JP7331902B2 - 光源装置及び投影装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光源装置及び投影装置に関する。
従来、レーザーダイオードから出射されたレーザー光を集光して光ファイバーのコアに入射させるための光学系が知られている。この光学系は、レーザー光を、光ファイバーのコアに向かう方向に反射させるミラーと、ミラーにより反射されたレーザー光を、コアに入射するように集光する集光レンズと、を有する(例えば、特許文献1)。
レーザーダイオードから出射されるレーザー光の、光軸に垂直な断面形状は、ビームの拡散角度範囲が広い第1軸と、ビームの拡散角度範囲が狭い第2軸と、を2軸とする楕円形状を有する。特許文献1には、上記の光学系において、レーザー光を第1軸方向に集光する第1集光レンズと、レーザー光を第2軸方向に集光する第2集光レンズと、を光軸に沿って別個に設けることで、楕円形状のレーザー光を高い結合効率でコアに入射させる技術が開示されている。
特許第6145194号公報
しかしながら、上記従来技術の光学系は、レーザーダイオードごとに設けられるミラーに加えて2つの集光レンズを配置するスペースが必要であり、小型化が難しいという課題がある。
この発明の目的は、レーザー光の光ファイバーへの結合効率の低下を抑えつつ小型化を実現することができる光源装置及び投影装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る光源装置は、
光軸に垂直な第1軸方向についての発散角度範囲が、前記光軸及び前記第1軸に垂直な第2軸方向についての発散角度範囲より広いレーザー光を出射するレーザーダイオードと、
前記レーザーダイオードから出射された前記レーザー光を反射させ、かつ、前記第1軸方向に前記レーザー光を集光する集光ミラーと、
前記集光ミラーにより反射された前記レーザー光を前記第2軸方向に集光する集光レンズと、
前記集光ミラー及び前記集光レンズにより集光された前記レーザー光が入射するコアを有する光ファイバーと、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、レーザー光の光ファイバーへの結合効率の低下を抑えつつ小型化を実現することができる。
光源装置を有するプロジェクタの構成と光の経路を説明する図である。 光源装置の構成を示す模式図である。 レーザーダイオードの構造、及びレーザーダイオードから出射されるレーザー光の形状を示す図である。 第1コリメータレンズ及び第2コリメータレンズによるファスト軸方向についてのコリメート作用を説明する図である。 第1コリメータレンズ及び第2コリメータレンズによるスロー軸方向についてのコリメート作用を説明する図である。 集光ミラーの形状を説明する図である。 集光ミラー及び集光レンズによるファスト軸方向についての集光作用を説明する図である。 集光ミラー及び集光レンズによるスロー軸方向についての集光作用を説明する図である。 比較例に係る光源装置の構成を示す図である。
以下、本発明に係る実施の形態を図面に基づいて説明する。
<プロジェクタの構成>
図1は、本実施形態の光源装置10を有するプロジェクタ1の構成と光の経路を説明する図である。
プロジェクタ1(投影装置)は、レーザー光Lを出力する光源装置10と、発光ダイオード21(以下、「LED21」と記す)とを有する。プロジェクタ1は、光源装置10及びLED21を光源とするRGBの光を少なくとも利用して画像を形成し、当該画像を投影面に投影する。図1は、プロジェクタ1の構成要素のうち、光源装置10と、画像を形成して投影する画像投影部20と、を抽出して示している。図1のうち、光源装置10を除いた各構成要素により画像投影部20が構成される。
光源装置10は、複数のレーザーダイオード11(以下、「LD11」と記す)から出射されて光ファイバー16に入射した青色の波長帯域のレーザー光(以下、「青色光」と記す)を、光ファイバー16の出射端面から出射する。また、光源装置10は、LD11から出射されたレーザー光Lを光ファイバー16に導く光学系100を有する。
緑色波長帯域の光(以下、「緑色光」と記す)は、光源装置10から出射された青色光の一部を蛍光体ホイール24の蛍光体層に照射することにより得られる。
LED21は、赤色の波長帯域の光(以下、「赤色光」と記す)を出射する。
図1において、青色光の光経路を実線で示し、緑色光の光経路を一点鎖線で示し、赤色光の光経路を破線で示す。
光経路上には、各種の光学デバイスが位置している。ここでは、光学デバイスには、レンズ群221、222と、レンズ223、224と、ダイクロイックフィルタ231、232と、蛍光体ホイール24と、異形レンズ25と、反射ミラー26と、合流導光部27と、表示素子28と、投影レンズ29などが含まれる。
このうち蛍光体ホイール24は、青色光の光経路上に位置しており、モーター241により回転する。蛍光体ホイール24は、蛍光体層を有する範囲と拡散透過面とを各々有する円形の金属板である。光源装置10から出射されてダイクロイックフィルタ231及びレンズ群222を透過した青色光は、蛍光体ホイール24に入射する。この青色光の一部は、蛍光体ホイール24の拡散透過面を透過する。また、青色光の他の一部は、蛍光体ホイール24の蛍光体層に照射され、当該照射に応じて励起された緑色光が、青色光の進行方向とは逆向きの成分を有する方向に進行する。
蛍光体ホイール24を透過した青色光は、異形レンズ25に入射され、さらに、反射ミラー26、レンズ223、ダイクロイックフィルタ232を経て合流導光部27へ導かれる。
蛍光体ホイール24の蛍光体層から出射された緑色光は、レンズ群222へ戻り、ダイクロイックフィルタ231で反射されてレンズ224を透過した後、ダイクロイックフィルタ232で反射されて合流導光部27へ導かれる。
