JP4771778B2 - 光電センサ - Google Patents

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Description

本発明は、光電センサに関する。
従来より、被検出体までの距離を光学的手段により測定する光電センサが広く知られている。センサの構成について簡単に説明すると、係る光電センサは、被検出体に光を投光するための投光素子と、被検出体で反射された光を受光する受光面を有する一次元位置検出素子と、減算手段とを備える。検出素子からは、第一信号並びに第二信号(検出信号)がそれぞれ出力されるが、各信号のレベルは受光面上の受光点に応じて変化する。そのため、減算手段によって両信号の差分を算出し、そのレベルから受光点の位置、ひいては被検出体までの距離を算出することが出来る(例えば、特許文献1)。
特開昭61−178609号公報
この種の光電センサは、複数台を近接した状態で配置されることもあり、検出精度を高めるには干渉光対策についても行なっておく必要があった。尚、干渉光とは、光電センサから出射されて被検出体で反射された光(干渉光)が、隣接する光電センサの受光面に入光するものであり、センサ自体は受光面に入光した光が、自己が出射して被検出体で反射された光か、それとも干渉光によるものか判断できないので、両信号についても同じように信号を処理してしまう。従って、この干渉光に起因する信号が影響して検出精度の低下を招く。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、干渉光対策を図ることで検出精度に優れる光電センサを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、投光手段と、投光信号を生成して前記投光手段を点灯制御する投光駆動回路と、前記投光手段から投光され被検出物で反射された光を受光し、その受光位置に応じたレベルの第一受光信号、第二受光信号をそれぞれ出力する一次元位置検出素子と、前記第一、第二受光信号がそれぞれ入力されて、両信号のレベル差に応じた差動信号を出力する差動回路と、前記差動回路から出力される差動信号を信号処理して出力する処理回路と、を備え前記処理回路の出力に基づいて前記被検出体まで距離を検出する光電センサであって、前記投光手段の非投光期間は、前記処理回路から出力をさせない、或いは出力を低下させる制御手段と、前記差動回路から出力される差動信号の信号レベルを予め設定された閾値と比較することで、信号のレベルが通常に比べて高い過入光状態を検出する過入光検出回路と、前記過入光検出回路によって過入光と判定された場合に、過入光と判定されたその差動信号の最初のピークレベルに基づいて前記被検出体まで距離を検出する距離検出手段とを備えたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記投光駆動回路は、複数のパルスからなるパルス群が間欠的に連続する信号により投光信号を生成し、前記処理回路は第一のフィルタ回路と、整流回路と、第二のフィルタ回路とから構成され、前記第一のフィルタ回路は、前記差動回路の出力から、前記パルスの周波数帯域より低い周波数帯域のノイズ成分を少なくとも除去する回路あり、前記整流回路は、前記第一受光信号のレベルが前記第二受光信号のレベルより大きい場合には、前記第一のフィルタ回路から入力された信号を正極性に整流し、これとは反対に前記第一受光信号のレベルが前記第二受光信号のレベルより小さい場合には、前記第一のフィルタ回路から入力された信号を負極性に整流して出力する回路であり、前記第二のフィルタ回路は、前記整流回路の出力から前記パルスの周波数帯域を含む高周波帯域のノイズ成分を除去する回路であり、前記制御手段は、前記投光信号のパルス群が出力されてない前記非投光期間は、前記第二のフィルタ回路に対する信号の入力を規制する回路であるところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項2に記載のものにおいて、前記投光信号を構成するパルスのオン、オフに同期して信号の極性が正・負交互に切り替わり、かつ前記非投光期間中には出力のないキャリア信号を生成する信号生成部を備え、前記整流回路は、前記キャリア信号が入力される信号入力部を有し、前記第一のフィルタ回路から出力される交流波形の差動信号を前記キャリア信号に基づいて信号処理することで、前記投光信号のパルス群が出力されている投光期間は、前記整流を行なう整流機能と、前記非投光期間は、前記第二のフィルタ回路に対する信号の入力を規制する前記制御手段としての入力規制機能を有する回路であるところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記処理回路は増幅回路を含み、前記制御手段は、前記増幅回路に制御信号を与えて増幅率の制御を行なうところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
