重畳されて、差動アンプ2におけるnMOSトランジスタM4のゲート端子に入力される。
このように、本実施の形態4に係る周波数逓倍器では、逓倍器コア1と同じレイアウトパターンを有するダミー逓倍器コア21の出力信号Vd78が差動アンプ2におけるnMOSトランジスタM4のゲート端子に入力されるため、電源ライン等に入力信号Vi1,Vi2が回り込んだ場合には、逓倍器コア1の出力信号Vd12に含まれる基本波成分が差動アンプ2におけるnMOSトランジスタM3のゲート端子に入力されるとともに、ダミー逓倍器コア21の出力信号Vd78に含まれる基本波成分がnMOSトランジスタM4のゲート端子に入力される。従って、出力信号Vd12に含まれる基本波成分を、出力信号Vd78に含まれる基本波成分で打ち消すことができる。その結果、差動アンプ2の出力信号Vo1,Vo2に現れる不要な基本波成分を更に抑圧することができる。
また、本実施の形態4では、電源電位Vddと、nMOSトランジスタM3のゲート端子とは、抵抗素子R1及び容量素子C1を介して接続されており、電源電位Vddと、nMOSトランジスタM4のゲート端子とは、抵抗素子R6及び容量素子C2を介して接続されている。つまり、電源電位Vddが抵抗素子R1を介してnMOSトランジスタM3のゲート端子に接続される経路の回路構成と、電源電位Vddが抵抗素子R6を介してnMOSトランジスタM4のゲート端子に接続される経路の回路構成とは同一である。従って、両経路のインピーダンスを近づけることができる。その結果、電源電位Vddから抵抗素子R1を介してnMOSトランジスタM3のゲート端子に入力される基本波成分と、電源電位Vddから抵抗素子R6を介してnMOSトランジスタM4のゲート端子に入力される基本波成分との位相差を低減できる。よって、出力信号Vd12に含まれる基本波成分を、出力信号Vd78に含まれる基本波成分で確実に打ち消すことができ、差動アンプ2の出力信号Vo1,Vo2に現れる不要な基本波成分を確実に抑圧することができる。
実施の形態5.
図5は本発明の実施の形態5に係る周波数逓倍器の構成を示す回路図である。本実施の形態5に係る周波数逓倍器は、上述の実施の形態1に係る周波数逓倍器において、実施の形態4に係るダミー逓倍器コア21を更に備えるものである。
本実施の形態5に係るダミー逓倍器コア21では、nMOSトランジスタM7,M8のドレイン端子は、差動アンプ2におけるnMOSトランジスタM4のゲート端子と容量素子C3を介して接続されている
実施の形態5においても、電源電位Vddが抵抗素子R1を介してnMOSトランジスタM3のゲート端子に接続される経路の回路構成と、電源電位Vddが抵抗素子R6を介してnMOSトランジスタM4のゲート端子に接続される経路の回路構成とは同一であるため、両経路のインピーダンスを近づけることができる
実施の形態6.
