JP4769804B2 - 受音装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のマイクロホン素子(以下、単に「マイクロホン」と称す。)からなるマイクロホンアレイを有する受音装置に関するものである。
従来より、音声を入力する音声入力装置としては、たとえば特定話者方向に指向性をもたせたマイクロホン装置が提案されている。このようなマイクロホン装置は、たとえばつぎのように構成されている。すなわち、マイクロホン装置は、たとえば3つの無指向性マイクロホンユニットA〜Cを備え、これらのうちの2つずつの組み合わせで右チャンネル(マイクロホンユニットAおよびCの組み合わせ)あるいは左チャンネル(マイクロホンユニットBおよびCの組み合わせ)を構成し、右チャンネルについては、マイクロホンユニットAの出力信号の低周波数成分をハイパスフィルタによって除去し、マイクロホンユニットCの出力信号の位相を位相器によって遅らせ、ハイパスフィルタの出力信号に位相器の出力信号を逆相加算し、イコライザで周波数特性を補正して出力信号とし、左チャンネルについても同様に処理をおこない、S/N比の高い集音をすることができる構成とされている(たとえば、下記特許文献1を参照。)。
また、マイクロホン装置は、2つの無指向性マイクロホンユニットA,Bを備え、マイクロホンユニットAの出力信号の低周波数成分をハイパスフィルタによって除去し、無指向性マイクロホンユニットBの出力信号の位相を移相器によって遅らせ、ハイパスフィルタの出力信号に移相器の出力信号を逆相加算して、イコライザで周波数特性を補正して出力し、S/N比の高い集音をすることができる構成とされている(たとえば、下記特許文献2を参照。)。
さらに、マイクロホン装置は、2つの単一指向性マイクロホンを備え、一方のマイクロホンの最大感度方向に、この一方のマイクロホンと容器内に設けられた電気回路部品との間に少なくとも1cm3の空気層を設け、他方のマイクロホンの最大感度方向に、この他方のマイクロホンと容器内に設けられた電気回路部品との間に少なくとも1cm3の空気層を設け、全体の構造を小型化することができるとともに指向性の劣化を低減することができる構成とされている(たとえば、下記特許文献3を参照。)。
特許第2770593号公報 特許第2770594号公報 特許第2883082号公報
しかしながら、上述した従来のマイクロホン装置を、たとえば走行中の車両室内など比較的振動の大きい場所に配置する場合、これらのマイクロホン装置では、0Hz〜200Hz程度の低周波数帯域の走行振動をマイクロホン自体が受信してしまう。このような低周波数帯域の振動によってマイクロホンで発生した雑音信号は、比較的振幅が大きいため、マイクロホン用の増幅器の増幅限界点を超えてしまい、たとえば人物の発話周波数帯域の音声に相当する音声信号が不明瞭になることが知られており、特に音声認識システムにおいてその音声を認識させた場合、認識率が低下してしまうという問題があった。
また、この問題は、たとえばマイクロホン装置の集音方向からの集音効率向上と位相拡散をおこなうために、筐体の開口穴などにマイクロホンを設置するタイプのマイクロホン装置を用いた場合では、開口穴の内周壁が振動板となって発生した振動がマイクロホンに音波として到達してしまうため、その影響がさらに拡大されてしまうという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、簡単な構成により音声信号のS/N比向上を図ることができる受音装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる受音装置は、到来してくる音波を受音する複数のマイクロホンと、前記複数のマイクロホンがそれぞれ収容されるとともに前記音波を入射する複数の開口凹部が形成された筐体と、前記複数の開口凹部の内周壁と前記複数のマイクロホンとの間にそれぞれ介在し、当該複数のマイクロホンを前記内周壁に対してそれぞれ非密着状態で支持固定する支持体と、を備え、前記複数のマイクロホンは、前記支持体によって前記開口凹部の容積中心点とは異なる位置にそれぞれ配設されていることを特徴とする。
また、上記発明において、前記複数のマイクロホンは、無指向性のマイクロホンであることとしてもよい。
また、上記発明において、前記複数のマイクロホンは、内部に設けられた振動板の主面が同一平面上に配置されるようそれぞれ配設されていることとしてもよい。
また、上記発明において、前記支持体は、当該支持体と前記マイクロホンの質量との共振周波数が所定の低周波数帯域に含まれない材質の弾性体によってそれぞれ構成されていることとしてもよい。
また、上記発明において、前記弾性体は、スポンジ材、バネ材、プラスチック材およびエラストマーのうち、少なくともいずれか一つからなることとしてもよい。
また、上記発明において、前記複数のマイクロホンから出力された電気信号を入力して、当該電気信号における所定の低周波数帯域に存する周波数成分を除去するとともに、残りの周波数成分からなる電気信号を出力するハイパスフィルタ回路と、前記ハイパスフィルタ回路から出力された電気信号を増幅する増幅器と、前記増幅器によって増幅された電気信号に基づいて、前記複数のマイクロホンに受音された音波を同相化する位相器と、を備えることとしてもよい。
また、上記発明において、前記所定の低周波数帯域は、50〜100Hzの周波数帯を含むものであることとしてもよい。
また、上記発明において、前記位相器は、フーリエ変換による周波数−位相スペクトルを用いた位相演算処理をおこなうこととしてもよい。
本発明にかかる受音装置は、簡単な構成により音声信号のS/N比向上を図ることができるという効果を奏する。
図1は、この発明の実施の形態にかかる受音装置を含む音声処理装置を示すブロック図である。 図2は、図1に示した受音装置のフィルタにおける周波数特性図である。 図3は、図1に示した受音装置の外観を示す斜視図である。 図4は、実施例1にかかる受音装置の断面図である。 図5は、図4に示した受音装置の一部拡大断面図である。 図6は、実施例1にかかる受音装置の他の例を示す断面図である。 図7は、実施例2にかかる受音装置の断面図である。 図8は、実施例3にかかる受音装置の断面図である。 図9は、実施例3にかかる受音装置の他の例を示す断面図である。 図10は、実施例3にかかる受音装置の他の例を示す断面図である。 図11は、実施例4にかかる受音装置の断面図である。 図12は、実施例5にかかる受音装置の断面図である。 図13は、実施例6にかかる受音装置の断面図である。 図14は、実施例7にかかる受音装置の断面図である。 図15は、実施例8にかかる受音装置の断面図である。 図16は、従来の受音装置を含む音声処理装置による周波数振幅および周波数特性の時間変化をあらわす説明図である。 図17は、この発明の実施の形態にかかる受音装置を含む音声処理装置による周波数振幅および周波数特性の時間変化をあらわす説明図である。 図18は、この発明の実施の形態にかかる受音装置の適用例を示す説明図である。 図19は、この発明の実施の形態にかかる受音装置の適用例を示す説明図である。 図20は、この発明の実施の形態にかかる受音装置の適用例を示す説明図である。
