JP4772099B2 - 除加湿装置および空気調和機ならびに空気漏洩防止構造 - Google Patents

除加湿装置および空気調和機ならびに空気漏洩防止構造 Download PDF

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Description

本発明は、吸着剤を利用した除加湿装置、および加湿機能を有した空気調和機、ならびに空気漏洩防止構造に関するものである。
第1の従来技術として、外気中の水分を加湿水として利用する無給水加湿手段を、2台の無給水加湿ユニットとして室外機に具備し、吸湿モード、加湿モードを交互に切換えることにより、室内を加湿するという技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
第2の従来技術として、円柱形状に成形された吸着材、2つの空気流通路とそれぞれに設置された送風装置、およびヒータからなる除加湿装置を室外に設置し、駆動モータにより吸着材を回転させ、一方の空気流通路を通り、吸着材に水分を吸着された乾燥空気を室外に排気し、もう一方の空気流通路を通り、吸着材に吸着された水分を蒸発した加湿空気を室内へ送って加湿する技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
第3の従来技術として、モータによって回転する円板状の加湿ロータを除加湿装置のケーシング内に配置し、ケーシング内を仕切り板で仕切って、吸湿風路と加湿風路を形成させ、それぞれの風路において、加湿ロータよりも下流側に吸湿ファン、加湿ファンを設置し、加湿ファンから空気を吸引する技術が知られている(例えば、特許文献3参照)。
特許第3132940号公報(第3頁、図4) 特許第3559421号公報(第4−5頁、図1) 特許第3430993号公報(0018欄−0028欄、図1)
第1の従来技術では、2台の無給水加湿ユニットにおいて、吸湿モード、加湿モードを交互に切換えるので、常に室内に加湿空気を供給することができるが、ユニットが2台あるため装置が大型化してコストがかかるという問題があった。
また、モードの切換の際には、四方向電磁弁、2つの二方向電磁弁、2つのポンプを切換え、さらに2つのヒータをON/OFFする必要があるため、制御対象が多く複雑であるという問題課題があった。
また、ヒータをON/OFFするので、吸湿モードに切換わった際には、ヒータが冷めるまでは高温空気が送られるため、吸湿が行われず、一方加湿モードに切換わった際には、ヒータの温度が立ち上がるまでは加湿が行われないため、モード切換時の時間的ロスが大きいという問題があった。
また第2の従来技術では、吸着材を回転させ、一方の空気流通路で吸着させた外気中の水分を、もう一方の空気流通路で蒸発させて室内へ送っているので、風路を切換えることなく、連続的に加湿空気を室内へ供給することができるが、2つの空気流通路に跨って設置された吸着材を回転させるために、吸着材近傍には隙間を設置せざるをえず、空気流通路間で空気漏洩が発生するという問題があった。
また、送風装置を室外に設置しているので、室内への送風装置から発生する騒音の影響を低減できるが、2つの送風装置による空気流の方向が同一であるため、吸着材における吸着と脱着が並列方向で行われることになり、吸脱着効率が低下し、充分な加湿量を得られないという課題があった。
また、第3の従来技術では、吸湿風路における吸湿ファン、加湿風路における加湿ファンを、ともに加湿ロータの下流側に設置して空気を吸引しているので、加湿ロータ近傍ではどちらの風路においても負圧となり、どちらかのファンを加湿ロータ上流側に配置する場合よりも両風路間の空気漏洩は低減できるが、加湿ロータを回転させるためには必ず隙間を設けなければならないため、特に両風路間の風量差が大きい場合には、空気漏洩が顕著になり、加湿性能が大きく低下するという問題があった。
この発明は、上述のような問題を解決するためになされたものであり、小型で制御対象が少なく、迅速なモード切換を可能にすると共に、空気漏洩を抑えることができる除加湿装置および空気調和機ならびに空気漏洩防止構造を提供するものである。
本発明に係る空気漏洩防止構造は、筒状の筐体と、
該筐体の内部に配置され、第1層風路仕切板によって仕切られた第1層甲風路および第1層乙風路を有する第1層と、
前記筐体の内部に配置され、前記第1層風路仕切板に当接して回転自在な複数の上部通気部を有する上部風路切換ダンパと、
前記筐体の内部に配置され、前記上部風路切換ダンパに当接する第2層風路仕切板によって仕切られた第2層甲風路および第2層乙風路を有する第2層と、
前記筐体の内部に配置され、第3層風路仕切板によって仕切られた第3層甲風路および第3層乙風路を有する第3層と、
前記筐体の内部に配置され、前記第3層風路仕切板に当接して回転自在な複数の下部通気部を有する下部風路切換ダンパと、
前記筐体の内部に配置され、前記下部風路切換ダンパに当接する第4層風路仕切板によって仕切られた第4層甲風路および第4層乙風路を有する第4層と、
が積層され、
前記第2層と前記第3層との間に、一方の面が前記第2層風路仕切板に当接し、かつ、他方の面が前記第3層風路仕切板に当接するように通気体が配置された際、
前記上部風路切換ダンパおよび前記下部風路切換ダンパを回転させることによって、前記第1層甲風路と前記第2層甲風路と前記第3層甲風路と前記第4層乙風路とを連通すると共に、前記第1層乙風路と前記第2層乙風路と前記第3層乙風路と前記第4層甲風路とを連通する、あるいは、前記第1層甲風路と前記第2層乙風路と前記第3層乙風路と前記第4層乙風路とを連通すると共に、前記第1層乙風路と前記第2層甲風路と前記第3層甲風路と前記第4層甲風路とを連通する、風路の切換ができることを特徴とする。
本発明に係る空気漏洩防止構造は前記構成であるから、密閉性が高く、空気漏洩の少ない風路を形成することができると共に、上部風路切換ダンパおよび下部風路切換ダンパを回転させるという単純な動作により風路を切り換えることが可能になる。
したがって、かかる空気漏洩防止構造の内部に通気体として、吸着剤が担持された水分吸着手段を設置すれば、小型で制御対象が少なく、迅速なモード切換を可能にすると共に、空気漏洩を抑えることができ、しかも、特定の風路が冷却されることがないため内部において結露が発生し難い除加湿装置、さらに、かかる除加湿装置を装備した空気調和機が得られる。
[実施の形態1:除加湿装置]
図1〜図3は、本発明の実施の形態1に係る除加湿装置を模式的に説明するものであって、図1は一部を透視して模式的に示す斜視図、図2は除加湿装置を構成する空気漏洩防止構造を分解して模式的に示す斜視図、図3は動作を模式的に示す部分平面図である。なお、以下の図において同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
図1において、除加湿装置(以下、「加湿ユニット」と称する場合がある)1000の内部には、基本的な構成要素として、空気漏洩防止構造100の内部に収納された水分吸着手段2と、吸着空気送風手段3と、再生空気送風手段4と、加熱手段5と、が配置されている。なお、空気漏洩防止構造100は本発明の実施の形態に係るものであるが、除加湿装置1000の説明において、併せて説明する。
(空気漏洩防止構造)
空気漏洩防止構造100は、筐体1と、第1層風路仕切板11と、上部風路切換ダンパ50と、第2層風路仕切板21と、第3層風路仕切板31と、上部風路切換ダンパ50と、第4層風路仕切板41と、から構成されている(これについては以下に詳細に説明する)。
なお、説明の便宜上、側面視において前記筒状の軸方向の一方側を「上、上側あるいは上部」と、前記筒状の軸方向の他方側を「下、下側あるいは下部」と称呼する。また、平面視において、筐体1の中心軸1zに垂直の面内で、所定の方向を「北」と称呼し、北に対して90°時計回りの方向を「東」と、東に対して90°時計回りの方向を「南」と、南に対して90°時計回りの方向を「西」と称呼する。
したがって、上部風路切換ダンパ50と下部風路切換ダンパ60とは、何れが直上または斜め上方(中心軸1zが鉛直方向でない場合)に位置してもよく、また、例えば、後記する第1層北風路10aが地図上の北に位置するものではない。また、以下の説明および図において、共通する内容の説明または相当する部材(吸着出口空気や再生出口空気等を含む)の図示に際し、符号に付した添え字「a、b」等を省略することがある。
(水分吸着手段)
水分吸着手段2は円柱形状で、周囲が円筒形状の筐体1(空気漏洩防止構造100を構成している)と、その中心軸1zとに固定されており、また、担持させる吸着剤として、たとえばゼオライト、シリカゲル、活性炭等、からなる多孔質基材に塗布あるいは表面処理あるいは含浸されたものを使用する。
なお、以下の説明の便宜上、水分吸着手段2は中心軸1zを通過して南北方向に配置された図示しない分離手段によって、半円柱状の西水分吸着手段2aおよび東水分吸着手段2bに分割されているとしているが、通常は、分離手段が配置されない一体物である(分離手段によって実際に分離されていてもよい)。
(風路仕切板)
図2において、水分吸着手段2の周辺風路は、水分吸着手段2を挟んで上部2層(第1層10、第2層20)、下部2層(第3層30、第4層40)の計4層構造になっている。
