JP4765710B2 - ポリカーボネートフィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶で使用する位相差フィルムの工程紙として好適に使用することのできる積層フィルムに関するものである。
近年薄型ディスプレイの需要が著しく伸びており、特に液晶ディスプレイ(LCD)については性能の向上だけでなく、画面の大型化も進んでいる。また、大型化に伴ってテレビ向け用途のLCD大型テレビも市場に多くでてきており、バックライトの輝度を上げることや、輝度を向上させるフィルムを液晶ユニットに組み込むことにより、大画面で明るいLCDを実現したりしている。
このような大画面の高輝度タイプのLCDでは、ディスプレイ中に存在する小さな輝点が問題となる場合が多く、ディスプレイ中に組み込まれる偏向版、位相差板または位相差偏向版といった構成部材においては、これまでの低輝度タイプのLCDでは問題にならなかったような微小なサイズの異物が問題となってきており、製造工程における異物の混入を防ぐ一方で、万一、異物が混入した場合であっても欠陥として確実に検査できるようにすることが重要となってきている。
その位相差フィルムの工程紙としては、金属ベルトやフィルムが使用されてきたが、上記のように異物がほとんどないものを市場から要求される様になり、その工程紙として使用するフィルムにも異物等の欠陥がないものが求められつつある。
たとえば位相差フィルムを作成時に、静電気によってゴミが付着するという問題がある。これらのゴミの付着の問題は、例えば、製品の検査時に液晶部材自体の欠点であるのか、表面に付着したゴミによるものなのか判別が難しく、また、検査がスムーズに行えないなどの製造工程上の重大な問題でもあった。
一方、ポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルムに帯電防止剤を練り込んだりしたものは透明性が劣っており、液晶ディスプレイなどが組み込まれた後の製品の欠点検査時、該保護フィルムの透明性・異物個数が劣るため、検査精度が落ちる、検査が遅くなるなどの問題があった。
また、透明性に優れるポリエステルフィルムを用いた場合でも、未処理のものでは帯電防止性がないため、ゴミの付着などの帯電現象由来のトラブルが多発する。これを解決するため、帯電防止剤を練り込んだポリエステルフィルムや、帯電防止剤を塗布したポリエステルフィルムが検討されているが、例えば、帯電防止剤としてイオン伝導型を用いた場合には、アクリル樹脂などと併用することで、フィルム製膜工程中で塗布、乾燥、延伸、熱処理するインラインコート法に適用した場合でも優れた透明性を有する帯電防止層を設けることができることなどが提案されている(特許文献1)
帯電防止性付与に関しては、例えば、ポリエステル樹脂に低分子量の帯電防止剤を添加し塗布する方法が開示され(特許文献2)、湿度依存性のない電子伝導タイプの帯電防止剤であるアンチモンドーピングした酸化スズ系導電剤を塗布する方法(特許文献3)、電子伝導タイプの帯電防止剤であるポリチオフェン系導電剤を塗布する方法などが開示されている(特許文献4)。
特開昭61−204240号公報(第1頁、請求項など) 特開昭60−141525号公報(第1頁、請求項など) 特開平7−329250号公報(第1頁、請求項など) 特開平9−31222号公報(第1頁、請求項など)
しかし、前述した従来の技術には次のような問題点がある。
帯電防止性の付与に関して上記した従来技術では、低分子量の界面活性剤を添加したり塗布したりしたものは、一時的なものであり効果の永続性が無く、そして、湿度依存性が大きく、例えば冬場の低湿度作業雰囲気下や加熱条件下などでは湿度が極端に低いため帯電防止性が全く発現しないなどの問題が発生する。
電子伝導タイプの帯電防止剤は上記した湿度依存性は認められないものの、酸化スズアンチモンドープ系帯電防止剤やポリチオフェン系帯電防止剤は、延伸追従性が無いため、延伸により塗膜に亀裂が生じ、帯電防止性が発現しなかったり、塗膜の削れが発生したりする問題がある。
更に、IT・フラットパネルディスプレイ・携帯電話・光学用途などの急速に市場拡大している用途で、例えば、位相差フィルムの工程紙として使用する場合に、位相差フィルムの樹脂と積層フィルムとの適度な密着性が必要である。なぜなら、剥離がかるすぎると位相差フィルム製造工程で自然剥離をすることがある。また剥離が重すぎると逆に積層フィルムが剥がれなくなってしまうからである。
そこで、本発明の目的は、上記した欠点を解消せしめ、検査性向上のために異物が少なく、高いレベルの導電性、適度な離型性に優れた積層フィルムを提供することにある。
熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも片面に、組成物(A)と組成物(B)と組成物(X)からなる積層膜が設けられた積層フィルムであって、
組成物(A)が少なくともポリチオフェンとポリ陰イオンからなる組成物および/またはポリチオフェン誘導体とポリ陰イオンからなる組成物であり、
組成物(B)がエポキシ系架橋剤および/またはその反応生成物からなる組成物であり、
組成物(X)がポリエステル樹脂、アクリル樹脂、アクリル変性ポリエステル樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種からなる組成物であり、
かつ、該積層フィルムの少なくとも片面の3次元中心線平均粗さ(SRa)が3〜50nmであり、
かつ、積層フィルム中に含まれる平均粒径100μm以上の内部異物が10個/m未満であり、
積層フィルム上に流延、乾燥して得られた膜厚80μmのポリカーボネートフィルムとの剥離角180°、剥離速度200mm/minでの剥離力が、10〜300gf/25mmであることを特徴とする積層フィルム、である。
本発明の積層フィルムは、湿度変化によらず高いレベルの導電性、適度な離型性に優れ、更にフィル内部の異物が少ないため異物の転写の可能性が低く、積層フィルムとして非常に有用である。
本発明でいう熱可塑性樹脂フィルムとは、熱によって溶融もしくは軟化するフィルムの総称であって、特に限定されるものではないが、代表的なものとしては、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルムやポリエチレンフィルムなどのポリオレフィンフィルム、ポリ乳酸フィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルムやポリスチレンフィルムなどのアクリル系フィルム、ナイロンなどのポリアミドフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリウレタンフィルム、フッ素系フィルム、ポリフェニレンスルフィドフィルムなどを用いることができる。
これらは、ホモポリマーでも共重合ポリマーであってもよい。これらのうち、機械的特性、寸法安定性、透明性などの点で、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリアミドフィルムなどが好ましく、更に、機械的強度、汎用性などの点で、ポリエステルフィルムが特に好ましい。
以下、本発明の積層フィルムをポリエステルフィルムを代表例として説明するが、これに限定されるものではない。
本発明の積層フィルムとして好ましく用いられるポリエステルフィルムにおいて、ポリエステルとは、エステル結合を主鎖の主要な結合鎖とする高分子の総称であって、エチレンテレフタレート、プロピレンテレフタレート、エチレン−2,6−ナフタレート、ブチレンテレフタレート、プロピレン−2,6−ナフタレート、エチレン−α,β−ビス(2−クロロフェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボキシレートなどから選ばれた少なくとも1種の構成成分を主要構成成分とするものを好ましく用いることができる。これら構成成分は、1種のみ用いても、2種以上併用してもよいが、中でも品質、経済性などを総合的に判断すると、エチレンテレフタレートを主要構成成分とするポリエステル、すなわち、ポリエチレンテレフタレートを用いることが特に好ましい。また、基材に熱や収縮応力などが作用する場合には、耐熱性や剛性に優れたポリエチレン−2,6−ナフタレートが更に好ましい。これらポリエステルには、更に他のジカルボン酸成分やジオール成分が一部、好ましくは20モル%以下共重合されていてもよい。
上記ポリエステル樹脂の重縮合反応に使用する触媒としては、例えばアンチモン化合物、チタン化合物、ゲルマニウム化合物、マンガン化合物などが好ましく挙げられる。これら触媒は単独で、あるいは組み合わせで用いることができる。これらの触媒のうちチタン化合物やゲルマニウム化合物が金属触媒凝集物を生成しにくいため好ましく、コストの観点からチタン化合物が好ましい。チタン化合物としては、具体的には、チタンテトラブトキシド、チタンテトライソプロポキシド等のチタンアルコキシド、二酸化チタン二酸化ケイ素複合酸化物等の主たる金属元素がチタン及びケイ素からなる複合酸化物やチタン錯体等が使用できる。また、アコーディス社製チタン・ケイ素複合酸化物(商品名:C−94)等の超微粒子酸化チタンを使用することもできる。
