JP4768589B2 - アミノアルコキシシラン化合物の合成方法 - Google Patents

アミノアルコキシシラン化合物の合成方法 Download PDF

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本発明は、ジアルコキシシラン化合物のアルコキシ基の1つを選択的にアミノ基に置換してアミノアルコキシシラン化合物を合成する方法に関するものである。
ジアルコキシシラン化合物のアルコキシ基をアミノ化して、アミノアルコキシシラン化合物を合成する方法はすでに一般的に知られており、公知である(非特許文献1)。
「Silicon in Organic, Organometallic, and Polymer Chemistry」著者; Michael A. Brook
しかしながら、上記の公知の方法においては、ジアルコキシシラン化合物のアルコキシ基を選択性高く1つだけアミノ化することは、ジアルコキシシラン化合物とアミン金属塩を等モルで反応させた場合には達成できない。また、上記合成方法においては、一般にジアミノ体が副生するが、モノアミノ体と沸点が近く、通常の蒸留では分離精製は困難である。同様に、未反応原料が残留した場合にもその沸点は、モノアミノ体と非常に近く、蒸留では生成分離が困難であった。このため、モノアミノ体を選択性良く合成する方法が求められていた。
従って、本発明の目的は、ジアルコキシシラン化合物と特定のアミンの金属塩を反応させてアミノアルコキシシラン化合物(モノアミノ体)を合成する方法において、ジアルコキシシラン化合物のアルコキシ基を選択性高く1つだけアミノ化し、短時間で純度の高いモノアミノ体を合成する方法を提供することにある。
かかる実情において、本発明者らは鋭意検討を行った結果、ジアルコキシシラン化合物(A)と特定のアミンの金属塩を反応させてアミノアルコキシシラン化合物(モノアミノ体)を合成する方法において、反応生成物に、合成目的物であるアミノアルコキシシラン化合物の沸点と異なる沸点を有するシラン化合物(B)を更に添加する方法であれば、ジアルコキシシラン化合物のアルコキシ基を選択性高く1つだけアミノ化することができると共に、反応生成物中に残留するアミンの金属塩をモノアミノ体の沸点と異なる沸点の化合物にすることができ、その後の減圧蒸留により短時間でモノアミノ体を合成することができることなどを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記一般式(1);RSi(OR(1)
(式中、R、Rは炭素数1〜20のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリル基または炭素数1〜20の二級または三級アミノ残基であり、ヘテロ原子を含有してもよく、R、Rは同じでも異なってもよく、互いに結合して環状構造を形成してもよく、Rは炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基またはアリル基であり、同じでも異なってもよい。)で表されるジアルコキシシラン化合物(A)と、下記一般式(2);RNHMXn−1(2)
(式中、R4は炭素数1〜20のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基またはアリル基であり、Mは周期律表のIまたはII族のアルカリ金属またはアルカリ土類金属であり、Xは陰性元素であり、nはMの原子価である。)で表されるアミンの金属塩を反応させて下記一般式(3);RSi(OR)NHR(3)
(式中、R、R、RおよびRは前記と同じである。)で表されるアミノアルコキシシラン化合物を含む第1反応生成物を得る第1工程と、該第1工程で得られた第1反応生成物に、該アミノアルコキシシラン化合物の沸点と異なる沸点を有する下記一般式(4);R Si(OR4−n(4)
(式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基またはアリル基、であり、Rは炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基またはアリル基であり、nは0〜3の整数である。)で表されるシラン化合物(B)を添加する第2工程を、有するアミノアルコキシシラン化合物の合成方法を提供するものである。
本発明の合成方法によれば、ジアルコキシシラン化合物のアルコキシ基を選択性高く1つだけアミノ化することができ、また、短時間でモノアミノ体を合成することができる。
