JP3030227U - 自動車の室内脱臭装置 - Google Patents

自動車の室内脱臭装置

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Abstract

(57)【要約】 【構成】脱臭装置は集光レンズ及び、酸化チタン (IV)
を担持させた多孔性物質からなる通気孔を有する板状成
型体と、要すれば空気循環用ファンからなり、集光レン
ズの光束が板状成型体に当たる様に設置せしめてなる、
光触媒性を利用した自己再生型自動車室内脱臭装置であ
る。また、酸化チタン (IV) はアナターゼ型結晶系を有
するものが好ましく、集光レンズは透光性プラスチック
からなる成型体が好ましい。更に、この板状成型体を集
光レンズの焦点距離以内の位置に設置した構造が好まし
い。 【効果】本考案の自動車室内の脱臭装置は酸化チタン
(IV) を担持させた多孔性物質の成型体に、集光レンズ
の光束を当て光触媒の作用により車内に存在する微量の
アミン類、低級アルデヒド類等の悪臭ガスを吸着・分解
させる機能を有し、同時に吸着機能が再生されるため、
半永久的に使用できる特徴がある。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は自動車室内の悪臭成分を分解・除去する脱臭装置に関するものである 。更に詳しく述べると、脱臭剤として自己再生機能を有する光触媒を使用するも ので、酸化チタンの可視光線及び近紫外線による酸化触媒性を利用して悪臭成分 を分解させるもので、例えば、アミン類、アンモニア、アルデヒド類及び低級カ ルボン酸類等の悪臭成分を吸着・分解すると共に、脱臭機能を再生できる特徴が ある。
【0002】
【従来の技術】
自動車内に存在する悪臭ガスの成分は、主にタバコの煙に含まれるアンモニア 、低級アルデヒド類及び低級カルボン酸類等である。これらの悪臭を除去する方 法は多々知られているが、最も多く利用されているのは活性炭等の吸着剤を利用 する方法である。しかし、活性炭等の吸着剤のみではこれらの悪臭ガスを総て除 去することは困難である。
【0003】 また、活性炭等の吸着剤にアルカリ性物質または酸性物質を担持したいわゆる 添着脱臭剤は、多くの悪臭成分を除去するのに有効であるが全ての悪臭ガスに対 して有効ではなく、また脱臭剤の寿命が短くなる欠点もある。
【0004】 その他、吸着された悪臭成分を完全に酸化分解することによって、脱臭機能を 再生し、吸着剤の寿命を半永久的に延ばす方法が知られている。これらの脱臭剤 の多くは吸着剤に貴金属化合物を担持させた組成を有し、悪臭ガス吸着後100 ℃ 以上に加熱して悪臭成分を酸化分解させるものである。しかしながら、この様な 脱臭剤は加熱する必要があるため熱源(エネルギー)が必要となる。また、高温 のため活性炭は使用できず、吸着容量の比較的小さい不燃性吸着剤を使用しなけ ればならない欠点がある。
【0005】 ところで、酸化触媒の機能を回復させるため、高温に加熱する必要がなく常温 で再生できるものとして、酸化チタンに代表される光触媒がある。酸化チタンに 光線特に近紫外線を照射することにより、常温で吸着された悪臭ガスを分解・再 生することが可能である。
【0006】 光触媒を応用した例には次の様なものがある。特開平01-234729 号公報及び特 開平01-231926 号公報には、酸化チタンを活性炭に担持した光触媒を、エアーコ ンディショナーまたは空気清浄機に使用した例が開示されている。しかし、両公 報には除去の対象となる具体的な悪臭ガスが例示されず、また、実際に悪臭ガス を除去できることを示した試験例も記載されていない。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は自動車の室内に存在する微量の悪臭ガス、例えばアミン類、アンモニ ア、アルデヒド類及び低級カルボン酸類等の悪臭ガスを吸着剤で吸着後、太陽光 を照射することによって、吸着した悪臭成分を酸化・分解して脱臭機能を再生し 、半永久的に使用可能な自己再生型自動車室内脱臭装置を提供しようとするもの である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案者は再生機能を有する脱臭剤として光触媒に注目し、従来の技術の欄で 述べた文献について検討した。その結果塩基性ガス及び酸性ガスは活性炭等の吸 着剤の表面に酸化チタンを担持したのみでは、太陽光を照射しても充分に除去す ることは困難であることを確かめた。特開平06-170220 号公報で活性炭の外面に 酸化チタンを担持した光触媒を用いた例が示されているが、実施例として中性の アセトアルデヒドを紫外線ランプを照射して分解した例が示されているのみであ る。ここで例示されているアセトアルデヒドは、光触媒によって分解され易い化 合物の一種である。