また、このポリエステル中には、各種添加剤、例えば、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、有機の易滑剤、顔料、染料、有機または無機の微粒子、充填剤、帯電防止剤、核剤などがその特性を悪化させない程度に添加されていてもよい。
特に、基材のポリエステルフィルム中に、フィルムの滑り性や取り扱い性を改善するために、滑剤としてシリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、カオリン、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ゼオライト、酸化チタン、カーボンブラックなどに代表される無機の粒子や、架橋シリコーン樹脂、メラミン樹脂、架橋ポリスチレン樹脂、架橋アクリル樹脂などの有機微粒子を含有することが好ましい。これら滑剤の粒子径は特に限定されないが、通常はコールターカウンター法により測定した平均粒径が0.05〜8.0μmであることが好ましく、さらに好ましくは0.1〜2.0μmである。また、平均粒径が1.0μm以上の粒子の場合、粒子の比表面積は気体吸着BET法にて250m/g以上の多孔質粒子であることが、延伸追従性に優れ周囲に陥没構造を伴いにくく好ましい。
上述したポリエステルの極限粘度(25℃のo−クロロフェノール中で測定)は、0.4〜1.2dl/gが好ましく、より好ましくは0.5〜0.8dl/gの範囲にあるものが本発明を実施する上で好適である。
上記ポリエステルを使用したポリエステルフィルムは、積層膜が設けられた状態においては二軸配向されたものであるのが好ましい。二軸配向ポリエステルフィルムとは、一般に、未延伸状態のポリエステルシートまたはフィルムを長手方向および幅方向に各々2.5〜5倍程度延伸され、その後、熱処理が施されて、結晶配向が完了されたものであり、広角X線回折で二軸配向のパターンを示すものをいう。
ポリエステルフィルムの厚みは、特に限定されるものではなく、本発明の積層フィルムが使用される用途や種類に応じて適宜選択されるが、機械的強度、ハンドリング性などの点から、通常は好ましくは1〜500μm、より好ましくは5〜250μm、最も好ましくは38〜188μmである。また、ポリエステルフィルム基材は、共押出による複合フィルムであってもよい。特に2層以上の複合フィルムとしたとき、例えば、スキン層に易滑性の微粒子を添加し、コア層は無粒子とするなど、易滑性と表面粗さを両立しやすい。更に、3層複合フィルムとしたとき、例えば、スキン層に易滑性の微粒子を添加し、コア層は無粒子あるいは回収原料を用いるなどした場合でも、易滑性と表面粗さを両立しやすいなどのメリットがある。一方、得られたフィルムを各種の方法で貼り合わせて用いることもできる。
本発明において、積層膜とは、基材となる熱可塑性樹脂フィルムの表面に積層構造的に形成されて存在する膜状のものをいう。該膜自体は、単一層であっても複数層からなるものであってもよい。

本発明の積層フィルムの積層膜は、組成物(A)と組成物(B)と組成物(X)からなる積層膜が設けられた積層フィルムであって、組成物(A)が少なくともポリチオフェンとポリ陰イオンからなる組成物および/またはポリチオフェン誘導体とポリ陰イオンからなる組成物であり、組成物(B)がエポキシ系架橋剤および/またはその反応生成物からなる組成物であり、組成物(X)がポリエステル樹脂、アクリル樹脂、アクリル変性ポリエステル樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種からなる組成物である。本発明においては、積層膜中の組成物(A)と組成物(X)とエポキシ架橋剤(B)および/またはその反応生成物の含有量が、積層膜全体の50重量%以上であることが好ましく、より好ましくは70重量%以上、最も好ましくは80重量%以上である。
本発明の積層フィルムの積層膜の組成物(A)は、好ましくは、ポリチオフェンおよび/またはポリチオフェン誘導体を含んでなる。
本発明の積層フィルムの積層膜に用いることのできる組成物(A)としては、下記の化1
Figure 0004765710
および/または、下記の化2
Figure 0004765710
で示した化合物を、ポリ陰イオンの存在下で重合することによって得ることができる。化1において、R1、R2は、それぞれ独立に、水素元素、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、もしくは芳香族炭化水素基を表し、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、シクロへキシレン基、ベンゼン基などである。化2では、nは1〜4の整数である。
本発明の積層フィルムでは、化2で表される構造式からなるポリチオフェン、および/または、ポリチオフェン誘導体を用いることが好ましく、例えば、化2で、n=1(メチレン基)、n=2(エチレン基)、n=3(プロピレン基)の化合物が好ましい。中でも特に好ましいのは、n=2のエチレン基の化合物、すなわち、ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェンである。
本発明の積層フィルムでは、ポリチオフェンおよび/またはポリチオフェン誘導体として、例えば、チオフェン環の3位と4位の位置が置換された構造を有する化合物が例示され、かつ、上記したとおり該3位と4位の炭素原子に酸素原子が結合した化合物が例示される。該炭素原子に直接、水素原子あるいは炭素原子が結合したものは、塗液の水性化が容易でない場合がある。
本発明の積層フィルムの積層膜に用いる組成物(A)のうち、ポリ陰イオンについて説明する。
本発明の積層フィルムのポリ陰イオンは、遊離酸状態の酸性ポリマーであり、高分子カルボン酸、あるいは、高分子スルホン酸、ポリビニルスルホン酸などである。高分子カルボン酸としては、例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸が例示され、高分子スルホン酸としては、例えば、ポリスチレンスルホン酸が例示され、特に、ポリスチレンスルホン酸が導電性の点で最も好ましい。なお、本発明において、遊離酸は、一部が中和された塩の形をとってもよい。
これらポリ陰イオンを重合時に用いることにより、本来、水に不溶なポリチオフェン系化合物を水分散あるいは水性化しやすく、かつ、酸としての機能がポリチオフェン系化合物のドーピング剤としての機能も果たすものと考えられる。
なお、本発明においては、高分子カルボン酸や高分子スルホン酸は、共重合可能な他のモノマー、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレンなどと共重合した形で用いることもできる。
ポリ陰イオンとして用いられる高分子カルボン酸や高分子スルホン酸の分子量は特に限定されないが、塗剤の安定性や導電性の点で、その重量平均分子量は1000〜1000000が好ましく、より好ましくは5000〜150000である。本発明の特性を阻害しない範囲で、一部、リチウム塩やナトリウム塩などのアルカリ塩やアンモニウム塩などを含んでもよい。中和された塩の場合も、非常に強い酸として機能するポリスチレンスルホン酸とアンモニウム塩は、中和後の平衡反応の進行により、酸性サイドに平衡がずれることが分かっており、これにより、ドーパントとして作用するものと考える。
本発明においては、ポリチオフェン、または、ポリチオフェン誘導体に対して、ポリ陰イオンは、固形分重量比で過剰に存在させた方が導電性の点で好ましく、ポリチオフェンおよび/またはポリチオフェン誘導体が1重量部に対し、ポリ陰イオンは、1重量部より多く、5重量部以下が好ましく、より好ましくは1重量部より多く、3重量部以下である。
もちろん、本発明の効果を損なわない範囲で、組成物(A)中に他の成分が用いられていてもよい。
また、上記した組成物(A)は、例えば、特開平6−295016号公報、特開平7−292081号公報、特開平1−313521号公報、特開2000−6324号公報、ヨーロッパ特許EP602713号、米国特許第5391472号などに記載の方法により製造することができるが、これら以外の方法であってもよい。例えば、ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸からなる複合体の水性塗液として、Bayer社/H.C.Starck社(ドイツ国)から“Baytron”Pとして販売されているものなどを用いることができる。
組成物(A)は、例えば、3,4−ジヒドロキシチオフェン−2,5−ジカルボキシエステルのアルカリ金属塩を出発物質として、3,4−エチレンジオキシチオフェンを得たのち、ポリスチレンスルホン酸水溶液にペルオキソ二硫酸カリウムと硫酸鉄と、先に得た3,4−エチレンジオキシチオフェンを導入し、反応させ、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)などのポリチオフェンに、ポリスチレンスルホン酸などのポリ陰イオンが複合体化した組成物を得ることができる。
