JP4768097B2 - 活性酸素消去剤、血小板凝集抑制剤、皮膚化粧料および浴用剤 - Google Patents

活性酸素消去剤、血小板凝集抑制剤、皮膚化粧料および浴用剤 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、日焼けなどの外的刺激による皮膚の荒れ、シワ、タルミ、くすみ、色素の異常沈着、アレルギー等の予防または改善に有効な皮膚化粧料および浴用剤、ならびに、皮膚化粧料構成成分として好適な活性酸素消去剤および血小板凝集抑制剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
籐茶は学名Ampelopsis grossedentata(Hand.−Mazz.)W.T.Wang CVのぶどう科植物であって、中国の中部から南部にわたる広い地域で自生する多年生の蔓性植物であるが、台湾では栽培もされている。
【0003】
中国では古来この植物の葉部を飲料として利用する地方があるほか、根部または全草が黄疸性肝炎、風邪、のどの痛み、急性結膜炎等の治療のための民間薬として利用されてきた。しかしながら、これらの用途における有効成分や薬理作用についてはほとんど解明されていない。
【0004】
籐茶の葉部からアンペロプシンと呼ばれるフラボノイドを単離したという報告(中国薬学雑誌,vol.31,458〜461,1996年)もあるが、単離されたアンペロプシンの薬理作用については血圧降下作用が報告されているにすぎない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、何らかの有用成分を含有することは予想されていてもその解明がなされないまま低いレベルの利用に止まっていた籐茶について有用成分を探索し、新規な用途を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、籐茶を原料にして安全性の高い活性酸素種消去剤、血小板凝集抑制剤、皮膚化粧料および浴用剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、本発明者らにより血小板凝集抑制作用を有することが確認された藤茶枝葉部の抽出物を有効成分とする血小板凝集抑制剤(血栓症の予防・治療用途を除く。)を提供するものである。
【0008】
籐茶枝葉部に含まれていて活性酸素消去作用を有する物質は、籐茶の枝葉部を親水性有機溶媒(たとえばメタノール、エタノール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール等)、水、またはこれらの混合物を用いて容易に抽出することができる。
【0009】
血小板凝集抑制作用を有する籐茶抽出物も同様の抽出溶媒を用いる抽出によって得られるが、親水性有機溶媒による抽出物が強い活性を示し、それに比べると水抽出物の活性は弱い。
【0010】
したがって、親水性有機溶媒による籐茶枝葉部抽出物が活性酸素消去作用と血小板凝集抑制作用のいずれにおいても強い活性を示し、皮膚化粧料や浴用剤に配合する成分として有利なものである。
【0011】
活性酸素消去作用と血小板凝集抑制作用が籐茶抽出物中のいかなる化合物によるものなのかは確認されていないが、おそらくは、複数の化合物の作用が複合しているものと推察される。なお、本発明による活性酸素消去剤の有効成分となる籐茶枝葉部抽出物中には前記公知のフラボノイドであるアンペロプシンも含まれていると考えられ、また、フラボノイドは一般に活性酸素消去作用を有することが知られている。このため、籐茶枝葉部抽出物の活性酸素消去作用にはアンペロプシンが関与している可能性も考えられたが、後記試験例1の結果が示すように、籐茶枝葉部抽出物の活性酸素消去作用に比べればアンペロプシンの活性酸素消去作用は微弱である。したがって、アンペロプシンの関与はあり得るとしても、主要活性成分はアンペロプシンではないことが確認された。
【0012】
