JP3850534B2 - 脱臭装置 - Google Patents

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  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸化チタンなどに代表される光触媒による酸化作用の活性化を利用した脱臭装置であって、例えば酸化チタンを設けた表面に汚染物質や匂い物質が付着すると、光の照射を受けることでこれら物質の酸化分解が活性化し、汚れ防止や消臭効果を発揮する作用を活用し、空気中の窒素酸化物や悪臭を減少させたり、タバコのヤニ汚れ防止など快適な生活環境や健康維持に係る環境浄化装置、特に自動車内に取り付けて使用できる脱臭装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
最近、光反応触媒としての酸化チタンの光活性応用技術として、タイル、ガラス等の表面に酸化チタンを塗布して焼き付け汚れ防止や環境浄化を図る試みが行われているが、一方向からの平面的な光照射だけである上、この表面への強制的な対流も行われていない。即ち、送風機能などを有しておらず、自然風や濃度拡散作用によってのみ表面に接触する臭い分子を分解するため消臭効果が充分に発揮できていない。
【0003】
光触媒による酸化作用は、微量で進行が遅く、実用になる活性酸素量を発生させるには広い光触媒表面を必要とし設置場所が限定される。
【0004】
また、自動車などの移動体の室内に設置するにも、光触媒表面に照射する光源の確保や、居住スペースをとらないように配慮したり、また、運転者の視界をさまたげないようにするなどの様々な制約があり、設置レイアウトも難しい。
【0005】
この点、先行技術として実用新案登録第3026521号があるが、ポータブルタイプであって強制送風用のシロッコファンを備えることで、光触媒による酸化作用の活性化を助長し、消臭効果を向上させる点では秀れているものの、以下のような問題を以前有している。
【0006】
(1) 光源をシロッコファンの回転ドラムの羽根の中心部に組み込む構成のため、モータが外付けとなり、スペース的に薄くできず、設置場所の制約を受け易く、運転者の視界を妨げるおそれなどがありまだまだ薄形の要請には応じきれていないし、構成が複雑であり量産性に適しない。
【0007】
(2) 回転羽根表面に酸化チタンを設け、回転羽根にその回転中心部に設けた光源からの光を照射する構成のため、光の当たる面積が限定され、光触媒の活性化はまだまだ不十分といえる。
【0008】
(3) 回転ドラムや光源の電源を確保するため、配線作業を施さなければならないが、自動車などの移動体に設置する場合は、体裁良くレイアウトしなければならず、この点が解決されていない。
【0009】
本発明は、前述のような現状並びにすでに提案されている前記従来構成にこのような問題を見い出し、強制送風と光の照射との双方の接触(受光)表面の増大化、送風装置と光触媒,光照射の光源との配置などによる薄形化、そして設置スペースや配線などを考慮した車両室内の設置レイアウトなどの観点に着目することで、前記問題点を解決し、光触媒の活性化作用が増大し極めて高い消臭効果が図れ、且つ前記観点において極めて実用性に秀れた画期的な脱臭装置を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0011】