第1層10は東西方向(図中、左右方向)に配置された第1層風路仕切板11によって第1層北風路(第1層甲風路に相当する)10aおよび第1層南風路(第1層乙風路に相当する)10bに、第2層20は南北方向(図中、上下方向)に配置された第2層風路仕切板21によって第2層西風路(第2層甲風路に相当する)20aおよび第2層東風路(第2層乙風路に相当する)20bに、それぞれ分割されている。
同様に、第3層30は南北方向に配置された第3層風路仕切板31によって第3層西風路(第3層甲風路に相当する)30aおよび第3層東風路(第3層甲風路に相当する)30bに、第4層40は東西方向に配置された第4層風路仕切板41によって第4層北風路(第4層甲風路に相当する)40aおよび第4層南風路(第4層乙風路に相当する)40bに、それぞれ分割されている。
すなわち、第1層10および第4層40では南北(図中、上下)で2つの領域に仕切られ、第2層20および第3層30では東西(図中、左右)で2つの領域に仕切られている。このとき、第1層風路仕切板11、第2層風路仕切板21、第3層風路仕切板31および第4層風路仕切板41は、何れも、周囲の円筒形状の筐体1と中心軸1zとに固定されている。
なお、図2は各部品を分解して間隔を空けて示してあるが、実際には隣り合う部品は密着している。また、説明の便宜上、第1層風路仕切板11、第2層風路仕切板21、第3層風路仕切板31および第4層風路仕切板41を、まとめて又はそれぞれを「風路仕切板等」と称する場合がある。
(風路切換ダンパ)
また、第1層10と第2層20との間には上部風路切換ダンパ50が、第3層30と第4層40との間には下部風路切換ダンパ60が、いずれも中心軸1zを回転軸として回転可能に設置されている。
上部風路切換ダンパ50は、中心軸1zに対して等角に4分割され、中心角90°の扇形(1/4円)の開口部である上部ダンパ通気部50a、50dが対角位置に配置され、上部ダンパ通気部50aと上部ダンパ通気部50dとに挟まれた閉塞部である上部ダンパ閉塞部50b、50cが対角位置に配置されている。
同様に、下部風路切換ダンパ60は、それぞれ中心角90°の扇形(1/4円)の開口部である下部ダンパ通気部60a、60dが対角位置に配置され、下部ダンパ通気部60aと下部ダンパ通気部60dとに挟まれた閉塞部である下部ダンパ閉塞部60b、60cが対角位置に配置されている。
そして、上部ダンパ通気部50a、50dと下部ダンパ通気部60a、60dとが平面視で互い違いになるように設置されている。すなわち、上部ダンパ通気部50a、50dと下部ダンパ閉塞部60b、60cとが平面視で互い重なるように設置されている。
したがって、第1層10と第2層20とが北西の1/4円範囲および南東の1/4円範囲において連通した場合には、第3層30と第4層40とが北東の1/4円範囲および南西の1/4円範囲において連通し、一方、第1層10と第2層20とが北東の1/4円範囲および南西の1/4円範囲において連通した場合には、第3層30と第4層40とが北西の1/4円範囲および南東の1/4円範囲において連通する。
さらに、第1層10には、第1層南風路10bに吸着空気送風手段3と連通する第1層排気口13と、第1層北風路10aに再生空気送風手段4と連通する第1層吸気口14と、が設置されている。
同様に、第4層40には、第4層北風路40aに吸着空気送風手段3と連通する風路側には第4層吸気口43と、第4層南風路40bに、再生空気送風手段4と連通する第4層排気口44が設置されている。
なお、説明の便宜上、上部風路切換ダンパ50および下部風路切換ダンパ60をまとめて又はそれぞれを「風路切換ダンパ板等」と、上部ダンパ通気部50a、50dおよび下部ダンパ通気部60a、60dをまとめて又はそれぞれを「ダンパ通気部等」と、上部ダンパ閉塞部50b、50cおよび下部ダンパ閉塞部60b、60cをまとめて又はそれぞれを「ダンパ閉塞部等」と、それぞれ称する場合がある。
(ダンパ位置<A>における吸着工程)
次に動作の一例を、図3(図2に示した各部品を分解して示す平面図)に基づいて説明する。図3の左側に示すダンパ位置<A>が図2のダンパ位置と同じである。
ダンパ位置<A>のとき、室外空気Wがそのまま、吸着空気送風手段3によって吸着入口空気W3として第4層吸気口43から第4層北風路40aに流入し、下部ダンパ60の下部ダンパ通気部60aを通過して第3層30の第3層東風路30bへ流入する。このとき、第4層北風路40aと第3層西風路30aとは下部ダンパ閉塞部60cによって遮断されているから、吸着入口空気W3が第3層西風路30aに流入することはない。
そして、第3層東風路30bと東水分吸着手段2bと第2層東風路20bとは、何れも同じ位相で密に重なっているから、第3層東風路30bに流入した吸着入口空気W3は、東水分吸着手段2bを経由して第2層東風路20bに流入する。このとき、東水分吸着手段2bにおいて、吸着入口空気W3(外気に同じ)に含まれていた水分は吸着され、乾燥した吸着出口空気W32bとなる。
そして、乾燥した吸着出口空気W32bは上部ダンパ通気部50dを通過して、第1層南風路10bに流入し、その後、第1層排気口13より流出し、室外へ排気される。このとき、第2層東風路20bと第1層北風路10aとは上部ダンパ閉塞部50bによって遮断されているから、吸着出口空気W32bが第1層北風路10aに流入することはない。
(ダンパ位置<A>における再生工程)
一方、図1に示されるように、室外空気Wは加熱手段5によって昇温されて高温低湿の再生入口空気W45として、第1層吸気口14から第1層北風路10aに吸い込まれ、上部風路切換ダンパ50の上部ダンパ通気部50aを通過して第2層20の第2層西風路20aへ流入する。このとき、第1層北風路10aと第2層東風路20bとは上部ダンパ閉塞部50bによって遮断されているから、再生入口空気W45が第2層東風路20bに流入することはない。
そして、第2層西風路20aと西水分吸着手段2aと第3層西風路30aとは、何れも同じ位相で密に重なっているから、第2層西風路20aに流入した再生入口空気W45は、西水分吸着手段2aを経由して第3層西風路30aに流入する。このとき、西水分吸着手段2aにおいて、吸着入口空気W3(外気に同じ)に含まれていた水分は再生されて高湿の再生出口空気W452aとなる。
さらに、再生出口空気W452aは、下部風路切換ダンパ60の下部ダンパ通気部60dを通過して第4層南風路40bへ流入し、その後、第4層排気口44より流出し、再生空気送風手段4を経由して室内へ搬送されて、室内を加湿する。このとき、第3層西風路30aと第4層北風路40aとは下部ダンパ閉塞部60cによって遮断されているから、再生出口空気W452aが第4層北風路40aに流入することはない。
(ダンパ位置<B>における吸着工程)
次に、東水分吸着手段2bにおける吸着工程、西水分吸着手段2aにおける再生工程が完了する程度の時間が経過した後、図3に示されるように、中心軸1zを回転軸として、上部風路切換ダンパ50および下部風路切換ダンパ60を、例えばステッピングモーターなどを用いて90°回転させ、ダンパ位置を<A>から<B>へと切り換える。
ダンパ位置<B>のとき、室外空気Wがそのまま、吸着空気送風手段3によって吸着入口空気W3として第4層吸気口43から第4層北風路40aに流入し、下部ダンパ60の下部ダンパ通気部60dを通過して第3層30の第3層西風路30aへ流入する。このとき、第4層北風路40aと第3層東風路30bとは下部ダンパ閉塞部60cによって遮断されているから、吸着入口空気W3が第3層東風路30bに流入することはない。
そして、第3層西風路30aと西水分吸着手段2aと第2層西風路20aとは、何れも同じ位相で密に重なっているから、第3層西風路30aに流入した吸着入口空気W3は、西水分吸着手段2aを経由して第2層西風路20aに流入する。このとき、西水分吸着手段2aにおいて、吸着入口空気W3(外気に同じ)に含まれていた水分は吸着され、乾燥した吸着出口空気W32aとなる。
そして、乾燥した吸着出口空気W32aは、上部ダンパ通気部50dを通過して第1層南風路10bに流入し、その後、第1層排気口13より流出し、室外へ排気される。このとき、第2層西風路20aと第1層北風路10aとは上部ダンパ閉塞部50cによって遮断されているから、吸着出口空気W32aが第1層北風路10aに流入することはない。
(ダンパ位置<B>における再生工程)
一方、図1に示されるように、室外空気Wは加熱手段5によって昇温されて高温低湿の再生入口空気W45として、第1層吸気口14から第1層北風路10aに吸い込まれ、上部風路切換ダンパ50の上部ダンパ通気部50aを通過して第2層20の第2層東風路20bへ流入する。このとき、第1層北風路10aと第2層西風路20aとは上部ダンパ閉塞部50cによって遮断されているから、再生入口空気W45が第2層西風路20aに流入することはない。
そして、第2層東風路20bと東水分吸着手段2bと第3層東風路30bとは、何れも同じ位相で密に重なっているから、第2層東風路20bに流入した再生入口空気W45は、東水分吸着手段2bを経由して第3層東風路30bに流入する。このとき、東水分吸着手段2bにおいて、吸着入口空気W3(外気に同じ)に含まれていた水分は再生されて高湿の再生出口空気W452bとなる。
さらに、高湿の再生出口空気W452bは、下部風路切換ダンパ60の下部ダンパ通気部60aを通過して第4層南風路40bへ流入し、その後、第4層排気口44より流出し、再生空気送風手段4を経由して室内へ搬送されて、室内を加湿する。このとき、第3層東風路30bと第4層北風路40aとは下部ダンパ閉塞部60cによって遮断されているから、再生出口空気W452bが第4層北風路40aに流入することはない。
(作用効果)