LED21から出射された赤色光は、レンズ群221で拡散が絞られてダイクロイックフィルタ231を通過し、次いでダイクロイックフィルタ232で反射されて、合流導光部27へ導かれる。
ダイクロイックフィルタ232で3色の光が合波された(合流した)後には、この光は、合流導光部27と、表示素子28と、投影レンズ29と、を経て出射される。合流導光部27は、合波された各色の平行光を反射させて適宜な向きで表示素子28へ導く。
表示素子28は、空間的光変調素子(SOM:Spatial Optical Modulator)であり、例えば、デジタルマイクロミラー素子(DMD)である。DMDは、アレイ状に配列された複数の微小ミラーの各傾斜角度を、画像データの画素値に応じて個々に高速で切り替えて、各画素単位各画像フレーム単位で投影レンズ29への光反射の有無を定めることで、その反射光により、光像(画像)を形成する。
投影レンズ29は、表示素子28から出射された光像を所定の出力方向に導いて出射する。投影レンズ29は、複数のレンズを有し、当該複数のレンズの位置関係を変更することなどにより、焦点距離及び出力画像の拡大率(ズーム倍率)などを調整することが可能となっていてもよい。
このように、プロジェクタ1では、光源装置10から出力された青色の波長帯域のレーザー光Lが、一部はそのまま青色光として用いられ、他の一部が緑色光に変換されて、画像の投影に用いられる。赤色光の光源としてLED21が用いられているが、これに代えて、赤色の波長帯域のレーザー光を出力する光源装置10を用いてもよい。また、緑色の波長帯域のレーザー光を出力する光源装置10を設けて、当該光源装置10から出力されるレーザー光を緑色光として用いてもよい。また、光源装置10は、プロジェクタ1の筐体の外部に設けられていてもよい。すなわち、光源装置10の光ファイバー16をプロジェクタ1の筐体に接続して、筐体の外部に位置するLD11が出力するレーザー光を、光ファイバー16を介してプロジェクタ1の筐体の内部に導入する態様としてもよい。
<光源装置の構成>
以下、図2~図8を参照して、光源装置10の構成について説明する。
図2は、光源装置10の構成を示す模式図である。
光源装置10は、複数のLD11と、第1コリメータレンズ12と、第2コリメータレンズ13と、集光ミラー14と、集光レンズ15と、光ファイバー16と、を備える。このうち第1コリメータレンズ12、第2コリメータレンズ13、集光ミラー14、及び集光レンズ15により、複数のLD11から出射されたレーザー光Lを光ファイバー16のコア161の入射端面161aに導く光学系100が構成される。すなわち、光源装置10は、複数のLD11から出射されたレーザー光Lを上記の光学系100により光ファイバー16のコア161の入射端面161aに導き、光ファイバー16のコア161の出射端面161bからレーザー光Lを出射する。
なお、図2は、光源装置10のLD11、第1コリメータレンズ12、第2コリメータレンズ13、集光ミラー14、集光レンズ15及び光ファイバー16の位置関係を模式的に示したものであり、これらの各構成要素の大きさ及び相互の距離は、具体的な実施の態様に応じて適宜調整される(以降の図3~図9も同様)。
光ファイバー16は、中心軸を通るコア161、及びコア161の側面を覆うクラッド162を有する。コア161の屈折率は、クラッド162の屈折率よりも大きくなっている。これにより、開口数(Numerical Aperture:NA)により表される最大受光角以下の入射角でコア161の入射端面161aからコア161の内部に入射したレーザー光Lは、コア161とクラッド162との界面で全反射しながらコア161の内部を伝搬する。最大受光角より大きい入射角で入射した光は、全反射せずにコア161の外部に漏出するため損失となる。このような、入射角が大きいことによる光の損失を、以下では「入射角損失」と記す。また、光ファイバー16の端面のうち、コア161の入射端面161aの範囲外に入射した光は、コア161の内部に入らないため損失となる。このような、入射位置がコア161の入射端面161aから外れることによる光の損失を、以下では「入射位置損失」と記す。光ファイバー16を用いることで、光ファイバー16の出射端面161bから、光量分布が均一な、エタンデュの小さい光を取り出すことができるため、プロジェクタ1の構成の簡素化、及び高効率化を実現することができる。
複数のLD11は、基板110のX-Z平面に平行な板面上に、X方向について4列、Z方向について2列で配列された状態で固定されており、LD-Bankを形成している。よって、本実施形態の光源装置10は、計8つのLD11を有する。各LD11は、例えばTO-CAN型パッケージにマウントされている。各LD11が出射するレーザー光Lの光軸Laは、Y方向に平行であり、複数のLD11が射出する複数のレーザー光Lの光軸Laは互いに平行である。
図3は、LD11の構造、及びLD11から出射されるレーザー光Lの形状を示す図である。
LD11は、n型クラッド層111及びp型クラッド層112の間に活性層113(発光層)を設けたダブルへテロ構造を有する。電極114を介して電圧を印加することで、活性層113内において電子及びホールが結合して発光するとともに、活性層113の端面間で共振して誘導放出を生じ、レーザー発振する。発振したレーザー光は、活性層113の一方の端面である発光端面113aから図3のY方向に射出される。
