JP4769999B2 - 電子レンジ用パウチ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子レンジ用パウチに関し、更に詳しくは、電子レンジにより加熱調理することができる電子レンジ適性を有する電子レンジ用パウチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、電子レンジでパウチを使用する時には、パウチ内部に生じる水蒸気をパウチ外部に排流するために、パウチの一部を鋏などを使ってカットすることが必要である。また、電子レンジ適性を有する電子レンジ用パウチとしては、種々の形態のものが開発され、提案されている。例えば、電子レンジによる加熱調理時に発生する水蒸気等を排流するために、パウチの一辺あるいは二辺以上に、迷路のようなシ−ル部を設けた構成からなる通気性を有するパウチが知られている。また、同様に、電子レンジによる加熱調理時に生じる水蒸気等を排流するために、パウチの一部に穴明け加工してなる通気性を有するパウチも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般の消費者がパウチの一部を鋏などでカットする方法は使用上、不便であるという問題がある。また、上記のような通気性を有するパウチは、構造が複雑となり、製造コストが高くなるという問題がある。
【0004】
そこで本発明は、電子レンジによる加熱調理時に生じる水蒸気等を排流するために、消費者が鋏などの用具を使うことなく容易にパウチをカットすることができ、また、電子レンジにより加熱調理後に内容物を取り出すためにも容易にカットすることができ、かつ、製造コストが低い電子レンジ適性を有するパウチを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記のような問題点を解決すべく種々研究の結果、非通気性の包材からなり、前壁と後壁とが、上下、両横の四つの外シール部(A、B、C、D)でシールされたパウチの上部に、上部の外シール部(A)に平行に切り取り線(X)を設け、該切り取り線の両端に切り欠け部により、外シール部(B)にノッチ(N1)を、外シール部(D)にノッチ(N2)を設けてなるピロータイプの電子レンジ用パウチであって、上部の前記外シール部(A)の外シール部(B)に近い位置から下方に横の前記外シール部(B)に略平行に縦状の前記切り取り線(X)と交差する内シール部(E)を形成し、該内シール部(E)と外シール部(B)との間隔を5〜40mmとし、かつ内シール部(E)内に縦状に切り込み線(Y)を設け、前記ノッチ(N1)から前記内シール部(E)までを切り取り線(X1)で切り取って、前記切り込み線(Y)の位置で、止まって、排流口とし、前記ノッチ(N2)から前記内シール部(E)までを切り取り線(X2)で切り取り、取り出し口とするもので、前記切り取り線(X)は外シール部(B)と内シール部(E)との間の切り取り線(X1)と外シール部(D)と内シール部(E)との間の切り取り線(X2)とに分けられていることを特徴とする電子レンジ用パウチであり、前記内シール部(E)の長さが前記上部の外シール部(A)から5〜30mmの範囲であることを特徴とする。さらにまた、前記パウチの形態がスタンドパウチであることを特徴とする。かつ、内容物等が含有する養分、汁等の液体の排流もなく、極めて良好に電子レンジ適性を有する電子レンジ用パウチを製造し得ることができることを見出して本発明を完成したものである。
【0006】
本発明によれば、電子レンジによる加熱調理時に生じる水蒸気等を排流するために、消費者が鋏などの用具を使うことなく容易にパウチをカットすることができ、切れ込み線Yを設けることによって、外シール部Bに設けたノッチN1を起点として切り取り線X1を切り取る際に、切り取り線X1だけを切り取った位置で確実に止まり、切り取り線X2を切り取ってしまうことを防ぐことができる。また、電子レンジにより加熱調理後に内容物を取り出すためにも容易にカットすることができ、かつ、製造コストが低い電子レンジ適性を有する電子レンジ用パウチを得ることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。まず、図1は、本発明にかかる電子レンジ用パウチの第一の実施の形態の一参考実施例を示す平面図である。本発明にかかる電子レンジ用パウチ1は、プラスチックフィルムからなる前壁2と後壁3とが四方をシールされたピロータイプのパウチであり、シールされている四つの外シール部A、B、C、Dの内の上部の外シール部Aから下方に短い帯状の内シール部Eを、外シール部Aに隣接する横部の外シール部Bに平行に設けている。この内シール部Eの長さは5〜30mmの範囲で設け、幅は3〜10mmの範囲で設けている。この内シール部Eの長さおよび幅は必要最小限とすることが好ましく、この範囲より大きくなると充填する内容物の量が限定されてしまう。
【0008】
