JP4767150B2 - 固体電解コンデンサ - Google Patents
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Description
で0以上の任意の整数をとることができる。qはスルホン酸イオン基([SO3 −]基)の
数であり、置換可能な範囲で1以上の任意の整数をとることができる。また、R1は炭素
数1〜20のアルキル基を表わす。アルキル基(R1基)を1以上含むテトラヒドロナフ
タレンスルホン酸イオン(m1≧1)は、アルキル基(R1基)を含まないテトラヒドロ
ナフタレンスルホン酸イオン(m1=0)に比べて導電性高分子への乳化力が大きく溶けやすい。アルキル基(R1基)の炭素数が20を超えると耐熱性が下がる傾向にある。ま
た、アルキル基(R1基)を2以上含む場合において、各アルキル基(R1基)の炭素数は、互いに異なっていても同じであってもよい。
で0以上の任意の整数をとることができる。rはスルホン酸イオン基([SO3 −]基)の
数であり、置換可能な範囲で1以上の任意の整数をとることができる。また、R2は炭素
数1〜20のアルキル基を表わす。アルキル基(R2基)を1以上含むナフタレンスルホ
ン酸イオン(m2≧1)は、アルキル基(R2基)を含まないナフタレンスルホン酸イオ
ン(m2=0)に比べて導電性高分子への乳化力が大きく溶けやすい。アルキル基(R2
基)の炭素数が20を超えると耐熱性が下がる傾向にある。なお、アルキル基(R2基)
を2以上含む場合において、各アルキル基(R2基)の炭素数は、互いに異なっていても
同じであってもよい。なお、一般式(3)において、アルキル基(R2基)およびスルホ
ン酸イオン基([SO3 −]基)がナフタレン環の両方の芳香族環を貫くような位置に記載
されているのは、アルキル基(R2基)およびスルホン酸イオン基([SO3 −]基)は、ナフタレン環の水素が置換可能な範囲で、かつ配向性の条件を満たす限り、ナフタレン環の任意の場所に位置することが可能であることを意味するものとする。
ル基(R2)がモノ体か、ジ体か、トリ体であるかは、固体電解コンデンサのLC低減に
関して違いは少なく、いずれを用いても、また混合物を用いてもよい。
で0以上の任意の整数をとることができる。sはスルホン酸イオン基([SO3 −]基)の
数であり、置換可能な範囲で1以上の任意の整数をとることができる。また、R3は炭素
数1〜20のアルキル基を表わす。アルキル基(R3基)を1以上含むベンゼンスルホン
酸イオン(m3≧1)は、アルキル基(R3基)を含まないベンゼンスルホン酸イオン(
m3=0)に比べて導電性高分子への乳化力が大きく溶けやすい。アルキル基(R3基)
の炭素数が20を超えると耐熱性が下がる傾向にある。なお、アルキル基(R3基)を2
以上含む場合において、各アルキル基(R3基)の炭素数は、互いに異なっていても同じ
であってもよい。
基(R3)がモノ体か、ジ体か、トリ体であるかは、固体電解コンデンサのLC(リーク電流)低減に関して違いは少なく、いずれを用いても、また混合物を用いてもよい。
本発明では、導電性高分子用モノマー、支持電解質、非イオン界面活性剤及び溶媒を用いて、電解酸化重合反応に供する重合用溶液を調製する。これらの投入方法や溶解の順序等、調製方法は特に限定されないが、導電性高分子用モノマー及び支持電解質を溶媒に溶解した後、非イオン界面活性剤を加えて溶解し、溶液とするのが好ましい。
また、本発明に用いられる電導性高分子としては、特に制限はないが、ポリピロール、ポリチオフェンまたはポリアニリンなどの複素環を有する電導性高分子が好ましく用いられる。さらに、電解重合により良質な固体電解質層が形成されるポリピロールが特に好ましい。
ここで固体電解コンデンサは図1に示すように、タンタル、ニオブ、チタンまたはアルミニウムなどの弁金属の焼結体からなる陽極体1の表面に、この陽極体1表面を酸化させた誘電体皮膜2、固体電解質層3、導電性カーボンを含有するカーボン層4、銀ペーストなどからなる陰極引出層5が順次形成されてコンデンサ素子8が構成され、上記陽極体1の一端面に植立された陽極リード部材10に陽極端子20が接続され、上記陰極引出層5に陰極端子21が接続され、上記コンデンサ素子8がエポキシ樹脂などの外装樹脂7によって被覆密封された構造を有する。