LD11から出射されるレーザー光Lの、光軸Laに垂直な断面形状は、ビームの拡散角度範囲が広い(すなわち、早く広がる)ファスト軸A1(第1軸)と、ビームの拡散角度範囲が狭い(すなわち、遅く広がる)スロー軸A2(第2軸)と、を2軸とする楕円形状を有する。言い換えると、LD11は、光軸Laに垂直なファスト軸A1方向についての発散角度範囲が、光軸La及びファスト軸A1に垂直なスロー軸A2方向についての発散角度範囲より広いレーザー光Lを出射する。ファスト軸A1は、n型クラッド層111、活性層113及びp型クラッド層112の積層方向、すなわち図3のX方向に平行な方向である。また、スロー軸A2は、光軸La及びスロー軸A2に垂直な方向、すなわち図3のZ方向に平行な方向である。ただし、ファスト軸A1及びスロー軸A2の方向は、空間座標に固定されたものではなく、光軸Laの向きに応じて定まる。例えば、図3に示すレーザー光Lがミラーにより反射されて光軸Laが90度変化し、-X方向に進行する場合には、ファスト軸A1はY方向に平行な方向となり、スロー軸A2はZ方向に平行な方向のまま維持される。
本実施形態では、発光端面113aのファスト軸A1方向の幅は約1μm、スロー軸A2方向の幅は約50μmである。また、レーザー光Lのファスト軸A1方向についての拡散角度範囲は、光軸Laに対しておよそ±23度であり、レーザー光Lのスロー軸A2方向についての拡散角度範囲は、光軸Laに対しておよそ±5度である。ただし、発光端面113aの幅、及びレーザー光Lの拡散角度範囲は例示であり、上記の値に限られない。
発光端面113aは、ファスト軸A1方向の幅が小さいため、レーザー光Lのファスト軸A1方向成分は、光の進行方向のばらつきが小さい(進行方向が揃っている)。他方で、発光端面113aのスロー軸A2方向の幅が大きいため、レーザー光Lのスロー軸A2方向成分は、光の進行方向のばらつきが大きい。
本実施形態の光源装置10では、レーザー光Lの拡散角度範囲、及び進行方向のばらつきの程度が、ファスト軸A1及びスロー軸A2で相違することを考慮して、レーザー光Lのファスト軸A1方向成分及びスロー軸A2方向成分の各々について、上述の入射角度損失及び入射位置損失を十分に低減できるように光学系100が構成されている。以下、光学系100の構成について説明する。
図2に示すように、各LD11から出射されたレーザー光Lは、第1コリメータレンズ12及び第2コリメータレンズ13に順に入射する。
図4及び図5は、第1コリメータレンズ12及び第2コリメータレンズ13の構造、並びにレーザー光Lに対するコリメート作用を説明する図である。
第1コリメータレンズ12は、LD11から出射され、集光ミラー14に入射する前のレーザー光Lを、ファスト軸A1方向についてコリメート(平行化)する。第2コリメータレンズ13は、第1コリメータレンズ12を透過し、集光ミラー14に入射する前のレーザー光Lを、スロー軸A2方向についてコリメートする。ここで、「ファスト軸A1方向についてコリメートする」とは、ファスト軸A1方向に拡散しつつ進行するレーザー光Lを、ファスト軸A1及び光軸Laに平行な面内において、光軸Laに平行な光となるように屈折させることをいう。また、「スロー軸A2方向についてコリメートする」とは、スロー軸A2方向に拡散しつつ進行するレーザー光Lを、スロー軸A2及び光軸Laに平行な面内において、光軸Laに平行な光となるように屈折させることをいう。
図4に示すように、第1コリメータレンズ12は、ファスト軸A1方向に曲率を有するシリンドリカルレンズである。詳しくは、第1コリメータレンズ12は、レーザー光Lの光軸Laに垂直な(すなわち、X-Z平面に平行な)入射面と、入射面に対向する円筒面状の出射面とを有する。第1コリメータレンズ12の出射面は、X-Y平面に平行な断面が+Y方向に突出するように湾曲しており、Y-Z平面に平行な断面が直線状である。このような構造の第1コリメータレンズ12は、レーザー光Lをファスト軸A1方向についてコリメートし、スロー軸A2方向についてはコリメート作用を奏しない。第1コリメータレンズ12は、当該第1コリメータレンズ12内の所定部位とLD11との距離が、当該第1コリメータレンズ12の焦点距離となる位置に配置されている。
また、図5に示すように、第2コリメータレンズ13は、スロー軸A2方向に曲率を有するシリンドリカルレンズである。詳しくは、第2コリメータレンズ13は、レーザー光Lの光軸Laに垂直な(すなわち、X-Z平面に平行な)入射面と、入射面に対向する円筒面状の出射面とを有する。第2コリメータレンズ13の出射面は、Y-Z平面に平行な断面が+Y方向に突出するように湾曲しており、X-Y平面に平行な断面が直線状である。このような構造の第2コリメータレンズ13は、レーザー光Lをスロー軸A2方向にコリメートし、ファスト軸A1方向についてはコリメート作用を奏しない。第2コリメータレンズ13は、当該第2コリメータレンズ13内の所定部位とLD11との距離が、当該第2コリメータレンズ13の焦点距離となる位置に配置されている。第2コリメータレンズ13の焦点距離は、第1コリメータレンズ12の焦点距離よりも長く、第2コリメータレンズ13は、第1コリメータレンズ12よりもLD11から離れた位置に配置される。
図4を参照して、第1コリメータレンズ12及び第2コリメータレンズ13の、ファスト軸A1方向についてのコリメート作用を説明する。図4では、レーザー光Lのうちファスト軸A1方向の成分を抽出して描いている。LD11から出射されたレーザー光Lのファスト軸A1方向成分は、上述の拡散角度範囲で拡散しつつ第1コリメータレンズ12に入射し、第1コリメータレンズ12により屈折して、光軸Laに平行な平行光となって第1コリメータレンズ12から出射する。第1コリメータレンズ12を出射したレーザー光Lのファスト軸A1方向成分は、第2コリメータレンズ13に入射し、平行光のまま第2コリメータレンズ13を透過する。
図5を参照して、第1コリメータレンズ12及び第2コリメータレンズ13の、スロー軸A2方向についてのコリメート作用を説明する。図5では、レーザー光Lのうちスロー軸A2方向の成分を抽出して描いている。LD11から出射されたレーザー光Lのスロー軸A2方向成分は、上述の拡散角度範囲で拡散しつつ第1コリメータレンズ12に入射し、コリメート作用を受けずにそのまま透過する。第1コリメータレンズ12を出射したレーザー光Lのスロー軸A2方向成分は、さらに拡散しつつ第2コリメータレンズ13に入射し、第2コリメータレンズ13により屈折して、光軸Laに平行な平行光となって第2コリメータレンズ13から出射する。