除加湿装置1000は、このようであるから以下のような作用効果を奏する。
(i)除加湿装置1000は上部風路切換ダンパ50および下部風路切換ダンパ60を回転させて、風路を切り換えるという単純な動作により、室内へ連続的に加湿空気(高湿の再生出口空気W452a、W452b)を供給することが可能となる。
(ii)また、西水分吸着手段2aにおける風向と東水分吸着手段2bにおける風向とが逆、すなわち吸着工程における風流れと再生工程における風流れが対向流となるため、水分吸着手段2の厚みが大きくなっても水分の吸着、再生を効率的に行うことができる。
(iii)また、この風路を切り換える時間の最適値は水分吸着手段2に担持されている吸着剤の種類によって異なるので、例えばゼオライトのように比較的吸着速度の大きい材料の場合は短く(約45〜90秒)、シリカゲルのように比較的吸着速度の小さい材料の場合は長く(約90〜180秒)設定することにより、様々な特性を持った吸着剤に対して最適な運転が可能となる。
(iv)また、水分吸着手段2を回転させるローター方式と比較し、最も空気漏洩の大きい水分吸着手段2近傍を第2層風路仕切板21および第3層風路仕切板31により完全に密閉しており、上部風路切換ダンパ50および下部風路切換ダンパ60の端面に、例えばウレタンなどの柔軟性に優れた材料を付加しても、低トルクで回転でき、空気漏洩を最小限に抑えることが可能となる。
(v)さらに、低温空気(W3)が流れる吸着風路と高温高湿空気(W45)が流れる再生風路が常に固定され、両風路の境界面の再生風路側で結露を発生しやすいローター方式に対し、吸着風路と再生風路が切り換わり、特定の風路が冷却されることがないため、結露を発生しにくいという特徴もある。
(vi)また、上部風路切換ダンパ50および下部風路切換ダンパ60は、同一方向に90°連続回転させて風路を切り換えるのが望ましい。同一方向に回転させることにより、ダンパに中心軸を設置して軸を回転させても、外周部分にギア等を設置して回転させてもモータは1つで回転可能であり、コストを削減することができる。
(vii)また、第1層10、第2層20、第3層30および第4層40のそれぞれの厚さ(相対的な厚みの大小関係)は限定するものではなく、空気の吸込口や吹出口が設置されている第1層10や第4層40の方を、水分吸着手段2に近接している第2層20や第3層30よりも厚くしてもよいし、反対に、第1層10や第4層40の方を第2層20や第3層30より薄くしてもよい。第1層10や第4層40を厚くした場合には、吸込口や吹出口を大きくすることができ、風路圧損が小さくなるため送風手段の小型化を図ることができる。
(viii)一方、第2層20や第3層30を厚くした場合には、1/4円範囲から流入した空気が1/2円範囲である水分吸着手段2の全体に行き渡り易くなるため、風速分布が均一化され、水分吸着手段2の全体に担持された吸着剤を有効に使用することができるという効果がある。
(ix)図1では、吸着空気送風手段3を水分吸着手段2の風上側に設置し、吸着入口空気W3を第4層吸気口43に押し込み、再生空気送風手段4を水分吸着手段2の風下側に設置し、再生出口空気W452を第4層排気口44から吸い出す構成となっているが、吸着空気送風手段3を水分吸着手段2の風下側に設置し、吸着出口空気W32を第1層排気口13から吸い出し、再生空気送風手段4を水分吸着手段2の風上側に設置し、再生入口空気W45を第1層吸気口14に押し込む構成としてもよい。
風下側から吸い出す場合には、風路圧損が小さくなるため送風手段を小型化でき、風上側から押し込む場合には、水分吸着手段2における風速分布が均一化され、水分吸着手段2の全体に担持された吸着剤を有効に使用することができるという効果がある。
(x)また、図1〜3では、水分吸着手段2における吸着工程と再生工程の空気の流れ方向が対向となるように、第1層10には、第1層北風路10aに第1層吸気口14と第1層南風路10bに第1層排気口13とを設け、第4層40には、第4層北風路40aに第4層吸気口43と第4層南風路40bに第4層排気口44を設置しているが、同じ対向流であって、第1層10と第4層40の上下位置を逆転させてもよい。
(xi)また、例えば第1層10の第1層南風路10bに第4層吸気口43を、第4層40の第4層北風路40aに第1層排気口13を設置し、水分吸着手段2における吸着工程と再生工程が並行流で行われるようにしてもよい。この場合、2つの吸込口が第1層10に、2つの吹出口が第4層40にというように、それぞれ同じ層に位置することになるので、送風手段を第1層10に設置し、第4層吸気口43および第1層吸気口14の双方に押し込む構成が可能となり、1つの送風手段で加湿空気を連続的に生成することができる。
(xii)以上のように、2つの回転型ダンパを切り換えるという単純な動作により、密閉性が高く空気漏洩の少ない風路にて、室内へ連続的に加湿空気を供給する除加湿装置を得ることができる。このとき、吸着剤を担持された水分吸着手段における吸着工程と再生工程が対向流となるため、水分の吸着、再生を効率的に行うことができ、高効率な除加湿装置となる。
(xiii)また、吸着風路と再生風路が切り換わり、特定の風路が冷却されることがないため、除加湿装置内部において結露を発生しにくいという効果も得られる。
[実施の形態2:空気漏洩防止構造]
図4および図5は本発明の実施の形態2に係る空気漏洩防止構造を説明するものであって、図4は分解して模式的に示す斜視図、図5は一部を拡大して示す部分側面図である。なお、図4では、図2と同様に各部品を分解してわかりやすく示すため、それぞれを離して描いているが、実際には隣り合う部品は密着されている。また、実施の形態1と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
図4に示す空気漏洩防止構造200は、空気漏洩防止構造100に替えて除加湿装置1000(図1参照)の内部に配置されるものである。
図5において、第1層10を仕切る第1層風路仕切板11の下端面(両側面の下縁に同じ)に、全長に渡って仕切面に垂直(前記接触面に平行に同じ)な方向に縁部突起(フランジに同じ)15が形成され、断面T字状を呈している。すなわち、第1層縁部突起15の下端面において上部風路切換ダンパ50に接触している。したがって、第1層風路仕切板11の下端面を接触する空気漏洩防止構造100に比較して、第1層縁部突起15が形成された空気漏洩防止構造200は、接触面積が拡大している。
なお、第1層風路仕切板11自体の下端面と第1層縁部突起15の下端面とを同一面に形成して、両者の下端面を合計した面積において、上部風路切換ダンパ50に接触するようにすれば、接触面積はさらに拡大する。また、第1層縁部突起15と第1層風路仕切板11とは一体的に形成してもよいし、別個に作成して接合してもよい。
図4において、第1層風路仕切板11と同様に、第2層20を仕切る第2層風路仕切板21の上端面(両側面の上縁に同じ)には第2層縁部突起25が、第3層30を仕切る第3層風路仕切板31の下端面には第3層縁部突起35が、および第4層40を仕切る第4層風路仕切板41の上端面には第4層縁部突起45が、それぞれ形成され、風路仕切板等は断面T字状を呈している。
なお、説明の便宜上、第1層縁部突起15、第2層縁部突起25、第3層縁部突起35および第4層縁部突起45をまとめて又はそれぞれを「縁部突起等」と称する場合がある。
(動作)
動作についても、基本的には実施の形態1と同様に、上部風路切換ダンパ50および下部風路切換ダンパ60を回転させ風路を切り換えることにより、室内へ連続的に加湿空気を供給するものである(実施の形態1参照)。
このとき、図5に示されているように、上部風路切換ダンパ50は、第1層風路仕切板11に形成された第1層縁部突起15と第2層風路仕切板21に形成された第2層縁部突起25とによって挟まれている。すなわち、上部ダンパ閉塞部50b、50cの上面は第1層縁部突起15の下端面に接触し、上部ダンパ閉塞部50b、50cの下面は第2層縁部突起25の上端面に接触しているから、第1層縁部突起15および第2層縁部突起25を形成した分だけ空気漏洩防止構造100(図2参照)よりも接触面積が拡大している。
同様に、下部風路切換ダンパ60は、第3層風路仕切板31に形成された第3層縁部突起35と第4層風路仕切板41に形成された第4層縁部突起45とによって挟まれて、それぞれに接触しているから、第3層縁部突起35および第4層縁部突起45を形成した分だけ空気漏洩防止構造100(図2参照)よりも接触面積が拡大している。
よって、空気漏洩を抑制することが可能となる。
また、風路仕切板等はいずれも縁部突起等の厚さ分だけ、幅が拡大しているから、風路切換ダンパ等の回転角度が、モータの回転誤差により90°と若干異なった場合には、回転誤差を吸収することが可能となる。
また、風路切換ダンパ等は、一方の端面を南北方向に配置された幅が拡大した風路仕切板等によって支持され、他方の端面を東西方向に配置された幅が拡大した風路仕切板等によって支持される(平面視において、十字の風路仕切板等が存在することになる)ので、これが回転する際のガイドの役目も果たし、上下方向へのブレを防ぐことができるという効果も期待できる。
以上のように、空気漏洩防止構造200によると、風路仕切板等の風路切換ダンパ等と接触する部分に、風路仕切面に対して垂直に(接触面に平行に)縁部突起を設けることにより、実施の形態1で示した効果に加え、風路仕切板等と風路切換ダンパ等の接触面積が大きくなるので、空気漏洩を抑制することが可能となり、また、風路切換ダンパ等の回転誤差も吸収でき、回転時の上下方向のブレも抑制できるという効果も得られる。
