JP4761295B2 - 車両用シート - Google Patents
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Description
また、従来、車両用シートを高さ調節自在にハイト装置を介して取付け、このハイト装置をシートベルトに所定以上の荷重が掛かったとき、ハイト装置の上下をロックするハイトロック機構を設けた構成も公知である。(特許文献2)。
この点、特開2001−163091号公報(公知例2)では、ハイト装置により上下し、シートベルトに荷重が掛かったときハイト装置をロックするハイトロック構成が、記載されている。
しかし、公知例2では、シートの上下に応じて円弧移動する係合フックを円弧状に配置した係合凹部に係合させる構成のため、シートの高さ位置によって、係合フックが係合凹部に係合する角度が相違するという課題がある。
即ち、係合フックを係合溝に係合させない移動路はハイト装置のリンクの回動方向と一致した円弧形状であり、そのため、シートベルトに掛かる荷重方向と係合フックが回動する方向が、シートの高さ位置によって、変化するのである。
また、係合フックの移動路および係合溝の配置をハイト装置のリンクの回動方向と一致させるために、取付位置が限定されるという課題がある。
また、円弧形状の係合溝を形成した部材の取付スペースおよび作動スペースが広く必要となり、ハイト装置(ハイトロック装置)が大型化する。
また、係合フックを係合溝に係合させる構成のため、一段の係合溝が大きく、係合するまでに時間を要し、その間車両シートの上下はロックされないという課題がある。
また、係合フックが係合溝に係合する方向が一方向のみであるため、作動不良を起こす可能性がある。
本願は、スペースを要せず、作動確実なハイトロック装置の提供をするものである。
本発明は、車体側に取付けた車体側プレート6と車両用シートの座席シート1との間にリンク機構からなるハイト装置10を設けて車両用シートの高さ調節自在に構成し、該車両用シートには緊急時着座者を車両用シートに拘束するシートベルト30のアンカープレート41を取付軸43に取付け、該取付軸43は前記座席シート1に取付けたガイドプレート42の挿通孔44に上下自在に取付け、前記取付軸43には前記車体側プレート6に取付けたラックギヤプレート60の直線状の誘導溝62を上下自在に取付け、前記ガイドプレート42には、前記ラックギヤプレート60に一対形成したロック係合溝65に係合するロック溝55を形成したロックプレート52を、一対夫々別の取付軸51により回動自在に取付けた車両用シートとしたものである。
本発明は、前記ガイドプレート42の挿通孔44には取付軸43を上下自在に取付け、該取付軸43にはシートベルト30のアンカープレート41を取付け、前記ロックプレート52は基部をガイドプレート42に回動自在に取付け、一対のロックプレート52の内側にロック溝55を夫々設け、該ロック溝55の外側の各ロックプレート52には上側案内孔53を夫々形成し、前記取付軸43に取付けた移動プレート46には前記上側案内孔53の内周に係合する案内体54を設け、前記上側案内孔53と案内体54とは前記取付軸43が前記挿通孔44内を上動すると前記ロック溝55を前記ロック係合溝65に係合するように構成した車両用シートとしたものである。
本発明は、前記挿通孔44は、前記ロックプレート52のロック溝55を前記ロック係合溝65に継脱させるのために前記取付軸43が移動しうる長さに形成した車両用シートとしたものである。
本発明は、前記ガイドプレート42は、前記ラックギヤプレート60と前記ロックプレート52を挟持するように相対峙させて一対設けた車両用シートとしたものである。
本発明は、前記ガイドプレート42は相対峙させて一対設け、各ガイドプレート42に一対となる移動プレート46を上下自在に夫々設け、前記一対の移動プレート46は、一対の前記ガイドプレート42を挟持するように相対峙させて設けた車両用シートとしたものである。
本発明は、前記ガイドプレート42に移動プレート46を上下自在に設け、前記移動プレート46と前記ガイドプレート42との間には、前記ロックプレート52のロック溝55がロック係合溝65から離脱するように付勢するバネ66を設けた車両用シートとしたものである。
請求項2の発明では、座席シート1の高さが何れの位置であっても、ロックプレート52の回動方向とラックギヤプレート60との位置関係は変化せず、また、ロックプレート52の回動中心をラックギヤプレート60のロック係合溝65より外側になるので、確実にロックでき、しかも、シートベルト30の端部を取付けたガイドプレート42を座席シート1に取付けたので、高さ調節したときに、シートベルト30の張り具合は変化しない。
請求項3の発明では、ハイト装置10のリンク機構の動きとは無関係に設置でき、取付の制約を減少させ、設計の自由度を高められる。
請求項4の発明では、直線状に移動するラックギヤプレート60にロックプレート52を係合させうる構成を簡単に実現でき、取付スペースおよび作動スペースを頗る小型にでき、しかも、作動に要する時間を短縮できる。