本発明の積層フィルムの積層膜に用いる組成物(X)は、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、アクリル変性ポリエステル樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種からなる組成物である。組成物(X)の種類と量を調節することによって、適度な密着力を有する工程紙向け積層フィルムを達成することができる。
ポリエステル樹脂は以下のような多塩基酸またはそのエステル形成誘導体とポリオールまたはそのエステル形成誘導体から成る。すなわち、多塩基酸成分としてはテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、無水フタル酸、2、6ーナフタレンジカルボン酸、1、4ーシクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ダイマー酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸等が挙げられる。これら酸成分を2種以上用いて共重合ポリエステル樹脂を合成する。また、若干量ながら不飽和多塩基酸成分のマレイン酸、イタコン酸等及びp−ヒドロキシ安息香酸等の如きヒドロキシカルボン酸を用いることができる。また、ポリオール成分としては、エチレングリコール、1、4ーブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1、6ーヘキサンジオール、1、4ーシクロヘキサンジメタノール、キシレングリコール、ジメチロールプロパン、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール等が挙げられる。また、これらモノマーが挙げられるがこれらに限定されるものではない。これらモノマーを2種以上用いて共重合することができる。
アクリル樹脂の成分は以下に例示するようなアクリルモノマーが挙げられる。このアクリルモノマーとしては、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2ーエチルヘキシル基、シクロヘキシル基等);2ーヒドロキシエチルアクリレート、2ーヒドロキシエチルメタクリレート、2ーヒドロキシプロピルアクリレート、2ーヒドロキシプロピルメタクリレート等のヒドロキシ含有モノマー;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有モノマー;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸、スチレンスルホン酸及びその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、第三級アミン塩等)等のカルボキシ基またはその塩を含有するモノマー;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−アルキルアクリルアミド、N−アルキルメタクリルアミド、N、N−ジアルキルアクリルアミド、N、N−ジアルキルメタクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等)、Nーアルコキシアクリルアミド、N−アルコキシメタクリルアミド、N、N−ジアルコキシアクリルアミド、N、N−ジアルコキシメタクリルアミド(アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基等)、アクリロイルモルホリン、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−フェニルメタクリルアミド等のアミド基を含有するモノマー;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物のモノマー;ビニルイソシアネート、アリルイソシアネート、スチレン、αーメチルスチレン、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルトリアルコキシシラン、アルキルマレイン酸モノエステル、アルキルフマール酸モノエステル、アルキルイタコン酸モノエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、ブタジエン等のモノマーが挙げられる。また、これらモノマーが挙げられるがこれらに限定されるものではない。これらモノマーを2種以上用いて共重合することができる。ただし、炭素数が12〜25のアルキル鎖を有するアクリル系モノマーと、該アクリル系モノマーと共重合可能なモノマーとの共重合アクリル系樹脂については他の樹脂との密着性がほとんどないため、本発明の目的である適度な離型性にすぐれた積層フィルムを構成する際に、このアクリル樹脂を使用するのはこのましくない。
ウレタン樹脂はポリオール、ポリイソシアネート、鎖長延長剤、架橋剤等で構成される。ポリオールの例としては、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコールのようなポリエ−テル類、ポリエチレンアジペート、ポリエチレン−ブチレンアジペート、ポリカプロラクトンなどを含むグリコールとジカルボン酸との脱水反応により製造されるポリエステル類、カ−ボネート結合を有するポリカ−ボネート類、アクリル系ポリオール、ひまし油等がある。ポリイソシアネートの例としては、トリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。鎖延長剤あるいは架橋剤の例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパン、ヒドラジン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’ 40 −ジアミノジシクロヘキシルメタン、水等が挙げられる。
ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂のそれぞれの変性体も用いることができる。例えばポリエステル変性アクリル樹脂、ポリエステル変性ウレタン樹脂、アクリル変性ウレタン樹脂等が挙げられる。
本発明の積層フィルムの積層膜に用いることができるエポキシ系架橋剤(B)は特に限定されないが、本発明においては、分子量が1000以下であることが好適である。特に、エポキシ系架橋剤(B)を水溶性で分子量を1000以下とすることで、延伸工程での柔軟性や流動性が発現し、積層膜を形成する混合体の乾燥後の延伸追従性を高め、塗膜の亀裂による白化現象を抑制し、透明性が付与される。一方、例えば、分子量が大きくなり過ぎると、塗布、乾燥後の延伸時に塗膜に亀裂が入るなどの現象が発生し、透明性が低下する傾向がある。また、分子量を800以下、より好ましくは、600以下とすることで、組成物(A)や長鎖アルキル基含有アクリル系樹脂とエポキシ架橋剤(B)が、より相溶しやすくなり、透明性が向上する。
本発明においてエポキシ系架橋剤(B)は、透明性、導電性などが向上するので、水溶性の架橋剤であることが好ましい。
なお、本発明において、水溶性の架橋剤とは、水溶率が80%以上の架橋剤をいい、「水溶率」とは、23℃で、架橋剤の固形分10部を90部の水に溶解した時、架橋剤が溶解している割合をいう。すなわち、水溶率が80%とは、23℃で、10部の架橋剤のうち80重量%が90部の水に溶解し、残りの20重量%の架橋剤が未溶解物として残っている状態を示す。また、水溶率100%とは用いた10部の架橋剤が90部の水に全て溶解している状態を表す。なお、本発明において、エポキシ系架橋剤(B)は、水溶率が90%以上のものが好ましく、より好ましくは水溶率が100%である。水溶率が高いと塗液自体を水性化できるだけでなく、透明性や導電性の点でも優れたものとできる。
上記したエポキシ系架橋剤は、例えば、グリセリンなどの高沸点溶媒などの添加に比べ、ブロッキングをおこさず、熱処理工程を行うテンター内部の汚染や、大気汚染がないので、好適である。
本発明の積層フィルムにおいて、エポキシ系架橋剤の種類は特に限定されないが、例えば、ソルビトールポリグリシジルエーテル系、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル系、ジグリセロールポリグリシジルエーテル系、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル系などを用いることができる。例えば、ナガセケムテック株式会社製エポキシ化合物“デナコール”(EX−611、EX−614、EX−614B、EX−512、EX−521、EX−421、EX−313、EX−810、EX−830、EX−850など)、坂本薬品工業株式会社製のジエポキシ・ポリエポキシ系化合物(SR−EG、SR−8EG、SR−GLGなど)、大日本インキ工業株式会社製エポキシ架橋剤“EPICLON”EM−85−75W、あるいはCR−5Lなどを好適に用いることができ、中でも、水溶性を有するものが好ましい。
エポキシ系架橋剤は、エポキシ当量(weight per epoxy equivalent)が100〜300WPEであるものが反応性の点で好ましく、エポキシ当量は、より好ましくは110〜200WPEである。
