JP4768077B1 - パイプカッタ - Google Patents

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Abstract

【課題】円滑に動作し、機械的摩耗が少なく、耐久性が良く、肉厚の厚いパイプを切る事が可能で、小形化を実現することが出来るパイプカッタを提供する。
【解決手段】中心軸を有しないメインギア7及びカム取付けギア8が、第1のピニオン11と第2のピニオン14aと第3のピニオン14bと第4のピニオン15と第5のピニオン18とを介して、独立的に回転させられ、メインギア7と第1のピニオン11の組み合せの減速比に対して、第1のピニオン11に対するカム取付けギア8の減速比の差を利用して、メインギア7が1回転する間に連続的に少しずつ、カム取付けギア8がメインギア7対して相対的にずれていき、最終的にカム取付けギア8と、カム取付けギア8に固定された第1のカム10が、メインギア7対して相対的に1回転する構成とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、パイプ(チューブ)を切断するパイプカッタに関し、特に金属製の円筒パイプを自動的に輪切り切断するのに適するパイプカッタに関する。
ステンレスパイプ等、金属製の円筒パイプを、輪切りすなわち軸心方向に対して垂直な方向に切ることにより、所定長さに切断する場合、鋸刃によりパイプを切断することが従来より行われており、種々のパイプカッタが知られている(例えば、特許文献1参照)。
図1は、従来のパイプカッタの動作を説明する正面図で(a)切断開始時の状態及び(b)切断途中の回転方向を示す図である。 図2は、従来のパイプカッタの動作を説明する正面図で切断終了時の状態を示す図である。特許文献1に示したような従来のパイプカッタにおいては、図1及び図2に示したように、筐体に回転自在に軸支され回転駆動手段により回転駆動される第1のピニオン11と、該第1のピニオン11と噛合され前記筐体に回転自在に装着されたメインギア7と、該メインギア7と平行にかつ独立に回転可能に前記筐体に装着され前記メインギア7の歯数よりも一歯だけ少ない歯数を有するカム取付けギア8と、該カム取付けギアの内壁に沿って固定された第1のカム10と、前記メインギア7及び前記カム取付けギア8に噛合され前記筐体に回転自在に軸支された両ギア共用ピニオン28と、前記メインギア7の中心部に設けられた開口部を通して被切断パイプ25が通過するように該被切断パイプ25を着脱自在に保持するパイプ固定用チャック24と、一部にカッタ刃23が固定され、尚且つ前記カム10のカム面に係合して回動するベアリングを有し前記メインギア7の平面部にホルダ軸29によって回動自在に軸支された旧型メインホルダ20bとを備えて構成される。
特許第3723919号公報
しかし、特許文献1のような従来のパイプカッタでは、歯数の1つ違うカム取付けギアとメインギアをリンクギアにて連動させる構造の為、リンクギアとカム取付けギアの間のピッチ円直径が合わずに隙間が非常に大きくなり、これらのギアの噛みあわせに、機械的な無理が生じる。この為、ギアの変形や磨耗が生じやすいという構造上の問題があった。
また、上述した従来のパイプカッタでは、メインギアよりも、カム取付けギアの歯数が1つだけ少ない事により、メインギアが1回転する間に、メインギアとカム取付けギアがギアの歯1つ分だけずれていく事を利用してカムを動かしている為、カムがメインギアに対して1回転する間にメインギアが何回転出来るかは、カム駆動ギアの歯数で決まってくる
この為、刃物がパイプを1回転する間に刃物がパイプに切り込んでいく深さが同一の条件の場合、バイプの肉厚が2倍になれば、カム取付けギアの歯数を2倍にしなければ、パイプを最後まで切断することが出来ないという問題があった。
カム取付けギアの歯数を2倍にするには、メインギア、カム取付けギアの大きさ(ギアの歯数)を約2倍にする必要があり、本体の大きさを小型化するのには大きな弊害となる事から、設計上の制約が大きいという問題があった。
本発明は従来の上記実情に鑑みてなされたものであり、従って本発明は、機械的に無理な構造を持たず、円滑に動作し、機械的摩耗が少なく、耐久性が良く、肉厚の厚いパイプを切る事が可能で、小形化を実現することが出来るパイプカッタを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、筐体に回転自在に軸支され回転駆動手段により回転駆動される第1のピニオンと、