符号の説明
100 音声処理装置
101 受音装置
102 信号処理部
103 支持バネ
104 フィルタ
105 増幅器
106 支持スポンジ
107 支持シリコンゴム
110 筐体
111,112 マイクロホン
113 マイクロホンアレイ
121 位相器
122 加算回路
123 音源判定回路
124 乗算回路
200 前面
201,202,802,912 開口凹部
210 背面
220 電気配線
301,302,502,601,701,702,812,902 内周壁
411,412 セル
500,600 吸音部材
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる受音装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
まず、この発明の実施の形態にかかる受音装置を含む音声処理装置について説明する。図1は、この発明の実施の形態にかかる受音装置を含む音声処理装置を示すブロック図である。図1において、音声処理装置100は、受音装置101と、信号処理部102とを備えている。
受音装置101は、筐体110と、複数(図1では簡略化のため2個)のマイクロホン111,112からなるマイクロホンアレイ113とから構成されている。各マイクロホン111,112は、無指向性マイクロホンで構成され、マイクロホンアレイ113は、所定間隔dで配置されている。このマイクロホンアレイ113は、外部から到来してくる音波SWを所定の位相差で受音する。すなわち、距離a(a=d・sinθ)分ずれた時間差τ(τ=a/c、cは音速)を有することとなる。
信号処理部102は、マイクロホンアレイ113から電気配線220を通じて出力される出力信号に基づいて、目的音源からの音声を推定するとともに、機械的な振動により発生した電気信号を遮蔽する。具体的には、たとえば、信号処理部102は、基本構成として、複数のマイクロホン111,112に対応した複数のフィルタ104と、これら複数のフィルタ104の後段に備えられた複数の増幅器105と、位相器121と、加算回路122と、音源判定回路123と、乗算回路124と、を備えている。
ここで、信号処理部102に備えられたフィルタ104について簡単に説明する。図2は、図1に示した受音装置101のフィルタ104における周波数特性図である。フィルタ104は、図2に示すように、たとえば200Hzをカットオフ周波数とする4次バタワース型回路で構成されたハイパスフィルタ(HPF)である。ハイパスフィルタについては公知の技術であるため、ここでは説明を省略する。
増幅器105は、フィルタ104を通じて200Hz以下の低周波数成分が除去されたマイクロホンアレイ113からの出力信号を所定の範囲で増幅する。このようにマイクロホンアレイ113からの出力信号を増幅器105によって増幅する前段階で、フィルタ104によって低周波数成分を除去することで、振動による低音域信号が増幅器105に入力されることによって発生する、いわゆる振り切れ現象を回避することが可能となる。
位相器121は、一方のマイクロホン112から出力されフィルタ104および増幅器105によって処理された電気信号を、他方のマイクロホン111から出力されフィルタ104および増幅器105によって処理された電気信号と同相化する。加算回路122は、マイクロホン111から出力されフィルタ104および増幅器105によって処理された電気信号と位相器121からの出力信号とを加算する。なお、位相器121は、たとえばデジタル位相器であるとよく、位相器121における位相演算処理は、たとえば電気信号をフーリエ変換して、フーリエ空間での周波数−位相スペクトルを用いた処理で位相演算をおこなうことによって実現される。
音源判定回路123は、マイクロホンアレイ113から出力されフィルタ104および増幅器105によって処理された電気信号に基づいて音源を判定し、1ビットの判定結果を出力(「1」の場合は目的音源、「0」の場合は雑音源)する。乗算回路124は、加算回路122からの出力信号と音源判定回路123からの判定結果とを乗算する。
そして、乗算回路124によって乗算された信号処理部102からの出力信号は、たとえば図示しない音声認識システムへ出力される。なお、信号処理部102の後段にスピーカ(図示せず)を配置した場合、このスピーカによって、信号処理部102により推定された音声信号、すなわち乗算回路124からの出力信号に応じた音声を出力するようにしてもよい。なお、ここでは受音装置101と信号処理部102とが別体の構成であるとしたが、たとえば信号処理部102を受音装置101内に設けるようにしてもよい。
つぎに、図1に示した受音装置101について説明する。図3は、図1に示した受音装置101の外観を示す斜視図である。図3において、受音装置101の筐体110は、たとえば直方体形状に形成されている。また、この筐体110は、たとえばアクリル系樹脂、シリコンゴム、ウレタン、アルミニウムなどから選ばれた吸音部材で形成されている。そして、筐体110の前面200には、マイクロホンアレイ113を構成するマイクロホン111,112の数(図3では2個)に応じた複数(図3では2個)の開口凹部201,202が形成されている。これら開口凹部201,202は、たとえば筐体110の前面200における長手方向に沿って、その開口端211,212が前面200側に位置する状態で一列となるように形成されている。
また図4に示すように、開口凹部201,202は、たとえば筐体110の背面210を貫通しない略パラボラ形状の内周壁301,302をそれぞれ備えて形成されており、各マイクロホン111,112は、それぞれ各開口凹部201,202の焦点(3次元中心点)、すなわち容積中心点とは異なる位置に配設され、支持体としての支持バネ103(ここでは一つのマイクロホンに対して複数)によって固定支持されている。これにより、容積中心点にマイクロホン111,112を配設した場合に発生する、振動により発生する不要な音波の集中効果を避けることができる。なお、支持バネ103は、ここでは簡略化して棒状に図示している。また、マイクロホン111,112を固定支持する支持体(支持バネ103)は、一つのマイクロホン111,112に対して複数でなくてもよい。
この支持バネ103を含む支持体の材質としては、アルミニウムなどの金属材、アクリル系やシリコンゴム系などのスポンジ材、PETやPENなどのプラスチック材、あるいはエラストマーなどを用いることができ、支持体として支持バネ103を採用した場合には、金属材によって構成されているとよい。このような支持体の材質は、筐体110が車両の走行などによって振動することにより発生するマイクロホン111,112の共振を避けることが可能なように選定されている。