本発明の積層フィルムの製造に用いられる塗液は、好ましくは、実質的に水を主たる媒体とする水性の塗液である。本発明の積層フィルムの製造に用いられる塗液は、塗布性の向上する、透明性の向上などの目的で、本発明の効果を阻害しない程度に適量の有機溶媒を含有してもよく、例えば、イソプロピルアルコール、t−ブチルセロソルブ、n−ブチルセロソルブ、エチルセロソルブ、アセトン、N−メチル−2−ピロリドン、エタノール、メタノールなどを好適に用いることができる。中でも、イソプロピルアルコールを用いることが塗布性を向上させる点で特に好ましく、その含有量は、塗液中に20重量%以下が好ましく、より好ましくは10重量%以下である。なお、塗液中に多量の有機溶媒を含有させると、いわゆるインラインコーティング法に適用した場合、予熱、乾燥、延伸および熱処理工程などを行うテンターにおいて、爆発の危険があり好ましくない。
本発明の積層フィルムのエポキシ系架橋剤(B)は、積層膜の状態においては、積層膜を構成する成分に含まれる官能基と結合した状態であってもよいし、未反応の状態であってもよいし、部分的に架橋構造を形成したものであってもよい。エポキシ系架橋剤(B)は、積層膜の状態では、塗膜の強度や耐ブロッキング性やべたつき感、更には耐水性などの点で、架橋している状態が好ましい。なお、架橋は、他の成分に含まれる官能基と結合した状態でもよく、架橋剤自体の自己架橋構造であってもよい。
また、本発明においては、複数の架橋剤の併用も好適に用いられ、例えば、エポキシ系架橋剤とメラミン系架橋剤、あるいは異なる種類のエポキシ系架橋剤の併用は、両者の特性が発現するので好ましい。このとき用いられる架橋剤としては、例えば、メラミン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アジリジン系架橋剤、アミドエポキシ化合物、チタンキレートなどのチタネート系カップリング剤、オキサゾリン系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、メチロール化あるいはアルキロール化した尿素系、アクリルアミド系などを用いることができる。
本発明の積層フィルムの積層膜は、積層膜中に、固形分重量比で、組成物(A)とエポキシ架橋剤(B)および/またはその反応生成物100重量部に対してエポキシ系架橋剤(B)および/またはその反応生成物が50〜95重量部であることが好ましい。例えば、エポキシ系架橋剤(B)が50重量部未満では導電性が発現しにくい場合がある。更に、エポキシ系架橋剤(B)が極端に少ない場合、例えば10重量部未満などの場合、未処理のポリエステルフィルムなどと同様の絶縁体レベルとなり、かつ、塗膜の白化が大きく、透明性も悪い。一方、エポキシ系架橋剤(B)が95重量部を越えると透明性は良化するものの、導電性に寄与する組成物(A)の量が少なすぎ、導電性が発現しにくくなる。なお、本発明者らの検討によれば、エポキシ系架橋剤(B)が、50〜80重量部であることが透明性や導電性の点でより好ましく、さらに好ましくは60〜80重量部である。積層膜中のエポキシ系架橋剤(B)の含有量を、50〜90重量部とすることで、透明性と導電性が極めて高いレベルで両立させることが可能となる。
組成物(A)と組成物(B)の合計100重量部に対して、固形分重量比で組成物(X)の含有量が30〜500重量部であることが好ましい。さらに好ましくは組成物(X)の含有量が100〜300重量部である。
組成物(X)の含有量が30未満であるときは、他の樹脂との密着性が悪いため好ましくない。また、組成物(X)の含有量が500以上の時は、組成物(A)の導電性の効果が少なくなるため好ましくない。
本発明の積層フィルムの積層膜や反対側の層の構成成分として好適に用いることができるポリエステル樹脂は、主鎖あるいは側鎖にエステル結合を有するもので、ジカルボン酸とジオールを重縮合して得られるものである。
該ポリエステル樹脂を構成するカルボン酸成分としては、芳香族、脂肪族、脂環族のジカルボン酸や3価以上の多価カルボン酸を使用することができる。
芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、フタル酸、2,5−ジメチルテレフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,2−ビスフェノキシエタン−p,p’−ジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸などを用いることができる。積層膜の強度や耐熱性の点から、これらの芳香族ジカルボン酸が、好ましくは全ジカルボン酸成分の30モル%以上、より好ましくは35モル%以上、最も好ましくは40モル%以上を占めるポリエステルを用いることが好ましい。
また、脂肪族および脂環族のジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸、ダイマー酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸など、およびそれらのエステル形成性誘導体を用いることができる。
ポリエステル樹脂のグリコール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、2,4−ジメチル−2−エチルヘキサン−1,3−ジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−イソブチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、4,4’−チオジフェノール、ビスフェノールA、4,4’−メチレンジフェノール、4,4’−(2−ノルボルニリデン)ジフェノール、4,4’−ジヒドロキシビフェノール、o−,m−,およびp−ジヒドロキシベンゼン、4,4’−イソプロピリデンフェノール、4,4’−イソプロピリデンビンジオール、シクロペンタン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジオールなどを用いることができる。
また、ポリエステル樹脂を水性塗液として用いる場合には、ポリエステル樹脂の水溶性化あるいは水分散化を容易にするため、スルホン酸塩基を含む化合物や、カルボン酸塩基を含む化合物を共重合することが好ましい。
カルボン酸塩基を含む化合物としては、例えば、トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、無水ピロメリット酸、4−メチルシクロヘキセン−1,2,3−トリカルボン酸、トリメシン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−ペンタンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフルフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフルフリル)−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸、エチレングリコールビストリメリテート、2,2’,3,3’−ジフェニルテトラカルボン酸、チオフェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸、エチレンテトラカルボン酸など、あるいはこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩等を挙げることができるが、これらに限定されない。
スルホン酸塩基を含む化合物としては、例えば、スルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、4−スルホイソフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸、スルホ−p−キシリレングリコール、2−スルホ−1,4−ビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼンなどあるいはこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩を用いることができるが、これに限定されない。
好ましいポリエステル樹脂としては、酸成分としてテレフタル酸、イソフタル酸、セバシン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、グリコール成分としてエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコールから選ばれる共重合体などが挙げられる。耐水性が必要とされる場合は、5−ナトリウムスルホイソフタル酸の代わりに、トリメリット酸をその共重合成分とした共重合体なども好適に用いることができる。
ポリエステル樹脂のガラス転移点(以後、「Tg」と略称する)は、0〜130℃であることが好ましく、より好ましくは10〜85℃である。Tgが0℃未満では、例えば、積層膜同士が固着するブロッキング現象が発生する場合があり、130℃を超える場合は、樹脂の安定性や水分散性が劣る場合があるので好ましくない。
更に、積層膜中には本発明の効果が損なわれない範囲内で各種の添加剤、例えば酸化防止剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、有機の易滑剤、顔料、染料、有機または無機の微粒子、充填剤、帯電防止剤、核剤などが配合されてもよい。
