JP4834911B2 - 空気浄化装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生活空間で発生する臭気,例えばタバコの臭い、トイレの臭い、生ごみの臭い、ペットの臭い、汗の臭いなどを浄化する空気浄化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光触媒による空気浄化処理では、酸化チタン等の光触媒に紫外線を照射して空気中の悪臭気体分子などを浄化する方法がある。しかし,酸化チタンのみでは空気中の悪臭気体分子などを効率的に吸着することができないので、吸着剤が併用される。悪臭気体分子などを吸着剤でとらえ、ここから光触媒表面に拡散させ分解する方法がとられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、活性炭やゼオライトの吸着剤に光触媒を混合したフィルタの場合、アンモニアなどのアルカリ性ガスや酢酸などの酸性ガスは除去できるが、イオウ系ガスの除去性能が劣るという課題があった。またイオウ系ガスを光触媒反応により処理した場合、光触媒により分解されたガスが硫酸塩として光触媒表面に残るため、光触媒が被毒し、分解再生が十分に行われず、フィルタ寿命が短くなるといった課題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、イオウ系ガスである硫化水素を除去する金属酸化物からなる層と、吸着剤と光触媒からなる層と、前記光触媒を励起する光源を備え、前記金属酸化物からなる層を、前記吸着剤と光触媒からなる層よりも上流側に配置し、前記光源を、前記吸着剤と光触媒からなる層の下流側に配置し、前記金属酸化物からなる層と前記吸着剤と光触媒からなる層を、円筒状または無限軌道とし、前記光源と、前記金属酸化物からなる層と前記吸着剤と光触媒からなる層の位置とが、相対的に移動するように、前記金属酸化物からなる層と前記吸着剤と光触媒からなる層が、前記光源の周囲を回転することを特徴としたものである。
【0005】
上記構成によれば、上流側の金属酸化物からなる層でイオウ系ガスである硫化水素を含む空気汚染物質の大半を浄化し、前記金属酸化物からなる層より下流側の吸着剤と光触媒からなる層の、活性炭やゼオライト等の吸着剤で浄化性能を一層高めることができる。上流側の金属酸化物からなる層でイオウ系ガスである硫化水素を含む空気汚染物質の大半を浄化するので光触媒は被毒せず、ゼオライトや活性炭等の吸着剤は十分再生され、長い期間にわたって高性能の空気浄化を維持でき、吸着剤と光触媒からなる層に対して光を十分に照射し、この層で吸着した吸着ガスの分解性能をより高め、長い期間高性能の空気浄化ができるものであり、前記吸着剤と光触媒からなる層および金属酸化物からなる層に光を万遍なく照射でき、吸着剤と光触媒からなる層および金属酸化物からなる層の両方を移動させることにより、吸着剤と光触媒からなる層と光源との位置とが相対的に移動することになる。したがって、少ない光源で前記吸着剤と光触媒からなる層に光を万遍なく照射できる。
【0010】
請求項1に記載の発明は、イオウ系ガスである硫化水素を除去する金属酸化物からなる層と、吸着剤と光触媒からなる層と、前記光触媒を励起する光源を備え、前記金属酸化物からなる層を、前記吸着剤と光触媒からなる層よりも上流側に配置し、前記光源を、前記吸着剤と光触媒からなる層の下流側に配置し、前記金属酸化物からなる層と前記吸着剤と光触媒からなる層を、円筒状または無限軌道とし、前記光源と、前記金属酸化物からなる層と前記吸着剤と光触媒からなる層の位置とが、相対的に移動するように、前記金属酸化物からなる層と前記吸着剤と光触媒からなる層が、前記光源の周囲を回転することを特徴としたものであり、この構成によれば、上流側に設けた少なくともイオウ系ガスである硫化水素を除去する金属酸化物からなる層によりイオウ系ガスを含む空気汚染物質の大半を浄化し、前記金属酸化物からなる層より下流側に配した、吸着剤(好ましくは少なくとも活性炭およびゼオライトのいずれか一方)と光触媒からなる層にはイオウ系ガスによる被毒がなくなり、光源から光を光触媒に照射することで浄化性能を一層高めることができ、またゼオライトや活性炭等の吸着剤も十分再生されるので、長い期間高性能の空気浄化ができ、光源を、吸着剤と光触媒からなる層の下流側に設置することで、吸着剤と光触媒からなる層に対して光を十分に照射し、この層で吸着した吸着ガスの分解性能をより高め、長い期間高性能の空気浄化ができるものであり、吸着剤と光触媒からなる層および金属酸化物からなる層の両方を移動させることにより、吸着剤と光触媒からなる層と光源との位置とが相対的に移動することになる。したがって、少ない光源で前記吸着剤と光触媒からなる層に光を万遍なく照射できる。
【0013】
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、加熱手段により吸着剤と光触媒からなる層と金属酸化物からなる層を加熱することで、酸化分解反応が加速されるようにした。
【0014】
請求項に記載の発明は、請求項1または2のいずれか1項に記載の発明において、集塵装置を吸着剤と光触媒からなる層と金属酸化物からなる層の上流側に設けることで、吸着剤、光触媒、金属酸化物をたばこの煙などのミスト状物質や粉塵による汚染から防ぐことができ、長期間にわたって高い浄化性能を維持できる。さらに、集塵装置を光源の上流側に位置させることにより、光源に対してもたばこの煙などのミスト状物質や粉塵による汚染を防止でき、長期間にわたって高い浄化性能を維持できる。
【0015】
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載の発明において、金属酸化物からなる層と、吸着剤と光触媒からなる層との、少なくとも一方の基材をハニカム構造体で構成することにより、空気汚染物質との接触面積を大きくすることができ、長期間にわたって高い浄化性能を維持できるとともに、通気抵抗を小さくすることができ、空気汚染物質を素早く除去することができる。また、光の透過性がよいためより奥まで光を照射することができ、浄化性能を向上することができる。
【0016】
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載の発明において、金属酸化物からなる層と、吸着剤と光触媒からなる層との、少なくとも一方の基材を繊維素材からなる織布もしくは不織布で構成することにより、屈曲性、加工性に優れ、湾曲させて使用したり、プリーツ状に加工することができる。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0018】
参考例1)
図1は本発明の第1の参考例におけるの空気浄化装置の断面図である。図1において、1は外筐体であり、その一側壁には吸気口2が設けられ、他側壁には送気口3が設けられている。そして外筐体1内には吸気口2から送気口3にわたり順に集塵フィルタ4、金属酸化物からなる浄化フィルタ5、光触媒を励起させる光源7、活性炭またはゼオライトと光触媒からなる浄化フィルタ6、送風機であるファン8が配されている。
【0019】
集塵フィルタ4はタバコの煙などの微細粒子が捕集されるようにプリーツ加工された高性能のHEPAフィルタなどを用いる。浄化フィルタ5に用いる金属酸化物としては、イオウ系ガスを選択的に吸着し、VOCやその他の臭気物質の吸着能力に優れたものが好ましい。これらの金属酸化物をセラミックハニカムにコーティングした。浄化フィルタ6に用いる吸着剤としての活性炭には椰子殻活性炭の粉末を用いた。また、活性炭としては椰子殻原料だけでなく、石炭、樹脂などの物でも良い。吸着剤であるゼオライトとしては、VOCや臭気物質の吸着能力に優れた疎水性ゼオライトが好ましい。光触媒としてはアナターゼ型、ルチル型酸化チタン、酸化亜鉛などの半導体物質やこれらに白金などの金属超微粒子を担持した物が用いられる。本参考例では、アナターゼ型の酸化チタンを用い、ゼオライトと酸化チタン粉末を十分混練したものをセラミックハニカムにコーティングした。なお、ゼオライトのハニカム成形体に酸化チタンの粉末をコーティングしても良い。
