JP4769514B2 - ヘッドレストの製造方法 - Google Patents

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本発明はヘッドレストの製造方法及びヘッドレストカバー並びにヘッドレストの発泡成形型に関する。
車のシートに用いられるヘッドレストは、ヘッドレストの表皮となるカバーの内部に当該ヘッドレストをシートに連結し固定するステーの基部が挿入され、カバーに設けられた孔部からステーが突出している。そしてカバー内部に充填されている弾性材によって、ステー基部が固定され、ヘッドレストの形状が形成されている。内部に充填される弾性材は発泡材であり、ウレタン等が用いられる。
この様なヘッドレストを製造する方法は、例えば特許文献1に記載されている。特許文献1によれば、ヘッドレストのカバーは袋状に縫製され、ステーを突出させるための孔部が形成されている。袋状に縫製されたカバーの開口部近傍には、カバーの他の部分よりも開口幅の狭い環状帯部が形成されている。環状帯部はカバー開口端から所定長の帯幅でカバー開口部の一周に渡って帯状に形成されている。ヘッドレストを形成する際、袋状のカバーを裏返し、当該環状帯部が内側に折り込まれる。即ち、環状帯部とカバーの他の部分との境界近傍が折り曲げ部となり、外観的な開口部となる。当該折り曲げ部からステーが挿入され、ステーの端部をカバーに設けられた孔部から突出させる。
この状態においてカバーを発泡型に装着し、折り曲げ部分からウレタンの発泡原液を注入して発泡させることによりヘッドレストが完成する。ウレタンを発泡させる際、環状帯部を左右に牽引することによって、開口部及び折り曲げ部を直線状に保持し開口面積を小さくすることができる。これにより、ウレタン発泡時の発泡原液の漏れを防止している。また、カバー内部において、内部に折り込まれた環状帯部が発泡したウレタンによって前後から押圧されるため、縫製することなく開口部及び折り曲げ部を閉じることができる。
特開平9−104024
上記した従来の方法を用いてヘッドレストを製造する場合、環状帯部を左右に牽引する際に環状帯部の帯幅方向全体に亘って均等なテンションを加えることが難しい。環状帯部の帯幅方向においてテンションに差があると、開口部及び折り曲げ部が直線状に保持されない場合がある。この場合、完成したヘッドレストにおける折り曲げ部が変形してしまい、美観が損なわれてしまう。また、開口部に隙間が生じる場合があり、ウレタンを発泡させる際にこの隙間からウレタンがはみ出してしまう。ウレタンのはみ出したものは製品として用いることはできず、歩留まりの悪化につながる。
本発明は上記事情を背景としてなされたものであって、ウレタンの発泡後における開口部の変形やウレタンのはみ出しがなく、美観及び歩留まりが向上されたヘッドレストを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、カバー内部に発泡原液を注入し、前記発泡原液を発泡させるヘッドレストの製造方法であって、前記カバーは、発泡原液を注入するための注入開口を有しその内部に発泡した弾性部材が充填される袋状の本体部と、前記注入開口から延在して設けられ前記注入開口の一周に亘って帯状に形成され前記注入開口において前記本体部の内側に折り込まれた環状帯部と、を備え、前記カバーを発泡成形型に装着し、前記本体部に前記注入開口から前記発泡原液を注入し、前記環状帯部の前記注入開口の反対側端部が閉じるように、前記環状帯部の内周側の前記注入開口側端から外れた位置において互いに離れる方向に力を加え、前記力を加えた状態において前記発泡原液を発泡させる。環状帯部に付勢力を加える際に付勢力を一部分に集中することによって、テンションのばら付きを抑制し、ウレタンの発泡後における開口部の変形やウレタンのはみ出しがなく、美観及び歩留まりが向上されたヘッドレストを提供することができる。
ここで、前記環状帯部は、その注入開口側端の前記力を加える方向において対抗する位置に、表裏が貫通する貫通部を有することが好ましい。環状帯部を左右に牽引する際に付勢力のかからない貫通部を設けることにより、テンションを加える部分を好適に集中することができる。
また、前記環状帯部は互いに対向して前記挿入口から延在する2つの帯部がその両端部において縫合されてなるものであって、前記環状帯部の注入開口側端において縫合されていない部位が前記貫通部であることが好ましい。これにより、好適に貫通部を形成することができる。