特に、本発明を実施するにあたり、塗液中に無機粒子を添加配合し二軸延伸したものは、易滑性が向上するので更に好ましい。
添加する無機粒子としては、代表的には、シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、アルミナゾル、カオリン、タルク、マイカ、炭酸カルシウムなどを用いることができる。用いられる無機粒子は、本発明の効果が損なわれない範囲のものであればよい。
本発明においては積層膜中に添加する粒子としては、平均粒径0.01〜0.3μmであるものが好ましく、より好ましくは0.02〜0.15μm、最も好ましくは0.05〜0.1μmであり、固形分に対する配合比も、特に限定されないが、重量比で0.05〜20重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜10重量部である。
また、本発明を実施するにあたり、水系樹脂の塗布の方法は、例えばリバースコート法、スプレーコート法、バーコート法、グラビアコート法、ロッドコート法、ダイコート法などを用いることができる。
積層膜の厚みは、特に限定されないが、通常は0.005〜0.2μmの範囲が好ましく、より好ましくは0.01〜0.1μm、最も好ましくは0.01μm〜0.05μmである。積層膜の厚みが薄すぎると帯電防止性不良となる場合がある。
本発明にかかる積層ポリエステルフィルムを製造するに際して、積層膜を設けるのに好ましい方法としては、ポリエステルフィルムの製造工程中に塗布し、基材フィルムと共に延伸する方法が最も好適である。例えば、溶融押し出しされた結晶配向前のポリエステルフィルムを長手方向に2.5〜5倍程度延伸し、一軸延伸されたフィルムに連続的に塗液を塗布する。塗布されたフィルムは段階的に加熱されたゾーンを通過しつつ乾燥され、幅方向に2.5〜5倍程度延伸される。更に、連続的に150〜250℃の加熱ゾーンに導かれ結晶配向を完了させる方法(インラインコート法)によって得ることができる。この場合に用いる塗布液は環境汚染や防爆性の点で水系のものが好ましい。
本発明においては、塗液を塗布する前に、基材フィルムの表面(上記例の場合、一軸延伸フィルム)にコロナ放電処理などを施し、該表面の濡れ張力を、好ましくは30mN/m以上、より好ましくは47mN/m以上、さらに好ましくは50mN/m以上とするのが、積層膜の基材フィルムとの接着性を向上させることができるので好ましく用いることができる。また、イソプロピルアルコール、ブチルセロソルブ、N−メチル−2−ピロリドンなどの有機溶媒を塗液中に若干量含有させて、濡れ性や基材フィルムとの接着性を向上させることも好適である。
本発明では、フィルムの表面粗さについて、少なくとも片面の3次元中心線平均粗さ(SRa)が3〜50nmであることが必要である。より好ましくは3〜45nm、最も好ましくは6〜40nmである。これにより、例えば、本発明で得たフィルムの一つの用途である工程紙用途などに用いる場合は、表面の平滑性がそのまま他の樹脂の表面となるため、適度な密着性と平滑性を同時に満たすことができる。
また、3次元十点平均粗さ(SRz)は、大きな突起や凹みなどを特徴づけるものであり、本値が大きいと表面が部分的に大きく荒れ、光沢性にむらがでて、例えば工程紙用途などに使用したときにその光沢性のむらが、そのまま他の樹脂に転写し、他の樹脂でも光沢性にむらがでるなどの特徴があり、本発明では、SRzを1500nm以下であることが好ましく、より好ましくは1100nm以下である。上記した表面粗さ(SRaとSRz)とすることで、例えば、剥離性、あるいは検査性に優れたものとすることができる。
SRaとSRzを調整する方法としては、積層膜中に添加する粒子種類、粒子サイズと添加量を調整する方法や、基材の熱可塑性フィルムの原料中に添加する粒子種類、粒子サイズと添加量を調整することにより、望むべき面粗さを達成することができる。
帯電防止性については、剥離帯電現象の観点から、該積層フィルムの少なくとも片面の表面比抵抗が1×10〜1×1010Ω/□であることが好ましい。より好ましくは、1×10〜1×10Ω/□、さらにこのましくは1×10〜1×10Ω/□である。また、本発明においては積層フィルムの積層膜の面における表面比抵抗が上記の値であることが好ましい。上記表面比抵抗を達成するためには、積層厚み、積層膜中の塗剤の混合比を調整することによって、望むべき表面比抵抗を達成することができる。
積層フィルム中に含まれる平均粒径100μm以上の内部異物は、10個/m未満であることが必要である。より好ましくは、5個/m未満、さらに好ましくは2個/m未満である。10個/m以上であると、例えば工程紙用途として使用する場合には、内部異物が表面付近にあったばあい、他の樹脂と張り合わせ時に、その異物も一緒に剥がれ、他の樹脂、すなわち製品に異物が混入してしまうおそれがある。内部異物を上記範囲内にするためには、押出機から口金の間に高精度なフィルターを入れたり、不純物が少ない原料を使用したり、適切な押出温度にしたりすることにより、上記範囲内に達成することができる。例えば製膜時のポリエステル樹脂のフィルターとして平均目開き3〜15μm、好ましくは5〜10μmのステンレス鋼繊維を焼結圧縮したフィルター(FSS)を使用することが好ましい。また上記ステンレス繊維を焼結圧縮したフィルターの後に、平均目開き10〜30μmのステンレス鋼粉体を焼結したフィルター(PSS)をこの順で連続濾過する、あるいは一つのカプセル中に上記2種類のフィルターを併せ持つ複合フィルター(FP)を使用することで、触媒凝集物や粗大粒子を取り除くことができると同時に、樹脂のゲル化物や熱劣化物を効率良く取り除くことができ、かつフィルター寿命が長くなるため生産性が向上するので、特に望ましい。また、前述のように凝集物を生成にしくいような金属触媒として、例えばチタン化合物やゲルマニウム化合物を重合時の触媒として用いることがより効果的である
本発明においては、積層フィルムのヘイズが10%以下であることが好ましく、さらに好ましくは5%以下であり、最も好ましくは0.3〜3.5%である。10%よりも大きいと、透過光の散乱が大きく透明性が劣るため、欠点などの検査性に劣る傾向がある。一方、極端に透明性に優れる場合は、フィルム中の異物など偏光板保護用途では問題にならないレベルの欠点まで見えてしまい、逆効果となる傾向がある。ヘイズを上記範囲内にするためには、積層膜中に添加する粒子種類、粒子サイズと添加量を調整する方法や、基材の熱可塑性フィルムの原料中に添加する粒子種類、粒子サイズと添加量を調整することにより、望むべきヘイズを達成することができる。
積層フィルムのTDに対して測定した断面厚み変化において、TDに3cm毎に測定した0.3μm以上の厚みむらの個数が5個以下/mであることが好ましく、より好ましくは3個以下/m、さらに好ましくは1個以下/mである。例えば偏光板保護フィルムとして使用したときに、この厚みむらが発生すると、工程紙用途に使用する場合に他の樹脂にそのままスジ状の欠点が転写してしまう可能性がある。この欠点は口金にキズが入ったり、口金のリップ部分に劣化ポリマーが付着したりすることによって、発生する傾向があるため、例えば、異物の少ない原料を使用したり、口金の清掃をしたり、口金のリップ間隙を広げて劣化ポリマーが付着しにくくしたりなどすることによって、上記範囲内にすることができる。
ここでいう厚みむらとは、フィルムの厚みを連続的に測定したときにその測定範囲内において、厚みの最大値と厚みの最小値との差のことである。
本発明においては、積層フィルムの100μm以上の付着異物が10個/m未満であることが必要であり、より好ましくは、5個/m未満、さらに好ましくは2個/m未満である。10個/m以上であると、例えば工程紙用途として使用する場合には、付着異物を他の樹脂、すなわち位相差フィルムなのど製品に混入してしまう可能性がある。付着異物を上記範囲内にするためには、製膜室のクリーン度を良くすることや、ステンター内でのオリゴマー含有量を少なくすることや、製膜ライン中に粘着ロールを使用して付着異物を除去をしたり、製膜ライン中に除塵器などのエアーで付着異物を除去したりすることにより、上記範囲内に達成することができる。
本発明においては、積層フィルム上に流延、乾燥して得られた膜厚80μmのポリカーボネートフィルムとの剥離角180°、剥離速度200mm/minでの剥離力が、10〜300gf/25mmであることが必要であり、より好ましくは、10〜200gf/25mm、さらに好ましくは、10〜100gf/25mmである。
剥離力を上記範囲内にするためには、組成物(X)の組成の選択と添加量を適切にする必要がある。剥離力が10gf/25mm未満の時は、剥離が軽すぎてポリカーボネート製造時に乾燥工程中に自然剥離してしまう可能性が高いため好ましくない。また、300gf/25mmより大きい時は、逆に密着しすぎて剥離時にポリカーボネートフィルムを破断させたり、また、本発明の積層フィルムの積層部分の一部分を剥離しポリカーボネートフィルムに異物として混入したりするため、好ましくない。
