JP4765197B2 - 収納ケース - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は収納ケースに係り、更に詳しくは、内部に所定の収納領域を備えたケース本体の外側に、収納幅若しくは収納隙間を調整することのできる別途の収納領域を形成した収納ケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、書類等を収納して持ち運ぶことに適した各種の収納ケースが知られており、当該収納ケースの一種としてケースファイルが存在する。このケースファイルは、例えば、ポリプロピレン等の樹脂製シートを用いて形成されており、比較的扁平な箱状の外形に設けられ、上端の開放部をフラップ状の蓋によって開閉可能に設けられた構成が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなケースファイルにあっては、内部に書類を入れた場合に、蓋を開けない限り内部の書類を取り出すことはできない。従って、蓋を開閉することなくケースファイルの外側で書類を単に挿抜するようにして当該書類を出し入れできる別領域となるポケットが存在すれば、使い勝手が格段に改善されることとなる。
【0004】
このようなポケットは手提げ鞄等に既に採用されているが、同ポケットは、収納幅が小さく且つ一定であるため、厚みのある書類の出し入れが困難である。従って、厚みのある書類を出し入れすると、ポケットの開放口に拡がり癖がついてしまう傾向が強く、ポケットに何も収納しない場合でも当該ポケットの開放口が拡がったままの状態となってしまい、元の位置に復帰することができなくなるという不都合がある。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、このような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、ポケットの収納幅が、収納対象物の厚さ若しくは大きさに対応して調整することのできる収納ケースを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明に係る収納ケースは、内部に所定の収納領域が形成されたケース本体と、このケース本体に装着されて当該ケース本体の外側に別途の収納領域を形成するポケット形成部材とを備え、
前記ポケット形成部材はケース本体との間に形成される収納幅を調整可能に設けられ、
前記ケース本体とポケット形成部材との間に、当該ポケット形成部材による収納幅調整方向に沿うクリック機構が設けられる、という構成を採っている。具体的には、底面部の前後に連なる正面部及び背面部と、これら正面部及び背面部の左右両端間に位置する一対の側面部とを含んで内部に所定の収納領域が形成されたケース本体と、前記背面部側に装着されてケース本体の外側に別途の収納領域を形成するポケット形成部材とを備え、
前記ポケット形成部材は背面部との間に形成される収納幅を調整可能に設けられ、
前記ケース本体とポケット形成部材との間に、当該ポケット形成部材による収納幅調整方向に沿うクリック機構が設けられる、という構成を採ることができる。このような構成とすれば、書類等を極めて簡便な手法によって出し入れできるようになる他、当該書類の厚みに応じて収納幅を調整することで、ポケット形成部材における開放口側の拡がり癖等を防止することが可能となる。また、ポケット形成部材の位置を安定して保つことができる。従って、例えば、ポケット形成部材がケース本体に対して不用意に動いてしまうような虞を防止することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明におけるポケット形成部材は、前記ケース本体の背面部と略平行に位置する外側背面部と、この外側背面部の左右両縁及び下縁に連なって前記ケース本体の側面部及び底面部に沿う左右一対のポケット側面及びポケット底面を備え、これらポケット側面及びポケット底面を前記側面部と底面部に相対移動させることで前記収納幅が調整可能に設けられる、という構成を採ることが好ましい。これにより、前記側面部及び底面部がガイド面として作用し、収納幅を調整する際のポケット形成部材の移動が安定した状態でスムースに行えるようになる。