該第1のピニオンと噛合され前記筐体に回転自在に装着されたメインギアと、
該メインギアと回転面を平行にかつ回転中心を同心としてかつ独立に回転可能に前記筐体に装着され前記メインギアのピッチ円直径が同一ではないギア歯を有するカム取付けギアと、
該カム取付けギアの内壁に沿って固定されたカムと、
前記カム取付けギアに噛合され前記筐体に回転自在に軸支された第2のピニオンと、
該第2のピニオンと同一軸で連結固定され、同時に回転する第3のピニオンと、
該第3のピニオンに噛合され前記筐体に回転自在に軸支された第4のピニオンと、
該第4のピニオンに噛合され、及び前記メインギアに噛合され、尚且つ前記筐体に回転自在に軸支された第5のピニオンと、
前記メインギアの中心部に設けられた開口部を通して被切断パイプが通過するように該被切断パイプを着脱自在に保持するパイプ固定用チャックと、
前記カムのカム面に追従して回動するカムフォアを有し前記メインギアの平面部に直線運動可能に配設されたメインホルダと、
該メインホルダに固定されたカッタ刃と、
を具備することを特徴とするパイプカッタを提供する。
前記カム取付けギアが、前記第2のピニオンと前記第3のピニオンと前記第4のピニオンと前記第5のピニオンとを介して、前記メインギアより回転駆動力を受けて、メインギアと共に回転することが好ましい。
本発明の第2の態様は、筐体に回転自在に軸支され回転駆動手段により回転駆動される第1のピニオンと、
該第1のピニオンと噛合され前記筐体に回転自在に軸支された第5のピニオンと、
該第5のピニオンに噛合され前記筐体に回転自在に装着されたメインギアと、
該メインギアと回転面を平行にかつ回転中心を同心としてかつ独立に回転可能に前記筐体に装着され前記メインギアのピッチ円直径が同一ではないギア歯を有するカム取付けギアと、
該カム取付けギアの内壁に沿って固定されたカムと、
前記第1のピニオンに噛合され前記筐体に回転自在に軸支された第3のピニオンと、
該第3のピニオンと同一軸で連結固定され、同時に回転する第2のピニオンと、
前記第2のピニオンに噛合された前記カム取付けギアと、
前記メインギアの中心部に設けられた開口部を通して被切断パイプが通過するように該被切断パイプを着脱自在に保持するパイプ固定用チャックと、
前記カムのカム面に追従して回動するカムフォアを有し前記メインギアの平面部に直線運動可能に配設されたメインホルダと、
該メインホルダに固定されたカッタ刃と、
を具備することを特徴とするパイプカッタを提供する。
前記カム取付けギアが、前記第2のピニオンと前記第3のピニオンを介して、前記第1のピニオンより回転駆動力を受け、同時に前記メインギアが、前記第5のピニオンを介して、前記第1のピニオンより回転駆動力を受けてカム取付けギアと共に回転することが好ましい。前記カム取付けギアと、該カム取付けギアに噛合された第2のピニオンが、他のギアと違うモジュールでも動作可能とすることがさらに好ましい。
前記カム取付けギアに対し、前記カムと前記カムフォアと前記メインホルダと前記カッタ刃の組み合わせが、複数組配設され、複数のカッタ刃で同時にパイプの切削を行うことが好ましい。
本発明のパイプカッタによれば、円滑に動作し、機械的摩耗が少なく、耐久性が良く、肉厚の厚いパイプを切る事が可能で、小形化を実現することが出来る。
詳細には、本発明のパイプカッタによれば、従来のようなピッチ円直径の違うギアを無理に1つのギアで駆動する事も無く、機械的摩耗が極めて小さくなると共に、理想的な歯車の係合動作であるために極めて円滑な安定した動作を実現することができる。また、ギアのモジュール、減速比の組み合わせを変更することによって、種々のサイズの構造を容易に構成することができ、なお且つ、従来の構造では大型化が必要だった肉厚の厚いパイプの切断可能なパイプカッタを筐体の大きさを大型化する事無く構築可能なため、耐久性の良好な小形で汎用性の高いカッタ装置を容易に形成することができる。
