JP2002306579A - 空気清浄装置 - Google Patents

空気清浄装置

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JP2002306579A
JP2002306579A JP2001117179A JP2001117179A JP2002306579A JP 2002306579 A JP2002306579 A JP 2002306579A JP 2001117179 A JP2001117179 A JP 2001117179A JP 2001117179 A JP2001117179 A JP 2001117179A JP 2002306579 A JP2002306579 A JP 2002306579A
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JP2001117179A
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Shinya Hioki
信也 火置
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の課題は、脱臭性の継続期間が長い光触
媒を利用し、且つ光触媒反応に伴う臭気発生を解消した
脱臭性に優れた空気清浄装置の提供である。 【解決手段】光触媒および脱臭剤を担持してなるハニカ
ム状の脱臭ロータ1、該脱臭ロータを回転させる手段
3、該脱臭ロータに清浄化されるべき空気を通す送風手
段5、および該脱臭ロータに照射される光源9からなる
光再生部を備えてなり、光再生部と清浄化されるべき空
気の通路とが区画されていることを特徴とし、好ましく
は該光再生部を換気することを特徴とし、また、好まし
くは該光再生部が更に加熱装置10を備えることを特徴
とする空気清浄装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脱臭性の継続期間
が長く、且つ脱臭効果に優れる空気清浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】食品臭、たばこ臭、ペット臭、便所臭な
どの悪臭の成分は、多種多様であり、代表的なものとし
て、アンモニア、アミン類、インドール、スカトールな
どの窒素化合物、硫化水素、メチルメルカプタン、硫化
メチル、二硫化メチル、二硫化ジメチルなどの硫黄化合
物、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなどのアルデ
ヒド類、アセトンなどのケトン類、メタノール、エタノ
ールなどのアルコール類がある。
【0003】従来、このような悪臭を脱臭する方法とし
て、悪臭物質と薬剤とを化学反応させる方法、芳香剤で
悪臭物質をマスキングする方法、活性炭、ゼオライトな
どの吸着剤にて悪臭物質を吸着する方法、または、これ
らの方法を組み合わせて行う方法があった。このような
各種の脱臭方法が使用されているが、薬剤及び芳香剤
は、共に悪臭物質と反応した後での再生はほとんど不可
能である。また、吸着剤の場合も、吸着容量が飽和する
と脱臭性能は著しく低下する。従って、どのような方法
においても、新しいものと定期的に交換しなければなら
ない。
【0004】そこで、光触媒とランプとを用いて、脱臭
機能を果たすようにした脱臭装置が開発されている。光
触媒は光エネルギを化学エネルギに変える物質であり、
具体的には、酸化タングステン、酸化チタン、酸化イッ
トリウム、酸化亜鉛などの金属酸化物またはこれらの混
合物からなる半導体である。
【0005】この脱臭装置では、ランプから紫外線を光
触媒に照射してその光エネルギにて光触媒を活性化さ
せ、酸化反応を促進させて悪臭物質を除去する。紫外線
照射によって光触媒が励起されると、光触媒から電子が
飛び出し表面に吸着した酸素を攻撃してO2 -を生成し、
また、正孔が空気中の水分を攻撃して、OHラジカルを
生成し、これらの活性種が悪臭物質を攻撃して酸化反応
が起こり、種々の悪臭物質が分解される。
【0006】しかしながら、アセトアルデヒドなどの低
分子量の物質を光触媒を用いて分解すると、二酸化炭素
および水などの無臭物質が生成して臭気の除去が達成さ
れるが、被分解物として高分子量または難分解性の物質
が含まれる場合、或いは光触媒および光の量に対して濃
度が高い、または処理風量が大きいなど脱臭負荷が過剰
である場合には、無臭物質まで最終分解されない中間体