【0020】
光源7は光触媒を励起する波長を持ったランプを用いる。本参考例では、酸化チタンを励起するのに十分なブラックライト水銀灯を用いた。殺菌灯や冷陰極の紫外線灯でもよい。また、酸化チタンの励起を十分にするため、浄化フィルタ6の光源7側の表面における360nmの紫外線強度が約2mW/cm2となるよ
うに設定した。
【0021】
以上のように構成された空気浄化装置について以下その動作を説明する。送風機であるファン8と光源7の電源を入れると、ハウスダストやタバコの煙、悪臭、VOCなどで汚染された空気は吸気口2から外筐体1内に流れ込む。そして、煙やハウスダストは集塵フィルタ4で捕集される。残りの悪臭とVOC物質は浄化フィルタ5の金属酸化物で大部分が吸着され、残ったものが浄化フィルタ6のゼオライトで吸着される。このように浄化された空気が送気口3から室内に戻される。浄化フィルタ6のゼオライトに吸着された物質は光源7から照射される紫外線によって励起された酸化チタンの作用で徐々に分解され、ゼオライトは再生される。
【0022】
参考例の効果について、図2,図3,図4を参照しながら説明する。図2,図3は6m3の密閉ボックスにおいて、本参考例の空気浄化装置および従来の空気浄化装置の浄化性能を評価した結果を示すグラフである。この試験において、試験ガスとしてはアンモニアと硫化水素を用いた。初期濃度は20ppmとした。本参考例の空気浄化装置においては、浄化フィルタ5の金属酸化物を100gとし、浄化フィルタ6のゼオライトを50g、酸化チタンを50gとした。また、送風機8の風量は3m3/minとした。比較に用いた従来の空気浄化装置は、図1において金属酸化物フィルタ5が無い以外は本参考例と同じ条件とした。浄化フィルタ6は疎水性ゼオライトと酸化チタンからなるフィルタか、活性炭と酸化チタンからなるフィルタのどちらかである。
【0023】
図2にアンモニア濃度の時間変化を示している。図3に硫化水素濃度の時間変化を示している。図2,図3において、実線は、活性炭100gと酸化チタン100gからなるフィルタのみの従来例の場合、破線は、疎水性ゼオライト100gと酸化チタン100gからなる浄化フィルタの従来例の場合、一点鎖線は、金属酸化物100gからなるフィルタと、疎水性ゼオライト50gと酸化チタン50gからなるフィルタの両方を採用した本参考例の場合を示す。
【0024】
図4は6m3の密閉ボックスにおいて、本参考例の空気浄化装置および従来の空気浄化装置の浄化性能を評価した結果を示すグラフである。この試験において、試験ガスとしてはアセトアルデヒドを用いた。初期濃度は10ppmとし、60分毎にアセトアルデヒドを10ppm注入した。本参考例の空気浄化装置においては、浄化フィルタ5の金属酸化物を100gとし、浄化フィルタ6のゼオライトを50g、酸化チタンを50gとした。また、送風機8の風量は3m3/minとした。比較に用いた従来の空気浄化装置は、図1において金属酸化物フィルタが無い以外は本実施例と同じ条件とした。浄化フィルタ6は疎水性ゼオライトと酸化チタンからなるフィルタか、活性炭と酸化チタンからなるフィルタのどちらかである。
【0025】
図4にアセトアルデヒド濃度の時間変化を示している。図4において、実線は、活性炭100gと酸化チタン100gからなるフィルタのみの従来例の場合、破線は、疎水性ゼオライト100gと酸化チタン100gからなる浄化フィルタの従来例の場合、一点鎖線は、金属酸化物100gからなるフィルタと、疎水性ゼオライト50gと酸化チタン50gからなるフィルタの両方を採用した本参考例の場合を示す。
【0026】
以上の結果から、本参考例の空気浄化装置は、浄化速度は活性炭と酸化チタンのフィルタおよびゼオライトと光触媒からなるフィルタよりも早かった。また、本参考例の空気浄化装置による硫化水素の除去率は非常に高く、イオウ系ガスに強い。硫化水素を金属酸化物からなるフィルタでより多く除去しているため、ゼオライトと光触媒からなるフィルタにおいて、分解された硫化水素が硫酸塩として光触媒表面に残ることによる光触媒の被毒をさけることができ、フィルタ寿命を長くすることができる。浄化速度が速く、長期間にわたって高性能の除去性能を持つ本参考例の空気浄化装置は非常に実用性が高いものである。
