JP4765365B2 - 基板移送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、カラーフィルタ、プラズマディスプレイ(PDP)用基板、及び半導体基板等の製造工程において、板状基板の移送に用いる基板移送装置に関する。
カラーフィルタ、プラズマディスプレイ(PDP)用基板、及び半導体基板の製造工程では、各種の製造装置の間、又は製造装置への搬入搬出、又はラック、カセットからの板上基板の取り出し取り入れは種々の移送装置が用いられている。移送装置は、移送すべき板状基板を損傷することなく、正確且つ確実に所定の場所に高速で移送することが要求される。
従来、表示装置用基板及び半導体基板の製造工程では、所定の工程順にライン化した製造装置、又は単独の製造装置が配置され、その製造装置間を板状基板は自動移送装置により、自動的に移送されている。例えば、工程内への板状基板の投入は、予め複数枚の板状基板を収納したカセット単位に準備され、製造工程は独自のコード番号により管理されている。従って、製造処理を行う、又はカセットから移送する時のみに、当該カセットからの板状基板の取り出し、又は取り入れの作業が必要となる。前記当該カセットより取り出し、又は取り入れの作業は、頻度が多く、重要度の高いものである。当該作業では、主と
して、板状基板保持アームを有する基板移送装置(以下ロボットと記す)が使用されている。
製造工程では、板状基板の工程への投入は、ロボットによりカセットより板状基板を一枚ずつ、製造装置のラインへ、搬入されて製造処理が開始される。また、所定の製造装置から次の製造装置に一枚ずつ、ロボットにより板状基板を移送する場合もあり、ロボットの一枚毎の板状基板の搬入時間は、製造装置の一枚毎の板状基板の製造処理時間と同等か、又は短時間にする必要があり、製造工程の処理能力に大きく影響する要因となる。
カセットからの板状基板の取り出しを例にとり、この点につき説明する。図5は、従来のロボットによるカセットからの板状基板の移送を説明する部分図で、aは、カセットの斜視図あり、bは、ロボットによるカセットからの板状基板の移送を説明する側断面図であり、cは、吸着パッドと板状基板との吸着の状態を説明する部分拡大した側断面図である。例えば、液晶表示装置用基板等の板状基板は、複数枚がカセットに収容された状態で、カセット毎に移送され、所定の製造装置への搬入、又は製造工程間の移動では、移送装置によって、直接製造装置へ搬入するか、又は別のカセット、又はラックへ収納され製造工程間を移動する。
前記カセット1は、図5aに示すような構造であり、カセット1の本体部は前面が開放された箱状をなしている。このカセットの左右両内側面には、複数の溝状を有するホルダ部材2が取り付けられている。板状基板3は、その左右両端部がホルダ部材2に保持された状態で、水平に載置され、互いに上下に比較的狭い間隔で複数段に重ねた状態で収容されている。なお、カセットは、1カセット毎の所定の場所間を移送するものであり、ラックは、工程内での1次保管等に利用するものであり、板状基板の収納方法は、カセットと同様な方法により行われている。
板状基板を一方のカセット1aから他方のカセット1bに移送する移送装置は、図5bに示すような板状基板保持アーム15を有するロボット10が使用されている。このロボット10は、昇降機構11と、回転機構12とを有する。各機構は、図中の矢線に示す方向に板状基板保持アーム機構15を動かす。また、板状基板保持アーム機構15の先端部にはフォーク状にした板状の部材からなるハンド16を設けている。板状基板保持アーム機構15は、ハンド16を所定の方向に向けたまま屈伸できる、例えば関節形とした屈伸機構13をゆうする。これにより、ハンドは、例えば水平前後方向に移動できる。前記昇降機構11により、ハンド16は移送される板状基板の高さに対応した高さに位置決めされる。板状基板保持アーム機構15が板状基板の奥方向へ水平に前進し、ハンド16が一方のカセット1a内の移送される板状基板3の下面に沿うように挿入され、一方のカセット1a内の奥の所定の位置で一時停止する。次に昇降機構11により、ハンド16を所定の高さ位置まで上昇させ、ハンド16上に板状基板3を載置する。次いで、屈伸機構13により、ハンド16は板状基板3を載置したまま一方のカセット1a内から手前方向へ水平に後退し、引き抜かれ、所定の位置で一時停止する。次いで、回転機構12により、板状基板保持アーム15は平面内で回動し、他方のカセット1bと向き合う方向まで回転し、所定の位置で一時停止する。次いで、昇降機構11により、ハンド16は、移送される板状基板の高さに対応した高さに位置決めされる。次いで、板状基板保持アーム機構15によりハンドはカセット1bの奥方向へ水平に前進し、ハンド16が他方のカセット1b内の移送されるホルダ部材2の上面に沿うように挿入され、他方のカセット1b内の奥の所定の位置で一時停止する。次に昇降機構11により、ハンドを所定の高さ位置まで下降させ、ハンド16からホルダ部材2へ板状基板3を載置する。次いで、屈伸機構13により、ハンド16のみが他方のカセット1b内から手前方向へ水平に後退し、引き抜かれ、所定の位置で停止する。以上の手順を繰り返すことで、順次、板状基板3を一方のカセット1aから他方のカセット1bに移送する作業を行う。なお、以上の動作は、カセット1