が生成し、これが空気中に漏出して悪臭の原因となる場
合があり、光触媒を用いた空気清浄を行う上での問題と
なっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、脱臭
性の継続期間が長い光触媒を利用し、且つ光触媒反応に
伴う臭気発生を解消した脱臭性に優れた空気清浄装置の
提供である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した
ものである。
【0009】(1)光触媒および脱臭剤を担持してなる
ハニカム状の脱臭ロータ、該脱臭ロータを回転させる手
段、該脱臭ロータに清浄化されるべき空気を通す送風手
段、および該脱臭ロータに照射される光源からなる光再
生部を備えてなり、光再生部と清浄化されるべき空気の
通路とが区画されていることを特徴とする空気清浄装
置。
【0010】(2)上記の発明(1)において、該光再
生部を換気することを特徴とする空気清浄装置。
【0011】(3)上記の発明(1)または(2)にお
いて、該光再生部が加熱装置を備えることを特徴とする
空気清浄装置。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の空気清浄装置を構成する
要素技術を以下に詳細に説明し、次いで実施例により本
発明の空気清浄装置を説明する。
【0013】本発明に係わる光触媒とは、0.5〜5e
V、好ましくは1〜4eVの禁止帯幅を有する、光触媒
反応をもたらす光反応性半導体であり、励起光を照射す
ることによって、脱臭、抗菌、抗ウイルス、防黴、防
汚、有害物質分解などの機能を発現する素材である。特
にその抗菌性は優れたものであり、細菌の増殖を抑える
だけでなく、細菌が死滅する際に発生する毒素を分解し
て無害化し、また、細菌の死骸をも分解するため、その
効果は従来の無機系抗菌剤などのように短期間で低下す
ることがなく永続すると言われている。
【0014】本発明に係わる光触媒としては、酸化亜
鉛、酸化タングステン、酸化チタン、及び酸化セリウム
等の金属酸化物粒子が挙げられる。中でも、酸化チタン
はその構造安定性、光反応性有害物除去能、更には取扱
い上の安全性等から生活空間において使用するには最も
適しており、また、酸化亜鉛は励起光が照射されない環
境下でも抗菌性を有しており、この両者は本発明の光触
媒として有利に用いられる。
【0015】本発明に係わる酸化チタンは、白色顔料と
して用いられる汎用の二酸化チタン(但し、耐候処理が
全くまたは部分的にしかされていないもの)の他、メタ
チタン酸、オルトチタン酸、含水酸化チタン、水和酸化
チタン、水酸化チタンおよび過酸化チタン等のチタン酸
化物や水酸化物などが挙げられる。
【0016】中でも一次粒径が数十nm程度で、アナタ
ーゼ結晶構造を有する微粒子酸化チタンは比較的安価で
性能の優れた光触媒である。但し、本発明に係わる酸化
チタンはアナターゼ結晶構造に限定されるものではな
く、光触媒能を有するものであれば、ルチルやブルカイ
トなどの結晶構造を有するものや非晶性酸化チタンであ
っても良い。
【0017】酸化チタンの形状として、立方体状、球
状、真球状、薄片状またはナノクラスターなどが挙げら
れる。
【0018】上記のチタン化合物以外にも、チタニウム
アルコキシドやチタニウムキレートなどの有機チタネー
トを用いても良く、均一性が高く、且つ透明性の高い光
触媒膜を形成することが可能である。
【0019】本発明に用いられる酸化チタンは、硫酸法
や塩素法など従来の製法で作製されるもの以外に、可視
光に対応するなどの高機能化が達成される製法または後
処理、例えばマグネトロンスパッター蒸着法、高周波熱
プラズマCVD法、パルス電解処理による薄膜作製法、
X線照射処理、低温プラズマ処理などによって製造また
は加工されたものでも良い。
【0020】これらの酸化チタンの表面および結晶構造
の内部に、Pt、Au、Ag、Cu、Pd、Ni、C
o、Fe、Zn、Mo、Ir、Bi、W、Os、Rh、
Nb、Zr、Sn、V、CrおよびRu等の種々の金
属、そのイオンまたはその酸化物などの化合物を担持あ
るいはドーピングさせたりして複合しても良い。
【0021】このような金属、そのイオンまたはその酸
化物などの化合物を酸化チタンなどの光触媒に複合する
方法として、光触媒および複合しようとする物質の原料
金属を蒸発気化させた後に酸素など反応させようとする
所定の物質を含む雰囲気下で処理して固化する方法、加
速器等を用いて高エネルギー化した金属イオンビームを