【0008】
また、前記ケース本体及びポケット形成部材との間に、当該ポケット形成部材の収納幅調整を可能とするガイド手段が設けられる、という構成を採用するとよく、当該ガイド手段は、前記ケース本体側に設けられた軸部材と、ポケット形成部材に設けられて前記軸部材が貫通するスロット穴とにより構成され、当該スロット穴はポケット形成部材による収納幅調整方向に沿って延びる略楕円形状に設けられる、という構成を採用することができる。このような構成により、ポケット形成部材を収納幅調整方向に移動させるときの当該移動軌跡を一定に保つことができ、また、ポケット形成部材による収納幅調整がスロット穴の長さによって規制できるため、ポケット形成部材がケース本体から外れてしまうこともない。
【0010】
更に、前記クリック機構は複数箇所に設けられ、少なくとも一部のクリック機構の近傍に、当該クリック機構の動作をスムースに行わせるための変形代を設ける、という構成も採用されている。このような構成により、スムースなるクリック動作をもとより達成できる他、クリック動作を生ずる部分の摩滅等を防止することができる。
【0011】
また、前記ポケット形成部材の開放口形成領域には、定型性付与部材が設けられる、という構成を採るとよい。この定型性付与部材としては、直線状に延びるモールを採用することが好ましく、当該モールは、ポケットの底部側に開放する二股状の挟持部を備え、この挟持部の相対面には前記開放口形成領域に引っ掛け可能な脱落防止部を備えたものを用いるとよい。このような構成とすれば、ポケット形成部材を構成するシートが延びたりする虞が回避されてポケットの開放口領域の形状が常に一定に保たれ、書類等の頻繁な出し入れによって前記開放口に開き癖が残るような不都合も確実に防止することができる。なお、脱落防止部はポケット形成部材の面内を切り起こして形成された切り起こし片により構成され、前記挟持部の内面側には前記切り起こし片の外縁に引っ掛け可能なフック部が形成される、という構成を採るとよい。これにより、脱落防止部を極めて簡単な構成によって形成することができる。
【0012】
なお、本明細書において、「上」とは、以下に説明するケースファイルの出し入れ口側について用いられ、「下」とは、その反対側すなわち底部側について用いられる。また、「収納幅」とは、ケースファイルの背面部の面に直交する方向に沿う隙間の幅を意味し、「左右」とは、同ケースファイルの側面部間を結ぶ方向の両側について用いられる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1には、本発明がケースファイルに適用された実施例を正面側から見た概略斜視図が示され、図2及び図3にはケースファイルを背面側から見た概略斜視図が示されている。これらの図において、ケースファイル10は、ケース本体11と、当該ケース本体11の背面側に装着されるとともに、ケース本体11内の収納領域とは別途の収納領域となるポケットPを形成するポケット形成部材12とを備えて構成されている。
【0015】
前記ケース本体11は、全体がポリプロピレン等の樹脂製シートを用いて形成されている。このケース本体11は、図4に示されるように、正面側部材15と、当該正面側部材15に組み合わされる背面側部材16と、これら正面側部材15と背面側部材16の左右両端側に装着されるサイドパネル17とにより構成されている。
【0016】
正面側部材15は、上下方向長さ若しくは高さに対して左右方向長さ若しくは高さが大きく設けられた正面部20と、この正面部20の左右両端縁に連なる左右一対の正面側側面部21,21と、正面部20の下端縁に連なる正面側底面部22とからなる。正面部20の上端は、凹状の切欠部24が形成されているとともに、切欠部24の中央部下方位置に止め具取付穴25が形成されている。また、正面側側面部21,21には、上下方向に沿う四箇所に連結穴27が形成されているとともに、上二つの連結穴27,27間において正面部20寄りの位置に一個の軸挿入穴28が形成されている。更に、正面側底面部22には、左右方向に沿う三箇所に連結穴29が形成されているとともに、左右両端側に角穴30が各二個ずつ形成されている。
【0017】