[実施の形態3:空気漏洩防止構造]
図6および図7は本発明の実施の形態3に係る空気漏洩防止構造を説明するものであって、図6は分解して模式的に示す斜視図、図7は一部を拡大して示す部分側面図である。なお、図6では、図2と同様に各部品を分解してわかりやすく示すため、それぞれを離して描いているが、実際には隣り合う部品は密着されている。また、実施の形態1と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
図6に示す空気漏洩防止構造300は、空気漏洩防止構造100に替えて除加湿装置1000(図1参照)の内部に配置されるものである。
図7において、第1層10を仕切る第1層風路仕切板11の両側面の高さ方向の中間部には、全長に渡って左右に突出する第1層中間突起16が形成されている。第1層中間突起16は仕切面に垂直(接触面に平行)に形成されているから、第1層風路仕切板11は断面十字状を呈している。
同様に、第2層20を仕切る第2層風路仕切板21の両側面の高さ方向の中間部には、全長に渡って左右に突出する第2層中間突起26が形成されている。第2層中間突起26は仕切面に垂直(接触面に平行)に形成されているから、第2層風路仕切板21は断面十字状を呈している。
また、上部風路切換ダンパ50の上面には、扇形の半径部分に全長に渡って第1層中間突起16の方向に突出する上部ダンパ上面突起51が形成され、下面には、扇形の半径部分に全長に渡って第2層中間突起26の方向に突出する上部ダンパ下面突起52が形成されている。
そして、第1層風路仕切板11と上部風路切換ダンパ50とは、前者の下端面と後者の上部ダンパ閉塞部50b、50cの上面とが接触し、前者の側面と後者に形成された上部ダンパ上面突起51の側面とが接触し、さらに、前者に形成された第1層中間突起16の下面と後者に形成された上部ダンパ上面突起51の上面とが接触している。すなわち、第1層風路仕切板11と上部風路切換ダンパ50とは接触部が咬み合っている。
したがって、第1層中間突起16や上部ダンパ上面突起51がない場合に比較して、接触面積が拡大している。また、前記接触が不充分で隙間が形成される場合であっても、当該隙間はL字状になり、圧損により空気が通り難くなっている(図7参照)。よって、空気漏洩を抑制することが可能になる。
また、第2層風路仕切板21と上部風路切換ダンパ50とは、前者の上端面と後者の上部ダンパ閉塞部50b、50cの下面とが接触し、前者の側面と後者に形成された上部ダンパ下面突起52の側面とが接触し、さらに、前者に形成された第2層中間突起26の上面と後者に形成された上部ダンパ下面突起52の下面とが接触している。すなわち、第2層風路仕切板21と上部風路切換ダンパ50とは接触部が咬み合っている。
したがって、第2層中間突起26や上部ダンパ下面突起52がない場合に比較して、接触面積が拡大している。また、前記接触が不充分で隙間が形成される場合であっても、当該隙間はL字状になり、圧損により空気が通り難くなっている。よって、空気漏洩を抑制することが可能になる。
図6において、第1層風路仕切板11と同様に、第3層風路仕切板31および第4層風路仕切板41に、それぞれ第3層中間突起36および第4層中間突起46が形成され、一方、下部風路切換ダンパ60の上面には、下部ダンパ上面突起61および下部ダンパ下面突起62が形成されている。
したがって、第3層風路仕切板31と下部風路切換ダンパ60との接触、および下部風路切換ダンパ60と第4層風路仕切板41との接触においても、前記と同様に接触面積が拡大したり、L字状の隙間が形成されて圧損により空気が通り難くなったりして、空気漏洩を抑制することが可能になっている(図示しない)。
(動作)
動作についても、基本的には実施の形態1と同様に、上部風路切換ダンパ50および下部風路切換ダンパ60を回転させ風路を切り換えることにより、室内へ連続的に加湿空気を供給するものである。
このとき、前記のように、風路仕切板等と風路切換ダンパ等との接触部における空気漏洩を抑制することが可能となる。
また、風路切換ダンパ等の回転を阻害(停止に同じ)する位置に第1層中間突起16、第2層中間突起26・・・や上部ダンパ上面突起51、上部ダンパ下面突起52・・・があるため、これらが咬み合ってストッパーの役目を果たすから、風路切換ダンパ等の回転誤差を完全に防ぐことが可能となる。このとき、角度90°の正逆回転によって風路を切り換えることになる。
さらに、また、上部風路切換ダンパ50が回転する間も、上部ダンパ上面突起51の上面は第1層中間突起16の下面の一部に接触し続け、上部ダンパ下面突起52の下面は第2層中間突起26の上面の一部に接触し続けるから(接触する位置は半径方向で変動する)、第1層中間突起16および第2層中間突起26は、上部風路切換ダンパ50が回転する際のガイドの役目も果たし、上下方向へのブレを防ぐことができるという効果も期待できる。
同様に、第3層中間突起36および第4層中間突起46は、下部風路切換ダンパ60が回転する際のガイドの役目も果たし、上下方向へのブレを防ぐことができるという効果も期待できる。
なお、図6および図7では、上部風路切換ダンパ50の上面および下面にそれぞれ上部ダンパ上面突起51および上部ダンパ下面突起52が形成されているが、本発明はこれに限定するものではなく、上部ダンパ上面突起51または上部ダンパ下面突起52の一方を欠き、他方のみが形成されてもよい。そして、例えば、上部ダンパ上面突起51を欠き、上部ダンパ下面突起52のみが形成された場合、第1層風路仕切板11には第1層中間突起に替えて第1層縁部突起15(実施の形態2参照)を形成して、実施の形態2と同等の効果(空気漏洩の抑制や回転時のブレ抑制)を得るようにしてもよい。
また、下部風路切換ダンパ60についても同様である。
以上のように、空気漏洩防止構造300によると、実施の形態1で示した効果に加え、風路仕切板等と風路切換ダンパ等との接触面積が大きくなり、両者の接触部に隙間が形成される場合でも、隙間風路がL字型となって圧損により空気が通りにくくなるため、空気漏洩を抑制することが可能となる。また、風路仕切板等と風路切換ダンパ等との接触部が咬み合うため回転誤差を防ぐことができ、回転時の上下方向のブレも抑制できるという効果も得られる。
[実施の形態4]
図8〜図10は本発明の実施の形態4に係る空気漏洩防止構造を説明するものであって、図8は分解して模式的に示す斜視図、図9および図10は動作を模式的に示す部分平面図である。なお、図8では、図2と同様に各部品を分解してわかりやすく示すため、それぞれを離して描いているが、実際には隣り合う部品は密着されている。また、実施の形態1と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
図8に示す空気漏洩防止構造400は、空気漏洩防止構造100に替えて除加湿装置1000(図1参照)の内部に配置されるものである。
図8において、空気漏洩防止構造400の筐体1には、高さ方向で第1層10から第2層20に跨って円周方向で1/4円周の範囲に、互いに対称位置に筐体上部開口部1vと筐体上部開口部1wとが形成され、高さ方向で第3層30から第4層40に跨って円周方向で1/4円周の範囲に、互いに対称位置に筐体下部開口部1xと筐体下部開口部1yとが形成されている。そして、筐体1は、第1層10から第2層20の範囲(以下、「上部範囲」と称す)と第3層30から第4層40の範囲(以下、「下部範囲」と称す)とが、別個独立に回転自在になっている。
すなわち、筐体上部開口部1vによって、第1層10に第1層吸気口14と、上部風路切換ダンパ50に上部ダンパ吸気口54と、第2層20に第2層吸気口24と、が形成され、筐体上部開口部1wによって、第1層10に第1層排気口13と、上部風路切換ダンパ50に上部ダンパ排気口53と、第2層20に第2層排気口23と、が形成されたことに同じである。
同様に、筐体下部開口部1xによって、第4層40に第4層排気口44と、下部風路切換ダンパ60に下部ダンパ吸気口64と、第3層30に第3層排気口34と、が形成され、筐体下部開口部1yによって、第4層40に第4層吸気口43と、下部風路切換ダンパ60に下部ダンパ吸気口63と、第3層30に第3層吸気口33と、が形成されたことに同じである。
したがって、筐体上部開口部1vが北西に位置し、筐体上部開口部1wが南東に位置するとき、北西に位置する第1層10の1/4円周範囲と、上部風路切換ダンパ50の上部ダンパ通気部50a(1/4円周範囲)と、第2層20の1/4円周範囲と、によって再生空気送風手段4と連通する再生空気の上部吸気口が形成され、南北西に位置する第1層10の1/4円周範囲と、上部風路切換ダンパ50の上部ダンパ通気部50d(1/4円周範囲)と、第2層20の1/4円周範囲と、によって吸着空気送風手段3と連通する吸着空気の上部排気口が形成される。
また、筐体下部開口部1xが南西に位置し、筐体下部開口部1yが北東に位置するとき、南西に位置する第3層30の1/4円周範囲と、下部風路切換ダンパ60の下部ダンパ通気部60d(1/4円周範囲)と、第4層40の1/4円周範囲と、によって再生空気送風手段4と連通する再生空気の下部排気口が形成され、北西に位置する第3層30の1/4円周範囲と、下部風路切換ダンパ60の下部ダンパ通気部60a(1/4円周範囲)と、第4層40の1/4円周範囲と、によって吸着空気送風手段3と連通する吸着空気の下部吸気口が形成される。
(ダンパ位置<A>における吸着工程)
