JP4773208B2 - 部品圧着方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、液晶表示パネルなどのフラットディスプレイパネルの製造に用いられ、パネルに電子部品を実装する場合に用いられる部品圧着方法に関する。
例えば液晶表示パネルやプラズマディスプレイパネルなどのフラットディスプレイパネルを製造する場合においては、電子部品に相当するTCP(Tape Carrier Package)または、FPC(FLEXIBLE PRINTED CIRCUIT)をパネルに、圧着実装する電子部品実装装置が用いられる。
この電子部品実装装置は大きく分けて次のステップを行うことによりパネルに電子部品を実装する。すなわち、接合部材である異方性導電テープをパネルに貼り付け、異方性導電テープを介してTCPをパネルに仮圧着し、パネルをバックアップユニットで支持した状態で加圧装置によりTCPを加圧してパネルに本圧着する。
ところで、上述した電子部品実装装置において、特に本圧着を行う本圧着装置においては、図6A,図6Bに示すように、ガラスよりなるパネルの破片等が、バックアップツール150のステージ面151上に異物152として付着することがあり、このような状態下で加圧ツール153を用いてTCP154をパネル155に本圧着を行なうと、パネル155に傷がつき、製品不良が発生し、製品の歩留まりの低下を招いていた。
このような問題点を解消すべく、特許文献1には、バックアップユニットのステージ面を清掃する清掃ユニットを設けた電子部品実装装置が開示されている。
この装置は、ブラシを用いてステージ面上を清掃するものであり、バックアップユニットのパネルが位置する側にブラシを退避させておくと共に、清掃時には、ブラシをバックアップユニット上に移動させてステージ面上の異物を清掃するものである。
特開2003−17528号公報
しかし、上記装置では、異物を清掃する具体的な方法についてはなされておらず、ステージ面上からは異物が清掃されるかもしれないが、清掃の結果、その周辺に散乱する。当該散乱した異物が実装前のパネルに付着すると却って不良の原因となる。
特に近年においては、表示するパネルの精細化がすすみ、電子部品とパネルとの間の電極のリードピッチが狭小化してきている。これにより従来よりも異物が製品不良に及ぼす影響は大きく、より厳しい異物対策が必要となってきている。
したがって、本発明が解決しようとする技術的課題は、ステージ面上に存在する異物が散乱しないように清掃することによって、製品不良をなくして製品の歩留まりの低下を防止することができる部品圧着方法を提供することである。
本発明は、上記技術的課題を解決するために、以下の構成の部品圧着方法を提供する。
本発明の第1態様によれば、部品をパネルに圧着可能な圧着装置と、部品が圧着されるパネルを支持可能で前記圧着装置の圧着面に対向して設けられている支持部と、前記支持部を清掃する清掃部とを備えた部品圧着装置を用いて、部品をパネルに圧着する部品圧着方法であって、
前記支持部のパネルを支持するステージ面上にパネルを載置し、前記圧着装置を下降させて前記部品をパネルに圧着し、パネルを支持部より取り出した後に、
前記圧着装置に対向する前記支持部のステージ面上に存在する異物をパネルの載置される側の反対側又はパネルの搬入あるいは搬出側と反対側の方向に掃き出すように前記清掃部を駆動させて前記ステージ面を清掃し、前記ステージ面を清掃する工程は、前記清掃部が前記支持部に対してパネルの載置される側又はパネルの搬入あるいは搬出側に位置する清掃開始位置から、前記支持部に対してパネルの載置される側の反対側又はパネルの搬入あるいは搬出側と反対側に位置する清掃完了位置までの間は前記支持部のステージ面に前記清掃部が当接し、前記清掃部の清掃完了位置から清掃開始位置までの間は前記ステージ面に前記清掃部が非当接となるように動作することを特徴とする部品圧着方法を提供する。
本発明の第2態様によれば、部品をパネルに圧着可能な圧着装置と、部品が圧着されるパネルを支持可能で前記圧着装置の圧着面に対向して設けられている支持部と、前記支持部を清掃するブラシを備えた清掃部とを備えた部品圧着装置を用いて、前記部品をパネルに圧着する部品圧着方法であって、
前記支持部のパネルを支持するステージ面上にパネルを載置し、前記圧着装置を下降させて部品をパネルに圧着し、パネルを前記支持部より取り出した後に、
