JP4775702B2 - エンボス加工装置および加工方法 - Google Patents
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Description
図4および図6に示すように、加熱器47の下流側においてエンボス加工用離型紙とシート状材料は分離し、それぞれ巻取ロール42および巻取ロール44により巻き取られるようになっている。
まず、供給ロール41から送られたエンボス加工用離型紙について、コーター45により当該エンボス加工用離型紙の離型層2側(図4の上方側)の表面にコーティング用樹脂4を塗着する。次に、ラミネーター46において、供給ロール43から送られたシート状材料をコーティング用樹脂4上に積層してこのシート状材料をエンボス加工用離型紙側に押圧する。このことにより、離型層2のエンボス模様がコーティング用樹脂4に転写される。さらに、加熱器47によりエンボス加工用離型紙とシート状材料との組合せ体を加熱し、シート状材料にコーティング用樹脂4を固着させる。加熱器47の下流側において、図6に示すように、コーティング用樹脂4が離型層2から分離することにより、シート状材料とエンボス加工用離型紙とが分離され、最終的にエンボス模様が施されるとともにコーティングされた合成皮革等のシート状材料を得ることができる。
また、本発明は、エンボス模様が施されたシート状材料を製造するエンボス加工方法であって、紙層と当該紙層の一方の表面に積層された離型層とを有しエンボス模様が施された離型紙に対して、当該離型紙の紙層の他方の表面側に、紙層のエンボス形状を維持するための熱硬化性樹脂層を形成する熱硬化性樹脂層形成工程と、熱硬化性樹脂層形成工程により熱硬化性樹脂層が形成された離型紙であるエンボス加工用離型紙上にシート状材料を積層し、当該シート状材料をエンボス加工用離型紙側に押圧することにより、シート状材料にエンボス模様を施すエンボス加工工程と、を備えたことを特徴とするエンボス加工方法である。
このようなエンボス加工装置および加工方法によれば、エンボス模様が施された離型紙について、当該離型紙の紙層の表面のうち離型層が積層されていない側の表面に熱硬化性樹脂層を更に形成しているので、この熱硬化性樹脂層が紙層のエンボス形状を維持するよう当該紙層を支持することとなる。このため、エンボス加工用離型紙を用いてシート状材料にエンボス模様を施すにあたり、エンボス加工用離型紙を繰り返し使用した場合であっても当該エンボス加工用離型紙のエンボス形状の凹凸が平坦化されることを抑制することができ、エンボス模様が施されたシート状材料の意匠性を良好に保つことができる。
また、本発明のエンボス加工方法においては、前記エンボス加工工程において、エンボス加工用離型紙の離型層側の表面にコーティング用樹脂を塗着し、このコーティング用樹脂上に更にシート状材料を積層して当該シート状材料をエンボス加工用離型紙側に押圧するとともに加熱することによりコーティング用樹脂がコーティングされたシート状材料を形成することが好ましい。
このようなエンボス加工装置および加工方法によれば、エンボス模様が施されるとともにコーティングが行われたシート状材料を確実に得ることができる。
このうち、図1は、本実施の形態におけるエンボス加工装置の構成を示す概略構成図であり、図2(a)は、図1のエンボス加工装置において表面(底面)に熱硬化性樹脂層を形成する前の離型紙の縦断面図であり、(b)は、表面(底面)に熱硬化性樹脂層が形成された離型紙の縦断面図である。図3は、図1のエンボス加工装置においてエンボス加工用離型紙のエンボス模様をシート状材料に転写する際の状態を示す説明図である。
このようなエンボス加工装置10の各構成要素について以下に詳述する。
まず、紙層1と離型層2とからなりエンボス模様が施された離型紙(図2(a)参照)が巻かれた供給ロール11を準備する。
次に、供給ロール11から離型紙を連続的に巻き出し、図1に示すように熱硬化性樹脂層形成手段20にこの巻き出された離型紙を送る。熱硬化性樹脂層形成手段20において、まずコーター21により離型紙の紙層1の表面のうち離型層2が積層されていない側の表面(底面)に熱硬化性樹脂を塗着し、次に加熱器22により離型紙の表面に塗着された熱硬化性樹脂を加熱することにより、図2(b)に示すように熱硬化性樹脂層3を紙層1の底面に形成する。