更に、前記環状帯部の内周側において、その幅方向における中央よりも本体内側において互いに離れる方向に力を加えることが好ましい。これにより、ヘッドレスト形成時の注入開口の形状の美観を保つことができる。
更にまた、前記環状帯部の内側において力を加えるための部材は、その環状帯部と当接する部が凸状に形成されていることが好ましい。これにより、テンションを加える部分を好適に集中することができる。
本発明の第2の態様は、内部に発泡原液を注入し、前記発泡原液を発泡させて形成するヘッドレストのカバーであって、開口を有し、その内部に発泡した弾性部材が充填される袋状の本体部と、前記開口の一周に亘って帯状に形成され、前記開口において前記本体部の内側に折り込まれる環状帯部と、を備え、前記環状帯部は、前記環状帯部の一周長さの略半分互いに離れ前記開口側の端部から所定範囲において表裏が貫通している2つの貫通部を有する。環状帯部を左右に牽引する際にテンションのかからない貫通部を設けることにより、ウレタンの発泡後における開口の変形やウレタンのはみ出しがなく、美観及び歩留まりが向上されたヘッドレストを提供することができる。
本発明の第3の態様は、内部に発泡原液を注入し、前記発泡原液を発泡させて形成するヘッドレストの発泡成形型であって、ヘッドレストカバーを保持し、前記ヘッドレストを成形するための内部形状を有する成形型本体と、前記ヘッドレストカバーの発泡原液注入口の内側において、その注入口が直線状になるように前記ヘッドレストカバーにテンションを付与する部材と、を備え、前記ヘッドレストカバーカバーは、前記注入口を有しその内部に発泡した弾性部材が充填される袋状の本体部と、前記注入口から延在して設けられ前記注入口の一周に亘って帯状に形成され前記注入開口において前記本体部の内側に折り込まれた環状帯部を備え、前記テンションを付与する部材は、前記環状帯部の内周側の一部分に当接し、その当接する部分に力を与える凸部を備える。環状帯部にテンションを加える際にテンションを一部分に集中することによって、テンションのばら付きを抑制し、ウレタンの発泡後における注入口の変形やウレタンのはみ出しがなく、美観及び歩留まりが向上されたヘッドレストを提供することができる。
ここで、前記テンションを付与する部材の移動を止めるストッパーを有することが好ましい。これにより、環状帯部に必要以上のテンションが加わることを低減し、注入開口の変形を回避することができる。
本発明により、ウレタンの発泡後における開口部の変形やウレタンのはみ出しがなく、美観及び歩留まりが向上されたヘッドレストを提供することができる。これにより、テンションを加える部分を好適に集中することができる。
以下に、本発明を適用可能な実施の形態を説明する。説明の明確化のため以下の記載及び図面は、適宜、省略及び簡略化がなされている。又、各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。図1は本実施形態に係るヘッドレスト100を上下逆に示す斜視図である。
本実施形態に係るヘッドレスト100は、ヘッドレストの表皮であるカバー101、ヘッドレスト100を車のシートに装着するステー102、ステー102をカバー101に通すステー突出孔103、カバー内部に充填された弾性材であるウレタン104、ヘッドレスト100の製造時にカバー101内部にステー102やウレタン104の発泡原液を入れるための挿入口105及び挿入口105においてカバー101内部に折り込まれている環状帯部106を有する。
図2にカバー101の斜視図を示す。図2(a)には、図1に示されているカバー101を表地反転し、環状帯部106が折られていない状態を示している。図2(a)に示されているように、カバー101は主面生地101aと2枚の側面生地101bとが袋状に縫製され、開口部101cが設けられている。図においては側面生地101bは1つだけ図示されているが、図示されている側面生地101bと対向して反対側にもう1枚側面生地101bが縫い合わされている。主面生地101aは長手状の生地であり、その長手方向の両端部に環状帯部106となる帯部101dが形成されている。帯部101dは主面生地101aの両端部において、短手方向の幅が狭くなっている部位であり、主面生地101aの長手方向端部から所定範囲に亘って形成されている。即ち、帯部101dは、主面生地101aの短手方向に亘って帯状に形成されている。図2(a)には図示されていないが、主面生地101aにはステー突出孔103が設けられている。
