JP4765710B2 - ポリカーボネートフィルムの製造方法 - Google Patents
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帯電防止性付与に関しては、例えば、ポリエステル樹脂に低分子量の帯電防止剤を添加し塗布する方法が開示され(特許文献2)、湿度依存性のない電子伝導タイプの帯電防止剤であるアンチモンドーピングした酸化スズ系導電剤を塗布する方法(特許文献3)、電子伝導タイプの帯電防止剤であるポリチオフェン系導電剤を塗布する方法などが開示されている(特許文献4)。
組成物(A)が少なくともポリチオフェンとポリ陰イオンからなる組成物および/またはポリチオフェン誘導体とポリ陰イオンからなる組成物であり、
組成物(B)がエポキシ系架橋剤および/またはその反応生成物からなる組成物であり、
組成物(X)がポリエステル樹脂、アクリル樹脂、アクリル変性ポリエステル樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種からなる組成物であり、
かつ、該積層フィルムの少なくとも片面の3次元中心線平均粗さ(SRa)が3〜50nmであり、
かつ、積層フィルム中に含まれる平均粒径100μm以上の内部異物が10個/m2未満であり、
積層フィルム上に流延、乾燥して得られた膜厚80μmのポリカーボネートフィルムとの剥離角180°、剥離速度200mm/minでの剥離力が、10〜300gf/25mmであることを特徴とする積層フィルム、である。
また、このポリエステル中には、各種添加剤、例えば、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、有機の易滑剤、顔料、染料、有機または無機の微粒子、充填剤、帯電防止剤、核剤などがその特性を悪化させない程度に添加されていてもよい。
本発明の積層フィルムの積層膜は、組成物(A)と組成物(B)と組成物(X)からなる積層膜が設けられた積層フィルムであって、組成物(A)が少なくともポリチオフェンとポリ陰イオンからなる組成物および/またはポリチオフェン誘導体とポリ陰イオンからなる組成物であり、組成物(B)がエポキシ系架橋剤および/またはその反応生成物からなる組成物であり、組成物(X)がポリエステル樹脂、アクリル樹脂、アクリル変性ポリエステル樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種からなる組成物である。本発明においては、積層膜中の組成物(A)と組成物(X)とエポキシ架橋剤(B)および/またはその反応生成物の含有量が、積層膜全体の50重量%以上であることが好ましく、より好ましくは70重量%以上、最も好ましくは80重量%以上である。
もちろん、本発明の効果を損なわない範囲で、組成物(A)中に他の成分が用いられていてもよい。
本発明の積層フィルムの積層膜に用いる組成物(X)は、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、アクリル変性ポリエステル樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種からなる組成物である。組成物(X)の種類と量を調節することによって、適度な密着力を有する工程紙向け積層フィルムを達成することができる。
組成物(X)の含有量が30未満であるときは、他の樹脂との密着性が悪いため好ましくない。また、組成物(X)の含有量が500以上の時は、組成物(A)の導電性の効果が少なくなるため好ましくない。
また、3次元十点平均粗さ(SRz)は、大きな突起や凹みなどを特徴づけるものであり、本値が大きいと表面が部分的に大きく荒れ、光沢性にむらがでて、例えば工程紙用途などに使用したときにその光沢性のむらが、そのまま他の樹脂に転写し、他の樹脂でも光沢性にむらがでるなどの特徴があり、本発明では、SRzを1500nm以下であることが好ましく、より好ましくは1100nm以下である。上記した表面粗さ(SRaとSRz)とすることで、例えば、剥離性、あるいは検査性に優れたものとすることができる。
本発明においては、積層フィルムのヘイズが10%以下であることが好ましく、さらに好ましくは5%以下であり、最も好ましくは0.3〜3.5%である。10%よりも大きいと、透過光の散乱が大きく透明性が劣るため、欠点などの検査性に劣る傾向がある。一方、極端に透明性に優れる場合は、フィルム中の異物など偏光板保護用途では問題にならないレベルの欠点まで見えてしまい、逆効果となる傾向がある。ヘイズを上記範囲内にするためには、積層膜中に添加する粒子種類、粒子サイズと添加量を調整する方法や、基材の熱可塑性フィルムの原料中に添加する粒子種類、粒子サイズと添加量を調整することにより、望むべきヘイズを達成することができる。
剥離力を上記範囲内にするためには、組成物(X)の組成の選択と添加量を適切にする必要がある。剥離力が10gf/25mm未満の時は、剥離が軽すぎてポリカーボネート製造時に乾燥工程中に自然剥離してしまう可能性が高いため好ましくない。また、300gf/25mmより大きい時は、逆に密着しすぎて剥離時にポリカーボネートフィルムを破断させたり、また、本発明の積層フィルムの積層部分の一部分を剥離しポリカーボネートフィルムに異物として混入したりするため、好ましくない。
また、ポリエステルフィルムの厚みは特に限定されないが、1〜500μmが好ましい。
[特性の測定方法および効果の評価方法]
本発明における特性の測定方法及び効果の評価方法は次のとおりである。
サンプル、例えば積層ポリエステルフィルムの断面を超薄切片に切り出し、RuO4染色、OsO4染色、あるいは両者の二重染色による染色超薄切片法により、TEM(透過型電子顕微鏡)で観察、写真撮影を行った。その断面写真から積層膜の厚み測定を行った。なお、測定視野中の10カ所の平均値を用いた。
・装置:透過型電子顕微鏡(日立(株)製H−7100FA型)
・測定条件:加速電圧 100kV
・試料調整:超薄切片法。
JIS−B−0601に従って、3次元中心線平均粗さ(SRa)および3次元十点平均粗さ(SRz)は、光触針式3次元粗さ計ET−30HK(小坂研究所株式会社製)を用いて、測定長0.5mm、測定本数80本、カットオフ0.25mm、送りピッチ5μm、触針荷重10mg、スピード100μm/秒で測定した。なお、3回測定を行い、その平均値を用いた。
測定は、両面測定する。
導電性は、表面比抵抗により測定した。表面比抵抗の測定は、常態(23℃、相対湿度65%)において24時間放置後、その雰囲気下で、JIS−K−7194に準拠した形で、ロレスタ−EP(三菱化学株式会社製、型番:MCP−T360)を用いて塗膜面について実施した。単位は、Ω/□である。なお、本測定器は1×106Ω/□以下が測定可能である。
一方、1×106Ω/□以上の領域については、デジタル超高抵抗/微小電流計R8340A(アドバンテスト(株)製)を用い、印加電圧100V、10秒間印加後、塗膜面について測定を行った。単位は、Ω/□である。
本発明においては、1×106Ω/□以下のものが良好な導電性を有するものであり、更に1×105Ω/□以下は極めて優れた導電性があると判断した。なお、上記測定は、それぞれ2回の測定値の平均値を用いた。
本発明の積層フィルムを表面保護に用いる途に用いた場合の光沢性のモデルテストとして、本発明の積層フィルムに0.5μmのアルミ蒸着を実施、該表面の光沢感を下記の通り評価した。
(○): 均一に光沢性がある
(×): 光沢性にむらがある。
クロスニコル法で異物検査を実施する。すなわち2枚の偏向板の間にサンプルを入れて検査をする。測定器は新東科学株式会社 歪み検査機HEIDON―13型を使用した。エアダスターを用いて表面のホコリ等を除去してから、サンプルを面積10m2分について検査を行い、異物がある場合はその大きさを光学顕微鏡で測定する。大きさは異物のもっとも長い所の長さ(長軸)を測定し、それが100μm以上の個数をカウントし、そのすべての個数をA個とし、以下の式のように換算して値を比較した。
(6)厚みむら
接触式連続厚み計アンリツ(株)製のKG601Bを使用した。サンプルの評価方向はTDであり、製品の全幅分測定を実施する。測定頻度はMDに対して10m毎に1回全幅測定し、それを5回繰り返す。
その測定結果よりフィルムの3cm長さあたりで0.3μm以上の厚みむらの個数をカウントしそのすべての個数をB個とし、以下の式のように換算して値を比較した。
(7)ヘイズ
