JP4767514B2 - 再生機能付き脱臭装置、複合化脱臭材再生方法、悪臭原因物質の除去方法、空調装置、自動車及び空気清浄機 - Google Patents

再生機能付き脱臭装置、複合化脱臭材再生方法、悪臭原因物質の除去方法、空調装置、自動車及び空気清浄機 Download PDF

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本発明は、活性炭などの脱臭材を有する再生機能付き脱臭装置、複合化脱臭材再生方法、悪臭原因物質の除去方法、空調装置、自動車及び空気清浄機に関する。
活性炭は安価で強力な吸着能力を示すため、従来から気体や液体の浄化あるいは脱臭を目的に利用されている。
また酸化チタンなどの光触媒は、紫外線等の励起光を照射することで強力な酸化作用を発揮し、ガス中の悪臭原因物質を分解する脱臭等の目的に一般的に使用されている。
吸着量に限界がある活性炭と即効性に欠ける光触媒とを併用する方法がこれまでに提案されており、この従来技術では、活性炭が一旦吸着した悪臭原因物質の吸脱着平衡により脱着するものを、光触媒が分解していくことにより、活性炭の吸着能力が再生するといった機能が提案されている。
しかし、活性炭から悪臭原因物質が脱着する速度は極めて遅く、大部分は長時間、活性炭に吸着されたままになり、結局は吸着能力が再生されないことが問題になっていた。
そこで、活性炭をランプで加熱することにより、積極的に脱着を促進する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平9−253452号公報
しかし、前述した特許文献1に記載の従来技術は、加熱源としてランプを用いており、また光触媒効果を発揮させるための励起光源にもランプを用いているため、電力を必要とする。自動車搭載バッテリーのみでランプ点灯用電力を長時間供給することは不可能であり、エンジンがかかっていない状態で活性炭脱臭能力の再生と悪臭原因物質の分解を行うことは不可能であった。自動車の通常使用の場合、エンジンがかかっていない時間が長く、エンジンをかけている時間内だけで活性炭脱臭能力の十分な再生と悪臭原因物質の十分な分解を行うことは不可能である。
また、停車時は窓も閉め切っており、悪臭がこもりやすくなっているので、この間に脱臭能力の再生と悪臭原因物質の分解を行えることが望ましい。
本発明は前記事情に鑑みてなされ、電力を用いず、脱臭材を十分に再生可能な再生機能付き脱臭装置、複合化脱臭材再生方法、悪臭原因物質の除去方法、空調装置、自動車及び空気清浄機の提供を目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、脱臭対象空間と隔離可能に連通して設けられ、悪臭原因物質を吸着可能であり、活性炭繊維からなるコルゲートシート形状の脱臭材、および、該脱臭材に接するように設けられ、前記太陽光照射時に光触媒機能によって悪臭原因物質を分解する光触媒から構成される複数の複合化脱臭材と、一端が太陽光を入射可能な位置に設けられ、他端が前記複合化脱臭材に太陽光を照射可能な位置に設けられた光ファイバと、前記光ファイバの一端側に設けられ、太陽光を集光して光ファイバに入射する集光板と、前記光ファイバの他端側に設けられ、太陽光を拡散して前記複合化脱臭材に照射する複数の拡散板と、を備え、前記複数の複合化脱臭材と、前記複数の拡散板とが交互に重ねられて積層構造をなしていることを特徴とする再生機能付き脱臭装置を提供する。
本発明の再生機能付き脱臭装置において、前記複合化脱臭材が、脱臭対象空間に連通し、通気用ファンを備えた空気通路内に設けられたことが好ましい。
本発明は、本発明に係る再生機能付き脱臭装置を構成する複合化脱臭材の再生方法であって、光ファイバの一端側に設けられた集光板から入射した太陽光を光ファイバの他端側に設けられた拡散板から複合化脱臭材に照射し、該複合化脱臭材を加熱し、前記複合化脱臭材から悪臭原因物質を脱着せしめ、該悪臭原因物質を外気に放散するか、又は、太陽光を照射した、前記複合化脱臭材を構成する光触媒による光触媒機能によって、前記悪臭原因物質を分解除去し、複合化脱臭材を再生することを特徴とする脱臭材再生方法を提供する
