JP4774797B2 - 光路変換装置およびレーザモジュール - Google Patents

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Description

本発明は、一方向に長い発光部がその発光部の長手方向に沿って2つ以上並ぶ発光素子から出射される光を各々の光軸を中心として所定角度回転させる光路変換装置およびレーザモジュールに関し、より詳しくは、いわゆるバーレーザから出射される扁平のレーザビームを分割した単位で回転し、集光効率を高めることができる光路変換装置およびレーザモジュールに関する。
近年、高出力の半導体レーザが多く開発されている。この高出力半導体レーザは、主としてレーザ加工や医療目的に使用されるが、その構造としては、レーザ光を出射する発光部(活性層ストライプ)が10本〜100本程度直線的に配列されたものからなり、CW(Continuous Wave)で数十ワットのものまで実現されている。
発光部が直線的に連続する半導体レーザはバーレーザと呼ばれており、各発光部からレーザ光が出射されることでバーレーザの端面からは各発光部に対応して破線状に幅広いレーザ光が出射されることになる。
このようなバーレーザを用いて高出力の半導体レーザモジュールを実現するには、バーレーザから出射された光を狭い領域に集光する必要がある。例えば、現在多く用いられているバーレーザは幅が約10mmであり、ここから幅(平行成分)が100μm〜300μm、縦(垂直成分)が1μm以下の極端に扁平したレーザ光が出射される。特許文献1〜4では、このような扁平したレーザ光を幅方向に分割して縦方向に重ね合わせることで狭い領域へのエネルギー集中を行う技術が開示されている。
特許第3071360号明細書 特許第3589299号明細書 特許第2991968号明細書 特許第3098200号明細書
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、分割したレーザ光を90度回転させる要素をエミッタに対向して整列させる構成となっており、この要素の有効入射面の面積に制限があり、バーレーザの各エミッタから出射した全光束をこの有効入射面に導くには、特に各エミッタから出射した光束のSlow方向の幅を有効入射面の幅以下に必要がある。複数のエミッタから出射し、互いにSlow方向に重なり合った(以下クロストーク)光束をひとつの要素に入射する場合、要素の有効入射面を外れる成分が発生し、これがロスとなる。このロスは効率の点で問題となる。
また、特許文献2に記載の技術では、バーレーザの光束の伝播距離が、ミラー内反射が多いほど長くなる。このことは光路変換器入射面、光路変換器内でクロストークがない場合、反射回数に応じて光路変換後のビームの発光点位置が遠くなる。一方、クロストークがある場合、実質的な発光点位置はビームの分割位置であり、この場合、ミラーが光軸に対してα傾いているので発光点位置が順次光軸方向にずれることになる。このような発光点位置のずれは、効率の良い集光の妨げとなってしまう。特許文献3、4に記載の技術でも同様に、仮想発光位置、伝播距離が異なることによる問題が生じている。
本発明は、このような課題を解決するために成されたものである。すなわち、本発明は、一方向に長い発光部がその発光部の長手方向に沿って2つ以上並ぶ発光素子から出射された光を各々の光軸を中心として所定角度回転させる光路変換装置において、前記発光部から出射される光を相異なる3軸の方向へ各1回ずつ反射させることで前記光を前記所定角度回転させる反射素子群を備えており、前記3軸として、前記光軸に沿った方向を第1の軸方向、前記第1の軸方向と略垂直な方向を第2の軸方向、前記第1の軸方向および前記第2の軸方向の両方と略垂直な方向を第3の軸方向とした場合、隣接する前記発光部に対応して設けられる隣接する第1の反射素子群と第2の反射素子群において、前記第1の反射素子群は、対応する前記発光部から出射される光を前記第2の軸方向、前記第3の軸方向、前記第1の軸方向の順に反射させ、前記第2の反射素子群は、対応する前記発光部から出射される光を前記第3の軸方向、前記第2の軸方向、前記第1の軸方向の順に反射させる。
このように、隣接する第1の反射素子群と第2の反射素子群とで、光を各々異なる3軸へ1回ずつ反射させることにより、発光部から出射された光は光軸を中心として90度回転した状態となり、複数の発光部が長手方向に並ぶ発光素子から出射される扁平の光を分割して、分割した光ごと扁平の方向を変換できるようになる。また、第1の反射素子群と第2の反射素子群とで各々反射させる方向の順番を変えているため、互いの光路が干渉することなく、しかも発光点のずれを抑制できるようになる。