従来のパイプカッタの動作を説明する正面図で(a)切断開始時の状態及び(b)切断途中の回転方向を示す図である。 従来のパイプカッタの動作を説明する正面図で切断終了時の状態を示す図である。 本発明の実施例1のパイプカッタの正面図である。 本発明の実施例1のパイプカッタの裏面図である。 本発明の実施例1のパイプカッタの要部正面図である。 本発明の実施例1のパイプカッタのA−A´断面図である。 図6に示した本発明の実施例1のパイプカッタの一部を分解して示した拡大分解断面図である。 本発明の実施例1のパイプカッタの動作を説明する正面図で(a)切断開始時の状態及び(b)切断途中の回転方向を示す図である。 本発明の実施例1のパイプカッタの動作を説明する図で(a)切断終了時の状態を示す正面図及び(b)a部拡大図である。 本発明の実施例2のパイプカッタの動作を説明する正面図で(a)切断開始時の状態及び(b)切断途中の回転方向を示す図である。 本発明の実施例2のパイプカッタの動作を説明する図で(a)切断終了時の状態を示す正面図及び(b)b部拡大図である。 本発明の変形例のパイプカッタの要部正面図である。 本発明の変形例のパイプカッタの正面図である。 本発明の変形例のパイプカッタの裏面図である。 本発明の実施例4のパイプカッタのA−A´断面図である。
以下、本発明のパイプカッタの好ましい実施形態について、実施例を用いて具体的に説明する。
{構成}
図3は、本発明の実施例1のパイプカッタの正面図である。図4は、本発明の実施例1のパイプカッタの裏面図である。図5は、本発明の実施例1のパイプカッタの要部正面図である。図6は、本発明の実施例1のパイプカッタのA−A´断面図である。図7は、図6に示した本発明の実施例1のパイプカッタの一部を分解して示した拡大分解断面図である。図8は、本発明の実施例1のパイプカッタの動作を説明する正面図で(a)切断開始時の状態及び(b)切断途中の回転方向を示す図である。図9は、本発明の実施例1のパイプカッタの動作を説明する図で(a)切断終了時の状態を示す正面図及び(b)a部拡大図である。本発明の実施例1のパイプカッタは、図6に示したように、第1の筐体1及び第2の筐体2が接続、結合されて全体として一つの筐体を形成している。第1の筐体1の中心部には孔1aが形成され、この孔1aの中心部には、パイプ固定用チャック24が固定されており、その周囲には第1の主ベアリング取付けリング3が第1の筐体1に固定されている。図5は図3に示したメインホルダ20が1/3回転した状態での要部を示す。図6は、図3に示すA−A´線のAを上側としA´を下側として描いてある。
図8(a)に示したように、メインギア7は中心部に孔7aを形成してあり、図6に示したようにメインギア7の孔7aの周囲には第2の主ベアリング取付けリング4が固定されている。第1の主ベアリング取付けリングに比べ第2の主ベアリング取付けリング4の方が、直径は小さい。第1の主ベアリング取付けリング3及び第2の主ベアリング取付けリング4は同軸に配設され、第1の主ベアリング取付けリング3と第2の主ベアリング取付けリング4との間には主ベアリング5が装着されている。従って、メインギア7は主ベアリング5を介して第1の筐体1に対して相対的に回転自在とされている。
図6及び図8(a)に示したように、カム取付けギア8は第1のベアリング9によってメインギア7とは独立して回転し得るように支持されている。第1のベアリング9は複数個のコロが同じ円周上に配置されたものを含んで形成されており、断面図である図6ではカム取付けギア8に接した上下対称位置にある2個のコロで第1のベアリング9が表示されている。図8(a)及び(b)に示したように、カム取付けギア8の内壁には、内周に亙って徐々に厚みの変化するカムテーパー面10cが形成された第1のカム10が、固定されている。
図6に示したように、第1の筐体1の一端には第1のピニオン11が、第2のベアリング12を介して回転自在に軸持されている。図6では第1のピニオン11の軸に接した上下対称位置にある2個のコロで第2のベアリング12が表示されている。第1のピニオン11は、その歯がメインギア7の歯と噛合されている。第1のピニオン11の軸の他端には、駆動動力源と接続されたプーリ13が装着されている。駆動動力源からプーリ13に駆動力を伝達し、ピニオン軸に装着されたプーリ13に伝達される駆動力により第1のピニオン11を回転し、その回転力を第1のピニオン11からメインギア7に伝達し、メインギア7が回転駆動する。