bの代わりにラックでも良く、又製造装置からの製造装置へ板状基板を直接に投入、又は移送する場合もあり、製造装置の使用場所は制限されない。
前述したように、ロボットによる一枚毎の板状基板の搬入、又は搬出の時間は、製造工程の処理能力に大きく影響する要因となる。最近では、板状基板、例えばガラス基板のサイズが大型化し、例えば、G6サイズ(1500mm×1800mm)から、G7サイズ(1950mm×2250mm)となり、パターン形状の複雑化、機能の高付加価値化等が加速されている。また、製造コスト面では、一枚の板状基板の処理時間の短縮が重要な課題となり、その処理時間の短縮により、同一設備の台数の削減、すなわち設備投資額を圧縮すること、又は製造工程の処理能力のアップ、すなわち、時間当たりの生産量を拡大することが重要となる。
現状でのロボットでは、ハンドの一部分に吸着パッド20を突設し、ハンドと板状基板とは吸着パッドを介して吸着されている。図5bに示す吸着パッド20は、樹脂、又はゴム等の材料が使用され、該材料を板状基板と接する面側を開口部とした吸盤状の形状に形成し、該吸盤状の開口部を板状基板に向けて吸着パッドと板状基板を密着させた上で、吸着パッドの空洞内を真空状態にし、該真空圧により板状基板を真空吸着する。吸着パッドの重要な機能は、吸着パッド内の真空度を維持できること、すなわち、気密性の維持と、板状基板の基材の反り及び自重による撓み及び回動の際に板状基板にかかる遠心力等の外力にあわせ可動できること、すなわち、追従性が重要である。しかし、板状基板の大型化による基板の自重の増加、板状基板の歪み、撓み等による基板の振動の増加、板状基板にかかる遠心力の増加等により高真空度化への対応は難しくなり、又、所定真空度への到達時間が延伸し一枚の板状基板の処理時間が増加するという問題が生じている。
ここで、従来のロボットの動作の手順を説明する。図6は、ロボットの動作の手順の工程フロー図である。なお、ロボットの動作は、カセットから一枚の板状基板を取り出してから、次の所定の位置に板状基板を載置する手順までとする。なお、ロボットの動作では、水平方向の前後への移送、及び昇降機構による上下垂直の移送とを組み合わせたものであり、例えば、カセットの奥方向へ前進移送/手前方向へ後退移送/回転移送と/奥方向へ水平に前進移送/手前方向へ水平に後退移送/反転回移送/奥方向へ前進移送/手前方向へ後退移送とを繰り返している。すなわち、手前方向へ後退移送と、反転回移送と、奥方向へ前進動が基本となる。
図6中aでは、昇降機構により、ハンドが、開始の位置から上昇し、ガラス基板(板状基板)の高さに対応した高さに位置決めされる。
図6中bでは、板状基板保持アーム機構がカセットの奥方向へ水平に前進移送し、ハンド16が、カセット内の板状基板3の下面の沿うように挿入され、カセット内の奥の所定の位置で一時停止する。
次に、図6中cでは、昇降機構により、ハンド16を所定の高さ位置まで上昇させながら、ハンドの吸着パッド(以下吸着パッド20と記す)と板状基板3の裏面を接触させ、吸着パッド上に板状基板を載置し、所定の高さまで上昇させ、一時停止する。
次に、図6中dでは、真空機構により、前記吸着パッド20と板状基板3の裏面との接触と同時に、真空機構により、吸着パッドを真空にする吸引を開始する。次いで、吸着パッド内の真空度を計測し、所定の真空度に到達したことを確認した後、次の動作開始を指令する。
次いで、図6中eでは、前記動作開始の指令により、前後機能により、吸着パッド20
が、板状基板3を吸着したままカセット1a内から手前方向へ後退移送し、引き抜かれ、所定の位置で一時停止する。
次いで、図6中fでは、回転機構により、ハンドを回動し、次の所定の位置と向き合う方向まで板状基板を回転移送し、所定の位置で一時停止する。
次いで、図6中gでは、昇降機構により、ハンドが、所定の位置の板状基板3の高さとなるよう上又は下方に垂直に上下移送し、位置決めする。
次いで、図6中hでは、屈伸機構により、ハンドを他のカセットの奥方向へ前進移送し、ハンド上の板状基板は所定の位置の上面に沿うように挿入され、所定の位置の奥で一時停止する。
次いで、図6中iでは、昇降機構により、ハンドを所定の高さ位置まで下降させながら、吸着パッドの真空を徐々に開放する。これにより、板状基板は所定の位置のホルダ部材2に板状基板が載置される。
次いで、図6中jでは、屈伸機構により、ハンドのみが所定の位置から手前方向へ後退移送し、引き抜かれ、所定の位置で停止する。
次いで、図6中kでは、回転機構により、ハンドを回動し、図6中の開始の位置と向き合う方向まで回転移送し、所定の位置で一時停止させる。
以上のa〜kにより、一枚の板状基板を移送するロボットの一サイクルの基本の動作の手順が終了する。
図6に示す一サイクルの移送動作に要する時間の詳細に検討した。一サイクルでの無駄な動作は、図6中dといえる。すなわち、吸着パッド20内の真空度を計測し、所定の真空度に到達したことを確認した後、次の動作開始を指令する動作手順があり、その間は完全にロボットが動作停止の状態となるためである。