前記圧着装置に対向する前記支持部のステージ面上に存在する異物を前記ブラシを用いてパネルの載置される側の反対側又はパネルの搬入あるいは搬出側と反対側の方向に掃き出すように前記清掃部を駆動させて前記ステージ面を清掃し、前記ステージ面を清掃する工程は、前記清掃部が前記支持部に対してパネルの載置される側又はパネルの搬入あるいは搬出側に位置する清掃開始位置から、前記支持部に対してパネルの載置される側の反対側又はパネルの搬入あるいは搬出側と反対側に位置する清掃完了位置までの間は前記支持部のステージ面に前記清掃部が当接し、前記清掃部の清掃完了位置から清掃開始位置までの間は前記ステージ面に前記清掃部が非当接となるように動作することを特徴とする部品圧着方法を提供する。
本発明の第態様によれば、前記ステージ面を清掃する工程は、
記清掃部を、ブラシがステージ面から離反するように傾斜させるとともに、動作開始位置から清掃完了位置を経由して前記清掃開始位置まで移動させることにより、ブラシがステージ面を当接せずにまたぐ工程と、
記清掃開始位置において前記清掃部をブラシがステージ面と当接するように傾斜させる工程と、
前記清掃部が前記ステージ面に前記清掃部が当接し異物を掃き出し、前記清掃開始位置から前記清掃完了位置まで移動する工程と、
を有することを特徴とする、第1又は第2態様の部品圧着方法を提供する。
本発明の第態様によれば、前記ステージ面を清掃する工程は、
パネルが前記支持部に対して、パネルの載置される側または、パネルの搬入あるいは搬出側から前記支持部に向けて気体を吹き出すブロー工程を含むことを特徴とする、第1から第態様のいずれか1つの部品圧着方法を提供する。
本発明の第態様によれば、前記ステージ面を清掃する工程は、
前記支持部に対してパネルの載置される側の反対側又はパネルの搬入あるいは搬出側とは反対側の方向に掃き出された異物を吸引部により吸引可能な吸引工程を含むことを特徴とする、第1から第態様のいずれか1つの部品圧着方法を提供する。
本発明の第態様によれば、前記ステージ面を清掃する工程は、
前記清掃部が前記ステージ面に当接する前に、前記ブラシに付着したダストを除去するために、前記清掃部が吸引部の上方を通過する際に吸引部により前記ブラシを吸引するブラシ吸引工程を含むことを特徴とする、第2から第態様のいずれか1つの部品圧着方法を提供する。
本発明の第態様によれば、前記ブラシ吸引工程は、前記清掃部が動作開始位置から前記清掃開始位置へ移動する途中に、前記清掃完了位置又は前記清掃開始位置において行うことを特徴とする、第態様の部品圧着方法を提供する。
本発明の第態様によれば、前記ステージ面を清掃する工程の前に行われる、ステージ面上にパネルを載置する工程及び圧着装置を下降させて部品をパネルに圧着する工程は、予め定められた所定回数繰り返し行われることを特徴とする、第1から第態様のいずれか1つの部品圧着方法を提供する。



本発明の第1態様によれば、ステージ面上の異物を支持部に対しパネルの載置される側の反対側又は基板パネルの搬入あるいは搬出側と反対側に掃き取るように清掃部を駆動させることによって清掃するため、異物の散乱を防止でき、異物がパネル上に飛び散るなどの問題を抑制することが出来る。したがって、パネル上に製品不良をなくして製品の歩留まりの低下を防止することができる。
本発明の第2態様によれば、清掃部に設けられているブラシによって、異物を支持部に対しパネルの載置される側の反対側又はパネルの搬入あるいは、搬出側と反対側に掃き取ることができるため、ステージ上の異物の散乱を防止でき、異物が基板上に飛び散るなどの問題がない。
本発明の第3態様によれば、パネルが配置されている清掃開始位置から、支持部に対してパネル搬入あるいは、搬出側の反対側に位置する清掃完了位置間の移動において、清掃開始位置から清掃完了位置への移動はステージ面に当接する一方、清掃完了位置から清掃開始位置への移動はステージ面から非当接となるように構成することにより、支持部に対しパネルの載置される側の反対側又はパネル搬入あるいは搬出側の反対側にのみステージ面上の異物を掃き出すように動作することができ、パネルが設けられている側に異物を散乱させることがない。
本発明の第4態様によれば、清掃部の上下移動によりステージ面への接触、非接触を切換するように構成されているため、シンプルな動作で異物の掃き出し方向の制御を行うことができる。
本発明の第5態様によれば、ガスを吹き出すことによってステージ面に、支持部に対して、パネルの載置される側または、パネルの搬入あるいは搬出側(パネルが設けられている側)から前記支持部に対して、パネルの載置される側の反対側または、パネルの搬入あるいは搬出側と反対側の方向(パネルが設けられていない側)に向けてガスが吹き付けられることにより、異物がパネル側に飛散することを防止し、パネルに付着することがない。
本発明の第6形態によれば、吸引工程により清掃部によって掃き取られた異物を吸引することができるため、当該異物が周囲に飛散することがなく、パネルに再付着することを防止することができる。
本発明の第7形態によれば、ブラシに付着した異物を吸引することができるため、ブラシに異物が付着を低減した状態でステージ面上を清掃することができるため、ブラシによるステージ面の汚れを抑制する。
本発明の第8態様によれば、清掃部の清掃開始の工程途中において、ブラシを吸引することができるため、ブラシ吸引工程のための時間を短縮することができる。
本発明の第9態様によれば、部品圧着において、パネルの載置及び部品の圧着工程を複数回繰り返して行い、ステージ面上への異物の堆積が生じたあとにステージ面の清掃を行うことができるため、連続した部品の圧着方法において、トータルの処理時間を短縮することができる。
以下、本発明に係る部品圧着方法を実施するために用いられる部品圧着装置の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1Aは、本発明の一実施形態にかかる部品圧着装置の外観構成を示す斜視図である。図1Bは、本発明の他の実施形態にかかる部品圧着装置の外観構成を示す斜視図である。本実施形態にかかる部品圧着装置1,1aは、図2に示す液晶等のパネル200にTCP202を本圧着接合して組み立てるための装置であり、具体的には、矩形形状のパネル200の1辺又は複数辺(図2においては3辺)の周縁にそれぞれサブパネル203を取り付けるためのTCP202を本圧着するため装置である。TCP202は、本部品圧着装置において用いられるときには、パネル200の外縁よりも張り出した状態で仮圧着されており、この状態で、本部品圧着装置に供給される。パネル200は予め定められた位置においてTCP202と接着するためのACFが貼り付けられている。当該ACFとTCP202とが、本実施形態にかかる部品圧着装置により本圧着されて、パネル200の電極とTCP202の電極が電気的に接合する。
まず、図1Aを参照して本実施形態にかかる部品圧着の全体構成を説明する。部品圧着装置1は、基台2の上面にパネル載置装置3、圧着装置4及び圧着装置と協働してパネル200の本圧着を行う場合にパネル200を載置する支持部としてのバックアップユニット6が配置されている。また、パネル載置装置3のX軸方向両側方には、パネル200をパネル載置装置110に供給するためのローダ5及び圧着装置4によりパネル200の周縁にTCP202が本圧着された後、組み上げられたパネル200を取り出すためのアンローダ(図示なし)がそれぞれ設けられている。
なお、図1Bに示す他の実施形態にかかる部品実装装置は、上記のローダとアンローダが設けられておらず、装置作動時に装置使用者が手動でパネル200を位置あわせしながら載置して、本圧着動作を行うための装置であり、他の構成については、図1Aに示す装置と大部分を共通にする。
ローダ5は、X軸方向に延在する一対のガイドレール7と、当該ガイドレール7にそれぞれ設けられ、図示しないアーム駆動装置によりガイドレール7に沿って駆動可能なX軸方向に移動可能なアーム8を備える。ガイドレール7は、組み立て処理が行われるパネル200のサイズに応じてその間隔を変更可能であり、また、パネル載置装置3のパネル載置台(図示なし)に干渉しないようにその終端が、パネル載置装置3に到達しないようになっている。アーム8は、パネル200のY軸方向両端を載置し、パネル200を下方から支持する。
アンローダは、ローダと同様に、X軸方向に延在する一対のガイドレールと、当該ガイドレールにそれぞれ設けられ、X軸方向に移動可能なアームを備える。アームは、パネル200のY軸方向両端を載置し、パネル200を下方から支持する。
次にパネル載置装置3について説明する。パネル載置装置3は、基台2の上面にY軸方向に延在するガイドレール9を備え、当該ガイドレール9に沿ってYテーブルが移動となっている。また、Yテーブル上には、XテーブルがX軸方向に移動することができるように構成されている。Xテーブルには、回転テーブルが設けられている。回転テーブルは、図示しないθ回転モータにより略90°毎に、Z軸を中心として水平回転可能に構成されており、回転テーブルが作動することにより、載置されているパネル200はその向きを変えることができる。回転テーブルは、Z軸方向に移動可能に構成されている。