この電子レンジ用パウチ1では、上部の点線で示す部分を切り取り線Xとし、内シール部Eはこの切り取り線Xに交差するように設けられ、従って、切り取り線Xは内シール部Eによって外シール部Bと内シール部Eとの間の切り取り線X1と外シール部Dと内シール部Eとの間の切り取り線X2とに分けられている。切り取り線X1を切り取ることによって、電子レンジによる加熱調理時に生じる水蒸気等を排流する排流口Fとすることができる。従って、この内シール部Eと外シール部Bとの間隔が排流口Fとなり、内距離で5〜40mmの範囲としている。一方、電子レンジによる加熱調理後に、切り取り線X2を切り取ることによって、電子レンジ用パウチ1から内容物を取り出すことができる。また、切り取り線Xの両端にはノッチN1、N2を設け、切り取る位置を指定し、容易に切り取り線X1と切り取り線X2とを切り取り始めることができるようにしている。
【0009】
実際に、内容物が充填されている電子レンジ用パウチ1を電子レンジで使用するには、まず、図2−aに示すように、外シール部Bに設けたノッチN1を起点として切り取り線X1を切り取る。この切り取り線X1を切り取った電子レンジ用パウチ1を電子レンジで加熱調理するには、排流口Fから内容物がこぼれ出ないように、電子レンジ用パウチ1を立てた状態で電子レンジ内に置く必要がある。そのためには、図2−bに示すように、電子レンジ用パウチ1を外箱などの別の容器に入れた状態で立たせるか、あるいは治具を用いて立たせるなどの方法をとる。排流口Fがあることによって、電子レンジによる加熱調理時に生じる水蒸気等を排流することができ、電子レンジ用パウチ1が熱によって膨脹し、破裂することを防いでいる。つぎに、電子レンジによる加熱調理後に、図2−cに示すように、外シール部Dに設けたノッチN2を起点として切り取り線X2を切り取る。この切り取り線X2を切り取ることによって、電子レンジ用パウチ1から内容物を取り出すことができ、加熱調理された内容物を他の容器に移すことができる。
【0010】
つぎに、図3は、本発明にかかる電子レンジ用パウチの第二の実施の形態の一実施例を示す平面図である。本発明にかかる電子レンジ用パウチ1aは、第一の実施の形態と同様に、プラスチックフィルムからなる前壁2と後壁3とが四方をシールされたピロータイプのパウチであり、シールされている四つの外シール部A、B、C、Dの内の上部の外シール部Aから下方に短い帯状の内シール部Eを、外シール部Aに隣接する横部の外シール部Bに平行に設けている。また、この電子レンジ用パウチ1aでも、上部の点線で示す部分を切り取り線Xとし、内シール部Eはこの切り取り線Xに交差するように設けられ、従って、切り取り線Xは内シール部Eによって外シール部Bと内シール部Eとの間の切り取り線X1と外シール部Dと内シール部Eとの間の切り取り線X2とに分けられている。
【0011】
第一の実施の形態と異なる点は、内シール部Eの略縦中央に切れ込み線Yを設けていることである。この切れ込み線Yを設けることによって、外シール部Bに設けたノッチN1を起点として切り取り線X1を切り取る際に、切り取り線X1だけを切り取った位置で確実に止まり、切り取り線X2を切り取ってしまうことを防ぐことができる。このようにして切り取り線X1を切り取ることによって、電子レンジによる加熱調理時に生じる水蒸気等を排流する排流口Fとすることができる。そして、電子レンジによる加熱調理後に、外シール部Dに設けたノッチN2を起点として切り取り線X2を切り取ることによって、電子レンジ用パウチ1から内容物を取り出すことができる。
【0012】
つぎに、図4は、本発明にかかる電子レンジ用パウチの第三の実施の形態の一参考実施例を示す平面図である。本発明にかかる電子レンジ用パウチ1bは、第一の実施の形態および第二の実施の形態と同様に、プラスチックフィルムからなる前壁2と後壁3とが四方をシールされたピロータイプのパウチであり、シールされている四つの外シール部A、B、C、Dの内の上部の外シール部Aから下方に短い帯状の内シール部Eを、外シール部Aに隣接する横部の外シール部Bに平行に設けている。また、この電子レンジ用パウチ1bでも、上部の点線で示す部分を切り取り線Xとし、内シール部Eはこの切り取り線Xに交差するように設けられ、従って、切り取り線Xは内シール部Eによって外シール部Bと内シール部Eとの間の切り取り線X1と外シール部Dと内シール部Eとの間の切り取り線X2とに分けられている。
【0013】
第一の実施の形態および第二の実施の形態と異なる点は、内シール部Eの略中央に切り込み孔Zを設けていることである。この切り込み孔Zを設けることによって、第二の実施の形態の電子レンジ用パウチ1aと同様に外シール部Bに設けたノッチN1を起点として切り取り線X1を切り取る際に、切り取り線X1だけを切り取った位置で確実に止まり、切り取り線X2を切り取ること危険を防ぐことができる。このようにして切り取り線X1を切り取ることによって、電子レンジによる加熱調理時に生じる水蒸気等を排流する排流口Fとすることができる。また、第二の実施の形態の電子レンジ用パウチ1aと異なる点は、切り取り線X1を切り取り電子レンジによる加熱調理後に、内シール部Eに設けた切り込み孔Zを起点として切り取り線X2を切り取ることができる。もちろん、外シール部Dに設けたノッチN2を起点として切り取り線X2を切り取ることもできる。いずれにしろ切り取り線X2を切り取ることによって、電子レンジ用パウチ1から内容物を取り出すことができる。