前記背面側部材16は、前記正面部20と略平行に配置されて当該正面部20との間に所定の収納領域を形成する背面部31と、この背面部31の左右両端縁に連なるとともに正面側側面部21と相互に作用してケース本体11の側面部を構成する左右一対の背面側側面部33,33と、背面部31の下縁に連なるとともに正面側底面部22と相互に作用してケース本体11の底面部を構成する背面側底面部34と、背面部31の上端縁に連なってケース本体11の出し入れ口36を開閉する片状フラップからなる蓋35とを備えて構成されている。背面側側面部33及び背面側底面部34の各面内には、正面側部材15の連結穴27,29に対応する連結穴37,38がそれぞれ形成されているとともに、背面側側面部33の上部一箇所に正面側部材15の軸挿入穴28に対応する軸挿入穴40が形成されている。なお、背面側底面部34における連結穴38は、正面側底面部22の連結穴29に一致する位置で、中間に後述するポケット底面を介在させた状態で上下二分割型のリベット部材39によって分離不能に一体化されるようになっている(図12及び図13参照)。
【0018】
前記正面側部材15と背面側部材16の左右両端側に装着される左右一対のサイドパネル17は、図9ないし図11にも示されるように、上下方向に長い略長方形状の本体面42と、この本体面42の上端及び下端に連なって当該本体面42の面と略直交する上片43及び下片44と、これら上片43及び下片44の短寸幅方向一端部すなわち図9中右側の端部間を相互に連結する前鉛直片45と、この前鉛直片45の反対側に設けられた後鉛直片46と、本体面42の面内に設けられて正面側部材15及び背面側部材16の各連結穴27,37に挿入される四個の軸部材49と、前記軸挿入穴28,40に挿入される筒軸50とを備えて構成されている。
【0019】
サイドパネル17は、本実施例では、樹脂成形品が用いられ、容易に変形することのない堅さを備えてケース本体11の側面部形状を一定に保つようになっている。このサイドパネル17における上片43は、正面側側面部21を背面側側面部33の内面側に重ね合わせた状態で、これら各側面部21,33の上端を受容するフック部43Aを設けている一方、下片44には、正面側底面部22に形成された角穴30に受容される突起52が形成されている。
【0020】
前記軸部材49は、軸中心を通過する割溝53が形成された形状をなし、図9中上方より第一番目と第三番目の軸部材49の割溝53は上下方向に沿って設けられている一方、第二番目と第四番目の軸部材49の割溝53はサイドパネル17の短寸幅方向に沿って設けられている。また、各軸部材49は、図10に示されるように、基部軸49Aと、これに連なる小径軸49Bと、この小径軸49Bの先端側で周方向に沿って断続的に設けられた爪49Cとを備えた形状に設けられ、軸部材49を連結穴27,37に挿入したときに、正面側側面部21及び背面側側面部33が基部軸49Aと爪49Cとの間の小径軸49B回りに脱落不能に位置するようになっている。
【0021】
前記ポケット形成部材12は、ポリプロピレン等からなる樹脂製のシートにより形成されている。このポケット形成部材12は、図2ないし図4に示されるように、背面側部材16の背面部31の外側に沿う平面形状を備えた外側背面部60と、この外側背面部60の左右両縁及び下縁に連なってケース本体11の側面部及び底面部に沿うとともに、例えば、蛇腹のようには変形することのない面形状を備えた左右一対のポケット側面61及びポケット底面63と、外側背面部60の上端縁に装着されて開放口を形成するとともに、当該上端縁領域の定型性を保持するモール65とを備えて構成されている。
【0022】
前記外側背面部60の上端縁領域すなわち開放口形成領域には、上端縁に沿って所定間隔を隔てた三箇所に切り起こし片60Aが形成され、この切り起こし片60Aを利用してモール65が上方へ脱落不能に装着されている。これを更に詳述すると、図5ないし図8に示されるように、切り起こし片60Aは、上向きコ字状にスリット60Bを形成することで形成されており、当該切り起こし片60Aの上部側を基部として下部側が外側背面部60の面に対して外側に所定角度傾いた姿勢に設けられている。この一方、モール65は、開放口の上端を縁取る直線状部65Aと、この直線状部65Aの下面側略中央部に位置する中間部65Bと、この中間部65Bの下端から二股状に分岐するとともに、下端側が次第に接近する湾曲型をなす一対の挟持部65C,65Cとにより構成されている。挟持部65C,65Cの下部相対面には、前記切り起こし片60Aと相互に作用して脱落防止部を構成する鈎状のフック部65D,65Dが形成されており、一方のフック部65Dが切り起し片60Aの下端縁に引っ掛かるようになっている。従って、モール65を外側背面部60の上端縁側から下方に押し込むことで、挟持部65C,65C間に外側背面部60の開放口形成領域を嵌め込み可能となり、これにより、ポケット形成部材12における開放口形成領域の定型性が維持できるようになっている。