圧着装置4は、基台2上のパネル載置装置3に対してY軸方向端側に設けられ、水平部10a及び脚部10bを備える略コの字形のフレーム10と、当該フレーム10の水平部10aの下方に設けられ、Z軸方向に移動可能に構成された圧着ヘッド11と、圧着ヘッドの上方に位置し、圧着ヘッドをZ軸方向に移動させるヘッド駆動部12とを備えている。なお、図1Aにおいては、フレーム10の一部を破断した状態で図示している。
圧着ヘッド11は、ヘッド駆動部12により駆動されてZ軸方向に上下移動する。圧着ヘッド11は、圧着動作時に熱圧着するため、圧着子13を加熱するヒータ15を備えている。圧着ヘッド11に備えられた圧着子13は、バックアップユニット6上方に位置し、圧着ヘッドの下降に伴って、バックアップユニット6と協働してパネル200にTCP202の本圧着を行う。
バックアップユニット6は、図3Aに示すように、X軸方向に延在する台部16とその上端に設けられたステージ面17とを備える。ステージ面17は、圧着工程において、パネル200が載置され、圧着動作時に圧着ヘッド11の圧着子13とで、これを挟んで圧着するものである。またバックアップユニット6のパネル200が配置される側の台部16X軸方向端部にはカメラ14が設けられている。パネル載置装置3のXテーブルとYテーブルが作動してパネル200がカメラ14の上方へ移動すると、カメラ14はパネル200に設けられた認識マークの撮像を行い、図示しない制御部が当該マークを基準として位置認識を行い、圧着位置の位置合わせを行う。
また、バックアップユニット6は、そのステージ面17に存在する異物を清掃するための清掃ユニット18、ステージ面17にガスを吹き出すブロー装置19、ステージ面17から掃き取られた異物を吸引する吸引部20を備えている。
清掃ユニット18は、ステージ面17上に存在するパネル200の小片やホコリなどの異物をパネル200の搬入側あるいは搬出側の反対側の方向に掃き取るものである。これにより、ステージ面上の異物が除去され、本圧着時において、パネル200への損傷を防止し、生産性を向上させることができる。また、異物は、パネル200の搬入側あるいは搬出側の反対側に掃き取られるため、パネル200上に散乱せず、パネル200に付着したまま圧着処理がなされることがない。清掃ユニット18の具体的な構成については、後で詳述する。
ブロー装置19は、清掃ユニット18による異物の掃き取りにおいて、異物がパネル200側に散乱しないようにし、また、清掃ユニット18の清掃部21への静電気による異物の付着を防止するために除電するために、バックアップユニット6上に載置されたパネル200側または搬入側あるいは搬出側の反対側に向けてガスを吹き出すものである。ブロー装置は、管19aによって除電装置としてのイオナイザー19bに接続されており、イオナイザーにより発生された静電気除去のためのイオンを含む空気をステージ面17に向けて吹き出す。
尚、ブロー装置19とイオナイザー19bは別体としているが、イオナイザー機能が内蔵されたブロー装置であっても良い。
吸引部20は、ステージ面17から掃き取られた異物を吸引するためのもので、バックアップユニット6の長手方向に沿って延在し、台部16のパネル200が配置される側と反対側の面16aに設けられている。吸引部20は、管20aによって図示しない吸引ポンプに接続されており、バックアップユニット6のパネル200が設けられていない側に掃き出された異物の大部分を吸引する。
次に清掃ユニット18の具体的な構成について説明する。図3A,図3Bに示すように、清掃ユニット18は、ステージ面17上の異物を掃き取る清掃部21を備えている。清掃部21は、その先端部分にバックアップユニット6の長手方向の延在方向に配列して設けられたブラシ22を備えており、ステージ面17上を上下動及び揺動可能に構成されている。ステージ面17に対してパネル200側(清掃上流側)からパネル200の搬入側あるいは搬出側の反対側60(清掃下流側)へ移動するときは下降して、ブラシ22でステージ面17上の異物をパネル200の載置される側の反対側又はパネル200の搬入側あるいは搬出側の反対側に掃き出すように駆動し、その逆向き(清掃下流側から清掃上流側)に移動するときは、上昇してブラシがステージ面17に接触しないようになっており、異物をパネル200側へ飛散させないように構成される。