【0009】 一方、酸性ガス、塩基性ガスを含め、広範囲な悪臭物質を太陽光のみで分解す るためには、酸化チタン担持活性炭だけでは尚不十分である。特開平07- 24256 号公報には、酸及びアルカリ添着活性炭の表面に酸化チタンを担持させて調製し た光触媒の例が示されているが、実際に除去の対象とされているガスは中性のア セトアルデヒド、トルエン及び塩基性のアンモニアである。この酸及びアルカリ を添着した活性炭を用いた場合には特にアンモニア除去の効果は高いが、長期間 脱臭効果を持続させることが困難である。
【0010】 更にこれらの文献に記載された光触媒を励起する光源には、総て紫外線ランプ が使用されている点が注目される。紫外線ランプは酸化チタンを励起する効果が 優れているが、別途触媒照射用の設備及び電力が必要となる点に問題がある。
【0011】 前述の様な脱臭剤として光触媒を使用する場合の種々の問題点を考慮して、本 考案者は自動車室内に存在する種々の悪臭ガスの吸着・除去性に優れ且つ、常温 においてその太陽光線の照射のみで、吸着した悪臭成分を酸化分解してその機能 を再生できる新たな脱臭触媒を求めて種々研究を行った。その結果、酸化チタン (IV)を担持させた吸着剤に、集光レンズを組み合わせて製作した脱臭装置がこ の目的に適していることが分かった。
【0012】 集光レンズに太陽光を通過させ照射された光線の中、近紫外線が効率よく酸化 チタンに照射されることによって、酸化チタンの持つ光触媒能が充分発揮される ことを見出した。更に、吸着された悪臭成分が光触媒作用で完全に酸化分解され て、系外に放出されるため脱臭機能が再生されることを見出した。更に、使用す る酸化チタンの結晶構造及び吸着剤について検討した結果、本考案に到達した。
【0013】 すなわち、脱臭装置は集光レンズ及び、酸化チタン (IV) を担持させた多孔性 物質からなる通気孔を有する板状成型体と、要すれば空気循環用ファンからなり 、集光レンズの光束が板状成型体に当たる様に設置せしめてなる、光触媒性を利 用した自己再生型自動車室内脱臭装置である。また、酸化チタン (IV) はアナタ ーゼ型結晶系を有するものが好ましく、集光レンズは透光性プラスチックスから なる成型体が好ましい。更に、この板状成型体を集光レンズの焦点距離以内の位 置に設置した構造が好ましい。
【0014】 以下本考案について詳しく説明する。
【0015】 本考案の光触媒を使用した自己再生型自動車室内脱臭装置は、酸化チタン(IV) を担持させた多孔性物質からなる吸着剤に、集光レンズを組み合わせてなる自己 再生型自動車室内脱臭装置である。
【0016】 酸化チタンは300 〜400 nmの近紫外線を照射することにより、非常に高活性な 酸化力を発揮する光触媒である。この触媒は前述の生活空間に存在する悪臭ガス の殆ど総てを酸化分解できる能力をもっている。酸化チタン(IV)はアナターゼ 型及びルチル型の結晶系を有するものはいずれでも使用可能であるが、光酸化能 の高いアナターゼ型がより好ましい。
【0017】 多孔性物質からなる吸着剤としては、大きな比表面積を有しファンデルワール ス力による高い物理吸着性を有する物質であれば広く使用できる。例えば、活性 炭、シリカ、活性アルミナ、ゼオライト等である。また、これらの吸着剤は大き な比表面積を有することから分かる様に、外部から観察できる表面のみならず、 物質の内部もミクロ孔、メゾ孔またはクラックで満たされている。
【0018】 本考案に使用される活性炭は、通常1gあたり数百m2或いはそれ以上の大きな 比表面積を有し、高い吸着性を示す炭素材料であれば広範囲に使用できる。活性 炭の原料には、通常椰子殻または木材等の炭化物、或いは石炭が使用されるがい ずれでもよい。また賦活法も水蒸気或いは二酸化炭素ガスにより高温で賦活する 方法、或いは塩化亜鉛、リン酸、濃硫酸等の化学薬品で処理する方法等いずれの 方法によって得られたものでもよい。