図6に示したように、第1の筐体1と第2の筐体2において、第1のピニオン11とは他端側、すなわち、メインギア7を挟んで第1のピニオン11と対称の位置(図8では上方)には、図6及び図7に示したように、第2のピニオン14aと第3のピニオン14bを同一軸で連結固定されたリンクギア14が、第3のベアリング16とコイルばね19と第6のベアリング30とを介して回転自在に軸支されている。本実施例では、図8に示したように、第2のピニオン14aと第3のピニオン14bはモジュールが同一ではないが、第2のピニオン14aと第3のピニオン14bは同一のモジュールでもよい。第2のピニオン14aと第3のピニオン14bのモジュールが同一でない場合は、第2のピニオン14aとカム取付けギア8が同一のモジュール、第3のピニオン14bが別のギア(本実施例では第4のピニオン15)と同一モジュールとなる。例えば、第2のピニオン14aとカム取付けギア8がモジュール0.5で、他の全てのギアをモジュール1とする。
図6及び図7に示したように、第1の筐体1に軸支されたリンクギア14(図8及び図9では図示を省略)の周囲には、軸15aを有する第4のピニオン15が、2個の第5のベアリング27を介して第1の筐体1に対して回転自在に軸支され、更にその周囲には、軸18aを有する第5のピニオン18が、第4のベアリング17を介して第1の筐体1に対して回転自在に軸支されている。
リンクギア14の第2のピニオン14aは、その歯がカム取付けギア8に噛合されており、第3のピニオン14bは、その歯が第4のピニオン15に噛合されている。
第4のピニオン15は、更にその歯が第5のピニオン18に噛合されており、第5のピニオン18の歯は更に、メインギア7に噛合されている。
従って、本実施例1においては、メインギア7の回転を第5のピニオン18、第4のピニオン15、リンクギア14を経由して、カム取付けギア8に伝達する機能を有している。
図8(a)(b)及び図9(a)に示したように、メインギア7の平面部7bの所定の位置にはメインホルダ20が平面部7b上を直線運動可能に配設されている。メインホルダ20には、カッタ刃23が着脱自在に装着されたカッタ刃取付部材21が固定されている。メインホルダ20の他端には、カム10のカムテーパ面10cに常に当接するカムフォア22が回転自在に軸支されている。カムフォア22は、第1のカム10のテーパ面に当接する。
したがって、カッタ刃23は、メインホルダ20と一体となって直線運動するので、被切断パイプ25の中心軸に向かって動いてゆく。
第1の筐体1に固定されたパイプ固定用チャック24は、本パイプカッタ装置の中心部に被切断パイプ25を他の構成要素と独立してメインギア7の回転軸の中心に脱着自在に配備するために存在する。
{動作}
本実施例のパイプカッタにおいては、回転機構として、複数のピニオン(第1〜第5のピニオン11、14a、14b、15、18)を介して中心軸を有しない2つのギア(メインギア7、カム取付けギア8)が独立的に回転させられ、メインギア7と、第1のピニオン11の組み合せの減速比に対して、第1のピニオン11に対するカム取付けギア8の減速比の差を利用して、メインギア7が1回転する間に連続的に少しずつ、カム取付けギア8がメインギア7対して相対的にずれていき、最終的にカム取付けギア8と、カム取付けギア8に固定された第1のカム10が、メインギア7対して相対的に1回転する原理を利用している。
先ず、図8(a)に示したように、通常の動作状態において、カム始点10aの位置にカムフォア22が接する状態(原点位置)で、被切断パイプ25をパイプ固定用チャック24に配置して固定する。この際、被切断パイプ25の中心軸は、メインギア7の回転軸と同一の位置に固定される。
その後、第1のピニオン11を回転駆動して、メインギア7、第5のピニオン18、第4のピニオン15、リンクギア14を経由して、カム取付けギア8を回転させる。その際にメインギア7と、第1のピニオン11の組み合せの減速比に対して、第1のピニオン11に対するカム取付けギア8の減速比が僅かに違うため、カム取付ギア8は一回転毎にメインギア7に対してギアの周辺部においてこの減速比の差の分だけ、連続的に少しずつ一定の角度分回転する。このことは、メインギア7の平面部7bに装着されているメインホルダ20に配設されたカムフォア22から見れば、カムフォア22はカム10のカムテーパー面10cをメインギア7が一回転する毎に、一定角度分だけ移動し、メインギア7が回転を続けると、カムフォア22は、カム10のカムテーパー面10cを1回転動し、カム10のカム終点10bに達するということである。