開口縫製部106aは、重ね合わされた2枚の帯部101dの長手方向の両側を縫い合わせている。開口縫製部106aは、帯部101dの短手方向端部、つまり主面生地101aの端部から所定長に亘って設けられる。例えば、帯部101dの短手方向の長さの半分程度の長さで設けられる。これにより、帯部101dの長手方向端部近傍には、開口縫製部106aと未縫製部106bとが設けられる。未縫製部106bにおいては、環状帯部106の一方の面と他方の面とが貫通している。開口縫製部106aにより、2枚の帯部101dは縫合されて環状となり、環状帯部106として形成される。環状帯部106の帯幅方向端部であって、開口縫製部106aの設けられた側が開口部101cとなり、未縫製部106bの設けられた側が挿入口105となる。
主面生地101aは両端の帯部101dが重ね合わせられ、帯部101dよりも主面生地101aの長手方向内側が主面縫製部101eにおいて縫合されている。この時、主面生地101aの表面同士が合わせられる。主面縫製部101eは、主面生地101aの短手方向端部近傍から所定長に亘って設けられるが、例えば、主面生地101aの短手方向において帯部101dが形成されていない範囲に設けられる。図2において主面縫製部101eは、帯部101dが縫い合わせられている開口縫製部106aが設けられているラインまで形成されている。
主面縫製部101eによって主面生地101aの端部が縫合されると、主面生地101aの短手方向端部は環状となる。環状に形成された当該端部に側面生地101bが縫合されている。この時も、主面生地101aの表面と側面生地101bの表面とが合わせられ、側面縫製部101fにおいて縫合される。側面生地101bの外周近傍と、環状に形成された主面生地101aの短手方向端部近傍とが側面縫製部101fとして縫合される。2つの側面生地101bは、主面生地101aの短手方向の両端部において、対向するように配置され縫製される。
この様に縫製されたカバー101を、開口部101cを用いて表裏反転させることにより、図1に示されるような実際の使用状態となる。図2(b)は図2(a)に示されたものを表裏反転した状態を示す。図2(b)に示すように、環状帯部106は主面縫製部101eの延長ラインでカバー101内部に折り返されている。従って、主面縫製部101eと同一の直線上で、縫製されていないラインが挿入口105となる。ステー突出孔103は挿入口105と略平行な方向に2つ設けられている。
ステー102は図1に示されるように、ステー突出部102aとステー基部102bを有し、略U字状に形成されている。ステー突出部102aは2本あり、夫々がステー突出孔103から突出している棒状の部材である。2本のステー突出部102aは互いに平行である。ステー突出部102aが車のシートに設けられた孔部に挿入されることによって、ヘッドレスト100が車のシートに装着される。ステー基部102bは、カバー101の内部に収納されている棒状の部材である。ステー基部102bは2本のステー突出部102aをその端部で垂直方向に連結しており、これによりステー102が略U字状に形成される。
ヘッドレスト100の製造時には、ステー102がカバー101の挿入口105から挿入され、ステー突出部102aをステー突出孔103から突出させる。この状態でカバー101内部においてウレタン104を発泡させ、カバー101内部にウレタン104が充填されることにより、カバー101内部でステー102が保持される。
また、カバー101内部に充填されるウレタンはヘッドレストとしての弾性機能、上記のステー保持機能に加え、挿入口105を閉じる機能も担っている。図3は、ウレタン104によって挿入口105が閉じられる様子を示す側断面図である。上記のように、挿入口105において、環状帯部106がカバー101内部に折り込まれている。この状態において、カバー101内部でウレタンを発泡させると、図3の矢印に示すように、発泡したウレタン104が環状帯部106をその両面から押圧する状態になる。これにより挿入口105が閉じられる。従って、縫製することや、ファスナーを設ける等の閉じるための処理をすることなく、挿入口105を閉じることができる。また、主面生地101aの端部である環状帯部106が内部に折り込まれた形で閉じることができる。