【0014】
切り込み孔Zの形状は円形、角形などとすることができる。また、図5に示すように、菱形あるいは三角形にすることによって、切り取り線X2を切り取る起点となるノッチの役目を持たせることができ、内シール部E側から切り取り線X2を容易に切り取ることができる。
【0015】
今まで説明した第一の実施の形態、第二の実施の形態および第三の実施の形態では、四方シールの形式のパウチであったが、特に四方シールのパウチに限定されるものではなく、三方シール、二方シールのパウチであってもよい。
【0016】
さらに、図6に示すように、自立可能なスタンドパウチにも適用することができる。スタンドパウチの形式することにより、切り取り線X1の部分を切り取り、電子レンジ内にそのまま立てて置くことができる。
【0017】
このスタンドパウチの形式の電子レンジ用パウチ1cは、図7に示すように、表面が非接着性を有し、内面が接着性を有する前壁2と後壁3とを、その熱接着性を有する内面を対向させて重ね合わせ、さらに、その前壁2と後壁3の間の下端部に、外面が非熱接着性を有し、内面が熱接着性を有する底壁4を、その内面を外側にして逆V字型に折り込んで挿入して、上記の前壁2、後壁3、および底壁4を重ね合わせる。つぎに、図8に示すように、その両側縁部において、前壁2と後壁3、前壁2と底壁4、および後壁3と底壁4との重合部分においてヒ−トシ−ルして外シ−ル部B、Dを形成すると共に、その底縁部において、前壁2と底壁4、および後壁3と底壁4との重合部分においてヒ−トシ−ルして外シ−ル部Cを形成し、さらに、逆V字型の底壁4の両側頂部の部分から外シ−ル部Cに向かって前壁2と底壁4、および後壁3と底壁4との重合部分において斜め外シ−ル部C′、C′を形成して、スタンドパウチを製造することができる。
【0018】
上記に例示したスタンドパウチ形式の電子レンジ用パウチは、その一例を例示したものであり、これによってスタンドパウチの形式は限定されるものではなく、例えば、図示しないが、上記のように、前壁、後壁、および底壁等を個々に、枚葉に形成したものではなく、連続したシ−トを使用し、その前壁、底壁、および後壁と連続的に形成し、その底壁に相当する部分を逆V字型に折り込んで電子レンジ用パウチを製造することもできる。また、縦長のもの、あるいは横長のもの等のいずれの形態のものも製造することができるが、本発明においては、電子レンジの中に入れた場合、パウチの横転等を防止するということを考慮すると、電子レンジ用パウチの縦方向よりも横方向の長さが大きく、さらに、電子レンジ用パウチの底部が、舟底型である電子レンジ用パウチが望ましい。
【0019】
つぎに、上記のような本発明にかかる電子レンジ用パウチにおいて、その前壁、後壁、あるいは底壁等を構成する材料について説明すると、本発明においては、通常のパウチを構成する樹脂のフィルムあるいはシ−トを使用することができ、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸またはメタクリル酸共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS系樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリビニルアルコ−ル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセ−ル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロ−ス、その他等の公知の樹脂のフィルムあるいはシ−トから任意に選択して使用することができる。その他、例えば、セロハン等のフィルム、合成紙等も使用することができる。本発明において、上記の樹脂のフィルムあるいはシ−トは、未延伸、一軸あるいは二軸方向に延伸されたもの等のいずれのものでも使用することができる。また、その厚さは、任意であるが、数μmから300μmの範囲から選択して使用することができる。さらに、本発明においては、樹脂のフィルムあるいはシ−トとしては、押し出し成膜、インフレ−ション成膜、コ−ティング膜等のいずれの性状の膜でもよい。
【0020】
また、上記のような樹脂のフィルムあるいはシ−トを任意に積層した積層材等を使用することができる。上記の積層材についてさらに詳しく説明すると、上記の積層材を構成する材料としては、例えば、通常、電子レンジ用パウチを構成する基本素材となる基材フィルムとしては、機械的、物理的、化学的、その他等において優れた性質を有し、特に、強度を有して強靱であり、かつ耐熱性を有する樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。具体的には、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、フッ素系樹脂、その他等の強靱な樹脂のフィルムあるいはシ−ト、その他等を使用することができる。また、上記の樹脂のフィルムあるいはシ−トとしては、未延伸フィルム、あるいは一軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのものでも使用することができる。そのフィルムの厚さとしては、5〜100μmの範囲であり、好ましくは、10〜50μmの範囲が望ましい。なお、本発明においては、上記のような基材フィルムには、例えば、文字、図形、記号、絵柄、模様等の所望の印刷絵柄を通常の印刷法で表刷り印刷あるいは裏刷り印刷等が施されていてもよい。また、上記のような基材フィルムにおいて、例えば、ポリオレフィン系樹脂、またはポリエステル系樹脂等のように、それ自身がヒ−トシ−ル性を有する場合には、それを利用して、本発明にかかる電子レンジ用パウチを製造することができる。