酸化チタンなどの光触媒を表面1Aに設けて、光を受けることで酸化作用が活性化され消臭あるいは空気浄化が図れる光触媒フィルタ1と、この光触媒フィルタ1に外部空気を送風する送風装置2とをケース3内に設けた脱臭装置において、前記光触媒フィルタ1と前記送風装置2とを横方向に並設状態にして前記ケース3内に配設し、前記送風装置2は、前記ケース3の前記横方向と直交する上下方向に回転軸を有する構成とし、前記光触媒フィルタ1は、前記送風装置2による前記送風空気が上下方向に貫通通過する通風間隙5が多数並設形成された構成として、この光触媒フィルタ1の前記送風空気と接触する表面1Aが大面積となるように構成し、前記ケース3内に前記光触媒フィルタ1の前記通風間隙5内に光を照射する光源部4を設けて、前記通風間隙5による前記送風空気の通風方向Bと前記光源部4からの前記光触媒フィルタ1への光の照射方向Aとが略同一方向となるように構成し、この光触媒フィルタ1の光の照射を受ける表面1Aが大面積となるように構成し、前記ケース3に配設した空気取入口7と空気吐出口9とを車両室内に露出状態にしてケース3を車両に取付固定し得るように構成し、前記ケース3の下面部に配した前記空気取入口7と前記空気吐出口9とを露出状態にして車両の室内天上部に埋設状態に取付固定し得るように構成したことを特徴とする脱臭装置に係るものである。
【0012】
また、前記ケース3内の前記光触媒フィルタ1の上方に前記光源部4を設け、このケース3の前記送風装置2の下方に位置する下面部に前記空気取入口7を設け、この空気取入口7より送風装置2によって導入された送風空気を、ケース3下方から送風装置2の側方に位置する前記光触媒フィルタ1の上方に導風する導風部8をケース3内に設け、このケース3の光触媒フィルタ1の下方に位置する下面部に前記空気吐出口9を設け、このケース3を車両の室内装飾天上板部10に形成した取付窓孔部6を介してこの室内装飾天上板部10と車両の天板部11との間隙12に埋設状態にして、ケース3を車両の室内天上部に取付固定し得るように構成し、前記室内装飾天上板部10と車両の天板部11との間の間隙12内に配線する配線コード13により前記ケース3内の前記送風装置2や光源部4の駆動源を確保し得るように構成したことを特徴とする請求項記載の脱臭装置に係るものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
好適と考える本発明の実施の形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいてその作用効果を示して簡単に説明する。
【0014】
光触媒フィルタ1には送風装置2により外部空気が送風され、しかもこの光触媒フィルタ1を通過する通風方向Bと、この光触媒フィルタ1への光の照射方向Aとが略同一方向であるから、送風空気に対して光触媒フィルタ1の接触表面を大きくとることによって、それだけ同時に光の受光表面も増大することになる。
【0015】
従って、例えば光触媒フィルタ1を前記通風方向Bに対して平行な通風間隙5を多段並設形成したハニカム構造とすると、送風空気に接触する表面積が大きくなると同時に、この通風方向Bに向かって光源部4から光が照射されるから受光表面積も大きくなり、表面に設けた酸化チタンなどの光触媒による酸化作用の活性化作用が飛躍的に増大することになる。
【0016】
また、光触媒フィルタ1と送風装置2とはケース3内に横方向に並設させた構成に設計できるから、薄形化を実現できることになる。
【0017】
従って、例えば具体的には後述する実施例のように、前記光触媒フィルタ1と前記送風装置2とを横方向に並設状態にして前記ケース3内に配設し、このケース3内の前記光触媒フィルタ1の上方に前記光源部4を設け、このケース3の前記送風装置2の下方に位置する下面部に空気取入口7を設け、この空気取入口7より送風装置2によって導入された送風空気を、ケース下方から送風装置2の側方に位置する前記光触媒フィルタ1の上方に導風する導風部8をケース3内に設け、このケース3の光触媒フィルタ1の下方に位置する下面部に空気吐出口9を設けたので、光触媒フィルタ1への送風方向が略下方向となると共に、光触媒フィルタ1への光の照射も略下方向となるから、前述のように光触媒による配化作用の活性化作用が飛躍的に増大すると共に、前述のように薄形化も実現可能となる。
【0018】