次に、本実施形態に係るヘッドレスト100の製造方法について説明する。図4はカバー101内部でウレタン104を発泡させる際の状態を示す斜視図である。図4に示すように、図2(b)の状態のカバー101にステー102を挿入したものを、発泡型200に装着する。発泡型200は、箱型の収納部201及び収納部201の開口部に蓋として装着される蓋部202を有する。収納部201と蓋部202とは、本実施形態においては開口辺の1辺において蝶番で固定されており、当該開口辺を支点として回動可能に連結されている。
収納部201及び蓋部202は、ヘッドレスト100製造時においてカバー101内でウレタン104を発泡させる際の型であり、その組み合わせ状態における内部形状はヘッドレスト100の完成時の外形に略等しい。即ち、蓋部202によって収納部201が閉じられた状態における発泡型200の内部形状に沿ってウレタン104が発泡する。
収納部201の開口辺の一辺には、ステー102を通すための凹部203が設けられている。凹部203は、収納部201の開口辺を含む面を、当該開口辺側から切り欠くように設けられている。ステー102の装着されたカバー101を収納部201に固定する際、ステー102が凹部203に挿入されるように、カバー101を固定する。凹部203は、ステー102の間隔と略等しい間隔で2つ設けられる。本実施形態においては、収納部201の開口辺であって、収納部201と蓋部202とが連結されている辺と対向する辺に、凹部203が設けられている。
更に、収納部201には、カバー101の環状帯部106を左右に牽引する2つの牽引部材204が設けられている。牽引部材204は、凹部203が形成された辺に直行する両側の面に形成される。図5に牽引部材204とカバー101との詳細を表す模式正面図を示す。図5に示すように、牽引部材204は略鍵状の部材であり、支持部204aに対して鍵部204bが略直角に形成されている。鍵部204bは、平板状に形成されている。支持部204aはその長手方向端部が弾性部204cを介して収納部201の外側に固定される。弾性部204cは支持部204aの長手方向と平行な方向、即ち、鍵部204bの長手方向と垂直な方向に伸縮可能なバネ等の弾性体である。従って、支持部204aは、弾性部204cの伸縮により自身の長手方向と平行な方向、即ち固定面と垂直な方向に移動可能である。結果的に、鍵部204bは、弾性部204cの伸縮により自身の長手方向と垂直な方向に移動可能である。
牽引部材204に対するストッパーとして、ストッパー204eが設けられている。ストッパー204eは、支持部204aに当接し、弾性部204cによる牽引力を妨げるように設けられる。換言すると、ストッパー204eは、弾性部204cが標準状態よりも伸びた状態において、弾性部204cが標準状態に戻ろうとする力を妨げるように配置される。図5に示すように、ストッパー204eは、支持部204aが弾性部204cを介して連結されている収納部201の外側に形成される。ストッパー204eは伸縮可能であるため、縮めることによって支持部204aに接触しないようにし、弾性部204cが標準状態まで戻るようにすることもできる。即ち、ストッパー204eの長さを調整することにより、牽引部材204が環状帯部106に与える牽引力を調整することができる。牽引部材204によって環状帯部106に対して必要以上に強い牽引力が加わると、挿入口105の端部が変形してしまうことがある。発泡型200にセットするカバー101の挿入口105の寸法に応じてストッパー204eの長さを調整することにより、環状帯部106に必要以上の牽引力が加わることを回避することができる。
鍵部204bにおける支持部204aとは反対側の端部には、牽引力の向きと略同一方向に凸部204dが形成されている。凸部204dは、鍵部204bの端部から所定長の範囲が鍵部204bの長手方向に対して垂直に突出する形で形成されている。凸部204dの幅、即ち鍵部204bの長手方向における凸部204dが形成されている範囲は、環状帯部106の短手方向の略半分の長さであり、開口縫製部106aの長さと略等しい。
図5に示すように、牽引部材204は左右対称に配置される。2つの牽引部材204は、鍵部204bが互いに平行になるように配置される。即ち、一方の凸部204dの突出方向と、他方の凸部204dの突出方向とが互いに逆向きになるように配置されている。