上記のポリカーボネートフィルムの製造方法は以下の通り。溶媒としてジクロロメタンを用いて、ポリカーボネート樹脂(帝人化成製、品番パンライトC−1400)の20重量%溶液を調合した。支持体のベースフィルムとして、本発明の積層フィルムを使用する。この本発明の積層フィルムの表面(積層した面側)に、上記ポリカーボネート樹脂を塗布し、乾燥を行い、得られたポリカーボネートフィルムの残留溶媒量が0.25%になるまで乾燥し、本発明の積層フィルムの上に平均厚さ80μmのポリカーボネートフィルムを得た。この状態では、本発明の積層フィルムとポリカーボネートフィルムとは重なった状態で、剥離はしていない。この状態で、幅25mm×長さ200mmの長さに切り、ポリカーボネートフィルム層を剥離角180度で連続的に200mm/minの速度で剥離するときの、ポリカーボネートフィルム層にかかっている張力を、張力計で測定した。このときの最大張力がT(gf)であり、ポリカーボネートフィルム層の幅が25mmなので、剥離力(gf/25mm)を求めることができる。
以下、本発明の製造方法について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。また、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」と略称する)を基材フィルムとした例について更に詳細に説明するが、これに限定されるものではない。
テレフタル酸とエチレングリコールのスラリーを、予めビス(ヒドロキシエチル)テレフタレートが仕込まれたエステル化反応槽に順次供給し、エステル化反応を行い、このエステル化反応生成物を重縮合槽に移送する。引き続いて、エステル化反応生成物が移送された重縮合反応槽に、ジエチルホスホノ酢酸エチルを添加し、さらに酢酸マグネシウム4水塩を、重合触媒として三酸化アンチモンを添加する。さらに添加剤として二酸化珪素粒子等を添加する。その後、低重合体を攪拌しながら、昇温するとともに、圧力を調整し、所定の攪拌トルクとなった時点で反応系を窒素パージし常圧に戻し重縮合反応を停止し、冷水にストランド状に吐出、直ちにカッティングしてポリエステルのペレットを得る。
このポリエステルペレットを真空乾燥した後、押し出し機に供給し260〜300℃の温度で溶融し、3〜15μmカットステンレス繊維焼結フィルター(FSS)でろ過した後、リップ間隙2.0〜5.0mmのT字型口金からシート状に押し出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度10〜60℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて冷却固化させる。このようにして得られた未延伸フィルムを、70〜120℃の温度に加熱して長手方向(フィルム進行方向)に2.5〜5.0倍延伸し、一軸延伸フィルムとした。この一軸延伸フィルムに空気中でコロナ放電処理を施し、その濡れ張力を30mN/m以上とし、その処理面に積層膜形成塗液を塗布する。積層膜形成塗液が塗布された一軸延伸フィルムを、クリップで把持しながら予熱ゾーンに導き、70〜160℃の温度で乾燥後、引き続き連続的に幅方向に2.5〜5.0倍延伸し、更に、150〜250℃の熱処理ゾーンで1〜30秒の熱処理を施し、結晶配向を完了させる。この熱処理工程中において、必要に応じて幅方向あるいは長手方向に1〜10%の弛緩処理を施してもよい。熱処理後、巻き取る前にフィルムの両面に除塵器を使用して表面のゴミを除去してもよい。上記方法は縦・横逐次二軸延伸方法で記載しているが、同時二軸延伸法でもよく、また縦・横延伸後にさらに縦、横のいずれかの方向に再延伸してもよい。同時二軸延伸法とは、縦方向と横方向を同時に延伸する方式であり、同時二軸法の際の延伸温度は70〜180℃が好ましく、また、延伸倍率は9〜35倍の範囲が好ましい。
また、ポリエステルフィルムの厚みは特に限定されないが、1〜500μmが好ましい。
[特性の測定方法および効果の評価方法]
本発明における特性の測定方法及び効果の評価方法は次のとおりである。
(1)積層膜の厚み
サンプル、例えば積層ポリエステルフィルムの断面を超薄切片に切り出し、RuO染色、OsO染色、あるいは両者の二重染色による染色超薄切片法により、TEM(透過型電子顕微鏡)で観察、写真撮影を行った。その断面写真から積層膜の厚み測定を行った。なお、測定視野中の10カ所の平均値を用いた。
観察方法
・装置:透過型電子顕微鏡(日立(株)製H−7100FA型)
・測定条件:加速電圧 100kV
・試料調整:超薄切片法。
(2)表面粗さ
JIS−B−0601に従って、3次元中心線平均粗さ(SRa)および3次元十点平均粗さ(SRz)は、光触針式3次元粗さ計ET−30HK(小坂研究所株式会社製)を用いて、測定長0.5mm、測定本数80本、カットオフ0.25mm、送りピッチ5μm、触針荷重10mg、スピード100μm/秒で測定した。なお、3回測定を行い、その平均値を用いた。
測定は、両面測定する。
(3)導電性
導電性は、表面比抵抗により測定した。表面比抵抗の測定は、常態(23℃、相対湿度65%)において24時間放置後、その雰囲気下で、JIS−K−7194に準拠した形で、ロレスタ−EP(三菱化学株式会社製、型番:MCP−T360)を用いて塗膜面について実施した。単位は、Ω/□である。なお、本測定器は1×10Ω/□以下が測定可能である。
一方、1×10Ω/□以上の領域については、デジタル超高抵抗/微小電流計R8340A(アドバンテスト(株)製)を用い、印加電圧100V、10秒間印加後、塗膜面について測定を行った。単位は、Ω/□である。
本発明においては、1×10Ω/□以下のものが良好な導電性を有するものであり、更に1×10Ω/□以下は極めて優れた導電性があると判断した。なお、上記測定は、それぞれ2回の測定値の平均値を用いた。
(4)光沢性
本発明の積層フィルムを表面保護に用いる途に用いた場合の光沢性のモデルテストとして、本発明の積層フィルムに0.5μmのアルミ蒸着を実施、該表面の光沢感を下記の通り評価した。
(○): 均一に光沢性がある
(×): 光沢性にむらがある。
(5)内部異物検査
クロスニコル法で異物検査を実施する。すなわち2枚の偏向板の間にサンプルを入れて検査をする。測定器は新東科学株式会社 歪み検査機HEIDON―13型を使用した。エアダスターを用いて表面のホコリ等を除去してから、サンプルを面積10m分について検査を行い、異物がある場合はその大きさを光学顕微鏡で測定する。大きさは異物のもっとも長い所の長さ(長軸)を測定し、それが100μm以上の個数をカウントし、そのすべての個数をA個とし、以下の式のように換算して値を比較した。
内部異物個数[個/m]=A[個]/10[m
(6)厚みむら
接触式連続厚み計アンリツ(株)製のKG601Bを使用した。サンプルの評価方向はTDであり、製品の全幅分測定を実施する。測定頻度はMDに対して10m毎に1回全幅測定し、それを5回繰り返す。
その測定結果よりフィルムの3cm長さあたりで0.3μm以上の厚みむらの個数をカウントしそのすべての個数をB個とし、以下の式のように換算して値を比較した。
厚みむら[個/m]=B[個:5回分合計]/5[回]/1回測定の幅長さ[m]
(7)ヘイズ
JIS−K6714に準じ、ヘイズの測定は、常態(23℃、相対湿度65%)において、積層フィルムを2時間放置した後、スガ試験機(株)製全自動直読ヘイズコンピューター「HGM−2DP」を用いて行った。3回測定した平均値を該サンプルのヘイズ値とした。
(8)付着異物検査
暗室で3波長蛍光灯の反射光を使用して、目視検査で行う。サンプルを10m分について検査を行い、異物がある場合はその大きさを測定する。大きさは異物のもっとも長い所の長さ(長軸)を測定し、長軸長さが100μm以上の個数をカウントし、そのすべての個数をC個とし、以下の式のように換算して値を比較した。
付着異物個数[個/m]=C[個]/10[m
(9)偏光板検査性
得られたポリエステルフィルムを用いて硬化型シリコーン樹脂(信越化学「KS−779H」)100部、硬化剤(信越化学製「CAT−PL−8」1部、メチルエチルケトン(MEK)/トルエン混合溶媒系2200部よりなる離型剤を塗工量が0.2g/mmになるように塗布して175℃で15秒の乾燥を行い、離型フィルムを得た。あらかじめ異物・輝点欠点の無い偏光板を2枚用意し、偏光板A、偏光板Bと名付ける。その離型フィルムの幅方向が偏光フィルムの配向軸と平行になるように、粘着剤を介して離型フィルムを偏光板Aに密着させた。次に、この偏光板Aの下に配向軸がフィルム幅方向と直交するように偏光板Bを重ね合わせ、偏光板Bの下側より白色光を照射した。偏光板Aの上側から3人の検査員がそれぞれ目視にて観察し、欠点が見つかればマーキングし、その後光学顕微鏡でサイズを測定し、その結果を平均し、目視検査性を下記基準に従い評価した。測定面積は1人あたり10m観察した。
光学顕微鏡の測定倍率は50〜400倍を使用し、欠点サイズを測定した。
(◎): 欠点の長軸長さが100μm以上のものが、0〜3個/m未満あり。
(○): 欠点の長軸長さが100μm以上のものが、3個/m以上、10個/m未満あり。
(×): 欠点の長軸長さが100μm以上のものが、10個/m以上あり。
(10)剥離帯電評価法