また、この薄形化の実現によって、後述する実施例の如く、このケース3を車両の室内装飾天上板部10に形成した取付窓孔部6を介して室内装飾天上板部10と車両の天板部11との間隙12に埋設状態にして、且つケース3下面部の空気取入口7と空気吐出口9とを車両室内に露出状態にしてケース3を車両の室内天上部に取付固定し得るように構成でき、室内の居住スペースもとることなく、体裁良く室内に設けることができ、しかも薄形化の実現によってこの天吊り固定方式を採用しつつ室内天上部に略面一状態に取り付けできる。また、この場合前記室内装飾天上板部10と車両の天板部11との間の間隙12内に配線する配線コード13によりケース3内の前記送風装置2や光源部4の駆動源を確保し得るため、配線も容易で体裁も悪くならない。
【0019】
【実施例】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0020】
本実施例は、各請求項に記載した発明をすべて含む(各請求項に記載したすべての発明に属する)一実施例であり、自動車の室内天上部に下面部を略面一にして埋設状態に取付固定でき、設置スペースもとらず、車両のバッテリー電源部からの配線も簡単で体裁も悪くならず、薄形に実現可能でありながら極めて高い消臭効果や空気浄化作用が発揮され、且つ極めて実用性に秀れた製品となる実施例である。以下説明する。
【0021】
酸化チタンなどの光触媒を表面1Aに設けて、光を受けることで酸化作用が活性化され消臭あるいは空気浄化が図れる光触媒フィルタ1と、この光触媒フィルタ1に外部空気(自動車の室内空気)を送風する送風装置2とをケース3内に左右並設状態に設けた構成とし、前記ケース3内の光触媒フィルタ1の上部に前記光触媒フィルタ1に光を照射する光源部4を設け、この光源部4からの前記光触媒フィルタ1への光の照射方向Aと、前記光触媒フィルタ1を通過する前記送風空気の通風方向Bとが略同一方向となるように構成している。
【0022】
本実施例では、この二つの方向A,Bが互いに下向き方向となるように構成している。
【0023】
具体的には前記光触媒フィルタ1は、図1に示すように前記送風空気が上下方向に貫通通過する通風間隙5が多数並設形成された構成とし、更にこの各通風間隙5の平断面形状を多角形としたハニカム構造として、この光触媒フィルタ1の前記送風空気と接触する表面1Aが大面積となるように構成し、この通風間隙5による前記送風空気の通風方向Bと前記光源部4からの前記光触媒フィルタ1への光の照射方向Aとが略互いに下向き方向となるように構成し、この光触媒フィルタ1の光の照射を受ける表面1Aが大面積となるように構成している。
【0024】
従って、上下方向に貫通通過する送風空気に対して光触媒フィルタ1の接触表面を大きくとることによって、それだけ同時に光の受光表面も増大することになる。
【0025】
即ち、光触媒フィルタ1を前記通風方向Bに対して平行な上下方向の通風間隙5を多段並設形成したハニカム構造であるから、送風空気に接触する表面積が大きくなると同時に、この通風方向Bに沿って光が照射されるから受光表面積も大きくなり、表面に設けた酸化チタンなどの光触媒による酸化作用の活性化作用が飛躍的に増大することになる。
【0026】
また、本実施例では、図1に示すようにこの活性化作用が良好となるように光源部4として紫外線ランプを採用し、紫外線が光触媒フィルタ1へ照射するように構成している。また、この光(紫外線)の照射方向が下向きとなるように光源部4(紫外線ランプ)を取り付けると共に、下方の光触媒フィルタ1の各通風間隙5にできる限り多くの光が通風方向と同様の下方向へ照射されるように多数のランプを下向きに並設した構成としている。
【0027】
また、前記送風装置2として図1に示すようにシロッコファンなどの電動式のファン装置を採用しても良い、一層薄型化を図るため超音波モータを採用しても良い。
【0028】
また、本実施例では、図2,図3に示すように前記ケース3の下面部に配した空気取入口7と空気吐出口9とを露出状態にして車両の室内天上部に下面部を略面一状態にして埋設状態に取付固定し得るように構成している。
【0029】