清掃部21の先端に設けられたブラシ22は、ステージ面17を傷つけることがなく、圧着時において加熱されたステージ面17の余熱で熱的影響を受けることがなく、また、静電気が蓄積しにくい素材が用いられる。具体的には、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂中に鉄などの微細金属粉を混入させ、導電性を持たせた材料が用いられる。この素材は、約70〜80℃程度に加熱されるステージ面17の余熱で影響を受けることがなく、また、ステージ面17よりも柔軟であるため、ステージ面17を損傷させることがない。また、耐摩耗性に優れ金属粉が混入されていることによりイオナイザーを用いて容易に除電可能であり、清掃部21のブラシ22用の素材として好適に用いられる。
次に清掃ユニット18の構成について具体的に説明する。本実施形態にかかる部品圧着装置の清掃ユニット18の駆動構成を図3Bに示す。清掃ユニット18は、駆動源としてのエアシリンダ23をバックアップユニット6に対してパネル200の搬入側あるいは搬出側の反対側の面16aに備えている。エアシリンダ23は、Z軸方向にピストン23aを上下移動することができるように構成されており、図示しない制御装置により駆動制御される。
エアシリンダ23のピストン23aには、略コの字形のブラケット24が固定されており、当該ブラケットには第1連結軸25が設けられている。第1連結軸25は、T字形の第1連結部材26に連結されている。第1連結部材26は、第1から第3連結軸部26a〜26cを備えており、第2連結軸部26bと第3連結軸部26cとが直線上に位置するのに対し、第1連結軸部26aはこの直線上から外れる位置に設けられている。第1連結部材26の第3連結軸部26cの一端は、台部16のX軸方向両端に枢軸27によって回動可能に取り付けられ、また、第1連結軸25は第1連結軸部26aと遊びを持って連結する。したがって、第1連結部材26は、ブラケット24の上下移動によって、バックアップユニット6に略平行に延在する枢軸27を中心として回動することができる。第1連結部材26の第2連結軸部26bには、清掃部21取り付けるための第2連結軸31が設けられている。したがって、清掃部21は、第1連結部材26が回動することによって、枢軸27を中心として揺動する。
連結部材26の第1連結軸部26aは、第2連結軸部26bと第3連結軸部26cとを結ぶ直線に対してパネル200の反対側60に突出し、先端に長穴28を備えている。長穴28には、第1連結軸25が挿入され、第1連結軸25と第1連結部材26とは遊びを持って連結される。第1連結部材26は、第3連結軸部に設けられた付勢部材30によって、台部16に対して図示下方向に付勢されている。したがって、エアシリンダ23が駆動しないときは、当該付勢部材30によって第1連結部材26が第1連結軸25に押圧されているため、第1連結部材26や清掃部21ががたついたりすることがない。
尚、長穴28は、連結軸25と遊びをもって連結可能であれば、長穴で無くても良く、径が大きい穴形状でも可である。
第1連結軸25には、第2連結部材32が回動自在に3つ設けられている。第2連結部材32は、第1連結部材26の第2連結軸部26bと第3連結軸部26cの延在方向に対して交差する方向に延在し、その他端には、連結軸33が設けられている。連結軸33には、清掃部21に固定される取り付け部材34が設けられている。すなわち、清掃部21は、第2連結軸31と取り付け部材34によって連結されており、取付部材34の取り付け位置は、清掃部21に対して台部16に近い側となっている。したがって、エアシリンダ23の移動に伴い第2連結部材32によって駆動し、例えば、ピストン23aの上昇に伴って上方向に移動するが、第1連結軸25との遊びによって第1連結部材26が上方向へ移動するため、清掃部21は、第2連結軸31によって枢軸27を中心として回動し、ブラシ22の先端がステージ面17を越えるように向きを変えながら上昇することとなる。
次に図4Aから図4Dを用いて清掃ユニット18の動作について説明する。図4Aは、清掃部21が動作開始位置から上昇を始めた途中にあるときの状態を模式的に示す図である。清掃部21は、動作開始前は、台部16のパネル200の反対側60に収納されている。動作開始時において、エアシリンダ23が駆動してピストン23aが上昇すると、第1連結軸25が長穴28の上端に当接し、第1連結部材26が枢軸27を中心として回動し始める。このとき、長穴28の遊び分だけによって第2連結部材32が上方向に移動しているので、清掃部21はブラシ22が設けられている側が上側に傾斜した状態で移動する。なお、このとき、もしくは予めブロー装置19から空気を吹き出すことにより、ブラシに帯電している静電気を除電することができブラシ22への異物吸着を防止することができる。また、例えば、ブラシ22に異物が付着しているような場合、ブロー装置19から吹き出された空気によって異物を吹き飛ばすことができる。