請求項5の発明では、ガイドプレート42は、ラックギヤプレート60およびロックプレート52を挟持しているので、円滑に上下し、シートの高さ調節操作に影響を与えない。
請求項6の発明では、移動プレート46は案内体54を円滑・確実に移動させロックプレート52による作動の確実性を向上させる。
請求項7の発明では、バネ66により通常はアンロックに確実に保持でき、座席シート1の高さ調節に支障を起こさず、座席シート1の高さ調節の操作性を低下させない。
ハイト装置10の構成は任意であり、一例を示すと、座席フレーム5の後側左右側両面に後側回動アーム11の一端を回動自在に上側取付軸12により軸着し、後側回動アーム11の他端を車体側プレート6に下側取付軸(図示省略)により回動自在に夫々軸着する。
前記後側回動アーム11または前側回動アーム14の何れか一方を回動させるようにして、操作機構18を構成する。19はロッド、20はセクターギヤ、21はハイト作動用回動部材、22は作動用回動部材21の歯部23に噛合う歯車、24は操作ダイヤルである。
なお、ハイト装置10の構成は、後側回動アーム11と前側回動アーム14とを平行リンクのように連動させずに、後側回動アーム11と前側回動アーム14とを個別に回動させて座席シート1の前後夫々を独立させて上下させるように構成してもよい。
図2において、41は前記シートベルト30の端部を係止するアンカープレートであり、アンカープレート41の基部は上下に長いガイドプレート42に取付軸43により取付ける。
取付軸43は段付軸により構成し、一対のガイドプレート42が所定間隔おいて相対峙するように、ガイドプレート42の上下中間位置に設けた挿通孔44に挿通する。ガイドプレート42は上部を移動側用取付軸45により座席フレーム5に取付ける。
また、移動プレート46は一対のガイドプレート42の内外面を挟持するように一対設ける。ガイドプレート42の下部には一対の挿通孔50を設け、各挿通孔50には取付軸51を夫々取付け、各取付軸51には、一対のロックプレート52の基部を回動自在に取付ける。
ロックプレート52の上部には上側案内孔53を形成し、上側案内孔53には移動プレート46に設けた案内体54を係合させる。一対のロックプレート52は、ガイドプレート42に対称状に配置し、各ロックプレート52の内側縁に設けたロック溝54が夫々同一面上にて対面するようにする。
即ち、上側案内孔53は上方至るに従い互いに外側に位置するように傾斜させる。
ラックギヤプレート60の側面にはロック係合溝65を形成する。ラックギヤプレート60は前記左右のロックプレート52のロック溝55の間に位置し、通常状態ではラックギヤプレート60に対してガイドプレート42および移動プレート46並びにロックプレート52は自由に上下し、アンカープレート41に荷重が掛かって、取付軸43が上動して左右のロックプレート52の間隔を狭くしてロックプレート52のロック溝55がロック係合溝65に係合してガイドプレート42および移動プレート46並びにロックプレート52の上動を停止(規制)させる。
また、挿通孔44は前記ロックプレート52のロック溝55を前記ロック係合溝65に継脱させるのために前記取付軸43が移動しうるように上下に長い長孔に形成する。また、ガイドプレート42の基部の挿通孔50の一部には下側案内孔67を形成し、下側案内孔67に取付軸51を挿通し、下側案内孔67は取付軸51に対してロックプレート52のロック溝55がラックギヤプレート60のロック係合溝65に確実に係合するように案内する。
しかして、前記車体側プレート6は前記車両用シート1を車体に前後位置調節自在にするスライドレール70のアッパーレール71により構成し、スライドレール70のアッパーレール71にガイドプレート42の下部を固定用取付軸45により取付ける。72はスライドレール70のロアーレールである。
車両用シート1に着座し、シートベルト30のタングプレート34を持って引き出し、バックル35に係合させる。
次に、操作ダイヤル24を回すと、後側作動用回動部材21がロッド19を押し引きして後側回動アーム11を回動させ、後側回動アーム11は座席フレーム5の後部を上下させ、これに連動して前側回動アーム14も回動して座席フレーム5の前部を上下させ、座席シート1(車両用シート1)全体を車体側プレート6に対して上下させる。
したがって、ロックプレート52のロック溝55はラックギヤプレート60のロック係合溝65より外側に位置してアンロック状態になっており、ラックギヤプレート60に対してガイドプレート42および移動プレート46並びにロックプレート52は自由に上下し、そのため、座席フレーム5と車体側プレート6の上下間隔は変更可能となって、座席シート1の高さ調節を自由に行える。
取付軸43が上動すると、移動プレート46がガイドプレート42に対して上動し、移動プレート46の案内体54が一対のロックプレート52に対して上動し、案内体54と上側案内孔53の作用によりロックプレート52は取付軸51中心に互いに接近するように移動する。
ハイトロック装置40がロックすると、ハイト装置10をロックして、座席シート1(車両用シート1)全体の上動を直ちに停止固定する。