次に動作の一例について図9に基づいて説明する。図9の左側のダンパ位置<A>が図8に示すダンパ位置と同じである。
ダンパ位置<A>のとき、室外空気Wは吸着空気送風手段3によって吸着入口空気W3として、吸着空気の下部吸気口として機能する筐体下部開口部1yを経由して、第4層40の第4層北風路40aと、下部風路切換ダンパ60の下部ダンパ通気部60aと、第3層30の第3層東風路30bとに、流入する。そして、それぞれ第3層30の第3層東風路30bを経由して東水分吸着手段2bを通過し、第2層20の第2層東風路20bに流入する。このとき、吸着入口空気W3に含まれていた水分は吸着されて乾燥した吸着出口空気W32bになる。
さらに、第2層東風路20bに流入した吸着出口空気W32bは、上部風路切換ダンパ50の上部ダンパ通気路50dを通過して第1層南風路10bに流入すると共に、吸着空気の上部排気口として機能する筐体上部開口部1wを経由して流出し、室外へ排気される。
(ダンパ位置<A>における再生工程)
一方、図1に示されるように、室外空気Wは加熱手段5によって昇温されて高温低湿の再生入口空気W45となった後、再生空気の上部吸気口として機能する筐体上部開口部1vを経由して、第1層10の第1層北風路10aと、上部風路切換ダンパ50の上部ダンパ通気部50aと、第2層20の第2西風路20aとに、流入する。そして、それぞれ第2層20の第2層西風路20aを経由して西水分吸着手段2aを通過し、第3層30の第3層西風路30aに流入する。このとき、高温低湿の再生入口空気W45は、西水分吸着手段2aを再生(含まれていた水分を奪う)して、高湿の再生出口空気W452aになる。
さらに、第3層西風路30aに流入した再生出口空気W452aは、下部風路切換ダンパ60の下部ダンパ通気部60dを通過して第4層南風路40bに流入すると共に、再生空気の下部排気口として機能する筐体下部開口部1xを経由して流出し、筐体下部開口部1xに連通する再生空気送風手段4を経由して室内へ搬送されて、室内を加湿する。
(ダンパ位置<B>における吸着工程)
次に、東水分吸着手段2bにおける吸着工程、西水分吸着手段2aにおける再生工程が完了する程度の時間が経過した後、図9に示されるように、中心軸1zを回転軸として、上部風路切換ダンパ50および筐体1の上部範囲を時計回り方向に90°回転させ、ダンパ位置を<A>から<B>へと切り換えると共に、筐体上部開口部1vが北東に、筐体上部開口部1wが南西にそれぞれ位置させる。
また、下部風路切換ダンパ60および筐体1の下部範囲を反時計回り方向に90°回転させ、ダンパ位置を<A>から<B>へと切り換えると共に、筐体下部開口部1xが南東に、筐体下部開口部1yが北西にそれぞれ位置させる。
室外空気Wは吸着空気送風手段3によって吸着入口空気W3として、吸着空気の下部吸気口として機能する筐体下部開口部1yを経由して、第4層40の第4層北風路40aと、下部風路切換ダンパ60の下部ダンパ通気部60aと、第3層30の第3層西風路30aとに、流入する。そして、それぞれ第3層30の第3層西風路30aを経由して西水分吸着手段2aを通過し、第2層20の第2層西風路20aに流入する。このとき、吸着入口空気W3に含まれていた水分は吸着されて乾燥した吸着出口空気W32aになる。
さらに、第2層西風路20aに流入した吸着出口空気W32aは、上部風路切換ダンパ50の上部ダンパ通気部50dを通過して第1層南風路10bに流入すると共に、吸着空気の上部排気口として機能する筐体上部開口部1wを経由して流出し、室外へ排気される。
(ダンパ位置<B>における再生工程)
一方、図1に示されるように、室外空気Wは加熱手段5によって昇温されて高温低湿の再生入口空気W45となった後、再生空気の上部吸気口として機能する筐体上部開口部1vを経由して、第1層10の第1層北風路10aと、上部風路切換ダンパ50の上部ダンパ通気部50aと、第2層20の第2東風路20bとに、流入する。そして、それぞれ第2層20の第2層東風路20bを経由して東水分吸着手段2bを通過し、第3層30の第3層東風路30bに流入する。このとき、高温低湿の再生入口空気W45は、東水分吸着手段2bを再生(含まれていた水分を奪う)して、高湿の再生出口空気W452bになる。
さらに、第3層東風路30bに流入した再生出口空気W452bは、下部風路切換ダンパ60の下部ダンパ通気部60dを通過して第4層南風路40bに流入すると共に、再生空気の下部排気口として機能する筐体下部開口部1xを経由して流出し、筐体下部開口部1xに連通する再生空気送風手段4を経由して室内へ搬送されて、室内を加湿する。
このように、空気漏洩防止構造400の筐体1には、高さ方向で第1層10から第2層20に跨って円周方向で1/4円周の範囲に、互いに対称位置に筐体上部開口部1vと筐体上部開口部1wとが形成され、さらに、高さ方向で第3層30から第4層40に跨って円周方向で1/4円周の範囲に、互いに対称位置に筐体下部開口部1xと筐体下部開口部1yとが形成されているから、風路への空気の出入口が大きいために、風路圧損が小さく吸着空気送風手段3および再生空気送風手段4を小型化することができ、また水分吸着手段2における風速分布が均一化され、水分吸着手段2の全体に担持された吸着剤を有効に使用することができるという効果がある。また、上部風路切換ダンパ50および下部風路切換ダンパ60を共に回転させるだけで、風路を切り換えることができるから、実施の形態1と同様の効果が得られる。
なお、図8では、第1層風路仕切板11等および上部風路切換ダンパ50等は、実施の形態1におけるものと同一のものであるが、本発明はこれに限定するものではなく、実施の形態2と同様に、第1層風路仕切板11に縁部突起(フランジに同じ)15を形成して断面T字状にするような変更をしたり(図5参照)、あるいは、実施の形態3と同様に、第1層風路仕切板11を断面十字状にして第2層風路仕切板21に第2層中間突起26を形成するような変更をしたりしてもよい(図7参照)。そうすると、第1層風路仕切板11と上部風路切換ダンパ50との接触面積等が大きくなり、両者の隙間を空気が通りにくくなるため、空気漏洩を抑制することが可能となり、また、上部風路切換ダンパ50等の回転誤差を吸収、または完全に防ぐことができ、回転時の上下方向のブレも抑制できるという効果も得られる。
(ダンパ位置<C>)
また、図8および図9では、筐体上部開口部1v、筐体上部開口部1w、筐体下部開口部1x、筐体下部開口部1y、上部風路切換ダンパ50および下部風路切換ダンパ60を、連動して90°回転させて風路を切り換えているが、本発明はこれに限定するものではない。例えば、図10に示すように、上部風路切換ダンパ50を第1層風路仕切板11および第2層風路仕切板21に固定して設置し、下部風路切換ダンパ60は第3層風路仕切板31および第4層風路仕切板41にそれぞれ固定して設置し、それぞれ回転させないで、筐体上部開口部1v(第1層吸気口14等)、筐体上部開口部1w(第1層排気口13等)、筐体下部開口部1x(第4層排気口44等)、筐体下部開口部1y(第4層吸気口43等)を、同一方向に180°連続回転させて風路を切り換えても、角度180°の正逆回転を繰り返してもよい。この場合、風路内部の仕切板とダンパが完全に密着されるので、ダンパに縁部突起などを設けることなく空気漏洩を防ぐことが可能となる。
また、図8〜図10では、水分吸着手段2における吸着工程と再生工程の空気の流れ方向が対向となるように、第1層吸気口14および第1層排気口13を第1層10と第2層20に跨って設置し、第4層吸気口43および第4層排気口44を第3層30と第4層40に跨って設置しているが、同じ対向流であって、第1層10と第2層20、第3層30と第4層40の上下位置を逆転させてもよい。
また、例えば、図9および図10のダンパ位置<A>において、第1層10の第1層南風路10b、上部風路切換ダンパ50の上部ダンパ通気部50d、第2層20の第2層東風路20bに第4層吸気口43を設置して、第3層30の第3層東風路30b、下部風路切換ダンパ60の下部ダンパ通気部60a、第4層40の第4層北風路40aに第1層排気口13を設置し、水分吸着手段2における吸着工程と再生工程が並行流で行われるようにしてもよい。この場合、2つの吸込口が上層(第1層10〜第2層20)、2つの吹出口が下層(第3層30〜第4層40)というように、それぞれ同じ層に位置することになるので、送風手段を上層に設置し、第4層吸気口43および第1層吸気口14双方に押し込む構成が可能となり、1つの送風手段で加湿空気を連続的に生成することができる。
以上のように、吸込口、吹出口を2層に跨って設置し、2つの回転型ダンパ(上部風路切換ダンパ50および下部風路切換ダンパ60)とともに回転させて風路を切り換えるという単純な動作により、実施の形態1で示した効果に加え、風路への空気の出入口が大きいために、風路圧損が小さく送風手段を小型化でき、また水分吸着手段における風速分布が均一化され、水分吸着手段の全体に担持された吸着剤を有効に使用することができるという効果が得られる。
[実施の形態5:空気調和機]
図11は本発明の実施の形態5に係る空気調和機を模式的に説明するものであって、室外側を一部を透過して示す概略構成図である。なお、実施の形態1と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
図11において、空気調和機5000は、実施の形態1で説明した除加湿装置1000を、室外機500の上部に一体化して設置したものである。室外機500の内部には、公知の圧縮機501、室外機熱交換器502、室外機送風機503、および膨張弁504等が設置され、図示しない室内機の熱交換器と接続されて、ヒートポンプサイクルを形成している。