JIS−K6714に準じ、ヘイズの測定は、常態(23℃、相対湿度65%)において、積層フィルムを2時間放置した後、スガ試験機(株)製全自動直読ヘイズコンピューター「HGM−2DP」を用いて行った。3回測定した平均値を該サンプルのヘイズ値とした。
暗室で3波長蛍光灯の反射光を使用して、目視検査で行う。サンプルを10m2分について検査を行い、異物がある場合はその大きさを測定する。大きさは異物のもっとも長い所の長さ(長軸)を測定し、長軸長さが100μm以上の個数をカウントし、そのすべての個数をC個とし、以下の式のように換算して値を比較した。
(9)偏光板検査性
得られたポリエステルフィルムを用いて硬化型シリコーン樹脂(信越化学「KS−779H」)100部、硬化剤(信越化学製「CAT−PL−8」1部、メチルエチルケトン(MEK)/トルエン混合溶媒系2200部よりなる離型剤を塗工量が0.2g/mm2になるように塗布して175℃で15秒の乾燥を行い、離型フィルムを得た。あらかじめ異物・輝点欠点の無い偏光板を2枚用意し、偏光板A、偏光板Bと名付ける。その離型フィルムの幅方向が偏光フィルムの配向軸と平行になるように、粘着剤を介して離型フィルムを偏光板Aに密着させた。次に、この偏光板Aの下に配向軸がフィルム幅方向と直交するように偏光板Bを重ね合わせ、偏光板Bの下側より白色光を照射した。偏光板Aの上側から3人の検査員がそれぞれ目視にて観察し、欠点が見つかればマーキングし、その後光学顕微鏡でサイズを測定し、その結果を平均し、目視検査性を下記基準に従い評価した。測定面積は1人あたり10m2観察した。
光学顕微鏡の測定倍率は50〜400倍を使用し、欠点サイズを測定した。
(◎): 欠点の長軸長さが100μm以上のものが、0〜3個/m2未満あり。
(○): 欠点の長軸長さが100μm以上のものが、3個/m2以上、10個/m2未満あり。
(×): 欠点の長軸長さが100μm以上のものが、10個/m2以上あり。
上記(9)で作製した離型フィルムの離型層面にポリエステル粘着テープ(ニット−31B)を貼り合わせ、5kgの圧着ローラで圧着し70℃、24時間の条件で維持した後、図1のように離型フィルム側を下にして固定し、引張り速度500mm/分で剥離をした後、ポリエステル粘着テープの粘着剤面の電位を粘着剤面から、測定器シムコジャパン(株)FMX−002を使用して、25mmの距離から測定し、剥離帯電量とした。測定回数は10回行った。
(○):剥離帯電量が−2KV〜2KVの範囲内で、異音もなく剥がれる。
(×):剥離帯電量が−2KV未満、または、2KVより大きいとき。
上記(9)と同じように離型フィルムを作成し、上記(9)と同じ方法で目視にて観察する。
(○):スジ状の欠点が観察されない。
(×):スジ状の欠点が観察される。
溶媒としてジクロロメタンを用いて、ポリカーボネート樹脂(帝人化成製、品番パンライトC−1400)の20重量%溶液を調合した。支持体のベースフィルムとして、本発明の積層フィルムを使用する。この本発明の積層フィルムの表面(積層した面側)に、上記ポリカーボネート樹脂を塗布し、乾燥を行い、得られたポリカーボネートフィルムの残留溶媒量が0.25%になるまで乾燥し、本発明のフィルムの上に平均厚さ80μmのポリカーボネートフィルムを得た。この状態では、本発明の積層フィルムとポリカーボネートフィルムとは重なった状態で、剥離はしていない。この状態で、幅25mm×長さ200mmの長さに切り、ポリカーボネートフィルム層を剥離角180度で連続的に200mm/minの速度で剥離するときの、ポリカーボネートフィルム層にかかっている張力を、張力計で測定した。このときの最大張力がT(gf)であり、ポリカーボネートフィルム層の幅が25mmなので、剥離力(gf/25mm)を求めることができる。
溶媒としてジクロロメタンを用いて、ポリノルボルネン系ポリマー(JSR(株)製、ARTON―G、ガラス転移温度171℃:以下“アートン”と記載する)の20重量%溶液を調合した。支持体のベースフィルムとして、本発明の積層フィルムを使用する。この本発明の積層フィルムの表面に、上記アートン樹脂を流延し、残留溶媒量が0.25%になるまで乾燥を行って80μmのアートンフィルムを作成した。この状態では、本発明の積層フィルムとアートンフィルムとは重なった状態で、剥離はしていない。この状態で、幅25mm×長さ200mmの長さに切り、アートンフィルム層を剥離角180度で連続的に200mm/minの速度で剥離するときの、アートンフィルム層にかかっている張力を、張力計で測定した。このときの最大張力がT(gf)であり、アートンフィルム層の幅が25mmなので、剥離力(gf/25mm)を求めることができる。