注入する方法、インターカレーションによって層間包摂
する方法などが挙げられるが、特にこれらに限定される
ものではない。
【0022】また、本発明に係わる光触媒はシリカまた
はアルミナ−シリカなどの多孔性物質によって被覆され
たマイクロカプセル化光触媒であっても良く、光触媒が
基材と直接接触することがなく担持性に優れ、また、被
覆物である多孔性物質が吸着剤として機能する場合があ
るため好ましい。
【0023】本発明に係わる脱臭剤とは、主に悪臭を除
去する目的で用いられる薬剤であり、具体的には吸着
剤、鉄アスコルビン酸や鉄、コバルトまたはマンガン等
の金属フタロシアニン誘導体などの酵素系脱臭剤、マン
ガン系酸化物やペロブスカイト型触媒などの低温酸化触
媒、炭化珪素、窒化珪素、珪酸カルシウム、アルミナ・
シリカ系、ジルコニア系などの合成セラミクスや麦飯
石、フェルソング石などの遠赤外線セラミクス、植物抽
出成分に含まれる化合物であるカテキン、タンニン、フ
ラボノイド等を用いた消臭剤などが挙げられる。これら
の脱臭剤は必要に応じて複数のものを併用しても良く、
また、これらの脱臭剤を複合化したハイブリット脱臭剤
としても良い。
【0024】本発明に係わる脱臭剤は、吸着剤、中でも
対象とする主な臭気物質に対して物理吸着を主体とする
ものが好ましく、特に臭気物質の吸着熱量が46kJ/mol
(11kcal/mol)以下であることが好ましく、臭気物質に
よって脱臭性が飽和すること無く光触媒により再生され
る。
【0025】本発明に用いられる吸着剤としては、活性
炭、添着活性炭、活性炭素繊維、備長炭などの木炭や竹
炭、天然および合成ゼオライト、活性アルミナ、活性白
土、セピオライト、酸化鉄などの鉄系化合物、酸化亜
鉛、酸化マグネシウム、シリカ、シリカ−酸化亜鉛複合
物、シリカ−アルミナ−酸化亜鉛複合物、複合フィロケ
イ酸塩、イオン交換樹脂、あるいはこれらの混合物など
が挙げられる。吸着剤の中でも、多孔質で表面積が多い
物質は、光触媒に対する担体としても機能する場合があ
り、好ましい。
【0026】本発明に用いられる吸着剤は、特に限定さ
れるものではないが、ハイシリカゼオライトであること
が好ましい。ハイシリカゼオライトは化学的には通常の
ゼオライトと同じくアルミノシリケート金属塩の結晶で
あるが、特に結晶中のアルミナに対するシリカの割合が
高く、シリカ構造中の酸素原子が塩基性をほとんど持た
ない。
【0027】このようなハイシリカゼオライトは表面の
Si−O−Si結合が水素結合の形成に関与せず、疎水
性を示して水分子を吸着しないため、高湿度環境下およ
び高温度環境下においても効率良くアルデヒド類を吸着
することが可能である。そこでハイシリカゼオライトは
疎水性ゼオライトと呼ばれる場合がある。
【0028】更に、ハイシリカゼオライトはアルデヒド
類をはじめとして、広範囲の臭気物質、例えば有機酸、
アンモニア、アミン類、ケトン類、硫化水素やメルカプ
タン類などの含硫黄化合物、インドール類などを吸着で
きるため、本発明に係わる脱臭剤としては殊更に好まし
いものである。
【0029】本発明に係わるハニカムとは、開口を有す
るセル壁からなる構造体であり、具体例として、JIS
−Z−1516に記載の「外装用段ボール」に準拠して
作製される片面段ボールからなるコルゲートハニカム、
六角形セルからなるヘキサゴンハニカム、正方形セルか
らなるハニカム、三角形セルからなるハニカム、および
中空円筒状セルを集合してなるハニカムなどが挙げられ
る。ここで、六角形や正方形などのセル形状は正式な多
角形ではなく、角が丸いまたは辺が曲がっているなどし
た異形であっても良い。
【0030】本発明に係わるハニカム状の脱臭ロータの
製法として、成形によって作製する方法、ハニカムを型
抜きなどの方法で円盤状に切り抜いて作製する方法、お
よび上記した片面段ボールを渦巻き状にして作製する方
法などが挙げられる。また、前述と同様の方法で一旦円
筒を作製し、これを切断してロータとしても良い。
【0031】本発明に係わる光触媒および脱臭剤を担持
する方法は特に限定されるものではないが、下層(内
層)に脱臭剤、上層(表層)に光触媒を担持することが
好ましく、更に、光触媒は、ハニカムの開口面における
セル壁の端部に重点的に担持することが特に好ましい。
光触媒をセル壁の端部に担持する場合には、開口面の両
側、すなわち脱臭ロータの両面に担持しても良いが、光
の照射を一面側のみから行う場合には、光触媒を開口面
の一方、すなわち脱臭ロータの片面にのみ担持しても良
い。