【0019】 本考案に使用されるシリカは、ケイ酸コロイド溶液を凝固させて製造された吸 着剤である。主成分は二酸化ケイ素で細孔構造を有し、90〜500 m2/gの比表面積 を持ち高い吸着性を示す。細孔容積は特に限定しないが、充分な吸着性能を有す るためには 0.3 ml/g 以上であることが好ましい。
【0020】 本考案に使用される活性アルミナは酸化アルミニウムを主成分としたもので、 多孔構造を有し高い吸着性を示す。細孔容積は特に限定しないが、充分な吸着性 能を有するためには 0.3 ml/g 以上であることが好ましい。
【0021】 本考案に使用されるゼオライトは結晶状アルミノケイ酸塩で、三次元骨格とそ の間隙に形成された細孔構造を有する物質である。500 m2/g以上に達する大きな 比表面積と、それに基づく高い吸着性を有する。その組成、構造は特に限定せず 、天然品、合成品のいずれも使用できる。細孔容積は特に限定しないが、充分な 吸着性能を有するためには 0.3 ml/g 以上であることが好ましい。
【0022】 これらの吸着剤は通気孔を有する板状成型体の形態で使用する必要がある。板 状成型体の形状は特に限定せず、空気が通過できる間隙があり吸着剤の粒子また は粉末が平面状に分布している部分を有する形状であればよい。従って、後述の 実施例に示す様にバインダーを加えて成型した通気孔を有する板状物の他、吸着 剤の粒子または粉末をネットにコーティングしたシートも、内部に空気が通過で きる間隙があり薄い板状で一定の形状を有するため、本考案の成型体に含まれて いる。成型体の調製には公知の方法が利用できる。
【0023】 集光レンズは透光性プラスチックスからなる成型体が好ましい。透光性プラス チックスは光の透過性が高く、特に太陽光線に少量含まれている近紫外線の透過 性が高いため、酸化チタン(IV)を含む光触媒の活性を高めるために好ましい。透 光性プラスチックスとしては例えば、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネー ト等が使用できる。ガラスレンズは可視光線の透過率は高いが、紫外線の透過性 が低い。
【0024】 更にレンズの形状は魚眼レンズを使用してもよく、或いは1個のレンズのみで なく光軸が異なる複数のレンズを使用することも可能であり、または同一平面或 いは曲面状の基板に多数の小レンズを密集して配置した複眼レンズを使用しても よい。魚眼レンズはレンズ面に照射された殆ど総ての光線を有効に利用できる特 性があるため最も好ましい。光軸が異なる複数のレンズを使用した場合には太陽 光線の方向が変わった場合にも有効であり、また、複眼レンズを使用すれば焦点 距離が短くなるため、レンズと成型体の間隔を狭くすることが可能で、脱臭装置 をよりコンパックトにすることができる。尚、本考案ではレンズを透過した光線 の成分が成型体のいずれかの部分に当たればその目的が達成されるから、レンズ の種々の収差は補正する必要がなく、近紫外線及び可視光線の透過性が高く且つ 集光性に優れた形状であればよい。
【0025】 また、本脱臭装置では成型体は必ずしも集光レンズの焦点距離に設置する必要 はなく、寧ろ焦点距離よりも近い位置に設置することが好ましい。成型体をレン ズの焦点距離に設置した場合には、レンズに当たった太陽光線が焦点に集中する ためその小部分のみ極めて高温となり、多孔性物質が活性炭等可燃性物質の場合 には燃焼を起こす危険性がある他、担持されている酸化チタン(IV)も化学変化を 起こして失活するおそれがある。成型体をレンズの焦点距離より近い位置に設置 すれば、或る程度集束された太陽光線が成型体の或る程度の広さがある面積に照 射されるため、成型体に吸着された悪臭成分を均一に酸化・分解するのに適して いる。
【0026】 尚、本考案の光触媒は更に他の酸化触媒性を有する白金化合物、またはニッケ ルや鉄等の金属酸化物を加えて使用することもできる。
【0027】
【考案の実施の形態】
本考案の自己再生型自動車室内脱臭装置に使用される脱臭剤である成型体の形 状は、前述の吸着剤について述べた様に、粒子または粉末状をネットに塗布した 状態でも使用することもできるが、バインダーまたは接着剤によって通気孔を有 する板状に成型した形態がより好ましい。
