JP4775191B2 - 車室内の内装部品支持構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の室内で荷物等を保持する内装部品を着脱可能に支持することを可能とする、車室内の内装部品支持構造に関するものである。
従来より、車両の客室内において、シート装置のシートバックに乗員の手荷物等を保持するためにフック等の内装部品を設けた種々の技術が知られている。このような技術の具体例としては、以下の特許文献1〜3が挙げられる。
特許第3555745号公報 実開平5−58491号公報 登録実用新案第3020911号公報
しかしながら、これらの特許文献1〜3には、以下のような課題が存在する。
特許文献1の技術においては、フックをシートバックのパッド(クッション材)に埋め込む構造となっているため、フックに入力される荷重が大きい場合にはパッドからフックが外れてしまう事態が生じ得る。また、このとき、パッドを傷つけることになるため、シートバック本来の機能も損なわれてしまう。
また、この特許文献1の技術においては、シートバックの表皮材であるトリムカバーに切り込みを入れ、この切込みからフックをシートバックのパッドに埋め込む構造となっているため、トリムカバーの切り込みに対する末端処理に手間がかかるという事態も生じる。
さらに、この末端処理を行なったとしても、その後、フックに繰り返し荷重が入力されることにより、切込みからトリムカバーが破けたりほころんだりして美観が低下しやすいという課題もある。
特許文献2の技術においては、シートバックの背面において上下方向に延在する一対の縦バーを設け、この一対の縦バーに亘ってフックを有する横バーを固定するという構造となっているが、乗員の視線に晒される部品が多く、また、構造自体もかなり大掛かりなものとなっているため、車室内の美観を損ねてしまうという課題が生じる。
特許文献3の技術においては、袋吊り下げ具の取付部材をシートバック(背もたれ部)の上部に引っ掛ける構造となっているが、このような構造では、車両が振動した場合において、取付部材が容易にシートバックから外れてしまう、またフックが確実に支持されずに下方に落ちてしまうという課題がある。また、シートバックの表皮材と取付部材との接触面が擦れあうことで、シートバック表皮材が傷みやすいという課題もある。
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、車室内の美観が低下することを防ぎながら、車室内の使い勝手を向上させることができる、車両の客室内の内装部品支持構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の車室内の内装部品支持構造(請求項1)は、車両の客室内に設けられるシート装置のシートバックにおいて、該シートバック内のフレームに固定されたブラケット部材と、該ブラケット部材および該シートバックを覆う表皮材と、該ブラケット部材に固定され、所定の内装部品が着脱可能に係合される穴部を有して該内装部品を支持するガーニッシュ部材とを備え、該表皮材は、該ブラケット部材と該ガーニッシュ部材との間に介装されていることを特徴としている。
また、請求項2記載の本発明の車室内の内装部品支持構造は、請求項1記載の内容において、該シートバックの該フレームは、上下方向に延在する鉛直フレームを有し、該ブラケット部材は、該鉛直フレームに沿って延在することを特徴としている。
本発明の車室内の内装部品支持構造によれば、表皮材がブラケット部材とガーニッシュ部材との間に介装されているので、ブラケット部材が隠されるとともにガーニッシュ部材の穴部から表皮材が見えるようにしたので、車両の客室内の美観が低下することを防ぐことができ、且つ、フック等の所定の内装部品を穴部に対して着脱させることができるので、客室の使い勝手を向上させることができる。(請求項1)
また、ガーニッシュ部材に入力される荷重の方向(即ち上下方向)に近似してブラケット部材が延在するようになっているので、比較的大きな荷重が内装部品側からガーニッシュ部材に入力されたとしても、この荷重を確実に受け止めることができるという利点がある。(請求項2)