【0032】また、本発明に係わる脱臭ロータは、光触
媒性能を低下させる硫酸イオンや硝酸イオンなどを洗浄
除去できるように水洗可能であることが好ましく、水洗
可能性を得るために、光触媒および脱臭剤は水中に流出
しないように担持することが好ましい。
【0033】本発明に係わる脱臭ロータを回転させる手
段は、特に限定されるものではないが、駆動手段として
モータを用いる方法が一般的である。脱臭ロータの主軸
をモータと直結または減速機を介してモータと接続して
も良いが、脱臭ロータの外周部からベルトやギヤなどを
介して駆動を伝えても良い。
【0034】本発明に係わる脱臭ロータの回転は、連続
であっても良く、また、ステッピングモータなどを用い
た間欠回転であっても良い。回転速度は一定でも良い
が、可変でも良く、例えば、清浄化されるべき空気の汚
染の度合、または再生部における脱臭ロータの臭気吸着
量や再生の進み具合などを計測または予想しながら、回
転速度などの回転の程度を制御することができる。
【0035】本発明に係わる送風手段は特に限定される
ものではないが、シロッコ型、軸流型、プロペラ型、タ
ーボ型、ラジアル型、クロスフロー型等の各種ファンモ
ータなどの送風機を用いる方法、自然風または換気扇等
の排気ファンやエアコン等の空調機などが発する風を利
用する方法、熱対流による方法、乗用車などの移動に伴
って生じる気流を利用する方法などが挙げられる。かか
る送風手段は、脱臭ロータに清浄化されるべき空気を通
す場合または後述で説明する光再生部を換気する場合に
用いることができる。
【0036】本発明に係わる光再生部は、脱臭ロータに
照射される光を発する光源を含み、且つ清浄化されるべ
き空気の通路と区画されており、清浄化されるべき空気
および脱臭ロータを通気した後の清浄化された空気の中
に、光再生部内の空気が漏出することを防ぐものであ
る。
【0037】本発明に係わる光再生部と清浄化されるべ
き空気の通路とを区画する方法は、筐体または筐体に付
属する仕切板によって囲い込む方法が一般的であるが、
これ以外にも、例えばエアカーテンなどの気流によって
実質的な区画を達成するもとができる。
【0038】筐体または仕切板を用いて区画すると、可
動部である脱臭ロータと該筐体の間に隙間が生じて空気
が漏出する場合があるため、これを防止することが好ま
しく、樹脂フィルムや布帛などの可撓性素材からなるス
カート状部材を脱臭ロータに接触させて気密性を高める
方法、または、清浄化されるべき空気を通す空間の空気
圧を光再生部に対して相対的に高くする方法などが挙げ
られる。
【0039】本発明に係わる光源として、ブラックライ
ト、捕虫灯、健康ランプ、殺菌灯、一般照明用の蛍光
灯、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、高圧ナト
リウムランプ、紫外線発光ダイオードなどが挙げられ、
単独で用いても良いが、反射板、集光板または導光板な
どを併用することができる。本発明に係わる光源は、専
用のランプを搭載することが好ましいが、本発明の趣旨
を逸脱しない限りにおいては蛍光灯などの室内照明光や
日光などを利用しても良い。
【0040】本発明に係わる光再生部の一例を挙げる
と、清浄化されるべき空気の通路と筐体を用いて区画す
る場合には筐体内部に光源を設置することが好ましい
が、筐体の少なくとも一部を光透過性の素材で作製し、
筐体外から脱臭ロータに光を照射しても良い。また、筐
体の内面に光反射性の素材を設置して脱臭ロータに万遍
なく光を照射する構成としても良い。
【0041】本発明に係わる光再生部は換気することが
好ましく、光触媒の作用よって分解された物質、特に難
分解性物質が系外に排出されるため、光再生が促進され
る。本発明の空気清浄装置を、例えば屋内で使用する場
合には、光再生部において換気された空気は、屋内の汚
染を防ぐために屋外に排出することが好ましい。
【0042】本発明に係わる光再生部は加熱装置を備え
ることが好ましい。加熱装置と光源の位置関係は特に限
定されるものではなく、脱臭ロータの回転方向または通
気の向きに対して、加熱が光照射の前でも後でも良く、
また同時であっても良い。加熱が光照射の前に行われる
場合には、脱臭剤が捕捉、例えば吸着剤が吸着した臭気
物質が加熱によって脱離するため光再生が促進される。
一方、加熱が光照射の後に行われる場合には、分解生成
物が脱臭剤に再捕捉、例えば吸着剤に再吸着されること
が阻害されるため光再生が促進される。なお、加熱と光
照射が同時に行われる場合には、上記の2つの促進効果