ここで、一方向に長い発光部としては、例えば半導体レーザの活性層ストライプの発光端面が対応し、発光部がその長手方向に沿って2つ以上並ぶ発光素子としては例えば半導体バーレーザが対応する。また、反射素子群を構成する各反射素子は入射光を所定角度反射させる反射面を備えたプリズムやミラーが用いられる。
また、本発明は、このような光路変換装置を用いるレーザモジュールでもある。すなわち、一方向に長い発光部がその発光部の長手方向に沿って2つ以上並ぶ発光素子と、前記発光素子から出射された光を各々の光軸を中心として所定角度回転させる光路変換装置と、前記光路変換装置を介して前記所定角度回転された光を集光するフォーカスレンズとを備えるレーザモジュールにおいて、前記光路変換装置は、前記発光部から出射される光を相異なる3軸の方向へ各1回ずつ反射させることで前記光を前記所定角度回転させる反射素子群を備えており、前記3軸として、前記光軸に沿った方向を第1の軸方向、前記第1の軸方向と略垂直な方向を第2の軸方向、前記第1の軸方向および前記第2の軸方向の両方と略垂直な方向を第3の軸方向とした場合、隣接する前記発光部に対応して設けられる隣接する第1の反射素子群と第2の反射素子群において、前記第1の反射素子群は、対応する前記発光部から出射される光を前記第2の軸方向、前記第3の軸方向、前記第1の軸方向の順に反射させ、前記第2の反射素子群は、対応する前記発光部から出射される光を前記第3の軸方向、前記第2の軸方向、前記第1の軸方向の順に反射させる
また、本発明は、発光素子から出射された光を略平行にするコリメートレンズと、コリメートレンズを介して略平行となった光を各々の光軸を中心として所定角度回転させる上記の光路変換装置と、光路変換装置を介して所定角度回転された光を集光するフォーカスレンズと、フォーカスレンズを介して集光された光を導く光ファイバとを備える半導体レーザ装置でもある。
この半導体レーザ装置における反射素子群によって光を反射する方向は相異なる3軸であり、各方向へ1回ずつ反射させる。この3軸としては各々直交する3方向の軸であり、光軸に沿った方向を第1の軸方向、第1の軸方向と略垂直な方向を第2の軸方向、第1の軸方向および第2の軸方向の両方と略垂直な方向を第3の軸方向とした場合、隣接する第1の反射素子群と第2の反射素子群においては次のような方向に光を反射させる。
このような本発明のレーザモジュールでは、例えば半導体バーレーザから成る発光素子より出射した扁平の光をコリメートレンズによって略平行にし、光路変換装置によって分割して、分割した光ごと扁平の方向を変換しているため、フォーカスレンズによって効率良く集光して光ファイバに導くことができるようになる。特に本発明では、光路変換装置によって分割して回転した各光の発光点のずれを抑制できるため、フォーカスレンズによって狭い範囲に焦点を合わせることができ、高効率で光ファイバへ送り込むことができるようになる。
したがって、本発明によれば、クロストークを発生させずに光路を変換できるとともに、実質的な発光点位置のずれを非常に少なくすることができるため、発光素子から出射される扁平の光を効率良く集光することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づき説明する。図1は、第1実施形態に係る光路変換装置を説明する模式斜視図である。すなわち、この光路変換装置1は、一方向に長い発光部が長手方向に沿って2つ以上並ぶバーレーザ等の発光素子から出射された光を各々の発光部毎に光軸を中心として所定角度回転させるもので、バーレーザから出射される扁平な光を長手方向(幅方向)に分割し、分割した光を毎に短手方向(縦方向)に回転させる光路変換機能を有する。
図1に示す例では、2つの発光部に対応したA、Bのレーザビームについての光路変換を一つの組みとして説明する。この光路変換装置1では、隣接するレーザビームA、Bに対応して設けられる反射素子群10、20においてレーザビームA、Bを各々の光軸を中心として90度回転させるにあたり、各々の反射回数は同じであるものの、各々反射させる方向の順番が異なっているものである。