このように、ファスト軸A1及びスロー軸A2のうち一方に対してコリメート作用を奏する第1コリメータレンズ12及び第2コリメータレンズ13を設けることで、楕円状に拡散するレーザー光Lを効果的にコリメートすることができる。
図2に示すように、第1コリメータレンズ12及び第2コリメータレンズ13によりコリメートされたレーザー光Lは、集光ミラー14に入射する。
図6は、集光ミラー14の形状を説明する図である。このうち図6(a)は、Z方向から見た集光ミラー14の形状及び集光作用を説明する図である。また、図6(b)は、集光ミラー14の形状を示す模式斜視図である。
集光ミラー14は、LD11から出射されて第1コリメータレンズ12及び第2コリメータレンズ13によりコリメートされたレーザー光Lを反射させ、かつ、ファスト軸A1方向にレーザー光Lを集光する。ここで、「レーザー光Lをファスト軸A1方向に集光する」とは、ファスト軸A1方向に対して支配的に集光することをいい、例えばファスト軸A1方向にのみ集光することをいう。このうち「ファスト軸A1方向にのみ集光する」とは、ファスト軸A1方向に集光し、かつスロー軸A2軸方向には集光しないように設計されていることを含み、集光ミラー14の製造ばらつきなどに起因してスロー軸A2方向にも僅かに集光作用(屈折作用)が生じる態様を含む。集光ミラー14の反射面141は、図6(a)に示すように、光軸La及びファスト軸A1に平行な第1平面内(ここでは、X-Y平面内)で、当該第1平面内におけるある仮想的な放物線Pのうち、当該放物線Pの軸AXを通らない一部に一致する形状を有し、かつ、図6(b)に示すように、第1平面に垂直な第2平面内(ここでは、例えばY-Z平面に平行な平面pn内)で直線形状142を有する、放物線柱面である。別の観点では、集光ミラー14の反射面141は、放物線Pのうち軸AXを通らない一部をZ方向に移動させたときの軌跡がなす曲面である。放物線Pの軸AXを通らないことから、集光ミラー14の反射面141は、「軸外し放物線柱面」ということもできる。よって、集光ミラー14は、「放物線柱面ミラー」、又は「軸外し放物線柱面ミラー」と言い換えることもできる。あるいは、集光ミラー14は、「軸外し放物面シリンドリカルミラー(Off-Axis Parabolic Cylindrical Mirror:OAPCM)」と呼ぶこともできる。
集光ミラー14は、反射面141に入射するレーザー光Lの光軸Laと、放物線Pの軸AXとが平行となるように配置されている。よって、図6(a)に示すように、反射面141に入射したレーザー光Lは、反射面141で反射して放物線Pの焦点Fに集光する。光ファイバー16のコア161の入射端面161aは、X-Y平面(第1平面)に垂直な方向から見て、放物線Pの焦点Fに相当する位置に配置されている。このような配置によれば、集光ミラー14によって、レーザー光Lのファスト軸A1方向成分をコア161の入射端面161aの位置で集光することができる。ただし、後述する集光レンズ15における屈折があり、ファスト軸A1方向成分の集光位置が焦点Fからずれる場合には、コア161の入射端面161aの位置を、当該ずれを考慮して調整してもよい。上記の「放物線Pの焦点Fに相当する位置」は、上記のずれを考慮して調整を行った後の位置を含む。
また、図2に示すように、ファスト軸A1方向(X方向)についての位置が互いに異なる複数のLD11からそれぞれ出射されたレーザー光Lが、1つの集光ミラー14の反射面141に入射して反射する。また、各レーザー光Lのファスト軸A1方向成分は、図6(a)に示した原理により焦点Fに相当する位置に集光する。よって、単一の集光ミラー14により、複数のLD11から出射された複数のレーザー光Lを焦点Fに相当する位置、すなわち光ファイバー16のコア161の入射端面161aに集光することができる。また、X-Y平面内において、各LD11から出射されてY方向に進行しているときのレーザー光L同士のX方向についての間隔よりも、集光ミラー14により反射された後のレーザー光L同士の間隔を、狭くすることができる。本実施形態では、集光ミラー14は、反射させた複数のレーザー光Lの光軸Laの平均の向きがX方向となるような形状を有する。言い換えると、集光ミラー14における反射による、レーザー光Lの光軸Laの向きの変化量は、複数のレーザー光Lの間で平均すると90度である。
図2、図7及び図8に示すように、集光ミラー14と光ファイバー16との間には、集光ミラー14により反射されたレーザー光Lをスロー軸A2方向に集光する集光レンズ15が配置されている。ここで、「レーザー光Lをスロー軸A2方向に集光する」とは、スロー軸A2方向に対して支配的に集光することをいい、例えばスロー軸A2方向にのみ集光することをいう。このうち「スロー軸A2方向にのみ集光する」とは、スロー軸A2方向に集光し、かつファスト軸A1軸方向には集光しないように設計されていることを含み、集光レンズ15の製造ばらつきなどに起因してファスト軸A1方向にも僅かに集光作用(屈折作用)が生じる態様を含む。集光レンズ15は、スロー軸A2方向に曲率を有するシリンドリカルレンズである。集光レンズ15は、集光ミラー14で反射したレーザー光Lの、コリメートされているスロー軸A2方向成分を屈折させて、光ファイバー16のコア161の入射端面161aの位置に集光させる。詳しくは、集光レンズ15は、平面状の(ここでは、Y-Z平面に平行な)入射面と、入射面に対向する円筒面状の出射面とを有する。集光レンズ15の出射面は、X-Z平面に平行な断面が-X方向に突出するように湾曲しており、X-Y平面に平行な断面が直線状である。このような構造の集光レンズ15は、レーザー光Lをスロー軸A2方向に集光し、ファスト軸A1方向については集光作用を奏しない。集光レンズ15は、当該集光レンズ15内の所定部位と光ファイバー16との距離が、当該集光レンズ15の焦点距離となる位置に配置されている。