メインホルダ20にカッタ刃23が固定されたカッタ刃取付け部材21が装着されているので、カッタ刃23は被切断パイプ25の中心方向にカム終点10bの厚さからカム始点10aの厚さを引いた差の厚さだけ直線的に移動する。この差の厚さは被切断パイプ25の肉厚よりも若干大きく設定されているので、被切断パイプ25はカムフォア22が第1のカム10のカム始点10aからカム終点10bに移動する間に切断される。
本実施例では、第2のピニオン14aと第3のピニオン14bのピッチ円直径が同じでメインギア7が時計回りであり、図8(b)に示したように、メインギア7のピッチ円直径が、カム取付けギア8のピッチ円直径よりも大きく、カム取付けギア8及び第1のカム10は、メインギア7に対して時計回りに回転する。
従来例の構造を示した図1及び図2を参照するに、従来のパイプカッタでは、図1に示したようにメインギア7の歯数が30の場合、カム取付けギア8の歯数は、メインギア7の歯数より1つだけ少ないため、29となる。この場合、第1のカム10がカムフォア22に対して1回転し、被切断パイプ25が切断されるまでのメインギア7の回転数は、約30回転となる。
したがって、従来例では、被切断パイプ25の肉厚は、第1のカム10のカム終点10bとカム始点10aの差(カッタ刃23の移動量とほぼ同じ)程度が、切断可能な限界となる。
カッタ刃23が被切断パイプ25を1回転する間に被切断パイプ25に対して移動する距離は、1回転当りの被切断パイプ25の切削深さとなる。この1回転あたりの切削深さは、メインギアの回転数が同じ場合、適正量がほぼ決まっているため、切断可能なパイプ肉厚を2倍にしたい場合は、第1のカム10のカム終点10bとカム始点10aの差(カッタ刃23の移動量とほぼ同じ)を2倍に増加し、なおかつ、第1のカム10がメインギア7に対して1回転するまでに、メインギア7が回転する回数も2倍にする必要がある。
従来のパイプカッタではこれを実現するために、メインギア7の歯数を2倍に増やす必要があり、この事は、メインギア7の直径を2倍にする必要がある事を意味し、第1の筐体1の大きさをも2倍近くに大型化する必要があることを意味する。
これに対し本実施例では、メインギア7と、カム取付けギア8の歯数の差を利用するのでは無く、図7に示したように、リンクギア14に2種類のモジュールのピニオンを設けることにより、例えば、図1及び図2に示した従来のパイプカッタと同じメインギア7の歯数(ここでは30)でも、カム取付けギア8と、第2のピニオン14aのモジュールの大きさをメインギア7の半分の大きさに設定し、カム取付けギア8の歯数を59とすれば、第1の筐体1の大きさを大型化する事なく、第1のカム10がメインギア7に対して1回転するまでに、メインギア7が回転する回数も2倍にする事が可能である。
この場合、第2のピニオン14a(歯数16)と、第3のピニオン14b(歯数8)のピッチ円直径は同じである。
又、メインギア7と第1のピニオン11との組み合せの減速比に対して、第1のピニオン11に対するカム取付けギア8の減速比の差を利用して、メインギア7に対してカム取付けギア8及び第1のカム10を回転させる構造のため、前記各減速比の差を生み出せれば、カム取付けギア8と第2のピニオン14aのモジュールと、その他のピニオンと、メインギア7のモジュール、ギアの歯数の組み合せは複数の組み合わせが使用可能であり、これは即ち設計上の自由度が大きいことを意味する。
{効果}
本発明の実施例1のパイプカッタによれば、円滑に動作し、機械的摩耗が少なく、耐久性が良く、肉厚の厚いパイプを切る事が可能で、小形化を実現することが出来る。