【0023】
前記ポケット側面61には、その面内の上下方向三箇所に設けられるとともに、前述した軸部材49と相互に作用してガイド手段を構成するスロット穴66と、中段のスロット穴66を除く上下各段のスロット穴66の直下に併設されたスリット状の変形代67と、図4中ケース本体11側となる端縁の上部に形成された開放切欠部68とを備えた形状に設けられている。
【0024】
前記スロット穴66は、サイドパネル17に設けられた軸部材49の基部軸49Aを貫通させることのできる大きさに設けられているとともに、ポケット形成部材12による収納幅を調整する方向、すなわち、ポケット側面61の短寸幅方向に沿う方向を長軸とする略楕円形状に設けられている。
【0025】
ポケット側面61は、図11に示されるように、前記正面側側面部21とサイドパネル17との間に位置するように組み立てられ、前記スロット穴66の長軸方向(図11中紙面直交方向)に沿って軸部材49との相対移動でポケットPの収納幅が調整されるようになっている。また、図14に示されるように、上段及び下段のスロット穴66の各下縁部分には、クリック機構を構成する平面視略半円弧状の突片66Aが設けられている。この突片66Aは、スロット穴66の短軸方向幅Wを部分的に狭くする幅W1を形成する。この際、幅W1は、前記軸部材49の基部軸49Aの径よりも小さい幅となるように設定されている。従って、収納幅の調整に当たり、ポケット形成部材12に強制的な外力を付与しない限り、軸部材49は、突片66Aを左右方向に乗り越えることはない。この一方、外力を付与した場合には、前述したスリット状の変形代67のスリット幅が狭まるように変形することで、突片66A領域の幅W1が一時的に拡大されて軸部材49の乗り越えが許容されることとなる。なお、上段のスロット穴66に設けられた突片66Aは、下段のスロット穴66に設けられた突片66Aよりも、図14中右側に位置するよう設けられている。これは、ポケット形成部材12を引き出して収納幅を最大とする位置にしたときに、当該位置を保つように突片66Aが軸部材49の外周部分に接触するようにするためである。
【0026】
また、前記ポケット底面63の面内において、左右方向に沿う三箇所にはガイド手段を構成するスロット穴69が設けられている。これらのスロット穴69は、ポケット側面61のスロット穴66と同様に、ポケット底面63の短寸幅方向に沿って延びる略楕円形状に設けられているとともに、ケース本体11における連結穴29,38間に位置して、前述した二分割型のリベット39が貫通するようになっている。
【0027】
前記開放切欠部68はサイドパネル17の筒軸50を受容するものであり、当該開放切欠部68の開放端の幅は筒軸50の径よりも大きく設けられている。この一方、開放切欠部68の中間には、クリック機構を構成する上下一対の絞り片70,70が設けられており、これら絞り片70間の隙間幅は、筒軸50の径よりも小さく設けられている。そのため、筒軸50が絞り片70と、開放切欠部68の底部との間に位置したときに、ポケット形成部材12が背面側部材16の背面部31に略接する最小の収納幅位置に保たれることとなる。
【0028】
なお、図1中符号75は収納ケース10の把持部を示し、76は蓋35を閉塞位置に保つためのバックルを示す。
【0029】
次に、前記ケースファイルにおけるポケットPの収納幅調整方法について、図12ないし図17を参照しながら説明する。なお、図14ないし図17では、図面の錯綜を回避して理解を容易とするために、正面側部材15及び背面側部材16が省略されている。
【0030】