以下、図面により、本発明の一実施形態に係る車両の客室内の内装部品支持構造について説明する。図1は本発明が適用されたシート装置の全体構成を示す模式的な部分破断図、図2はこのシート装置のシートバックの要部を示す模式的な部分破断図、図3は樹脂ガーニッシュ18を示す模式的な斜視図、図4は樹脂ガーニッシュ18を示す模式的な正面図、図5は樹脂ガーニッシュ18と取付ブラケット17とを示す模式的な斜視図、図6は取付ブラケット17に樹脂ガーニッシュ18が取り付けられた状態でフック部材26が樹脂ガーニッシュ18に取り付けられた場合を示す模式的な斜視図、図7図は図1の模式的なVII−VII断面図であってフック部材26が取り付けられた場合を示す図である。
また、図8はフック部材26を示す模式的な斜視図、図9はフック部材26を示す模式的な側面図、図10はフック部材26を示す模式的な後面図、図11は図9の模式的なIX−IX断面図、図12はフック部材26を示す模式的な斜視図、図13はフック部材26が樹脂ガーニッシュ18に取り付けられた場合における図12の模式的なXIII−XIII断面図、図14はフック部材26が樹脂ガーニッシュ18に取り付けられた場合における図12の模式的なXIV−XIV断面図、図15はフック部材26の要部を主に示す模式的な斜視図である。
図1および図2に示すように、車両用のシート装置10は、シートクッション11とシートバック12とにより主に形成されている。
また、このシートバック12は、シートバックフレーム(フレーム)13と、クッション材14と、このクッション材14を覆う表皮材15とにより主に形成されている。
なお、このシートバックフレーム13のうち、上下方向に延在する部分を鉛直フレーム13A,13Aといい、これらの鉛直フレーム13A,13Aの各上端を接続し水平方向に延在する部分を水平フレーム13Bという。
また、鉛直フレーム13A,13Aの各下端は、図示しない回動機構を介してシートクッション11に対して回動可能に接続されている。
また、水平フレーム13Bにはヘッドレスト取付部材16,16が固定されている。これらのヘッドレスト取付部材16,16は断面中空の部材であって、その内部に図示しないヘッドレストのステーが挿入されるようになっている。
そして、各鉛直フレーム13A,13Aのシートバック中心C1側には、それぞれ、取付ブラケット(ブラケット部材)17,17が溶接されている。
これらの各取付ブラケット17,17は、鉛直フレーム13A,13Aに沿って延在し、且つ、これらの鉛直フレーム13A,13Aに沿って溶接された金属製の板材であって、図5に示すように、5つのガーニッシュ取付穴17A〜17Eが穿設されている。これらのガーニッシュ取付穴17A〜17Eは、後述する樹脂ガーニッシュ(ガーニッシュ部材)18の5つの突起部18A〜18Eがそれぞれ嵌入するものである。
また、この取付ブラケット17は、一側に3つのフランジ部21〜23が形成され、これらのフランジ部21〜23がシートバック12の鉛直フレーム13Aに溶接されるようになっている。
図1および図2に示すように、シートバック12の背面側には、シートバック12の幅方向両側部に2つの樹脂ガーニッシュ18,18が略並行に設けられている。樹脂ガーニッシュ18は、鉛直フレーム13Aに沿って延設され、取付ブラケット17に固定されている。
図3〜図6に示すように、樹脂ガーニッシュ18は、取付ブラケット17の長さと略同じ長さの樹脂製の板材であって、上穴24と下穴25の2つの穴部が穿設されている。
これらの上穴24および下穴25は、それぞれ、大径部24A,25Aと小径部24B,25Bとを有し、これらの大径部24A,25Aと小径部24B,25Bとが、それぞれ互いに連通するように形成されている。
そして、これらの上穴24または下穴25には、例えば、図6に示すように、フック部材(内装部品)26が着脱可能に係合されるようになっている。なお、このフック部材26の構造については後述する。
上穴24の小径部24Bは、図4に示すように、一対の直線部(第1直線部)24B1,24B1と、この直線部24B1,24B1の下端を接続する円弧状の円弧部(第1円弧部)24B2と、直線部24B1,24B1の両上端の間に形成された開口である開口部24B3とにより、略U字形に形成されている。
同様に、下穴25の小径部25Bも、一対の直線部(第1直線部)25B1,25B1と、この直線部25B1,25B1の下端を接続する円弧状の円弧部(第1円弧部)25B2と、直線部25B1,25B1の両上端の間に形成された開口である開口部25B3とにより、略U字形に形成されている。
