JP5861266B2 - 電子デバイス基材用積層フィルム - Google Patents
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Description
(1)少なくともA層、B層、C層およびH層をその順に有する積層フィルムにおいて、
該A層およびB層が二軸配向ポリエステルフィルムであり、
該A層は、平均粒径が0.1〜2μmの粒子を含有し、A層表面の中心線表面粗さRaが3〜18nmであり、
該B層上には、水溶性高分子を主成分とするC層が積層され、
さらに該C層上のH層がハードコート層からなり、
該H層の表面粗さRzが3〜20nmであり、
B層が粒子を含有しないか、平均粒径が10〜100nmの粒子を0.1質量%未満含有する
電子デバイス基材用積層フィルム。
(2)B層厚みがフィルム全体の50〜95%であり、B層厚みが25〜200μmである電子デバイス基材用積層フィルム。
(3)A層厚みが0.5〜12μmであり、A層の粒子含有量が0.05〜1質量%である電子デバイス基材用積層フィルム。
(4)H層の表面粗さRaが0.1nm〜2nmである電子デバイス基材用積層フィルム。
(5)H層厚みが1〜5μmである電子デバイス基材用積層フィルム。
(6)200℃で30分間処理した後のフィルムの幅方向の熱収縮率が1%以下である電子デバイス基材用積層フィルム。
(7)フィルムの厚みが30〜200μmである電子デバイス基材用積層フィルム。
A層の積層厚みは、特に限定されないが0.5〜12μm、好ましくは1〜10μm、さらに好ましくは2〜10μmである。A層の積層厚みを上記の範囲内に限定することで製造工程や加工工程内の走行耐久性に優れたフィルムを得ることが出来る。
本発明における特性値の測定方法並びに効果の評価方法は次の通りである。
原子間力顕微鏡を用いて、場所を変えて10視野測定を行った。サンプルセットは、カンチレバーの走査方向に対して垂直方向(Y軸方向)がサンプルフィルムの長手方向(長手方向とは、フィルムの製造工程においてフィルムが走行する方向)となるようにサンプルをピエゾにセットして測定する。得られた画像について、三次元面粗さをOff-Line機能のRoughness Analysisにて算出し、SRa、SRzを測定した。条件は下記のとおりである。なお、下記の測定装置では、得られた画像のX軸方向がカンチレバー走査方向となり、フィルムの幅方向に相当しY軸方向がフィルムの長手方向に相当する。
測定装置 :NanoScope III AFM(Digital Instruments社製)
カンチレバー:シリコン単結晶
走査モード :タッピングモード
走査範囲 :30μm□
走査速度 :0.5Hz
Flatten Auto :オーダー3。
以下の条件にて断面観察を場所を変えて10視野行い、得られた厚み[nm]の平均値を算出しA層の厚み[nm]とする。
測定装置:透過型電子顕微鏡(TEM) 日立製H−7100FA型
測定条件:加速電圧 100kV
測定倍率:1万倍
試料調整:超薄膜切片法
観察面 :TD−ZD断面(TD:幅方向、ZD:厚み方向)
測定回数:1視野につき3点、10視野を測定する。
フィルム断面を透過型電子顕微鏡(TEM)を用い、1万倍で観察する。この時、写真上で1cm以下の粒子が確認できた場合はTEM観察倍率を5万倍に変えて観察する。TEMの切片厚さは約100nmとし、場所を変えて100視野測定し、写真に撮影された分散した粒子全てについて等価円相当径をもとめ、横軸に等価円相当径を、縦軸に粒子の個数として粒子の個数分布をプロットし、そのピーク値の等価円相当径を粒子の平均粒径とした。ここで、1万倍で観察した写真上に凝集粒子が確認できた場合は上記プロットに含めない。フィルム中に組成の異なる2種類以上の粒子が存在する場合、上記等価円相当径の個数分布は2個以上のピークを有する分布となる。この場合は、それぞれのピーク値をそれぞれの粒子の平均粒径とする。
凝集粒子の平均1次粒子径は、上記の装置を用いて20万倍で観察する。凝集粒子100個について、凝集粒子を構成する個々の1次粒子の等価円相当径をもとめ、上記と同様の方法でプロットし、ピーク値の等価円相当径を凝集粒子の平均1次粒子径とする。