本実施例のパイプカッタは、機械的に無理な構造を持たず、円滑に動作し、肉厚の厚いパイプを切断可能であっても、本体を大型化する必要が無い構造を採用することによって、従来の技術に内在する上記諸欠点を解消し、各部の摩耗が更に少なく且つ耐久性をより高くすることを可能とする。詳細には、従来のようなピッチ円直径の違うギアを無理に1つのギアで駆動する事も無く、機械的摩耗が極めて小さくなると共に、理想的な歯車の係合動作であるために極めて円滑な安定した動作を実現することができる。本実施例のパイプカッタでは、ギアのモジュール、減速比の組み合わせを変更することによって、種々のサイズの構造を容易に構成することができ、なお且つ、従来の構造では大型化が必要だった肉厚の厚いパイプの切断可能なパイプカッタを筐体の大きさを大型化する事無く構築可能なため、耐久性の良好な小形で汎用性の高いカッタ装置を容易に形成することができる。
図10は、本発明の実施例2のパイプカッタの動作を説明する正面図で(a)切断開始時の状態及び(b)切断途中の回転方向を示す図である。図11は、本発明の実施例2のパイプカッタの動作を説明する図で(a)切断終了時の状態を示す正面図及び(b)b部拡大図である。実施例2においては、第2のピニオン14aと第3のピニオン14bのピッチ円直径が同じでメインギア7が時計回りである点は上述した実施例1と同じであるが、図11(b)に示したように、メインギア7のピッチ円直径が、カム取付けギア8のピッチ円直径よりも小さく、カム取付けギア8及び第1のカム10は、メインギア7に対して反時計回りに回転する。この場合、第1のカム10の形状は反時計回りに対応するために、図10及び図11に示したように鏡像形状となる。実施例2では、かかる点以外は実施例1と同じである。
本実施例によれば、実施例1と同様な効果を奏する。
図12は、本発明の変形例のパイプカッタの要部正面図である。図12(a)は実施例3のパイプカッタの要部正面図である。実施例3では、実施例1の第4のピニオン15を使用せずに、同じ位置に第1のピニオン11を配設し、ここから回転動力を各ピニオンへ伝達する構造である。かかる点以外は実施例1と同じであり、実施例1と同様な効果を奏する。
図13は、本発明の変形例のパイプカッタの正面図である。図14は、本発明の変形例のパイプカッタの裏面図である。図12(b)は実施例4のパイプカッタの要部正面図である。図12(b)は図13に示したメインホルダ20が1/3回転した状態での要部を示す。図15は、本発明の実施例4のパイプカッタのA−A´断面図である。図15は、図13に示すA−A´線のAを上側としA´を下側として描いてある。実施例4は、実施例1の構造に、第2のカム26、第2のメインホルダ20a、第2のカムフォア22a、第2のカッタ刃23aを追加したものである。それぞれ、第1のカム10、メインホルダ20、カムフォア22、カッタ刃23の組み合わせを被切断パイプ25に対して角度を変えて同じように配設して取り付けてある。第2のカムフォア22aは、第2のカム26のテーパ面に当接する。これらの点以外は実施例1と同じであり、実施例1と同様な効果を奏する。
実施例4では、さらに、2つのカッタ刃を同時に使用して切断の効率を上げたり、片側のカッタ刃と、カムの形状を変えて一方のカッタ刃でパイプの切断、もう一方でパイプ外周部のバリの除去等、様々な切削を行うことが可能となる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、その発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々と変形実施が可能である。また、上記各実施の形態の構成要素を発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に組み合わせることができる。
例えば、実施例4では2組の状態で示したが、メインギア7の平面部7bの空きスペースが許す限り3組以上配設するものであってもよい。
1 第1の筐体
1a 孔
2 第2の筐体
3 第1の主ベアリング取付けリング
4 第2の主ベアリング取付けリング
5 主ベアリング
6 スラストベアリング
7 メインギア
7a 孔
7b 平面部
8 カム取付けギア
9 第1のベアリング
10 第1のカム
10a カム始点
10b カム終点
10c カムテーパー面
11 第1のピニオン
12 第2のベアリング
13 プーリ
14 リンクギア
14a 第2のピニオン
14b 第3のピニオン
15 第4のピニオン
15a 軸
16 第3のベアリング
17 第4のベアリング
18 第5のピニオン
18a 軸
19 コイルばね
20 メインホルダ