上述したように、カラーフィルタ、PDP用基板、半導体用基板(板状基板)の製造工程において、板状基板保持アームを有するロボットで板状基板を移送させることが主流となっている。板状基板保持アーム上に板状基板を載置し、板状基板保持アームが移送した際に、板状基板保持アームより板状基板が落下する、又はずれる等のトラブルを防止するため、板状基板保持アームと板状基板とは強固に吸着することが必要である。上記の理由により、板状基板保持アームと板状基板とは、真空密着とすることが主流となっている。現在では、板状基板保持アームの先端部のハンドの一部分に吸着パッドを突設し、吸着パッドを所定の真空度にして、該真空密着により板状基板を強固に吸着する方法が主流となっている。
本発明者らは、ロボットの一サイクルの基本の動作を分析した。ロボットには、昇降機構と、回転機構と、前後水平に移送する屈伸機構と、吸着パッドの真空機構とを備えている。ここで、動作単位を定義した。1動作単位とは、順次遂行型の動作命令に対して、動作開始命令〜一つの動作〜動作終了命令までに対応する基本動作と定義した。例えば、開始命令から、昇降機構により上昇した後、終了命令までを1動作単位とする。例えば、開始命令から、屈伸機構により前進した後、終了命令までを1動作単位とする。例えば、開始命令から、回転機構により回転した後、終了命令までを1動作単位とする。例えば、開始命令から、真空機構により吸引した後、終了命令までを1動作単位とする。以下に、ロボットの一サイクル動作を動作単位により、再度説明する。
昇降機構により、上昇し、開始の位置から板状基板の高さまで昇降移送する。1動作単位である(図6中a参照)。
次に、屈伸機構により、ハンドを前進し、カセットの奥方向へ水平移送し、カセット内の奥の所定の位置まで前進移送する。1動作単位で、累計では2動作単位となる(図6中b参照)。
次に、昇降機構により、ハンドを上昇し、吸着パッドと板状基板の裏面を接触、さらに、同時に吸着パッドを真空にする吸引を開始し、吸着パッド上に板状基板を載置し、所定の高さまで上昇移送する。1動作単位で、累計では3動作単位となる(図6中c参照)。
次に、真空機構より、真空度計測し、到達を確認後、次の動作開始を指令する。1動作単位で、累計では4動作単位となる(図6中d参照)。
次に、動作開始を指令後、屈伸機構により、板状基板を真空吸着したまま後退し、カセット内から引き抜き所定の位置まで後退移送する。1動作単位で、累計では5動作単位となる(図6中e参照)。
なお、図6d工程とそのe工程との1動作単位の経過時間を比較した。その結果では、d工程の1動作単位<e工程の1動作単位となった。すなわち、真空度の到達を確認時点は、すべて、e工程の板状基板の後退移送中に完了したことが確認できた。
次に、回転機構により、反転回動し、次の位置と向き合う所定の位置まで回転移送する。1動作単位で、累計では6動作単位となる(図6中f参照)。
次に、昇降機構により、板状基板の高さまで昇降移送する。1動作単位で、累計では7動作単位となる(図6中g参照)。
次に、屈伸機構により、前進し、奥方向へ水平移送し、カセット内の奥の所定の位置まで前進移送する。1動作単位で、累計では8動作単位となる(図6中h参照)。
次に、昇降機構により、下降し、真空を開放し、板状基板を載置する所定の位置まで降下移送する。1動作単位で、累計では9動作単位となる(図6中i参照)。
次に、屈伸機構により、後退し、ハンドのみがカセット内から引き抜かれた所定の位置まで後退移送する。1動作単位で、累計では10動作単位となる(図6j参照)。
次に、回転機構により、板状基板保持アームのみが反転回動し、元の開始の位置と向き合う方向まで回転移送する。1動作単位で、累計では11動作単位となる(図6中k参照)。
以上のa〜kにより、従来のロボットの一サイクルの基本の動作は、11動作単位により終了する。なお、各々の動作単位毎に平均時間を測定し、その総時間を算出し、動作ロス時間を計算した。
次に、板状基板保持アームより板状基板が落下する、又はずれる等のトラブルの発生状況を動作単位毎に調査した。さらに、真空度を30%程度低下した状態での、トラブルの発生状況を確認した。その結果は、機構別では、回転機構に係る動作単位がトラブルの多発した機構であり、昇降機構と、屈伸機構は問題がなかった。さらに動作順序別では、昇
降機構により、上昇し、吸着パッドと板状基板の裏面を接触、から真空度を計測し、到達を確認、および動作開始を指令後、屈伸機構により、板状基板を吸着したまま後退し、カセット内から引き抜かれた所定の位置に後退移送までの3動作単位が、トラブルの発生に影響する動作となっていた。以下、下記にトラブルの発生に係わる動作を記す。
まず、工程cであり、昇降機構により、上昇し、吸着パッドと板状基板の裏面を接触し、さらに、同時に吸着パッドを真空にする吸引を開始し、吸着パッドに板状基板を載置し、所定の高さまで上昇移送する。
次に、工程dであり、真空機構により、吸着パッド内を吸引し、真空とし、真空度の計測し、到達を確認後、次の動作開始を指令する。