請求項1の発明によれば、光電センサは制御手段を備え、投光手段の非投光期間は、処理回路から出力をさせない、或いは出力を低下させる。従って、複数の光電センサを隣接する場合に、両間で投光タイミングをずらしてさえおけば、非投光期間中に一次元位置検出素子に入光される干渉光に起因する信号が、処理回路から出力されない、あるいは出力されてもそのレベルを抑えることが出来るので干渉光の影響を排除できる。また、この発明によれば、過入光検出回路を備え、差動回路から出力される信号のレベルが高い場合には、処理回路による処理を行なわず、差動信号の信号レベルに基づいて被検出体まで距離を距離検出回路によって検出する。このように、過入光時には、それ専用の処理を行なうこととしている。従って、過入光時においても通常の信号処理と同じ処理を行なって被検出体までの距離を検出する場合に比べて、過入光に起因する検出誤差の影響を抑えることが可能となる。
<請求項2の発明>
請求項2の発明によれば、差動回路からは交流波形の差動信号が出力されるが、第一のフィルタ回路により差動信号に含まれるノイズ成分のうち、パルスの周波数帯域より低い周波数帯域のノイズ成分(外乱光成分)を抑圧出来る。第一のフィルタにかけられた後の差動信号は、パルスと同じ高周波の交流信号に、それと同じ高周波成分のノイズが乗った状態にあるが、差動信号は整流回路で整流され、直流に近い低周波の信号にかえられて出力される。そのため、整流回路から出力された信号は次の第二のフィルタ回路で再びフィルタ処理されるが、このときには、信号の主成分(直流に近い低周波成分)を抑圧することなく、高周波帯域のノイズ成分(回路の自己ノイズ)だけを抑圧出来る。このように、差動信号の信号成分を抑圧することなく、ノイズ成分(外乱光、自己ノイズ)を除去できる。
<請求項3の発明>
非投光期間中に一次元位置検出素子に入光される干渉光に起因する信号の抑圧を、整流回路を利用して行なっているので、それ専用の回路を設ける場合に比べて、回路構成がシンプルになる。
<請求項の発明>
請求項の構成によれば、非投光期間中、増幅率を低下させることで、同期間中に一次元位置検出素子に入光される干渉光に起因する信号を抑圧出来る。これにより、同信号の影響を抑えることが出来る。
関連技術1>
本発明の関連技術1を図1ないし図10によって説明する。
光電センサ10は、被検出体Wの距離の変位を三角法に基づいて測定するものであり、図1には、その検出原理が示されている。同図に示すように、光電センサ10は、被検出体Wに向けて光を出射する投光部11と、その反射光を受光する受光部20を備える。そして、被検出体Wが図1における水平方向に変位すると、受光部20に対する光の入光位置が変化するので、その変化量を捉えることで、被検出体Wの距離の変位を測定することが出来る。
図2は、光電センサの電気的構成を示すブロック図である。同図に示すように、光電センサ10は、大まかには、投光部11、受光部20、差動増幅回路(本発明の差動回路に相当)30、信号処理部(本発明の処理回路に相当)40、判定部60を備える。
投光部11は、投光素子(例えば、発光ダイオードであって、本発明の投光手段に相当)13と、これを駆動させるための投光駆動回路15からなる。投光駆動回路15は、内部に基準クロック発生回路17と、方形波生成回路18と、バースト波からなる投光信号Stを生成する投光信号生成回路16とを備える。
基準クロック発生回路17は、図3に示す基準クロック信号CKを発生させるものである。方形波生成回路18は、図3に示すように、Hレベルの状態が所定時間持続する方形波信号Suを生成するものである。この方形波信号Suは、投光信号Stのオン時間を定めるものである。投光信号生成回路16は、基準クロック信号CKと同期したタイミングで間欠的にON、OFFするパルスを生成する。そして、生成されたパルスと方形波信号Suに基づいて、パルスが連続してなるバースト信号(本発明のパルス群に相当)Bにより投光信号Stを生成し、これを出力する。これにより、投光素子13が高周波点灯される。
尚、一般に、インバータ等により高周波点灯される蛍光灯(変調光)の周波数は約数十kHz〜100KHzであるため、本例では、これより、更に、高い周波数域で投光素子13を点灯させるべく、基準クロック信号CKの周波数を、約500KHzに設定している。
また、図2に示す符号19はキャリア信号生成回路(本発明の信号生成部に相当)である。キャリア信号生成回路19には、方形波信号Su並びに、投光信号Stがそれぞれ入力されるようになっており、入力された両信号Su、Stに基づいて、キャリア信号Srを生成する。
図4、図5を参照して、キャリア信号生成回路19の構成について説明する