なお、本実施形態において、上穴24の形状と下穴25の形状とは同一であり、したがって、各寸法も、上穴24と下穴25との間で差異はない。
また、図3に示すように、樹脂ガーニッシュ18の裏面には、上穴24の小径部24Bの周縁両側方(図4中符号A24B1,A24B1参照)近傍または下穴25の小径部25Bの周縁両側方(図4中符号A25B1,A25B1参照)近傍に一対の側方隆起部18F,18Fが形成され、小径部24Bの周縁下方(図4中符号A24B2参照)または小径部25Bの周縁下方(図4中符号A25B2参照)に下方隆起部18Gが形成されている。そして、これら側方隆起部18Fと下方隆起部18Gは、フック部材26が上穴24または下穴25に係合された際に、フック部材26と当接されるようになっている。(図13、図14参照)
さらに、この樹脂ガーニッシュ18の裏面には、5つの突起部18A〜18Eが形成されている。なお、これら5つの突起部18A〜18Eのうちの突起部18Cを除く全てには、固定部材39がそれぞれ設けられている。
この固定部材39は、いずれのガーニッシュ取付穴17A〜17Eの最小径よりも大きな外径を有しているが、ガーニッシュ取付穴17A〜17Eに対して強く押し込まれた場合には、その外径が収縮し、その後、ガーニッシュ取付穴17A〜17Eを通過した後に再び元の外径に復元する金属製のクリップである。これにより、図6に示すように、樹脂ガーニッシュ18が取付ブラケット17に対して容易に固定できるようになっている。
突起部18Cは、樹脂ガーニッシュ18の中央から僅かに上方側にずらして設けられており、これにより、取付ブラケット17に対して樹脂ガーニッシュ18が上下逆さまに誤って取り付けられることを防ぐことができるようになっている。
また、図7に示すように、取付ブラケット17と樹脂ガーニッシュ18との間にはシートバック12の表皮材15が介装されている。つまり、この表皮材15は、取付ブラケット17を覆っており、これにより、取付ブラケット17が露出することがない、またフック部材26が係合されていない状態において、上穴24,下穴25内に表皮材15が見えるので、シートバック12背面の見栄えが低下することを防ぐことができ、車室の美観を損なうことがないようになっている。
図8および図9に示すように、フック部材(内装部品)26は、主に、基部27と、前端部28と、接続部29と、嵌入部31とにより一体に形成された樹脂製の部材である。
これらのうち、基部27は、高さh2で形成された平板状の部分である。
また、前端部28は、基部27に対して所定距離L1離間し、その高さh1が基部27の高さh2よりも低く形成された部分である。
また、接続部29は、基部27の前面と前端部28の下端とを接続する部分である。
また、嵌入部31は、基部27の後面に設けられた部分であって、主に、円盤部(挿入部)32と、上端部33と、溝部34と、内壁部35とにより一体に形成されている。
図10に示すように、円盤部32は、樹脂ガーニッシュ18の上穴24および下穴25における大径部24A,25Aの各内径D24A,D24B(図4参照)よりも小さく、且つ、小径部24B,25Bの各内径D24A,D24B(図4参照)よりも大きな外径D32を有する円盤状の部分である。また、この円盤部32は、上穴24および下穴25における大径部24A,25Aに挿入される部分でもある。
また、上端部33は、図9に示すように、円盤部32の上端と基部27の後面とを接続する部分である。
また、内壁部35は、図11に示すように、上端部33とともに円盤部32と基部27とを接続する略U字形の壁部であって、その全幅(外径)D35は、樹脂ガーニッシュ18の上穴24および下穴25における小径部24B,25Bの各内径D24A,D24Bよりも僅かに小さくなるように形成されている。
また、この内壁部35は、一対の直線部(第2直線部)35A,35Aと、円弧部(第2円弧部)35Bとを有する略U字形に形成されており、その上部、いわゆる一対の直線部35A、35Aの上部は、上端部33に接続されている。
また、内壁部35と上端部33とが接続される境界部、いわゆる一対の直線部35A、35Aの両上端部には、左右側方に突出された一対の鍔部35C、35Cが形成されている。