まず、熱硬化性樹脂層形成手段20から送られたエンボス加工用離型紙について、コーター31により当該エンボス加工用離型紙の離型層2側(図1の上方側)の表面にコーティング用樹脂を塗着する。次に、ラミネーター32において、供給ロール13から送られたシート状材料をコーティング用樹脂4上に積層してこのシート状材料をエンボス加工用離型紙側に押圧する。このことにより、離型層2のエンボス模様がコーティング用樹脂4に転写される(図3参照)。さらに、加熱器33によりエンボス加工用離型紙とシート状材料との組合せ体を加熱し、シート状材料にコーティング用樹脂4を固着させることによりシート状材料に対してコーティングを行う。加熱器33の下流側において、コーティング用樹脂4が離型層2から分離することにより、シート状材料とエンボス加工用離型紙とが分離され、最終的にエンボス模様が施されるとともにコーティングされた合成皮革等のシート状材料を得ることができる。
2 離型層
3 熱硬化性樹脂層
4 コーティング用樹脂
10 エンボス加工装置
11 供給ロール
12 巻取ロール
13 供給ロール
14 巻取ロール
20 熱硬化性樹脂層形成手段
21 コーター
22 加熱器
30 エンボス加工手段
31 コーター
32 ラミネーター(押圧器)
33 加熱器
40 エンボス加工装置
41 供給ロール
42 巻取ロール
43 供給ロール
44 巻取ロール
45 コーター
46 ラミネーター(押圧器)
47 加熱器
Claims (6)
- エンボス模様が施されたシート状材料を製造するエンボス加工装置であって、
紙層と当該紙層の一方の表面に積層された離型層とを有しエンボス模様が施された離型紙に対して、当該離型紙の紙層の他方の表面側に、紙層のエンボス形状を維持するための熱硬化性樹脂層を形成する熱硬化性樹脂層形成手段と、
前記熱硬化性樹脂層形成手段により熱硬化性樹脂層が形成された離型紙であるエンボス加工用離型紙上にシート状材料を積層し、当該シート状材料をエンボス加工用離型紙側に押圧することによりシート状材料にエンボス模様を施すエンボス加工手段と、
を備えたことを特徴とするエンボス加工装置。 - 前記エンボス加工手段は、エンボス加工用離型紙の離型層側の表面にコーティング用樹脂を塗着するコーターと、このコーティング用樹脂上に更にシート状材料を積層して当該シート状材料をエンボス加工用離型紙側に押圧する押圧器と、押圧器から送られたシート状材料を加熱することによりコーティング用樹脂がコーティングされたシート状材料を形成する加熱器とを有することを特徴とする請求項1記載のエンボス加工装置。
- 前記コーティング用樹脂はポリウレタンからなることを特徴とする請求項2記載のエンボス加工装置。
- エンボス模様が施されたシート状材料を製造するエンボス加工方法であって、
紙層と当該紙層の一方の表面に積層された離型層とを有しエンボス模様が施された離型紙に対して、当該離型紙の紙層の他方の表面側に、紙層のエンボス形状を維持するための熱硬化性樹脂層を形成する熱硬化性樹脂層形成工程と、
熱硬化性樹脂層形成工程により熱硬化性樹脂層が形成された離型紙であるエンボス加工用離型紙上にシート状材料を積層し、当該シート状材料をエンボス加工用離型紙側に押圧することにより、シート状材料にエンボス模様を施すエンボス加工工程と、
を備えたことを特徴とするエンボス加工方法。 - 前記エンボス加工工程において、エンボス加工用離型紙の離型層側の表面にコーティング用樹脂を塗着し、このコーティング用樹脂上に更にシート状材料を積層して当該シート状材料をエンボス加工用離型紙側に押圧するとともに加熱することによりコーティング用樹脂がコーティングされたシート状材料を形成することを特徴とする請求項4記載のエンボス加工方法。
- 前記エンボス加工工程において、連続的に搬送されるシート状材料に対してエンボス模様を順次施し、この際に、熱硬化性樹脂層形成工程により熱硬化性樹脂層が一旦形成されたエンボス加工用離型紙を複数回再使用することを特徴とする請求項4または5記載のエンボス加工方法。
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