図4に示すように、キャリア信号生成回路19は、信号入力端子Zとアースとの間に設けられる抵抗対R1、R2と、電源ラインVccとアースとの間に設けられる抵抗対R3、R4とを備え、抵抗対R1とR2との中間接続点から切換端子aが引き出されるとともに、抵抗対R3、R4との中間接続点から切換端子bが引き出されている。キャリア信号生成回路19の出力ラインLoは、切換スイッチSw1によって、先の両切換端子a、bのいずれかの端子に対して選択的に接続可能とされるとともに、信号から直流成分を除去するためのコンデンサCが設けられている。
そして、信号入力端子Zには、投光信号Stが入力されるとともに、方形波信号Suが制御信号としてスッチSw1に与えられる構成とされており、同スイッチSw1は方形波信号SuがHレベルのときには、切換端子aに接続されるのに対し、方形波信号SuがLレベルのときには切換端子bに接続される。
かくして、方形波信号SuがHレベルである期間において、出力ラインLoはスイッチSw1を通じて抵抗対R1、R2の中間接続点に連なるから、点eの電位は、図5に示すように、投光信号Stの信号波形に倣った波形となる。一方、方形波信号SuがLレベルである期間において、出力ラインLoはスイッチSw1を通じて抵抗対R3、R4の中間接続点に連なるから、点eの電位は、図5に示すように、一定の電圧レベルVcoとなる。
そして、係る点eの電圧のうちの直流成分、すなわちVcoがコンデンサCによって除去されて出力されるので、キャリア信号Srは、図5に示すように、投光期間(例えば、図9においてt1で示す期間)中は、投光信号Stを構成するパルスのオン、オフに同期して信号の極性が正・負交互に切り替わり、非投光期間(例えば、図9においてt2で示す期間)中は出力のない波形となる。尚、このキャリア信号Srは、後述する整流回路43の信号入力部43Aに対して入力される。
受光部20は、受光面20Aに2つのホトダイオードPD1、PD2を並べて配した一次元位置検出素子からなる。これら各ホトダイオードPD1、PD2からは、検出信号として受光量レベルに応じた大きさの電流が出力される。すなわち、図1の(a)に示すように、被検出体Wで反射された反射光が、PD1側の位置に入光した場合には、PD1の受光量がPD2の受光量より多くなるので、PD1から出力される電流量が、PD2から出力される電流量よりも多くなる。
一方、これとは、反対に、図1の(b)に示すように、被検出体Wで反射された反射光が、PD2側の位置に入光した場合には、PD2の受光量がPD1の受光量より多くなるので、PD2から出力される電流量が、PD1から出力される電流量よりも多くなる。そして、これら2つのホトダイオードPD1、PD2からそれぞれ出力された出力電流は、I/V変換回路(電流−電圧変換回路)25、26によって、電圧信号V1、V2に変換される。
先の図3には、被検出体Wで反射された光がホトダイオードPD1のX1のポイントに入光した場合の、電圧信号V1並びに電圧信号V2が例示してある。尚、電圧信号V1が本発明の第一受光信号に相当し、電圧信号V2が、本発明の第二受光信号に相当するものである。
差動増幅回路30は、各電圧信号V1、V2がそれぞれ入力される2つの入力端子を備え、両電圧信号V1、V2の信号レベルの差分を増幅して出力するものである。また、出力される信号の極性は、電圧信号V1のレベルが電圧信号V2のレベルより高いときにはプラス(以下、正極性ともいう)の信号が出力され、これとは、反対に、電圧信号V2のレベルが電圧信号V1のレベルより高いときには、マイナス(以下、負極性ともいう)の信号が出力される。
そして、図3に示す電圧信号V1並びに電圧信号V2がそれぞれ入力されると、差動増幅回路30からは、図3に示すように、交流波形の差動信号(周波数が約500KHzの信号)が出力される。差動増幅回路30に入力される電圧信号V1、V2は、基準クロック信号CKがHレベルのときだけ出力がある方形波であるため、差動増幅回路30からの出力も本来的には、電圧信号V1、V2に同期した方形波となる筈であるが、回路中に含まれるコンデンサ等の影響(例えば、パルスOFF期間中に放電する)により、差動増幅回路30からは交流波形の差動信号Saが出力される。
そして、同差動信号Sa中には、先に述べた外乱光(変調光)に起因するノイズの他、電源或いは、回路の自己ノイズがのった状態にある。尚、外乱光に起因するノイズは、特定の帯域幅(変調光の周波数帯域に現れる)を持つのに対して、電源或いは、回路の自己ノイズは一般にあらゆる周波数帯域に均等に現れる。
信号処理部40は、バンドパスフィルタ回路(本発明の第一のフィルタ回路に相当)41と、整流回路(本発明の制御手段に相当)43と、ローパスフィルタ回路(本発明の第二のフィルタ回路に相当)45とを備えたアナログ信号処理回路である。
バンドパスフィルタ回路41は、オペアンプ等の増幅素子を備えたアクティブフィルタであり、図6に示すように、通過域の中心周波数が約500KHzに設定されている。そして、この中心周波数foのゲインに対して−45dBの抑圧比を持たせて阻止域が設定されている。すなわち、中心周波数foのゲインは約60dBに設定されてので、ゲインの大きさがそれより45dB下がった15dB以下の範囲(100KHZ以下の範囲と、3MHz以上の範囲)が阻止域とされる。