活性酸素消去作用や血小板凝集抑制作用を有する籐茶枝葉部抽出物は、皮膚の好ましくない変化を防ぐための皮膚化粧料や浴用剤の構成成分として有用なものである。すなわち、皮膚は紫外線等の環境因子の刺激を直接受けるため活性酸素が発生しやすい器官であるから、何らかの理由により生体の活性酸素消去作用が十分に働かないとスーパーオキサイドアニオン(O )、過酸化水素(H)、ヒドロキシラジカル(HO・)、一重項酸素()等、活性酸素種の濃度が上昇し、それが原因でメラニンが異常生成してシミが生じたり、シワ、タルミ、肌荒れ等を生じたりする。また、なんらかの外部刺激により血小板の凝集反応が生じた場合も皮膚は炎症やアレルギー症状を起こす。
【0013】
これら皮膚に現れる老化現象や障害は、日常的に使われる皮膚化粧料や浴用剤に活性酸素消去作用および血小板凝集抑制作用を有する籐茶枝葉部抽出物を配合しておくことにより効果的に予防され、あるいは改善されるのである。
【0014】
活性酸素消去作用等を示す籐茶抽出物は、親水性有機溶媒を用いて得られた抽出物といえども水溶性であり、また多くの化粧料に配合しても安定であり、さらに経皮的に人体内によく吸収される性質のものである。しかも、皮膚に塗布しても皮膚を刺激したり炎症を起こさせたりすることがない。したがって、皮膚化粧料に配合してその有用作用を活用するのにきわめて好都合な性質を備えている。
【0015】
上記有用作用を示す物質の抽出原料とする藤茶の枝葉部は、生のものでも乾燥物でも差し支えないが、あらかじめヘキサン等の非極性溶媒を用いて脂質を抽出した乾燥物を用いると、活性成分を効率よく抽出することができる。
【0016】
抽出条件および抽出に用いる装置は特に限定されないが、好適には重量比で5〜15倍量の前記抽出溶媒に藤茶の枝葉部を浸漬し、常温ないし100℃程度の加熱下にゆるやかに撹拌しながら可溶性成分を溶出させる。濾過または遠心分離して得られた抽出液から溶媒を留去するとペースト状の濃縮物が得られ、さらに乾燥すれば、固形の抽出物が得られる。ただし、活性酸素消去剤、血小板凝集抑制剤、あるいは皮膚化粧料構成成分として利用する藤茶枝葉部抽出物は固形の抽出物にしたものである必要はなく、上記抽出液またはその濃縮液の状態のものであってもよい。これらは、本発明の目的達成を妨げない限り、活性炭処理、吸着樹脂処理、イオン交換樹脂処理、液−液向流分配等の方法により精製してから用いてもよい。
【0017】
得られた藤茶枝葉部抽出物またはそれを適宜精製したものは、そのまま、あるいは他の活性物質や成形助剤と共に、任意の剤形の活性酸素消去剤または血小板凝集抑制剤とすることができる。
【0018】
活性酸素消去作用および血小板凝集抑制作用を有する籐茶枝葉部抽出物(上述のようにして活性酸素消去剤または血小板凝集抑制剤として製剤化されたものであってもよい)を皮膚化粧料または浴用剤に配合する場合、好適配合率は皮膚化粧料の種類や籐茶抽出物の種類によっても異なるが、平均的な籐茶抽出物として0.001〜10重量%(特に好ましくは0.05〜2重量%)程度である。
【0019】
本発明による皮膚化粧料の代表的な形態としては、軟膏、クリーム、乳液、ローション、パック等があるが、これらに限定されるわけではない。
【0020】
藤茶抽出物を配合することによって他の皮膚化粧料構成成分または浴用剤構成成分の選択が制限されることはなく、たとえばアボガド油、コメヌカ油、コメ胚芽油、ラノリン、スクワラン等の油性物質;グリセリン、1,3−ブチレングリコール、コラーゲン、ヒアルロン酸およびその塩、コンドロイチン硫酸およびその塩、キトサン、キチン等の保湿剤;グリセロリン脂質、スフィンゴ脂質、グリセロ糖脂質、スフィンゴ糖脂質等の複合脂質;SOD、カタラーゼ、β−カロチン、イチョウ葉抽出物、ビタミンCおよびその誘導体、ビタミンEおよびその誘導体、オウゴン抽出物、クジン抽出物等の活性酸素消去作用物質;グアイアズレン、カマアズレンおよびその誘導体;グリチルリチン酸、グリチルレチン酸およびその塩、グリチルレチン酸誘導体、酸化亜鉛等の抗炎症剤;その他各種植物抽出物、増粘剤、防腐剤、紫外線吸収剤、香料、酸化防止剤、水、アルコール等、原料として通常使用されるものを任意に配合することができる。
【0021】
【実施例】
抽出例1
乾燥した藤茶枝葉部の粗砕物500gを水5リットルに投入し、還流加熱下に4時間抽出した。その後、濾過して得られた抽出液を減圧下に濃縮してペースト状物を得、それを凍結乾燥して、粉末状抽出物97gを得た。