本発明の第1工程において、前記一般式(1)で表されるジアルコキシシラン化合物(A)としては、ジアルキルジアルコキシシラン、ジシクロアルキルジアルコキシシラン、アルキルシクロアルキルジアルコキシシラン、アルキルアリルジアルコキシシラン、ジアリルジアルコキシシラン、シクロアルキルアリルジアルコキシシラン、アルキルビニルジアルコキシシラン、シクロアルキルビニルジアルコキシシラン、(ジアルキルアミノ)(アルキル)ジアルコキシシラン、(アルキルアミノ)(アルキル)ジアルコキシシラン、(シクロアルキルアミノ)(アルキル)ジアルコキシシラン、(ジアルキルアミノ)(シクロアルキル)ジアルコキシシラン、(アルキルアミノ)(シクロアルキル)ジアルコキシシラン、(シクロアルキルアミノ)(シクロアルキル)ジアルコキシシランが挙げられる。
ジアルコキシシラン化合物(A)の例示化合物としては、ジイソプロピルジメトキシシラン、t−ブチルエチルジメトキシシラン、t−ブチルエチルジメトキシシラン、ネオペンチルエチルジメトキシシラン、シクロペンチルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルシクロペンチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、ジイソプロピルジエトキシシラン、t-ブチルエチルジエトキシシラン、t−ブチルエチルジエトキシシラン、ネオペンチルエチルジエトキシシラン、シクロペンチルメチルジエトキシシラン、シクロヘキシルシクロペンチルジエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
本発明の第1工程において、前記一般式(2)中、Mの具体例としては、Mg、Liが好適である。また、Xとしては、ハロゲン原子が挙げられる。
前記一般式(2)で表されるアミンの金属塩としては、アルキルアミノマグネシウム塩、シクロアルキルアミノマグネシウム塩、アラルキルアミノマグネシウム塩、アルキルアミノリチウム塩、シクロアルキルアミノリチウム塩、アラルキルアミノリチウム塩が挙げられる。また、例示化合物としては、メチルアミノマグネシウム塩、エチルアミノマグネシウム塩、n−プロピルアミノマグネシウム塩、iso−プロピルアミノマグネシウム塩、シクロペンチルアミノマグネシウム塩、シクロヘキシルアミノマグネシウム塩、メチルアミノリチウム塩、エチルアミノリチウム塩、n−プロピルアミノリチウム塩、iso−プロピルアミノリチウム塩、シクロペンチルアミノリチウム塩、シクロヘキシルアミノリチウム塩等が挙げられる。
第1工程の合成は、通常、脱水乾燥した非プロトン性の極性溶媒、無極性溶媒またはそれらの混合溶媒を使用し、窒素またはアルゴン雰囲気下で実施する。これらの溶媒の具体例としては、凝固点が0℃以下のアルキル炭化水素化合物、環状アルキル炭化水素化合物、芳香族炭化水素化合物、これらの誘導体、エーテル化合物またはこれらの混合溶媒が使用できる。更に具体的にはペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、2−エチルヘキサン、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロオクタン、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジイソプロイルエーテル、ジブチルエーテル、およびこれらの任意の混合溶媒が挙げられる。
まず、ジアルコキシシラン化合物(A)とアミンの金属塩を反応させるが、反応における添加順序は特に制限はなく、化合物(A)の溶液にアミンの金属塩の溶液を添加しても、逆の添加でもよいが、通常、発熱反応であるので、除熱が充分である条件下に、徐々に添加しながら実施することが好ましい。ジアルコキシシラン化合物(A)に対するアミンの金属塩の使用モル比は、好ましくは1.5倍以上であり、特に好ましくは1.5倍〜2倍の範囲である。ジアルコキシシラン化合物(A)に対するアミンの金属塩の使用モル比が1.5倍未満であると、反応が遅くなり合成に時間を要する。また、2倍を越える場合、低温でもジアミノ体が多く副生してしまう点で好ましくない。
ジアルコキシシラン化合物(A)とアミンの金属塩を反応させる反応温度は、0℃以下、好ましくは0℃〜−20℃、特に好ましくは−5℃〜−20℃である。0℃を越える高い反応温度ではジアミノ体が多く副生する傾向になり、一方、−20℃未満の温度では反応が遅くなる点で好ましくない。