特に、図1に示す光路変換装置1では、A、Bのレーザビームとも各々3つの反射素子(11、12、13)、(21、22、23)から反射素子群10、20を構成し、各反射素子(11、12、13)、(21、22、23)によって異なる3方向の軸へ各1回ずつ反射させることにより各レーザビームA、Bを光軸中心で90度回転させている。ここで、以下の説明では、光軸方向をZ方向(第1の軸方向)、光軸に対して垂直でレーザビームの長手方向をX方向(第2の軸方向)、光軸に対して垂直でレーザビームの短手方向をY方向(第3の軸方向)と定義する。
レーザビームAに対応する反射素子群10は、第1反射素子11、第2反射素子12、第3反射素子13から構成され、第1反射素子11は光軸方向に進むレーザビームAをX方向に反射させ、第2反射素子12はX方向に進むレーザビームAをY方向に反射させ、第3反射素子13はY方向に進むレーザビームAをZ方向に反射させる。つまり、レーザビームAに対応する反射素子群10は、X方向−Y方向−Z方向の順にレーザビームAを反射させることによって横長の光を90度回転させて縦長に変換できることになる。
一方、レーザビームBに対応する反射素子群20は、第1反射素子21、第2反射素子22、第3反射素子23から構成され、第1反射素子21は光軸方向に進むレーザビームBをY方向に反射させ、第2反射素子22はY方向に進むレーザビームBをX方向に反射させ、第3反射素子23はX方向に進むレーザビームAをZ方向に反射させる。つまり、レーザビームBに対応する反射素子群20は、Y方向−X方向−Z方向の順にレーザビームBを反射させることによって横長の光を90度回転させて縦長に変換できることになる。
このように、2つのレーザビームA、Bに対応した各反射素子群10、20によって、異なる3軸方向へ各1回ずつ反射させるとともに、各反射素子群10、20における反射の方向の順番が異なるようにすることで、2つのレーザビームA、Bが互いに干渉することなく、光の回転を行うことが可能となる。
各反射素子(11、12、13)、(21、22、23)はレーザビームA、Bの波長に対して十分な反射率の反射面(誘電体多層膜や金属膜)を備えたプリズムやミラーによって構成される。隣接する2つのレーザビームA、Bに対応した各反射素子群10、20においては、レーザビームAに対応した反射素子群10のうち第1反射素子11および第2反射素子12と、レーザビームBに対応した反射素子群20のうち第1反射素子21とが第1の平面上に配置され、レーザビームAに対応した反射素子群10のうち第3反射素子13と、レーザビームBに対応した反射素子群20のうち第2反射素子22および第3反射素子23とが第2の平面上に配置されている。各反射素子(11、12、13)、(21、22、23)は、例えばスペーサを介して平面となる基板2、3に固定されている。
第1の平面となる基板2に配置される反射素子11、12、21においては、レーザビームBに対応した第1反射素子21の光軸方向後ろ側にレーザビームAに対応した第2反射素子12が配置され、その第2反射素子12からX方向にずれたレーザビームAの光路上に第1反射素子11が配置されている。
つまり、第1の平面上では、光軸に沿って初めにレーザビームBを第1反射素子21でY方向に反射し、レーザビームAはレーザビームBの第1反射素子21より光軸方向後ろ側で第1反射素子11および第2反射素子12でX方向およびY方向に反射させている。
また、第2の平面となる基板3に配置される反射素子13、22、23においては、レーザビームBに対応した第2反射素子22の光軸方向後ろ側にレーザビームAに対応した第3反射素子13が配置され、レーザビームBに対応した第2反射素子22からX方向にずれた位置に第3反射素子23が配置されている。
つまり、第2の平面上では、第1の平面上の第2反射素子12でY方向に反射してきたレーザビームAを第3反射素子13でZ方向に反射させ、第1の平面上の第1反射素子21でY方向に反射してきたレーザビームBを第2反射素子22でX方向(図中手前側)に反射させ、第3反射素子23でZ方向に反射させている。
図2〜図4は、Y平面での2つのレーザビームの進み方を説明する模式図である。図2に示すように、Y1平面に沿って+Z方向に進行する入射ビームをレーザビームA、Bの各中心は、それぞれx1、x2にあるとする。z1にてレーザビームBを第1反射素子によって+Y方向に偏向させる。このときZ方向に進行するレーザビームAの幅と、Y方向に進行するレーザビームBの幅を1:1にすることが望ましい。