【0022】
抽出例2
乾燥した藤茶枝葉部の粗砕物500gを50容量%含水エタノール5リットルに投入し、還流加熱下に4時間抽出した。その後、濾過して得られた抽出液を減圧下に濃縮してペースト状物を得、それを凍結乾燥して、粉末状抽出物130gを得た。
【0023】
抽出例3
乾燥した藤茶枝葉部の粗砕物500gをエタノール5リットルに投入し、還流加熱下に4時間抽出した。その後、濾過して得られた抽出液を減圧下に濃縮してペースト状物を得、それを凍結乾燥して、粉末状抽出物79gを得た。
【0024】
抽出例4
乾燥した藤茶枝葉部の粗砕物500を1,3−ブチレングリコール7リットルに投入し、95℃で5時間抽出した。冷却後、濾過して得られた濾液を5℃に5日間静置し、生じたオリや沈殿をケイソウ土濾過により除去し、澄明な抽出液(固形分濃度1.05重量%)6リットルを得た。
【0025】
抽出例5
乾燥した藤茶の枝葉部粗砕物500gを80%エタノール5リットルに投入し、還流加熱下に4時間抽出した。得られた抽出液を濾過し、減圧下に濃縮してペースト状物を得、それを凍結乾燥して、粉末状抽出物100gを得た。
【0026】
抽出例6
乾燥した藤茶の枝葉部粗砕物500gをプロピレングリコール7リットルに投入し、95℃で5時間抽出した。冷却後、濾過して得られた濾液を5℃に5日間静置し、生じたオリや沈殿をケイソウ土濾過により除去し、澄明な抽出液(固形分濃度0.26重量%)6リットルを得た。
【0027】
試験例1
抽出例1〜3の各例で得られた藤茶枝葉部抽出物および対照例としてのアンペロプシンについて、スーパーオキサイド消去作用、過酸化水素消去作用、およびDPPH(ジフェニルピクリルヒドロラジカル)に対するラジカル消去作用を試験した。試験法は次のとおりである。
【0028】
スーパーオキサイド消去作用(NBT法):3mMキサンチン、0.05M NaCO緩衝液(pH10.2)、3mM EDTA、BSA溶液および0.75mM NBT 0.1mlを試験管にとり、これに試料溶液0.1mlを添加し、25℃で10分間放置する。次いでキサンチンオキシダーゼ溶液を加えて素早く撹拌し、25℃で20分間静置する。その後6mM塩化銅を加えて反応を停止させ、560nmにおける吸光度を測定する。同様の操作と吸光度測定を、酵素溶液を添加せずに行う。さらに、試料溶液を添加せずに蒸留水を添加した場合についても同様の測定を行い、次式によりスーパーオキサイド消去率を求める。
【0029】
消去率(%)=〔1−(St−So)/(Bt−Bo)〕×100
但し
St:試料溶液添加,酵素溶液添加時の吸光度
So:試料溶液添加,酵素溶液無添加時の吸光度
Bt:試料溶液無添加,酵素溶液添加時の吸光度
Bo:試料溶液無添加,酵素溶液無添加時の吸光度
【0030】
試料溶液の試料濃度を段階的に変更して上記抑制率の測定を行い、活性酸素産生の抑制率が50%になる試料溶液の濃度を内挿法により求める。
【0031】
過酸化水素消去作用:過酸化水素の標準溶液(濃度1.5mM)10μlに試料溶液10μlを加え、37℃で20分間インキュベートしたのち発色試薬〔DA−−64(和光純薬)を10mM、トライトンX−100を0.5%含む0.1M PIPES緩衝液(pH7.0)にペルオキシダーゼ溶液(100unit/ml,和光純薬)1mlを加え、全量を100mlに調整したもの〕2.98mlを添加し、37℃で5分間インキュベートし、その後、727nmにおける吸光度を測定する。同様の操作と吸光度測定を、過酸化水素の標準溶液を添加せずに行う。さらに、試料溶液を添加せずに蒸留水を添加した場合についても同様の測定を行い、次式により過酸化水素の消去率を求める。
【0032】
消去率(%)=〔1−(C−D)/(A−B)〕×100
但し
A:過酸化水素標準溶液添加,試料溶液無添加時の吸光度
B:過酸化水素標準溶液無添加,試料溶液無添加時の吸光度
C:過酸化水素標準溶液添加,試料溶液添加時の吸光度
D:過酸化水素標準溶液無添加,試料溶液添加時の吸光度
【0033】
試料溶液の試料濃度を段階的に変更して上記消去率の測定を行い、過酸化水素の消去率が50%になる試料溶液の濃度(ppm)を内挿法により求める。