第1工程では、ジアルコキシシラン化合物(A)に対するアミンの金属塩の使用モル比と反応温度を適宜選択することにより、ジアルコキシシラン化合物(A)のアルコキシ基を選択性高く1つだけアミノ化することができる。そして、第1工程では、前記一般式(3)で表されるアミノアルコキシシラン化合物(合成目的物)を含む第1反応生成物を得る。第1反応生成物中には、アミノアルコキシシラン化合物の他、微量の副生物であるジアミノ体や未反応原料が含まれていてもよいが、これらの副生物は極力少ないことが好ましい。第1工程では、反応過程において、例えばガスクロマトグラフィーの分析により第1反応生成物をモニタリングすることが好ましい。すなわち、第1反応生成物中の原料のジアルコキシシラン化合物(A)と合成目的物であるアミノアルコキシシラン化合物のピークをモニターし、原料のジアルコキシシラン化合物(A)のピークの消滅を確認した後、第2工程を実施することが、最終的にアミノアルコキシシラン化合物を高純度で得られる点で好ましい。
第2工程において用いられる一般式(4)で表されるシラン化合物(B)は、第1工程の反応系で残留するアミンの金属塩と反応して、合成目的物であるモノアミノ体の沸点とは異なる沸点を有する化合物を得る目的で使用される。
シラン化合物(B)の添加は、第1工程で得られる第1反応生成物に対して行なうが、前述の如く、第1反応生成物中、ジアルコキシシラン化合物(A)の存在がなくなった後に行なうことが望ましい。
また、前記一般式(4)で表されるシラン化合物(B)の添加量は、一般式(2)で表されるアミンの金属塩の等モル以上であることが、アミンの金属塩とシラン化合物(B)の反応が十分に行なわれると共に、アミンの金属塩とシラン化合物(B)の反応物および残存するシラン化合物(B)が、後述の如く、沸点が合成目的物と異なるため、減圧蒸留で容易に除去できる点で好ましい。
シラン化合物(B)は、合成目的化合物の上記一般式(3)で示されるアミノアルコキシシラン化合物と沸点が充分に大きな差異を持つ化合物が好ましい。シラン化合物(B)の沸点は、アミノアルコキシシラン化合物の沸点に対して高くても、低くてもよいが、一般には沸点の低いほうが好ましい。両者の沸点差は、5℃以上、好ましくは10℃以上である。
シラン化合物(B)の添加は、温度が上昇しない範囲で出来るだけ速やかに実施するのが好ましい。その後反応させる温度は、0℃〜150℃、好ましくは20℃〜100℃である。このような反応温度であれば、シラン化合物(B)と残留するアミンの金属塩が反応して、合成目的物であるモノアミノ体の沸点とは異なるジアミノ体を得ることができる。
シラン化合物(B)としては、アルキルトリアルコキシシラン類、ジアルキルジアルコキシシラン類、トリアルキルアルコキシシラン類、シクロアルキルトリアルコキシシラン類、ジシクロアルキルジアルコキシシラン類、アルキルシクロアルキルジアルコキシシラン、アルキルジシクロアルキルモノアルコキシシラン、トリアルキルシクロアルキルモノアルコキシシラン、フェニルトリアルコキシシラン類、ジフェニルジアルコキシシラン類、ベンジルトリアルコキシシラン類、テトラアルコキシシラン類が挙げられる。
また、シラン化合物(B)の例示化合物としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジプロピルジメトキシシラン、ジベンジルジエトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、テトラメトキシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン等が挙げられる。
本発明においては、第2工程で得られた第2反応生成物を、分離精製する第3工程を更に実施し、目的物としてのアミノアルコキシシランを得る。分離精製は公知の方法が適用され、その中でも、減圧下での蒸留精製が好ましい。
本発明においては、ジアルコキシシラン化合物(A)と特定のアミンの金属塩を反応させてアミノアルコキシシラン化合物(モノアミノ体)を合成する方法において、反応生成物に、合成目的物であるアミノアルコキシシラン化合物の沸点と異なる沸点を有するシラン化合物(B)を更に添加するため、ジアルコキシシラン化合物のアルコキシ基を選択性高く1つだけアミノ化することができると共に、反応生成物中に残留するアミンの金属塩をモノアミノ体の沸点と異なる沸点の化合物にすることができ、その後の減圧蒸留により短時間でモノアミノ体を合成することができる。また、本発明の合成方法によって、副生成物の無いモノアミノ体が合成でき、蒸留により、容易に純度95%以上、主原料に対する収率90%以上の目的物を得ることが可能となる。