これらのうち、直線部35A,35Aは、上穴24の小径部24Bの開口部24B3または下穴25の小径部25Bの開口部25B3へ挿入され、小径部24Bの直線部24B1,24B1または小径部25Bの直線部25B1,25B1に対してそれぞれ摺動する部分である。
また、円弧部35Bは、直線部35A,35Aの両下端を接続し、小径部24Bの円弧部24B2または小径部25Bの円弧部25B2に突き当たって合致するように形成された部分である。
また、鍔部35C、35Cは、上穴24の大径部24Aの内周部24A1,24A1(図3参照)または下穴25の大径部25Aの内周部25A1,25A1(図3参照)に当接するよう形成された部分である。
また、溝部34は、上端部33と円盤部32と基部27と内壁部35との間で形成される窪みである。
そして、円盤部32の両側には、それぞれ、基部27側へ隆起し、小径部24Bの周縁両側方(図4中符号A24B1,A24B1参照)または小径部25Bの周縁両側方(図4中符号A25B1,A25B1参照)に当接する一対の隆起部(両側当接部)36,36が形成されている。
隆起部36は、フック部材26が上穴24または下穴25に係合された状態において、樹脂ガーニッシュ18の小径部24Bの周縁両側方(図4中符号A24B1,A24B1参照)または小径部25Bの周縁両側方(図4中符号A25B1,A25B1参照)に設けられた側方隆起部18F,18Fよりも下方側に位置するよう配置されている。(図14参照)
また、図9に示すように、隆起部36と基部27との間の距離L36は、樹脂ガーニッシュ18の板厚T18(図14参照)よりも僅かに短くなるように設定されている。
これらにより、フック部材26と樹脂ガーニッシュ18との間で無駄な隙間が形成されることを防ぐとともに、フック部材26の上方への動きを規制して、フック部材26と樹脂ガーニッシュ18とを確実に係合することができるようになっている。
また、図10に示すように、これらの隆起部36,36の両側には、それぞれ、一対のスリット38,38が形成されている。また、円盤部32において、隆起部36の両端における肉厚T36が、他の部分の肉厚T32よりも薄く形成されている。
これにより、隆起部36が撓むことが許容され、フック部材26が樹脂ガーニッシュ18の上穴24または下穴25に対して係合する際に、隆起部36が樹脂ガーニッシュ18に一対で設けられた側方隆起部18A,18Aを乗り越えさせるようにすることで、樹脂ガーニッシュ18との間で適切な摺動抵抗が生じるようにするとともに、ユーザに対してフック部材26が上穴24または下穴25に対して確実に係合されたという感触(節度感)を与えることができるようになっている。
さらに、このフック部材26の嵌入部31は、小径部24Bの周縁下方(図4中符号A24B2参照)または小径部25Bの周縁下方(図4中符号A25B2参照)に設けられた下方隆起部18Gに当接する下方当接部37を有している。
これにより、フック部材26の下方部における樹脂ガーニッシュ18との隙間をもなくすことで、フック部材26のがたつきを防止することができる。
本発明の一実施形態に係る車両の客室内の内装部品支持構造は上述のように構成されているので、以下のような作用および効果を奏する。
シートクッション11を製造する際には、まず、シートバック12の鉛直フレーム13Aに対して取付ブラケット17,17を溶接する。
その後、クッション材14をフレーム13に対して固定し、そして、クッション材14を表皮材15で覆う。
その後、取付ブラケット17,17のガーニッシュ取付穴17A〜17Eに対応する位置で表皮材15に切り込みを入れ、そして、樹脂ガーニッシュ18の突起部18A〜18Eをガーニッシュ取付穴17A〜17Eに挿入する。
これにより、車両の乗員が、上穴24および下穴25を通して取付ブラケット17,17を視認するという事態を防ぐことができる。また、表皮材15の切り込みも樹脂ガーニッシュ18により覆うことができる。
また、上穴24および下穴25のいずれかの穴部にフック部材26が嵌入されると、このフック部材26が嵌入されていない他の穴部は、客室内の乗員の視線に晒されることとなるが、本発明においては、表皮材15が取付ブラケット17,17と樹脂ガーニッシュ18との間に介装されているので、見栄えを損ねるような事態は生じない。つまり、上穴24または下穴25を通じて乗員が視認する対象は、シートバック12のクッション材14でも、取付ブラケット17でもなく、意匠性に優れた表皮材15であり、車室内の美観が低下することを確実に防ぐことができるのである。