、工程eであり、動作開始を指令後、屈伸機構により、板状基板を吸着したまま後退し、カセット内から引き抜かれた所定の位置まで後退移送する。
次に、工程fであり、回転機構により、反転回動し、次の位置と向き合う所定の位置まで回転移送する。以上の工程c、d、e、fが問題となる。
上述した板状基板の落下、又はずれ等トラブルの発生する状態を説明する。図5cは、工程cでの問題点を説明する部分拡大の側断面図である。昇降機構により、上昇し、吸着パッドと板状基板の裏面を接触した状態を示すA―――Aと、さらに、上昇し、同時に吸着パッドを真空にする吸引を開始しながら、吸着パッドに板状基板を吸着し、板状基板の両端部がホルダ部材2から離れる瞬間の状態を示すB―――Bの所定の高さまで上昇移送する。ハンドと吸着パッドは、A―――AからB―――Bまでは一定速度で上昇移送している。最初の通過点A―――Aでは、ホルダ部材2により板状基板2両端部を固定した状態であり、板状基板2の自重等により下方面に湾曲し、板状基板3中央部と吸着パッド20が最初に接触し、同時刻に真空機構が作動し、吸引を開始ながら、上昇を継続する。図に示す用に板状基板は湾曲状で左右の吸着パッドに接触した状態である。最後の通過点B―――Bでは、吸着パッド20により板状基板2中央部を固定した状態であり、板状基板2の歪みによる、又は自重等による上方面に湾曲し、板状基板3両端部とホルダ部材2が最後に離れ、板状基板が完全に吸着パッド20により吸着されながら、上昇を続ける。この間では、板状基板中央部では、A―――AからB―――Bまで上昇し、逆に板状基板両端部では、ホルダ部材2に近傍のみで静止状態となる。その結果、B―――Bの通過直後より吸着パッド20、すなわち、板状基板中央部と板状基板両端部との振動が発生する問題がある。当該の振動は、吸着パッドと板状基板の密着を不安定化し真空度の到達時間の延伸、又は減衰時間の延伸等によるロボットの動作を遅延させ、カセット内壁と板状基板が接触し傷の発生、発塵源となる問題がある。具体的には、その解決には、吸着パッド20の役割が重要となる問題がある。
近年、板状基板のサイズが大型化となり、パターン形状の複雑化、機能の高付加価値化等が加速されている。一方では、価格競争力が激化し、製造コストの削減策が加速されてきた。そのため、板状基板の自重は、より重量化となるため、吸着パッドのより高真空度へ変更し、板状基板の落下を防止するため、真空度の確認の時間が延伸する問題がある。又板状基板サイズは、より大型化となるため、板状基板の吸着時では、板状基板の撓み、歪みによる振動幅の減衰時間がより延伸することにより、次動作の開始時間の遅延、及び真空到達時間の遅延等が発生する問題がある。すなわち、振動幅の吸収の良い吸着パッド用材料の選択、板状基板の変化に追従する、すなわち、真空漏れが生じない物性値を持つ吸着パッド用材料の選択が急務の問題である。ロボットのサイクル時間の短縮が問題である。
以下に公知文献を記す。
特開平10―167460号公報
本発明の課題は、板状基板を移送する基板移送装置において、移送動作時間の短縮を可能とし、板状基板の真空吸着時では、板状基板の撓み、歪みによる振動幅の減衰時間が延伸することが防止でき、真空到達時間の遅延等が発生せず、移送のサイクル時間の短縮と、板状基板が落下する、又はずれる等のトラブルを防止することにより、製造工程の能力を向上し、製造コストの削減を可能とした基板移送装置を提供する。
本発明の請求項1に係る発明は、予めカセットの収納位置にホルダ部材により板状基板両端部を固定し複数枚を重ね板状基板の自重により下方面に湾曲した状態に収納された板状基板を取り出し、所定の位置まで移送させるための板状基板保持アームを有し、板状基板保持アームの先端部のハンドに吸着パッドを突設させ、垂直に移送する昇降機構と、回転機構と、平行に移送する屈伸機構と、真空機構との移送の動作手段を備え、所定の動作手順をその順序に所定の移送動作を実行する、真空状態の吸着パッドにより板状基板を吸着し移送し、少なくとも以下の動作手順の、
(b)屈伸機構により、板状基板保持アーム機構が前進移送し、吸着パッドが、カセット内の板状基板の下面の沿うように挿入され、カセット内の奥の所定の位置で一時停止の手順と、
(c)昇降機構により、吸着パッドを所定の高さ位置まで上昇させながら、吸着パッドと板状基板の裏面とを接触させ、吸着パッドに板状基板を吸着し、所定の高さまで上昇させ、一時停止の手順と、
(d)真空機構により、前記吸着パッドと板状基板の裏面とを接触と同時に、真空機構に
より、吸着パッドを真空にする吸引を開始し、吸着パッドの真空度の計測し、所定の真空度に到達した後、次の移送動作の開始を指令の手順と、
(e)屈伸機能により、吸着パッドが、板状基板を吸着したままカセット内から手前方向へ後退移送し、引き抜かれ、所定の位置で一時停止の手順と、
(f)回転機構により、反転回動し、次の位置と向き合う方向まで回転移送し、所定の位置で一時停止の手順と、
をその順序に移送動作を実行する基板移送装置において、
動作手順が、