図4Bは、清掃部21が清掃開始位置に移動した状態を示している。この状態は、ピストン23aが最上位にまで移動し、清掃部21が清掃開始位置に位置した状態である。この状態では、第1連結部材26が第1連結軸25によりステージ面17側方向に付勢されているため、第2連結部材32が上方へ傾斜した状態であり、ステージ面17にブラシ22が接触することがない。よって、清掃部21が、ステージ面17を通過して清掃開始位置に移動するまでの間にステージ面17上に存在する異物をパネル200側またはパネル200の搬入あるいは搬出側へ散乱させることがない。
図4Cは、清掃部21が清掃完了位置に向けて移動を開始する状態を示している。この状態では、ピストン23aが下方へ移動を開始し、第1連結軸25が長穴28の遊び分だけ下側へ移動し、長穴の下端が第1連結軸25によって引っ張られることによって、第1連結部材26が下向きに回動を開始する。このとき、第1連結軸25が長穴の下端にまで移動することによって、第2連結部材32が下側へ移動し、その結果、清掃部21が下方向へ回転してブラシ22がステージ面17に接触する。次いで、図4Dに示すように、さらにピストン23aが下方へ移動すると、連動部材26が下向きに回動し清掃部21はステージ面17を清掃することによって、異物をパネル200の載置される側の反対側又はパネル200の搬入あるいは搬出側の反対側60へ掃き取ることができる。なお、このとき吸引部20により異物を吸引することによって異物の散乱を防止することができ、パネル200に異物が付着することを防止することができる。
次に上記実施形態にかかる部品圧着装置の動作について説明する。
図5は、図1Aの部品圧着装置の動作フローを示すフローチャートである。まず、ローダ5からパネル200が供給され、パネル載置装置3に載置される。パネル載置装置3は、XY両軸方向に位置調整を行い、パネル200の圧着したい部分をステージ17面上へ配置する(#10)。ステージ面17上にパネル200が載置されると、圧着ヘッド11が下降を開始する(#11)。加熱された圧着ヘッド11がパネル200の電極に仮圧着されているTCP202のリード部分を介してパネル200の電極部分に押圧し本圧着を行う(#12)。本圧着が完了(#13)すると圧着ヘッドを上昇させ(#14)、パネル200をパネル載置装置3から取り外して搬出する(#15)。
次に、エアシリンダ23を駆動させて清掃部21を初期位置から動作位置への移動を開始する(#16)。すなわち、台部16のパネルが設けられていない側に位置する清掃部21を清掃開始位置へ移動させるべく、ピストン23aが上昇させる。なお、このとき、第2連結部材32と長穴28との遊びによって、ステージ面17にブラシ22が接触しないように移動することは上述の通りである。清掃部21の移動が開始すると、吸引部20を駆動させて吸引をする(#17)。このときの吸引により、清掃部が吸引部の上方を通過する際に、清掃部21のブラシ22に付着した異物が吸引除去され、ブラシの清掃が行われる。その後引き続いて開始ブロー装置19の動作を開始させて、ガスを吹き出させる(#18)。
ピストン23aが最上位置に移動し終わると、すぐに下降を開始し始める。これにより、清掃部21が下側に向きを変えると共に、清掃開始位置から清掃完了位置への移動を開始して掃き取り動作を開始する(#19)。ピストン23aが下降するにしたがって、清掃部21がステージ面17上を掃き取り、ステージ上の異物が吸引部側へはきだされ、吸引部に吸引除去される。ピストン23aが最下点まで下降すると、清掃部21が初期位置にまで戻り、掃き取り動作が終了する(#20)。その後、ブロー装置19のブローを停止させ(#21)、吸引部の吸引を停止(#22)させる。尚、吸引部の吸引の開始または停止動作は、清掃部の動作によらず、連続吸引であっても良い。