更に具体的に説明すると、図3に示すように前記光触媒フィルタ1と前記送風装置2とを横方向に並設状態にして前記ケース3内に配設し、このケース3内の前記光触媒フィルタ1の上方に前記光源部4を設け、このケース3の前記送風装置2の下方に位置する下面部に空気取入口7を設け、この空気取入口7より送風装置2によって導入された送風空気を、ケース下方から送風装置2の側方に位置する前記光触媒フィルタ1の上方に導風する導風部8をケース3内に設け、このケース3の光触媒フィルタ1の下方に位置する下面部に空気吐出口9を設けたので、光触媒フィルタ1への送風方向が略下方向となると共に、光触媒フィルタ1への光の照射も略下方向となるから、前述のように光触媒による配化作用の活性化作用が飛躍的に増大すると共に、前述のように薄形化も実現可能となる。
【0030】
また、この薄形化の実現によって、このケース3を車両の室内装飾天上板部10に形成した取付窓孔部6を介して室内装飾天上板部10と車両の天板部11との間隙12に埋設状態にして、且つケース3下面部の空気取入口7と空気吐出口9とを車両室内に露出状態にしてケース3を車両の室内天上部に取付固定し得るように構成し、室内の居住スペースもとることなく、体裁良く室内に設けることができ、しかも薄形化の実現によってこの天吊り固定方式を採用しつつ室内天上部に略面一状態に取り付けできる。また、この場合前記室内装飾天上板部10と車両の天板部11との間の間隙12内に配線する配線コード13によりケース3内の前記送風装置2や光源部4の駆動源を確保し得るように構成している。
【0031】
このように図3に示すように、車両の室内天上部は一般に金属製の天板部11の下部にわずかな配線用の(断熱機能も果たす)間隙12を介して樹脂製やFRP製の室内装飾天上板部10を設けた構成となっているが、本実施例ではこの室内装飾天上板部10に取付窓孔部6を形成し、この取付窓孔部6にケース3を嵌合すると共に、ケース3に設けた周辺係止部14を間隙12内や室内装飾天上板部10内に埋め込み係止してビス15止め固定し、間隙12を利用して埋設状態にして天板部11に天吊り状態に係止して取付止着するように構成している。
【0032】
また、送風装置2や光源部4の電源は、この間隙12内に配する配線コード13により確保するが、車両天上部(ルーフ上面)などに設けるソーラセルから配線しても良く、このルーフ上面のソーラセルを利用する場合には、ケース3が車両天上部にあるため配線も一層容易となる。
【0033】
また、本実施例のハニカム構造の光触媒フィルタ1は、表面に酸化チタンを塗布して焼き付けるなどの手法により光触媒を表面に設け、光触媒による活性化を良好とするためコージェライト(ゼライトでも良い)の表面に酸化チタンを設けた構成としている。軽量化のためコージェライトでなく紙材としても良い。
【0034】
具体的には、平均粒径15μmの酸化チタン微粒子をエチルアルコールに分散させ、コージェライト表面にディップコーティングし、乾燥させ放置あるいは加熱処理している。
【0035】
このような本実施例の製品をダッシュボード上に試験設置し、1週間後の臭気を調べたところ、車内のアンモニア臭は激減していることも確認した。
【0036】
尚、本発明はもちろん本実施例に限られるものではなく、光触媒フィルタ1や送風装置2の構成や配置は適宜設計し得るものであり、送風空気の導風構造や光の導光構造などを含めて適宜設計し得るものであり、本実施例は最適と思われる実施例を示したものである。
【0037】
この光触媒の原理を以下に説明する。
【0038】
この光触媒の作用は次のように一般に考えられている。即ち、二酸化チタン(TiO2)等の光半導性を有する粒子状物質をそのバンドギャップ(禁制帯)エネルギー以上の光(二酸化チタンの場合は約400nm以下の光、即ち、紫外線UV)で照射すると、価電子帯の電子(e-)が光励起されて伝導帯に移り、伝導帯には自由電子が生成すると共に、価電子帯には正の電荷を帯びた粒子(正孔(h+))が生成する。これらの正孔と電子とは半導体粒子内部を運動し、時間の経過と共に再結合して消滅するが、その粒子外部に空気中の酸素(O2)または水分(H2O)が存在すると、その粒子表面を通してそれらの正孔と電子が移動し、高活性のHO2ラジカル及びHOラジカルを生成する。これらのHO2ラジカル及びHOラジカルは、水中及び空気中に存在する種々の有害物質及び悪臭物質を簡単に分解及び無害化する。即ち、光触媒は、太陽光等の紫外線の照射により、有機化合物の分解等を行う触媒として作用する。