図6は本発明の実施の形態6に係る周波数逓倍器の構成を示す回路図である。本実施の形態6に係る周波数逓倍器は、上述の実施の形態2に係る周波数逓倍器において、上述のダミー逓倍器コア21を更に備えるものである。なお、本実施形態6に係るダミー逓倍器コア21では、nMOSトランジスタM7,M8のソース端子は抵抗素子Rs2を介して接地電位に接続されている。また、図6に示される逓倍器コア1及びダミー逓倍器コア21のレイアウトパターンは同一である。
本実施の形態6に係るダミー逓倍器コア21では、nMOSトランジスタM7,M8のドレイン端子は、差動アンプ2におけるnMOSトランジスタM4のゲート端子と容量素子C4を介して接続されている
実施の形態6においても、電源電位Vddが抵抗素子R1を介してnMOSトランジスタM3のゲート端子に接続される経路の回路構成と、電源電位Vddが抵抗素子R6を介してnMOSトランジスタM4のゲート端子に接続される経路の回路構成とは同一である。
なお、本実施の形態6では、バイアス電位VbsがnMOSトランジスタM3のゲート端子に接続される経路の回路構成と、バイアス電位VbsがnMOSトランジスタM4のゲート端子に接続される経路の回路構成とは相違しているが、図7に示されるように抵抗素子b13,Rb14を追加することによって、両経路の回路構成を同一にしても良い。
図7に示される回路では、nMOSトランジスタM3,M4のゲート端子は、互いに直列接続された抵抗素子Rb11〜Rb14を介して接続されており、抵抗素子Rb12,Rb13の接続点には容量素子C2の一端が接続されるとともに、バイアス電位Vbsが印加される。従って、バイアス電位Vbsは、抵抗素子Rb13,Rb14を介してnMOSトランジスタM4のゲート端子に印加されるとともに、抵抗素子Rb11,Rb12を介してnMOSトランジスタM3のゲート端子に印加される。その結果、バイアス電位VbsがnMOSトランジスタM3のゲート端子に接続される経路の回路構成と、バイアス電位VbsがnMOSトランジスタM4のゲート端子に接続される経路の回路構成とが同一となる。

以上の実施の形態1〜6では、トランジスタとしてMOSトランジスタを使用していたが、当該MOSトランジスタの代わりにバイポーラトランジスタやGaAsMESFETを使用しても同様の効果を得ることができる。
本発明の実施の形態1に係る周波数逓倍器の構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態2に係る周波数逓倍器の構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態3に係る周波数逓倍器の構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態4に係る周波数逓倍器の構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態5に係る周波数逓倍器の構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態6に係る周波数逓倍器の構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態6に係る周波数逓倍器の変形例の構成を示す回路図である。
符号の説明
1 逓倍器コア、2 差動アンプ、3 バイアス回路、4,11 LC直列回路、15 180°移相器、21 ダミー逓倍器コア。

Claims (9)

  1. 入力信号の周波数の2倍の周波数を有する2倍波成分を主として含み、かつ当該2倍波成分とは異なる、前記入力信号の周波数の偶数倍の周波数を有する周波数成分を含む信号を単相で出力する逓倍器コアと、
    一方の入力端子には前記逓倍器コアの出力信号が入力され、他方の入力端子は交流的に接地される差動入力端子を有し、当該差動入力端子に入力される信号を差動増幅することによって前記逓倍器コアの前記出力信号を増幅して差動出力する差動アンプと、
    互いに直列に接続されたインダクタ素子及び容量素子を有するLC直列回路と
    を備え、
    前記差動アンプは、それぞれが第1及び第2の電流端子と制御端子とを有し、前記第2の電流端子同士が互いに接続された第1及び第2のトランジスタを含み、
    前記第1のトランジスタの前記制御端子は前記差動入力端子の前記一方の入力端子として機能し、
    前記第2のトランジスタの前記制御端子は前記差動入力端子の前記他方の入力端子として機能し、
    前記LC直列回路は、前記逓倍器コアの出力端子と、前記差動アンプにおける前記第1及び第2のトランジスタの前記第2の電流端子との間に直列に挿入され、前記逓倍器コアの出力信号に含まれる、前記入力信号と同じ周波数の基本波成分を通過させるバンドパスフィルタとして機能する、周波数逓倍器。
  2. 請求項1に記載の周波数逓倍器であって、