ポリマー1gを1N−KOHメタノール溶液200mlに投入して加熱還流し、ポリマーを溶解した。溶解が終了した該溶液に200mlの水を加え、ついで該液体を遠心分離器にかけて粒子を沈降させ、上澄み液を取り除いた。粒子にはさらに水を加えて洗浄、遠心分離を2回繰り返した。このようにして得られた粒子を乾燥させ、その質量を量ることで粒子の含有量を算出した。
下記装置および条件で、熱収縮率測定を行った。
・測長装置 :万能投影機
・資料サイズ :試長150m×幅10mm
・熱処理装置 :ギアオーブン
・熱処理条件 :200℃、30分
・荷重 :3g
・算出方法
熱処理前にサンプルに100mmの間隔で標線を描き、上記の条件(おもり3g、200℃、30分)で熱処理を行い、熱処理後の標線間距離を測定し、加熱前後の標線間距離の変化から熱収縮率を算出し、熱寸法安定性の指標とした。測定は、各フィルムとも長手方向および幅方向に5サンプル実施して平均値で評価を行った。
フィルムの幅方向、長手方向それぞれについて下記条件にて測定を行い、3回の測定結果の平均値を本発明における長手方向と幅方向の熱膨張係数とした。
・測定装置 :セイコーインスツルメンツ社製“TMA/SS6000”
・試料サイズ:幅4mm、長さ20mm
・温度条件 :5℃/minで30℃から215℃に昇温し、10分間保持
・さらに5℃/minで215℃から40℃まで降温して20分保持
・荷重条件 :29.4mN一定
ここで、熱膨張係数の測定範囲温度は、降温時の150℃から50℃である。熱膨張係数は、下記式から算出した。
温度50〜200℃のフィルム長さ方向の寸法変化量ΔL(mm)を測定する。
温度膨張係数(ppm/℃)=106×{(ΔL/20)/(150−50)}。
フィルムから10cm×10cmの試料を切り出して温度200℃で30分間オーブンに静置した。その後、温度23℃、65%RHの条件で30分放置してから、4隅のカール状態を観測し、4隅の反り量(mm)の平均値を求めて、下記の基準に従って評価した。カールは熱膨張係数と熱収縮率の両方が小さいほど良好となる。◎と○と△が合格である。
◎:反り量が2.5mm未満である。
○:反り量が2.5mm以上、5mm未満である。
△:反り量が5mm以上、8mm未満である。
×:反り量が8mm以上である。
フィルムを幅10mmのテープ状にスリットしたものをテープ走行試験機SFT−700型((株)横浜システム研究所製)を使用し、25℃、60%RH雰囲気で走行させ摩擦係数を下記の式より求めた。
μk=2/πln(T2/T1)
ここで、T1は入側張力、T2は出側張力である。ステンレス製ガイドピン(表面粗度:Raで40nm、外径6mmφ)に接触する面がA層となるようにセットして、巻き付け角は90゜、走行速度は3.3cm/秒、走行距離100mm、荷重500g(入側張力)とした。この測定によって得られたμkを下記の基準に従って評価した。
○:μkが0.4以下
×:μkが0.4を超える。
フィルムを幅10mmのテープ状にスリットし、テープ走行試験機SFT−700型((株)横浜システム研究所製)を用いてステンレス製ガイドピン(表面粗度:Raで40nm、外径6mmφ)に接触する面がA層となるようにセットして走行させる(走行速度3.3cm/秒、巻き付け角90゜、出側張力500g、走行距離100mm、走行回数50往復)。初期のμk0と50回走行後のμk50の差(Δμk)を次の基準で判定を行った。
Δμk=|μk0−μk50|
◎:Δμk ≦ 0.05
○:0.05< Δμk ≦ 0.1
△:0.1< Δμk ≦ 0.15
×:0.15< Δμk。
JIS−K 7361−1(1997年)およびJIS−K 7136(2000年)に準拠し、下記測定装置を用いて測定する。支持体中央部について長手方向に5箇所透過率を測定し測定結果の平均値を本発明における全光線透過率およびヘイズとする。
測定装置:濁度計(NDH−5000) 日本電色工業株式会社製
測定環境:温度23℃湿度65%RH
測定回数:5回測定する。
なお、透明性については、下記の判断基準で判断した。
◎ :全光線透過率が90%以上、かつ、ヘイズが1%以下
○ :全光線透過率が85〜90%未満、あるいは、ヘイズが2%以下
× :全光線透過率が85%未満、あるいは、ヘイズが2%を超える。