20a 第2のメインホルダ
20b 旧型メインホルダ
21 カッタ刃取付け部材
21a 第2のカッタ刃取付け部材
22 カムフォア
22a 第2のカムフォア
23 カッタ刃
23a 第2のカッタ刃
24 パイプ固定用チャック
25 被切断パイプ
26 第2のカム
27 第5のベアリング
28 両ギア共用ピニオン
29 ホルダ軸
30 第6のベアリング

Claims (6)

  1. 筐体に回転自在に軸支され回転駆動手段により回転駆動される第1のピニオンと、
    該第1のピニオンと噛合され前記筐体に回転自在に装着されたメインギアと、
    該メインギアと回転面を平行にかつ回転中心を同心としてかつ独立に回転可能に前記筐体に装着され前記メインギアのピッチ円直径が同一ではないギア歯を有するカム取付けギアと、
    該カム取付けギアの内壁に沿って固定されたカムと、
    前記カム取付けギアに噛合され前記筐体に回転自在に軸支された第2のピニオンと、
    該第2のピニオンと同一軸で連結固定され、同時に回転する第3のピニオンと、
    該第3のピニオンに噛合され前記筐体に回転自在に軸支された第4のピニオンと、
    該第4のピニオンに噛合され、及び前記カム取付けギアに噛合され、尚且つ前記筐体に回転自在に軸支された第5のピニオンと、
    前記メインギアの中心部に設けられた開口部を通して被切断パイプが通過するように該被切断パイプを着脱自在に保持するパイプ固定用チャックと、
    前記カムのカム面に追従して回動するカムフォアを有し前記メインギアの平面部に直線運動可能に配設されたメインホルダと、
    該メインホルダに固定されたカッタ刃と、
    を具備することを特徴とするパイプカッタ。
  2. 前記カム取付けギアが、前記第2のピニオンと前記第3のピニオンと前記第4のピニオンと前記第5のピニオンとを介して、前記メインギアより回転駆動力を受けて、メインギアと共に回転することを特徴とする請求項1記載のパイプカッタ。
  3. 筐体に回転自在に軸支され回転駆動手段により回転駆動される第1のピニオンと、
    該第1のピニオンと噛合され前記筐体に回転自在に軸支された第5のピニオンと、
    該第5のピニオンに噛合され前記筐体に回転自在に装着されたメインギアと、
    該メインギアと回転面を平行にかつ回転中心を同心としてかつ独立に回転可能に前記筐体に装着され前記メインギアのピッチ円直径が同一ではないギア歯を有するカム取付けギアと、
    該カム取付けギアの内壁に沿って固定されたカムと、
    前記第1のピニオンに噛合され前記筐体に回転自在に軸支された第3のピニオンと、
    該第3のピニオンと同一軸で連結固定され、同時に回転する第2のピニオンと、
    前記第2のピニオンに噛合された前記カム取付けギアと、
    前記メインギアの中心部に設けられた開口部を通して被切断パイプが通過するように該被切断パイプを着脱自在に保持するパイプ固定用チャックと、
    前記カムのカム面に追従して回動するカムフォアを有し前記メインギアの平面部に直線運動可能に配設されたメインホルダと、
    該メインホルダに固定されたカッタ刃と、
    を具備することを特徴とするパイプカッタ。
  4. 前記カム取付けギアが、前記第2のピニオンと前記第3のピニオンを介して、前記第1のピニオンより回転駆動力を受け、同時に前記メインギアが、前記第5のピニオンを介して、前記第1のピニオンより回転駆動力を受けてカム取付けギアと共に回転することを特徴とする請求項3に記載のパイプカッタ。
  5. 前記カム取付けギアと、該カム取付けギアに噛合された第2のピニオンが、他のギアと違うモジュールでも動作可能とすることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のパイプカッタ。
  6. 前記カム取付けギアに対し、前記カムと前記カムフォアと前記メインホルダと前記カッタ刃の組み合わせが、複数組配設され、複数のカッタ刃で同時にパイプの切削を行うことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のパイプカッタ。
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