(○):剥離力が10〜300gf/25mmの時、適度な剥離性を有する。
(×):剥離力が10gf/25mm未満の時は、剥離が軽すぎてアートンフィルム製造時に自然剥離してしまう可能性が高いため好ましくない。また、300gf/25mmより大きい時は、逆にくっつきすぎて剥離時にアートンフィルムを破断させたりする可能性が高いため、好ましくない。
「(12)ポリカーボネートフィルムの剥離力評価と剥離性評価」で、剥がしたポリカーボネートフィルムをクロスニコル法で異物検査を実施する。すなわち2枚の偏向板の間にサンプルを入れて検査をする。測定器は新東科学株式会社 歪み検査機HEIDON―13型を使用した。エアダスターを用いて表面のホコリ等を除去してから、サンプルを面積10m2分について検査を行い、異物がある場合はその大きさを光学顕微鏡で測定する。大きさは異物のもっとも長い所の長さ(長軸)を測定し、それが100μm以上の個数をカウントし、そのすべての個数をA個とし、以下の式のように換算して値を比較した。
内部異物個数評価基準
(○):内部異物個数が10個/m2未満のとき、異物数が少なく、最終製品でも問題にならない。
(×):内部異物個数が10個/m2以上のとき、異物数が多く、最終製品で不合格になる可能性が高い。
高純度テレフタル酸100kgに対しエチレングリコール45kgのスラリーを、予めビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート約123kgが仕込まれ、温度250℃、圧力1.2×105Paに保持されたエステル化反応槽に4時間かけて順次供給し、供給終了後もさらに1時間かけてエステル化反応を行い、このエステル化反応生成物を重縮合槽に移送した。引き続いて、エステル化反応生成物が移送された前記重縮合反応槽に、ジエチルホスホノ酢酸エチルを0.01重量部添加し、さらに酢酸マグネシウム4水塩を0.04重量部、さらに重合触媒として三酸化アンチモン(住友金属鉱山社製)を、得られるポリエステルに対してアンチモン原子換算で400ppmとなるように添加した。さらに添加剤として平均粒径2.3μm、比表面積300m2/gの二酸化珪素粒子がポリエステルに対し0.04重量%になるように添加した。その後、低重合体を30rpmで攪拌しながら、反応系を250℃から285℃まで60分かけて昇温するとともに、圧力を40Paまで下げた。なお最終圧力到達までの時間は60分とした。所定の攪拌トルクとなった時点で反応系を窒素パージし常圧に戻し重縮合反応を停止し、20℃の冷水にストランド状に吐出、直ちにカッティングしてポリエステルのペレットを得た。なお、減圧開始から所定の撹拌トルク到達までの時間は3時間であった。
・液A1:
ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸からなる複合体の水性塗液(Bayer社/H.C.Starck社(ドイツ国)製“Baytron”P)。
エポキシ架橋剤として、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル系エポキシ架橋剤(ナガセケムテックス(株)製“デナコール”EX−512(分子量約630、エポキシ当量168、水溶率100%))を水に溶解させた水性塗液。
下記の共重合組成からなるアクリル樹脂(ガラス転移温度:42℃)を粒子状に水に分散させた水性塗液(エマルション粒子径は50nm)。
メチルメタクリレート 62重量%
(アルキル鎖の炭素数1)
エチルアクリレート 35重量%
(アルキル鎖の炭素数2)
アクリル酸 2重量%
N−メチロールアクリルアミド 1重量%。
下記の共重合組成からなるポリエステル樹脂(ガラス転移温度:68℃)を水に分散させた水性塗液。
・酸性分
テレフタル酸 85%
5−ナトリウムスルホイソフタル酸 15%