本発明のRzを有するH層上にAl/SUS層を蒸着し、さらにCVD法でアモルファスシリコン層を堆積させた後、エポキシ樹脂層をスクリーン印刷法にて設け、次に透明電極層として酸化インジウム・スズ(ITO)層をスパッタリング法によって形成した。すなわちプラズマの放電前にチャンバー内を5×10−4Paまで排気した後、チャンバー内にアルゴンと酸素を導入して圧力を0.3Pa(酸素分圧は3.7mPa)としターゲットとして酸化スズを36質量%含有した酸化インジウム(住友金属鉱山社製、密度6.9g/cm3)に用いて2W/cm2の電力密度で電力を印加して直流マグネトロンスパッタリング法により、膜厚260nmのITOからなる透明導電層を形成した。下記の基準に従って評価した。◎と○と△が合格である。
◎:表面抵抗率が30Ω/□未満で問題なく透明導電層が形成された
○:表面抵抗率が30Ω/□以上、100Ω/未満でやや欠陥を含む透明導電層が形成された
△:表面抵抗率が100Ω/□以上で欠陥の多い透明導電層が形成された
×:フィルムのカールや幅縮みや表面突起などで透明導電層が形成できなかった
(1)PETペレットの作製
テレフタル酸ジメチル194質量部とエチレングリコール124質量部とをエステル交換反応装置に仕込み、内容物を140℃に加熱して溶解した。その後、内容物を撹拌しながら酢酸マグネシウム四水和物0.3質量部および三酸化アンチモン0.05質量部を加え、140〜230℃でメタノールを留出しつつエステル交換反応を行った。次いで、リン酸トリメチルの5質量%エチレングリコール溶液を1質量部(リン酸トリメチルとして0.05質量部)添加した。
280℃に加熱された同方向回転タイプのベント式2軸混練押出機に、上述のPETペレット(原料−1)を99質量部と平均粒径0.6μmの架橋ポリスチレン粒子の10質量%水スラリーを10質量部(架橋ポリスチレン粒子として1質量部)を供給し、ベント孔を1kPa以下の減圧度に保持し水分を除去し、架橋ポリスチレン粒子を1質量%含有する固有粘度0.62の粒子含有ペレット(原料−2)を得た。
280℃に加熱された同方向回転タイプのベント式2軸混練押出機に、上述のPETペレット(原料−1)を98質量部と平均粒径0.3μmのコロイダルシリカ粒子の10質量%水スラリーを20質量部(コロイダルシリカ粒子として2質量部)を供給し、ベント孔を1kPa以下の減圧度に保持し水分を除去し、架橋ポリスチレン粒子を2質量%含有する固有粘度0.62の粒子含有ペレット(原料−2b)を得た。
280℃に加熱された同方向回転タイプのベント式2軸混練押出機に、上述のPETペレット(原料−1)を98質量部と平均粒径100nmのコロイダルシリカ粒子の10質量%水スラリーを20質量部(コロイダルシリカ粒子として2質量部)を供給し、ベント孔を1kPa以下の減圧度に保持し水分を除去し、コロイダルシリカ粒子を2質量%含有する固有粘度0.62の粒子含有ペレット(原料−2c)を得た。
280℃に加熱された同方向回転タイプのベント式2軸混練押出機に、上述のPETペレット(原料−1)を98質量部と平均粒径1.8μmの架橋ポリスチレン粒子の10質量%水スラリーを20質量部(架橋ポリスチレン粒子として2質量部)を供給し、ベント孔を1kPa以下の減圧度に保持し水分を除去し、架橋ポリスチレン粒子を2質量%含有する固有粘度0.62の粒子含有ペレット(原料−2d)を得た。
(2−e)粒子含有PETペレットの作製
280℃に加熱された同方向回転タイプのベント式2軸混練押出機に、上述のPETペレット(原料−1)を98質量部と平均粒径1.2μmの架橋ポリスチレン粒子の10質量%水スラリーを20質量部(架橋ポリスチレン粒子として2質量部)を供給し、ベント孔を1kPa以下の減圧度に保持し水分を除去し、架橋ポリスチレン粒子を2質量%含有する固有粘度0.62の粒子含有ペレット(原料−2e)を得た。
280℃に加熱された同方向回転タイプのベント式2軸混練押出機に、上述のPETペレット(原料−1)を98質量部と平均粒径60nmのコロイダルシリカ粒子の10質量%水スラリーを20質量部(コロイダルシリカ粒子として2質量部)を供給し、ベント孔を1kPa以下の減圧度に保持し水分を除去し、コロイダルシリカ粒子を2質量%含有する固有粘度0.62の粒子含有ペレット(原料−2f)を得た。
280℃に加熱された同方向回転タイプのベント式2軸混練押出機に、上述のPETペレット(原料−1)を98質量部と平均粒径3μmのシリカ粒子の10質量%水スラリーを20質量部(シリカ粒子として2質量部)を供給し、ベント孔を1kPa以下の減圧度に保持し水分を除去し、シリカ粒子を2質量%含有する固有粘度0.62の粒子含有ペレット(原料−2g)を得た。
メチルセルロース 0.25質量部
水溶性ポリエステル 0.65質量部