【0039】
このような光半導体微粒子による酸化触媒作用は、光半導体の中でも二酸化チタンが特に高い。また、二酸化チタンは光触媒反応性が高いだけでなく、化学的に安定であって反応持続性があり(半永久的)、しかも人体に全く無害であり、安全性にも優れている。
【0040】
即ち、本発明においては、光源部から照射される紫外線を利用して光触媒を活性化させ、強い酸化力を持つ光触媒反応表面を光触媒フィルタ1表面に形成する。そして、この光触媒による酸化触媒反応により、これに接触する空気に含まれる有機化合物、例えば、硫化水素、メルカプタンに代表される含硫黄有機化合物、トリメチルアミン、プロピルアミンに代表される含窒素化合物、トルエン、キシレンに代表される炭化水素化合物、アセトアルデヒド、酪酸、吉草酸等のアルデヒド、カルボン酸類等の臭成分、或いは、タバコのヤニ等の有機物を分解し、または、細菌等の微生物を死滅させ、若しくは、その繁殖を抑えるものである。これにより、車内の空気浄化、脱臭、減菌、抗菌等が半永久的に継続して行われる。
【0041】
尚、本実施例では、ゼオライト等の吸着剤に二酸化チタンを凝集化してハイブリット化し、パルプにすきこんで前記光触媒フィルタ1を製作している。
【0042】
従って、基材としてパルプ(紙素材)を使用することで軽量化やコストダウンを図ることができ、しかも単に酸化チタンの粉末をパルプに入れるのではなく、酸化チタンを凝集してパルプに入れるため、パルプの水素結合を破ることなく酸化チタンを載せることができ、酸化チタンと直接接触するパルプの面積も減るため、光を当てても十分に紙の強さを保つことができる。
【0043】
即ち、単に酸化チタンの粉末をパルプに入れて紙をすいただけでは、光が当たると酸化チタンによる光触媒反応によってパルプが分解され、パルプの水素結合が切れて紙が弱くなり、数時間たつとケバ立って破れ易くなるおそれがある。
【0044】
この点、本実施例では、前述のように酸化チタンを凝集してパルプに入れてすき込むため、紙の強さを十分に保つことができ、窓際の紫外光に相当する照射条件においても数年は十分に紙の強さを保てる強度を有する。
【0045】
また、光が当たっているところだけで作用するのではなく、光が当たらないところでも作用し、光が当たると効果が増大するようにハイブリット化するために、本実施例では、ゼオライトや活性炭などの吸着剤と酸化チタンとを混合させハイブリット化光触媒としている。
【0046】
従って、これにより吸着剤に吸着した悪臭物質はすぐに表面拡散によって光触媒上を移動して、光分解され、これによって光が当たらないときは吸着剤で集め、その後で光によって分解するようにし、長時間使っても劣化しない吸着剤ができることになる。
【0047】
従って、単なる吸着剤のように悪臭物質をどんどん吸収しても飽和して効果を失うことなく、光を当てれば悪臭物質は酸化チタンに表面拡散して光分解されることとなる。
【0048】
以上のように本実施例では、例えばタバコのヤニや排気ガス中の窒素酸化物も良好にとらえて分解し、極めて高い清浄効果が発揮される。
【0049】
尚、本実施例では、このようにパルプに酸化チタンを入れて紙をすき込み光触媒フィルタ1を形成したが、表面に酸化チタンを薄膜形成する構成としても良い。
【0050】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成したから、送風によって光触媒は効率良く働き、しかも送風空気に対して光触媒フィルタの接触表面を大きくとれば、それだけ同時に光の受光表面も増大することになる。更に本発明の如く光触媒フィルタを前記通風方向に対して平行な通風間隙を多段並設形成した構成としたことにより、送風空気に接触する表面積が大きくなると同時に、この通風方向に向かって光が照射されるから受光表面積も大きくなり、表面に設けた酸化チタンなどの光触媒による酸化作用の活性化作用が飛躍的に増大することになる極めて画期的な脱臭装置となる。