次ぎに、実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を限定するものではない。
高純度窒素ガスで充分に置換した、温度計および攪拌機付き1.0Lのフラスコに、フェニルメチルジメトキシシラン0.1モルを含有するトルエン溶液300mlを注入し、次いで、攪拌下に、冷媒により−15℃まで冷却した。その後このトルエン溶液に、別途、調製したエチルアミノリチウム塩(CNHLi)0.2モルのテトラヒドロフランの50mlスラリーを、注射器を使用して、−15℃を維持するように、徐々に滴下し反応を開始した。反応系のガスクロマログラフィーの分析で、原料のフェニルメチルジメトキシシランのピークと(エチルアミノ)フェニルメチルメトキシシランのピークをモニターした(以上が第1工程)。次いで、フェニルメチルジメトキシシランのピークの消滅を確認した時点で、0.4モルのジメチルジメトキシシラン(沸点82℃)を含有するトルエン溶液150mlを注射器で添加した。添加終了後、徐々に昇温し、40℃で2時間反応した(以上が第2工程)。反応終了後、減圧下に溶媒を一部留去した。次いで、反応混合物を遠心分離して、溶液と固体を分離した。固体は20mlのトルエンで洗浄し、洗浄液を溶液部に加えた。次いで、溶液部を減圧下の蒸留により、生成物を分離精製し、目的物である沸点133℃の(エチルアミノ)フェニルメチルメトキシシラン16.4gを得た。純度は95%で、収率はフェニルメチルジメトキシシランを基準に90%であった。
高純度窒素ガスで充分に置換した、温度計および攪拌機付き1.0Lのフラスコに、ジシクロペンチルジメトキシシラン0.1モルを含有するトルエン溶液300mlを注入し、次いで、攪拌下に、冷媒により−15℃まで冷却した。その後このトルエン溶液に、別途、調製したエチルアミノリチウム塩0.2モルのテトラヒドロフランの50mlスラリーを、注射器を使用して、−15℃を維持するように、徐々に滴下し反応を開始した。反応系のガスクロマログラフィーの分析で、原料のジシクロペンチルジメトキシシランのピークと(エチルアミノ)ジシクロペンチルメトキシシランのピークをモニターした(以上が第1工程)。次いで、ジシクロペンチルジメトキシシランのピークの消滅を確認した時点で、0.4モルのジメチルジメトキシシランを含有するトルエン溶液150mlを注射器で添加した。添加終了後、徐々に昇温し、60℃で2時間反応した(以上が第2工程)。反応終了後、減圧下に溶媒を一部留去した。次いで、反応混合物を遠心分離して、溶液と固体を分離した。固体は20mlのトルエンで洗浄し、洗浄液を溶液部に加えた。次いで、減圧下の蒸留により、生成物を分離精製し、目的物である沸点165℃の(エチルアミノ)ジシクロペンチルメトキシシラン21.0gを得た。純度は95%で、収率はジシクロペンチルジメトキシシランを基準に92%であった。
比較例1
高純度窒素ガスで、充分に置換した、温度計および攪拌機付きフラスコに、フェニルメチルジメトキシシラン0.1モルを含有するトルエン溶液300mlを、窒素ガス雰囲気下にフラスコに注入した。次いで、攪拌下に冷媒により、−10℃まで冷却した。別途、調製したエチルアミノリチウム塩0.11モルのテトラヒドロフランの50mlスラリーを注射器を使用して、窒素気流下に−15℃を維持するように、徐々に滴下した。反応系のガスクロマログラフィーの分析で、原料のフェニルメチルジメトキシシランのピークとモノアミノ置換体のピークをモニターしながら、フェニルメチルジメトキシシランのピークの消滅を確認した時点で反応温度を徐々に昇温し、40℃で8時間反応した。反応終了後、減圧下に溶媒を一部留去した。次いで、反応混合物を遠心分離して、溶液と固体を分離した。固体は20mlのトルエンで洗浄し、洗浄液を溶液部に加えた。次いで、減圧下蒸留により、生成物を分離精製し、目的物である(エチルアミノ)フェニルメチルメトキシシラン(純度80%)をフェニルメチルジメトキシシラン基準の収率75%で合成できた。
比較例2
高純度窒素ガスで、充分に置換した、温度計および攪拌機付きフラスコに、フェニルメチルジメトキシシラン0.1モルを含有するトルエン溶液300mlを、窒素ガス気下にフラスコに注入した。次いで、攪拌下に冷媒により、−15℃まで冷却した。別途、調製したエチルアミノリチウム塩0.15モルのテトラヒドロフランの50mlスラリーを注射器を使用して、窒素気流下に−15℃を維持するように、徐々に滴下した。反応系のガスクロマログラフィーの分析で、原料のフェニルメチルジメトキシシランのピークとモノアミノ置換体のピークをモニターしながら、フェニルメチルジメトキシシランのピークの消滅を確認した時点で反応温度を徐々に昇温し、0℃で5時間反応した。反応終了後、減圧下に溶媒を一部留去した。次いで、反応混合物を遠心分離して、溶液と固体を分離した。固体は20mlのトルエンで洗浄し、洗浄液を溶液部に加えた。次いで、減圧下蒸留により、生成物を分離精製し、目的物である(エチルアミノ)フェニルメチルメトキシシラン(純度65%)をフェニルメチルジメトキシシラン基準の収率78%で合成できた。