一方、先にも述べたように、外乱光に起因するノイズ成分の周波数は、約数十kHz〜100KHzであり、バンドパスフィルタ回路41の阻止域に含まれているので、差動増幅回路30から出力された差動信号Saは、バンドパスフィルタ回路41により、外乱光に起因するノイズ成分が除去されて、次段の整流回路43に入力される。
整流回路43は、キャリア信号Srが入力される信号入力部43Aを備え、バンドパスフィルタ回路41から入力された差動信号Sbに対し、キャリア信号Srを掛け算する掛け算処理(本発明(請求項3)の信号処理に相当)を行なう。
整流回路43による掛け算処理は、次の(1)式に基づいて行なわれる。
出力(整流信号)=差動信号×キャリア信号の極性・・・・(1)式
(1)式における差動信号とは、極性を含めた差動信号Sbの信号レベルであり、例えば、図7におけるt1時であれば「+C1」であり、t2時であれば「−C2」である。
係る掛け算処理を各時点について、それぞれ行なうことで、図7に示す差動信号Sbは、正方向(信号の極性がプラスとなる側)に整流される。これは、図7の例では、キャリア信号Srの極性が「マイナス」なっている期間は、差動信号Sbの信号レベルがいずれも「マイナス」になっているため、この信号に対してキャリア信号Srの極性として「−1」が乗ぜられることで、元は負極性であった信号が、正極性に反転されて出力されるためである。
かくして、整流回路43からは、図7に示すように差動信号Sbの振幅(+方向の振幅)の高さにほぼ比例したレベルの直流成分(ハッチングで示す部分)を有する整流信号Seが出力される。尚、このような、異なる二つの信号同士を信号の極性を含めて掛け算処理する回路動作を実現するには、例えば、整流回路43をマルチプライヤ回路(四象限掛け算回路)により構成してやればよい。
ローパスフィルタ回路45は、例えばRC積分回路よりなるパッシブフィルタであり、本例のものは、50KHZ以下を通過域とし、それ以上の周波数帯域を阻止域としている。一方、整流回路43から出力された整流信号Seには、先のバンドパスフィルタ回路41で通過域とされた帯域の高周波ノイズ成分(主として電源、或いは回路の自己ノイズ)が今だ、乗った状態(含まれた状態)にあるが、これらのノイズ成分はローパスフィルタ回路45の阻止域に含まれる。
そのため、整流信号Seをローパスフィルタ回路45に入力させると、整流信号Seに含まれる高周波ノイズ成分(バンドパスフィルタ回路41では通過域とされた帯域のノイズ成分)が除去され、直流成分のみを取り出すことが出来る。そして、ローパスフィルタ回路45は積分回路であるから、ローパスフィルタ通過後の整流信号Sfは、図7に示すように、右肩上がりにゆるやかに上昇するような信号波形となる。
また、出力された整流信号Sfは、いずれも信号の終端でアンダーシュート(図8ではオーバーシュート)をおこしているが、これは、ローパスフィルタ回路45に含まれるコンデンサ(図示せず)の充電・放電に起因するものである。
判定部60は例えば、CPU61とメモリ65とから構成され、ローパスフィルタ回路45から出力された整流信号Sfは、図示しないA/D変換回路でディジタル信号に変換された後、CPU61に取り込まれる。
メモリ65には、整流信号Sfの信号レベルと被検出体Wの変位量(図1における基準位置からの変位量)Dとを関連付けた参照データ(例えば、測定に先立って、被検出体Wを変位させる試験を行い、そのときの整流信号Sfを変位量ごとにそれぞれ取得したもの)が、予め記憶されている。
そのため、CPU61は、ディジタル信号が入力されると、メモリ65から、入力されたディジタル信号に対応する参照データの読み出しを行うことで、被検出体Wの距離の変位量Dを特定することが出来る。すなわち、整流信号Sfの信号レベルがY1であった場合には、図1に示す基準位置からの変位量がDaであると特定することができる。
また、被検出体Wは、基準位置から投光素子13に近くなる方向(図1における右方向)に変位する場合と、投光素子13から離れる方向(図1における左方向)に変位する場合とがあるが、変位方向については、整流信号Sfの極性に基づいて特定される。すなわち、投光素子13に近くなる方向に被検出体Wが変位した場合には、上述したように、差動信号Sbが正極性側に整流されるのに対して、投光素子13から遠くなる方向に被検出体Wが変位した場合には、差動信号Sbが負極性側に整流される。
より具体的に説明すると、被検出体Wで反射された反射光がPD2側の位置に入光した場合(図1の(b)の場合)には、図8に示すように、電圧信号V1より電圧信号V2が大きくなるので、差動増幅回路30からは、基本的にはマイナスの信号が出力されることとなる。すなわち、キャリア信号Srの極性が「プラス」となっている期間(例えば、図8中のA1期間、A2期間中)は、差動信号Sbの極性がマイナスとなり、キャリア信号Srの極性が「マイナス」となっている期間(例えば、図8中のB1期間、B2期間中)は、差動信号Sbの極性がプラスとなる。