に加えて、光触媒による反応速度が速まり、光再生が一
層促進されるため特に好ましい。更に、光再生部を換気
する場合には、吸気を加熱しても良く、加熱と光照射を
同時に行うのと同様の効果が得られる。
【0043】光再生部を加熱する場合の温度は特に限定
されるものではないが、一般には高温であるほど好まし
く、脱臭ロータや筐体などの耐熱性に応じて適宜設定す
ることができる。
【0044】本発明の空気清浄装置は、単独で用いるこ
とができるが、各種の空調機器に組み込んで用いても良
い。
【0045】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明
するが、本発明の趣旨を逸脱しない限り、実施例に限定
されるものではない。
【0046】図1に示すように、本発明の一実施例を示
す空気清浄装置は、光触媒および脱臭剤を担持してなる
ハニカム状の脱臭ロータ1を納める筐体2、脱臭ロータ
を回転させるモータ3、該筐体内に清浄化されるべき空
気を取り込む吸気口4、送風手段であるファンモータ
5、清浄化された空気を排出する排気口6、該筐体の一
部を仕切板7によって囲い込み清浄化されるべき空気の
通路と区画された光再生部8、該光再生部内に設置され
た該脱臭ロータに照射される光源9、加熱装置10、換
気用のファンモータ11、および換気に係わる光再生部
吸気口12と光再生部排気口13より構成される。
【0047】ハニカム状の脱臭ロータ1は、光触媒とし
て酸化チタンおよび脱臭剤としてゼオライト系無機吸着
剤を担持した繊維状シートを用いて片面段ボールを作製
し、該片面段ボールを渦巻き状に加工してなるハニカム
成形品(商品名アクア・ラジット、三菱製紙(株)製)
である。
【0048】光源9は、酸化チタンを励起する波長38
0nm以下の光を発するブラックライトタイプの冷陰極
蛍光ランプである。
【0049】光再生部排気口13は、図1においては清
浄化されるべき空間に向けて開いているが、ダクトなど
を接続して清浄化を行おうとする空間の外、例えば室外
や屋外などに排出することが好ましい。
【0050】本発明の実施例の空気清浄装置を用いて、
下記の3つの運転条件(実施例1〜3)で脱臭試験を行
った。
【0051】実施例1 図1に示す空気清浄装置を用いて、光再生部吸気口12
を塞ぎ、光源9を点灯し、換気用のファンモータ11お
よび加熱装置10は運転せず、且つ脱臭ロータを回転さ
せるモータ3および清浄化されるべき空気の送風手段で
あるファンモータ5を所定の条件で運転した。これは本
発明の第1の発明を満たす運転条件である。
【0052】実施例2 図1に示す空気清浄装置を用いて、光再生部吸気口12
を塞がずに後述の通りダクトを接続し、光源9を点灯
し、換気用のファンモータ11を運転して加熱装置10
は運転せず、且つ脱臭ロータを回転させるモータ3およ
び清浄化されるべき空気の送風手段であるファンモータ
5を所定の条件で運転した。これは本発明の第2の発明
を満たす運転条件である。
【0053】実施例3 図1に示す空気清浄装置を用いて、光再生部吸気口12
を塞がずに後述の通りダクトを接続し、光源9を点灯
し、換気用のファンモータ11および加熱装置10を運
転し、且つ脱臭ロータを回転させるモータ3および清浄
化されるべき空気の送風手段であるファンモータ5を所
定の条件で運転した。これは本発明の第2の発明を満た
し、且つ本発明の第3の発明を満たす運転条件である。
【0054】比較例1 実施例の空気清浄装置に代えて、脱臭と光再生が区画さ
れずに同じ空間で行われる従来型の光触媒方式空気清浄
装置を用いる以外は全て実施例と同様の方法で脱臭試験
を行った。
【0055】[脱臭試験]容積1m3の密閉容器内でタ
バコ(マイルドセブン)10本を完全に燃焼させた後、
上記の実施例1〜3の運転条件で本発明の実施例の空気
清浄装置を運転し、また、比較例1として従来型の光触
媒方式空気清浄装置を運転した。なお、実施例2および
3においては、空気清浄装置(図1)の再生部吸気口1
2および再生部排気口13には各々ダクトを接続し、こ
れら2本のダクトは密閉容器外に通じるようにし、光再
生部8の換気は密閉容器外から吸気し、且つ排気した。
上記の手順に従って空気清浄装置を30分間運転した後
に密閉容器内の空気をニオイ袋に捕集して、その臭気を
以下の方法(脱臭性1および2)により評価した。
【0056】[脱臭性1の評価]実施例および比較例の
脱臭試験で得られたニオイ袋内の空気の臭気を6段階臭
気強度表示法により評価した。測定者は5人とし、臭気