本発明は、本発明に係る再生機能付き脱臭装置を用意し、脱臭対象空間の空気を複合化脱臭材に接触させ、悪臭原因物質を前記複合化脱臭材に吸着させる第1ステップと、前記複合化脱臭材を脱臭対象空間から隔離し、光ファイバを通して太陽光を前記複合化脱臭材に照射して前記複合化脱臭材を加熱し、前記悪臭原因物質を脱着して前記複合化脱臭材を再生する第2ステップとを有することを特徴とする悪臭原因物質の除去方法を提供する
前記第2ステップにおいて、前記複合化脱臭材を構成する光触媒に太陽光を照射して前記悪臭原因物質を分解することが好ましい。
本発明は、本発明に係る再生機能付き脱臭装置を設けたことを特徴とする空調装置を提供する
発明は、本発明に係る再生機能付き脱臭装置又は本発明に係る空調装置を設けたことを特徴とする自動車を提供する。
発明は、本発明に係る再生機能付き脱臭装置を設けたことを特徴とする空気清浄機を提供する。
本発明の再生機能付き脱臭装置は、脱臭対象空間と隔離可能に連通して設けられ、悪臭原因物質を吸着可能な脱臭材と、一端が太陽光を入射可能な位置に設けられ、他端が前記脱臭材に太陽光を照射可能な位置に設けられた光ファイバとを備えたものなので、脱臭時には脱臭材に脱臭対象空間の空気を接触させて悪臭原因物質を吸着し該空間の脱臭を行い、再生時には、該空間から脱臭材を隔離し、脱臭材に太陽光を照射して加熱し、吸着されていた悪臭原因物質を脱着せしめ、脱臭材を再生することができるので、電力を用いず、脱臭材を十分に再生することができ、繰り返し長期間にわたって脱臭機能を持たせることができる。
また、本発明の再生機能付き脱臭装置において、前記脱臭材と接して、前記太陽光照射時に光触媒機能によって悪臭原因物質を分解する光触媒を設けることにより、再生時に脱着した悪臭原因物質を光触媒によって分解できるので、より効果的に脱臭材を再生することができる。
また、前記光ファイバの一端側に、太陽光を集光して光ファイバに入射する集光板を設けることによって、脱臭材の再生に必要な太陽光を簡単に得ることができる。
また、前記光ファイバの他端側に、太陽光を拡散して前記脱臭材に照射する拡散板を設けることによって、種々の大きさや形状の脱臭材に対して均一に太陽光を照射して加熱、再生することができる。
また、活性炭繊維からなる又は活性炭繊維と光触媒を複合した材料からなるシート又はコルゲートシート形状をなしている脱臭材を用いることにより、脱臭材の設置が容易になり、この脱臭材に効率よく空気を接触できると共に、再生時に均一に太陽光を照射して加熱、再生することが容易となる。
本発明の脱臭材の再生方法は、光ファイバの一端から入射した太陽光を光ファイバの他端から脱臭材に照射し、脱臭材を加熱し、脱臭材から悪臭原因物質を脱着せしめ、該悪臭原因物質を外気に放散するか、又は太陽光を照射した光触媒による光触媒機能によって分解除去し、脱臭材を再生することによって、電力を用いず、脱臭材を十分に再生することができ、繰り返し長期間にわたって脱臭機能を持たせることができる。
本発明の悪臭原因物質の除去方法は、本発明に係る再生機能付き脱臭装置を用い、脱臭対象空間の空気を脱臭材に接触させ、悪臭原因物質を脱臭材に吸着させる第1ステップと、脱臭材を脱臭対象空間から隔離し、光ファイバを通して太陽光を脱臭材に照射して脱臭材を加熱し、悪臭原因物質を脱着して脱臭材を再生する第2ステップとを繰り返し行うことによって、電力を用いず、脱臭材を十分に再生することができ、繰り返し長期間にわたって脱臭機能を持たせることができる。
また、前記第2ステップにおいて、光触媒に太陽光を照射して悪臭原因物質を分解することによって脱着した悪臭原因物質を光触媒によって分解できるので、より効果的に脱臭材を再生することができる。
本発明に係る空調装置、自動車及び空気清浄機は、本発明に係る再生機能付き脱臭装置を設けたものなので、電力を用いず、脱臭材を十分に再生することができ、繰り返し長期間にわたって脱臭機能を持たせることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の再生機能付き脱臭装置の一実施形態を示す構成図である。図1中、符号1は再生機能付き脱臭装置、2は脱臭材、3は光ファイバ、4は集光板、5は通気用ファン、6は空気通路、7は拡散板、8は太陽光である。