そのため、整流回路43にて先の掛け算処理を行なうと、キャリア信号Srの極性が「プラス」となっている期間については、差動信号Sbに、キャリア信号Srの極性として「+1」が乗ぜられる。従って、信号の極性が正負反転されることなく、当該部分については信号が、負極性のまま出力される。
一方、キャリア信号Srの極性が「マイナス」となっている期間については、差動信号Sbに対してキャリア信号Srの極性として「−1」が乗ぜられる。従って、当該部分については、元の信号に対して信号の極性が正負反転、すなわち、元は正極性(プラス)であった信号が、負極性に反転されて出力される。
このように、整流回路43は、差動信号Sbを単に整流するものではなく、反射光がPD1側に入光した場合には、差動信号Sbを正極性に整流し、反射光がPD2側に入光した場合には、差動信号Sbを負極性に整流する整流方向の選択機能を有する。そのため、整流信号Se、Sfの極性に基づいて、被検出体Wの変位方向を特定することが出来る。
以上説明したように、信号処理部40は、バンドパスフィルタ回路41、ローパスフィルタ回路45を備え、バンドパスフィルタ回路41においては、外乱光(変調光)に起因するノイズ成分を除去し、ローパスフィルタ回路45では、バンドパスフィルタ回路41で通過域とされた帯域のノイズ成分、すなわちバースト波Bの周波数帯域に近い帯域の高周波成分のノイズ(電源、或いは回路の自己ノイズ)を除去できる。
加えて、差動信号Sbは交流波形の信号であるから、バンドパスフィルタ回路41から出力された信号を、そのままローパスフィルタ回路45に入力させてしまうと、ローパスフィルタ回路45で信号そのものも抑圧されてしまう。
この点に関し、本関連技術では、バンドパスフィルタ回路41から出力された差動信号Sbを整流回路43で整流して、ノイズ成分を除く信号の主成分を直流成分に置き換える処理を行なっている。そのため、ローパスフィルタ回路45では信号の主成分を抑圧することなく、ノイズ成分だけ除去することが出来る。これにより、受光素子13を構成する両ホトオードPD1、PD2の出力差を正確に捉えることが出来るから、光電センサ10の検出精度を高めることが可能となる。
次に、受光部20に対して、隣接する他の光電センサからの干渉光の入光があった場合の、整流回路43による整流動作、並びに干渉光の影響について説明する。尚、一般に、複数の光電センサを隣接配置する場合には、干渉光の影響を抑えるために、光電センサ同士の受光タイミングが重ならないように予め投光タイミングをずらしてあるので、ここでも、投光タイミングが予めずらされているものとして説明を行なう。尚、係る場合には、干渉光は、図9に示すように自らは投・受光動作を行わない非投光期間(t2で示す期間であって、本発明の「投光信号のパルス群が出力されてない非投光期間」に相当する期間)に、受光部20に入光する。
受光部20に干渉光が入光されると、正常に被検出体Wで反射された光が入光する場合と同様に、両PD1、PD2から入光位置に応じた出力電流が出力され、これが、I/V変換回路25、26によって電圧信号に変換された後、差動増幅回路30に入力される。このため、差動増幅回路30からは、干渉光に起因する差動信号Sb'が出力される。
出力された差動信号Sb'は、バンドパスフィルタ回路41で、外乱光に起因するノイズ成分が除去されて、その後、次段の整流回路43に入力される。すると、整流回路43では、先に説明した掛け算処理が行なわれる。すなわち、入力された差動信号Sb'の信号レベルとキャリア信号Srを掛け算する。
ここで、図10に示すように、キャリア信号として、非投光期間中(t2期間中)についても出力がある信号Sr'を整流回路43の信号入力部43Aに入力させてしまうと差動信号Sb'は掛け算処理されることで整流される。この結果、整流回路43からは整流信号Se'が出力され、同信号Se'はローパスフィルタ回路45に入力される。
ローパスフィルタ回路45を通過した後の整流信号Sf'は、先にも説明したように、信号の終端でアンダーシュート、オーバーシュートを起こす。そのため、予め投光タイミングをずらしてあったとしても、アンダーシュート、或いはオーバーシュートした部分が、次の投光タイミングの始まり部分に重なってしまう。
図10の例であれば、アンダーシュートを起こした部分の影響により、正規の整流信号Sfのレベルが低下し、これが検出精度の低下を招く。このように、一旦、ローパスフィルタ回路45に干渉光に起因する整流信号Se'を入れてしまうと、正規の整流信号Sfの信号レベルに影響を与えてしまう。
この点、本関連技術のキャリア信号Srは、図9にも示すように、自らが投光・受光動作を行なっている投光期間(図9におけるt1期間であって、本発明の「投光信号のパルス群が出力されている投光期間」に相当する期間)中のみ出力があって、自らは投光・受光動作を行なわない期間(図9におけるt2期間)中は出力がない。すなわち、自らは検出動作を行なっていない非投光期間中であれば、常にキャリア信号Srのレベルはゼロであるので、整流回路43で掛け算処理を行なうことで、差増信号Sb'は除去される。このように、ローパスフィルタ回路45に信号が入力される前段階で干渉光を取り除く(本発明の入力規制機能に相当する機能)ことで、係る干渉光に起因する測定誤差を未然に回避することが可能となる。