次に、図3に示すように、z2にてレーザビームAを+X方向に偏向させ、さらにx2にて+Y方向に偏向させる。この操作でA、B二つのレーザビームは+Y方向に伝播している。
そして、図4に示すように、Y2>Y1なるY2平面にてレーザビームBを−X方向に偏向し、さらにx1にて+Z方向に偏向する。レーザビームAはY2平面にて+Z方向に偏向する。以上の反射操作により、2つのレーザビームA、Bが光軸中心に90度回転すると同時に、x方向に沿ったレーザビームA−Bの順がレーザビームB−Aに入れ替わる。
図5は、ビーム形状を示す模式図で、(a)は変換前、(b)は変換後を示している。レーザビームA、Bは各々3回の反射により元の形状に対して90度回転するとともに2つのビームの平行化操作がなされる。この反射操作の開始位置がレーザビームA、Bで異なるため、レーザビームA、Bの反射操作の際に光学部品(反射素子)が互いの光路に干渉することはない。したがって、反射操作で開口制限がなく、かつ、仮想発光点位置がほぼ等しい光路変換装置を実現できる。
図6は、第1実施形態に係る光路変換装置を用いたレーザモジュールの構成例を説明する模式図で、(a)は平面図、(b)は側面図である。このレーザモジュール100では、レーザビームA、Bを出射する例えば半導体バーレーザから成る発光素子101と、発光素子101から出射されたレーザビームA、Bを略平行にするコリメートレンズ102と、コリメートレンズ102を介して略平行となったレーザビームA、Bを各々の光軸を中心として90度回転させる光路変換装置1と、光路変換後のレーザビームA、Bの広がりを補正するシリンドリカルレンズ103と、シリンドリカルレンズ103を介したレーザビームA、Bを光ファイバ105に集光するフォーカスレンズ104とを備えている。
コリメートレンズ102は、発光素子101から出射されるレーザビームA、Bのうち速軸方向について広がる成分を略平行にしたり、速軸方向および遅軸方向の両方について広がる成分を略平行にするものである。コリメートレンズ102によって略平行になったレーザビームA、Bは、上記説明した本実施形態に係る光路変換装置1に入射され、各々光軸を中心として90度回転した縦長の光となって出射される(図1参照)。
ここで、本実施形態に係るレーザモジュール100で光路変換装置1を適用する場合、図1に示す下側の基板2に設けられた反射素子11、12、21と、上側の基板3に設けられた反射素子13、22、23とを重ね合わせるようにする。具体的には、反射素子11、12、21の上端と反射素子13、22、23の下端とが接触するよう重ね合わせる。このように接近させても各レーザビームA、Bの光路を確保されるため、小型化を図りながらも各レーザビームA、Bの回転を行うことができる。
光路変換装置1から出射され、各々縦長となったレーザビームA、Bはわずかに広がりを持つことになる。この広がりを後段のシリンドリカルレンズ103によって略平行に補正し、その後段に配置されたフォーカスレンズ104によって狭小領域に集光する。フォーカスレンズ104では、縦長となって入射されたレーザビームA、Bを光ファイバ105の口径に合わせて焦点する。この際、本実施形態に係る光路変換装置1では、レーザビームA、Bの出射位置(仮想発光点位置)のずれが非常に少ないことから、フォーカスレンズ104によって効率良く集光できることになる。光ファイバ105に入射されたレーザビームA、Bは光ファイバ105内を伝搬して、対象物に照射されることになる。
レーザモジュール100は、例えば、発光素子101、コリメートレンズ102、光路変換装置1、シリンドリカルレンズ103およびフォーカスレンズ104がパッケージ化されており、このパッケージに光ファイバ105が接続された構成となっている。光ファイバ105の先端から高出力のレーザ光が出射され、対象物に向けて処理を施すことができる。
上記説明した光路変換装置1およびこれを用いたレーザモジュール100では、2つのレーザビームA、Bの光路を変換して集光する例であるが、さらに多くのレーザビームを出射するバーレーザに対応するには、図7の模式斜視図に示すような光路変換装置1を用いる。すなわち、図1に示すレーザビームAに対応した反射素子群10とレーザビームBに対応した反射素子群20とを反射素子群ペアとして、この反射素子群ペアを長手方向(X方向)に連続して並べた構成となる。