本実施形態の再生機能付き脱臭装置1は、脱臭対象空間と隔離可能に連通して設けられ、悪臭原因物質を吸着可能な脱臭材2と、一端が太陽光を入射可能な位置に設けられ、他端が前記脱臭材に太陽光を照射可能な位置に設けられた光ファイバ3とを備えた構成になっている。なお、本実施形態において、再生機能付き脱臭装置1は、自動車用空調装置などの空気通路6内に設けられ、自動車の室内が脱臭対象空間であり、太陽光を入射可能な位置が車外になっている。また脱臭材2は、通気用ファン5を有する空気通路6内に設けられ、通気用ファン5駆動時に脱臭材2が室内(脱臭対象空間)と連通し、駆動ファン停止時に脱臭材2が室内(脱臭対象空間)と隔離されるようになっている。
光ファイバ3は、太陽光8を導光できる材質ならば特に制限されないが、石英ガラスやアクリル系樹脂など、光触媒を励起する紫外光を透過できる物質で構成すると、脱臭材2の温度上昇と同時に光触媒反応を起こすことができるので望ましい。また、石英ガラスは太陽光スペクトル全域に渡り透過率が高いので、効率よく吸着剤を温度上昇できる点から最も好ましい。光ファイバ3の直径は車内に小径で曲げて配置されることも考慮して、直径(クラッド外径)50〜500μm程度が望ましい。
また、光ファイバ3に太陽光を入射させる際、光ファイバ3の開口数(NA)が大きい方が有利である。石英ガラスは脆いため、石英ガラス光ファイバは通常、樹脂でオーバーコートされているが、オーバーコートに用いる樹脂の屈折率が石英ガラスの屈折率に比べ、より小さければ、光ファイバ3の開口数が大きくなるので、フッ素樹脂などの低屈折率の樹脂でオーバーコート層を形成することが望ましい。
また、多数本の光ファイバで太陽光を導光する方が、ファイバ端での入射、出射方法が容易である。光ファイバを多数本束ね、その端部を口金等で結束して作製された光ファイババンドルを用いると、多数本の光ファイバの取り扱いが容易となるので、これを用いることが好ましい。口金等で結束した端部は、鏡面研磨を施し、入射効率、出射効率ともに高めたものが望ましい。
光ファイバもしくは光ファイババンドル(以下、両者を総称して光ファイバ3と記す。)に太陽光8を入射させる場合、太陽光8に照らされる光ファイバ3端面の面積分の光量しか入射させることができない。そこでプリズムシートや集光板を用いることにより、大面積で受けた太陽光を光ファイバ3の入射端に集光して利用することができる。プリズムシートは集光板に向かう光線の方向を揃える効果があり、高効率で集光板に入射できるようになる。
図2は、本発明において好適に用いられる集光板4の一例を示す斜視図であり、この集光構造では、一方の主面から入射した光を集光して一端面から出射する集光板4と、この集光板4上に設けられたプリズムシート9と、集光板4の一端面に接続された口金10付きの光ファイバ3とからなっている。プリズムシート9で集められ、集光板4に入射した太陽光8は、集光板4の一端面から出射するので、出射面形状に合わせた形状の口金10を有する光ファイババンドルを用いることによって、効率よく大光量を導光することができる。
光ファイバ3を通して導光した太陽光8を脱臭材2に照射する際、照射される面積が十分でなく、脱臭材2全体を加熱できないことがある。その場合、図3に示すように拡散板などを用い、小面積から出射する太陽光8を大面積に拡散して脱臭材2に照射することができる。
図3は、本発明において好適に用いられる拡散板7の一例を示す斜視図であり、この拡散板7は、一つの側面(入射面)から入射された光を一方又は両方の主面から照射できるようになっている。拡散板7の入射面には、入射面形状に合わせた形状の口金11を有する光ファイバ3が接続されている。この拡散構造では、光ファイバ3を通して拡散板7の入射面に入射された太陽光8を、拡散板7の一方又は両方の主面全体から出射し、脱臭材2の全域に太陽光2を照射できる。