図7は、集光ミラー14及び集光レンズ15によるファスト軸A1方向についての集光作用を説明する図である。
図7では、レーザー光Lのうちファスト軸A1方向の成分を抽出して描いている。第1コリメータレンズ12によりコリメートされてY方向に進行するレーザー光Lのファスト軸A1方向成分は、集光ミラー14の反射面141で反射して、光ファイバー16のコア161の入射端面161aの位置で集束するように集光される。すなわち、反射面141の各点で反射した光は、反射面141の角度に応じて、それぞれ光ファイバー16のコア161の位置に向かって進行する。集光ミラー14で反射したレーザー光Lのファスト軸A1方向成分は、集光レンズ15に入射するが、集光作用を受けずにそのまま集光レンズ15を透過し、光ファイバー16のコア161の入射端面161aに入射する。
図8は、集光ミラー14及び集光レンズ15によるスロー軸A2方向についての集光作用を説明する図である。
図8では、レーザー光Lのうちスロー軸A2方向の成分を抽出して描いている。第2コリメータレンズ13によりコリメートされてY方向に進行するレーザー光Lのスロー軸A2方向成分は、集光ミラー14の反射面141で反射して、集光レンズ15に向かう。ここで、集光ミラー14の反射面141は、スロー軸A2方向には曲率を有していないため、レーザー光Lのスロー軸A2方向成分は、平行光のまま反射する。集光ミラー14で反射したレーザー光Lのスロー軸A2方向成分は、集光レンズ15に入射し、光ファイバー16のコア161の入射端面161a位置で集束するように集光される。
<実施形態の効果>
以上に説明した光学系100は、ファスト軸A1方向成分及びスロー軸A2方向成分の各々について、上述の入射角度損失及び入射位置損失を低減して光ファイバー16への結合効率を向上できるように構成されている。また、LD11の位置ずれに対する入射角度損失及び入射位置損失の増大の程度(以下、「誤差感度」と記す)を低減できるように構成されている。以下、これらについて説明する。
(ファスト軸方向成分の入射角度損失、入射位置損失及び誤差感度の低減効果)
一般に、コリメート後のレーザー光Lのビーム幅がある幅より広くなると、ビーム幅の端部近傍では、コア161の入射端面161aへの入射角度(集光角度)が最大受光角より大きくなって、入射角損失が増大する。特に、レーザー光Lのファスト軸A1方向成分は、拡散角度範囲が広いため、ビーム幅が広くなりやすい。しかしながら、ビーム幅の広がりを抑えるために、第1コリメータレンズ12の焦点距離を短くして、図2及び図4におけるLD11と第1コリメータレンズ12との距離を短縮すると、LD11の僅かな位置ずれによって入射角損失及び入射位置損失が増大するようになり、誤差感度が増大してしまう。
そこで、本実施形態の光学系100では、ファスト軸A1方向成分を集光するための集光ミラー14を、スロー軸A2方向成分を集光するための集光レンズ15とは別個に設け、集光ミラー14を集光レンズ15よりも光ファイバー16の入射端面161aから離している。これにより、図7に示すように、集光ミラー14による集光角度を緩やかにすることができる。よって上記の誤差感度を低減するためにLD11と第1コリメータレンズ12との距離をある程度長くしてファスト軸A1方向のビーム幅を広げても、入射角損失を十分に低減することができる。よって、入射角度損失を低く抑えて高い結合効率を維持しつつ、誤差感度を低減(緩和)することができる。
ここで、集光ミラー14による集光角度を緩やかにするほど、集光位置がばらつきやすくなり、入射位置損失が増大する傾向がある。しかしながら、レーザー光Lのファスト軸A1方向成分は、LD11の発光端面113aの幅が狭いことに起因して出射方向のばらつきが小さい(平行度が高い)ため、集光ミラー14による集光角度を緩やかにしても、集光位置のばらつきには繋がりにくく、入射位置損失を低く維持することができる。
このように、本実施形態の光源装置10の光学系100によれば、ファスト軸A1方向成分について、入射角損失、入射位置損失及び誤差感度をいずれも低く抑えることができる。
(スロー軸方向成分の入射角度損失、入射位置損失及び誤差感度の低減効果)
レーザー光Lのスロー軸A2方向成分は、LD11の発光端面113aのY方向の幅が広いことに起因して出射方向のばらつきが大きい(平行度が低い)。このため、スロー軸A2方向成分をコリメートするための第2コリメータレンズ13の焦点距離を長くし、第2コリメータレンズ13を第1コリメータレンズ12よりもLD11から離している。一般に、コリメータレンズは、焦点距離が長いほど、コリメート後の平行光の平行度を高くできるため、第2コリメータレンズ13の焦点距離を長くした構成により、出射方向のばらつきの大きいスロー軸A2方向成分を、より平行度の高い平行光とすることができる。
また、図8に示すように、スロー軸A2方向成分を集光する集光レンズ15の焦点距離を短くして、集光ミラー14よりもコア161の入射端面161aから近い位置に集光レンズ15を配置している。これにより、コア161の入射端面161aへの入射角度(集光角度)を大きくして、集光位置のばらつきを抑えている。
このように、第2コリメータレンズ13の焦点距離を長くしてコリメート後の平行度を上げつつ、集光レンズ15の焦点距離を短くして集光位置のばらつきを抑えることで、出射方向のばらつきの大きいスロー軸A2方向成分について、入射位置損失を低く抑えることができる。
