JP4770088B2 - 小型シート状製品の収納体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、小型シート状製品の携帯に便利な収納体に関する。
【0002】
【従来の技術】
これまで、小型シート状製品の収納体には、一般に柔軟性のある軟包装袋が使用され、それがさらに軟包装袋やカートンによる外装体によって集積されている場合もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の小型シート状製品の収納体には、一般に軟包装袋が使用され、一つの軟包装袋の中に小型シート状製品が数十枚まとめて収納されたものが多く、この軟包装体を一旦開封すると中身が外にとび出し易く、汚れたり埃がついたりする非衛生的な問題があり、また、収納体ごと携帯するには中身がばらついたり、嵩張りすぎる問題がある。
本発明は、前記の問題点に鑑みてなされたもので、シート状製品を任意の小枚数単位で収納する収納体であって、それを開封しても塵埃等が入りにくく、ハンドバック等に入れて携帯し易く、中身商品を一枚づつ取り出し易く、しかも手触りの良い小型シート状製品の収納体の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するためになされた本発明による小型シート状製品の収納体は、
可撓性のカバーシートが二つ折されて対向する面のいずれか一面に可撓性シート片が前記カバーシートの端縁に熱接着されてポケットが形成され、該ポケットへの小型シート状製品の出し入れを容易にする易開口手段と、前記カバーシートの二つ折時の固定手段が付与されていることを特徴とするものであって、
前記易開口手段を、前記可撓性シート片の熱接着されていない一辺の略中央端縁から中央部に向かって設けられている切り込みにより、
あるいは、前記可撓性シート片の熱接着されていない一辺側の略中央部分に形成された所定の幅と深さをもって外側に容易に折れ曲がるフラップにより、
また、前記固定手段を、前記ポケットが形成されない側の前記カバーシートのコーナーを前記ポケットのコーナーに別の可撓性シート片をシールして形成された差し込み部に差し込むことによりそれぞれ実現させることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、図面によって本発明による小型シート状製品の収納体を説明する。
図1は、本発明による小型シート状製品の収納体の開封時の内面側の平面図である。
本発明による小型シート状製品の収納体が対象とする製品は、小型で、薄いシート状の油取り紙、メイク落とし用シート、薄型化粧石鹸シート等の化粧用品、吸収性を持たせた不織布等からなるパンティーライナー、ナプキン等の衛生用品、シップ剤等を塗工した医薬品、医薬部外品等である。
本発明による小型シート状製品の収納体10は、図1に示すように、中央罫線5によって二つ折りされる可撓性のカバーシート1をベースとし、そのカバーシート1が二つ折されて対向する面のいずれか一方の内面(図では下面)の3方の端縁には別の可撓性シート片2が、熱接着によってシールされて、周辺にシール部Sを有するポケットPが形成されている。シール部Sの幅は、全体をコンパクトに仕上げ、ポケットPの収納容積を拡げるために狭い方が好ましい。また、熱接着の方式には、ヒートシール、超音波シール、溶断シール等が適宜利用可能である。
以上のカバーシート1と可撓性シート片2には、ソフトな手触りを有するが、適宜な剛性を有し、熱接着性が良好である軟質のプラスチックシートが好ましい。
なお、カバーシート1と可撓性シート片2の形状は、図1に示すような長方形に限定されることはなく、他の多角形状であっても、辺の一部に曲線を有するものであってもよい。
【0006】
本発明による小型シート状製品の収納体10には、小型シート状製品の出し入れを容易にする易開口手段と、カバーシート1を二つ折した時の固定手段が設けられている。
易開口手段を備えた本発明による小型シート状製品の収納体10を図1(a)を用いて説明する。
この易開口手段は、ポケットPを形成する可撓性シート片2の熱接着されていない一辺の略中央端縁から中央部に向かって設けられている切り込み4によるものである。すなわち、可撓性シート片2は、この切り込み4によって矢印のように左右斜め方向に折れ曲がり、ポケットPの開口を広くすることができるので、複数枚の小型シート状製品の収納、あるいは小型シート状製品を一枚づつ取り出す場合に容易に行うことができるようになっている。
そして、この切り込み4の幅はできるだけ小さく設けられていて、可撓性シート片2が、小型シート状製品を略覆った状態になるので、塵埃等の進入による汚れ防止に役立っている。
【0007】
易開口手段の別の形態を図1(b)を用いて説明する。
この易開口手段は、前記可撓性シート片2の熱接着されていない一辺側の略中央部分に形成された、所定の幅を有する2か所の切り込み8と所定の深さ(熱接着されていない一辺から中心部に向かう寸法)を持つ罫線7によって矢印のように外側下方に容易に折れ曲がるフラップ6によるものである。
このフラップ6を手前に折り曲げることにより小型シート状製品の出し入れは容易になる。そして、このフラップ6は、収納時は、小型シート状製品を略覆っているので、塵埃等の進入による汚れ防止に役立っている。尚、切り込み8は出来る限り狭い方が好ましい。