そのうえ、乗員は、フック部材26を、2つの樹脂ガーニッシュ18,18の上穴24および下穴25の4つの穴部のうち、任意の穴部へ係合させることで、このフック部材26により保持される荷物(図示略)の位置を自由に変更することが可能となっている。
このように、本実施形態にかかる本願発明によれば、簡素な構造で、車室内の美観が低下することを防ぎながら、車室の使い勝手を向上させることができるのである。
もちろん、客室の乗員は樹脂ガーニッシュ18を視認することにはなるが、このような樹脂性ガーニッシュ18は、上述の従来技術とは異なり、デザイン上の特長ともなるため、美観の低下を招くことはなく、むしろ、車室内の美観の向上を図ることもできる。
また、取付ブラケット17に対する樹脂ガーニッシュ18の取付は、取付ブラケット17のガーニッシュ取付穴17A〜17Eに対して、樹脂ガーニッシュ18の対応する突起部18A〜18Eを挿入して押し込むだけでよいので、取り付け作業の簡略化を図ることもできる。
また、フック部材26に入力される荷重は樹脂ガーニッシュ18および取付ブラケット17を介してシートバックフレーム13に作用するようになっている。つまり、上述の特許文献1のように、フック部材に入力された荷重がシートのクッション材(パッド)に作用するものではない。したがって、本発明のフック部材26は、比較的重い荷物であっても確実に保持することができるのである。
特に、取付ブラケット17は、鉛直フレーム13Aに沿って上下方向に延在し、且つ、この鉛直フレーム13Aに添って溶接されている。つまり、フック部材26に入力される荷重の方向(即ち重力方向)に概ね沿うようにこの取付ブラケット17が延在し且つ固着されているので、フック部材26に比較的大きな荷重が入力されても、確実に受け止めることができるのである。
また、ガーニッシュ部材18がシートバック12のフレーム13に固定された取付ブラケット17に対して固定されているので、上述の特許文献1や特許文献3とは異なり、フック部材26に荷重が入力された場合であってもシートクッション12の表皮材15を傷めることがないという利点もある。
また、上穴24は、大径部24Aと小径部24Bとから形成され、このうち、小径部24Bは、上穴24の大径部24Aの内径D24Aよりも小さな内径D24Bを有し、且つ、大径部24Aの下方でこの大径部24Aと連通して形成されている。
同様に、下穴25は、大径部25Aと小径部25Bとから形成され、このうち、小径部25Bは、下穴25の大径部25Aの内径D25Aよりも小さな内径D25Bを有し、且つ、大径部25Aの下方でこの大径部25Aと連通して形成されている。
他方、フック部材26の嵌入部31は、大径部24A,25Aの内径D24A,D25Aよりも小さく、且つ、小径部24B,25Bの内径D24B,D25Bよりも大きな外径D32を有する円盤部32を有している。
さらに、このフック部材26の嵌入部31は、それぞれ、小径部24Bの周縁両側方A24B1,A24B1または小径部25Bの周縁両側方A25B1,A25B1に当接する一対の隆起部36,36と、小径部24Bの周縁下方A24B2または小径部25Bの周縁下方A25B2に当接する下方当接部37とを有している。
これにより、フック部材26の円盤部32を上穴24または下穴25の大径部24Aまたは大径部25Aに挿入した後、フック部材26を小径部24Bまたは小径部25Bの開口部24B3,25B3に向かってスライドさせると内壁部35が小径部24Bまたは小径部25Bに嵌入された状態となる。すなわちフック部材26の嵌入部31が小径部24Bまたは小径部25Bと係合することで、フック部材26と樹脂ガーニッシュ18とが係合される。
また、このとき、嵌入部31の隆起部36,36および下方当接部37の3点とガーニッシュ部材18とが当接するようになっているので、フック部材26とガーニッシュ部材18との間のがたつきを廃し、ガーニッシュ部材18に対してフック部材26を確実に係止させることができる。
つまり、車両の振動により、フック部材26に保持された荷物が揺れたような場合であっても、フック部材26と樹脂ガーニッシュ18との係合が容易に外れることを防ぎながら、上穴24または下穴25に対するフック部材26の着脱性が低下することを防ぐことができるのである。