ここで、スロー軸A2方向成分は、拡散角度範囲が小さいため、LD11と第2コリメータレンズ13との距離を長くしてもビーム幅が広がりにくい。よって、集光レンズ15による焦点距離を短くした構成においても、ビーム幅の端部近傍の入射角度を最大受光角以下に抑えることができる。よって、入射角損失も低く抑えることができる。また、拡散角度範囲が小さいスロー軸A2方向成分は、LD11の位置ずれによる入射角損失及び入射位置損失の増大の程度が小さいため、誤差感度も低く抑えることができる。
(比較例に対する効果)
次に、本実施形態の光源装置10の、図9に示す比較例に対する効果について説明する。
図9は、比較例に係る光源装置30の構成を示す図である。
比較例に係る光源装置30は、複数のLD31と、第1コリメータレンズ32と、第2コリメータレンズ33と、複数の反射ミラー37と、第1集光レンズ38と、第2集光レンズ35と、光ファイバー36と、を備える。このうち、複数のLD31、第1コリメータレンズ32、第2コリメータレンズ33、第2集光レンズ35、及び光ファイバー36の構成及び機能は、上記実施形態に係る光源装置10における複数のLD11、第1コリメータレンズ12、第2コリメータレンズ13、集光レンズ15、及び光ファイバー16とそれぞれ同一である。比較例に係る光源装置30は、集光ミラー14に代えて複数の反射ミラー37が設けられ、さらにこれらの複数の反射ミラー37と第2集光レンズ35との間に第1集光レンズ38が設けられている点で、上記実施形態の光源装置10と異なる。
複数の反射ミラー37の各々は、複数のLD11うち1つのLD11から出射されたレーザー光Lを-X方向に反射させる。LD11ごとに別個に反射ミラー37を設けることで、反射後のレーザー光L同士の間隔を、反射前のレーザー光L同士の間隔よりも狭くしている。
第1集光レンズ38は、ファスト軸A1方向に曲率を有するシリンドリカルレンズである。第1集光レンズ38は、複数の反射ミラー37でそれぞれ反射したレーザー光Lのファスト軸A1方向成分を屈折させて、光ファイバー16のコア161の入射端面161aの位置に集光させる。
このような比較例に係る光源装置30によっても、レーザー光LをY方向から-X方向に反射させて、ファスト軸A1方向成分及びスロー軸A2方向成分を別個独立に集光することができる。ただし、複数の反射ミラー37を設ける必要があり、かつ複数の反射ミラー37とは別個に、ファスト軸A1方向成分の集光のための第1集光レンズ38を設ける必要がある。
このような構成の比較例の光源装置30に対し、上記実施形態の光源装置10の構成によれば、放物線柱面の集光ミラー14を用いることで、複数の反射ミラー37を1枚のミラーに統合することができる。さらに、集光ミラー14によりファスト軸A1方向成分の集光を行うことができるため、第1集光レンズ38を省略することができる。よって、比較例の光源装置30よりも、光学系100の構成を簡素化することができる。
以上のように、本実施形態に係る光源装置10は、光軸Laに垂直なファスト軸A1方向についての発散角度範囲が、光軸La及びファスト軸A1に垂直なスロー軸A2方向についての発散角度範囲より広いレーザー光Lを出射するLD11と、LD11から出射されたレーザー光Lを反射させ、かつ、ファスト軸A1方向にレーザー光Lを集光する集光ミラー14と、集光ミラー14により反射されたレーザー光Lをスロー軸A2方向に集光する集光レンズ15と、集光ミラー14及び集光レンズ15により集光されたレーザー光Lが入射するコア161を有する光ファイバー16と、を備える。
このような構成によれば、集光ミラー14によりレーザー光Lを反射させつつファスト軸A1方向に集光することができるため、レーザー光Lを反射させる反射ミラー37と、ファスト軸A1方向成分の集光のための第1ミラー38とを必要とする比較例に係る光源装置30と比較して、光学系100の構成を簡素化することができ、装置の小型化を実現することができる。
また、集光ミラー14を集光レンズ15よりも光ファイバー16から遠い位置に設けることで、レーザー光Lのファスト軸A1方向成分をスロー軸A2方向成分よりも緩やかに集光することができる。よって、ファスト軸A1方向のビーム幅を広げても、入射角損失を十分に低減することができる。このため、LD11と第1コリメータレンズ12との距離をとって(第1コリメータレンズ12の焦点距離を長くして)、LD11の位置ずれに係るファスト軸A1方向成分の誤差感度を低減することができる。
また、集光レンズ15を集光ミラー14よりも光ファイバー16に近い位置に設けることで、焦点距離を短くしてスロー軸A2方向成分の集光位置のばらつきを抑えることができる。よって、出射方向のばらつきの大きいスロー軸A2方向成分について、入射位置損失を低く抑えることができる。
よって、ファスト軸A1方向成分及びスロー軸A2方向成分の各々について、入射角損失、入射位置損失及び誤差感度をいずれも低く抑えることができる。これにより、光ファイバー16への結合効率の低下を抑えつつ小型化を実現することができる。
また、集光ミラー14の反射面141は、光軸La及びファスト軸A1に平行な第1平面内で、当該第1平面内におけるある仮想的な放物線Pのうち当該放物線Pの軸AXを通らない一部に一致する形状を有し、かつ第1平面に垂直な第2平面内で直線形状を有する、放物線柱面である。これによれば、簡素な構成の集光ミラー14によって、レーザー光Lを反射させつつファスト軸A1方向成分を焦点Fの位置に集光することができる。
また、集光ミラー14は、反射面141に入射するレーザー光Lの光軸Laと、放物線Pの軸AXとが平行となるように配置されており、光ファイバー16のコア161は、第1平面に垂直な方向から見て、放物線Pの焦点Fに相当する位置に配置されている。これによれば、簡素な構成の集光ミラー14によって、レーザー光Lを反射させつつファスト軸A1方向成分を光ファイバー16のコア161の入射端面161aに集光することができる。