このように、干渉光対策についても行なわれるようにしてあるので、より一層、光電センサ10の検出精度が高まる。加えて、係る干渉光の対策を整流回路43を利用して行なっているので、それ専用の回路を別に設けて干渉光に起因する信号を除去する場合に比べて、回路構成がシンプルになるし、コスト面で有利になる。
また、整流回路43は、マルチプライヤ回路等の汎用のアナログ回路により構成されてので、回路を比較的低コストに構成できるし、差動信号Sbを全波整流しているので、出力される整流信号Sfは、半波整流のものに比べて信号レベルが高く、これによりS/Nが高くなり、一層、検出精度が高まる。
関連技術2
次に、本発明の関連技術2を図11によって説明する。関連技術1は、干渉光に起因する差動信号Sb'の除去を整流回路43を利用して行なう構成であったが、関連技術2のものは、整流回路43とローパスフィルタ回路45との間に、半導体スイッチ(本発明の制御手段に相当)Sw2を設け、この半導体スイッチSw2のオン・オフにより干渉光に起因する差動信号Sb'を除去する構成としている。
図11に示すように、半導体スイッチSw2には、動作信号として方形波生成回路(本発明の制御手段に相当)18から方形波信号Suが与えられる。Sw2は、動作信号としてHレベルの信号が与えられたときに閉じて、両回路43、45間を通電状態とする。換言すれば、動作信号が与えられていないときには、両回路43、45間を開放させる。一方、動作信号たる方形波信号Suは、図3にも示されているように投光信号Stのオン期間中は、Hレベルが持続し、オフ期間はLレベルの信号である。従って、スイッチSw2は、投光期間のみ両回路43、45を通電状態とし、それ以外のとき(非投光期間中)には両回路43、45を開放する。従って、差動信号Sb'は整流回路43によって整流され、出力はされるものの、それは非投光期間中であるため、ローパスフィルタ回路45に入力されることなく除去される。
このような構成であっても、ローパスフィルタ回路45に入力される前の段階で、干渉光に起因する差動信号Sb'を取り除くことが出来るので、関連技術1と同様の効果(干渉光に起因する検出精度の低下を回避)を得ることが可能となる。尚、この関連技術2では、整流回路43に基準クロック信号CKを入力させているので、整流を行なうと、差動信号Sbのうち、クロック信号ckが立ち上がっている期間に対応する部分の信号成分のみが残され、他の期間に対応する信号成分は除去される形態で整流(半波整流)されることとなる。
<実施形態
次に、本発明の実施形態を図12ないし図14を参照して説明する。実施形態は、関連技術1の構成に対して、過入光検出回路110、並びにピーク検出回路(本発明の距離検出手段に相当)120を追加したものである。まず、過入光について説明する。関連技術1において、すでに説明したように、光電センサ10は、投光部11から被検出体Wに向けて光を出射し、被検出体で反射された反射光を受光部20で受光する。そして、受光部20に対する反射光の入光位置の変化を捉えることで、被検出体Wの距離の変位を測定するものであった。
ここで、受光部20に対する入光量であるが、これは、投光部11から出射される光量が一定であったとしても被検出体Wによって種々異なり、例えば、被検出体Wの検出面が鏡面であるときには、出射された光がロスなく反射される結果、受光部20に入光される光量が予定とされた光量に比べて多くなる、すなわち、過入光状態となる。
図13は、キャリア信号Srと、過入光時における差動信号Sbの関係を示す図である。同図に示すように過入光時は、入光量が予定された範囲内に収まっている通常の差動信号に比べて、振幅が大きくなる結果、周期が広くなる。より具体的に言えば、通常の差動信号では周期がT1であったものが、T2になる。このため、通常であればキャリア信号Srの周期と差動信号Sbの周期は、ほぼ一致するが、過入光時においては、キャリア信号Srの周期に対して差動信号Sbの周期が、周期の広がり分(T2−T1)だけずれてしまう。
一方、関連技術1において説明した掛け算処理に基づく整流は、差動信号Sbとキャリア信号Srの周期同士にずれがないか、あっても小さいことが前提として必要であり、上述のように、周期にずれが生じた状態で掛け算処理を行なうと、差動信号Sbのうち、本来的には、極性を反転させる必要がない部分(例えば、図13においてハッチング示す部分)を反転させる。そのため、これが、測定誤差を招く要因となる。