(b)屈伸機構により、板状基板保持アーム機構がカセットの奥方向へ前進移送し、吸着パッドが、カセット内の板状基板の下面の沿うように挿入され、カセット内の奥の所定の位置で一時停止の手順と、
(c)昇降機構により、吸着パッドを所定の高さ位置まで上昇させながら、吸着パッドと板状基板の裏面とを接触させ、吸着パッドに板状基板を吸着し、所定の高さまで上昇させ、一時停止の手順と、
(e)前記移送動作の開始指令により、前後機能により、吸着パッドが、板状基板を吸着したままカセット内から手前方向へ後退移送し、引き抜かれ、所定の位置で一時停止の手順と、
(f)回転機構により、反転回動し、次の位置と向き合う方向まで回転移送し、所定の位置で一時停止の手順と、
その順序に移送動作を実行を継続することと同時に、
(d)真空機構により、前記吸着パッドと板状基板の裏面とを接触と同時に、真空機構により、吸着パッドを真空にする吸引を開始し、吸着パッドの真空度の計測し、所定の真空度に到達の確認の手順とを、
同時に並行しながら動作手順を実行する移送装置であって、
吸着パッドと板状基板が接触した際に吸着パッドが、板状基板の中心部と、該中心部から等距離の板状基板の左右両端部と接触する位置となるよう、吸着パッドをハンド上に突設し、
吸着パッドを上昇移送させながら、吸着パッドと当該板状基板との接触点の通過と同時に板状基板中央部と中心部の吸着パッドとが最初に接触し、同時刻に真空機構が作動し、吸引を開始しながら、上昇を継続、次に左右の吸着パッドが接触し、同時刻に真空機構が作動し、吸引を開始しながら、上昇を継続し、板状基板の歪みによる、又は自重による上方面に湾曲し、板状基板両端部とホルダ部材が最後に離れ、板状基板が完全に吸着パッドにより吸着されながら、上昇を続け、吸着パッド内を所定の真空圧まで吸引を開始させながら、該所定の真空度の到達の手順と前記上昇移送の手順とを同時に実行して、板状基板を吸着パッドに吸着しながら所定の移送動作を継続して実行することを特徴とする基板移送装置である。
本発明の請求項2に係る発明は、前記吸着パッド内の真空度を計測、確認する手順は、前記所定の角度の回転移送の開始直前までに、吸着パッド内の真空度の確認を行うことを特徴とする請求項1記載の基板移送装置である。
本発明の請求項3に係る発明は、前記吸着パッドは、板状基板と接する面側を開口部とした空洞部を有し、空洞部を複数箇所設けたことを特徴とする請求項1、又は2記載の基板移送装置である。
本発明の請求項4に係る発明は、前記吸着パッドの材質をエラストマーゴム材としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の基板移送装置である。
削除。
本発明の請求項1に係る発明によれば、移送動作において、本発明の吸着パッドが、板状基板を吸着する途中で、板状基板の下方より板状基板の上方まで上昇移送させながら、吸着パッド内を所定の真空圧まで吸引の開始を同時実行する、すなわち、所定の真空まで吸引を開始から完了までの間は、上昇移送及び後退移送と同時進行となるため、移送動作の停止の状態となる時間は削減され、従来より1動作単位が削減され、その動作手順が10動作単位となり、すなわち、移送動作のサイクル時間は、例えば10%削減できる。
また本発明の請求項1に係る発明によれば、吸着パッドと板状基板が接触した際に吸着パッドが、板状基板の中心部と、該中心部から等距離の板状基板の左右両端部と接触する位置となるよう、吸着パッドをハンド上に突設しているので、昇降機構により、吸着パッドを所定の高さ位置まで上昇させながら、吸着パッドと板状基板の裏面とを接触させ、吸着パッドに板状基板を吸着し、所定の高さまで上昇させる際に発生する、板状基板中央部と板状基板両端部との振動を削減し、その減衰時間も短縮するという効果がある。
このため、その振動が小さくなり、吸着パッドと板状基板との密着が安定化し、吸着パッドの真空度の到達時間の短縮等によって動作が高速化し、カセット内壁と板状基板が接触して生じる傷の削減、発塵の問題を解消するという効果がある。
本発明の請求項2に係る発明によれば、吸着パッド内を所定の真空圧まで吸引が、接触開始点の通過時刻の以降で直近の回転機構を用いた回転移送の開始直前までに終了し、且つ所定の真空度まで到達したことを確認するため、回転移送では、所定の真空度の到達した吸着パッドに板状基板が真空吸着され、板状基板の落下及びずれ等のトラブルが防止できる。
本発明の請求項3〜に係る発明によれば、吸着パッドでは、その材料が、高弾性率を具備した高弾性ゴム材(エラストマーゴム材)からなること、又は、その形状が、独立したチャンバーで、且つ複数個以上のチャンバーからなること、又は、ハンドの先端に吸着パッドを少なくとも板状基板の中心部と該中心部から等距離の板状基板の左右両端位置に突設したことにより、該吸着パッドにより真空吸着し板状基板を固定させるため、吸着パッドの所定の真空に到達が不完全であっても、前後移送時での板状基板の落下を防止できる。