また、各マイクロホン111,112の各開口凹部201,202における配設状態は、各開口凹部201,202の内部において、各開口端211,212から臨めるとともに各内周壁301,302と密着しない状態で配設されていればよい。このように、各マイクロホン111,112を各開口凹部201,202の内部における容積中心点とは異なる位置に支持バネ103を介して配設することにより、振動による音波の集中の回避と、共振による低周波数帯域信号の発生の防止とを機械的に両立して実現することができる。
また、信号処理部102において、マイクロホンアレイ113からの出力信号の低周波数成分をフィルタ104によって除去したのちに増幅器105によって増幅して位相処理することにより、機械的な振動により発生した電気信号を遮蔽しつつ柔軟な位相処理をおこなうことができる。したがって、この音声処理装置100は、簡単な構成でありつつも音声信号の認識率およびS/N比の向上を図ることが可能となる。以下に、この発明の実施の形態にかかる受音装置の実施例1〜7について図4〜図14を用いて説明する。
まず、実施例1にかかる受音装置について説明する。図4は、実施例1にかかる受音装置の断面図である。また、図5は、図4に示した受音装置の一部拡大断面図である。この図4および図5に示した断面図は、図3に示した受音装置の断面図の一例であり、図3に示した構成と同一構成については同一符号を附し、その説明を省略する。
図4において、各開口凹部201,202は背面210へ貫通しない略球形状で形成されており、筐体110の前面200に形成されている開口端211,212から音波を入射する構造となっている。なお、これら開口凹部201,202の形状は、球形状に限らず、たとえばランダムな曲面からなる立体形状や多面体形状であってもよい。外部からの音波は、開口端211,212からのみ開口凹部201,202に入射され、それ以外の方向からの音波は、吸音部材で形成されている筐体110によって遮蔽されているため開口凹部201,202に入射されない。この構造によって、マイクロホンアレイ113(図1参照)の指向性の向上を図ることができる。
また、各開口凹部201,202の内部に配設された各マイクロホン111,112は、それぞれ内周壁301,302から各マイクロホン111,112に対して直交する方向に延出する複数の支持バネ103によって、各開口凹部201,202の容積中心点とは異なる位置において筐体110に固定支持されている。また、各マイクロホン111,112は、これらの内部に備えられた振動板111a,112aの主面が同一平面(図4においては点線Fで示す)上に配置される状態で各開口凹部201,202の内部に配設されている。
このように、振動板111a,112aの主面が同一平面上に配置されるようにマイクロホン111,112が開口凹部201,202内に配設されることで、後段の信号処理部102の位相器121における位相調整処理が各マイクロホン111,112で同等となる。また、振動板111a,112aの主面が同一平面上に配置されるように各マイクロホン111,112を配設すると、各マイクロホン111,112ごとに開口凹部201,202内での細かな配設位置調整をおこなう必要がなくなるため、受音装置101の組立作業を簡素化することができる。ここで、開口凹部201を例にとってマイクロホン111の配設状態について説明する。
図5において、開口凹部201の内部に配設されたマイクロホン111は、複数の支持バネ103によって、開口凹部201の内周壁301と非密着状態で、かつ開口凹部201の容積中心点とは異なる位置において固定支持される。マイクロホン111は、その内部の振動板111aの主面が到達する音波(図示せず)を受ける状態となるように配設されている。このような状態のとき、たとえば「筐体110の質量≫マイクロホン111の質量」の関係が成立する場合、支持バネ103とマイクロホン111の質量の共振周波数が、たとえば50Hz〜100Hzの周波数帯を含む低周波数帯域にないように支持バネ103の材質が決定される。なお、ここでは、一つのマイクロホン111,112に対して複数の支持バネ103によって固定支持をおこなったが、上述したように一つの支持バネ103で固定支持するように構成してもよい。
この構成によれば、図4に示すように、各マイクロホン111,112に直接到達した音波SWaは、所定の位相差でマイクロホン111,112に直接受音される。一方、開口凹部201,202の内周壁301,302に到達する音波SWbは、開口凹部201,202の内周壁301,302を透過し、これら内周壁301,302によって吸収され、あるいは内周壁301,302によって反射されて、開口凹部201,202から出射される。これにより、音波SWbの受音を抑制することができる。
また、この構成によれば、各マイクロホン111,112の各開口凹部201,202内での配設位置が、筐体110の振動による各開口凹部201,202内における音波の集中点とは異なる位置であり、かつ各マイクロホン111,112が低周波数帯域に共振周波数がないように選定された材質の支持バネ103によって内周壁301,302と非密着状態で固定支持される。このため、筐体110が振動することにより発生する各マイクロホン111,112への機械的な振動およびこの振動により発生する電気信号の両者を遮蔽して、高精度な音波の受音をおこなうことが可能となる。
このように、この実施例1にかかる受音装置101によれば、所定方向からのみ到来する音波を受音するとともに、所定方向以外の方向から到来する音波と機械的な振動により発生する音波との受音を効果的に防止することにより、目的音波を精度よく効率的に検出して認識することができ、指向性が高くS/N比を向上させることが可能な受音装置を実現することができるという効果を奏する。
つぎに、図4に示した受音装置101の他の例について説明する。図6は、実施例1にかかる受音装置101の他の例を示す断面図である。図6において、背面210へ貫通しない略球形状の各開口凹部201,202内に配設されたマイクロホン111,112は、その振動板111a,112aの主面が配置される平面が同一平面とはならず、各平面間がたとえば所定の間隔Dをもって平行に配置されるような状態で配設されている。
このような構成でも、各マイクロホン111,112に直接到達した音波SWaは、図1で示したように、所定の位相差でマイクロホン111,112に直接受音される。ただし、各開口凹部201,202内におけるマイクロホン111,112の配設位置が均等ではなく微妙な相違があるため、信号処理部102(図1参照)内の位相器121での処理がマイクロホン111およびマイクロホン112からの出力信号ごとに異なるものとなるが、図4に示した受音装置101と同様に、目的音波を精度よく効率的に検出して認識することができ、指向性が高くS/N比を向上させることが可能となる。