・グリコール成分
エチレングリコール 100%。
実施例1で用いたPETペレットとして、平均粒径2.3μmの二酸化珪素粒子を0.07重量%を含有するPETペレット(極限粘度0.62dl/g)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層PETフィルムを得た。
結果を表1および表2に示す。剥離性、偏光検査性、スジ状欠点、剥離帯電評価、光沢性、ポリカーボネートフィルム中の100μm以上の内部異物に優れたものであった。
実施例1で用いたPETペレットを重合するときにチタン系重合触媒を使用した以外は、実施例1と同様にして積層PETフィルムを得た。
結果を表1および表2に示す。剥離性、偏光検査性、スジ状欠点、剥離帯電評価、光沢性、ポリカーボネートフィルム中の100μm以上の内部異物に優れたものであった。
実施例1では逐次2軸延伸であったが、それを同時2軸延伸法に変更した以外は、実施例1と同様にして積層PETフィルムを得た。
結果を表1および表2に示す。剥離性、偏光検査性、スジ状欠点、剥離帯電評価、光沢性、ポリカーボネートフィルム中の100μm以上の内部異物に優れたものであった。
実施例1で除塵器を使用しないことに変更した以外は、実施例1と同様にして積層PETフィルムを得た。
結果を表1および表2に示す。剥離性、偏光検査性、スジ状欠点、剥離帯電評価、光沢性、ポリカーボネートフィルム中の100μm以上の内部異物に優れたものであった。
実施例1で用いたPETペレットとして、平均粒径2.3μmのコロイダルシリカを0.06重量%、および、平均粒径3.8μmのコロイダルシリカを0.03重量%を含有するPETペレット(極限粘度0.63dl/g)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層PETフィルムを得た。
結果を表1および表2に示す。剥離性、偏光検査性、スジ状欠点、剥離帯電評価、光沢性、ポリカーボネートフィルム中の100μm以上の内部異物に優れたものであった。
実施例1で用いたPETペレットとして、粒子を含有しないPETペレット(極限粘度0.63dl/g)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層PETフィルムを得た。
結果を表1および表2に示す。剥離性、偏光検査性、スジ状欠点、剥離帯電評価、光沢性、ポリカーボネートフィルム中の100μm以上の内部異物に優れたものであった。
実施例7で用いた塗剤C1の代わりにD1を用いたこと以外は、実施例7と同様にして積層PETフィルムを得た。
結果を表1および表2に示す。剥離性、偏光検査性、スジ状欠点、剥離帯電評価、光沢性、ポリカーボネートフィルム中の100μm以上の内部異物に優れたものであった。
実施例1で用いた積層膜形成塗液C1に代えて、下記の積層膜形成塗液E1を用い、また口金リップ間隔を2.5mmにしたこと以外は、実施例1と同様にして積層PETフィルムを得た。
・塗液E1:
下記の共重合組成からなる長鎖アルキル基含有アクリル樹脂を、イソプロピルアルコール5重量%とn−ブチルセロソルブ5重量%を含む水に溶解させた水性塗液。
ステアリルメタクリレート 65重量%
(長鎖アルキル基炭素数18)
メタクリル酸 25重量%
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 10重量%
結果を表1および表2に示す。剥離が軽すぎて積層フィルムに密着せず、ポリカーボネートフィルムを製膜できなかった。また、スジ状欠点も劣る結果であった。
実施例1で用いた積層膜形成塗液に代え、下記の積層膜形成塗液を用い、かつ、塗布層の厚みを0.08μmとしたこと以外は、実施例1と同様にして積層PETフィルムを得た。
・塗液F1:
ポリスチレンスルホン酸アンモニウム塩(重量平均分子量:65000)を水に溶解した水性塗液。
結果を表1および表2に示す。剥離帯電評価と剥離性、ポリカーボネートフィルム中の100μm以上の内部異物が劣る結果であった。
実施例1で用いた8μmカットステンレス繊維焼結フィルター(FSS)に代え、14μmカットステンレス粉体焼結フィルター(PSS)を用いた以外は、実施例1と同様にして積層PETフィルムを得た。