各反射素子群10、20での反射方向については図1に示すものと同様であり、レーザビームA、B、A、B…という連続したレーザビームについて各々の光路が干渉せず、各々光軸中心に90度回転した縦長のレーザビームとなって出力される。この光路変換装置1では、A−B−A−B…の順で入射される横長レーザビームが、B−A−B−A−…の順で縦長のレーザビームとなって出射されることになる。
各レーザビームA、Bでは、各々対応する反射素子群10、20で構成される光路を用いるため、隣接のレーザビームに対して干渉することがない。したがって、反射素子群ペアを連続して配置しても、各々のレーザビームA、Bは独立した光路を進むことになり、確実に回転できるようになる。
図8、図9は、第2実施形態に係る光路変換装置を説明する模式斜視図である。紙面の関係上、図8は第2実施形態に係る光路変換装置の下側半分、図9は第2実施形態に係る光路変換装置の上側半分を示しており、実際にはこれらが組み合わされた構成となっている。
すなわち、第2実施形態に係る光路変換装置は、X方向に隣接する2つのレーザビームA、Bに対応した各反射素子群10、20の構成は図1に示す第1実施形態と同様であるが、2つのレーザビームA、Bを組みとして、隣りの組みを構成する2つのレーザビームA’、B’に対応した各反射素子群10’、20’が、レーザビームA、Bに対応した各反射素子群10、20に対して鏡面対称型となって設けられたものである。しかも、鏡面対称となる2組みのなかで、隣接する反射素子が一体的に構成されている点も特徴の1つである。
つまり、図8、図9に示す例では、2つのレーザビームA、Bに対応した2つの反射素子群10、20を1組の反射素子群ペア、その隣りとなる2つのレーザビームA’、B’に対応した2つの反射素子群10’、20’を他の1組の反射素子群ペアとして、これらの反射素子群ペアが鏡面対称の関係となっている。また、これらの反射素子群ペアにおいて隣接するレーザビームBおよびレーザビームB’に対応した反射素子が一体的に構成され、レーザビームAおよびレーザビームA’に対応した反射素子が一体的に構成されている。
このように、隣接する反射素子群ペアを鏡面対称にすることで、隣接する2つの反射素子を背中合わせすることができ、これらを一体的に構成できるようになる。したがって、複数の発光部を備えたバーレーザ等の発光素子に対応した光路変換装置1を構成する場合、各発光部から出射されるレーザビームに対応した反射素子群を構成する反射素子の個数を削減することができ、部品点数の削減および反射素子の配置を容易にすることが可能となる。
2組の反射素子群ペアを鏡面対称型にしていることから、この光路変換装置1では、レーザビームA、Bについての反射と、レーザビームA’、B’についての反射も鏡面対称となる。すなわち、レーザビームAは、第1反射素子でX方向に反射され、第2反射素子でY方向に反射され、第3反射素子でZ方向に反射される。また、レーザビームBは、第1反射素子でY方向に反射され、第2反射素子でX方向に反射され、第3反射素子でZ方向に反射される。
一方、レーザビームB’は、第1反射素子でY方向に反射され、第2反射素子でX方向(第2反射素子による反射とは反対方向)に反射され、第3反射素子でZ方向に反射される。また、レーザビームA’は、第1反射素子でX方向(第1反射素子による反射とは反対方向)に反射され、第2反射素子でY方向に反射され、第3反射素子でZ方向に反射される。これらの反射によって、例えばA−B−B’A’の順に並ぶレーザビームを光軸中心に90度回転させ、B−A−A’−B’に順に並べることが可能となる。この光路変換装置では、いずれの反射も他のレーザビームとは干渉しないため、開口制限がなくかつ、仮想発光点位置がほぼ等しい光路変換器を実現できる。
また、さらに多くのレーザビームに対応する場合には、このような2組みの反射素子群ペアを発光部の長手方向に連続して設けるようにすればよい。図10は、第2実施形態に係る光路変換装置を用いたレーザモジュールの構成例を説明する模式図で、(a)は平面図、(b)は側面図である。このレーザモジュール100では、レーザビームA、B、B’、A’の順にこれを3つ繰り返した状態で出射する例えば半導体バーレーザから成る発光素子101と、発光素子101から出射されたレーザビームを略平行にするコリメートレンズ102と、コリメートレンズ102を介して略平行となったレーザビームを各々の光軸を中心として90度回転させる光路変換装置1と、光路変換後のレーザビームの広がりを補正するシリンドリカルレンズ103と、シリンドリカルレンズ103を介したレーザビームを光ファイバ105に集光するフォーカスレンズ104とを備えている。