ポケットPの収納幅が最小となっている状態、すなわち、ポケット形成部材12の内面側が背面側部材16の背面部31に略接触する状態では、図14に示されるように、ポケット側面61の開放切欠部68の底部と絞り片70との間に筒軸50が位置して相互位置が保たれるとともに、スロット穴66の図14中左側に軸部材49が位置することとなる。ここで、下段のスロット穴66の突片66Aは、軸部材49の基部軸49Aの外周部分に接する位置となり、ポケット形成部材12を引き出す外力を付与しない限り、同位置に静止した状態に保たれる。この一方、ポケット底面63側は、図112に示されるように、スロット穴69の長軸方向一端側に位置することとなる。
【0031】
前記収納幅を拡大すべくポケット形成部材12のモール65に指先を掛けて引き操作すると、ポケット形成部材12の上部側が回転し、図15に示されるように、開放切欠部68から筒軸50が抜け出ることとなる。この際、筒軸50が絞り片70を強制的に乗り越えてクリック動作を生ずることとなる。そして、更に引き操作を続けると、上段の軸部材49がクリック動作を伴ってスロット穴66の突片66Aを乗り越えてポケットPの最大収納幅に対応する位置まで移動する(図16参照)。軸部材49が上段の突片66Aを乗り越える際には、これに併設されている変形代67のスリット幅が狭められるように変形するため、つまり、クリック機構の動作がスムースに行われるため、突片66Aの摩滅が効果的に回避される。なお、突片66Aを乗り越える軸部材49は割溝53が上下方向向きでないため、突片66Aは割溝53に干渉することなく基部軸49Aの外周に接触するだけとなり、軸部材49が突片66Aを乗り越えるときに割溝53に突片66Aが引っ掛かることはない。
【0032】
ポケット形成部材12の上部が収納幅を拡大する位置に移動して開放側が開いた後に、当該開放側から手の平を差し込んでポケット形成部材12の下部を引き出す方向に力を付与すればよい。これにより、下段のスロット穴66における突片66Aを軸部材49がクリック動作を伴って乗り越え、図17に示されるように、スロット穴66の右側領域まで軸部材49が相対移動することとなる。このとき、ポケット底面63側も、リベット69がスロット穴69に対して初期の位置とは反対側に移動することとなる(図13参照)。
【0033】
このようにして、ポケット形成部材12が収納幅を最大とする位置まで完全に移動した状態で、上段のスロット穴66における突片66Aよりも右側に軸部材49が位置することとなるため、ポケット形成部材12を初期の位置に戻すような押し込み力を付与しない限り、拡大された収納幅が安定して保たれることとなり、常に、一定の収納幅となるポケットP内に書類等を挿抜することができる。
【0034】
従って、このような実施例によれば、ポケットPの収納幅が調整可能に設けられているため、収納すべき書類の厚みに応じて必要幅を選択することができ、厚みのある書類の無理な収納に伴う開放口の拡がり癖をなくすことができる。また、ポケット形成部材12の開放口にモール65を設けているため、この点からも拡がり癖を効果的に防止することができる。
【0035】
なお、前記実施例では、本発明がケースファイル10に適用された場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ケース本体11の外側に別途の収納領域を形成するポケットPを備えた各種タイプの収納ケースに適用することができる。
【0036】
また、前記実施例では、ケース本体11を正面側部材15と背面側部材16との分割型としたが、これらは一体に形成されたものであってもよい。この場合、サイドパネル17に類似したパネルを設ければよい。更に、ケース本体11が一体型である場合には、サイドパネル17を設けなくてもよく、前述した軸部材49が別途に設けられていれば足りる。更に、前記実施例では、ポケット形成部材12が最小の収納幅となる位置と、最大の収納幅となる位置との二段階調整タイプである場合を説明したが、それらの中間で位置規制可能な収納幅を設定することも可能である。この場合、突片66Aをスロット穴66に複数設ければ足りる。
【0037】