上記(9)で作製した離型フィルムの離型層面にポリエステル粘着テープ(ニット−31B)を貼り合わせ、5kgの圧着ローラで圧着し70℃、24時間の条件で維持した後、図1のように離型フィルム側を下にして固定し、引張り速度500mm/分で剥離をした後、ポリエステル粘着テープの粘着剤面の電位を粘着剤面から、測定器シムコジャパン(株)FMX−002を使用して、25mmの距離から測定し、剥離帯電量とした。測定回数は10回行った。
(○):剥離帯電量が−2KV〜2KVの範囲内で、異音もなく剥がれる。
(×):剥離帯電量が−2KV未満、または、2KVより大きいとき。
(11)スジ状欠点評価
上記(9)と同じように離型フィルムを作成し、上記(9)と同じ方法で目視にて観察する。
(○):スジ状の欠点が観察されない。
(×):スジ状の欠点が観察される。
(12)ポリカーボネートフィルムの剥離力評価と剥離性評価
溶媒としてジクロロメタンを用いて、ポリカーボネート樹脂(帝人化成製、品番パンライトC−1400)の20重量%溶液を調合した。支持体のベースフィルムとして、本発明の積層フィルムを使用する。この本発明の積層フィルムの表面(積層した面側)に、上記ポリカーボネート樹脂を塗布し、乾燥を行い、得られたポリカーボネートフィルムの残留溶媒量が0.25%になるまで乾燥し、本発明のフィルムの上に平均厚さ80μmのポリカーボネートフィルムを得た。この状態では、本発明の積層フィルムとポリカーボネートフィルムとは重なった状態で、剥離はしていない。この状態で、幅25mm×長さ200mmの長さに切り、ポリカーボネートフィルム層を剥離角180度で連続的に200mm/minの速度で剥離するときの、ポリカーボネートフィルム層にかかっている張力を、張力計で測定した。このときの最大張力がT(gf)であり、ポリカーボネートフィルム層の幅が25mmなので、剥離力(gf/25mm)を求めることができる。
(13)ポリノルボルネン系ポリマー(アートン)の剥離力評価と剥離性評価
溶媒としてジクロロメタンを用いて、ポリノルボルネン系ポリマー(JSR(株)製、ARTON―G、ガラス転移温度171℃:以下“アートン”と記載する)の20重量%溶液を調合した。支持体のベースフィルムとして、本発明の積層フィルムを使用する。この本発明の積層フィルムの表面に、上記アートン樹脂を流延し、残留溶媒量が0.25%になるまで乾燥を行って80μmのアートンフィルムを作成した。この状態では、本発明の積層フィルムとアートンフィルムとは重なった状態で、剥離はしていない。この状態で、幅25mm×長さ200mmの長さに切り、アートンフィルム層を剥離角180度で連続的に200mm/minの速度で剥離するときの、アートンフィルム層にかかっている張力を、張力計で測定した。このときの最大張力がT(gf)であり、アートンフィルム層の幅が25mmなので、剥離力(gf/25mm)を求めることができる。
剥離性評価基準
(○):剥離力が10〜300gf/25mmの時、適度な剥離性を有する。
(×):剥離力が10gf/25mm未満の時は、剥離が軽すぎてアートンフィルム製造時に自然剥離してしまう可能性が高いため好ましくない。また、300gf/25mmより大きい時は、逆にくっつきすぎて剥離時にアートンフィルムを破断させたりする可能性が高いため、好ましくない。
(14)ポリカーボネートフィルムの内部異物検査
「(12)ポリカーボネートフィルムの剥離力評価と剥離性評価」で、剥がしたポリカーボネートフィルムをクロスニコル法で異物検査を実施する。すなわち2枚の偏向板の間にサンプルを入れて検査をする。測定器は新東科学株式会社 歪み検査機HEIDON―13型を使用した。エアダスターを用いて表面のホコリ等を除去してから、サンプルを面積10m分について検査を行い、異物がある場合はその大きさを光学顕微鏡で測定する。大きさは異物のもっとも長い所の長さ(長軸)を測定し、それが100μm以上の個数をカウントし、そのすべての個数をA個とし、以下の式のように換算して値を比較した。
内部異物個数[個/m]=A[個]/10[m
内部異物個数評価基準
(○):内部異物個数が10個/m未満のとき、異物数が少なく、最終製品でも問題にならない。
(×):内部異物個数が10個/m以上のとき、異物数が多く、最終製品で不合格になる可能性が高い。
次に、実施例に基づいて本発明を説明する。
(実施例1)
高純度テレフタル酸100kgに対しエチレングリコール45kgのスラリーを、予めビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート約123kgが仕込まれ、温度250℃、圧力1.2×10Paに保持されたエステル化反応槽に4時間かけて順次供給し、供給終了後もさらに1時間かけてエステル化反応を行い、このエステル化反応生成物を重縮合槽に移送した。引き続いて、エステル化反応生成物が移送された前記重縮合反応槽に、ジエチルホスホノ酢酸エチルを0.01重量部添加し、さらに酢酸マグネシウム4水塩を0.04重量部、さらに重合触媒として三酸化アンチモン(住友金属鉱山社製)を、得られるポリエステルに対してアンチモン原子換算で400ppmとなるように添加した。さらに添加剤として平均粒径2.3μm、比表面積300m/gの二酸化珪素粒子がポリエステルに対し0.04重量%になるように添加した。その後、低重合体を30rpmで攪拌しながら、反応系を250℃から285℃まで60分かけて昇温するとともに、圧力を40Paまで下げた。なお最終圧力到達までの時間は60分とした。所定の攪拌トルクとなった時点で反応系を窒素パージし常圧に戻し重縮合反応を停止し、20℃の冷水にストランド状に吐出、直ちにカッティングしてポリエステルのペレットを得た。なお、減圧開始から所定の撹拌トルク到達までの時間は3時間であった。
得られたポリエステルペレットは、極限粘度0.62dl/g、カルボキシル末端基量40当量/トン、ガラス転移温度(Tg)78℃、環状三量体含有量1.1重量%であった。
このポリエステルペレットを水分率20ppmに真空乾燥した後、押し出し機に供給し285℃の温度で溶融し、8μmカットステンレス繊維焼結フィルター(FSS)でろ過した後、リップ間隙3.5mmのT字型口金からシート状に押し出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度25℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて冷却固化させた。このようにして得られた未延伸フィルムを、92℃の温度に加熱して長手方向に3.5倍延伸し、一軸延伸フィルムとした。この一軸延伸フィルムに空気中でコロナ放電処理を施し、その濡れ張力を50mN/m以上とし、その処理面に下記の積層膜形成塗液を塗布した。積層膜形成塗液が塗布された一軸延伸フィルムを、クリップで把持しながら予熱ゾーンに導き、115℃の温度で乾燥後、引き続き連続的に100℃の温度の加熱ゾーンで幅方向に3.8倍延伸し、更に、温度225℃で2.6秒、230℃で2.6秒の加熱ゾーンで熱処理を施し、結晶配向の完了した積層PETフィルムを得て、巻き取る前にフィルムの両面に除塵器を使用して表面のゴミを除去した。得られたPETフィルム厚みは100μmであり、積層膜の厚み0.03μmであった。結果を表1および表2に示す。導電性、離型性、積層フィルム中の100μm以上の内部異物、ヘイズ、厚みむら、100μm以上の付着異物、ポリカーボネートフィルム中の100μm以上の内部異物に優れたものであった。
「積層膜形成塗液」
・液A1:
ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸からなる複合体の水性塗液(Bayer社/H.C.Starck社(ドイツ国)製“Baytron”P)。
・塗液B1:
エポキシ架橋剤として、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル系エポキシ架橋剤(ナガセケムテックス(株)製“デナコール”EX−512(分子量約630、エポキシ当量168、水溶率100%))を水に溶解させた水性塗液。
・塗液C1:
下記の共重合組成からなるアクリル樹脂(ガラス転移温度:42℃)を粒子状に水に分散させた水性塗液(エマルション粒子径は50nm)。
<共重合成分>
メチルメタクリレート 62重量%
(アルキル鎖の炭素数1)
エチルアクリレート 35重量%
(アルキル鎖の炭素数2)
アクリル酸 2重量%
N−メチロールアクリルアミド 1重量%。
・塗液D1:
下記の共重合組成からなるポリエステル樹脂(ガラス転移温度:68℃)を水に分散させた水性塗液。
<共重合成分>
・酸性分
テレフタル酸 85%
5−ナトリウムスルホイソフタル酸 15%
・グリコール成分
エチレングリコール 100%。
上記した塗液A1と塗液B1を固形分重量比で、塗液A1/塗液B1=25/75で混合したものを、5日間、常温で熟成させた(熟成塗液1と略称する)。その後、該熟成塗液1と塗液C1を固形分重量比で、熟成塗液1/塗液C1=100/240で混合したものを、積層膜形成塗液とした。なお、このとき、各塗液の固形分重量比は、塗液A1/塗液B1/塗液C1=25/75/240であった。
結果を表1および表2に示す。剥離性、偏光検査性、スジ状欠点、剥離帯電評価、光沢性、ポリカーボネートフィルム中の100μm以上の内部異物に優れたものであった。
(実施例2)