本発明の基板移送装置を用いれば、真空到達の確認を同時実行とし、真空到達の確認時間が削減され、ロボットの動作サイクル時間が短縮する。また、板状基板の振動幅の減衰時間を短縮し、真空漏れが生じない、板状基板の変形に追従する高弾性ゴム材からなる吸着パッドを備えた板状基板保持アームの提供により、板状基板の落下を防止することができ、製造工程の能力を向上させることができ、基板移送装置の台数の削減等、製造コストのダウンができる。さらに、本発明の基板移送装置は、板状基板サイズの大型化への対応できる効果があり、大型化した場合の製造工程の生産能力も向上することもできる。
本発明の基板移送装置を一実施形態に基づいて以下説明する。
図1は、本発明のロボットの動作手順の工程フロー図である。
図1を参照し、基板移送装置(以下ロボットと記す)の動作手順を説明する。図1aは、昇降機構により、ハンド上の吸着パッド(以下吸着パッド20と記す)が、開始の位置から上昇し、板状基板の高さに対応した高さに位置決めされる。
図1bでは、屈伸機構により、奥方向へ水平に前進移送し、吸着パッド20が、カセット内の板状基板3の下面に沿うように挿入され、カセット内の奥の所定の位置で一時停止する。
図1cでは、昇降機構により、吸着パッド20を所定の高さ位置まで上昇させながら、吸着パッド20と板状基板3の裏面を接触させ、吸着パッド20と板状基板3をさらに上昇させながら、吸着パッド20に板状基板3を吸着し、所定の高さまで上昇させ、一時停止する。一方で、前記吸着パッド20と板状基板3の裏面との接触と同時に、真空機構により、吸着パッドを所定の真空にする吸引を開始し、真空度の計測し、所定の真空度に到達を確認しながら、移送動作を実行する。
なお、図1dは、従来のロボットの動作手順の工程フロー図6dに相当する。すなわち、吸着パッド20と板状基板3の裏面との接触と同時に、真空機構により、吸着パッドを真空にする吸引を開始し、吸着パッドの真空度の計測し、所定の真空度に到達した後、次の動作開始を指令の手順を本発明では同時進行としたため、従来の手順より時間短縮となる。なお、図1dは、図c〜eのフロー図と同時進行するため、破線のフロー線により表示した。
次いで、図1eでは、前後機能により、吸着パッド20が、板状基板3を吸着したままカセット内から手前方向へ後退移送し、引き抜かれ、所定の位置で一時停止する。
次いで、図1fでは、回転機構により、反転回動し、次の位置と向き合う方向まで回転移送し、所定の位置で一時停止する。
次いで、図1gでは、昇降機構により、吸着パッド20が、所定の位置の板状基板3の高さに上又は下方に垂直に上下移送し、位置決めする。
次いで、図1hでは、屈伸機構により、奥方向へ前進移送し、吸着パッド20が所定の位置の上面に沿うように挿入され、所定の位置の奥で一時停止する。
次いで、図1iでは、昇降機構により、吸着パッド20を所定の高さ位置まで下降させながら、吸着パッドの真空を徐々に開放して、吸着パッド20から所定の位置のホルダ部
材2へ板状基板を載置する。
次いで、図1jでは、屈伸機構により、吸着パッド20のみが所定の位置から手前方向へ後退移送し、引き抜かれ、所定の位置で停止する。
次いで、図1kでは、回転機構により、吸着パッドのみが、反転回動し、元の開始の位置と向き合う方向まで回転移送し、所定の位置で一時停止する。
以上のa〜kにより、本発明のロボットの一サイクルの基本の動作の手順が終了する。
図1から一サイクルの時間を詳細に検討した。無駄な動作は、削除(従来の図6d参照)され、同時進行で、吸着パッド20内の真空度を計測し、所定の真空度に到達を確認され、その間は、ロボットの動作が継続進行し、ロボットの動作停止の状態が全く発生しないフロー図である。
請求項1に係る発明の基板移送装置では、フロー図の途中工程(図1c〜e参照)において、昇降機構を用いて、ハンド上の吸着パッドが、板状基板の下方より板状基板の上方まで上昇移送させながら、吸着パッドと当該板状基板との接触開始時刻に、吸着パッド内を所定の真空圧まで吸引を開始させながら、前記上昇移送を継続し、板状基板を吸着パッドに吸着しながら、板状基板の上方の所定の位置まで上昇移送し、継続して、板状基板を吸着したまま後退移送を実行する。すなわち、本発明の基板移送装置では、所定の真空まで吸引を開始から完了までの間(図1d参照)は、前記上昇移送(図1c参照)及び後退移送(図1e参照)とが同時進行となるため、移送動作の停止の状態となる時間は削減される。
請求項2に係る発明の基板移送装置では、吸着パッド内を所定の真空圧まで吸引が、接触開始時刻の以降で直近の回転移送の開始直前までに終了し、且つ所定の真空度まで到達したことを確認することとした。すなわち、本発明の基板移送装置では、所定の真空圧まで吸引を開始し、且つ所定の真空度まで到達したことを確認するまでの動作手順と、前記上昇移送及び後退移送とが同時進行となるため、該後退移送の終了までに所定の真空度の到達確認をするため(図1e参照)に、回転移送時(図1f参照)は所定の真空度の到達した吸着パッドに板状基板が吸着され、固定され、板状基板の落下及びずれ等のトラブルが発生しない。
図4は、本発明のロボットの吸着パッドを部分拡大した平面図である。