(テレフタル酸70モル%、5−ナトリウムスルホイソフタル酸30モル%の酸成分とエチレングリコールとの1:1の共重合体)
アミノエチルシランカップリング剤 0.01質量部
エポキシ化ポリジメチルシロキサン(固形分20質量%)0.2質量部
固形分塗布濃度 7mg/m2。
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 14質量部
N−ビニルピロリドン 6質量部
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 1質量部
希釈溶剤(メチルエチルケトン) 100質量部
を撹拌混合して得られた組成物を、バーコータを用いて硬化後の膜厚をH層が1.5μm、Ha層が0.5μmとなるように均一に塗布し、90℃にて1分間乾燥した。これを、塗布面より9cmの高さにセットした高圧水銀灯で、紫外線を5秒間照射し、硬化させ、両面にハードコート層を有する二軸配向ポリエステルフィルムを得た。尚、この時の照射強度は400mJ/cm2であった。得られた積層フィルムを評価したところ、表1に示すように優れた特性を有していた。
表の通りA層およびB層の積層厚み、H層の厚みを変更した。また、C層の塗液を以下の通りに変更した以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。
メチルセルロース 0.25質量部
水溶性ポリエステル 0.65質量部
(テレフタル酸70モル%、5−ナトリウムスルホイソフタル酸30モル%の酸成分とエチレングリコールとの1:1の共重合体)
アミノエチルシランカップリング剤 0.01質量部
エポキシ化ポリジメチルシロキサン(固形分20質量%)0.2質量部
平均粒径12nmのコロイダルシリカ 0.1質量部
固形分塗布濃度 14mg/m2
(実施例3)
A層の粒子含有ペレット原料−2bに変更し、含有量が0.5質量%となるよう調整し、さらに、C層の塗液を以下の通りに変更した。また、H層の厚みは1μmとした以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。
メチルセルロース 0.25質量部
水溶性ポリエステル 0.65質量部
(テレフタル酸70モル%、5−ナトリウムスルホイソフタル酸30モル%の酸成分とエチレングリコールとの1:1の共重合体)
アミノエチルシランカップリング剤 0.01質量部
エポキシ化ポリジメチルシロキサン(固形分20質量%)0.2質量部
平均粒径18nmのコロイダルシリカ 0.1質量部
固形分塗布濃度 28mg/m2
(実施例4)
A層の粒子含有ペレット原料−2cに変更し、含有量が0.3質量%となるよう調整した。さらに、B層原料をPETペレット(原料−1)99質量部、粒子含有ペレット(原料−2f)1質量部とした。A層の積層厚みと粒子径、粒子含有量、B層およびH層の積層厚みを表の通りに変更する以外は実施例3と同様にして積層フィルムを得た。
A層の粒子含有ペレット原料−2dとし、A層、B層の積層厚み、粒子含有量、H層、Ha層の積層厚み、さらに、C層の固形分塗布濃度を表の通りに変更する以外は実施例4と同様にして積層フィルムを得た。
A層の粒子含有ペレット原料−2cに変更し、粒子含有量、A層およびH層、Ha層の積層厚みを表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。
A層の粒子含有ペレット原料−2eとし、A層、B層およびH層の積層厚み、粒子含有量を表の通りに変更する以外は実施例3と同様にして積層フィルムを得た。
C層の塗液を以下の通りに変更した以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。なお、Ha層は塗布しなかった。
水溶性ポリエステル 0.7質量部
(テレフタル酸70モル%、5−ナトリウムスルホイソフタル酸30モル%の酸成分とエチレングリコールとの1:1の共重合体)
アミノエチルシランカップリング剤 0.01質量部
エポキシ化ポリジメチルシロキサン(固形分20質量%)0.2質量部
メチロール化メラミン樹脂 0.04質量部
平均粒径18nmのコロイダルシリカ 0.1質量部
固形分塗布濃度 28mg/m2
(実施例9)
C層の塗液を以下の通りに変更した以外は実施例8と同様にして積層フィルムを得た。
メチルセルロース 0.4質量部