実施例1で用いたPETペレットとして、平均粒径2.3μmの二酸化珪素粒子を0.07重量%を含有するPETペレット(極限粘度0.62dl/g)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層PETフィルムを得た。
結果を表1および表2に示す。剥離性、偏光検査性、スジ状欠点、剥離帯電評価、光沢性、ポリカーボネートフィルム中の100μm以上の内部異物に優れたものであった。
(実施例3)
実施例1で用いたPETペレットを重合するときにチタン系重合触媒を使用した以外は、実施例1と同様にして積層PETフィルムを得た。
結果を表1および表2に示す。剥離性、偏光検査性、スジ状欠点、剥離帯電評価、光沢性、ポリカーボネートフィルム中の100μm以上の内部異物に優れたものであった。
(実施例4)
実施例1では逐次2軸延伸であったが、それを同時2軸延伸法に変更した以外は、実施例1と同様にして積層PETフィルムを得た。
結果を表1および表2に示す。剥離性、偏光検査性、スジ状欠点、剥離帯電評価、光沢性、ポリカーボネートフィルム中の100μm以上の内部異物に優れたものであった。
(実施例5)
実施例1で除塵器を使用しないことに変更した以外は、実施例1と同様にして積層PETフィルムを得た。
結果を表1および表2に示す。剥離性、偏光検査性、スジ状欠点、剥離帯電評価、光沢性、ポリカーボネートフィルム中の100μm以上の内部異物に優れたものであった。
(実施例6)
実施例1で用いたPETペレットとして、平均粒径2.3μmのコロイダルシリカを0.06重量%、および、平均粒径3.8μmのコロイダルシリカを0.03重量%を含有するPETペレット(極限粘度0.63dl/g)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層PETフィルムを得た。
結果を表1および表2に示す。剥離性、偏光検査性、スジ状欠点、剥離帯電評価、光沢性、ポリカーボネートフィルム中の100μm以上の内部異物に優れたものであった。
(実施例7)
実施例1で用いたPETペレットとして、粒子を含有しないPETペレット(極限粘度0.63dl/g)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層PETフィルムを得た。
結果を表1および表2に示す。剥離性、偏光検査性、スジ状欠点、剥離帯電評価、光沢性、ポリカーボネートフィルム中の100μm以上の内部異物に優れたものであった。
(実施例8)
実施例7で用いた塗剤C1の代わりにD1を用いたこと以外は、実施例7と同様にして積層PETフィルムを得た。
結果を表1および表2に示す。剥離性、偏光検査性、スジ状欠点、剥離帯電評価、光沢性、ポリカーボネートフィルム中の100μm以上の内部異物に優れたものであった。
Figure 0004765710
Figure 0004765710
(比較例1)
実施例1で用いた積層膜形成塗液C1に代えて、下記の積層膜形成塗液E1を用い、また口金リップ間隔を2.5mmにしたこと以外は、実施例1と同様にして積層PETフィルムを得た。
「積層膜形成塗液」
・塗液E1:
下記の共重合組成からなる長鎖アルキル基含有アクリル樹脂を、イソプロピルアルコール5重量%とn−ブチルセロソルブ5重量%を含む水に溶解させた水性塗液。
<共重合成分>
ステアリルメタクリレート 65重量%
(長鎖アルキル基炭素数18)
メタクリル酸 25重量%
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 10重量%
結果を表1および表2に示す。剥離が軽すぎて積層フィルムに密着せず、ポリカーボネートフィルムを製膜できなかった。また、スジ状欠点も劣る結果であった。
(比較例2)
実施例1で用いた積層膜形成塗液に代え、下記の積層膜形成塗液を用い、かつ、塗布層の厚みを0.08μmとしたこと以外は、実施例1と同様にして積層PETフィルムを得た。
「積層膜形成塗液」
・塗液F1:
ポリスチレンスルホン酸アンモニウム塩(重量平均分子量:65000)を水に溶解した水性塗液。
上記した塗液F1と塗液C1を固形分重量比で、塗液F1/塗液C1=10/90で混合したものを、積層膜形成塗液とした。
結果を表1および表2に示す。剥離帯電評価と剥離性、ポリカーボネートフィルム中の100μm以上の内部異物が劣る結果であった。
(比較例3)
実施例1で用いた8μmカットステンレス繊維焼結フィルター(FSS)に代え、14μmカットステンレス粉体焼結フィルター(PSS)を用いた以外は、実施例1と同様にして積層PETフィルムを得た。
結果を表1および表2に示す。偏光検査性について劣るものであった。
本発明の積層フィルムは、高いレベルの導電性、異物が少なく、離型性、光沢性に優れている。そのため、光学部材用途などに用いるフィルムとして優れた機能を発揮することができ、有用である。例えば、液晶用位相差フィルムを製造するときに使用する工程紙として有用である。
本発明の剥離帯電評価法を表す概略図である。
符号の説明
1.帯電計

2.ポリエステル粘着テープ

3.シリコーン樹脂層
4.ポリエステルフィルム
5.帯電防止層

6.SUS板



Claims (10)

  1. ポリカーボネート樹脂の溶液を、下記積層フィルムの積層膜上に塗布した後に、溶媒を乾燥させ、その後積層フィルムを剥離してポリカーボネートフィルムを得ることを特徴とする、ポリカーボネートフィルムの製造方法。
    [積層フィルム]
    熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも片面に、組成物(A)と組成物(B)と組成物(X)からなる積層膜が設けられた積層フィルムであって、
    組成物(A)が少なくともポリチオフェンとポリ陰イオンからなる組成物および/またはポリチオフェン誘導体とポリ陰イオンからなる組成物であり、
    組成物(B)がエポキシ系架橋剤および/またはその反応生成物からなる組成物であり、
    組成物(X)がポリエステル樹脂、アクリル樹脂、アクリル変性ポリエステル樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種からなる組成物であり、
    かつ、組成物(A)と組成物(B)の合計100重量部に対して、固形分重量比で組成物(B)の含有量が50〜95重量部であり、組成物(X)の含有量が30〜500重量部であり、
    かつ、該積層フィルムの積層膜表面の3次元中心線平均粗さ(SRa)が3〜50nmであり、
    かつ、積層フィルム中に含まれる平均粒径100μm以上の内部異物が10個/m未満であり、
    積層フィルム上に流延、乾燥して得られた膜厚80μmのポリカーボネートフィルムとの剥離角180°、剥離速度200mm/minでの剥離力が、10〜300gf/25mmであることを特徴とする積層フィルム。
  2. 積層フィルムのヘイズが10%以下であることを特徴とする請求項1に記載のポリカーボネートフィルムの製造方法。
  3. 積層フィルムの少なくとも片面の3次元十点平均粗さ(SRz)が1500nm以下であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のポリカーボネートフィルムの製造方法。
  4. 積層フィルムのTDに対して測定した断面厚み変化において、TDに3cm毎に測定した0.3μm以上の厚みむらの個数が5個以下/mである請求項1〜3のいずれかに記載のポリカーボネートフィルムの製造方法。
  5. 積層フィルムの100μm以上の付着異物が10個/m未満であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリカーボネートフィルムの製造方法。
  6. 熱可塑性樹脂フィルムが、ポリエチレンテレフタレートフィルムまたはポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のポリカーボネートフィルムの製造方法。
  7. 熱可塑性樹脂フィルムの積層膜が設けられた面とは反対側に、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリル変性ポリエステル樹脂から選ばれた少なくとも1種からなる層が設けられてなることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のポリカーボネートフィルムの製造方法。
  8. 熱可塑性樹脂フィルムの樹脂重合触媒にチタン化合物を使用していることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のポリカーボネートフィルムの製造方法。
  9. 積層フィルムが同時二軸延伸法により製造されることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のポリカーボネートフィルムの製造方法。
  10. 組成物(X)がメチルメタクリレートとエチルアクリレートから構成されるアクリル樹脂であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のポリカーボネートフィルムの製造方法。
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