(動作)
次に動作の一例について説明する。動作についても、除加湿装置1000と同一である。ヒートポンプサイクルが暖房運転を行っているとき、実施の形態1において説明したように、図3のダンパ位置<A>および<B>となるように、上部風路切換ダンパ50および下部風路切換ダンパ60を繰り返し切り換えることにより、乾燥空気である吸着出口空気W32、および高温高湿空気である再生出口空気W452が、連続的に除加湿装置1000から排出される。このとき、再生出口空気W452は、室内と室外を接続するダクトなどを経由して、再生空気送風手段4により室内へと搬送され、室内機から排出される高温空気とともに室内へ供給され、室内を暖房加湿する。
このように、除加湿装置1000を空気調和機5000の室外機500の上部に一体化して設置することにより、新たに除加湿装置1000を設置するための床スペースを確保することなく、加湿機能を有する空気調和機5000を得ることができる。また、ヒートポンプサイクルの暖房運転と同時に、連続的に加湿空気を室内に供給することが可能となるため、暖房時の乾燥を防ぐことができるという効果が得られる。
なお、図11では、除加湿装置1000を空気調和機5000の室外機500の上部に一体化して設置しているが、室外機送風機503の送風を阻害しない位置であれば、室外機500の側面、あるいは底面に一体化して設置してもよい。どちらの場合でも、再生出口空気W452を室内に導くことが可能であり、底面に設置した場合は設置床スペースも変わらないため、除加湿装置1000を上部に一体化して設置した場合と同様の効果が得られる。
また、図11では、実施の形態1で説明したように、水分吸着手段2における吸着工程と再生工程の空気の流れ方向が対向となるように、第1層10に第1層吸気口14、第1層排気口13、および第4層40に第4層吸気口43、第4層排気口44を設置しているが、同じ対向流であって、第1層10と第4層40の上下位置を逆転させてもよく、また、第1層10に設置された第4層吸気口43と、第4層40に設置された第1層排気口13の位置を逆転させ、水分吸着手段2における吸着工程と再生工程が並行流で行われるようにしてもよい。
この場合、実施の形態1で説明した効果に加え、第1層排気口13が室外機熱交換器502の空気吸込口付近である第4層40に配置されることになり、乾燥空気であり、かつ吸着熱により外気よりも若干温度が上昇した吸着出口空気W32が、ヒートポンプサイクルの暖房運転時に蒸発器である室外機熱交換器502に吸い込まれることになるので、室外機熱交換器502における着霜を抑制し、暖房運転効率を向上させるという効果も期待できる。
また、図11では、吸着出口空気W32の排気専用として、吸着空気送風手段3を設置しているが、除加湿装置1000を空気調和機5000の室外機500に一体化して設置しているので、室外機500の上面に連通口を設け、室外機送風機503によって取り込まれた空気の一部を、第4層吸気口43に導いてもよい。
この場合、吸着空気送風手段3として室外機送風機503が兼用され、除加湿装置1000に設置する送風機は再生空気送風手段4だけでよいので、送風機の数を削減することができ低コストとなる。
また、図11では、空気調和機5000は除加湿装置1000を有するものであるが、本発明はこれに限定するものではなく、除加湿装置1000に替えて除加湿装置2000〜4000(実施の形態2〜4)を有してもよい。
このとき、除加湿装置1000を設置した場合と同様の効果が得られると共に、風路仕切板と風路切換ダンパの接触面積が大きくなり、両者の隙間を空気が通りにくくなるため、空気漏洩を抑制することが可能となり、また、風路切換ダンパの回転誤差を吸収、または完全に防ぐことができ、回転時の上下方向のブレも抑制することができるという効果や、風路圧損が小さくなることから、送風手段を小型化することができるという効果、あるいは、また水分吸着手段における風速分布が均一化されるから、水分吸着手段の全体に担持された吸着剤を有効に使用することができるという効果が得られる。
以上のように、空気調和機5000は、室外機500に除加湿装置1000等を一体化して設置して、ヒートポンプサイクルの暖房運転と同時に加湿運転させることにより、省スペースで、暖房時の乾燥を防ぐことが可能な加湿機能を有する。このとき、水分吸着手段において吸着除湿され、吸着熱により外気よりも若干温度が上昇した空気を、蒸発器である室外機熱交換器に吸い込ませることが可能となるため、室外機熱交換器における着霜を抑制し、暖房運転効率を向上させるという効果も期待できる。
[実施の形態6:空気調和機]
図12は本発明の実施の形態6に係る空気調和機を模式的に説明するものであって、室外機の一部を透過して示す概略構成図である。なお、実施の形態1と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
図12において、空気調和機6000は、建物900の外壁938に設置された除加湿装置1000(実施の形態1)を有している。なお、空気調和機6000のヒートポンプサイクルにおける各部品については図示していないが、室外機と室内機を接続する冷媒配管は壁穴939を介して設置されている。また、除加湿装置1000の、第1層排気口13と連通する室外排気口940は室外に開放され、第4層排気口44と連通する室内接続口941は、壁穴939と対面し密着されている。
(動作)
次に動作の一例について説明する。動作についても、除加湿装置1000と同一である。ヒートポンプサイクルが暖房運転を行っているとき、実施の形態1にて説明したように、図3のダンパ位置<A>および<B>となるように、上部風路切換ダンパ50および下部風路切換ダンパ60を繰り返し切り換えることにより、乾燥空気である吸着出口空気W32、および高温高湿空気である再生出口空気W452が、連続的に除加湿装置1000から排出される。このとき、除加湿装置1000を建物の外壁938に直接設置し、室内接続口941が壁穴939と密着しているので、再生出口空気W452は、ダクトなどを経由せずに、再生空気送風手段4により最短距離で室内へと搬送され、室内機から排出される高温空気とともに室内へ供給され、室内を暖房加湿する。
このように、除加湿装置1000を建物の外壁938に直接設置して、室内接続口941を壁穴939と密着させることにより、再生出口空気W452を室内へ搬送するためのダクトが不要となり、低コスト化を図ることができるだけでなく、搬送距離が最短となるため、風路圧損および騒音が小さくなり、再生空気送風手段4を小型化することも可能となり、信頼性が高くコンパクトな加湿機能を有する空気調和機6000を得ることができる。
また、高湿である再生出口空気W452をダクトで搬送する場合、特に冬場ではダクトが外気により冷却されるため、内部で結露する危険性が高いが、ダクトが不要であるために、除加湿装置1000で生成した加湿空気を、ロスなく有効に室内に供給することが可能となる。また、ヒートポンプサイクルの暖房運転と同時に、連続的に加湿空気を室内に供給することが可能となるため、暖房時の乾燥を防ぐことができるという効果が得られる。
なお、図12では、室外排気口940を除加湿装置1000の前面に設置し、吸着出口空気W32を外気に開放しているが、室外排気口940から空気調和機6000の室外機熱交換器の空気吸込口付近へと導くような風路を設け、吸着出口空気W32を室外機に吸い込ませてもよい。この場合、吸着出口空気W32は乾燥し、かつ、吸着熱によって加熱され外気よりも若干温度が上昇しているため、暖房運転時に蒸発器である室外機熱交換器における着霜を抑制し、暖房運転効率を向上させるという効果も期待できる。
また、図12では、空気調和機6000は除加湿装置1000を有しているが、本発明はこれに限定するものではなく、除加湿装置1000に替えて、除加湿装置2000〜4000(実施の形態2〜4)を有してもよい。このとき、前記作用効果に加え、風路仕切板の風路切換ダンパと接する部分における空気漏洩を抑制することが可能となり、また、風路切換ダンパの回転誤差を吸収、または完全に防ぐことができ、回転時の上下方向のブレも抑制することができるという効果も得られる。
また、空気調和機6000が除加湿装置1000に替えて、除加湿装置4000(実施の形態4)を有する場合、室内接続口941を壁穴939と密着させ、再生出口空気W452を最短距離で室内に供給すれば、実施の形態1で説明した除加湿装置1000を設置した場合と同様の効果が得られる。
以上のように、除加湿装置1000を建物900の外壁に直接設置して、ヒートポンプサイクルの暖房運転と同時に、壁穴939から加湿空気を最短距離で室内に供給することにより、低コストで、暖房時の乾燥を防ぐことのできる、高効率加湿機能を有する空気調和機6000を得ることが可能となる。このとき、加湿空気を室外から室内へ搬送するためのダクトが不要であるため、風路圧損が小さく送風手段を小型化することができるだけでなく、ダクト騒音やダクト内結露などの問題も回避することも可能となり、信頼性を確保できるという効果も得られる。
[実施の形態7:空気調和機]
図13は本発明の実施の形態7に係る空気調和機を模式的に説明するものであって、室内機の一部を透過して示す概略構成図である。なお、実施の形態1と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