そこで、実施形態では、差動増幅回路30と信号処理部40との間に、引き出し線を設けて差動信号Saを過入光検出回路110に入力させるようにしている。過入光検出回路110はいわゆるコンパレータとしての機能を備え、入力された差動信号Saを予め設定されたスレッショルドレベル(本発明の予め設定された閾値に相当)と比較する処理を行なう。そして、過入光検出回路110は、差動信号Saがスレッショルドレベルを上回っているときには、差動信号Saをピーク検出回路120に入力させる。
ピーク検出回路120は、入力された差動信号Saのピーク値を検出する処理を行なう。具体的には、ピーク検出回路120にはキャリア信号Srが入力されるようになっており、ピーク検出回路120は、キャリア信号Srの初回の立ち上がり期間(図14におけるF期間)を対象として、ピーク値の検出を行なう。
尚、初回の立ち上がり期間を対象としてピーク値の検出を行なうのは、この期間であれば周期ずれの影響を受けないからである。
そして、検出されたピーク値は判定部(本発明の距離検出手段に相当)60に入力される。判定部60は、ピーク値が入力されると、その値に基づいて変位量について被検出体Wの変位量を特定する。言い換えると、信号処理部40からの入力によらず、ピーク値にみに基づいて変位量を特定する。このような構成であれば、過入光に起因する検出誤差についても抑えることが可能となるので、より一層、検出精度が高まる。
尚、過入光検出回路には、正負のスレッショルドレベルが設定されているが、これは反射光がPD1に入光したときと、PD2に入光したときとで、差動増幅回路からは正負が反転した信号が出力されるからである。
関連技術3
次に、本発明の関連技術3を図15を参照して説明する。関連技術1、2では、非投光期間中に、受光部20に入光される干渉光に起因する信号を、整流回路43による掛け算処理或いは、半導体スイッチSw2の開閉により除去した。より具体的に言えば、先のでは信号処理部40から判定部60に対して、干渉光に起因する信号を全く入力させないようにした。
これに対して、関連技術3のものは、信号の増幅率を制御することで、非投光期間中は、判定回路に入力される信号のレベルを低下させ、これにより、非投光期間中に、受光部20に入光される干渉光に起因する信号の影響を抑えようというものである。
図15に示す符号13、符号15はそれぞれ投光手段としての投光素子、投光駆動回路であり、符号20は一次元位置検出手段としての受光部、符号30は差動回路としての差動増幅回路である。これらは、関連技術1のものと同一の機能を有する。
符号100は処理回路であって、内部に増幅回路105を有し、差動増幅回路30から出力された信号を、更に増幅して出力する回路である。また、符号120は判定部であって、処理回路100から出力された信号に基づいて被検出体の変位を検出する機能を有する。
そして、符号110は信号増幅率制御手段(本発明の制御手段に相当)であって、制御信号Scにより増幅回路105の増幅率を制御するものである。この信号増幅率制御手段110は、投光駆動回路15から信号を取り込む構成とされており、投光期間中に比べて、非投光期間中は、制御信号Scとして、増幅回路105の増幅率を抑える信号を出力する。これにより、非投光期間中においては、処理回路100から判定部120に出力される信号(すなわち、干渉光に起因する信号)は、信号のレベルが、投光期間中に出力される信号に比べて抑えられる。これにより、判定部60は入力された信号が干渉光であると、判定できる。従って、それに応じた処理を行なうことで、干渉光の影響を排除できる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記関連技術1、2及び実施形態1においては、判定部60を主としてCPU61により構成したが、判定部60の構成はこれに限定されるものではなく、例えば、コンパレータ等の比較器により構成し、ローパスフィルタ回路45から出力された整流信号のレベルと、閾値とを比較することで変位量、並びに変位方向を特定する構成であってもよい。
(2)上記関連技術1,2及び実施形態1のものは、受光部20を固定した状態で測定を行なうことを前提とするものであった。しかし、変位量の検出は、以下の構成でも可能である。すなわち、受光部20を図1における上下方向に移動可能な構成としておき、被検出体Wが基準位置にあるときには、反射光が両ホトダイオードPD1、PD2の中間点に入光するように受光部20をセットしておく。そして、被検出体Wが基準位置から変位したときには、変位後の反射光が、両ホトダイオードPD1、PD2の中間点に入光するよう受光部20を位置調整し、受光部20の調整量に基づいて被検出体Wの変位量Dを算出するのである。
そして、この場合に、受光部20の調整量並びに調整方向を、先の整流信号に基づいて決定するのである。
(3)関連技術1、2及び実施形態1では、整流回路43、70の前段のフィルタ回路をバンドパスフィルタ回路41により構成したが、阻止域に外乱光(変調光)の周波数帯域を含み、かつ、通過域にバースト波の周波数帯域を含むようなハイパスフィルタ回路であってもよい。
(4)関連技術1,2及び実施形態1では、ローパスフィルタ回路45をパッシブフィルタ回路により構成したが、増幅機能を有するアクティブフィルタ回路により構成してもよい。