引き続きパネルの部品実装を行う場合は、最初の動作に戻り、ステップ#10から#22を繰り返す。全てのパネルについて生産が終了すると、装置を停止し、処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態にかかる部品圧着装置によれば、ステージ面上の異物をパネル200が配置されていない側または、搬入あるいは、搬出側の反対側にのみ掃き出すようにして清掃することができるため、異物除去時におきる散乱を防止することができる。したがって、パネル200上に異物が飛散することもなく、清掃時にステージ面17面上の異物がパネルに飛散することによる本圧着時の製造不良を起こすことがない。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施可能である。例えば、本実施形態においては、清掃ユニットは、清掃部をバックアップユニット6の台部16に接続し、上下移動と清掃移動機構とを共に備えることによってステージ面上の異物の掃き出し方向を制御するように構成しているが、これに限るものではない。例えば、圧着ヘッドが設けられているフレーム10に連結部材が設けられ、フレーム10から清掃部を下向きに保持して揺動させる清掃移動機構と、バックアップユニット6に対して離接可能な上下移動機構とを備えるように構成してもよい。このように上下移動機構と清掃移動機構とを双方備えることにより、異物の掃き出し方向を一方向に制御することができ、上記の本発明の効果を奏することができる。
また、必ずしも清掃動作は1つのパネル200の本圧着動作ごとに行う必要はなく、例えば、本圧着動作を2回行うごとに行うようにするなど、複数回の圧着動作ごとに行うようにしてもよい。
またさらに、本実施例では、パックアップユニットのステージ面に載置されたパネルに部品を本圧着し、パネル搬出後にステージ面の清掃を行っているが、パネルをステージ面に載置する前に清掃を行っても良く、あるいは、パネルの生産開始時にステージ面の清掃を行って、後に、実施例で記載した様にパネルに部品を本圧着し、パネル搬出後にステージ面の清掃を行う動作と組み合わせても良い。
本発明は、液晶表示パネルなどのフラットディスプレイパネルの製造に用いられる部品圧着方法に関し、ステージ面上の異物を前記支持部に対して、パネルの載置される側の反対側または、パネルの搬入あるいは搬出側とは反対側に掃き出すように清掃することにより、異物の散乱を防止でき、異物がパネル上に飛び散ることによるパネルの製品不良をなくし、製品の歩留まりの低下を防止することができる。
本発明の一実施形態にかかる部品圧着装置の外観構成を示す斜視図である。 本発明の他の実施形態にかかる部品圧着装置の外観構成を示す斜視図である。 図1Aの部品実装装置により製造される表示パネルの構成を示す斜視図である。 図1Aの部品圧着装置に用いられるバックアップユニットの構成を示す斜視図である。 図3Aのバックアップユニットの清掃ユニットの構成を示す斜視図である。 清掃ユニットの動作を説明する工程図である。 清掃ユニットの動作を説明する工程図である。 清掃ユニットの動作を説明する工程図である。 清掃ユニットの動作を説明する工程図である。 図1Aの部品圧着装置の動作フローを示すフローチャートである。 従来の部品圧着装置の問題点を示す模式図である。 従来の部品圧着装置の問題点を示す模式図である。
符号の説明
1,1a 部品圧着装置
2 基台
3 パネル載置装置
4 圧着装置
5 ローダ
6 バックアップユニット、支持部
10 フレーム
11 圧着ヘッド
12 ヘッド駆動部
16 台部
17 ステージ面
18 清掃ユニット
19,39 ブロー装置
20,38 吸引部
21,44 清掃部
22,45 ブラシ
23 エアシリンダ
23a ピストン
26 連結部材
28 長穴
32 第2連結部材
50 駆動機構
200 パネル
202 TCP

Claims (8)

  1. 部品をパネル(200)に圧着可能な圧着装置(4)と、部品が圧着されるパネル(200)を支持可能で前記圧着装置(4)の圧着面に対向して設けられている支持部(6)と、前記支持部を清掃する清掃部(21)とを備えた部品圧着装置を用いて、部品をパネル(200)に圧着する部品圧着方法であって、
    前記支持部(6)のパネルを支持するステージ面(17)上にパネルを載置し、前記圧着装置を下降させて前記部品をパネルに圧着し、パネルを支持部(6)より取り出した後に、
    前記圧着装置(4)に対向する前記支持部(6)のステージ面(17)上に存在する異物をパネル(200)の載置される側の反対側又はパネル(200)の搬入あるいは搬出側と反対側の方向に掃き出すように前記清掃部(21)を駆動させて前記ステージ面(17)を清掃し、