図13において、空気調和機7000は、建物900の内壁942に設された除加湿装置1000(実施の形態1)を有している。空気調和機7000のヒートポンプサイクルにおける各部品については図示していないが、室外機と室内機を接続する冷媒配管は壁穴939を介して設置されている。また、除加湿装置1000の第1層排気口13と連通する室外排気口940は、壁穴939と対面し密着され、一方、第4層排気口44と連通する室内接続口941は室内に開放されている。
(動作)
次に、動作の一例について説明する。動作についても、除加湿装置1000内部については、基本的に実施の形態1と同一である。第4層吸気口43から吸い込まれる吸着入口空気W3は、外気ではなく室内空気となり、また、第1層吸気口14から吸い込まれる再生入口空気W45は、外気ではなく室内空気を加熱手段5で昇温した空気となる。
ヒートポンプサイクルが暖房運転を行っているとき、実施の形態1において説明したように、図3のダンパ位置<A>および<B>となるように、上部風路切換ダンパ50および下部風路切換ダンパ60を繰り返し切り換えることにより、乾燥空気である吸着出口空気W32、および高温高湿空気である再生出口空気W452が、連続的に除加湿装置1000から排出される。
このとき、除加湿装置1000を建物の内壁942に直接設置し、室内接続口941は室内に開放されているので、再生出口空気W32bは、ダクトなどを経由せずに、再生空気送風手段4により直接室内へ供給され、室内機から排出される高温空気とともに室内を暖房加湿する。
このように、空気調和機7000は、除加湿装置1000を建物の内壁942に直接設置して、室内接続口941を室内に開放することにより、実施の形態6と同様に、再生出口空気W452を室内へ搬送するためのダクトが不要となり、低コストで、再生空気送風手段4を小型化することによりコンパクトな加湿機能を有する空気調和機7000を得ることができると共に、ダクト騒音やダクト内結露などの問題を回避することも可能となり、信頼性を確保できる効果が得られる。
また、吸着入口空気W3として室内空気を使用するので、除加湿装置1000の内部に室温以下の空気が流れることはなく、吸着風路を外気が流れる場合よりも、ユニット内部において結露が発生する危険性を回避できるという効果が得られる。さらに、再生入口空気W45として暖房された室内空気を使用するので、水分吸着手段2において水分の再生に必要な空気温度を得るために、加熱手段5にて昇温に必要な熱量が軽減されるという省エネ効果も得られる。また、ヒートポンプサイクルの暖房運転と同時に、連続的に加湿空気を室内に供給することが可能となるため、暖房時の乾燥を防ぐことができるという効果が得られる。
なお、図13では、第4層吸気口43を室内に開放し、吸着入口空気W3として暖房された室内空気を吸い込ませているが、壁穴939を2分割して一方を第4層吸気口43と接続し、あるいは別の壁穴を設けて第4層吸気口43と接続することにより、吸着入口空気W3として外気を吸い込ませてもよい。
この場合、水分吸着手段2に担持された吸着剤は、相対湿度の高い外気中の水分を吸着することになるので、吸着剤が吸着できる水分量が増加し、室内空気を吸着させるよりも室内に供給される加湿量としては増加するという効果が得られる。
また、図13では、空気調和機7000は除加湿装置1000を有しているが、本発明はこれに限定するものではなく、除加湿装置1000に替えて、除加湿装置2000〜4000(実施の形態2〜4)を有してもよい。このとき、前記作用効果に加え、風路仕切板の風路切換ダンパと接する部分における空気漏洩を抑制することが可能となり、また、風路切換ダンパの回転誤差を吸収、または完全に防ぐことができ、回転時の上下方向のブレも抑制することができるという効果も得られる。
また、除加湿装置4000を設置する場合、室内接続口941を室内に開放し、再生出口空気W452を直接室内に供給すれば、実施の形態1で説明した除加湿装置1000を設置した場合と同様の効果が得られる。
以上のように、除加湿装置を建物の内壁に直接設置して、ヒートポンプサイクルの暖房運転と同時に、加湿空気を直接室内に供給することにより、低コストでコンパクトな、暖房時の乾燥を防ぐことのできる加湿機能を有する空気調和機7000を得ることができるだけでなく、ダクト騒音やダクト内結露などの問題を回避することも可能となり、信頼性を確保できる効果が得られる。
このとき、吸着入口空気および再生入口空気として、暖房された室内空気を使用するので、除加湿装置内部における結露の危険性を回避でき、また、再生空気生成に必要な加熱手段における投入熱量を軽減できるという省エネ効果も得られる。
なお、以上説明した空気漏洩防止構造は、通気体を水分吸着手段に限定するものではないから、水分吸着手段に替えてフィルタを設置して空気浄化装置(エアークリーナー)にすることができる。このとき、風路の切換によってフィルタの自動洗浄が可能である。また、空気に替えて、水や油等の液体を供給することも可能であるから、液体浄化装置(ストレーナー)にすることもできる。
本発明に係る空気漏洩防止構造は、構成および制御が簡素であり、空気漏洩の発生や吸着効率の低下を防止し、しかも結露抑制効果を奏しながら小型化を達成し、単純な動作によって連続的に風路を切り換えることができるから、これを搭載することによって、単独使用される各種除加湿装置や各種乾燥装置、あるいは各種機器に搭載される除加湿装置や乾燥装置として、さらに家庭用や業務用の各種空気調和機として広く利用することができると共に、空気浄化装置や液体浄化装置としても広く利用することができる。
本発明の実施の形態1に係る除加湿装置を一部を透視して模式的に示す斜視図。 図1に示す除加湿装置を構成する空気漏洩防止構造を分解して模式的に示す斜視図。 図2に示す空気漏洩防止構造の動作を模式的に示す部分平面図。 本発明の実施の形態2に係る空気漏洩防止構造を分解して示す斜視図。 図4に示す空気漏洩防止構造の一部を拡大して示す部分側面図。 本発明の実施の形態3に係る空気漏洩防止構造を分解して示す斜視図。 図4に示す空気漏洩防止構造の一部を拡大して示す部分側面図。 本発明の実施の形態4に係る空気漏洩防止構造を分解して示す斜視図。 図8に示す空気漏洩防止構造の動作を模式的に示す部分平面図。 図8に示す空気漏洩防止構造の動作を模式的に示す部分平面図。 本発明の実施の形態5に係る空気調和機を一部を透過して示す概略構成図。 本発明の実施の形態6に係る空気調和機を一部を透過して示す概略構成図。 本発明の実施の形態7に係る空気調和機を一部を透過して示す概略構成図。
符号の説明
1:筐体、1v:筐体上部開口部、1w:筐体上部開口部、1x:筐体下部開口部、1y:筐体下部開口部、1z:中心軸、2:水分吸着手段、2a:西水分吸着手段、2b:東水分吸着手段、3:吸着空気送風手段、4:再生空気送風手段、5:加熱手段、10:第1層、10a:第1層北風路、10b:第1層南風路、11:第1層風路仕切板、13:第1層排気口、14:第1層吸気口、15:第1層縁部突起、16:第1層中間突起、20:第2層、20a:第2層西風路、20b:第2層東風路、21:第2層風路仕切板、23:第2層排気口、24:第2層吸気口、25:第2層縁部突起、26:第2層中間突起、30:第3層、30a:第3層西風路、30b:第3層東風路、31:第3層風路仕切板、33:第3層吸気口、34:第3層排気口、35:第3層縁部突起、36:第3層中間突起、40:第4層、40a:第4層北風路、40b:第4層南風路、41:第4層風路仕切板、43:第4層吸気口、44:第4層排気口、45:第4層縁部突起、46:第4層中間突起、50:上部風路切換ダンパ、50a:上部ダンパ通気部、50b:上部ダンパ閉塞部、50c:上部ダンパ閉塞部、50d:上部ダンパ通気部、51:上部ダンパ上面突起、52:上部ダンパ下面突起、53:上部ダンパ排気口、54:上部ダンパ吸気口、60:下部風路切換ダンパ、60a:下部ダンパ通気部、60b:下部ダンパ閉塞部、60c:下部ダンパ閉塞部、60d:下部ダンパ通気部、61:下部ダンパ上面突起、62:下部ダンパ下面突起、63:下部ダンパ吸気口、64:下部ダンパ吸気口、100:空気漏洩防止構造(実施の形態1)、200:空気漏洩防止構造(実施の形態2)、300:空気漏洩防止構造(実施の形態3)、400:空気漏洩防止構造(実施の形態4)、500:室外機(実施の形態5)、501:圧縮機、502:室外機熱交換器、503:室外機送風機、504:膨張弁、1000:除加湿装置(実施の形態1)、4000:除加湿装置、5000:空気調和機、6000:空気調和機、7000:空気調和機、900:建物、938:外壁、939:壁穴、940:室外排気口、941:室内接続口、942:内壁、W3:吸着入口空気、W32:吸着出口空気、W45:再生入口空気、W452:再生出口空気。

Claims (14)

  1. 筒状の筐体と、
    該筐体の内部に配置され、第1層風路仕切板によって仕切られた第1層甲風路および第1層乙風路を有する第1層と、
    前記筐体の内部に配置され、前記第1層風路仕切板に当接して回転自在な複数の上部通気部を有する上部風路切換ダンパと、
    前記筐体の内部に配置され、前記上部風路切換ダンパに当接する第2層風路仕切板によって仕切られた第2層甲風路および第2層乙風路を有する第2層と、
    前記筐体の内部に配置され、第3層風路仕切板によって仕切られた第3層甲風路および第3層乙風路を有する第3層と、