この様な構成において、鍵部204bがカバー101の挿入口105に挿入される。挿入口105に鍵部204bが挿入され、鍵部204bに形成された凸部204dが環状帯部106の開口縫製部106aに当接する。即ち、環状帯部106の長手方向と弾性部204cの弾性力の方向とが平行となるように、カバー101が配置される。これにより、弾性部204cの弾性力によって環状帯部106の両端の開口縫製部106aが夫々反対側に牽引され、開口部101cを閉じることができる。これにより、カバー101内部でウレタン104を発泡させる際、ウレタン104の外部へのはみ出しをなくすことができる。この時、鍵部204b及び凸部204dは環状帯部106の内部に位置し、2枚の帯部101dに挟まれる形となっている。従って、鍵部204b及び凸部204dの厚さが厚過ぎると、環状帯部106が閉じられないため、鍵部204b及び凸部204dは可能な限り薄く形成することが好ましい。
また、図5に示すように、鍵部204bの凸部204dが形成されている側の端部は、開口部101cよりも環状帯部106の内側に位置していることが好ましい。即ち、凸部204dは開口部101cに差し掛からないことが好ましい。凸部204dが開口部101cに差し掛かると、開口部101cに鍵部204bの端部が挿入された状態で、牽引部材204が開口部101cを左右に牽引することとなるため、開口部101cが閉じられず、鍵部204bの厚さの分隙間が空いてしまうことがある。凸部204dが開口部101cに差し掛からない状態であれば、環状帯部106の弾性変形により開口部101cが閉じられるため、ウレタン104を発泡させる際の、はみ出し防止効果を得ることができる。
但し、鍵部204b及び凸部204dが十分薄ければ、凸部204dが開口部101cに差し掛かる状態でも、ウレタン104がはみ出さない程度に開口部101cの開口幅を狭く保つことができる。即ち、開口部101cは完全に閉じられずとも、ウレタン104の発泡時において、ウレタン104がカバー101外部にはみ出さない程度に開口幅が狭く保たれていれば良い。本実施形態において開口部101cを閉じるという場合は、完全に閉じる場合以外に、ウレタン104がはみ出さない程度に幅を狭く保つという場合も含むこととする。
更に、凸部204dは、環状帯部106の短手方向の中心、即ち半分よりも開口部101c側に位置する。従って、牽引部材204による押圧力が加わるのは、環状帯部106の短手方向の半分よりも開口部101c側のみである。これにより、環状帯部106の短手方向全体に亘って押圧力を加えるよりも、狭い範囲に押圧力を集中させることができる。結果的に、牽引部材204によって加える押圧力を狭い範囲に集中させることができ、テンションのばらつきを抑えることができる。
凸部204dを形成せず、鍵部204bによって環状帯部106の短手方向全体に亘って押圧力を加えると、鍵部204bの部分によってテンションにばらつきが生じてしまう場合がある。テンションにばらつきが生じると、開口部101cが直線状に保持されず、ウレタン104の発泡時にウレタンが外部にはみ出すことが起こり得る。また、本実施形態のように、未縫製部106bが設けられず、開口縫製部106aが環状帯部106の短手方向全体に亘って形成されている場合、挿入口105と環状帯部106との境界線が、テンションのばらつきによって変形してしまう場合もあり、美観が損なわれてしまう。
更に、挿入口105と主面縫製部101eとの境界部分に押圧力を加えると、その部分が外部に盛り上がってしまう場合があり美観が損なわれる。鍵部204bの先端に凸部204dを設けることにより、上記の様な弊害を回避することができる。
他方、本実施形態においては、環状帯部106における縫製において、開口縫製部106aに対して未縫製部106bを設けることによって、更に効果を高めている。即ち、未縫製部106bを設けることにより、当該部分には押圧力が加わり得ない。従って、牽引部材204によって加えられる押圧力を開口縫製部106a、即ち環状帯部106の短手方向中心よりも開口部101c側のみに集中させることができる。更に、開口縫製部106aにテンションが加えられた際、未縫製部106bがそのテンションに応じて伸縮可能であるため、挿入口105と主面縫製部101eとの境界がカバー101の外部に向かって盛り上がることを低減することができる。
この様に、環状帯部106の短手方向全体に亘って牽引力を加えるのではなく、短手方向の半分以下に集中させることによって、テンションのばらつきを低減し、環状帯部106の長手方向と略平行な方向にのみ牽引力を加えることができる。これにより、開口部101c及び挿入口105を略直線状に保持することが可能となる。また、挿入口105の端部、即ち挿入口105と主面縫製部101eとの境界にはテンションが加わらないため、当該部位の変形を抑制することができる。これらの効果により、カバー101内部におけるウレタン104発泡時に、ウレタン104が開口部101c又は挿入口105からはみ出すことをなくすことができるため、歩留まりの向上を図ることができる。また、挿入口105の変形を低減することによって、美観を向上することができる。