【0027】
参考例2)
図5は本発明の第2の参考例における空気浄化装置の断面図である。図5において、20は外筐体であり、その一側壁には吸気口21が設けられ、他側壁には送気口22が設けられている。そして、外筐体20内には吸気口21から送気口22わたり順に集塵フィルタ23、金属酸化物からなる浄化フィルタ24、光源26、活性炭と光触媒からなる浄化フィルタ25、光源27、送風機であるファン28が設けられている。実施例1と同じように集塵フィルタ23はプリーツ加工された高性能のHEPAフィルタなどを用いる。浄化フィルタ24、25は実施例1と同じフィルタを用いる。光源26、27は光触媒を励起する波長を持ったランプを用いる。本参考例では、酸化チタンを励起するのに十分なブラックライト水銀灯を用いた。酸化チタンの励起を十分にするため、浄化フィルタ25の表面における360nmの紫外線強度が約2mW/cm2となるように設定した。
【0028】
以上のように構成された空気浄化装置の動作は参考例1と同じである。本参考例の空気浄化装置においては、参考例1に比べて、浄化フィルタ25の両面から紫外線が照射されるので、浄化フィルタ25の奥まで光が届きやすくり、浄化性能をより高めることができる。
【0029】
(実施例
図6は本発明の第の実施例における空気浄化装置の断面図である。図6において、30は円筒状の外筐体であり、その外周側には吸気口31が設けられ、下部側壁には上方には向けて開口した送気口32が設けられている。そして、吸気口31側から順に円筒の中心に向かって、集塵フィルタ33、金属酸化物からなる浄化フィルタ34、ゼオライトと光触媒からなる浄化フィルタ35、光源37、反射板38が設けられ、送風機であるファン39は円筒状の浄化フィルタ35内に吸気側を連通させ、排気側を送気口32に連通させている。また、浄化フィルタ34、35は回転モータ36に連結され、回転モータ36の軸を中心に回転する。
【0030】
参考例1と同じように集塵フィルタ33はプリーツ加工された高性能のHEPAフィルタなどを用いる。浄化フィルタ34、35は実施例1と同じフィルタを用いる。光源37は光触媒を励起する波長を持ったランプを用いる。酸化チタンを励起するのに十分なブラックライト水銀灯を用いた。また、反射板38としては高光沢のアルミ板を用いた。本実施例では、酸化チタンの励起を十分にするため、光源37の反射板38の反対側に対向する浄化フィルタ34、35の表面における360nmの紫外線強度が約2mW/cm2となるように設定した。
【0031】
以上のように構成された空気浄化装置の動作において参考例1の相違点について説明する。送風機のファン39と光源37、および回転モータ35の電源を入れると、円筒状の浄化フィルタ34、35はその円筒形の中心軸を中心に回転し、光源37からの光の照射浄化フィルタ34,35が1回転することで全面に照射されることになる。この回転動作により、光源37からの紫外線が浄化フィルタ35に均一に照射され、ゼオライトに吸着された悪臭、VOCなどが紫外線によって励起された酸化チタンの作用で徐々に分解され、ゼオライトは再生される。このように、参考例1、2、実施例1に比べて少ない光源37で浄化フィルタに均一に強い紫外線が照射され、効率よく光源37が作用する。なお、反射板38は平面断面が円弧状をしており、かつ、光源37の後方、すなわち、浄化フィルタ35から離れる方向に位置しており、光源の後方に向かう光を浄化フィルタ35側(前方)に照射することで、効果的に紫外線の照射を行っている。
【0032】
(実施例