【0034】
DPPHに対するラジカル消去作用:1.5×10−4M DPPHメタノール溶液3mlに試料溶液3mlを加え、直ちに容器を密栓して振り混ぜ、30分間静置する。その後、520nmの吸光度を測定する。対照試験として、試料溶液の代わりにその溶媒を用いて同様に操作し、520nmの吸光度を測定する。また、空試験として、メタノールに試料溶液3mlを加えたのち直ちに520nmの吸光度を測定する。測定された各吸光度より、次式によりラジカル消去率を算出する。
【0035】
消去率(%)=〔1−(B−C)/A〕×100
但し
A:対照試験の吸光度
B:試料溶液を添加した場合の吸光度
C:空試験の吸光度
【0036】
試料溶液の試料濃度を段階的に変更して上記消去率の測定を行い、DPPHラジカルの消去率が50%になる試料溶液の濃度を内挿法により求める。
試験結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
Figure 0004768097
【0038】
試験例2
抽出例2および抽出例3で得られた藤茶枝葉部抽出物および対照例としてのアンペロプシンについて、下記の方法で血小板凝集抑制作用を試験した。
【0039】
血小板凝集抑制作用:日本種白色家兎の血液に77mM−EDTAを1/10量添加し、1000rpmで10分間遠心分離して沈殿物を除く。上清を2100rpmで10分間遠心分離し、沈殿した血小板を採取する。得られた血小板を血小板洗浄液に浮遊させ、2100rpmで10分間遠心分離する。沈殿した血小板を採取し、血小板数が30万個/μlになるように血小板浮遊液に浮遊させる。上述のようにして調製した洗浄血小板浮遊液233μlに塩化カルシウム溶液1μlを加え、37℃に1分間保温する。そこに試料溶液1μlを加えて更に2分間同温度で保った後、1分間攪拌する。次いでコラーゲン溶液を25μl添加し、37℃で10分保持後、可視光線透過率Aを測定して血小板凝集状態の指標とする。別に、試料溶液を添加しない他は上記と同様に操作して可視光線透過率Bを測定し、測定された可視光線透過率より次式により血小板凝集抑制率を算出する。
血小板凝集抑制率(%)=〔(B−A)/B〕×100
【0040】
試料溶液の濃度を段階的に変更して上記方法により抑制率を測定し、抑制率が50%になる試料溶液の濃度IC50(ppm)を内挿法により求める。
試験結果は表2のとおりであった。
【0041】
【表2】
Figure 0004768097
【0042】
実施例1
抽出例2で得られた藤茶枝葉部抽出物を配合した下記組成の乳液を乳液製造の常法に従い製造した。
藤茶枝葉部抽出物 1g
セチルアルコール 0.5g
ミツロウ 2g
POE(10)モノオレイン酸ソルビタン 1g
グリセリンモノステアリン酸エステル 1g
ヒアルロン酸ナトリウム 0.1g
プロピレングリコール 5g
エタノール 3g
エチルパラベン 0.3g
香料 0.03g
精製水 残部(全量を100mlとする)
【0043】
上記乳液、および藤茶枝葉部抽出物を配合しないほかは上記と同じ原料から同様にして製造された比較例乳液について、下記の塗布試験を行なった。
被験者:18〜40歳の女性多数の中から、下記判定1の評価基準で評価1または2に当たる肌荒れと判定された者20名を選抜して被験者とした。
塗布試験:各被験者に、顔の左半分に実施例1の乳液を、右半分には比較例乳液を、朝夕各2回、30日間塗布させた。
【0044】
〔判定1・荒れ肌改善効果〕
塗布試験終了後、シルフロ(FLEXICL DEVELOPMENTS LTD製)によるレプリカ法を用いて顔の肌のレプリカをとり、50倍のマイクロスコープで皮紋の状態および角質剥離状態を観察し、下記評価基準で肌の状態を判定した。
【0045】
評点 評価
1 角層の剥離が非常に多い。皮溝・皮丘が消失している。(肌荒れ状態)
2 角層の剥離が多い。皮溝・皮丘が明瞭でない。(肌荒れ状態)
3 角層が若干剥離している。皮溝・皮丘は認められるが平坦。(普通肌)
4 角層の剥離が僅かに認められる。皮溝・皮丘が鮮明。(比較的美しい肌)
5 角層の剥離が殆ど無い。皮溝・皮丘が鮮明で整っている。(美しい肌)
【0046】
