JP3718787B2 - ロータリエンコーダ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、投光部と受光部との間に回転スリット板及び固定スリット板を介在させたロータリエンコーダに関し、特にそのフェイルセーフ出力に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ロータリエンコーダは、投光部(LED)と受光部(フォトダイオード、フォトトランジスタ)との間に回転スリット板及び固定スリット板を構成し、回転スリット板が回転することにより、回転スリット板及び固定スリット板にそれぞれ形成されているスリットに同期した明暗の光が発生し、それを受光部が受光して光電変換し、更に増幅することによりエンコーダパルスを外部へ送出している。この回転スリット板及び固定スリット板の各スリットは、図6に示されるように、スリット41,42から構成されており、明(開口部)が50%、暗が50%の割合になっており、このため、回転スリット板の回転に従って、完全明及び完全暗を繰り返して、受光部の出力は完全明と完全暗との間で変化する擬似正弦波形又は擬似三角波形となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ロータリエンコーダの投光部(LED)は、経年変化で光量が落ちると、必要な光量を各スリット板を介して受光部へ送出することが出来なくなる。光量が下がると、受光部からの電気信号がS/N比の低い信号となり、温度変化、応答度等に追従出来なくなる、更には、正規の信号が得られなくなるなどの不具合が出てくる。特に、光学式のロータリエンコーダの場合には、その構成する部品の中では、投光部の劣化が一番早いので、上記の光量変化(減光)を検出することが望まれていた。
【0004】
そこで、投光部の光量変化を検出する方法が提案されているが、その代表的なものを挙げると次のとおりである。
(a)LEDの光量変化を間接的に検出する方法:
ロータリエンコーダの出力信号:A,B,Z相信号を受端側(ロータリエンコーダの出力を利用する機器側)で常に検出することにより監視することができる。例えば、A相信号(又はB相信号)がON/OFF信号として変化しているがB信号(又はA信号)がON/OFFしない場合には回路に故障が発生していると判断する。更に、その判断にZ相信号のON/OFFもそのファクターに加える等によって判断する。しかし、この検出方法においては、その故障検出のための回路が複雑になり、このため、故障検出のための回路それ自体の信頼性も高めなければならない、という問題点があった。
【0005】
(b)LEDの光量変化を直接検出する方法:
例えばパルスを生成するスリットの他に全明部となる幅広のスリットを固定スリット板に設け、受光部が発光ダイオードLEDの光を直接受けるようにして、その光量変化を監視する。この検出方法においては、発光ダイオードLEDの光を全明部となるスリットを介して受光してその光量変化を検出してフェイルセーフ出力を得ているが、このとき、パルスを生成するための受光部が正常に機能しているかどうかは判断されておらず、このため、パルスを生成するための受光部に異常があっても、正常であるというフェイルセーフ出力が送り出されてしまう、という問題点があった。
【0006】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、光量の変化のみならずパルスを生成する受光部を含めて装置の正常・異常を判断することができ、且つそのための回路が簡単に構成できるようにしたロータリエンコーダを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明に係るロータリエンコーダは、投光部と受光部との間に回転スリット板及び固定スリット板を介在させたロータリエンコーダにおいて、固定スリット板は、回転スリットの幅よりも広くして明暗の光信号を発生させるための第1のスリットと、完全明の光信号を発生させるための第2のスリットとを備えており、そして、第1のスリットを介して受光しそれを光電変換して出力する第1の受光部と、第2のスリットを介して受光しそれを光電変換して出力する第2の受光部と、第2の受光部の出力に基づいて第1の基準値及び第2の基準値(第1の基準値>第2の基準値)を生成する手段と、第1の受光部の出力と前記第1の基準値とを比較して、その比較結果に基づいてエンコーダパルスを出力する手段と、第1の受光部の出力と第2の基準値とを比較して、その比較結果に基づいてフェイルセーフ出力を出力する手段とを備えたものである。
(2)本発明に係るロータリエンコーダは、投光部と受光部との間に回転スリット板及び固定スリット板を介在させたロータリエンコーダにおいて、固定スリット板は、回転スリットの幅よりも広くして明暗の光信号を発生させるための第1のスリットと、完全明の光信号を発生させるための第2のスリットとを備えており、そして、高周波パルス信号を生成してそのパルス信号により投光部を駆動する手段と、第1のスリットを介して受光してそれを光電変換して出力する第1の受光部と、第2のスリットを介して受光してそれを光電変換して出力する第2の受光部と、第2の受光部の出力を平滑化して第1の基準値及び第2の基準値(第1の基準値>第2の基準値)を生成する手段と、第1の受光部の出力と前記第1の基準値とを比較して、その比較結果に基づいたパルスを生成し、そして、そのパルスを第1のスリットに対応したパルスに成形してエンコーダパルスとして出力する手段と、第1の受光部の出力と第2の基準値とを比較して、その比較結果に基づいてフェイルセーフ出力を出力する手段とを備えたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
(実施形態1.)