上記の実施例と比較例より、本発明の合成方法は、ジアルコキシシランのアルコキシ基を選択性高く二級アミノ基に置換し、従来公知の合成手法に比較して、純度の高い化合物を収率よく短時間で合成できることがわかる。

Claims (7)

  1. 下記一般式(1);RSi(OR(1)
    (式中、R、Rは炭素数1〜20のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリル基または炭素数1〜20の二級または三級アミノ残基であり、ヘテロ原子を含有してもよく、R、Rは同じでも異なってもよく、互いに結合して環状構造を形成してもよく、Rは炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基またはアリル基であり、同じでも異なってもよい。)で表されるジアルコキシシラン化合物(A)と、
    下記一般式(2);RNHMXn−1 (2)
    (式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基またはアリル基であり、Mは周期律表のIまたはII族のアルカリ金属またはアルカリ土類金属であり、Xは陰性元素であり、nはMの原子価である。)で表されるアミンの金属塩を反応させて下記一般式(3);
    Si(OR)NHR(3)
    (式中、R、R、RおよびRは前記と同じである。)で表されるアミノアルコキシシラン化合物を含む第1反応生成物を得る第1工程と、
    該第1工程で得られた第1反応生成物に、該アミノアルコキシシラン化合物の沸点と異なる沸点を有する下記一般式(4);
    Si(OR4−n(4)
    (式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基またはアリル基、であり、Rは炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基またはアリル基であり、nは0〜3の整数である。)で表されるシラン化合物(B)を添加する第2工程を、有することを特徴とするアミノアルコキシシラン化合物の合成方法。
  2. 前記第1工程において、前記一般式(2)で表されるアミンの金属塩の添加量が、前記一般式(1)で表されるジアルコキシシラン化合物(A)の1.5倍モル以上であることを特徴とする請求項1に記載のアミノアルコキシシラン化合物の合成方法。
  3. 前記第1工程において、前記一般式(1)で表されるジアルコキシシラン化合物(A)と前記一般式(2)で表されるアミンの金属塩を反応させる反応温度が、0℃以下であることを特徴とする請求項1または2記載のアミノアルコキシシラン化合物の合成方法。
  4. 前記アミノアルコキシシラン化合物と前記一般式(4)で表されるシラン化合物(B)の沸点差が、5℃以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のアミノアルコキシシラン化合物の合成方法。
  5. 第2工程で得られた第2反応生成物を、減圧蒸留して精製する第3工程を更に有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のアミノアルコキシシラン化合物の合成方法。
  6. 前記第2工程において、前記一般式(4)で表されるシラン化合物(B)の添加量が、前記一般式(2)で表されるアミンの金属塩の等モル以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のアミノアルコキシシラン化合物の合成方法。
  7. 前記一般式(4)で表されるシラン化合物(B)が添加される第1工程の反応生成物中には、前記一般式(1)で表されるジアルコキシシラン化合物(A)が存在していないことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のアミノアルコキシシラン化合物の合成方法。
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