これらの効果は、例えば未縫製部106bを設けることなく、凸部204dだけを設けることによっても得ることができ、反対に、凸部204dを設けることなく、未縫製部106bだけを設けることによっても得ることができる。しかしながら、凸部204dと未縫製部106bとの両方を設けることにより、得られる効果を更に向上することができる。
次に、図6に示すフローチャートを用いて、本実施形態に係るヘッドレスト100を製造する際の手順について説明する。まず、図2(a)に示すようにカバー101を縫製し、図2(b)に示すように表裏反転する(S601)。そして、カバー101のステー突出孔103にステー突出部102aを通し、ステー基部102bをカバー101内部に挿入する(S602)。次に、挿入口105の寸法に合わせてストッパー204eを伸縮させ、牽引部材204の牽引力を調整する(S603)。次に、ステー102の挿入されたカバー101を図4に示すように発泡型200に装着する(S604)。この時、ステー突出部102aを凹部203に挿入する。
そして、図5に示されるように挿入口105に牽引部材204の鍵部204bを挿入し(S605)、鍵部204bに設けられた凸部204dを環状帯部106の開口縫製部106aに当接させる(S606)。この状態で、挿入口105からウレタン104の発泡原液を注入し(S607)、蓋部202を収納部201に被せて発泡型200を閉じる(S608)。
そして、カバー101が発泡型200に収納された状態で発泡原液を発泡させる(S609)。これにより、発泡型200の内部形状に沿ってウレタン104が発泡し、図3に示されるように環状帯部106がウレタン104によって両面から押圧され、挿入口105が閉じられる。ウレタン104の発泡成形が完了したら発泡型200を開いて、鍵部204bをスライドさせ、鍵部204bを挿入口105から抜き出し、ヘッドレスト100を発泡型200から取り出してヘッドレスト100が完成する(S610)。
この様に、本実施形態に係るヘッドレスト100は、内部に充填するウレタン104の発泡原液を注入する開口部101c及び挿入口105が環状帯部106としてヘッドレスト100のカバー内部に折り込まれており、開口部101cを閉じるために環状帯部106を左右に牽引する際、環状帯部106の全体に牽引力を加えるのではなく、その一部分、好ましくはカバー101の外部から遠い部分に牽引力を加え、この状態において内部に注入したウレタン104の発泡原液を発泡させるものである。これにより、ウレタン104の発泡時におけるウレタン104のはみ出し及び挿入口105の変形を防止し、歩留まりの向上及び美観の向上を図ることができる。
尚、本実施の形態においては、図2(a)に示すようにカバー101は縫製されたものを用いて説明したがこれに限定されず、例えば接着されていても良い。この場合においても、未縫製部106bに該当する未接着部を設けることによって、上記と同様の効果を得ることができる。更には、主面生地101aと側面生地101bとの組み合わせに限定されるものでもない。即ち、ヘッドレスト100の形状に対応する袋状のカバーであって、カバー内部に折り込まれる環状帯部106に該当する部位と、未縫製部106bに該当する部位とを備えていれば良い。この場合未縫製部106bは、環状帯部106の一面ともう一方の面とが貫通する貫通部であれば良い
また、上記の説明においては、牽引部材204は左右対称に配置され、両側から弾性部204cによって牽引力が加えられたが、少なくとも一方に弾性部204cが備えられており、他方は開口縫製部106aを係止可能であれば良い。上記の説明において、牽引部材204は収納部201の内壁に固定されていたが、例えば収納部201の外壁に固定されていても良い。この場合は、収納部201若しくは蓋部202に、牽引部材204が発泡型200内部に入るための孔や凹部を設ける必要がある。