図7は本発明の第の実施例における空気浄化装置の断面図である。図7において、40は外筐体であり、その一側壁には吸気口41が設けられ、他側壁には送気口42が設けられている。そして、外筐体40内には、吸気口41側から送気口42側にわたり順に、集塵フィルタ43、金属酸化物からなる浄化フィルタ44、ゼオライトと光触媒からなる浄化フィルタ45、光源47および送風機のファン48が設けられている。また、浄化フィルタ44、45は無限軌道であり、離して平行に配した2本の回転軸46に張架され、2本の回転軸46の軸間を回転する。また、光源47は無限軌道の浄化フィルタ44、45内に配置されている。
【0033】
参考例1と同じように集塵フィルタ43はプリーツ加工された高性能のHEPAフィルタなどを用いる。浄化フィルタ44、45は実施例1と同じフィルタを用いる。光源47は光触媒を励起する波長を持ったランプを用いる。本実施例では、酸化チタンを励起するのに十分なブラックライト水銀灯を用いた。酸化チタンの励起を十分にするため、光源47側の浄化フィルタ45の表面における360nmの紫外線強度が約2mW/cm2となるように設定した。
【0034】
以上のように構成された空気浄化装置の動作において参考例1の相違点について説明する。送風機のファン48と光源47および回転軸46の電源を入れると、浄化フィルタ44、45は光源47の周囲を回転する。すなわち、浄化フィルタ45に均一に紫外線が照射され、ゼオライトに吸着された悪臭、VOCなどが、紫外線によって励起された酸化チタンの作用で徐々に分解され、ゼオライトは再生される。このように、少ない光源47で浄化フィルタ45に均一に強い紫外線が照射され、効率よく光源47が作用する。
【0035】
参考
図8は本発明の第参考例における空気浄化装置の断面図である。図8において、50は円筒状の外筐体であり、その外周側には吸気口51が設けられ、下部側壁には上方開口した送気口52が設けられている。そして、外筐体50内には、吸気口51側から順に円筒の中心に向かって、集塵フィルタ53、金属酸化物からなる浄化フィルタ54、活性炭またはゼオライトと光触媒からなる浄化フィルタ55、光源56、反射板57が設けられている。送風機であるファン59は円筒状の浄化フィルタ55内に吸気側を連通させ、排気側を送気口52に連通させている。また、光源56は円筒状の浄化フィルタ54、55の中心軸上に配された棒状とし、反射板57はこの光源56の軸方向を中心に回転する。
【0036】
実施例と同じように集塵フィルタ52はプリーツ加工された高性能のHEPAフィルタなどを用いる。浄化フィルタ54、55は参考例3と同じフィルタを用いる。光源56は光触媒を励起する波長を持ったランプを用いる。本実施例では、酸化チタンを励起するのに十分なブラックライト水銀灯を用いた。また、反射板57としては高光沢のアルミ板を用いた。本参考例では、酸化チタンの励起を十分にするため、光源56の反射板57の反対側に対向する浄化フィルタ55の表面における360nmの紫外線強度が約2mW/cm2となるように設定した。
【0037】
浄化フィルタ55は光源56からの直接光と反射光によって、均一で強い紫外線が照射され、ゼオライトに吸着された悪臭、VOCなどが、紫外線によって励起された酸化チタンの作用で徐々に分解され、ゼオライトは再生される。このように、少ない光源で浄化フィルタに均一に強い紫外線が照射され、効率よく光照射が可能である。
【0038】
参考
実施例1、2、参考例1〜3に関する図1、図5〜図8において光源7、26、27、37、47、57によるゼオライトと光触媒からなる浄化フィルタ6、25、35、45、55、65の表面における360nmの紫外線強度が約5mW/cm2となるように設定した。光源7、26、27、37、47、57の照射は1日の中で1時間のみ汚染空気が発生していないときに照射する。高い照射強度の光源により、ゼオライトに吸着された悪臭、VOCなどが、紫外線によって励起された酸化チタンの作用で高速分解され、ゼオライトは再生される。このように、高い照射強度の光源を間欠的に照射することにより、効率よいフィルタ再生が可能である。
【0039】
(実施例