本発明にかかる固体電解コンデンサについて、実施例に基づいて、さらに具体的に説明する。以下の実施例および比較例においては、スルホン酸イオン基およびアルキル基についてはモノ体を主成分とするスルホン酸イオンを用いた。以下、実施例および比較例におけるスルホン酸イオン名またはスルホン酸塩名において、モノの接頭辞を省略して記載する。
(実施例1)
図1を参照して、一端面(3.26mmX0.90mm面)に陽極リード(10)が植立されたタンタル焼結体からなる4.36mmX3.26mmX0.90mmの直方体の陽極体(1)をリン酸水溶液中で陽極酸化を行い、その表面に誘電体皮膜(2)を形成した。次に、水と、ピロールモノマーと、フルオロアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウムと、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルとを含有した重合液を用いて電解重合を行い、固体電解質層(3)を形成した。
その後、カーボン層(4)、陰極引出層(5)を順次形成してコンデンサ素子(8)を作製した。更に陽極リード(10)に陽極リードフレーム(20)を溶接し、陰極引出層(5)に陰極リードフレーム(21)を導電性接着剤により接続した後、コンデンサ素子(8)の外側をエポキシ樹脂からなる外装樹脂(7)で被覆密閉して固体電解コンデンサを作製した。
上記のようにして得られた固体電解コンデンサをリフローした後、ESRおよびLC(リーク電流)を測定した。
(比較例1)
表1は、タンタル焼結体の表面に導電性高分子を成膜させ、任意の場所を選び走査電子顕微鏡により倍率500倍で観察したものを平均したものであり、以下の基準で評価したものである。
○は、(最大粒子径―最小粒子径)≦20μm
・ は、20μm<(最大粒子径―最小粒子径)≦50μm
×は、50μm<(最大粒子径−最小粒子径)
表1から分かる様に、実施例1〜5の最大粒子径及び最小粒子径は、比較例1の最大粒子径及び最小粒子径に対して約1/3〜1/2の大きさになっている。それにより、実施例1〜5の導電性高分子膜表面の均一性は、良好な結果となった。
・ 誘電体皮膜
・ 固体電解質層
・ カーボン層
・ 陰極引出層
・ 装樹脂
・ コンデンサ素子
(10)陽極リード部材、
(20)陽極端子
(21)陰極端子
Claims (5)
- 陽極体表面に、誘電体皮膜、固体電解質層を順次形成した固体電解コンデンサにおいて、
前記固体電解質層は、導電性高分子のモノマーと、ドーパントと、下記A群から選ばれる一つまたは二つ以上の非イオン界面活性剤を含有した重合液を重合反応させることにより形成され、
前記固体電解質層に前記ドーパントとして、少なくともフルオロアルキルナフタレンスルホン酸イオンを含有することを特徴とする固体電解コンデンサ。
A群:いずれもオキシエチレン単位のみ又はオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位とを構成単位とするポリオキシアルキレン基を有する化合物であって、(ポリ)スチリル化フェノール型ポリオキシアルキレン化合物、(ポリ)スチリル化フェノールホルムアルデヒド縮合物型ポリオキシアルキレン化合物、(ポリ)アルキル置換フェノールホルムアルデヒド縮合物型ポリオキシアルキレン化合物、(ポリ)ベンジル化フェノール型ポリオキシアルキレン化合物及び(ポリ)ベンジル化フェノールホルムアルデヒド縮合物型ポリオキシアルキレン化合物 - 前記固体電解質層が、前記ドーパントとしてさらにテトラヒドロナフタレンスルホン酸イオンを含有することを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
- 前記固体電解質層が、前記ドーパントとして、さらにナフタレンスルホン酸を含有することを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
- 前記固体電解質層が、前記ドーパントとして、さらにベンゼンスルホン酸イオンを含有することを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
- 前記導電性高分子がポリピロールであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
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