つぎに、実施例2にかかる受音装置について説明する。実施例2にかかる受音装置は、各開口凹部の内周壁の材質が異なる例である。図7は、実施例2にかかる受音装置の断面図である。この図7に示した断面図は、図3に示した受音装置101の断面図の一例である。なお、図3〜図6に示した構成と同一構成には同一符号を附し、その説明を省略する。
図7において、筐体110は、各マイクロホン111,112ごとに硬さが異なる吸音部材からなる複数(図7では2個)のセル411,412によって構成されている。背面210へ貫通しない略球形状の各開口凹部201,202はセル411,412ごとに形成されており、開口凹部201,202ごとにマイクロホン111,112が収容されている。各セル411,412の材質は、たとえば上述したアクリル系樹脂、シリコンゴム、ウレタン、アルミニウムなどから選ばれる。具体的には、たとえば一方のセル411の材質をアクリル系樹脂、他方のセル412の材質をシリコンゴムとすることができる。
この構成によれば、マイクロホン111,112に直接到達した音波SWaは、図1で示したように、所定の位相差でマイクロホン111,112に直接受音される。これに対し、セル411,412の開口凹部201,202の内周壁301,302に到達した音波SWc(SWc1,SWc2)は、開口凹部201,202の内周壁301,302で反射される。このとき、一方のセル411の開口凹部201の内周壁301で反射された音波SWc1は、一方のセル411の材質に応じて位相が変化する。
また、他方のセル412の開口凹部202の内周壁302で反射された音波SWc2は、他方のセル412の材質に応じて位相が変化する。一方のセル411と他方のセル412とは材質の硬さが異なるため、音波SWc1,SWc2の位相変化も異なることとなる。したがって、音波SWcは、音波SWaの位相差とは異なる位相差でマイクロホン111,112に受音され、図1に示した音源判定回路123により雑音と判定される。
さらに、実施例1の受音装置101の場合と同様に、マイクロホン111,112の配設位置が、筐体110の振動による音波の集中点とは異なる位置であるとともに、マイクロホン111,112が低周波数帯域に共振周波数がないような支持バネ103によって内周壁301,302と非密着状態で固定支持されているため、機械的な振動およびこの振動により発生する電気信号の両者を遮蔽し、高精度な音波の受音が可能となる。
このように、この実施例2にかかる受音装置101によれば、実施例1と同様の作用効果を奏する。また、簡単な構成により、不要な方向からの音波SWcの位相差を乱して、目的音源の音声、すなわち音波SWaの音声を高精度に検出するとともに、機械的な振動によって発生する不要な低周波数帯域の音波を遮蔽することができ、指向性がよく高感度でS/N比向上が可能な受音装置を実現することができるという効果を奏する。
つぎに、実施例3にかかる受音装置101について説明する。実施例3にかかる受音装置は、各開口凹部の内周壁を構成する筐体や吸音部材の材質が異なる例である。図8は、実施例3にかかる受音装置の断面図である。この図8に示した断面図は、図3に示した受音装置101の断面図の一例である。なお、図3〜図7に示した構成と同一構成には同一符号を附し、その説明を省略する。
図8において、背面210へ貫通しない略球形状の開口凹部202の内周壁502は、筐体110とは硬さが異なるポーラス状の吸音部材500で形成されている。筐体110および内周壁502を構成する吸音部材500の材質は、たとえば、上述したアクリル系樹脂、シリコンゴム、ウレタン、アルミニウムなどから選ばれる。具体的には、たとえば、筐体110の材質をアクリル系樹脂とした場合、内周壁502を構成する吸音部材500の材質はアクリル系樹脂以外の材質、たとえばシリコンゴムとする。
この構成によれば、マイクロホン111,112に直接到達した音波SWaは、図1で示したように、所定の位相差でマイクロホン111,112に直接受音される。これに対し、一方の開口凹部201の内周壁301に到達した音波SWc1は、開口凹部201の内周壁301で反射される。このとき、一方の開口凹部201の内周壁301で反射された音波SWc1は、筐体110の材質に応じて位相が変化する。
また、他方の開口凹部202の内周壁502で反射された音波SWc2は、他方の内周壁502を構成する吸音部材500の材質に応じて位相が変化する。一方の開口凹部201の内周壁301を構成する筐体110の材質と、他方の開口凹部202の内周壁502を構成する吸音部材500の材質とは硬さが異なるため、音波SWc1,SWc2の位相変化も異なることとなる。したがって、音波SWcは、音波SWaの位相差とは異なる位相差でマイクロホン111,112に受音され、図1に示した音源判定回路123により雑音と判定される。
さらに、実施例1および実施例2の受音装置101の場合と同様に、マイクロホン111,112の配設位置が、筐体110の振動による音波の集中点とは異なる位置であるとともに、マイクロホン111,112が低周波数帯域に共振周波数がないような支持バネ103によって内周壁301,502と非密着状態で固定支持されているため、機械的な振動およびこの振動により発生する電気信号の両者を遮蔽し、高精度な音波の受音が可能となる。
つぎに、図8に示した受音装置101の他の例について説明する。図9は、実施例3にかかる受音装置101の他の例を示す断面図である。図9において、背面210へ貫通しない略球形状の各開口凹部201,202の内周壁601,502は、互いに異なる吸音部材600,500で構成されている。吸音部材600の材質も、吸音部材500と同様、たとえば、上述したアクリル系樹脂、シリコンゴム、ウレタン、アルミニウムなどから選ばれる。具体的には、たとえば、内周壁601を構成する吸音部材600の材質をアクリル系樹脂とした場合、内周壁502を構成する吸音部材500の材質はアクリル系樹脂以外の材質、たとえばシリコンゴムとする。
この構成でも、マイクロホン111,112に直接到達した音波SWaは、図1で示したように、所定の位相差でマイクロホン111,112に直接受音される。これに対し、一方の開口凹部201の内周壁601に到達した音波SWc1は、一方の開口凹部201の内周壁601で反射される。このとき、一方の開口凹部201の内周壁601で反射された音波SWc1は、筐体110の材質に応じて位相が変化する。