    前記ステージ面(17)を清掃する工程は、前記清掃部(21)が前記支持部(6)に対してパネル(200)の載置される側又はパネル(200)の搬入あるいは搬出側に位置する清掃開始位置から、前記支持部に対してパネル(200)の載置される側の反対側又はパネル(200)の搬入あるいは搬出側と反対側に位置する清掃完了位置までの間は前記支持部(6)のステージ面(17)に前記清掃部(21)が当接し、前記清掃部(21)の清掃完了位置から清掃開始位置までの間は前記ステージ面(17)に前記清掃部(21)が非当接となるように動作することを特徴とする部品圧着方法。
  2. 部品をパネル(200)に圧着可能な圧着装置(4)と、部品が圧着されるパネル(200)を支持可能で前記圧着装置の圧着面に対向して設けられている支持部(6)と、前記支持部を清掃するブラシ(22)を備えた清掃部とを備えた部品圧着装置を用いて、前記部品をパネル(200)に圧着する部品圧着方法であって、
    前記支持部(6)のパネルを支持するステージ面(17)上にパネル(200)を載置し、前記圧着装置を下降させて部品をパネル(200)に圧着し、パネル(200)を前記支持部(6)より取り出した後に、
    前記圧着装置(4)に対向する前記支持部(6)のステージ面(17)上に存在する異物を前記ブラシ(22)を用いてパネル(200)の載置される側の反対側又はパネル(200)の搬入あるいは搬出側と反対側の方向に掃き出すように前記清掃部を駆動させて前記ステージ面を清掃し、
    前記ステージ面(17)を清掃する工程は、前記清掃部(21)が前記支持部(6)に対してパネル(200)の載置される側又はパネル(200)の搬入あるいは搬出側に位置する清掃開始位置から、前記支持部に対してパネル(200)の載置される側の反対側又はパネル(200)の搬入あるいは搬出側と反対側に位置する清掃完了位置までの間は前記支持部(6)のステージ面(17)に前記清掃部(21)が当接し、前記清掃部(21)の清掃完了位置から清掃開始位置までの間は前記ステージ面(17)に前記清掃部(21)が非当接となるように動作することを特徴とする部品圧着方法。
  3. 前記ステージ面を清掃する工程は、
    記清掃部(21)を、ブラシ(22)がステージ面(17)から離反するように傾斜させるとともに、動作開始位置から清掃完了位置を経由して前記清掃開始位置まで移動させることにより、ブラシ(22)がステージ面(17)を当接せずにまたぐ工程と、
    記清掃開始位置において前記清掃部(21)をブラシ(22)がステージ面(17)と当接するように傾斜させる工程と、
    前記清掃部(21)が前記ステージ(17)面に前記清掃部(21)が当接し異物を掃き出し、前記清掃開始位置から前記清掃完了位置まで移動する工程と、
    を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の部品圧着方法。
  4. 前記ステージ面(17)を清掃する工程は、
    パネル(200)が前記支持部(6)に対して、パネル(200)の載置される側または、パネル(200)の搬入あるいは搬出側から前記支持部(6)に向けて気体を吹き出すブロー工程を含むことを特徴とする、請求項1からのいずれか1つに記載の部品圧着方法。
  5. 前記ステージ面(17)を清掃する工程は、
    前記支持部(6)に対してパネル(200)の載置される側の反対側又はパネル(200)の搬入あるいは搬出側とは反対側の方向に掃き出された異物を吸引部(20)により吸引可能な吸引工程を含むことを特徴とする、請求項1からのいずれか1つに記載の部品圧着方法。
  6. 前記ステージ面(17)を清掃する工程は、
    前記清掃部(21)が前記ステージ面に当接する前に、前記ブラシに付着したダストを除去するために、前記清掃部(21)が吸引部(20)の上方を通過する際に吸引部(20)により前記ブラシ(22)を吸引するブラシ吸引工程を含むことを特徴とする、請求項2からのいずれか1つに記載の部品圧着方法。
  7. 前記ブラシ吸引工程は、前記清掃部が動作開始位置から前記清掃開始位置へ移動する途中に、前記清掃完了位置又は前記清掃開始位置において行うことを特徴とする、請求項に記載の部品圧着方法。
  8. 前記ステージ面(17)を清掃する工程の前に行われる、ステージ面(17)上にパネル(200)を載置する工程及び圧着装置を下降させて部品をパネル(200)に圧着する工程は、予め定められた所定回数繰り返し行われることを特徴とする、請求項1からのいずれか1つに記載の部品圧着方法。
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