    前記逓倍器コアの前記出力端子と、前記差動アンプにおける前記第1及び第2のトランジスタの前記第2の電流端子との間には、前記LC直列回路と直列に接続された可変抵抗素子が直列に挿入されている、周波数逓倍器。
  3. それぞれが第1及び第2の電流端子と制御端子とを有する第1及び第2のトランジスタを含み、入力信号の周波数の2倍の周波数を有する2倍波成分を主として含み、かつ当該2倍波成分とは異なる、前記入力信号の周波数の偶数倍の周波数を有する周波数成分を含む信号を単相で出力する逓倍器コアと、
    一方の入力端子には前記逓倍器コアの出力信号が入力され、他方の入力端子は交流的に接地される差動入力端子を有し、当該差動入力端子に入力される信号を差動増幅することによって前記逓倍器コアの前記出力信号を増幅して差動出力する差動アンプと、
    互いに直列に接続されたインダクタ素子及び容量素子を有するLC直列回路と
    を備え、
    前記逓倍器コアにおける前記第1及び第2のトランジスタでは、前記第1の電流端子同士、及び前記第2の電流端子同士は互いに接続されるとともに、前記第1の電流端子が第1の抵抗素子を介して電源電位に接続され、かつ前記第2の電流端子が第2の抵抗素子を介して接地電位に接続され、
    前記逓倍器コアは、前記第1及び第2のトランジスタの前記第1の電流端子の電位を出力し、
    前記LC直列回路は、前記逓倍器コアにおける前記第1及び第2のトランジスタの前記第2の電流端子と、前記差動入力端子における前記一方の入力端子との間に直列に挿入され、前記逓倍器コアにおける前記第1及び第2のトランジスタの前記第2の電流端子に現れる、前記入力信号と同じ周波数の基本波成分を通過させるバンドパスフィルタとして機能する、周波数逓倍器。
  4. 請求項3に記載の周波数逓倍器であって、
    前記逓倍器コアにおける前記第1及び第2のトランジスタの前記第2の電流端子と、前記差動入力端子における前記一方の入力端子との間には、前記LC直列回路と直列に接続された可変抵抗素子が直列に挿入されている、周波数逓倍器。
  5. 請求項1及び請求項3のいずれか一つに記載の周波数逓倍器であって、
    前記LC直列回路に含まれる容量素子は可変容量素子である、周波数逓倍器。
  6. 入力信号の周波数の2倍の周波数を有する2倍波成分を主として含み、かつ当該2倍波成分とは異なる、前記入力信号の周波数の偶数倍の周波数を有する周波数成分を含む信号を単相で出力する逓倍器コアと、
    前記逓倍器コアの出力信号を2系統に分配して第1及び第2の信号として出力する180°移相器と、
    一方の入力端子には前記第1の信号が入力され、他方の入力端子には第2の信号が入力される差動入力端子を有し、当該差動入力端子に入力される信号を差動増幅して差動出力する差動アンプと
    を備え、
    前記180°移相器は、前記逓倍器コアの前記出力信号に含まれる前記2倍波成分については逆相で2系統に分配して出力し、前記逓倍器コアの出力信号に含まれる、前記入力信号と同じ周波数の基本波成分については同相で2系統に分配して出力する、周波数逓倍器。
  7. 請求項に記載の周波数逓倍器であって、
    前記逓倍器コアと同じレイアウトパターンを有し、前記逓倍器コアと共通の電源電位に接続されるダミー逓倍器コアを更に備え、
    前記逓倍器コア及び前記ダミー逓倍器コアのそれぞれは、それぞれが第1及び第2の電流端子を有する第3及び第4のトランジスタを含み、
    前記逓倍器コア及び前記ダミー逓倍器コアのそれぞれにおいては、前記第3及び第4のトランジスタの前記第1の電流端子同士が接続されるとともに、前記第3及び第4のトランジスタの前記第1の電流端子が抵抗素子を介して前記電源電位に接続され、
    前記逓倍器コア及び前記ダミー逓倍器コアのそれぞれにおいては、前記第3及び第4のトランジスタの前記第2の電流端子は接地電位に接続されており、
    前記逓倍器コア及び前記ダミー逓倍器コアのそれぞれは、前記第3及び第4のトランジスタの前記第1の電流端子の電位を出力し、
    前記ダミー逓倍器コアの出力信号は、前記差動入力端子における前記他方の入力端子に入力される、周波数逓倍器。
  8. 請求項に記載の周波数逓倍器であって、
    前記電源電位が前記逓倍器コアの前記抵抗素子を介して前記差動入力端子の前記一方の入力端子に接続される経路の回路構成と、前記電源電位が前記ダミー逓倍器コアの前記抵抗素子を介して前記差動入力端子の前記他方の入力端子に接続される経路の回路構成とは同一である、周波数逓倍器。
  9. 請求項6乃至請求項8のいずれか一つに記載の周波数逓倍器であって、
    前記差動入力端子における前記一方及び他方の入力端子のそれぞれにバイアス電位を入力するバイアス回路を更に備え、
    前記バイアス電位が前記差動入力端子の前記一方の入力端子に接続される経路の回路構成と、前記バイアス電位が前記差動入力端子の前記他方の入力端子に接続される経路の回路構成とは同一である、周波数逓倍器。
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