前記脱臭材2は、悪臭原因物質を吸着可能な材料であればよく、活性炭、合成ゼオライトなどが挙げられる。脱臭材2は、活性炭と酸化チタン粒子(光触媒)を組み合わせたものが価格、吸着力、分解力(光触媒能力)の面で望ましいが、他のものでもかまわない。また、脱臭材2と光触媒を別々に配置してもかまわない。その場合、脱臭材2を加熱するための光ファイバ3と光触媒を励起するための光源を別に設ける必要がある。
この脱臭材2と組み合わせて用いる光触媒としては、酸化チタン(TiO)、酸化タンタル、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ、酸化バナジウム、チタン酸バリウム(BaTi)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、チタン酸ナトリウム(NaTi13)、二酸化ジルコニウム、硫化カドミウム、α−Fe、酸化亜鉛(ZnO)などが挙げられ、この中でも酸化チタンが好ましい。酸化チタンからなる光触媒を脱臭材2の表面にコーティングする場合、酸化チタン微粒子を含む市販の光触媒コーティング液を用いることができ、膜厚やコーティング回数などは所定の条件にしたがって形成すればよい。
光触媒と活性炭のような脱臭材からなる複合化脱臭材が効率よく機能するような構造の一例として、図4に示す構造が挙げられる。本例示では、光触媒と活性炭繊維からなるコルゲートシート形状の脱臭材2を拡散板7で挟み込み、積層構造としている。この積層構造を持った複合化脱臭材は、それぞれの拡散板7の端部を集めて積層し、その端面(入射面)に口金11付きの光ファイバ3を接続し、加熱光及び励起光を入射する構造になっている。このような構造とすることで、脱臭材2全体に加熱光を照射できるようになり、全体を加熱することができ、効率的に悪臭原因物質の脱着を起こすことができる。
他の効果として、悪臭原因物質と脱臭材2の接触効率が高くなり、効率的に悪臭原因物質を吸着できる。
また、脱臭材2全体に励起光を照射できるようになり、脱臭材2全体で光触媒分解力を発揮し、効果的に吸着能力を再生することができることなどが挙げられる。
本発明の悪臭原因物質の除去方法は、前述した再生機能付き脱臭装置1を用い、脱臭対象空間である室内の空気を脱臭材2に接触させ、悪臭原因物質を脱臭材2に吸着させる第1ステップと、脱臭材2を室内から隔離し、光ファイバ3を通して太陽光8を脱臭材2に照射して加熱し、悪臭原因物質を脱着して脱臭材2を再生する第2ステップとを有することを特徴としている。そして、前記第1ステップと第2ステップを繰り返し行うことによって、電力を用いず、脱臭材を十分に再生することができ、繰り返し長期間にわたって脱臭機能を持たせることができる。
悪臭原因物質を吸着させる第1ステップでは、室内の悪臭原因物質を効率よく脱臭材2に吸着させるため、脱臭材2を冷却することが望ましい。第1ステップはエンジン起動時にあたるため、電力を使って脱臭材2を冷却することが可能である。
太陽光8を脱臭材2に照射する第2ステップでは、一旦、吸着した悪臭原因物質が脱着するため、再び室内に悪臭原因物質が戻らないように、脱臭材2を室内空間から隔離する必要がある。この隔離は、空気通路6を機械的に遮断する方法、通気用ファン5を止める方法などが採用可能である。
本発明の悪臭原因物質の除去方法を用いれば、第2ステップにおいて悪臭原因物質が脱臭材2から脱着する際、脱臭材2を室内と隔離すると同時に外気と通じさせ、外気に悪臭原因物質を放出すれば、光触媒による分解を行わずとも脱臭材2の吸着能力の再生を行うことができる。外気を取り込む通路入口には、風を受けて外気が自然に取り込まれやすいようにガイド板等を付けると、効果的に吸着能力の再生を行うことができる。
前述した本発明の再生機能付き脱臭装置1及び悪臭原因物質の除去方法は、車載の脱臭装置のみならず、脱臭材を利用した住居用脱臭装置、冷蔵庫用脱臭装置、エアコンや空気清浄機のフィルターの性能再生にも用いることができる。
[実施例1]
本発明に係る実施例として、図5に示す構成の実験装置を作製した。
ガス取出し口13を有し、通気用ファン5が設けられた内容積20Lのステンレス鋼製の容器12内に、アナタース型酸化チタン粒子からなる光触媒と活性炭繊維を複合したコルゲートシート形状の脱臭材2を入れた。コルゲートシート面積は100cmとした。