請求項3に係る発明では、図4の吸着パッド20の内部のチャンバー21の形状が、独立したチャンバーで、且つ複数個以上からなる形状の吸着パッドを備えたことにより、板状基板の変形、又は板状基板両端部の振動に追従時、真空度を破壊するチャンバー21を最小限にすること、すなわち、吸着パッドの全体の真空破壊を防止する。図4aは、チャンバー21を2分割した状態である。例えば、板状基板中央側のチャンバー21が真空状態を維持し、板状基板端部側のチャンバー21が真空状態の破壊が起きても、従来のものより安全となる。図4bは、吸着パッドの外周部側のチャンバー21に真空状態の破壊が起きても、中央部側のチャンバー21が真空状態を維持し、より安全となる。
図2は、本発明のロボットのハンドと吸着パッドを部分拡大図であり、aは、平面図であり、bは、側断面図である。
図2aに示すハンドは、3本の端子を備えたフォーク状の形状であり、板状基板保持アーム機構15の先端に突設されている。5本の端子のハンドもあり、各端子に1個又は複数の吸着パッドを備えた板状基板保持アーム機構15もある。吸着パッド20の材料は、高弾性率を具備した高弾性ゴム材(エラストマーゴム材)からなる中心部に配置した吸着パッド20a、両端部に配置した吸着パッド20bを備えている。高弾性ゴム材からなる吸着パッドでは、その弾性率が高ければ、その高弾性ゴム材の揺れが少なくなり、板状基板との吸着面の界面の隙間の発生が減少し、吸着時での所定の真空度になる時間を減らせることができる。高弾性ゴム材(エラストマーゴム材)は、その伸び率が100%以上であり、その復元性に優れ、且つ衝撃吸収性に優れた材料より適宜選択する、特に、伸び率(JISK7311)では500〜700%、反発弾性(JISK7311)は30〜60%のエラストマー材を用いることが好ましい。
図2aの破線での側断面が図2bであり、吸着パッド20は、内部には空洞部のチャンバー21が形成されている。チャンバー21では、底部近傍に排気用バルブを備え、側壁は、エラストマー材で形成する。吸着パッド20は、開口部に板状基板が密着し、該板状基板とエラストマー材の側壁とでチャンバー21を密封した後、排気用バルブを介して極短時間に真空引きをする。
前記ハンド16には、板状基板の中心部に吸着パッド20aと、該中心部から等距離の板状基板の左右両端部に吸着パッド20bを横一列に配置し、突設た。吸着パッド20a、20b群に、より平面状に吸着でき、板状基板を固定させる。特に、板状基板の中心部を最初に吸着し、固定することが重要となる。
図3は、本発明のロボットの吸着パッドと板状基板との吸着の状態を説明する部分拡大した側断面図である。
図3は、図1cの工程での問題点を説明する部分拡大の側断面図である。なお、図3は、図5cと同一の説明図であり、双方対比させ説明する。昇降機構により、上昇し、吸着パッドと板状基板の裏面を接触した状態を示すA―――Aと、さらに、上昇し、同時に吸着パッドを真空にする吸引を開始しながら、吸着パッドに板状基板を吸着し、板状基板の両端部がホルダ部材2から離れる瞬間の状態を示すB―――Bの所定の高さまで上昇移送する。ハンドと吸着パッドは、A―――AからB―――Bまでは一定速度で上昇移送している。最初の通過点A―――Aでは、ホルダ部材2により板状基板2両端部を固定した状態であり、板状基板2の自重等により下方面に湾曲し、板状基板3中央部と吸着パッド20aが最初に接触し、同時刻に真空機構が作動し、吸引を開始ながら、上昇を継続、次に左右の吸着パッド20bが接触し、同時刻に真空機構が作動し、吸引を開始ながら、上昇を継続する。図3に示す用に板状基板は湾曲状の最下部で吸着パッド20aに最初に接触、その後左右の吸着パッド20bに接触した状態である。すなわち、板状基板3はほぼ水平面状でパッド20a、20bと吸着されている。最後の通過点B―――Bでは、吸着パッド20a、20bにより板状基板2中央部を固定した状態であり、板状基板2の歪みによる、又は自重等による上方面に湾曲し、板状基板3両端部とホルダ部材2が最後に離れ、板状基板が完全に吸着パッド20a、20bにより吸着されながら、上昇を続ける。この間では、板状基板中央部では、A―――AからB―――Bまで上昇し、逆に板状基板両端部では、ホルダ部材2に近傍のみで静止状態となる。その結果、B―――Bの通過直後より吸着パッド20a、20b、すなわち、板状基板中央部と板状基板両端部との振動が発生する問題がある。当該の振動は、吸着パッド20a、20b、特に板状基板中央部を吸着パッド20aで吸着したため、板状基板3両端部とホルダ部材2との離脱が早くなる、すなわち、B―――BがA―――A方向にシフトされ、その効果により振動は削減され、その減衰時間も短縮する。以上の工程では、振動が小さくなり、密着が安定化し、真空度の到達時間の短縮等によるロボットの動作を高速化させ、カセット内壁と板状基板が接触して生じる傷の削減、発塵の問題を解消する。
本発明のロボットの動作手順の工程フロー図である。 本発明のロボットのハンドと吸着パッドの部分拡大図で、aは、ハンドの平面図であり、bは、破線での側断面図である。 本発明のロボットの吸着パッドと板状基板との吸着の状態を説明する部分拡大した側断面図である。 本発明のロボットの吸着パッドの部分拡大した平面図である。 従来のカセットとロボットによる板状基板の移送を説明する部分図で、aは、カセットの斜視図あり、bは、ロボットとカセットとの板状基板の移送を説明する側断面図であり、cは、吸着パッドと板状基板との吸着の状態を説明する部分拡大した側断面図である。 従来のロボットの動作手順の工程フロー図である。