    前記筐体の内部に配置され、前記第3層風路仕切板に当接して回転自在な複数の下部通気部を有する下部風路切換ダンパと、
    前記筐体の内部に配置され、前記下部風路切換ダンパに当接する第4層風路仕切板によって仕切られた第4層甲風路および第4層乙風路を有する第4層と、
    が積層され、
    前記第2層と前記第3層との間に、一方の面が前記第2層風路仕切板に当接し、かつ、他方の面が前記第3層風路仕切板に当接するように通気体が配置された際、
    前記上部風路切換ダンパおよび前記下部風路切換ダンパを回転させることによって、前記第1層甲風路と前記第2層甲風路と前記第3層甲風路と前記第4層乙風路とを連通すると共に、前記第1層乙風路と前記第2層乙風路と前記第3層乙風路と前記第4層甲風路とを連通する、あるいは、前記第1層甲風路と前記第2層乙風路と前記第3層乙風路と前記第4層乙風路とを連通すると共に、前記第1層乙風路と前記第2層甲風路と前記第3層甲風路と前記第4層甲風路とを連通する、風路の切換ができることを特徴とする空気漏洩防止構造。
  2. 前記第2層風路仕切板は前記第1層風路仕切板に対して平面視において略垂直に配置され、前記第3層風路仕切板と前記第2層風路仕切板とは平面視において略平行に配置され、前記第4層風路仕切板は前記第3層風路仕切板に対して平面視において略垂直に配置され、
    前記上部通気部は前記上部風路切換ダンパの回転軸に対して対向する略90°の範囲内に形成され、かつ、前記上部通気部に挟まれた範囲には上部閉塞部が形成され、
    前記下部通気部は前記下部風路切換ダンパの回転軸に対して対向する略90°の範囲内に形成され、かつ、前記下部通気部に挟まれた範囲には下部閉塞部が形成され、
    前記上部通気部と前記下部通気部とが平面視において略垂直になる位置で、前記上部風路切換ダンパおよび前記下部風路切換ダンパが回転を停止することを特徴とする請求項1記載の空気漏洩防止構造。
  3. 前記第1層風路仕切板は、前記上部風路切換ダンパに当接する端面に、回転軸に垂直な面を具備する仕切板突起が形成されて断面略T字状を呈する、または前記第2層風路仕切板は、前記上部風路切換ダンパに当接する端面に、回転軸に垂直な面を具備する仕切板突起が形成されて断面略T字状を呈する、または前記第3層風路仕切板は、前記下部風路切換ダンパに当接する端面に、回転軸に垂直な面を具備する仕切板突起が形成されて断面略T字状を呈する、または前記第4層風路仕切板は、前記下部風路切換ダンパに当接する端面に、回転軸に垂直な面を具備する仕切板突起が形成されて断面略T字状を呈する、の1以上であることを特徴とする請求項1または2記載の空気漏洩防止構造。
  4. 前記上部風路切換ダンパの上部閉塞部は、回転軸を中心とした中心角度が略90°の扇形であって、前記上部風路切換ダンパの少なくとも一方の面に、前記扇形の直線部分に沿って回転軸に平行なダンパ突起が形成される、または前記下部風路切換ダンパの下部閉塞部は、回転軸を中心とした中心角度が略90°の扇形であって、前記下部風路切換ダンパの少なくとも一方の面に、前記扇形の直線部分に沿って回転軸に平行なダンパ突起が形成される、の一方であることを特徴とする請求項1または2記載の空気漏洩防止構造。
  5. 前記上部風路切換ダンパの少なくとも一方の面に前記ダンパ突起が形成された場合、前記ダンパ突起の端面に当接自在な仕切板突起が、少なくとも前記第1層仕切板は前記第2層仕切板の側面に形成される、または前記下部風路切換ダンパの少なくとも一方の面に前記ダンパ突起が形成された場合、前記ダンパ突起の端面に当接自在な仕切板突起が、少なくとも前記第3層仕切板または前記第4層仕切板の側面に形成されることを特徴とする請求項4記載の空気漏洩防止構造。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載の空気漏洩防止構造と、
    空気である吸着入口空気を前記空気漏洩防止構造に供給する吸着空気送風手段と、
    空気を加熱して高温の再生入口空気を生成する加熱手段と、
    前記再生入口空気を前記空気漏洩防止構造に供給する再生空気送風手段と、
    前記筐体の内部に配置された前記通気体として、通風性を有し、前記吸着入口空気に含まれた水分を吸着すると共に前記再生入口空気によって前記吸着した水分を再生する吸着剤が担持された水分吸着手段と、を有し、
    前記第1層甲風路に、前記再生入口空気を通過するために第1層吸気口が形成され、
    前記第1層乙風路に、前記水分吸着手段を経由した前記吸着入口空気が通過するための第1層排気口が形成され、
    前記第4層甲風路に、前記吸着入口空気を通過させるための第4層吸気口が形成され、
    前記第4層乙風路に、前記水分吸着手段を経由した前記再生入口空気が通過するための第4層排気口が形成されていることを特徴とする除加湿装置。
  7. 前記第2層甲風路に、前記再生入口空気を通過させるための第2層吸気口が形成され、
    前記第2層乙風路に、前記水分吸着手段を経由した前記吸着入口空気が通過するための第2層排気口が形成されていることを特徴とする請求項6記載の除加湿装置。
  8. 前記第3層甲風路に、前記吸着入口空気を通過させるための第3層吸気口が形成され、
    前記第3層乙風路に、前記水分吸着手段を経由した前記再生入口空気が通過するための第3層排気口が形成されていることを特徴とする請求項6または7記載の除加湿装置。
  9. 前記風路切換に際し、前記上部風路切換ダンパと前記下部風路切換ダンパとが、それぞれ連動して角度90°だけ互いに同一方向または正逆方向に回転されることを特徴とする請求項6記載の除加湿装置。
  10. 請求項1乃至3の何れかに記載の空気漏洩防止構造と、
    空気を前記空気漏洩防止構造に供給する吸着空気送風手段と、
    空気を加熱して高温空気を生成する加熱手段と、
    前記高温空気を前記空気漏洩防止構造に供給する再生空気送風手段と、
    前記筐体の内部に配置された前記通気体として通風性を有し、空気中の水分を吸着すると共に前記高温空気によって前記吸着した水分を再生する吸着剤が担持された水分吸着手段と、を有し、
    前記第1層甲風路および前記第2層甲風路に、前記再生入口空気が通過するための第1層吸気口および第2層吸気口がそれぞれ形成され、
    前記第1層乙風路および前記第2層乙風路に、前記水分吸着手段を経由した前記吸着入口空気が通過するための第1層排気口および第2層排気口がそれぞれ形成され、
    前記第4層甲風路および前記第3層甲風路に、前記吸着入口空気を通過させるための第4層吸気口および第3層吸気口がそれぞれ形成され、
    前記第4層乙風路および前記第3層乙風路に、前記水分吸着手段を経由した前記再生入口空気が通過するための第4層排気口および第3層排気口がそれぞれ形成され、
    前記第1層吸気口および第2層吸気口並びに前記第1層排気口および第2層排気口と、前記第4層吸気口および第3層吸気口並びに前記第4層排気口および第3層排気口とが、それぞれ連動して角度180°だけ互いに同一方向または正逆方向に回転されることを特徴とする除加湿装置。
  11. 請求項1乃至3の何れかに記載の空気漏洩防止構造と、
    空気を前記空気漏洩防止構造に供給する吸着空気送風手段と、
    空気を加熱して高温空気を生成する加熱手段と、
    前記高温空気を前記空気漏洩防止構造に供給する再生空気送風手段と、
    前記筐体の内部に配置された前記通気体として通風性を有し、空気中の水分を吸着すると共に前記高温空気によって前記吸着した水分を再生する吸着剤が担持された水分吸着手段と、を有し、
    前記第1層甲風路および前記第2層甲風路に、前記再生入口空気が通過するための第1層吸気口および第2層吸気口がそれぞれ形成され、
    前記第1層乙風路および前記第2層乙風路に、前記水分吸着手段を経由した前記吸着入口空気が通過するための第1層排気口および第2層排気口がそれぞれ形成され、
    前記第4層甲風路および前記第3層甲風路に、前記吸着入口空気を通過させるための第4層吸気口および第3層吸気口がそれぞれ形成され、
    前記第4層乙風路および前記第3層乙風路に、前記水分吸着手段を経由した前記再生入口空気が通過するための第4層排気口および第3層排気口がそれぞれ形成され、
    前記第1層吸気口および第2層吸気口並びに前記第1層排気口および第2層排気口並びに前記上部風路切換ダンパと、前記第4層吸気口および第3層吸気口並びに前記第4層排気口および第3層排気口並びに前記下部風路切換ダンパとが、それぞれ連動して角度90°だけ互いに同一方向または正逆方向に回転されることを特徴とする除加湿装置。
  12. 請求項6乃至11の何れかに記載の除加湿装置と、ヒートポンプサイクルを構成する圧縮機、室外側熱交換器および膨張弁と、を具備する室外機と、
    前記ヒートポンプサイクルを構成する室内側熱交換器を具備する室内機と、
    前記室外機と前記室内機とを連結して前記ヒートポンプサイクルを構成する冷媒配管と、を有すことを特徴とする空気調和機。
  13. 前記室外機の上部に前記除加湿装置が一体的に固定されていることを特徴とする請求項12記載の空気調和機。
  14. 前記除加湿装置において、前記水分吸着手段を経由した前記吸着入口空気が、前記室外側熱交換器に供給され、前記室外側熱交換器の着霜が抑制されることを特徴とする請求項12または13記載の空気調和機。
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