【0028】 本考案の光触媒に含まれる吸着剤は、悪臭ガスをその細孔内に吸着する作用が あるが、吸着量が飽和に達するとそれ以上悪臭ガスを吸着することはできない。 悪臭ガスの吸着量を更に増加させるため、吸着した悪臭成分を分解して悪臭ガス 吸着機能を再生させる作用を有する酸化チタンを、吸着剤の細孔入口付近及び外 面に担持させる必要がある。
【0029】 酸化チタンが担持されている部分に近紫外線を含む光線が照射されると、その 部分に吸着されていた悪臭成分は酸化チタンの光触媒作用で酸化分解されて、無 臭で無害なガスとなり系外に放出される。吸着剤の内部の細孔内に吸着されてい た悪臭成分は、拡散現象により順次吸着剤表面に移動し、酸化チタンに接触して 分解される。この様なサイクルによって吸着剤は吸着、再生を繰り返し常に高い 吸着能を保持することができ、寿命の長い脱臭触媒が得られる。
【0030】 近紫外線の光源としては、紫外線ランプや高圧水銀灯等を用いることもできる が、これらのランプは高価でかつ電力が必要なため、本考案の光触媒を設置した 場所で利用可能な太陽光線に一部含まれる近紫外線を利用することが望ましい。
【0031】 また、本考案の光触媒には酸化チタンと吸着剤が含まれているため、雨天時ま たは夜間等で光線量が充分でない場合でも、吸着剤の作用で悪臭ガスを吸着・除 去することができる。吸着された悪臭ガスは昼間の直接、間接の太陽光線によっ て酸化分解される。
【0032】 本考案の脱臭装置を作動させる際には、車内の空気循環を良くして悪臭ガスの 吸着効率を高めるため、ファンを取り付けて使用してもよい。なお、空気循環用 のファンは太陽光線の照射により温度が上昇した光触媒成型体を冷却する効果も あり、成型体の過熱による危険を防止するためにもファンの併用が好ましい。
【0033】 本考案の光触媒は生活空間内に存在する微量の悪臭ガスを除去する機能を有す るもので、自動車の車内に存在する微量のアミン類、アンモニア、アルデヒド類 及び低級カルボン酸類等の悪臭ガスを吸着剤の作用で吸着した後、光線を照射す ることにより、吸着した悪臭成分を無臭の成分に酸化分解する作用がある。分解 された成分が放出されることによって、光触媒の悪臭ガスを除去する機能が再生 され、半永久的に使用することができる。これが本考案の脱臭装置の最も大きな 特徴である。
【0034】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本考案を更に具体的に説明する。
【0035】 (実施例1) 吸着剤として椰子殻を原料として得られた粒度32〜60メッシュの活性炭(クラ レケミカル(株)製、商品名「クラレコール GG 」)を使用した。チタンテトラ イソプロコキシド 30 mlを1モルの硝酸水溶液 90 ml中に室温で攪拌しながら徐 々に滴下し、更に3時間攪拌を継続して透明な酸化チタンゾルを調製した。更に 蒸留水600 mlを加え、1モルの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを3に調節し 、酸化チタンのコロイド溶液を調製した。
【0036】 このコロイド溶液に椰子殻活性炭100 gを加えて1時間攪拌した。この酸化チ タン担持活性炭を洗浄液のpHが6以上になる迄蒸留水で洗浄した。これを常温で 真空乾燥した後、300 ℃で1時間焼成して酸化チタン(IV)担持活性炭を調製し た。尚、活性炭を加えないでチタンテトライソプロコキシドを同様な条件で加水 分解して得られた酸化チタンは、XRD(X-ray diffraction)測定によりアナターゼ 型結晶系を有することが確認された。
【0037】 この様にして調製した酸化チタン担持椰子殻活性炭100 gとポリエチレン粉末 バインダー20gを均一に混合した後、シリコンゴムで作成した成型枠に粉末状の 混合物を充填した。成型枠は100 mm四方厚さ10mmで、成型体を格子状とするため 四角形の穴を多数開けるための多数の突起が設けられている。これを130 ℃に加 熱後、加圧下で冷却して図1に示す様な格子状の板状成型体を得た(図1)。