結果は表3に示したとおりで、実施例乳液を塗布した部分は比較例乳液を塗布した部分に比べて顕著に肌荒れが改善されていた。
【0047】
【表3】
Figure 0004768097
【0048】
〔判定2・くすみ改善効果〕
乳液塗布開始前と塗布終了後の肌について、くすみの指標となるメラニン量およびエリスマ量をメグリサメーター(日本ユーロテック社製)により測定し、30日間の塗布によるメラニン量およびエリスマ量の低下率から下記の評価基準でくすみ改善効果を判定した。
【0049】
Figure 0004768097
【0050】
結果を表4に示す。実施例乳液を塗布した肌は比較例乳液を塗布した肌に比べてくすみの点でも明らかに改善されていた。
【0051】
【表4】
Figure 0004768097
【0052】
〔判定3・官能評価〕
使用感と肌への効果について、実施例品と比較例品を比較した場合の優劣を被験者全員に質問した。回答の集計結果は表5のとおりで、官能評価によっても前記機器による評価結果と合致する効果と優れた使用感が確認された。
【0053】
【表5】
Figure 0004768097
【0054】
実施例2
抽出例2による藤茶枝葉部抽出物を配合した下記組成のクリームを、クリーム製造の常法に従い製造した。
藤茶枝葉部抽出物 2g
セトステアリルアルコール 3.5g
スクワラン 40g
ミツロウ 3g
還元ラノリン 5g
エチルパラベン 0.3g
POE(20)モノステアリン酸ソルビタン 2g
グリセリンモノステアリン酸エステル 2g
1,3−ブチレングリコール 5g
香料 0.03g
グリセリン 5g
精製水 残部(全量を100mlとする)
【0055】
実施例3
抽出例3による藤茶枝葉部抽出物を配合した下記組成の化粧水を、化粧水製造の常法に従い製造した。
藤茶枝葉部抽出物 0.5g
グリセリン 4g
1,3−ブチレングリコール 4g
エタノール 7g
POE(20)モノステアリン酸ソルビタン 0.5g
メチルパラベン 0.05g
クエン酸 0.01g
クエン酸ソーダ 0.1g
香料 0.05g
精製水 残部(全量を100mlとする)
【0056】
実施例4
抽出例4による藤茶枝葉部抽出液を配合した下記組成のパックを常法により製造した。
藤茶枝葉部抽出液 6g(固形分として0.0063g)
ポリビニルアルコール 15g
ポリエチレングリコール 3g
プロピレングリコール 7g
エタノール 10g
メチルパラベン 0.05g
香料 0.05g
精製水 残部(全量を100mlとする)
【0057】
実施例5
抽出例5による藤茶枝葉部抽出物を配合した下記組成の浴用剤を常法により製造した。
藤茶枝葉部抽出物 5g
モノラウリン酸ソルビタン 1g
POE(20)モノステアリン酸ソルビタン 1.5g
カルボキシビニルポリマー 0.05g
メチルパラベン 0.1g
1,3−ブチレングリコール 10g
変性アルコール 10g
香料 少量
精製水 残部(全量を100mlとする)
【0058】
実施例6
抽出例6による藤茶枝葉部抽出液を配合した下記組成の乳液を製造した。
藤茶枝葉部抽出液 10g(固形分として0.00026g)
セチルアルコール 0.5g
ミツロウ 2g
POE(10)モノオレイン酸ソルビタン 1g
グリセリンモノステアリン酸エステル 1g
ヒアルロン酸ナトリウム 0.1g
プロピレングリコール 5g
エタノール 3g
エチルパラベン 0.3g
香料 0.03g
精製水 残部(全量を100mlとする)
【0059】
【発明の効果】
上述のように、籐茶から得られる活性酸素消去性成分および血小板凝集抑制性成分は活性が強いだけでなく皮膚に適用しても安全であり、皮膚化粧料や浴用剤の構成成分としての適性を備えている。したがって、本発明によれば皮膚の炎症や老化を防止する作用に優れた化粧料および浴用剤が提供されると共に、籐茶の新しい高度利用の方法が提供されることになる。

Claims (1)

  1. 藤茶枝葉部抽出物を有効成分として含有することを特徴とする血小板凝集抑制剤(血栓症の予防・治療用途を除く。)
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