【0051】
また、本発明においては、薄形化を容易に実現できるため、本実施例のように室内天上部などにも邪魔とならずに体裁良く取付可能となり、また、例えば、自動車のダッシュボード上に設置してもスペースもとらず、運転者や同乗者の視界はさまたげられないなどの実用上の効果を発揮する。
【0052】
また、本発明においては、前記薄形化の実現に加えて、室内天上部に邪魔とならずに体裁良く取付できる極めて実用性に秀れた画期的な脱臭装置となる。
【0053】
また、請求項記載の発明においては、車両の室内天上部の室内装飾天上板部と天板部との間隙を利用することで天上埋め込み方式にしてしかも天上部に対して面一状態に取付固定でき、居住スペースをほとんどとらず体裁良く取付固定できると共に、間隙を利用して配線も体裁良く容易にでき、極めて車両用の脱臭装置として最適な実用性に秀れた画期的な脱臭装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例の概略説明図であって、ケース内部の光触媒フィルタと送風装置と光源部とを取り出した状態で示した概略構成分解斜視図である。
【図2】 本実施例の取付位置を示す説明図である。
【図3】 本実施例の使用状態を示す要部の説明拡大断面図である。
【符号の説明】
1 光触媒フィルタ
1A 表面
2 送風装置
3 ケース
4 光導入部
5 通風間隙
6 取付窓孔部
7 空気取入口
8 導風部
9 空気吐出口
10 室内装飾天上板部
11 天板部
12 間隙
13 配線コード
A 照射方向
B 通風方向

Claims (2)

  1. 酸化チタンなどの光触媒を表面に設けて、光を受けることで酸化作用が活性化され消臭あるいは空気浄化が図れる光触媒フィルタと、この光触媒フィルタに外部空気を送風する送風装置とをケース内に設けた脱臭装置において、前記光触媒フィルタと前記送風装置とを横方向に並設状態にして前記ケース内に配設し、前記送風装置は、前記ケースの前記横方向と直交する上下方向に回転軸を有する構成とし、前記光触媒フィルタは、前記送風装置による前記送風空気が上下方向に貫通通過する通風間隙が多数並設形成された構成として、この光触媒フィルタの前記送風空気と接触する表面が大面積となるように構成し、前記ケース内に前記光触媒フィルタの前記通風間隙内に光を照射する光源部を設けて、前記通風間隙による前記送風空気の通風方向と前記光源部からの前記光触媒フィルタへの光の照射方向とが略同一方向となるように構成し、この光触媒フィルタの光の照射を受ける表面が大面積となるように構成し、前記ケースに配設した空気取入口と空気吐出口とを車両室内に露出状態にしてケースを車両に取付固定し得るように構成し、前記ケースの下面部に配した前記空気取入口と前記空気吐出口とを露出状態にして車両の室内天上部に埋設状態に取付固定し得るように構成したことを特徴とする脱臭装置。
  2. 前記ケース内の前記光触媒フィルタの上方に前記光源部を設け、このケースの前記送風装置の下方に位置する下面部に前記空気取入口を設け、この空気取入口より送風装置によって導入された送風空気を、ケース下方から送風装置の側方に位置する前記光触媒フィルタの上方に導風する導風部をケース内に設け、このケースの光触媒フィルタの下方に位置する下面部に前記空気吐出口を設け、このケースを車両の室内装飾天上板部に形成した取付窓孔部を介してこの室内装飾天上板部と車両の天板部との間隙に埋設状態にして、ケースを車両の室内天上部に取付固定し得るように構成し、前記室内装飾天上板部と車両の天板部との間の間隙内に配線する配線コードにより前記ケース内の前記送風装置や光源部の駆動源を確保し得るように構成したことを特徴とする請求項記載の脱臭装置。
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