【0021】
つぎに、本発明において、本発明にかかる積層材を製造する際には、その最内層面は、それを対向させてヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成して製袋することから、本発明にかかる積層材の最内層には、熱接着性、すなわち、ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムないしシ−トを使用することが望ましいものである。従って、かかるヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムとしては、熱によって溶融し相互に融着し得るものであればよく、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテンポリマ−、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマ−ル酸、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変ポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、その他等の樹脂のフィルムあるいはシ−トを使用することができる。このようにして、上記のフィルムあるいはシ−トは、その樹脂を含む組成物によるコ−ティング膜の状態で使用することができる。その膜もしくはフィルムあるいはシ−トの厚さとしては、5〜300μmの範囲を使用することができ、好ましくは10〜100μmの範囲が望ましい。ところで、本発明においては、積層材を構成する最外層は、非熱接着性であることが望ましく、これにより、自立性の、あるいは舟底型の電子レンジ用パウチを製造することができるものである。
【0022】
つぎにまた、本発明にかかる積層材を製造する際には、さらに、バリア−性を有する基材を使用することもでき、かかるバリア−性を有する基材としては、太陽光等の光を遮光する性質、あるいは水蒸気、水、ガス等を排流しない性質等を有する材料を使用することができ、これは、単体の基材でもよく、あるいは二種以上の基材を組み合わせてなる複合基材等であってもよい。具体的には、例えば、バリア−性を有する酸化珪素、酸化アルミニュウム等の無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム、水蒸気、水等のバリア−性を有する低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等の樹脂のフィルムあるいはシ−ト、ガスバリア−性を有するポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコ−ル、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物等の樹脂のフィルムあるいはシ−ト、樹脂に顔料等の着色剤を、その他、所望の添加剤を加えて混練してフィルム化してなる遮光性を有する各種の着色樹脂のフィルムあるいはシ−ト等を使用することができる。これらの材料は、一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。上記のフィルムあるいはシ−トの厚さとしては、任意であるが、通常、5〜300μmの範囲を使用するが、10〜100μmの範囲が望ましい。さらに、無機酸化物の蒸着膜としては、厚さ100〜2000Åの範囲のものを使用することができる。また、上記の蒸着膜を支持する樹脂のフィルムとしては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリカ−ボネ−トフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコ−ルフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルム、その他等を使用することができる。
【0023】