図1は本発明の第1の実施形態に係るロータリエンコーダの回路図である。図において、発光ダイオードLEDには抵抗R1が直列に接続されており、一定の駆動電流が供給される。この発光ダイオードLEDには、後述する回転スリット板及び固定スリット板を介して、受光ダイオードPD1及びPD2が対向して配置されている。受光ダイオードPD1には抵抗R2が直列に接続されており、その接続点はコンパレータ10の反転入力端子及びコンパレータ14の反転入力端子にそれぞれ接続される。受光ダイオードPD2にも抵抗R3が直列に接続されており、そして、その抵抗R3にはコンデンサC1が並列に接続されている。受光ダイオードPD2と抵抗R3との接続点はオペアンプ12の非反転入力端子に接続されており、その接続点が増幅される。オペアンプ12の出力端には可変抵抗器VR1及びVR2が接続されている。可変抵抗器VR1による分圧電位はコンパレータ10の非反転入力端子に基準電位e1として供給され、可変抵抗器VR2による分圧電位はコンパレータ14の非反転入力端子に基準電位e2(e2<e1)として供給される。コンパレータ10の出力は出力回路16を介してエンコーダパルス出力として送り出される。また、コンパレータ14の出力も出力回路18を介してフェイルセーフ出力として送り出される。
【0009】
図2は図1の発光ダイオードLEDと受光ダイオードPD1,PD2との間に介在する回転スリット板及び固定スリット板の説明図である。回転スリット板20には円周方向に沿ってスリット(開口部)21が設けられており、そのスリット21の幅はその周期に対して50%に設定されている。固定スリット板22には、回転スリット板20のスリット21に対向して2種類のスリット(開口部)23,24が設けられている。スリット23は受光ダイオードPD1に対応して設けられており、その幅は周期に対して70%に設定されている。このため、完全に遮光することができなく、遮光時にも20%の光が漏れることになる。スリット24は受光ダイオードPD2に対応しており、図示のように1個の幅広の開口部からなっており、発光ダイオードLEDの光を受光ダイオードPD2が常時受光できるように構成されている。なお、図2は拡大されて図示されているが、例えば回転スリット板20のスリット21の幅は0.5゜、固定スリット板22のスリット23の幅は0.7゜、スリット24の幅は3.5゜程度の大きさであり、受光ダイオードPD1とPD2とは近接配置されており(同一ペレットに作成されたフォトダイオード)、温度ドリフト等による受光感度を互いにキャンセルできるようになっている。
【0010】
ところで、上記においてはスリット23の幅を70%に設定しているが、この幅は周期に対して60%〜90%の範囲に設定することが望ましく、そして、遮光時の光の漏れ量を10%〜30%の範囲の一定量にすることで、受光ダイオードPD1の遮光時の最低出力が、完全に遮光されたときの出力(図3のea1参照)よりも大きくなるようにする。
【0011】
図3(a)(b)は図1のロータリエンコーダの動作波形を示したタイミングチャートである。発光ダイオードLEDが発光し、回転スリット板20が回転すると、受光ダイオードPD1は、回転スリット板20のスリット21及び固定スリット板22のスリット23を介して明暗の光信号を入力してそれに対応した信号eを出力する。また、受光ダイオードPD2は、回転スリット板20のスリット21及び固定スリット板22のスリット24を介して全明の光信号を入力してそれに対応した信号を出力し、それはオペアンプ12で増幅されて可変抵抗器VR1及びVR2にて分圧されて基準電位e1及びe2を得る。このときの信号e、基準電圧e1及びe2の電位の関係は図3(a)に示されるとおりである。なお、同図におけるea1は、受光ダイオードPD1が完全に遮光されている状態における信号レベルを示したものである。このように、受光ダイオードPD1の信号eは、スリット23が完全な遮光状態を作らないことから、常にea1よりも高い電位となっており、そして、基準電位e2を、e1<e2<ea1となるように設定することにより、後述するように発光ダイオードLEDの光量変化を検出することができるようになっている。
【0012】
コンパレータ10は信号eと基準電圧e1とを比較してその大小に対応したパルスを生成して出力回路16を介してエンコーダパルス出力として送出する。また、コンパレータ14は信号eと基準電圧e2とを比較し、この場合はe>e2であるから、コンパレータ14の出力は低レベル信号となり、出力回路18からの出力は低レベルのままとなっており、パルス出力は現れない。なお、コンパレータ14においては、受光ダイオードPD1とPD2との相対的な差異を検出していることから、温度ドリフト等による受光感度が互いにキャンセルされている。