また、上穴24の小径部24Bは、一対の直線部(第1直線部)24B1,24B1、および、この直線部24B1,24B1の下端を接続する円弧状の円弧部(第1円弧部)24B2とから成り、略U字形に形成されている。
同様に、下穴25の小径部25Bも、一対の直線部(第1直線部)25B1,25B1、および、この直線部25B1,25B1の下端を接続する円弧状の円弧部(第1円弧部)25B2とから成り、略U字形に形成されている。
これにより、フック部材26に入力される上下方向の荷重を、上穴24の円弧部24B2または下穴25の円弧部25B2と、フック部材26の内壁部35の円弧部35Bとによって主に受け止めながら、フック部材26に入力される左右方向の荷重を、上穴24の直線部24B1,24B1または下穴25の直線部25B1,25B1と、フック部材26の内壁部35の直線部35A,35Aとによって主に受け止めることで、フック部材26が樹脂ガーニッシュ18に対して揺動することを確実に防ぐことができる。
さらに、内壁部35の一対の直線部35A,35Aの両上端部に、左右側方に突出して大径部24Aの内周部24A1,24A1または大径部25Aの内周部25A1,25A1と当接する一対の鍔部35C,35Cが形成されているので、フック部材26への荷重を大径部24Aまたは大径部25Aにおいても受け止めることができるとともに、フック部材26の左右方向への揺動をより確実に防ぐことができる。
また、鍔部35Cがあることで、フック部材26が上下方向を間違えて取付けられることを防止することができる。
また、隆起部36と基部27との間の距離L36は、樹脂ガーニッシュの板厚T18よりも僅かに短くなるように設定されているので、フック部材26が樹脂ガーニッシュ18の上穴24または下穴25に対して嵌入する際に、無駄な隙間が形成されることを防ぎ、フック部材26と樹脂ガーニッシュ18とが確実に係合することができる。
また、これらの隆起部36,36の両側には、それぞれ、一対のスリットが形成されている。また、円盤部32において、隆起部36の肉厚T36のみが他の部分の肉厚T32に比べて薄く形成されている。
これにより、隆起部36が撓むことを許容し、フック部材26を樹脂ガーニッシュ18の上穴24または下穴25に対して係合する際に、隆起部36と樹脂ガーニッシュ18との間で適切な摺動抵抗を生じさせることができる。
つまり、フック部材26のユーザは、フック部材26の円盤部32を上穴24の大径部24Aまたは下穴25の大径部25Aに挿入し、その後、この摺動抵抗よりも大きな力で、このフック部材26を下方へ押し下げることを要求される。
そして、一旦、フック部材26の隆起部36が樹脂ガーニッシュ18に対して摺動し得る程度の力がフック部材26に対して上から下へ入力されれば、摩擦係数が低減し、フック部材26の内壁部35の円弧部35Bを、上穴24の円弧部24B2または下穴25の円弧部25B2に確実に突き当てることができる。
つまり、これにより、フック部材26の円弧部35Bが、上穴24の円弧部24B2または下穴25の円弧部25B2に突き当たる手前で止まってしまう事態を防ぐことが可能となり、樹脂ガーニッシュ18に対するフック部材26の係合性を高めることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
上述の実施形態においては、フック部材26が上穴24または下穴25に係合された場合に、上穴24の大径部24Aまたは下穴25の大径部25Aが部分的に露出する場合について説明したが、このような場合に限定されるものではない。
例えば、フック部材26の基部27の高さh2を、上述の実施形態のものよりも高く形成し、フック部材26が上穴24または下穴25に係合された場合に、上穴24の大径部24Aまたは下穴25の大径部25Aを、フック部材26の基部27が覆うように形成してもよい。これにより、さらなる車内の美観の向上を図ることができる。
また、上述の実施形態においては、内装部品としてフック部材26が樹脂ガーニッシュ18の上穴24または下穴25に係合する場合について説明したが、これに限定するものではない。例えば、フック部材26に換えて、ごみ箱や、物入れ、テーブル、ティッシュペーパを保持するペーパホルダや、飲み物の缶やペットボトルなどを保持するドリンクホルダ、或いは、傘を保持する傘ホルダなど、荷物を収納したり保持する部材から、グリップや化粧パネルなど、樹脂ガーニッシュに取付け可能な内装部品であれば、どのような物品であってもよく、さらには、嵌入部31が複数設けられて、複数の穴部に係合される、また左右の樹脂ガーニッシュ18、18間にわたって係合配置されるような部材であってもよい。