図9は本発明の第の実施例における空気浄化装置の断面図である。図9において、60は外筐体であり、その一側壁には吸気口61が設けられ、他側壁には送気口62が設けられている。そして、外筐体60内には、吸気口61側から送気口62側にわたり順に、集塵フィルタ63、発熱体66、金属酸化物からなる浄化フィルタ64、光源68、ゼオライトと光触媒からなる浄化フィルタ65、発熱体67、および送風機のファン69が設けられている。また、発熱体66は浄化フィルタ64に沿って設けられ、発熱体67は浄化フィルタ65に沿って設けられている。
【0040】
参考例1と同じように集塵フィルタ63はプリーツ加工された高性能のHEPAフィルタなどを用いる。浄化フィルタ64、65は参考例1と同じフィルタを用いる。光源68は光触媒を励起する波長を持ったランプを用いる。本実施例では、酸化チタンを励起するのに十分なブラックライト水銀灯を用いた。酸化チタンの励起を十分にするため、光源68側の浄化フィルタ65の表面における360nmの紫外線強度が約2mW/cm2となるように設定した。また、発熱体であるヒータ66、67はコード状のもので、通電持に浄化フィルタ64、65が約70℃になるように設定した。
【0041】
以上のように構成された空気浄化装置の動作において参考例1の相違点について説明する。まず、送風機のファン69の電源を入れると、吸気口61側から汚染された空気が入り、集塵フィルタ63で煙やハウスダストが捕集される。その後、残りの悪臭とVOC物質は浄化フィルタ64の金属酸化物で大部分が吸着され、残ったものが浄化フィルタ65のゼオライトで吸着される。このように浄化された空気が送気口62から室内にもどされる。室内空気が清浄になった時点で、光源68と発熱体66、67を通電すると、浄化フィルタ64、65の金属酸化物、ゼオライトに吸着された悪臭物質は酸化分解反応により脱着されると共に、光源68から照射される紫外線によって励起された酸化チタンの作用で徐々に分解され、ゼオライトは再生される。
【0042】
(実施例
図10は,参考例1に関する図1のフィルタ5を、金属酸化物をペレット状にしたものと、金属酸化物をセラミックハニカムにコーティングしたものとで浄化性能を比較評価した結果を示すグラフである。この試験において、試験ガスとしてはアンモニアと硫化水素を用いた。初期濃度は20ppmとした。
【0043】
図10はアンモニア濃度の時間変化を示している。図10において、実線は、金属酸化物をペレット状にした場合、破線は、金属酸化物をセラミックハニカムにコーティングした場合を示す。図10の結果により、本実施例の空気浄化装置は、浄化速度は金属酸化物をペレット状にしたフィルタよりも早かった。このことにより、空気汚染物質を素早く除去することができると共に、長期間にわたって高い浄化性能を維持できる。
【0044】
(実施例
図11は本発明の第の実施例における空気浄化フィルタの斜視図である。図11において、70は繊維素材、71は金属酸化物粒子、72はゼオライト粒子、73は酸化チタン粒子である。浄化フィルタ74は繊維材料からなる不織布基材に金属酸化物を担持させた。浄化フィルタ75は繊維材料からなる不織布基材にゼオライトと酸化チタンを担持させたものである。これらにより、浄化フィルタ74、75は屈曲性、加工性、取り扱い性に優れ、振動に強い。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、イオウ系ガスである硫化水素を除去する金属酸化物からなる層と、吸着剤と光触媒からなる層と、前記光触媒を励起する光源を備え、前記金属酸化物からなる層を、前記吸着剤と光触媒からなる層よりも上流側に配置し、前記光源を、前記吸着剤と光触媒からなる層の下流側に配置し、前記金属酸化物からなる層と前記吸着剤と光触媒からなる層を、円筒状または無限軌道とし、前記光源と、前記金属酸化物からなる層と前記吸着剤と光触媒からなる層の位置とが、相対的に移動するように、前記金属酸化物からなる層と前記吸着剤と光触媒からなる層が、前記光源の周囲を回転することを特徴としたもので、この構成によれば、上流側に