【0013】
次に、発光ダイオードLEDが光量が落ちた場合について検討する。発光ダイオードLEDが光量が落ちると、受光ダイオードPD1及び受光ダイオードPD2もその受光量が同じ割合で落ちるので、受光ダイオードPD1及びPD2の出力も同じ割合で低下する。このため、基準電位e1及びe2も同じ割合で低下することになる。このときの信号e、基準電位e1及びe2、ea1の電位の関係は図3(b)に示されるとおりである。
【0014】
コンパレータ10は、信号eと基準電位e1とを比較してその大小に対応したパルスを生成して出力回路16を介してエンコーダパルス出力として送出するが、このパルスの幅は図3(a)の場合に比べて幅が狭いものになる。また、コンパレータ14は信号eと基準電位e2とを比較し、この場合はe<e2の部分が出てくることから、コンパレータ14の出力はe<e2の部分において高レベル信号となり、出力回路18からパルス信号がフェイルセーフ出力として送り出される。受端側においてはこのパルス信号により発光ダイオードLEDを含めて何らかの異常が発生したことを把握する。なお、本実施形態においては、受光ダイオードPD1の信号eを基準電圧e2と比較していることから、発光ダイオードLEDの異常だけでなく、受光ダイオードPD1に異常があるとそれを検出することができる。更に、電源電圧の降下を受光ダイオードPD1の信号eの低下として捕らえることができるので、電源遮断時を含めてその異常を検出することができるので、そのフェイルセーフ機能を高めることができる。
【0015】
(実施形態2.)
図4は本発明の第2の実施形態に係るロータリエンコーダの回路図である。図において、シュミット回路30は高周波パルス信号を発生させ、その高周波パルス信号は増幅器31で増幅されて発光ダイオードLEDに供給され、発光ダイオードLEDはその高周波パルス信号に対応した周期で発光する。なお、この高周波パルス信号の周波数はエンコーダの最高応答周波数よりも高い周波数に設定されるものとする。発光ダイオードLEDには、図1の実施形態の場合と同様にして、回転スリット板20及び固定スリット板22(図2参照)を介して受光ダイオードPD1,PD2が対向して配置されている。この受光ダイオードPD1のアノードは、電流増幅器を構成しているオペアンプ32の反転入力端子に接続されており、受光ダイオードPD1の電流はオペアンプ32により反転増幅されて受光ダイオードPD1の受光量に対応した信号が得られるようになっており、このように構成することにより、発光ダイオードLEDの高速発光に追随できるように考慮されている(この点は次にオペアンプ34においても同様である)。そして、オペアンプ32の出力はコンパレータ33の反転入力端子に入力する。
【0016】
受光ダイオードPD2のアノードは、電流・積分増幅器を構成しているオペアンプ34の反転入力端子に接続され、オペアンプ34において受光ダイオードPD2の電流(受光量に対応した信号)を増幅するととも平滑化する。このオペアンプ34の非反転入力端子には基準電位E4が入力されており、この基準電位E4は、分圧抵抗R23及びR24とコンデンサC4によって作り出されている。オペアンプ34の出力端には可変抵抗器VR1及びVR2が接続されており、その可変抵抗器VR1による基準電位e1はコンパレータ33の非反転入力端子に入力する。そして、コンパレータ33はオペアンプ32の出力と基準電位e1とを比較して、その比較結果をフリップフロップ回路35の入力端子Qに入力する。なお、このフリップフロップ回路35のクロック端子Cにはシュミット回路30からの高周波パルス信号が供給されており、フリップフロップ回路35はその高周波パルス信号のタイミングで動作して、固定スリット板22のスリット23に対応した「1」「0」の信号を再生する。そして、フリップフロップ回路35の出力は出力回路16を介してエンコーダパルス出力として送り出される。
【0017】
また、可変抵抗器VR2による基準電位e2はコンパレータ36の非反転入力端子に入力し、オペアンプ32の出力がコンパレータ36の反転入力端子に入力し、コンパレータ36はその両者を比較し、その比較結果は出力回路18を介してフェイルセーフ出力として送り出される。
【0018】