また、他方の開口凹部202の内周壁502で反射された音波SWc2は、内周壁502を構成する吸音部材500の材質に応じて位相が変化する。一方の開口凹部201の内周壁601を構成する吸音部材600の材質と、他方の開口凹部202の内周壁502を構成する吸音部材500の材質とは硬さが異なるため、音波SWc1,SWc2の位相変化も異なることとなる。したがって、音波SWcは、音波SWaの位相差とは異なる位相差でマイクロホン111,112に受音され、図1に示した音源判定回路123により雑音と判定される。
さらに、実施例1および実施例2の受音装置101の場合と同様に、マイクロホン111,112の配設位置が、筐体110の振動による音波の集中点とは異なる位置であるとともに、マイクロホン111,112が低周波数帯域に共振周波数がないような支持バネ103によって内周壁601,502と非密着状態で固定支持されているため、機械的な振動およびこの振動により発生する電気信号の両者を遮蔽し、高精度な音波の受音が可能となる。
つぎに、図8に示した受音装置101の別の例について説明する。図10は、実施例3にかかる受音装置101の他の例を示す断面図である。図10において、背面210へ貫通しない略球形状の一方の開口凹部201の内周壁701は、複数(図10では2種類)の吸音部材500,600から構成されている。また、背面210へ貫通しない略球形状の他方の開口凹部202の内周壁702も複数(図10では2種類)の吸音部材500,600から構成されている。
吸音部材500,600の配置は、両開口凹部201,202で異なっており、各開口凹部201,202において同一の音波が到達した場合には、互いに異なる吸音部材500(600)の表面で反射されることとなる。これにより、両内周壁701,702において反射される音波SWc1,SWc2の位相をよりランダムに変化させることができる。したがって、音波SWcは、音波SWaの位相差とは異なる位相差でマイクロホン111,112に受音され、図1に示した音源判定回路123により雑音と判定される。
このように、この実施例3にかかる受音装置101によれば、実施例1および実施例2と同様の作用効果を奏する。また、簡単な構成により、不要な方向からの音波SWcの位相差を乱して、目的音源の音声、すなわち音波SWaの音声を高精度に検出するとともに、機械的な振動によって発生する不要な低周波数帯域の音波を遮蔽することができ、指向性がよく高感度でS/N比向上が可能な受音装置を実現することができるという効果を奏する。
つぎに、実施例4にかかる受音装置について説明する。実施例4にかかる受音装置は、各開口凹部の形状が異なる例である。図11は、実施例4にかかる受音装置の断面図である。この図11に示した断面図は、図3に示した受音装置101の断面図の一例である。なお、図3に示した構成と同一構成には同一符号を附し、その説明を省略する。
図11において、両開口凹部201,802は、互いに異なる形状で構成されている。図11では一例として、背面210へ貫通しない一方の開口凹部201を断面略円形状、すなわち略球形状としており、また、背面210へ貫通しない他方の開口凹部802を断面略多角形状、すなわち略多面体形状としている。
この構成によれば、マイクロホン111,112に直接到達した音波SWaは、図1で示したように、所定の位相差でマイクロホン111,112に直接受音される。これに対し、一方の開口凹部201の内周壁301に到達した音波SWc1は、一方の開口凹部201の内周壁301で反射されて、マイクロホン111に受音される。
また、他方の開口凹部802の内周壁812に到達した音波SWc2は、他方の開口凹部802の内周壁812で反射されて、マイクロホン112に受音される。ここで、筐体110における開口凹部201,802は互いに異なる形状であるため、音波SWc1の反射行路長と音波SWc2の反射行路長とが異なる行路長となる。したがって、音波SWcは、音波SWaの位相差とは異なる位相差でマイクロホン111,112に受音され、図1に示した音源判定回路123により雑音と判定される。
さらに、実施例1の受音装置101の場合と同様に、マイクロホン111,112の配設位置が、筐体110の振動による音波の集中点とは異なる位置であるとともに、マイクロホン111,112が低周波数帯域に共振周波数がないような支持バネ103によって内周壁301,812と非密着状態で固定支持されているため、機械的な振動およびこの振動により発生する電気信号の両者を遮蔽し、高精度な音波の受音が可能となる。
このように、この実施例4にかかる受音装置101によれば、実施例1と同様の作用効果を奏する。また、簡単な構成により、特に、開口凹部の形状を異ならせるだけで、不要な方向からの音波SWcの位相差を乱して、目的音源の音声、すなわち音波SWaの音声を高精度に検出するとともに、機械的な振動によって発生する不要な低周波数帯域の音波を遮蔽することができ、指向性がよく高感度でS/N比向上が可能な受音装置を実現することができるという効果を奏する。
つぎに、実施例5にかかる受音装置について説明する。実施例5にかかる受音装置は、各開口凹部の形状が異なる例である。図12は、実施例5にかかる受音装置の断面図である。この図12に示した断面図は、図3に示した受音装置101の断面図の一例である。なお、図3に示した構成と同一構成には同一符号を附し、その説明を省略する。
図12において、背面210へ貫通しない開口凹部201,912は、同一形状とされている。図12では、一例として、両開口凹部201,912は、同一の断面略円形状、すなわち略球形状とされている。開口凹部201の表面となる内周壁301が平滑面とされている一方、開口凹部912の表面となる内周壁902は、ランダムな凹凸(突起)が形成されている。この凹凸の高低差は自由に設定することができるが、音波の振動によって折れない程度の突起にすればよい。実際には、たとえば高低差は2mm〜4mmで、より具体的には3mmの高低差をもって設定されるのが好ましい。
この構成によれば、マイクロホン111,112に直接到達した音波SWaは、図1で示したように、所定の位相差でマイクロホン111,112に直接受音される。これに対し、一方の開口凹部201の内周壁301に到達した音波SWc1は、一方の開口凹部201の内周壁301で反射されて、マイクロホン111に受音される。
また、他方の開口凹部912の内周壁902に到達した音波SWc2は、他方の開口凹部912の内周壁902で反射されて、マイクロホン112に受音される。ここで、筐体110における開口凹部201,912は互いに異なる形状であるため、音波SWc1の反射行路長と音波SWc2の反射行路長とが異なる行路長となる。
これにより、音波SWcは、音波SWc1の反射行路長と音波SWc2の反射行路長との行路差に応じた位相差を生じることとなる。したがって、音波SWcは、音波SWaの位相差とは異なる位相差でマイクロホン111,112に受音され、図1に示した音源判定回路123により雑音と判定される。