コリメートレンズ102は、発光素子101から出射されるレーザビームのうち速軸方向について広がる成分を略平行にしたり、速軸方向および遅軸方向の両方について広がる成分を略平行にするものである。コリメートレンズ102によって略平行になったレーザビームは、上記説明した本実施形態に係る光路変換装置1に入射され、各々光軸を中心として90度回転した縦長の光となって出射される(図8参照)。
ここで、本実施形態に係るレーザモジュール100で光路変換装置1を適用する場合、図8に示す下側の反射素子11、12、21、11’、12’、21’と、図9に示す上側の反射素子13、22、23、13’、22’、23’とを重ね合わせるようにする。具体的には、反射素子11、12、21、11’、12’、21’の上端と反射素子13、22、23、13’、22’、23’の下端とが接触するよう重ね合わせる。このように接近させても各レーザビームA、B、A’、B’の光路を確保されるため、小型化を図りながらも各レーザビームA、B、A’、B’の回転を行うことができる。
光路変換装置1から出射され、各々縦長となったレーザビームはわずかに広がりを持つことになる。この広がりを後段のシリンドリカルレンズ103によって略平行に補正し、その後段に配置されたフォーカスレンズ104によって狭小領域に集光する。フォーカスレンズ104では、縦長となって入射されたレーザビームを光ファイバ105の口径に合わせて焦点する。この際、本実施形態に係る光路変換装置1では、レーザビームの出射位置(仮想発光点位置)のずれが非常に少ないことから、フォーカスレンズ104によって効率良く集光できることになる。光ファイバ105に入射されたレーザビームは光ファイバ105内を伝搬して、対象物に照射されることになる。
このようなレーザモジュール1では、長手方向に多数の発光部が並ぶバーレーザ等の発光素子に対応して、少ない部品点数で光路変換装置1を構成し、効率良くレーザビームを集光して光ファイバに入射することができ、高出力のレーザモジュール1を実現することが可能となる。
なお、上記説明したいずれの実施形態においても、レーザビームを反射素子によって略直角に反射させてビーム形状の回転を行っているが、各ビーム毎に所定の回転角度を得ることができる構成であれば反射素子による反射角度が略直角でないものであっても適用可能である。また、同様に、所定の回転角度を得ることができるものであれば反射回数は3回以外であってもよい。特に、レーザモジュールを構成する際のレイアウトの関係から、各反射素子群によるビームの反射回数や反射角度を適宜設定すれば、レーザモジュールの小型化を図ることも可能である。
第1実施形態に係る光路変換装置を説明する模式斜視図である。 Y平面での2つのレーザビームの進み方を説明する模式図(その1)である。 Y平面での2つのレーザビームの進み方を説明する模式図(その2)である。 Y平面での2つのレーザビームの進み方を説明する模式図(その3)である。 変換前と変換後のビーム形状を示す模式図である。 第1実施形態に係る光路変換装置を用いたレーザモジュールの構成例を説明する模式図である。 多くのレーザビームを出射する発光素子に対応した光路変換装置を説明する模式斜視図である。 第2実施形態に係る光路変換装置の下側半分を示す模式斜視図である。 第2実施形態に係る光路変換装置の上側半分を示す模式斜視図である。 第2実施形態に係る光路変換装置を用いたレーザモジュールの構成例を説明する模式図である。
符号の説明
1…光路変換装置、2…基板、3…基板、10…反射素子群、11…第1反射素子、12…第2反射素子、13…第3反射素子、20…反射素子群、21…第1反射素子、22…第2反射素子、23…第3反射素子、100…レーザモジュール、101…発光素子、102…コリメートレンズ、103…シリンドリカルレンズ、104…フォーカスレンズ、105…光ファイバ

Claims (7)

  1. 一方向に長い発光部がその発光部の長手方向に沿って2つ以上並ぶ発光素子から出射された光を各々の光軸を中心として所定角度回転させる光路変換装置において、
    前記発光部から出射される光を相異なる3軸の方向へ各1回ずつ反射させることで前記光を前記所定角度回転させる反射素子群を備えており、
    前記3軸として、前記光軸に沿った方向を第1の軸方向、前記第1の軸方向と略垂直な方向を第2の軸方向、前記第1の軸方向および前記第2の軸方向の両方と略垂直な方向を第3の軸方向とした場合、隣接する前記発光部に対応して設けられる隣接する第1の反射素子群と第2の反射素子群において、