【0008】
図2は、本発明による小型シート状製品の収納体の斜視図であって、図2(a)は、携帯時、図2(b)は、小型シート状製品の収納あるいは取り出し時の説明図である。
本発明による小型シート状製品の収納体10は、また、カバーシート1の固定手段を有している。
これは、ポケットPが形成されない側のカバーシート1のコーナー3”を前記ポケットPのコーナーに別の可撓性シート片3’をシールして形成された差し込み部3に差し込むことによるものである。すなわち、この手段は、ポケットPのない側のカバーシート1のコーナー3”を図2(a)に示すように差し込むことができるような差し込み部3によって実現が可能である。
この差し込み部3は、図1(a)、(b)に示すように、ポケットPの底部の両コーナーに別の可撓性シート片3’を可撓性シート片2と同時に、カバーシート1に対してコーナーが一致するように熱接着して形成されている。これらは、小さなポケット状であって、二つ折した状態で、ポケットPのない側のカバーシート1のコーナー3”をこの中に容易に差し込むことができる。従って、携帯時にカバーシート1が開いて、小型シート状製品が飛び出したり、汚れたりすることがなく、きわめてコンパクトに、そして衛生的な状態で常時携帯することが可能になる。
別の可撓性シート片3’の形状は、必ずしも図1、図2に示すような直角三角形である必要はなく、差し込まれる側の辺が外側に湾曲する扇状であってもよい。
本発明による小型シート状製品の収納体10を使用時においては、図2(b)に示すように、二つ折されているカバーシート1を開いた状態とし、さらに易開口手段を用いてポケットPの開口部を大きくし、複数枚の小型シート状製品Lをまとめて収納したり、また一枚づつ取り出すことができる。
【0009】
本発明による小型シート状製品の収納体10に使用する素材は、小型シート状製品が例えば、吸収性を持たせた不織布等からなるパンティーライナーの場合には、ソフトな手触り感があるが、適度な剛性を有し、熱接着性が良好で、且つ、廃棄処理時における環境負荷の少ないポリオレフィン系樹脂シートが好適に使用可能である。また、小型シート状製品によっては、製品に応じたバリアー性を持たせた積層材を使用することが好ましい。さらに、小型シート状製品の出し入れにあたってスリップ性をよくするために、シート成形時に表面に梨地等の粗面加工を施したクーリングロールを用いて表面をマット化したシートを用いることが好ましい。
さらにまた、シートは透明、半透明、若しくは不透明であってもよく、不透明の場合は、炭酸カルシウム、二酸化チタン等の白色顔料の他、任意の有彩色顔料等をシート成形時にブレンドするようにしてもよい。
また、シート上には、いかなる方法で印刷を施してもよい。
本発明による小型シート状製品の収納体10に使用するシートの厚みは、特に制約はないが、0.1〜0.5mmの範囲のものが好ましい。
【0010】
【発明の効果】
本発明によれば、二つ折される可撓性のカバーシート1の内面に形成されたポケットPの易開口手段によって、複数枚の小型シート状製品の収納と一枚づつの取り出しが容易になり、また、ポケットPのコーナーに別の可撓性シート片3’によって形成された差し込み部3にカバーシート1のポケットPのない側のコーナーを差し込むことによる二つ折り時の固定手段によって、収納された小型シート状製品が分散することなく、塵埃等が入りにくく、コンパクトに、衛生的に携帯することができる使い勝手のよい小型シート状製品の収納体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による小型シート状製品の収納体の開封時の内面側の平面図
【図2】本発明による小型シート状製品の収納体の斜視図
【符号の説明】
1 カバーシート
2 可撓性シート片
3 差し込み部
3’ 別の可撓性シート片
3” ポケットが形成されていない側のカバーシートのコーナー
4 切り込み
5 罫線
6 フラップ
7 罫線
8 切り込み
10 本発明による小型シート状製品の収納体
P ポケット
S シール部
L 小型シート状製品
Claims (2)
- 可撓性のカバーシートが二つ折されて対向する面のいずれか一面に可撓性シート片が前記カバーシートの端縁に熱接着されてポケットが形成されており、該ポケットへの小型シート状製品の出し入れを容易にする易開口手段と、前記カバーシートの二つ折時の固定手段が設けられ、前記易開口手段が、前記可撓性シート片の熱接着されていない一辺側の略中央部分に形成された所定の幅と深さをもって外側に容易に折れ曲がるフラップによるものであることを特徴とする小型シート状製品の収納体。
- 可撓性のカバーシートが二つ折されて対向する面のいずれか一面に可撓性シート片が前記カバーシートの端縁に熱接着されてポケットが形成されており、該ポケットへの小型シート状製品の出し入れを容易にする易開口手段と、前記カバーシートの二つ折時の固定手段が設けられ、前記固定手段が、前記ポケットが形成されない側の前記カバーシートのコーナーを前記ポケットのコーナーに別の可撓性シート片をシールして形成された差し込み部に差し込むことによるものであることを特徴とする小型シート状製品の収納体。
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