結果を表1および表2に示す。偏光検査性について劣るものであった。
2.ポリエステル粘着テープ
3.シリコーン樹脂層
4.ポリエステルフィルム
5.帯電防止層
6.SUS板
Claims (10)
- ポリカーボネート樹脂の溶液を、下記積層フィルムの積層膜上に塗布した後に、溶媒を乾燥させ、その後積層フィルムを剥離してポリカーボネートフィルムを得ることを特徴とする、ポリカーボネートフィルムの製造方法。
[積層フィルム]
熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも片面に、組成物(A)と組成物(B)と組成物(X)からなる積層膜が設けられた積層フィルムであって、
組成物(A)が少なくともポリチオフェンとポリ陰イオンからなる組成物および/またはポリチオフェン誘導体とポリ陰イオンからなる組成物であり、
組成物(B)がエポキシ系架橋剤および/またはその反応生成物からなる組成物であり、
組成物(X)がポリエステル樹脂、アクリル樹脂、アクリル変性ポリエステル樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種からなる組成物であり、
かつ、組成物(A)と組成物(B)の合計100重量部に対して、固形分重量比で組成物(B)の含有量が50〜95重量部であり、組成物(X)の含有量が30〜500重量部であり、
かつ、該積層フィルムの積層膜表面の3次元中心線平均粗さ(SRa)が3〜50nmであり、
かつ、積層フィルム中に含まれる平均粒径100μm以上の内部異物が10個/m2未満であり、
積層フィルム上に流延、乾燥して得られた膜厚80μmのポリカーボネートフィルムとの剥離角180°、剥離速度200mm/minでの剥離力が、10〜300gf/25mmであることを特徴とする積層フィルム。 - 積層フィルムのヘイズが10%以下であることを特徴とする請求項1に記載のポリカーボネートフィルムの製造方法。
- 積層フィルムの少なくとも片面の3次元十点平均粗さ(SRz)が1500nm以下であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のポリカーボネートフィルムの製造方法。
- 積層フィルムのTDに対して測定した断面厚み変化において、TDに3cm毎に測定した0.3μm以上の厚みむらの個数が5個以下/mである請求項1〜3のいずれかに記載のポリカーボネートフィルムの製造方法。
- 積層フィルムの100μm以上の付着異物が10個/m2未満であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリカーボネートフィルムの製造方法。
- 熱可塑性樹脂フィルムが、ポリエチレンテレフタレートフィルムまたはポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリカーボネートフィルムの製造方法。
- 熱可塑性樹脂フィルムの積層膜が設けられた面とは反対側に、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリル変性ポリエステル樹脂から選ばれた少なくとも1種からなる層が設けられてなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のポリカーボネートフィルムの製造方法。
- 熱可塑性樹脂フィルムの樹脂重合触媒にチタン化合物を使用していることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のポリカーボネートフィルムの製造方法。
- 積層フィルムが同時二軸延伸法により製造されることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のポリカーボネートフィルムの製造方法。
- 組成物(X)がメチルメタクリレートとエチルアクリレートから構成されるアクリル樹脂であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のポリカーボネートフィルムの製造方法。
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