アミノエチルシランカップリング剤 0.05質量部
エポキシ化ポリジメチルシロキサン(固形分20質量%)0.3質量部
平均粒径12nmのコロイダルシリカ 0.1質量部
固形分塗布濃度 14mg/m2
(比較例1)
水溶液組成を下記の通りに変更し、B層のみの単層フィルムとする以外は実施例1と同様にして積層フィルムを作成した。なお、Ha層は塗布しなかった。
メチルセルロース 0.25質量部
水溶性ポリエステル 0.65質量部
(テレフタル酸70モル%、5−ナトリウムスルホイソフタル酸30モル%の酸成分とエチレングリコールとの1:1の共重合体)
アミノエチルシランカップリング剤 0.01質量部
平均粒径25nmのコロイダルシリカ 0.1質量部
エポキシ化ポリジメチルシロキサン(固形分20質量%)0.2質量部
固形分塗布濃度 30mg/m2
(比較例2)
C層を塗設しない以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。
A層の粒子含有ペレット原料−2gに変更した以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。なお、Ha層は塗布しなかった。
A層のみの単層フィルムとし、表の通りA層の積層厚みを変更する以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。
H層を塗設しないこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。
A層の原料を原料1とし、B層の原料を実施例1で使用したA層原料として、A層、B層、H層の積層厚みを表の通りに変更した。またC層の水溶液は実施例3と同様にし塗布厚みを50mg/m2に変更し、以下の条件で積層フィルムを作成した。
押出機E1、E2の2台を用い、280℃に加熱された押出機E1には、A層原料として、PETペレット(原料−1)を180℃で3時間減圧乾燥した後に供給した。同じく280℃に加熱された押出機E2には、B層原料として、原料−1を90質量部、粒子含有ペレット(原料−2a)10質量部を配合し、180℃で3時間減圧乾燥した後に供給した。これらを2層積層するべくTダイ中で積層厚み比(A層/B層)=10/1とし、B層側がキャストドラム面側になるように合流させ、表面温度25℃のキャストドラムに静電荷を印加させながら密着冷却固化し、積層未延伸フィルムを作製した。
次に、この二軸配向ポリエステルフィルムのC層上に、実施例1で用いた塗剤を塗布しハードコート層を積層した。なお、Ha層は塗布しなかった。
A層の原料を原料1、および粒子含有ペレットとして原料−2fを用いた。B層の原料は原料1とした。C層の水溶液は実施例1と同様にし、A層およびB層の積層厚み、粒子含有量を表の通りに変更する以外は比較例6と同様にして積層フィルムを得た。
Claims (7)
- 少なくともA層、B層、C層およびH層をその順に有する積層フィルムにおいて、
該A層およびB層が二軸配向ポリエステルフィルムであり、
該A層は、平均粒径が0.1〜2μmの粒子を含有し、A層表面の中心線表面粗さRaが3〜18nmであり、
該B層上には、水溶性高分子を主成分とするC層が積層され、
さらに該C層上のH層がハードコート層からなり、
該H層の表面粗さRzが3〜20nmであり、
B層が粒子を含有しないか、平均粒径が10〜100nmの粒子を0.1質量%未満含有する
ことを特徴とする電子デバイス基材用積層フィルム。 - B層厚みがフィルム全体の50〜95%であり、B層厚みが25〜200μmである請求項1に記載の電子デバイス基材用積層フィルム。
- A層厚みが0.5〜12μmであり、A層の粒子含有量が0.05〜1質量%である請求項1または2に記載の電子デバイス基材用積層フィルム。
- H層の表面粗さRaが0.1nm〜2nmである請求項1〜3のいずれかに記載の電子デバイス基材用積層フィルム。
- H層厚みが1〜5μmである請求項1〜4のいずれかに記載の電子デバイス基材用積層フィルム。
- 200℃で30分間処理した後のフィルムの幅方向の熱収縮率が1%以下である請求項1〜5のいずれかに記載の電子デバイス基材用積層フィルム。
- フィルムの厚みが30〜200μmである請求項1〜6のいずれかに記載の電子デバイス基材用積層フィルム。
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