また、上述の実施形態においては、樹脂製のガーニッシュである樹脂ガーニッシュ18を用いた場合を説明したが、樹脂製である必要はなく、金属製であっても良いし、剛性や美観さえ確保できれば、木製であってもよく、特に、材質に限定されるものではない。
本発明の一実施形態に係る車室内の内装部品支持構造が適用されたシートを示す模式的な後面図である。 本発明の一実施形態に係る車室内の内装部品支持構造が適用されたシートを示す模式的な斜視断面図である。 本発明の一実施形態に係る車室内の内装部品支持構造における樹脂ガーニッシュを示す模式的な斜視図である。 本発明の一実施形態に係る車室内の内装部品支持構造における樹脂ガーニッシュを示す模式的な正面図である。 本発明の一実施形態に係る車室内の内装部品支持構造における樹脂ガーニッシュおよび取付ブラケットを示す模式的な斜視図である。 本発明の一実施形態に係る車室内の内装部品支持構造における樹脂ガーニッシュ,取付ブラケットおよびフック部材を示す模式的な斜視図である。 本発明の一実施形態に係る車室内の内装部品支持構造が適用されたシートを示す模式的な断面図であって、図1のVII−VII断面を示す。 本発明の一実施形態に係る車室内の内装部品支持構造におけるフック部材を示す模式的な斜視図である。 本発明の一実施形態に係る車室内の内装部品支持構造におけるフック部材を示す模式的な側面図である。 本発明の一実施形態に係る車室内の内装部品支持構造におけるフック部材を示す模式的な後面図である。 本発明の一実施形態に係る車室内の内装部品支持構造におけるフック部材を示す模式的な断面図であって、図9のIX−IX断面を示す。 本発明の一実施形態に係る車室内の内装部品支持構造におけるフック部材を示す模式的な斜視図である。 本発明の一実施形態に係る車室内の内装部品支持構造におけるフック部材を示す模式的な断面図であって、図12のXIII−XIII断面を示す。 本発明の一実施形態に係る車室内の内装部品支持構造におけるフック部材を示す模式的な断面図であって、図12のXIV−XIV断面を示す。 本発明の一実施形態に係る車室内の内装部品支持構造におけるフック部材の要部を示す模式的な斜視図である。
符号の説明
10 シート装置
12 シートバック
13 シートバックフレーム(フレーム)
13A 鉛直フレーム
15 表皮材
17 取付ブラケット(ブラケット部材)
18 樹脂ガーニッシュ(ガーニッシュ部材)
24 上穴(穴部)
24A 大径部
24A1 内周部
24B 小径部
24B1 直線部(第1直線部)
24B2 円弧部(第1円弧部)
24B3 開口部
D24A 第1内径
D24B 第2内径
25 下穴(穴部)
25A 大径部
25A1 内周部
25B 小径部
25B1 直線部(第1直線部)
25B2 円弧部(第1円弧部)
25B3 開口部
D25A 第1内径
D25B 第2内径
26 フック部材(内装部品)
32 円盤部(挿入部)
35 内壁部
35A 直線部(第2直線部)
35B 円弧部(第2円弧部)
35C 鍔部
36 隆起部(側方当接部)
37 下方当接部

Claims (2)

  1. 車両の客室内に設けられるシート装置のシートバックにおいて、
    該シートバック内のフレームに固定されたブラケット部材と、
    該ブラケット部材および該シートバックを覆う表皮材と、
    該ブラケット部材に固定され、所定の内装部品が着脱可能に係合される穴部を有して該内装部品を支持するガーニッシュ部材とを備え、
    該表皮材は、該ブラケット部材と該ガーニッシュ部材との間に介装されている
    ことを特徴とする、車室内の内装部品支持構造。
  2. 該シートバックの該フレームは、上下方向に延在する鉛直フレームを有し、
    該ブラケット部材は、該鉛直フレームに沿って延在する
    ことを特徴とする、請求項1記載の車室内の内装部品支持構造。
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