設けた少なくともイオウ系ガスである硫化水素を除去する金属酸化物からなる層によりイオウ系ガスを含む空気汚染物質の大半を浄化し、前記金属酸化物からなる層より下流側に配した、吸着剤(好ましくは少なくとも活性炭およびゼオライトのいずれか一方)と光触媒からなる層にはイオウ系ガスによる被毒がなくなり、光源から光を光触媒に照射することで浄化性能を一層高めることができ、またゼオライトや活性炭等の吸着剤も十分再生されるので、長い期間高性能の空気浄化ができ、光源を、吸着剤と光触媒からなる層の下流側に設置することで、吸着剤と光触媒からなる層に対して光を十分に照射し、この層で吸着した吸着ガスの分解性能をより高め、長い期間高性能の空気浄化ができるものであり、吸着剤と光触媒からなる層および金属酸化物からなる層の両方を移動させることにより、吸着剤と光触媒からなる層と光源との位置とが相対的に移動することになる。したがって、少ない光源で前記吸着剤と光触媒からなる層に光を万遍なく照射でき、高い浄化性能を得ることができ、光触媒を劣化させること無く長期間にわたって高性能の空気浄化を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例1における空気浄化装置の断面図
【図2】 本参考例と従来例の浄化性能の比較を示す特性図
【図3】 本参考例と従来例の浄化性能の比較を示す特性図
【図4】 本参考例と従来例の浄化性能の比較を示す特性図
【図5】 参考例2における空気浄化装置の断面図
【図6】 (a)本発明の実施例における空気浄化装置の横断面図
(b)同空気浄化装置の縦断面図
【図7】 本発明の実施例における空気浄化装置の断面図
【図8】 (a)参考における空気浄化装置の横断面図
(b)同空気浄化装置の縦断面図
【図9】 本発明の実施例における空気浄化装置の断面図
【図10】 本発明の実施例と従来例の浄化性能の比較を示す特性図
【図11】 本発明の実施例における空気浄化フィルタの斜視図およびその拡大図
【符号の説明】
5,24,34,43,54,64,74 金属酸化物からなる浄化フィルタ
6,25,35,45,55,65,75 ゼオライトと光触媒からなる浄化フィルタ
7,26,27,37,47,56,68 光源
38,57 反射板
36,46,58 回転モータ
66,67 ヒータ(発熱体)

Claims (5)

  1. イオウ系ガスである硫化水素を除去する金属酸化物からなる層と、吸着剤と光触媒からなる層と、前記光触媒を励起する光源を備え、前記金属酸化物からなる層を、前記吸着剤と光触媒からなる層よりも上流側に配置し、前記光源を、前記吸着剤と光触媒からなる層の下流側に配置し、前記金属酸化物からなる層と前記吸着剤と光触媒からなる層を、円筒状または無限軌道とし、前記光源と、前記金属酸化物からなる層と前記吸着剤と光触媒からなる層の位置とが、相対的に移動するように、前記金属酸化物からなる層と前記吸着剤と光触媒からなる層が、前記光源の周囲を回転することを特徴とした空気浄化装置。
  2. イオウ系ガスである硫化水素を除去する前記金属酸化物からなる層と、前記吸着剤と光触媒からなる層が、加熱手段によって加熱されるようにした請求項1に記載の空気浄化装置。
  3. イオウ系ガスである硫化水素を除去する前記金属酸化物からなる層と、前記吸着剤と光触媒からなる層との上流側には、集塵手段を配した請求項1または2のいずれか1項に記載の空気浄化装置。
  4. イオウ系ガスである硫化水素を除去する前記金属酸化物からなる層と、前記吸着剤と光触媒からなる層との、少なくとも一方の基材がハニカム構造体で構成される請求項1乃至3のいずれか1項に記載の空気浄化装置。
  5. イオウ系ガスである硫化水素を除去する前記金属酸化物からなる層と、前記吸着剤と光触媒からなる層との、少なくとも一方の基材が繊維素材からなる織布もしくは不織布で構成される請求項1乃至4のいずれか1項に記載の空気浄化装置。
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