(5)関連技術1、2及び実施形態1では、受光部としての一次元位置検出素子を、2分割ホトダイオードにより構成したが、PSD(フォトダイオードの表面抵抗を利用した位置センサ)等により構成することも可能である。
(a)関連技術1に適用された光電センサの検出原理を示す図(反射光がPD1に入光した状態を示す図),(b)関連技術1に適用された光電センサの検出原理を示す図(反射光がPD1に入光した状態を示す図) 光電センサの電気的構成を示すブロック図 各信号の波形を示す図(反射光がPD1側に入光した場合) キャリア信号生成回路の回路図 信号波形を示す図 ローパスフィルタ回路、並びにバンドパスフィルタ回路の特性を示す図 各信号の波形を示す図(反射光のPD1側に入光した場合) 各信号の波形を示す図(反射光がPD2側に入光した場合) 干渉光に起因する信号が除去された状態を示す図 干渉光に起因する信号のアンダーシュートにより整流信号のレベルが低下した状態を示す図 関連技術2における光電センサの電気的構成を示すブロック図 実施形態における光電センサの電気的構成を示すブロック図 過入光により差動信号が周期ずれを起こした状態を示す図 ピーク値の検出タイミングを示す図 関連技術3に係る光電センサの電気的構成を示すブロック図
10・・・光電センサ
13・・・投光素子(投光手段)
15・・・投光駆動回路
20・・・受光部(一次元位置検出素子)
30・・・差動増幅回路(差動回路)
40・・・信号処理部(処理回路)
41・・・バンドパスフィルタ回路(第一のフィルタ回路)
43・・・整流回路(制御回路)
45・・・ローパスフィルタ回路(第二のフィルタ回路)

Claims (4)

  1. 投光手段と、
    投光信号を生成して前記投光手段を点灯制御する投光駆動回路と、
    前記投光手段から投光され被検出物で反射された光を受光し、その受光位置に応じたレベルの第一受光信号、第二受光信号をそれぞれ出力する一次元位置検出素子と、
    前記第一、第二受光信号がそれぞれ入力されて、両信号のレベル差に応じた差動信号を出力する差動回路と、
    前記差動回路から出力される差動信号を信号処理して出力する処理回路と、を備え、
    前記処理回路の出力に基づいて前記被検出体まで距離を検出する光電センサであって、
    前記投光手段の非投光期間は、前記処理回路から出力をさせない、或いは出力を低下させる制御手段と、
    前記差動回路から出力される差動信号の信号レベルを予め設定された閾値と比較することで、信号のレベルが通常に比べて高い過入光状態を検出する過入光検出回路と、
    前記過入光検出回路によって過入光と判定された場合に、過入光と判定されたその差動信号の最初のピークレベルに基づいて前記被検出体まで距離を検出する距離検出手段とを備えたことを特徴とする光電センサ。
  2. 前記投光駆動回路は、複数のパルスからなるパルス群が間欠的に連続する信号により投光信号を生成し、
    前記処理回路は第一のフィルタ回路と、整流回路と、第二のフィルタ回路とから構成され、
    前記第一のフィルタ回路は、前記差動回路の出力から、前記パルスの周波数帯域より低い周波数帯域のノイズ成分を少なくとも除去する回路あり、
    前記整流回路は、前記第一受光信号のレベルが前記第二受光信号のレベルより大きい場合には、前記第一のフィルタ回路から入力された信号を正極性に整流し、これとは反対に前記第一受光信号のレベルが前記第二受光信号のレベルより小さい場合には、前記第一のフィルタ回路から入力された信号を負極性に整流して出力する回路であり、
    前記第二のフィルタ回路は、前記整流回路の出力から前記パルスの周波数帯域を含む高周波帯域のノイズ成分を除去する回路であり、
    前記制御手段は、前記投光信号のパルス群が出力されてない前記非投光期間は、前記第二のフィルタ回路に対する信号の入力を規制する回路であることを特徴とする請求項1に記載の光電センサ。
  3. 前記投光信号を構成するパルスのオン、オフに同期して信号の極性が正・負交互に切り替わり、かつ前記非投光期間中には出力のないキャリア信号を生成する信号生成部を備え、
    前記整流回路は、前記キャリア信号が入力される信号入力部を有し、前記第一のフィルタ回路から出力される交流波形の差動信号を前記キャリア信号に基づいて信号処理することで、
    前記投光信号のパルス群が出力されている投光期間は、前記整流を行なう整流機能と、
    前記非投光期間は、前記第二のフィルタ回路に対する信号の入力を規制する前記制御手段としての入力規制機能を有する回路であることを特徴とする請求項2に記載の光電センサ。
  4. 前記処理回路は増幅回路を含み、前記制御手段は、前記増幅回路に制御信号を与えて増幅率の制御を行なうことを特徴とする請求項1に記載の光電センサ。
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