1…カセット
1a…カセット
1b…カセット
2…ホルダ部材
3…板状基板
10…ロボット
11…昇降機構
12…回転機構
13…屈伸機構
14…真空機構
15…板状基板保持アーム機構
16…ハンド
20…吸着パッド
20a…中心部に配置した吸着パッド
20b…両端部に配置した吸着パッド
21…チャンバー

Claims (4)

  1. 予めカセットの収納位置にホルダ部材により板状基板両端部を固定し複数枚を重ね板状基板の自重により下方面に湾曲した状態に収納された板状基板を取り出し、所定の位置まで移送させるための板状基板保持アームを有し、板状基板保持アームの先端部のハンドに吸着パッドを突設させ、垂直に移送する昇降機構と、回転機構と、平行に移送する屈伸機構と、真空機構との移送の動作手段を備え、所定の動作手順をその順序に所定の移送動作を実行する、真空状態の吸着パッドにより板状基板を吸着し移送し、少なくとも以下の動作手順の、
    (b)屈伸機構により、板状基板保持アーム機構が前進移送し、吸着パッドが、カセット内の板状基板の下面の沿うように挿入され、カセット内の奥の所定の位置で一時停止の手順と、
    (c)昇降機構により、吸着パッドを所定の高さ位置まで上昇させながら、吸着パッドと板状基板の裏面とを接触させ、吸着パッドに板状基板を吸着し、所定の高さまで上昇させ、一時停止の手順と、
    (d)真空機構により、前記吸着パッドと板状基板の裏面とを接触と同時に、真空機構により、吸着パッドを真空にする吸引を開始し、吸着パッドの真空度の計測し、所定の真空度に到達した後、次の移送動作の開始を指令の手順と、
    (e)屈伸機能により、吸着パッドが、板状基板を吸着したままカセット内から手前方向へ後退移送し、引き抜かれ、所定の位置で一時停止の手順と、
    (f)回転機構により、反転回動し、次の位置と向き合う方向まで回転移送し、所定の位置で一時停止の手順と、
    をその順序に移送動作を実行する基板移送装置において、
    動作手順が、
    (b)屈伸機構により、板状基板保持アーム機構がカセットの奥方向へ前進移送し、吸着パッドが、カセット内の板状基板の下面の沿うように挿入され、カセット内の奥の所定の位置で一時停止の手順と、
    (c)昇降機構により、吸着パッドを所定の高さ位置まで上昇させながら、吸着パッドと板状基板の裏面とを接触させ、吸着パッドに板状基板を吸着し、所定の高さまで上昇させ、一時停止の手順と、
    (e)前記移送動作の開始指令により、前後機能により、吸着パッドが、板状基板を吸着したままカセット内から手前方向へ後退移送し、引き抜かれ、所定の位置で一時停止の手
    順と、
    (f)回転機構により、反転回動し、次の位置と向き合う方向まで回転移送し、所定の位置で一時停止の手順と、
    その順序に移送動作を実行を継続することと同時に、
    (d)真空機構により、前記吸着パッドと板状基板の裏面とを接触と同時に、真空機構により、吸着パッドを真空にする吸引を開始し、吸着パッドの真空度の計測し、所定の真空度に到達の確認の手順とを、
    同時に並行しながら動作手順を実行する移送装置であって、
    吸着パッドと板状基板が接触した際に吸着パッドが、板状基板の中心部と、該中心部から等距離の板状基板の左右両端部と接触する位置となるよう、吸着パッドをハンド上に突設し、
    吸着パッドを上昇移送させながら、吸着パッドと当該板状基板との接触点の通過と同時に板状基板中央部と中心部の吸着パッドとが最初に接触し、同時刻に真空機構が作動し、吸引を開始しながら、上昇を継続、次に左右の吸着パッドが接触し、同時刻に真空機構が作動し、吸引を開始しながら、上昇を継続し、板状基板の歪みによる、又は自重による上方面に湾曲し、板状基板両端部とホルダ部材が最後に離れ、板状基板が完全に吸着パッドにより吸着されながら、上昇を続け、吸着パッド内を所定の真空圧まで吸引を開始させながら、該所定の真空度の到達の手順と前記上昇移送の手順とを同時に実行して、板状基板を吸着パッドに吸着しながら所定の移送動作を継続して実行することを特徴とする基板移送装置。
  2. 前記吸着パッド内の真空度を計測、確認する手順は、前記所定の角度の回転移送の開始直前までに、吸着パッド内の真空度の確認を行うことを特徴とする請求項1記載の基板移送装置。
  3. 前記吸着パッドは、板状基板と接する面側を開口部とした空洞部を有し、空洞部を複数箇所設けたことを特徴とする請求項1、又は2記載の基板移送装置。
  4. 前記吸着パッドの材質をエラストマーゴム材としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の基板移送装置。
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