さらに、実施例1の受音装置101の場合と同様に、マイクロホン111,112の配設位置が、筐体110の振動による音波の集中点とは異なる位置であるとともに、マイクロホン111,112が低周波数帯域に共振周波数がないような支持バネ103によって内周壁301,902と非密着状態で固定支持されているため、機械的な振動およびこの振動により発生する電気信号の両者を遮蔽し、高精度な音波の受音が可能となる。
このように、この実施例5にかかる受音装置101によれば、実施例1と同様の作用効果を奏する。また、この実施例5では、両開口凹部201,912を同一の金型などを用いて同一形状に成型し、開口凹部912の表面にだけ凹凸を施すことにより内周壁301とは異なる内周壁902を形成することができるので、受音装置101をより簡単に作製することができるという効果を奏する。なお、内周壁301についても内周壁902と同様であり、かつ内周壁902とは異なる形状のランダムな凹凸(突起)を形成しても同様の作用効果を奏することができる。
さらに、このような簡単な構成により、特に、開口凹部の表面形状を異ならせるだけで、不要な方向からの音波SWcの位相差を乱して、目的音源の音声、すなわち音波SWaの音声を高精度に検出するとともに、機械的な振動によって発生する不要な低周波数帯域の音波を遮蔽することができ、指向性がよく高感度でS/N比向上が可能な受音装置を実現することができるという効果を奏する。
つぎに、実施例6にかかる受音装置について説明する。実施例6にかかる受音装置は、各開口凹部内においてマイクロホン111,112を固定支持する支持体の構成が異なる例である。図13は、実施例6にかかる受音装置の断面図である。この図13に示した断面図は、図3に示した受音装置101の開口凹部201,202内の構造を変更した断面図の一例である。なお、図3に示した構成と同一構成には同一符号を附し、その説明を省略する。
図13において、背面210へ貫通しない各開口凹部201,202は略球形状で形成されており、筐体110の前面200に形成されている開口端211,212から音波を入射する構造となっている。これらの開口凹部201,202の内部に配設された各マイクロホン111,112は、それぞれ上述した支持バネ103の代わりに、たとえば内周壁301,302に対して密着するとともにマイクロホン111,112の音波到達側の面以外を覆う支持スポンジ106によって、各開口凹部201,202の容積中心点とは異なる位置であり、かつ図示しないそれぞれの振動板の主面が同一平面上に配置される位置において筐体110に固定支持されている。
支持スポンジ106は、上述したようにアクリル系あるいはシリコンゴム系のスポンジ材からなり、マイクロホン111,112をそれぞれ開口凹部201,202の内周壁301,302とは非密着状態となるように固定支持する。そして、たとえば「筐体110の質量≫マイクロホン111(112)の質量」の関係が成立する場合、支持スポンジ106とマイクロホン111の質量の共振周波数が、たとえば50Hz〜100Hzの周波数帯を含む低周波数帯域にないように支持スポンジ106の材質が決定される。
なお、図示は省略するが、支持スポンジ106は、マイクロホン111,112をそれぞれ内包する状態で開口凹部201,202の内部空間を閉塞するように配設されていてもよい。また、支持スポンジ106と内周壁301,302とは、たとえば樹脂接着剤などによって接着されていてもよい。
また、マイクロホン111,112の支持体としては、上述した支持バネ103や支持スポンジ106を組み合わせて用いたり、弾性を備えた棒状の支持体(図示せず)を用いたりしてもよい。支持バネ103および支持スポンジ106を組み合わせて用いる場合は、たとえば支持スポンジ106をマイクロホン111,112の音波到達側の面と反対側の面を固定支持するように配置し、支持バネ103をマイクロホン111,112の音波到達方向と直交する方向の面に配置してマイクロホン111,112を固定支持するようにしてもよい。
この構成によれば、図13に示すように、各マイクロホン111,112に直接到達した音波SWaは、所定の位相差でマイクロホン111,112に直接受音される。一方、開口凹部201,202の内周壁301,302に到達する音波SWbは、開口凹部201,202の内周壁301,302を透過し、これら内周壁301,302によって吸収され、あるいは内周壁301,302によって反射されて、開口凹部201,202から出射される。
また、この構成によれば、実施例1の場合と同様に、マイクロホン111,112の各開口凹部201,202内での配設位置が、筐体110の振動による各開口凹部201,202内における音波の集中点とは異なる位置であり、かつ各マイクロホン111,112が低周波数帯域に共振周波数がないように選定された材質の支持スポンジ106によって内周壁301,302と非密着状態で固定支持される。このため、筐体110が振動することにより発生する各マイクロホン111,112への機械的な振動およびこの振動により発生する電気信号の両者を遮蔽して、高精度な音波の受音をおこなうことが可能となる。
さらに、この構成によれば、マイクロホン111,112を支持スポンジ106に配設したのち、支持スポンジ106を開口凹部201,202内に取り付けるという簡単な作業でマイクロホン111,112を筐体110に取り付けることができるので、組立作業を簡素化することが可能となる。
このように、この実施例6にかかる受音装置101によれば、所定方向からのみ到来する音波を受音するとともに、所定方向以外の方向から到来する音波と機械的な振動により発生する音波との受音を効果的に防止することにより、目的音波を精度よく効率的に検出することができ、指向性が高くS/N比を向上させることが可能な受音装置を実現することができるという効果を奏する。
つぎに、実施例7にかかる受音装置について説明する。実施例7にかかる受音装置は、各開口凹部の内周壁の材質が異なる例である。図14は、実施例7にかかる受音装置の断面図である。この図14に示した断面図は、図3に示した受音装置101の開口凹部201,202内の構造を変更した断面図の一例である。なお、図3および図13に示した構成と同一構成には同一符号を附し、その説明を省略する。
図14において、筐体110は、各マイクロホン111,112ごとに硬さが異なる吸音部材からなる複数(図14では2個)のセル411,412によって構成されている。背面210へ貫通しない略球形状の各開口凹部201,202はセル411,412ごとに形成されており、開口凹部201,202ごとにマイクロホン111,112が支持スポンジ106を介して収容されている。各セル411,412の材質は、たとえば上述したアクリル系樹脂、シリコンゴム、ウレタン、アルミニウムなどから選ばれる。具体的には、たとえば一方のセル411の材質をアクリル系樹脂、他方のセル412の材質をシリコンゴムとすることができる。