図5(a)(b)は図4のロータリエンコーダの動作波形を示したタイミングチャートである。発光ダイオードLEDがシュミット回路30の高周波信号に基づいて発光し、回転スリット板20が回転すると、受光ダイオードPD1は、回転スリット板のスリット21及び固定スリット板22のスリット23を介して入力した光信号を光電変換して、高周波パルス信号がスリット21及びスリット23に対応した包絡線で変調された信号を出力し、それをオペアンプ32が増幅して信号eを出力する。受光ダイオードPD2は、スリット21及びスリット24を介して入力した光信号(全明信号)を光電変換して高周波パルス信号に対応した信号を出力し、それはオペアンプ34で積分されて平滑化されるとともに差動増幅される。オペアンプ34の出力は可変抵抗器VR1及びVR2にてそれぞれ分圧されて基準電位e1及びe2を得ている。このオペアンプ34の非反転入力端子には基準電位E4が基準値として入力されていることから、信号e、基準電位E4、基準電圧e1,e2の電位の関係は図5(a)に示されるとおりである。なお、同図におけるea1は、受光ダイオードPD1が完全に遮光されている状態における信号レベルを示したものであり、図5(a)の電位の関係は、E4>ea1>e2>e1という関係になる。また、オペアンプ34は反転増幅していることから、光量が下がるとe1,e2はE4に近づくことになる。
【0019】
コンパレータ33はオペアンプ32の出力と基準電位e1とを比較して、その比較結果をフリップフロップ回路35の入力端子Dに出力し、フリップフロップ回路35はシュミット回路30からの高周波パルス信号のタイミングで入力信号を出力することになるので、スリット23に対応した「1」「0」のパルス信号が生成され、そして、出力回路16を介して図5(a)に示されるようなエンコーダパルス出力を送り出す。また、コンパレータ36は基準電圧値e2とオペアンプ32の出力とを比較してその比較結果を出力回路18を介して図5(a)に示されるようなフェイルセーフ出力を送出する。この図5(a)のフェイルセーフ出力は、高周波パルス信号が連続して途切れていないことから、受端側においては発光ダイオードLEDの発光量は正常であると判断される。
【0020】
次に、発光ダイオードLEDが光量が落ちた場合について検討する。発光ダイオードLEDが光量が落ちると、受光ダイオードPD1及びPD2もその受光量が同じ割合で落ちるので、受光ダイオードPD1の出力及び受光ダイオードPD2の出力も同じ割合で低下する。そして、オペアンプ34では反転増幅していることから、基準電位e1及びe2も同じ割合で上昇することになる。このときの信号e、基準電位e1及びe2の電位の関係は図5(b)に示されるとおりである。
【0021】
コンパレータ33は信号eと基準電圧e1とを比較してその大小に対応したパルスを生成して出力回路16を介してエンコーダのパルス出力として送出するが、このパルスの幅は図5(a)の場合に比べて幅が狭いものになる。また、コンパレータ36は信号eと基準電圧e2とを比較し、この場合はe<e2の部分が出てくることから、コンパレータ36の出力はe>e2の部分において低レベル信号となり、出力回路18はパルス信号が図5(b)に示されるようなフェイルセーフ出力を送出する。この図5(b)のフェイルセーフ出力は、高周波パルス信号が途切れていることから、受端側においては発光ダイオードLEDが劣化して発光量が低下したと判断される。なお、出力回路18の出力側にトランス、コンデンサ等から構成される回路を付加することにより、パルス信号を生成してそれをフェイルセーフ出力として送り出すようにしてもよい。
【0022】
本実施形態においては、発光ダイオードLEDの異常だけでなく、受光ダイオードPD1に異常(その短絡を含む)があるとそれを検出することができる。更に、電源電圧の降下を受光ダイオードPD1の信号eの低下として捕らえることができるので、電源遮断時を含めてその異常を検出することができるので、そのフェイルセーフ機能を高めることができる。
【0023】
なお、上述の実施形態はいずれも発光ダイオードLEDの光量の減少を検出するものであるが、光量が多くなった場合(例えばスリット板20,22が割れた場合)の異常についても検出することもできる。その場合には、図1及び図3の回路に基準電圧値e1,e2の他に、基準電位e3(e3>e1)を生成するための可変抵抗器を設けて、その基準電圧値e3を信号eと比較することにより検出する。
【0024】