その結果、座席シート1(車両用シート1)が何れの高さ位置にあっても、ロックプレート52の回動方向とラックギヤプレート60との位置関係は変化せず、確実にロックする。即ち、ロックプレート52の回動方向および回動角並びにロック溝55のロック係合溝65への噛み合い時の進入角度等は、座席シート1(車両用シート1)が何れの高さ位置にあっても変化しない。
また、ラックギヤプレート60の一端は車体側プレート6に取付け、ガイドプレート42は座席フレーム5に取付け、ラックギヤプレート60に対してガイドプレート42が摺動すればよいから、取付スペースは頗る小型にでき、作動スペースもロック溝55がロック係合溝65に継脱に要する溝の幅以上であればよく、頗る小型になる。
しかして、ラックギヤプレート60は、U型形状の一対の脚部61の間に誘導溝62を形成し、脚部61の外面にロック係合溝65を形成しているから、前後両側のロック係合溝65の二か所にロックプレート52が係合するので、ロックが確実である。
また、前記ロックプレート52はガイドプレート42の下部両端側に夫々回動自在に取付けているから、各ロックプレート52のロック溝55がラックギヤプレート60のロック係合溝65に係合するための回動方向が平行移動に近くなって、ロック溝55とロック係合溝65との係合が確実になる。
また、移動プレート46は、一対のガイドプレート42を挟持するように位置しているから、シートベルト30に荷重が掛かって取付軸43が上動により、移動プレート46が上動するとき、一対の移動プレート46が案内体54の両端側を上動させてロックプレート52を回動させ、ロックプレート52の作動を確実にする。
なお、理解を容易にするために、便宜上、上下あるいは前後左右等の「方向」を示して説明しているが、これらの記載によって、本願の構成が限定されるものではない。
Claims (7)
- 車体側に取付けた車体側プレート6と車両用シートの座席シート1との間にリンク機構からなるハイト装置10を設けて高さ調節自在に構成し、前記車体側プレート6に、一対の直線状のロック係合溝65を対称状に形成したラックギヤプレート60の一端を取付け、前記座席シート1に、移動プレート46を上下自在に設けたガイドプレート42の一端を取付け、該ガイドプレート42には、緊急時着座者を座席シート1に拘束するシートベルト30の荷重により、前記各ロック係合溝65の所定位置に係合する直線状のロック溝55を形成したロックプレート52を、一対設け、該ロックプレート52は前記ロック係合溝65よりも外側に位置する取付軸51を中心に回動してロックするように構成した車両用シート。
- 車体側に取付けた車体側プレート6と車両用シートの座席シート1との間にリンク機構からなるハイト装置10を設けて車両用シートの高さ調節自在に構成し、該車両用シートには緊急時着座者を車両用シートに拘束するシートベルト30のアンカープレート41を取付軸43に取付け、該取付軸43は前記座席シート1に取付けたガイドプレート42の挿通孔44に上下自在に取付け、前記取付軸43には前記車体側プレート6に取付けたラックギヤプレート60の直線状の誘導溝62を上下自在に取付け、前記ガイドプレート42には、前記ラックギヤプレート60に一対形成したロック係合溝65に係合するロック溝55を形成したロックプレート52を、一対夫々別の取付軸51により回動自在に取付けた車両用シート。
- 請求項1または請求項2において、前記ガイドプレート42の挿通孔44には取付軸43を上下自在に取付け、該取付軸43にはシートベルト30のアンカープレート41を取付け、前記ロックプレート52は基部をガイドプレート42に回動自在に取付け、一対のロックプレート52の内側にロック溝55を夫々設け、該ロック溝55の外側の各ロックプレート52には上側案内孔53を夫々形成し、前記取付軸43に取付けた移動プレート46には前記上側案内孔53の内周に係合する案内体54を設け、前記上側案内孔53と案内体54とは前記取付軸43が前記挿通孔44内を上動すると前記ロック溝55を前記ロック係合溝65に係合するように構成した車両用シート。
- 請求項3において、前記挿通孔44は、前記ロックプレート52のロック溝55を前記ロック係合溝65に継脱させるのために前記取付軸43が移動しうる長さに形成した車両用シート。
- 請求項1または請求項2または請求項3または請求項4において、前記ガイドプレート42は、前記ラックギヤプレート60と前記ロックプレート52を挟持するように相対峙させて一対設けた車両用シート。
- 請求項1または請求項2または請求項3または請求項4または請求項5において、前記ガイドプレート42は相対峙させて一対設け、各ガイドプレート42に一対となる移動プレート46を上下自在に夫々設け、前記一対の移動プレート46は、一対の前記ガイドプレート42を挟持するように相対峙させて設けた車両用シート。
- 請求項1または請求項2または請求項3または請求項4または請求項5または請求項6において、前記ガイドプレート42に移動プレート46を上下自在に設け、前記移動プレート46と前記ガイドプレート42との間には、前記ロックプレート52のロック溝55がロック係合溝65から離脱するように付勢するバネ66を設けた車両用シート。
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