更に、前記実施例では、ポケット形成部材12の背面側部材60の開放口形成領域にモール65を装着するに際し、背面側部材60に切り起こし片60Aを設けた場合を図示、説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図18ないし図21に示されるように、背面側部材60の開放口形成領域をシート二枚厚となるように下向きに折り返し片80を設け、この折り返し片80の下端にフック65Dが引っ掛かるようにしてもよい。これによれば、背面側部材60のシート厚が薄くても開放口形成領域が部分的にシートの二枚厚となり、モール65による補強作用と相俟って一定の定型性を得ることができる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ポケット形成部材がケース本体の背面部との間に形成される収納幅を調整可能に設けられているため、書類等を極めて簡便な手法によって出し入れできるようになるという効果を得る。また、書類の厚みに応じて収納幅を調整することで、ポケット形成部材における開放口側の拡がり癖等を防止することも可能となる。
【0039】
また、ポケット形成部材を外側背面部と、この外側背面部に連なるポケット側面及びポケット底面とにより構成し、これらポケット側面及びポケット底面がケース本体の側面部と底面部に対して相対移動することで収納幅が調整可能に設けられているため、ケース本体の側面部及び底面部がポケット形成部材の収納幅調整時のガイド面として作用し、ポケット形成部材の移動を安定した状態でスムースに行うことができる。
【0040】
更に、前記ケース本体及びポケット形成部材との間に設けられたガイド手段がケース本体側に設けられた軸部材と、ポケット形成部材に設けられて前記軸部材が貫通するスロット穴とにより構成され、このスロット穴がポケット形成部材による収納幅調整方向に沿って延びる略楕円形状に設けられる構成としたから、ポケット形成部材を収納幅調整方向に移動させるときの当該移動軌跡を一定に保つことができ、また、ポケット形成部材による収納幅調整がスロット穴の長さによって規制できるため、ポケット形成部材がケース本体から外れてしまうこともない。
【0041】
また、前記ケース本体とポケット形成部材との間にクリック機構を設けた構成によれば、ポケット形成部材の位置を安定して保つことができる。従って、例えば、ポケット形成部材がケース本体に対して不用意に動いてしまうような虞を防止することができる。
【0042】
更に、クリック機構の動作をスムースに行わせるための変形代を設けた構成によれば、クリック動作を生ずる部分の摩滅等を防止することができる。
【0043】
また、前記ポケット形成部材の開放口形成領域に定型性付与部材として直線状に延びるモールを採用し、当該モールがポケットの底部側に開放する二股状の挟持部を備えているとともに、当該挟持部の相対面に開放口形成領域に引っ掛け可能な脱落防止部を備えた構成を採用した場合には、ポケット形成部材を構成するシートが延びたりする虞が回避されてポケットの開放口領域の形状が常に一定に保たれることとなる。従って、ポケットに対して書類等の頻繁な出し入れを行っても、前記開放口に開き癖が残るような不都合も確実に防止することができる。
なお、脱落防止部を切り起こし片により構成し、挟持部の内面側にフック部を設けて当該フック部が切り起こし片の外縁に引っ掛け可能とした構成では、脱落防止部を極めて簡単な構成によって形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明がケースファイルに適用された実施例を示す正面側の概略斜視図。
【図2】前記ケースファイルを背面側から見た概略斜視図。
【図3】蓋を若干開いた状態を示す図2と同様の概略斜視図。
【図4】図3の分解斜視図。
【図5】ポケット形成部材における開放口領域の一部を拡大した分解斜視図。
【図6】モールを開放口領域に装着した状態を拡大した一部拡大斜視図。
【図7】ポケット形成部材とモールとの拡大分解断面図。
【図8】ポケット形成部材にモールが装着された状態を示す拡大断面図。
【図9】サイドパネルの正面図。
【図10】(A)は図9のA−A線に沿う矢視断面図、(B)は図9の左側面図。
【図11】側面部側のガイド手段の概略断面図。
【図12】ポケット形成部材が最小収納幅位置にあるときの底面部側のガイド手段を示す概略断面図。
【図13】ポケット形成部材が最大収納幅位置にあるときの底面部側のガイド手段を示す概略断面図。