また、集光レンズ15は、スロー軸A2方向に曲率を有するシリンドリカルレンズである。これにより、ファスト軸A1方向成分を集光させずに、スロー軸A2方向成分を選択的に集光することができる。
また、光源装置10は、ファスト軸A1方向についての位置が互いに異なる複数のLD11を備え、集光ミラー14は、複数のLD11からそれぞれ出射されたレーザー光Lを反射させ、かつファスト軸A1方向に集光する。これにより、1枚の集光ミラー14によって、複数のレーザー光Lのファスト軸A1方向成分をコア161の入射端面161aの位置で集光することができる。よって、LD11ごとに反射ミラー37を設けていた比較例に係る光源装置30に対して、装置を効果的に小型化することができる。
また、集光ミラー14として、レーザー光Lをファスト軸A1方向にのみ集光するものを用い、集光レンズ15として、レーザー光Lをスロー軸A2方向にのみ集光するものを用いることで、レーザー光Lのファスト軸A1方向成分及びスロー軸A2方向成分をより正確に集光位置(コア161の入射端面161a)に集光することができる。よって、光ファイバー16への結合効率の低下をさらに効果的に抑えることができる。
また、光源装置10は、LD11から出射され、集光ミラー14に入射する前のレーザー光Lを、ファスト軸A1方向についてコリメートする第1コリメータレンズ12と、第1コリメータレンズ12を透過し、集光ミラー14に入射する前のレーザー光Lを、スロー軸A2方向についてコリメートする第2コリメータレンズ13と、をさらに備える。これにより、楕円状に拡散するレーザー光Lを効果的にコリメートすることができる。
また、第1コリメータレンズ12は、ファスト軸A1方向に曲率を有するシリンドリカルレンズであり、第2コリメータレンズ13は、スロー軸A2方向に曲率を有するシリンドリカルレンズである。これにより、第1コリメータレンズ12によって、スロー軸A2方向成分にコリメート作用を及ぼさずにファスト軸A1方向成分をコリメートすることができる。また、第2コリメータレンズ13によって、ファスト軸A1方向成分にコリメート作用を及ぼさずにスロー軸A2方向成分をコリメートすることができる。
また、本実施形態に係る投影装置としてのプロジェクタ1は、上記の光源装置10と、光ファイバー16により伝送されたレーザー光Lを少なくとも利用して画像を形成し、当該画像を投影する画像投影部20と、を備える。これにより、光ファイバー16の出射端面161bから、光量分布が均一な、エタンデュの小さい光を取り出すことができるため、プロジェクタ1の構成の簡素化、及び高効率化を実現することができる。
<その他>
なお、上記実施形態における記述は、本発明に係る光源装置及び投影装置の一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、光源装置10をプロジェクタ1の光源として用いる例を挙げて説明したが、これに限定する趣旨ではない。光源装置10は、光ファイバー16により伝送されたレーザー光Lを利用する任意の用途に用いることができる。
また、上記実施形態では、LD11がX方向に4列、Z方向に2列に配列され、計8つのLD11を有する光源装置10を例示したが、LD11の配置及び数はこれに限られず、X方向及びZ方向についてのLD11の配列数は任意である。また、光源装置10が単一のLD11を有していてもよい。
また、上記実施形態では、第1軸としてのファスト軸と、第2軸としてのスロー軸とを2軸とする楕円形状のレーザー光Lを射出するLD11を例示したが、これに限られず、光軸Laに垂直な第1軸方向についての発散角度範囲が、光軸La及び第1軸に垂直な第2軸方向についての発散角度範囲より広いレーザー光を出射する任意のLD11を用いることができる。
また、上記実施形態における光源装置10及びプロジェクタ1の構成要素の細部構成及び細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能であることは勿論である。
本発明の実施の形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
光軸に垂直な第1軸方向についての発散角度範囲が、前記光軸及び前記第1軸に垂直な第2軸方向についての発散角度範囲より広いレーザー光を出射するレーザーダイオードと、
前記レーザーダイオードから出射された前記レーザー光を反射させ、かつ、前記第1軸方向に前記レーザー光を集光する集光ミラーと、
前記集光ミラーにより反射された前記レーザー光を前記第2軸方向に集光する集光レンズと、
前記集光ミラー及び前記集光レンズにより集光された前記レーザー光が入射するコアを有する光ファイバーと、
を備えることを特徴とする光源装置。
<請求項2>
前記集光ミラーの反射面は、前記光軸及び前記第1軸に平行な第1平面内で、当該第1平面内におけるある仮想的な放物線のうち、当該放物線の軸を通らない一部に一致する形状を有し、かつ前記第1平面に垂直な第2平面内で直線形状を有する、放物線柱面であることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
<請求項3>
前記集光ミラーは、前記反射面に入射する前記レーザー光の光軸と、前記放物線の軸とが平行となるように配置されており、
前記光ファイバーの前記コアは、前記第1平面に垂直な方向から見て、前記放物線の焦点に相当する位置に配置されている
ことを特徴とする請求項2に記載の光源装置。
<請求項4>
前記集光レンズは、前記第2軸方向に曲率を有するシリンドリカルレンズであることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の光源装置。
<請求項5>
前記第1軸方向についての位置が互いに異なる複数の前記レーザーダイオードを備え、
前記集光ミラーは、前記複数のレーザーダイオードからそれぞれ出射された前記レーザー光を反射させ、かつ前記第1軸方向に集光する