この構成によれば、マイクロホン111,112に直接到達した音波SWaは、図1で示したように、所定の位相差でマイクロホン111,112に直接受音される。これに対し、セル411,412の開口凹部201,202の内周壁301,302に到達した音波SWc(SWc1,SWc2)は、開口凹部201,202の内周壁301,302で反射される。このとき、一方のセル411の開口凹部201の内周壁301で反射された音波SWc1は、一方のセル411の材質に応じて位相が変化する。
また、他方のセル412の開口凹部202の内周壁302で反射された音波SWc2は、他方のセル412の材質に応じて位相が変化する。一方のセル411と他方のセル412とは材質の硬さが異なるため、音波SWc1,SWc2の位相変化も異なることとなる。したがって、音波SWcは、音波SWaの位相差とは異なる位相差でマイクロホン111,112に受音され、図1に示した音源判定回路123により雑音と判定される。
この構成によれば、実施例6の受音装置101の場合と同様に、マイクロホン111,112の各開口凹部201,202内での配設位置が、筐体110の振動による各開口凹部201,202内における音波の集中点とは異なる位置であり、かつ各マイクロホン111,112が低周波数帯域に共振周波数がないように選定された材質の支持スポンジ106によって内周壁301,302と非密着状態で固定支持される。このため、筐体110が振動することにより発生する各マイクロホン111,112への機械的な振動およびこの振動により発生する電気信号の両者を遮蔽して、高精度な音波の受音をおこなうことが可能となる。
また、この構成によれば、マイクロホン111,112を支持スポンジ106に配設したのち、支持スポンジ106を開口凹部201,202内に取り付けるという簡単な作業でマイクロホン111,112を筐体110に取り付けることができるので、組立作業を簡素化することが可能となる。
このように、この実施例7にかかる受音装置101によれば、実施例6と同様の作用効果を奏する。また、簡単な構成により、不要な方向からの音波SWcの位相差を乱して、目的音源の音声、すなわち音波SWaの音声を高精度に検出するとともに、機械的な振動によって発生する不要な低周波数帯域の音波を遮蔽することができ、指向性がよく高感度でS/N比向上が可能な受音装置を実現することができるという効果を奏する。
つぎに、実施例8にかかる受音装置について説明する。実施例8にかかる受音装置は、筐体110の背面210に貫通しないパラボラ形状の各開口凹部内において、マイクロホン111,112を固定支持する支持体自身は貫通している構成の例である。図15は、実施例8にかかる受音装置の断面図である。この図15に示した断面図は、図3に示した受音装置101の開口凹部201,202内の構造を変更した断面図の一例である。なお、図3に示した構成と同一構成には同一符号を附し、その説明を省略する。
図15において、背面210へ貫通しない各開口凹部201,202は略球形状で形成されており、各セル411,412によって構成される筐体110の前面200に形成されている開口端211,212から音波を入射する構造となっている。これらの開口凹部201,202の内部に配設された各マイクロホン111,112は、それぞれ上述した支持バネ103の代わりに、たとえば内周壁301,302に対して密着するとともにマイクロホン111,112の音波到達側の面以外を覆い、背面210に貫通している支持シリコンゴム107によって支持されており、各開口凹部201,202の容積中心点とは異なる位置であり、かつ図示しないそれぞれの振動板の主面が同一平面上に配置される位置において筐体110に固定支持されている。
支持シリコンゴム107は、マイクロホン111,112をそれぞれ開口凹部201,202の内周壁301,302とは非密着状態となるように固定支持する。そして、たとえば「筐体110の質量≫マイクロホン111(112)の質量」の関係が成立する場合、支持シリコンゴム107とマイクロホン111の質量の共振周波数が、たとえば50Hz〜100Hzの周波数帯を含む低周波数帯域にないように支持シリコンゴム107の材質が決定される。
この構成によれば、図15に示すように、各マイクロホン111,112に直接到達した音波SWaは、所定の位相差でマイクロホン111,112に直接受音される。一方、開口凹部201,202の内周壁301,302に到達する音波SWbは、開口凹部201,202の内周壁301,302を透過し、これら内周壁301,302によって吸収され、あるいは内周壁301,302によって反射されて、開口凹部201,202から出射される。
また、この構成によれば、実施例1の場合と同様に、マイクロホン111,112の各開口凹部201,202内での配設位置が、筐体110の振動による各開口凹部201,202内における音波の集中点とは異なる位置であり、かつ各マイクロホン111,112が低周波数帯域に共振周波数がないように選定された材質の支持シリコンゴム107によって内周壁301,302と非密着状態で固定支持される。このため、筐体110が振動することにより発生する各マイクロホン111,112への機械的な振動およびこの振動により発生する電気信号の両者を遮蔽して、高精度な音波の受音をおこなうことが可能となる。
さらに、この構成によれば、マイクロホン111,112を支持シリコンゴム107に配設したのち、支持シリコンゴム107を開口凹部201,202内に取り付けるという簡単な作業でマイクロホン111,112を筐体110に取り付けることができるので、組立作業を簡素化することが可能となる。
このように、この実施例8にかかる受音装置101によれば、所定方向からのみ到来する音波を受音するとともに、所定方向以外の方向から到来する音波と機械的な振動により発生する音波との受音を効果的に防止することにより、目的音波を精度よく効率的に検出することができ、指向性が高くS/N比を向上させることが可能な受音装置を実現することができるという効果を奏する。
(周波数振幅および周波数特性の時間変化の比較)
つぎに、従来の受音装置を含む音声処理装置による周波数振幅および周波数特性の時間変化と、この発明の実施の形態にかかる受音装置を含む音声処理装置による周波数振幅および周波数特性の時間変化とについて説明する。図16は、従来の受音装置を含む音声処理装置による周波数振幅および周波数特性の時間変化をあらわす説明図であり、図17は、この発明の実施の形態にかかる受音装置を含む音声処理装置による周波数振幅および周波数特性の時間変化をあらわす説明図である。
図16および図17に示したグラフ1601,1701において、縦軸は音声処理装置100(図1参照)から出力される、たとえば20Hz〜200Hzの低周波数帯域に含まれる車両の走行などによって発生した振幅の大きな電気信号の振幅、横軸は経過時間(T)であり、これら電気信号の振幅および経過時間を3次元的に描画したものが立体グラフ1602,1702である。