【図14】ポケット形成部材が最小収納幅にある時の説明図。
【図15】ポケット形成部材の開放口側を引き出した初期段階を示す説明図。
【図16】ポケット形成部材の解放口側を最大に引き出した状態を示す説明図。
【図17】ポケット形成部材が最大収納幅位置に移動した状態を示す説明図。
【図18】変形例を示す図5と同様の斜視図。
【図19】変形例を示す図6と同様の斜視図。
【図20】変形例を示す図7と同様の断面図。
【図21】変形例を示す図8と同様の断面図。
【符号の説明】
10 ケースファイル
11 ケース本体
12 ポケット形成部材
49 軸部材
50 筒軸
60 外側背面部
61 ポケット側面
62 ポケット底面
65 モール(定型性付与部材)
65C 挟持部
65D フック部
66 スロット穴
66A 突片
67 変形代
68 開放切欠部
69 スロット穴
70 絞り片
P ポケット

Claims (10)

  1. 内部に所定の収納領域が形成されたケース本体と、このケース本体に装着されて当該ケース本体の外側に別途の収納領域を形成するポケット形成部材とを備え、
    前記ポケット形成部材はケース本体との間に形成される収納幅を調整可能に設けられ、
    前記ケース本体とポケット形成部材との間に、当該ポケット形成部材による収納幅調整方向に沿うクリック機構が設けられていることを特徴とする収納ケース。
  2. 底面部の前後に連なる正面部及び背面部と、これら正面部及び背面部の左右両端間に位置する一対の側面部とを含んで内部に所定の収納領域が形成されたケース本体と、前記背面部側に装着されてケース本体の外側に別途の収納領域を形成するポケット形成部材とを備え、
    前記ポケット形成部材は背面部との間に形成される収納幅を調整可能に設けられ、
    前記ケース本体とポケット形成部材との間に、当該ポケット形成部材による収納幅調整方向に沿うクリック機構が設けられていることを特徴とする収納ケース。
  3. 前記ポケット形成部材は、前記ケース本体の背面部と略平行に位置する外側背面部と、この外側背面部の左右両縁及び下縁に連なって前記ケース本体の側面部及び底面部に沿う左右一対のポケット側面及びポケット底面を備え、これらポケット側面及びポケット底面を前記側面部と底面部に相対移動させることで前記収納幅が調整可能に設けられていることを特徴とする請求項2記載の収納ケース。
  4. 前記ケース本体及びポケット形成部材との間に、当該ポケット形成部材の収納幅調整を可能とするガイド手段が設けられていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の収納ケース。
  5. 前記ガイド手段は、前記ケース本体側に設けられた軸部材と、ポケット形成部材に設けられて前記軸部材が貫通するスロット穴とにより構成され、当該スロット穴はポケット形成部材による収納幅調整方向に沿って延びる略楕円形状に設けられていることを特徴とする請求項4記載の収納ケース。
  6. 前記クリック機構は複数箇所に設けられ、少なくとも一部のクリック機構の近傍に、当該クリック機構の動作をスムースに行わせるための変形代が設けられていることを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の収納ケース。
  7. 前記ポケット形成部材の開放口形成領域には、定型性付与部材が設けられていることを特徴とする請求項1ないしの何れかに記載の収納ケース。
  8. 前記ポケット形成部材の開放口形成領域には、直線状に延びるモールが装着されていることを特徴とする請求項1ないしの何れかに記載の収納ケース。
  9. 前記モールは、ポケットの底部側に開放する二股状の挟持部を備え、この挟持部の相対面には前記開放口形成領域に引っ掛け可能な脱落防止部が形成されていることを特徴とする請求項記載の収納ケース。
  10. 前記脱落防止部はポケット形成部材の面内を切り起こして形成された切り起こし片により構成され、前記挟持部の内面側には前記切り起こし片の外縁に引っ掛け可能なフック部が形成されていることを特徴とする請求項記載の収納ケース。
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