一端に集光板4を取り付け、他端に拡散板7を取り付けた光ファイバ3(光ファイババンドル)を用意し、集光板4は太陽光8を集光できる場所に設置し、拡散板4は容器12内に導入し、コルゲートシートに加熱光及び励起光を照射できるように設置した。拡散板7は面積75cmのものを用いた。光ファイババンドルは、石英ガラス製のφ125μmの光ファイバ2000本を束ねてなるものであり、バンドル外径はφ5.0mmで長さ1.5mのものを用いた。この光ファイババンドルの波長365nmの光に対する透過率は95%である。集光板4は面積1500cmのものを用いた。
この容器12を密封した後、所定濃度、所定量のアセトアルデヒドガスを導入し、吸着平衡に達するまで放置して容器内部のアセトアルデヒド濃度をガスクロマトグラフィーで測定したところ、9.0ppmであった。また脱臭材表面の温度を測定したところ、19℃であった。
次に、集光板4を屋外に移動し、太陽光8を照射して光ファイババンドルによって脱臭材2に導き、脱臭材2の加熱、及びアセトアルデヒドの光触媒分解による再生を行った。この時の天気は晴れで、波長365nmの照度は2.6mW/cmであった。
1時間後、脱臭材2の表面温度を測定したところ、73℃であり、アセトアルデヒドの脱着により容器12内部のアセトアルデヒド濃度は102.2ppmまで上昇した。その後、1時間間隔で8時間後までアセトアルデヒド濃度を測定した。8時間後の脱臭材表面温度は76℃であり、容器内のアセトアルデヒド濃度は3.9ppmであった。
その後、集光板を収納し、脱臭材への太陽光の照射を停止した。停止4時間後、脱臭材表面温度を測定したところ、28℃であった。容器内のアセトアルデヒド濃度を測定したところ、1.6ppmであった。
その後、1時間間隔で停止8時間後までまでアセトアルデヒド濃度を測定した。停止8時間後の脱臭材表面温度は19℃であり、容器内のアセトアルデヒド濃度は0.9ppmとなった。照射を開始してからの脱臭材2の表面温度の変化を図6に、容器12内のアセトアルデヒド濃度の変化を図7にそれぞれ示す。
[実施例2]
実施例1の実験終了後、容器12内部の空気を500mL抜き取り、6000ppmアセトアルデヒドガスを500mL導入した。吸着平衡に達するまで十分に放置した後、容器12内部のアセトアルデヒド濃度を測定したところ、9.1ppmであった。脱臭材2は十分に再生されていた。
[比較例1]
本発明との比較のために、LEDを使用した実験装置を作製した。
ガス取出し口13を有し、通気用ファン5が設けられた内容積20Lのステンレス鋼製の容器12内に、アナタース型酸化チタン粒子からなる光触媒と活性炭繊維を複合したコルゲートシート形状の脱臭材2を入れた。コルゲートシート面積は100cmとした。このコルゲートシートに加熱光および励起光を照射できるようにLEDアレイ14を設置した。このLEDアレイ14は、発光中心波長が380nmで消費電力2.5W(定格4V、620mA)のLED4個からなる。電源には車載用の12Vバッテリー15とDC/DCコンバーター16を用いた。実験前、この12Vバッテリー15の電圧を測定したところ、12.4Vであった。
この容器12を密閉した後、アセトアルデヒドガスを導入し、吸着平衡に達するまで放置して容器12内部のアセトアルデヒド濃度をガスクロマトグラフィーで測定したところ、9.0ppmであった。また脱臭材2の表面の温度を測定したところ、19℃であった。
次に、LEDアレイ14を点灯し、脱臭材2の加熱、及びアセトアルデヒドの光触媒分解による再生を行った。
1時間後、脱臭材2の表面温度を測定したところ、90℃であり、アセトアルデヒドの脱着により容器12内部のアセトアルデヒド濃度は111.0ppmまで上昇した。
その後、1時間間隔でアセトアルデヒド濃度を測定した。2時間後の脱臭材2の表面温度は84℃に低下していたため、LED照射を停止し、放置した。十分に放置させた後、脱臭材2表面の温度を測定すると、19℃であり、容器12内部のアセトアルデヒド濃度は8.3ppmであった。