図16と図17に示したグラフ1601,1701および立体グラフ1602,1702をそれぞれ比較すると、図16のグラフ1601および立体グラフ1602に示した電気信号の波形は、経過時間2Tを超えて経過時間4Tの手前まで、および経過時間5Tを超えたあたりで振り切れて(レンジオーバーして)いる。このため、たとえば人間の音声が含まれる周波数帯域の電気信号も一部が消滅してしまうこととなる。一方、図17のグラフ1701および立体グラフ1702に示した電気信号の波形は、上記実施例1〜8で説明した構造と、マイクロホンアレイ113からの出力信号をフィルタ104、増幅器105および位相器121の順番で処理する構造とによって、安定した状態を示している。したがって、この発明の実施の形態にかかる受音装置101を含む音声処理装置100では、目的音源からの音波を精度よく受音し、雑音源からの音波を効率よく除去して、音声認識率およびS/N比を向上させることができる。
(受音装置の適用例)
つぎに、この発明の実施の形態にかかる受音装置の適用例について説明する。図18〜図20は、この発明の実施の形態にかかる受音装置の適用例を示す説明図である。図18は、ビデオカメラに適用した例である。受音装置101は、ビデオカメラ1800に内蔵されており、前面200とスリット板部1801とが当接する。また、図19は、腕時計に適用した例である。
受音装置101は、腕時計1900の時計盤の左右両端に内蔵され、それぞれ前面200とスリット板部1901とが当接する。また、図20は、携帯電話機に適用した例である。受音装置101は、携帯電話機2000の送話部に内蔵され、前面200とスリット板部2001とが当接する。これにより、目的音源からの音波を精度よく受音することができる。
以上説明したように、この発明の実施の形態では、所定方向からのみ到来する音波を受音するとともに、所定方向以外の方向から到来する音波と機械的な振動により発生する音波との受音を効果的に防止することにより、目的音源からの音波を精度よく効率的に検出して認識することができ、マイクロホンアレイの指向性が高く音声認識率の向上を図ることができる受音装置を実現することができるという効果を奏する。また、簡単な構成により、不要な方向からの音波の位相差を乱して、目的音源からの音波を高精度に検出するとともに、機械的な振動によって発生する不要な低周波数帯域の音波を遮蔽することができ、指向性がよく高感度でS/N比向上が可能な受音装置を実現することができるという効果を奏する。
なお、上述した実施の形態においては、マイクロホン111,112を一列に配置したが、受音装置101を適用する環境や装置に応じて2次元的に配置することとしてもよい。また、上述した実施の形態に適用したマイクロホン111,112は、無指向性のマイクロホンであることが好ましい。これにより、安価な受音装置を提供することができる。さらに、上述した実施の形態においては、マイクロホン111,112を支持体を介して開口凹部の容積中心点とは異なる位置であり内周壁と非密着状態となる位置に配設する構造と、フィルタ104、増幅器105および位相器121の順番で所定の低周波数帯域の信号成分を除去して位相調整をおこなう構造とを両立させて説明したが、いずれか一方のみを採用しても、指向性がよく高感度でS/N比向上が可能な受音装置を実現することが可能である。
以上のように、本発明にかかる受音装置は、室内や車内など所定の閉空間で用いるマイクロホンアレイに有用であり、特に、テレビ会議、工場内の作業ロボット、ビデオカメラ、腕時計、携帯電話機などに適している。

Claims (10)

  1. 到来してくる音波を受音する複数のマイクロホンと、
    前記複数のマイクロホンがそれぞれ収容されるとともに、前記音波を入射する略パラボラ形状の複数の開口凹部が形成された筐体と、
    前記複数の開口凹部の内周壁と前記複数のマイクロホンとの間にそれぞれ介在し、当該複数のマイクロホンを前記内周壁に対してそれぞれ非密着状態で支持固定する支持体と、を備え、
    前記複数のマイクロホンは、前記複数の開口凹部の各開口凹部の焦点とは異なる位置にそれぞれ配設されていることを特徴とする受音装置。
  2. 到来してくる音波を受音する複数のマイクロホンと、
    前記複数のマイクロホンがそれぞれ収容されるとともに、前記音波を入射する略パラボラ形状の複数の開口凹部が形成された筐体と、
    前記複数の開口凹部の内周壁に対して密着するとともに、前記複数のマイクロホンの前記開口凹部の開口側の面以外を覆い、前記筐体の前記開口凹部の開口側とは逆の側に貫通している支持体と、を備え、
    前記複数のマイクロホンは、前記支持体によって前記複数の開口凹部の各開口凹部の焦点とは異なる位置にそれぞれ配設されていることを特徴とする受音装置。
  3. 前記複数のマイクロホンは、
    無指向性のマイクロホンであることを特徴とする請求項1または2に記載の受音装置。
  4. 前記複数のマイクロホンは、
    内部に設けられた振動板の主面が同一平面上に配置されるようそれぞれ配設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の受音装置。
  5. 前記支持体は、
    当該支持体と前記マイクロホンの質量との共振周波数が所定の低周波数帯域に含まれない材質の弾性体によってそれぞれ構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の受音装置。
  6. 前記所定の低周波数帯域は、
    50〜100Hzの周波数帯を含むものであることを特徴とする請求項に記載の受音装置。
  7. 前記弾性体は、
    スポンジ材、バネ材、プラスチック材およびエラストマーのうち、少なくともいずれか一つからなることを特徴とする請求項5または6に記載の受音装置。
  8. 前記複数のマイクロホンから出力された電気信号を入力して、当該電気信号における所定の低周波数帯域に存する周波数成分を除去するとともに、残りの周波数成分からなる電気信号を出力するハイパスフィルタ回路と、
    前記ハイパスフィルタ回路から出力された電気信号を増幅する増幅器と、
    前記増幅器によって増幅された電気信号に基づいて、前記複数のマイクロホンに受音された音波を同相化する位相器と、
    を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の受音装置。
  9. 前記所定の低周波数帯域は、
    50〜100Hzの周波数帯を含むものであることを特徴とする請求項に記載の受音装置。
  10. 前記位相器は、
    フーリエ変換による周波数−位相スペクトルを用いた位相演算処理をおこなうことを特徴とする請求項8または9に記載の受音装置。
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