【0038】 この板状格子状成型体を図2のように自動車のリアウインドウの下部に設置し た。成型体の上部にはポリメタクリル酸メチル成型体の集光レンズが取り付けら れ、太陽光線が効率よく成型体に照射される様にセットした。尚、集光レンズに は魚眼レンズを使用し、成型体との間隔はレンズの焦点距離よりも短い位置にセ ットされている。また、この装置の内部にファンを設けて車内の空気を強制的に 循環させると共に、成型体を通過させて悪臭ガスの吸着を促進し、成型体が過熱 した場合の冷却効果をもたせる様にした。
【0039】 自動車内でタバコを10本吸い、その後脱臭装置を運転してタバコ煙中に含まれ る悪臭の中で代表的な3種類のガス、アンモニア、アセトアルデヒド、酢酸の濃 度の減衰を検知管で測定した。この3種類の成分が全て10分間の運転で完全に除 去された。図3に示す様な同様の試験を30回繰り返したが脱臭性能は全く変化し なかった。
【0040】 (実施例2) 実施例1と同様に調製した酸化チタン担持椰子殻活性炭100 gとポリプロピレ ン粉末バインダー20gを均一に混合した後、シリコンゴムで作成した成型枠に粉 末状の混合物を充填した。成型枠は100 mm四方厚さ10mmで、成型体に円形の穴を 多数開けられる様に型枠には多数の円柱状の突起が設けられている。成型後実施 例1と同様に処理して図4に示す様な板状成型体を得た。
【0041】 実施例1と同様な装置を自動車内にセットし、実施例1と同様な脱臭試験を行 った。結果は図5に示す様に3種類の悪臭ガスが全て10分間の運転で完全に除去 された。
【0042】
【考案の効果】 本考案の自動車室内の脱臭装置は光触媒性を有する酸化チタン (IV) を担持さ せた多孔性物質の板状成型体に、集光レンズで集束した光を照射し光触媒の作用 により車内に存在する微量のアミン類、アンモニア、アルデヒド類及び低級カル ボン酸類等の悪臭ガスを吸着後分解させる機能を有し、同時に吸着機能が再生さ れるため、半永久的に使用できる。これが本脱臭装置の最も大きな特徴である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の脱臭装置に使用する脱臭剤の一態様
で、実施例1で作成した板状成型体の斜視図を示す。
【図2】実施例1で作成した自動車の室内脱臭装置の運
転時間とアンモニア、アセトアルデヒド及び酢酸蒸気の
濃度の低下状況を示す。
【図3】本考案の脱臭装置を自動車のリアボードに設置
した場合の自動車後部の断面図を示す。尚、図において
脱臭装置以外の自動車の内部構造を省略して示した。
【図4】本考案の脱臭装置に使用する脱臭剤の一態様
で、実施例2で作成した板状成型体の斜視図を示す。
【図5】実施例2で作成した自動車の室内脱臭装置の運
転時間とアンモニア、アセトアルデヒド及び酢酸蒸気の
濃度の低下状況を示す。
【符号の説明】
1 光触媒性を有する板状成型体 2 通気孔 3 アンモニア 4 アセトアルデヒド 5 酢酸 6 自動車の車内脱臭装置 7 集光レンズ 8 ファン 9 リアウインドウ 10 リアボード 11 自動車の車体
【手続補正書】
【提出日】平成8年5月10日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正内容】

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脱臭装置は集光レンズ及び、酸化チタン
    (IV) を担持させた多孔性物質からなる通気孔を有する
    板状成型体と、要すれば空気循環用ファンからなり、集
    光レンズの光束が板状成型体に当たる様に設置せしめて
    なる、光触媒性を利用した自己再生型自動車室内脱臭装
    置。
  2. 【請求項2】 酸化チタン (IV) がアナターゼ型結晶系
    を有する請求項1記載の自己再生型自動車室内脱臭装
    置。
  3. 【請求項3】 集光レンズが透光性プラスチックスから
    なる請求項1及び2記載の自己再生型自動車室内脱臭装
    置。
  4. 【請求項4】 該板状成型体を魚眼型集光レンズの焦点
    距離以内の位置に設置した請求項1、2及び3記載の自
    己再生型自動車室内脱臭装置。
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