更に、牽引部材204を用いず、図7に示されるような付勢部材205を用いても良い。図7は牽引部材204を用いず付勢部材205を用いる場合を示す模式正面図である。付勢部材205は長手状の部材である基部205aの両端に、基部205aに対して略垂直に付勢部205bが設けられている。付勢部205bは鍵部204bと同じく平板状の部材である。更に、鍵部204bと同様に付勢部205bの先端には凸部204dに対応する凸部205cが設けられている。基部205aの長手方向の寸法は、環状帯部106における開口縫製部106aの一方から他方までの間隔に対応している。即ち、一方の凸部205cの先端から他方の凸部205cの先端までの寸法が、開口縫製部106aの一方から他方までの間隔と同等以上である。
この様な付勢部材205を用いて、環状帯部106をその長手方向に牽引し、開口部101cを直線状に保持することができる。具体的には、付勢部205bを挿入口105から挿入し、凸部205cを開口縫製部106aに当接させる。これにより、付勢部205bの弾性力が、2つの凸部205cが夫々の開口縫製部106aを押し広げるように作用する。これにより、図5において説明した効果と同様の効果を得ることができる。
本発明の実施の形態に係るヘッドレストを示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係るヘッドレストのカバーを示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係るヘッドレストの側断面図である。 本発明の実施の形態に係るヘッドレスト製造時における発泡型に装着された状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係るヘッドレスト製造時におけるカバーとカバー開口部を牽引する部材との詳細を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係るヘッドレストの製造工程を示すフローチャートである。 本発明の他の実施の形態に係るヘッドレストの製造時におけるカバーとカバー開口部を付勢する部材との詳細を示す正面図である。
符号の説明
100 ヘッドレスト、101 カバー、101a 主面生地、101b 側面生地、
101c 開口部、101d 帯部、101e 主面縫製部、
101f 側面縫製部、102 ステー、102a ステー突出部、
102b ステー基部、103 ステー突出孔、104 ウレタン、105 挿入口、
106 環状帯部、106a 開口縫製部、106b 未縫製部、200 発泡型、
201 収納部、202 蓋部、203 凹部、204 牽引部材、204a 支持部、
204b 鍵部、204c 弾性部、204d 凸部、204e ストッパー、
205 付勢部材、205a 基部、205b 付勢部、205c 凸部

Claims (4)

  1. カバー内部に発泡原液を注入し、前記発泡原液を発泡させるヘッドレストの製造方法であって、
    前記カバーは、
    発泡原液を注入するための注入開口を有しその内部に発泡した弾性部材が充填される袋状の本体部と、
    前記注入開口から延在して設けられ前記注入開口の一周に亘って帯状に形成され前記注入開口において前記本体部の内側に折り込まれた環状帯部と、を備え、
    前記カバーを発泡成形型に装着し、
    前記本体部に前記注入開口から前記発泡原液を注入し、
    前記環状帯部の前記注入開口の反対側端部が閉じるように、前記環状帯部の内周側の前記注入開口側端から外れた位置において互いに離れる方向に力を加え、
    前記力を加えた状態において前記発泡原液を発泡させ
    前記環状帯部は、前記力を加える方向において互いに対向し、前記力が加わる位置と前記注入開口側端との間の位置に、表裏が貫通する貫通部を有する、ヘッドレストの製造方法。
  2. 前記環状帯部は互いに対向して前記挿入口から延在する2つの帯部がその両端部において縫合されてなるものであって、
    前記環状帯部の注入開口側端において縫合されていない部位が前記貫通部であることを特徴とする請求項1に記載のヘッドレストの製造方法。
  3. 前記環状帯部の内周側において、その幅方向における中央よりも本体内側において互いに離れる方向に力を加える請求項1または2に記載のヘッドレストの製造方法。
  4. 前記環状帯部の内側において力を加えるための部材は、その環状帯部と当接する部が凸状に形成されていることを特徴とする請求項1、2または3に記載のヘッドレストの製造方法。
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