つぎに、上記の本発明において、上記のような材料を使用して、本発明にかかる積層材を製造する方法について説明すると、かかる方法としては、通常の包装材料を製造するときに使用するラミネ−トする方法、例えば、ウエットラミネ−ション法、ドライラミネ−ション法、無溶剤型ドライラミネ−ション法、押し出しラミネ−ション法、Tダイ共押し出し成形法、共押し出しラミネ−ション法、インフレ−ション法、その他等で行うことができる。而して、本発明においては、上記のラミネ−トを行う際に、必要ならば、例えば、コロナ処理、オゾン処理等の前処理をフィルムに施すことができ、また、例えば、イソシアネ−ト系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、有機チタン系等のアンカ−コ−ティング剤、あるいはポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロ−ス系、その他等のラミネ−ト用接着剤等の公知のアンカ−コ−ト剤、接着剤等を使用することができる。
【0024】
つぎに、本発明において、本発明にかかる電子レンジ用パウチを製造する際の外シール部のヒ−トシ−ルの方法としては、例えば、バ−シ−ル、回転ロ−ルシ−ル、ベルトシ−ル、インパルスシ−ル、高周波シ−ル、超音波シ−ル等の公知の方法で行うことができる。また、内シール部についても外シール部と同様にヒートシールで形成することができる。さらに、内シール部内に設ける切り込み線および切り込み孔については、内シール部の加工と同時に行うことができる。あるいは後工程で行うこともできる。
【0025】
本発明において、上記のようにして製造した電子レンジ用パウチは、種々の食料品等を充填包装し、電子レンジ用で適応したパウチとして使用することができるものである。
【0026】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明は、電子レンジによる加熱調理時に生じる水蒸気等を排流するために、消費者が鋏などの用具を使うことなく容易にパウチをカットすることができ、切れ込み線Yを設けることによって、外シール部Bに設けたノッチN1を起点として切り取り線X1を切り取る際に、切り取り線X1だけを切り取った位置で確実に止まり、切り取り線X2を切り取ってしまうことを防ぐことができる。また、電子レンジにより加熱調理後に内容物を取り出すためにも容易にカットすることができ、かつ、製造コストが低い電子レンジ適性を有するパウチを提供することができる。例えば、ハンバ−グ等の内容物を充填包装し、冷凍保存後、上部の一部を切り取り排流口を形成し、パウチそのままの状態で電子レンジの中で加熱調理することができ、かつ、内容物等が含有する養分、汁等の液体の排流もなく、極めて良好に電子レンジ適性を有する電子レンジ用パウチを製造し得ることができるというものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子レンジ用パウチの第一の実施の形態の一参考実施例を示す平面図である。
【図2】本発明の電子レンジ用パウチの第一の実施の形態の一参考実施例を実際に使用した状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の電子レンジ用パウチの第二の実施の形態の一実施例を示す平面図である。
【図4】本発明の電子レンジ用パウチの第三の実施の形態の一参考実施例を示す平面図である。
【図5】本発明の電子レンジ用パウチの第三の実施の形態の別の参考実施例の部分平面図である。
【図6】本発明の電子レンジ用パウチのスタンドパウチ形式の一参考実施例を示す斜視図である。
【図7】図6の本発明の電子レンジ用パウチの概略断面図である。
【図8】図6の本発明の電子レンジ用パウチの平面図である。
Claims (3)
- 非通気性の包材からなり、前壁と後壁とが、上下、両横の四つの外シール部(A、B、C、D)でシールされたパウチの上部に、上部の外シール部(A)に平行に切り取り線(X)を設け、該切り取り線の両端に切り欠け部により、外シール部(B)にノッチ(N1)を、外シール部(D)にノッチ(N2)を設けてなるピロータイプの電子レンジ用パウチであって、
上部の前記外シール部(A)の外シール部(B)に近い位置から下方に横の前記外シール部(B)に略平行に縦状の前記切り取り線(X)と交差する内シール部(E)を形成し、該内シール部(E)と外シール部(B)との間隔を5〜40mmとし、かつ内シール部(E)内に縦状に切り込み線(Y)を設け、前記ノッチ(N1)から前記内シール部(E)までを切り取り線(X1)で切り取って、前記切り込み線(Y)の位置で、止まって、排流口とし、前記ノッチ(N2)から前記内シール部(E)までを切り取り線(X2)で切り取り、取り出し口とするもので、前記切り取り線(X)は外シール部(B)と内シール部(E)との間の切り取り線(X1)と外シール部(D)と内シール部(E)との間の切り取り線(X2)とに分けられていることを特徴とする電子レンジ用パウチ。 - 前記内シール部(E)の長さが前記上部の外シール部(A)から5〜30mmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の電子レンジ用パウチ。
- 前記パウチの形態がスタンドパウチであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子レンジ用パウチ。
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