なお、上述の実施形態はいずれも受光ダイオードPD1の他に受光ダイオードPD2を設けて基準電位e1,e2を生成しているが、基準電位e1,e2に受光ダイオードPD1の受光感度に対応した補償を施したり、或いは、受光ダイオードPD1自体の受光感度を補償したりすることにより、受光ダイオードPD2を省略することもできる。
【0025】
また、上述の実施形態においては、完全明の光信号を発生させるためのスリットとして、図2に示されるような構成のものを示したが、他の構成であっても良い。例えば、回転スリット板に、全周に亘って所定の間隔で設けられたスリットの他に全周に亘って明部となるスリット(トラック)を設け、そして、固定スリット板には、明暗の光信号を発生させるためのスリット(図2のスリット23に相当)と、前記の全周に亘って明部となるスリットに対向して設けられ、完全明の光信号を発生させるための第2のスリット(図2のスリット24よりも幅狭)とを設けることにより、明暗の光信号と完全明の光信号とを得るようにしても良い。
【0026】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、固定スリット板のスリットの幅を回転スリットの幅よりも広くして、回転スリット板が回転しても完全暗とせずに投光部からの光が漏れるようにし、そして、そのスリット板を介して投光部からの光を受光する受光部の出力を所定の基準値と比較して、その比較結果に基づいてフェイルセーフ出力を送り出すようにしたので、光量の変化のみならずパルスを生成する受光部を含めて装置の正常・異常を判断することができ、また、その構成が簡単なことから、そのロータリエンコーダを実現するための回路も簡単なものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るロータリエンコーダの回路図である。
【図2】図1の発光ダイオードLEDと受光ダイオードPD1,PD2との間に介在する回転スリット板及び固定スリット板の説明図である。
【図3】図1のロータリエンコーダの動作波形を示したタイミングチャートであり、(a)は正常時、(b)は光量の減少時である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係るロータリエンコーダの回路図である。
【図5】図4のエンコーダの動作波形を示したタイミングチャートであり、(a)は正常時、(b)は光量の減少時である。
【図6】従来の回転スリット板及び固定スリット板の説明図である。
Claims (2)
- 投光部と受光部との間に回転スリット板及び固定スリット板を介在させたロータリエンコーダにおいて、
前記固定スリット板は、前記回転スリットの幅よりも広くして明暗の光信号を発生させるための第1のスリットと、完全明の光信号を発生させるための第2のスリットとを備えており、そして、
前記第1のスリットを介して受光しそれを光電変換して出力する第1の受光部と、
前記第2のスリットを介して受光しそれを光電変換して出力する第2の受光部と、
前記第2の受光部の出力に基づいて第1の基準値及び第2の基準値(第1の基準値>第2の基準値)を生成する手段と、
前記第1の受光部の出力と前記第1の基準値とを比較して、その比較結果に基づいてエンコーダパルスを出力する手段と、
前記第1の受光部の出力と前記第2の基準値とを比較して、その比較結果に基づいてフェイルセーフ出力を出力する手段と
を備えたことを特徴とするロータリエンコーダ。 - 投光部と受光部との間に回転スリット板及び固定スリット板を介在させたロータリエンコーダにおいて、
前記固定スリット板は、前記回転スリットの幅よりも広くして明暗の光信号を発生させるための第1のスリットと、完全明の光信号を発生させるための第2のスリットとを備えており、そして、
高周波パルス信号を生成してそのパルス信号により前記投光部を駆動する手段と、
前記第1のスリットを介して受光してそれを光電変換して出力する第1の受光部と、
前記第2のスリットを介して受光してそれを光電変換して出力する第2の受光部と、
前記第2の受光部の出力を平滑化して第1の基準値及び第2の基準値(第1の基準値>第2の基準値)を生成する手段と、
前記第1の受光部の出力と前記第1の基準値とを比較して、その比較結果に基づいたパルスを生成し、そして、そのパルスを前記第1のスリットに対応したパルスに成形してエンコーダパルスとして出力する手段と、
前記第1の受光部の出力と前記第2の基準値とを比較して、その比較結果に基づいてフェイルセーフ出力を出力する手段と
を備えたことを特徴とするロータリエンコーダ。
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