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の光源装置。
<請求項6>
前記集光ミラーは、前記レーザー光を前記第1軸方向にのみ集光し、
前記集光レンズは、前記レーザー光を前記第2軸方向にのみ集光する
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の光源装置。
<請求項7>
前記レーザーダイオードから出射され、前記集光ミラーに入射する前の前記レーザー光を、前記第1軸方向についてコリメートする第1コリメータレンズと、
前記第1コリメータレンズを透過し、前記集光ミラーに入射する前の前記レーザー光を、前記第2軸方向についてコリメートする第2コリメータレンズと、
をさらに備えることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の光源装置。
<請求項8>
前記第1コリメータレンズは、前記第1軸方向に曲率を有するシリンドリカルレンズであり、
前記第2コリメータレンズは、前記第2軸方向に曲率を有するシリンドリカルレンズである
ことを特徴とする請求項7に記載の光源装置。
<請求項9>
請求項1~8のいずれか一項に記載の光源装置と、
前記光ファイバーにより伝送された前記レーザー光を少なくとも利用して画像を形成し、当該画像を投影する画像投影部と、
を備えることを特徴とする投影装置。
1 プロジェクタ(投影装置)
10 光源装置
11 LD(レーザーダイオード)
111 n型クラッド層
112 p型クラッド層
113 活性層
113a 発光端面
114 電極
12 第1コリメータレンズ
13 第2コリメータレンズ
14 集光ミラー
141 反射面
15 集光レンズ
16 光ファイバー
161 コア
161a 入射端面
161b 出射端面
162 クラッド
20 画像投影部
30 光源装置
31 LD(レーザーダイオード)
32 第1コリメータレンズ
33 第2コリメータレンズ
35 第2集光レンズ
36 光ファイバー
37 反射ミラー
38 第1集光レンズ
100 光学系
A1 ファスト軸(第1軸)
A2 スロー軸(第2軸)
AX 軸
F 焦点
L レーザー光
La 光軸
P 放物線

Claims (9)

  1. 光軸に垂直な第1軸方向についての発散角度範囲が、前記光軸及び前記第1軸に垂直な第2軸方向についての発散角度範囲より広いレーザー光を出射するレーザーダイオードと、
    前記レーザーダイオードから出射された前記レーザー光を反射させ、かつ、前記第1軸方向に前記レーザー光を集光する集光ミラーと、
    前記集光ミラーにより反射された前記レーザー光を前記第2軸方向に集光する集光レンズと、
    前記集光ミラー及び前記集光レンズにより集光された前記レーザー光が入射するコアを有する光ファイバーと、
    を備えることを特徴とする光源装置。
  2. 前記集光ミラーの反射面は、前記光軸及び前記第1軸に平行な第1平面内で、当該第1平面内におけるある仮想的な放物線のうち、当該放物線の軸を通らない一部に一致する形状を有し、かつ前記第1平面に垂直な第2平面内で直線形状を有する、放物線柱面であることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記集光ミラーは、前記反射面に入射する前記レーザー光の光軸と、前記放物線の軸とが平行となるように配置されており、
    前記光ファイバーの前記コアは、前記第1平面に垂直な方向から見て、前記放物線の焦点に相当する位置に配置されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の光源装置。
  4. 前記集光レンズは、前記第2軸方向に曲率を有するシリンドリカルレンズであることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の光源装置。
  5. 前記第1軸方向についての位置が互いに異なる複数の前記レーザーダイオードを備え、
    前記集光ミラーは、前記複数のレーザーダイオードからそれぞれ出射された前記レーザー光を反射させ、かつ前記第1軸方向に集光する
    ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の光源装置。
  6. 前記集光ミラーは、前記レーザー光を前記第1軸方向にのみ集光し、
    前記集光レンズは、前記レーザー光を前記第2軸方向にのみ集光する
    ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の光源装置。
  7. 前記レーザーダイオードから出射され、前記集光ミラーに入射する前の前記レーザー光を、前記第1軸方向についてコリメートする第1コリメータレンズと、
    前記第1コリメータレンズを透過し、前記集光ミラーに入射する前の前記レーザー光を、前記第2軸方向についてコリメートする第2コリメータレンズと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の光源装置。
  8. 前記第1コリメータレンズは、前記第1軸方向に曲率を有するシリンドリカルレンズであり、
    前記第2コリメータレンズは、前記第2軸方向に曲率を有するシリンドリカルレンズである
    ことを特徴とする請求項7に記載の光源装置。
  9. 請求項1~8のいずれか一項に記載の光源装置と、
    前記光ファイバーにより伝送された前記レーザー光を少なくとも利用して画像を形成し、当該画像を投影する画像投影部と、
    を備えることを特徴とする投影装置。
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