    前記第1の反射素子群は、対応する前記発光部から出射される光を前記第2の軸方向、前記第3の軸方向、前記第1の軸方向の順に反射させ、
    前記第2の反射素子群は、対応する前記発光部から出射される光を前記第3の軸方向、前記第2の軸方向、前記第1の軸方向の順に反射させる
    ことを特徴とする光路変換装置。
  2. 前記第1の反射素子群における一番目と二番目の反射素子と、前記第2の反射素子群における一番目の反射素子とが第1の平面上に配置され、
    前記第1の反射素子群における三番目の反射素子と、前記第2の反射素子群における二番目と三番目の反射素子とが第2の平面上に配置されている
    ことを特徴とする請求項記載の光路変換装置。
  3. 前記3軸の方向へ反射させる順番が各々異なっている隣接の前記反射素子群を反射素子群ペアとして、この反射素子群ペアが前記発光部の並ぶ方向に連続して設けられている
    ことを特徴とする請求項記載の光路変換装置。
  4. 前記3軸の方向へ反射させる順番が各々異なっている隣接の前記反射素子群を反射素子群ペアとして、この反射素子群ペアが前記発光部の並ぶ方向に連続して設けられるとともに、隣接する反射素子群ペアが鏡面対称型になっている
    ことを特徴とする請求項記載の光路変換装置。
  5. 前記3軸の方向へ反射させる順番が各々異なっている隣接の前記反射素子群を反射素子群ペアとして、この反射素子群ペアが前記発光部の並ぶ方向に連続して設けられるとともに、隣接する反射素子群ペアが鏡面対称型になっており、さらに前記隣接する反射素子群ペアで隣接する反射素子が一体的に構成されている
    ことを特徴とする請求項記載の光路変換装置。
  6. 一方向に長い発光部がその発光部の長手方向に沿って2つ以上並ぶ発光素子と、前記発光素子から出射された光を各々の光軸を中心として所定角度回転させる光路変換装置と、前記光路変換装置を介して前記所定角度回転された光を集光するフォーカスレンズとを備えるレーザモジュールにおいて、
    前記光路変換装置は、前記発光部から出射される光を相異なる3軸の方向へ各1回ずつ反射させることで前記光を前記所定角度回転させる反射素子群を備えており、
    前記3軸として、前記光軸に沿った方向を第1の軸方向、前記第1の軸方向と略垂直な方向を第2の軸方向、前記第1の軸方向および前記第2の軸方向の両方と略垂直な方向を第3の軸方向とした場合、隣接する前記発光部に対応して設けられる隣接する第1の反射素子群と第2の反射素子群において、
    前記第1の反射素子群は、対応する前記発光部から出射される光を前記第2の軸方向、前記第3の軸方向、前記第1の軸方向の順に反射させ、
    前記第2の反射素子群は、対応する前記発光部から出射される光を前記第3の軸方向、前記第2の軸方向、前記第1の軸方向の順に反射させる
    ことを特徴とするレーザモジュール。
  7. 一方向に長い発光部がその発光部の長手方向に沿って2つ以上並ぶ発光素子と、前記発光素子から出射された光を略平行にするコリメートレンズと、前記コリメートレンズを介して略平行となった光を各々の光軸を中心として所定角度回転させる光路変換装置と、前記光路変換装置を介して前記所定角度回転された光を集光するフォーカスレンズと、前記フォーカスレンズを介して集光された光を導く光ファイバとを備えるレーザモジュールにおいて、
    前記光路変換装置は、前記発光部から出射される光を相異なる3軸の方向へ各1回ずつ反射させることで前記光を前記所定角度回転させる反射素子群を備えており、
    前記3軸として、前記光軸に沿った方向を第1の軸方向、前記第1の軸方向と略垂直な方向を第2の軸方向、前記第1の軸方向および前記第2の軸方向の両方と略垂直な方向を第3の軸方向とした場合、隣接する前記発光部に対応して設けられる隣接する第1の反射素子群と第2の反射素子群において、
    前記第1の反射素子群は、対応する前記発光部から出射される光を前記第2の軸方向、前記第3の軸方向、前記第1の軸方向の順に反射させ、
    前記第2の反射素子群は、対応する前記発光部から出射される光を前記第3の軸方向、前記第2の軸方向、前記第1の軸方向の順に反射させる
    ことを特徴とするレーザモジュール。
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