の程度を、0=無臭、1=やっと感知できるにおい、2
=何のにおいであるかがわかる弱いにおい、3=らくに
感知できるにおい、4=強いにおい、5=強烈なにお
い、の6段階で判定して数値化し、測定者5人の平均値
を求めた。
【0057】[脱臭性2の評価]実施例および比較例の
脱臭試験で得られたニオイ袋内の空気の臭気を5段階不
快指数表示法により評価した。測定者は5人とし、にお
いの好き嫌いを、1=好ましいと感じるまたは気になら
ない、2=やや気になる、3=気になる、4=不快、5
=非常に不快(耐え難い)、の5段階で判定して数値化
し、測定者5人の平均値を求めた。
【0058】
【表1】 脱臭性1および脱臭性2は数値が小さいほど脱臭性が優
れる。
【0059】表1の結果から、本発明の空気清浄装置は
脱臭性が優れ、特に、従来型の比較例の空気清浄装置に
比べて不快指数の良化が著しいことから、光触媒の作用
に伴う異臭の発生が解消されていることが分かる。中で
も、光再生部を換気する実施例2の空気清浄装置、更に
光再生部が加熱される実施例3の空気清浄装置は、脱臭
性が一層優れることが分かる。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、脱臭性の継続期間が長
い光触媒を利用し、且つ光触媒反応に伴う臭気発生を解
消した脱臭性に優れた空気清浄装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気清浄装置の一実施例を示す正面図
およびA−A線断面図である。
【符号の説明】
1 ハニカム状の脱臭ロータ 2 筐体 3 モータ 4 吸気口 5 ファンモータ 6 排気口 7 仕切板 8 光再生部 9 光源 10 加熱装置 11 換気用のファンモータ 12 光再生部吸気口 13 光再生部排気口
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 53/06 B01D 53/06 A 53/86 F24F 3/16 F24F 3/16 7/00 A 7/00 B01D 53/36 J H Fターム(参考) 3L053 BD02 BD05 BD10 4C080 AA05 AA07 AA10 BB02 BB05 CC01 HH05 JJ03 KK08 LL02 MM02 MM04 MM05 MM06 QQ12 QQ17 4D012 CA09 CC05 CD05 CD10 CG03 4D048 AA22 BA03Y BA06Y BA07X BA08Y BA13X BA21Y BA22Y BA23Y BA24Y BA25Y BA26Y BA27Y BA30Y BA31Y BA33Y BA34Y BA35Y BA36Y BA37Y BA41X BB02 BD06 CB05 CC40 CC53 CD01 EA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光触媒および脱臭剤を担持してなるハニ
    カム状の脱臭ロータ、該脱臭ロータを回転させる手段、
    該脱臭ロータに清浄化されるべき空気を通す送風手段、
    および該脱臭ロータに照射される光源からなる光再生部
    を備えてなり、光再生部と清浄化されるべき空気の通路
    とが区画されていることを特徴とする空気清浄装置。
  2. 【請求項2】 該光再生部を換気することを特徴とする
    請求項1記載の空気清浄装置。
  3. 【請求項3】 該光再生部が加熱装置を備えることを特
    徴とする請求項1または2記載の空気清浄装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006514017A (ja) * 2002-11-28 2006-04-27 ルイ・デュベルトレ 蛍光ナノ粒子を顔料として含む化粧用組成物
JP2014057721A (ja) * 2012-09-18 2014-04-03 Hitachi Appliances Inc 空気清浄機
JP2016538110A (ja) * 2013-09-26 2016-12-08 エルジー・ハウシス・リミテッドLg Hausys,Ltd. 光触媒材を用いたled光触媒モジュール
CN113351372A (zh) * 2021-06-07 2021-09-07 珠海格力电器股份有限公司 一种Zr基非晶涂层及其制备工艺和其在电净化中的应用

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