また、電源として用いていた車載用の12Vバッテリー15の電圧を測定したところ、10.4Vに低下しており、2000ccの普通乗用車に搭載してエンジン始動を試みたが、セルモーターの回転が鈍く、エンジンがかからなかった。
[比較例2]
比較例1の実験終了後、容器12内部の空気を500mL抜き取り、6000ppmアセトアルデヒドガスを500mL導入した。吸着平衡に達するまで十分に放置した後、容器12内部のアセトアルデヒド濃度を測定したところ、26.8ppmであった。脱臭材2の再生は不十分であり、繰り返しの使用には不向きであった。
本発明の再生機能付き脱臭装置の一実施形態を示す構成図である。 集光板の一例を示す斜視図である。 拡散板の一例を示す斜視図である。 本発明に好適な脱臭材の一例を示す斜視図である。 実施例1で用いた実験装置を示す構成図である。 実験結果を示し、再生時の脱臭材の表面温度の経時変化を示すグラフである。 実験結果を示し、容器内のアセトアルデヒド濃度の経時変化を示すグラフである。 比較例1で用いた実験装置を示す構成図である。
符号の説明
1…再生機能付き脱臭装置、2…脱臭材、3…光ファイバ、4…集光板、5…通気用ファン、6…空気通路、7…拡散板、8…太陽光、9…プリズムシート、10,11…口金、12…容器、13…ガス取出し口、14…LEDアレイ、15…12Vバッテリー、16…DC/DCコンバーター。

Claims (8)

  1. 脱臭対象空間と隔離可能に連通して設けられ、悪臭原因物質を吸着可能であり、活性炭繊維からなるコルゲートシート形状の脱臭材、および、該脱臭材に接するように設けられ、前記太陽光照射時に光触媒機能によって悪臭原因物質を分解する光触媒から構成される複数の複合化脱臭材と、一端が太陽光を入射可能な位置に設けられ、他端が前記複合化脱臭材に太陽光を照射可能な位置に設けられた光ファイバと、前記光ファイバの一端側に設けられ、太陽光を集光して光ファイバに入射する集光板と、前記光ファイバの他端側に設けられ、太陽光を拡散して前記複合化脱臭材に照射する複数の拡散板と、を備え
    前記複数の複合化脱臭材と、前記複数の拡散板とが交互に重ねられて積層構造をなしていることを特徴とする再生機能付き脱臭装置。
  2. 前記複合化脱臭材が、脱臭対象空間に連通し、通気用ファンを備えた空気通路内に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の再生機能付き脱臭装置。
  3. 請求項1又は2に記載の再生機能付き脱臭装置を構成する複合化脱臭材の再生方法であって、
    光ファイバの一端側に設けられた集光板から入射した太陽光を光ファイバの他端側に設けられた拡散板から複合化脱臭材に照射し、該複合化脱臭材を加熱し、前記複合化脱臭材から悪臭原因物質を脱着せしめ、該悪臭原因物質を外気に放散するか、又は太陽光を照射した、前記複合化脱臭材を構成する光触媒による光触媒機能によって、前記悪臭原因物質を分解除去し、複合化脱臭材を再生することを特徴とする複合化脱臭材再生方法。
  4. 請求項1又は2に記載の再生機能付き脱臭装置を用意し、脱臭対象空間の空気を複合化脱臭材に接触させ、悪臭原因物質を前記複合化脱臭材に吸着させる第1ステップと、前記複合化脱臭材を脱臭対象空間から隔離し、光ファイバを通して太陽光を前記複合化脱臭材に照射して前記複合化脱臭材を加熱し、前記悪臭原因物質を脱着して前記複合化脱臭材を再生する第2ステップとを有することを特徴とする悪臭原因物質の除去方法。
  5. 前記第2ステップにおいて、前記複合化脱臭材を構成する光触媒に太陽光を照射して前記悪臭原因物質を分解することを特徴とする請求項に記載の悪臭原因物質の除去方法。
  6. 請求項1又は2に記載の再生機能付き脱臭装置を設けたことを特徴とする空調装置。
  7. 請求項1若しくは2に記載の再生機能付き脱臭装置又は請求項に記載の空調装置を設けたことを特徴とする自動車。
  8. 請求項1又は2に記載の再生機能付き脱臭装置を設けたことを特徴とする空気清浄機。
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